JPH0759991A

JPH0759991A - 洗濯物乾燥器

Info

Publication number: JPH0759991A
Application number: JP5247613A
Authority: JP
Inventors: Isao Nihei; 勲二瓶
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-08-27
Filing date: 1993-08-27
Publication date: 1995-03-07

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は洗濯物の乾燥を行う機器である。本
発明による乾燥器の目的は乾燥時における布地の損傷
及び形くずれ等を防止し、繊細なものにも適用でき、
予備的な脱水を必要とせず、所用電力量が小さく、経
済性に優れており、小物から大物まで適用範囲が広
く、乾燥後には洗濯物収納庫としての機能を有し、
騒音や振動が小さく、室内に設置でき、さらに軽量
で、移動が容易であること等である。【構成】本発明の洗濯物乾燥器は、乾燥前の濡れた状
態の洗濯物を吊り下げる器具もしくは棚などの洗濯物設
置器具を内蔵する箱型の密封構造の洗濯物収納容器に、
乾燥せる空気を送風するための温風空気送風システムと
排気するシステムを設置し、さらに洗濯物収納容器の下
部に水分を受ける水受皿と受けた水を洗濯物収納容器の
外に排出する水ドレイン系等から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】洗濯物の乾燥は、晴天時に屋外で
行うことが最も普通であるが、降雨時、夜間及び長期に
留守にする場合等は、家屋内での乾燥が必要である。ま
た、晴天時であっても、空気中のほこり及び公害物質の
多い強風時や、道路沿いまたプライバシィの必要な洗濯
物については、屋内乾燥器が必要となる。我国は多雨地
帯であり、また、日中、外に働きに出て、留守にする家
庭が多いため、洗濯物乾燥器は、特に一般家庭での利用
が多い。本発明の目的は、家屋内での洗濯物の乾燥を行
うための洗濯物乾燥器である。

【０００２】

【従来の技術】従来、一般に普及している洗濯物乾燥器
は、洗濯物を密封容器に入れ、洗濯物が常時、回転また
は、攪拌される状態とし、温風を吹き込むまたは密封容
器を加熱しつつ、短時間のうちに乾燥させるものであ
る。しかしながら、従来の乾燥器は下記に示すような課
題または欠点を有している。（１）従来の乾燥器においては、洗濯物が強制的に回転
または攪拌されることにより、布地が容器または洗濯物
相互の摩擦により、損傷する可能性が高く、また洗濯物
の形くずれ等をひき起すこともあり、総合的に洗濯物の
寿命が短かくなる等の欠点を有している。（２）従来の乾燥器は、予備的な脱水が必要であり、特
に高級な絹製品等に使用することは困難である。また予
備的な脱水時に、布地の損傷及び形くずれ等の可能性も
高い等の課題を有している。（３）従来の乾燥器は、数キログラム以上の洗濯物を、
強制的に回転または攪拌し、また加熱する等の動力源と
して、電力を使用することが一般的であるが、一般家庭
用としては１キロワット以上の大きな電力が必要であ
り、経済的課題を有している。（４）従来の乾燥器は、回転・攪拌・加熱等の制約か
ら、洗濯物の大きさに制限があり、大きな洗浄物には、
さらに大きな乾燥器を用意しなければならないなどの課
題を有している。（５）従来の乾燥器は、乾燥終了後、保管のためには取
り出して、別の収納容器等に移し換える必要がある。（６）従来の乾燥器は、回転及び送風に伴う騒音の防止
が困難である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明による乾燥器の
目的は、上記に述べた従来の乾燥器の（１）から（６）
の課題及び欠点を解決しようとしたものであり、さらに
下記に示す特長を目的としている。即ち、（１）乾燥時
における布地の損傷及び、洗濯物の形くずれを防止し、
繊細な絹製品にも適用可能であること、（２）予備的な
脱水を必要とせず、洗濯後、直ちに乾燥器を使用するこ
とができること、（３）必要とする電力容量が小さく、
経済性に優れていること、（４）ハンカチ並の小物か
ら、オーバーコート並の大物まで、同一の洗濯物乾燥器
が使用可能であること、（５）乾燥後の洗濯物収納庫、
いわゆるタンスとしての機能を持っていること、（６）
騒音や振動などが小さく、室内に設置可能であり、また
特殊な固定を必要としないこと、（７）軽量であり、移
動が容易であること、等である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】すなわち、この発明によ
れば、洗濯物の乾燥に際し、洗濯物を吊り下げる器具も
しくは棚を有するタンス形の密封容器に温風空気を送風
するシステムと排気するシステムを設置し、さらに密封
容器の下部に水分を受ける受け皿とを設置することによ
り、上記の目的を達成することができる。

【０００５】

【作用】この発明による洗濯物乾燥器内に入れられた洗
濯物は、その形状が、最も自然な状態で、かつ、静止状
態で密封された容器内に吊り下げ、または設置され、そ
の洗濯物のすきまに乾燥した温風が、緩やかに吹き込ま
れ、洗濯物から水分を奪い、排気することにより、洗濯
物は乾燥される。洗濯物は静止しており、かつ密封容器
内の乾燥温風空気の流れは非常におだやかな条件を作る
ことができるため、乾燥中の布地のいたみ及び形くずれ
等が防止できる。また、密封容器の下部に設置した水分
受け皿により、予備脱水例えば強いしぼりや高速回転脱
水等をきらう繊細な洗濯物、例えば高級な絹や羊毛など
の洗濯物を、脱水せずに、吊り下げ、多量の水分を自然
滴下させ、水分受け皿に収納しつつ、乾燥作業を行うこ
とができるため、洗濯物の損傷をさらに軽減する作用を
有することができる。また、密封容器の大きさを通常の
洋服タンス並の大きさにすれば、ハンカチ並の小物から
オーバーコート並の大物まで同時に乾燥することがで
き、かつ、乾燥終了後には、そのまま、洋服タンスとし
て使用することも可能である。密封容器内に吹き出す温
風システムは送風ファンの電気容量としては数拾ワット
及び、加熱ヒータの電気容量としては数百ワット程度で
充分であり、経済性の高い乾燥器ができる。また可動機
器は、この小型の送風ファンのみであり、騒音レベルは
低く、静かな機器とすることができる。また本体の全重
量は、通常の洋服ダンス並であり、容易に移動可能であ
り、全体として密封・耐水構造とすることにより、設置
場所の制約が少ない。

【０００６】

【実施例】以下に図示した実施例を参照してこの発明を
さらに説明する。第１図はこの発明の洗濯物乾燥器の鳥
瞰図を示す。第２図に第１図のＡ−Ａ断面を示す。洗濯
後の乾燥前の濡れた状態の洗濯物１は、密封構造の洗濯
物収納容器２の中に洗濯物出し入れ扉３を開け、洗濯物
設置金具４にハンガー５などを用い吊り下げられる。洗
濯物１はあらかじめ予備的な脱水を行ったものと、脱水
を行わず、水分がしたたり落ちる状態のものの２種類が
あり、後者の場合の落下水分は、下部に設置した水受け
皿６に集められ、集められた水は、水ドレイン系７を通
し、バルブ８を開くことにより、洗濯物収納容器２よ
り、外部へ除去する。洗濯物１が所定の状態に設置され
た後、洗濯物出し入れ扉３を閉じ、密封する。密封後、
温風空気送風システム９を作動させ外気を吸気口１０よ
り、送風ファン１１を用いて吸入し、吸入した空気は、
ヒータ１２を用い温風とし、洗濯物収納容器２の中に吹
き出す。吹き出した空気は、洗濯物１のまわりを通過し
ながら、洗濯物１の水分を除去し、パイプなどを介し
て、排気口１３から、洗濯物収納容器２から外へ排出す
る。次に、本発明を用いた実例を示す。洗濯物収納容器
２の収納部の大きさを幅１メートル、高さ１．５メート
ル、奥行０．６メートル、内容積０．９立方メートルの
ものを用いると、洗濯物設置器具にはワイシャツの場合
５０枚以上、作業服上下の場合２５着以上、吊下げるこ
とができる。一般家庭用の洗濯機の容量は、１回あたり
６キログラムから１０キログラムであるから、２回分以
上が設置できる。温風空気送風システムの容量は、洗濯
物の種類、重さ及び水分量によって変るが、温度３０℃
から８０℃の空気を毎時１０立方メートル以上吹き込
み、そして排気できるものとした。温風を用いる理由
は、乾燥空気を作るためである。一般に、大気中の湿度
が一定であれば、温度を上げることにより、乾燥空気を
作ることができる。温風の温度が高い程、また吹き込み
量が大きい程、乾燥時間の短縮を図ることができるが、
本発明の目的は、洗濯物の布地の損傷をできるだけ少な
くすることであるため、室温より１０℃以上高くし、ま
た操作時の火傷等を防止するために８０℃以下とした。
この温風により、大気の湿度が高い夏季であっても、仕
上りをパリッとした清潔な状態にできる。内容積０．９
立方メートルの洗濯物収納容器２内の空気は、毎時１０
回以上置換され、１０時間から１５時間送風することに
より、約１０キログラムの洗濯物を乾燥することができ
る。温風空気送風システム９の電気容量は、毎時５００
ワット以下である。排気口からの空気は、ダグト等を用
い屋外に排出することにより、湿った空気による室内へ
の影響を防止することができる。

【０００７】

【発明の効果】以上の説明からわかるように、この発明
によれば、次のような効果を達成することができる。（１）洗濯物はその形状が最も自然な状態で、かつ静止
状態で、密封容器内で乾燥できるため、布地のいたみ及
び形くずれ等を防止することができる。（２）強いしぼりや高速回転等による予備的な脱水を必
要とせず、布地のいたみ及び形くずれ等を防止すること
ができる。（３）電気容量が小さく、経済的である。（４）ハンカチ並の小物からオーバーコート並の大物ま
で同時に乾燥することができる。（５）乾燥後は、洗濯物収納庫いわゆるタンスとして使
用できる。（６）乾燥中の可動機器は温風ファンのみであり、騒音
や振動が少ないため、室内にも設置可能であり、また特
殊な固定を必要としない。（７）軽量であり、移動が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】洗濯物乾燥器の鳥瞰図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【符号の説明】

１洗濯物２洗濯物収納容器３洗濯物出し入れ扉４洗濯物設置器具５ハンガー６水受皿７水ドレイン系８バルブ９温風空気送風システム１０吸気口１１送風ファン１２ヒータ１３排気口

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】乾燥前の濡れた状態の洗濯物を収納でき
る密封容器と、この密封容器に温風空気を送風するシス
テムと排気するシステムとを設置した洗濯物乾燥器。
【請求項２】前記密封容器は、洗濯物を吊り下げる器
具もしくは棚を設置し洗濯物を静止せる状態とし、強制
的に送り込まれる温風が、洗濯物のまわりを通過するよ
うな構造からなる特許第１項記載の洗濯物乾燥器。
【請求項３】前記密封容器に温風空気を送風するシス
テムは、送風ファンにより、強制的に外気を吸入し、吸
入した空気は、電熱ヒータにより温度を上げ、この温風
を密封容器に送り込むことを可能にした装置であって、
この温風空気を送風するシステムを有する特許第１項記
載の洗濯物乾燥器。
【請求項４】前記密封容器は未乾燥の洗濯物から落下
する水分を受ける、受け皿と、さらに受け皿中の水分を
密封容器から排出するドレイン系を下部に有する特許第
１項記載の洗濯物乾燥器。