JPH0759182B2 - 食品の防腐剤 - Google Patents

食品の防腐剤

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JPH0759182B2
JPH0759182B2 JP60049884A JP4988485A JPH0759182B2 JP H0759182 B2 JPH0759182 B2 JP H0759182B2 JP 60049884 A JP60049884 A JP 60049884A JP 4988485 A JP4988485 A JP 4988485A JP H0759182 B2 JPH0759182 B2 JP H0759182B2
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coral sand
fine powder
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foods
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Inventor
宣男 染谷
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マリーンバイオ株式会社
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、コーラルサンドを用いた食品の防腐剤に関す
るものである。
(従来の技術とその問題点) 食品工業の発達とともに消費者の要求も変化し、現在で
は多種多用の食品が製造されている。
このため、品質向上、大量生産、保存性の確保等のた
め、使用される食品添加物の種類と量は、年々増加しつ
つある。
一方、チクロ(サイクラミン酸塩、サイクラメート)、
AF2などの食品添加物は毒性が大きく社会問題化し、消
費者が感情的に食品添加物を忌避する傾向が一段と強ま
りつつあり、食品メーカーとしては極めて困難な立場に
たたされている。
しかしながら、食品添加物は、食品の商品的、衛生的あ
るいは食品そのものの特性を高める為に必要不可欠なも
のである。
特に、微生物による食品の腐敗を防ぐものとしての防腐
剤は、消費者の健康を保持するものとして重要なもので
ある。
但し、一般的に防腐剤として使用されるものは比較的毒
性が強く、いろいろな食品から各種の防腐剤を摂取する
ことは好ましくないので、各防腐剤ごとに使用しうる食
品の種類とその添加量の最大量が食品衛生法等により定
められている。
従来、防腐剤として使用されているものには、安息香
酸、ソルビン酸、ジフェニルなどがある。
しかしながら、これらの防腐剤は食品の保存性を高める
反面、毒性が強い為、人体に影響を及ぼすおそれがあ
る。
そのため、昨今では防腐剤を添加していない食品がもて
はやされているのが現状である。
そこで本発明の目的は、前記従来例の防腐剤とは異なっ
た安全でしかも人体の健康を害するどころか、むしろ健
康を増進させる天然の食品の防腐剤を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前記目的を達成するため、コーラルサンドを
食品の防腐剤として使用することを要旨とするものであ
る。
即ち、発明者は、種々研究、検討の結果、造礁サンゴの
生骨格や半化石群から得られるコーラルサンドに熱処理
と微粉末に粉砕する処理とを行なったものは、制菌効果
を有し、従来の化学化合物の防腐剤に代わる防腐剤とし
て使用できることが判明したのである。この効果を立証
すべく、千葉県立衛生短期大学に試験を依頼した結果は
次の通りであった。
まず、大腸菌をプレートしたものに、本件発明の対象た
るコーラルサンド、すなわち、コーラルサンドに熱処理
と微粉末に粉砕する処理とを行なったものを部分的にま
いたところ、コーラルサンドをまいた部分のみ大腸菌生
育阻止効果がみられた。
次にコーラルサンドを全面にまいたところ、大腸菌に対
する生育阻止効果が全面にわたってはっきりとでてい
る。この試験では、100mlのペトリ皿にデスオキシコレ
ート寒天培地用の培液を50ml流し込み、培液を凝固させ
た後、培地表面に大腸菌液(Escherichia coli 3700/m
l)を塗抹し、その後、24時間静置培養する。なお、デ
スオキシコレート寒天培地は、ペプトン10重量部、乳糖
10重量部、塩化ナトリウム5重量部、デスオキシコール
酸ナトリウム1重量部、くえん酸鉄アンモニウム2重量
部、りん酸二カリウム2重量部、ニュートラルヘッド0.
033重量部、および寒天末15重量部からなる。
次に、ペトリ皿内の培地表面の全面に対して、ほぼ均一
に約5gのコーラルサンドを散布する。このとき、コーラ
ルサンドの粒子間隔は、概略2mm前後である。しかる後
に、室温(20℃〜25℃)で放置する。
そして、24時間経過した後、大腸菌の増殖度合の判定を
ハローテストに準ずる写真判定にて行なう。
併せて、大腸菌を塗抹した培地50mlを入れた100mlのペ
トリ皿にコーラルサンドを加えない試料(比較例)につ
いても、室温(20℃〜25℃)で放置し、24時間経過した
後における大腸菌の増殖度合の判定をハローテストに準
ずる写真判定にて行なう。
その結果、コーラルサンドを散布した試料では、それを
散布した部分の周囲に大腸菌の生育がなく、その生育を
阻止する効果がはっきりと認めることができた。
かかる試験は、同じ条件で、コーラルサンドを約10gを
加えた試料についても行なったところ、この条件の方が
5gを加えた試料よりも大腸菌の生育と阻止する効果が大
きいという結果が得られている。
また、ゼリーに対し、コーラルサンドに熱処理と微粉末
に粉砕する処理とを行なったものを加えた場合と、それ
を加えない場合との比較試験では、コーラルサンドに熱
処理と微粉末に粉砕する処理とを行なったものを加えた
ゼリーの方がカビが発生しにくいことが確認された。
このように、今まで、防腐剤としては全く考えられなか
ったコーラルサンドが明瞭に大腸菌生育阻止効果を有す
ることが判明し、天然物の防腐剤として使用できること
がわかったのである。
なお、コーラルサンドに銀を付着して更に防腐効果を高
めることは出来るが、本発明のコーラルサンドは銀を付
着しなくても防腐剤としての効果が充分に発揮できるも
のである。
本発明にいうコーラルサンドとは、造礁サンゴの生骨格
や羊化石群から得られるコーラルサンドであり、表Iに
示す如く、炭酸カルシウム(CaCO約95%)を主成分とし
て重要な生体成分であるマグネシウム、ストロンチウ
ム、ナトリウム、カリウム、リン、塩素をはじめ微量の
鉄、銅、亜鉛、マンガン、コバルト、クロム等の必須無
機ビタミン元素を含有している。
これらの元素は腔腸動物である造礁サンゴの生命活動に
よって蓄積風化されたものである。
従って、化学的処理によって得られる他の食品防腐剤と
は異なり、生態学的化学組織を有しており、人体に安全
で、しかも炭酸カルシウムを主成分とするのでミネラル
の効果も有し、これらを直接試食しても人体には何ら害
を及ぼさないものである。人体に害を及ぼさないことに
ついては添付の社団法人東京都食品衛生協会の試験検査
成績書に示す通りである。
以下本発明の防腐剤の製造方法について説明する。
先ず天然に得られるコーラルサンドを洗滌して塩分を除
去後、80〜150℃で熱消毒及び乾燥し、常温で150〜500
メッシュに粉砕するが、粉砕は窒素雰囲気中−180℃〜
−200℃で凍結乾燥して行うこともでき、また海水若し
くは泉水と練成状でも可能である。
このようにして得られる微粉末状のコーラルサンドで
は、その細孔性が保持されており、また、食品に添加し
やすいので、食品の防腐剤として最適なものである。
かかる食品の防腐剤としての効果は、前記の大腸菌の増
殖度合の判定(ハローテストに準ずる写真判定)によっ
て確認できているが、たとえば、以下の実験方法によっ
ても確認できる。
すなわち、大腸菌液を100mlずつ入れた300mlの三角フラ
スコを3個準備し、そのうちの1個に500メッシュ篩
(粒径が約27μm)90%以上通過のコーラルサンド微粉
末を1g添加して試料を調製し、他の1個には、300メッ
シュ篩(粒径が約43μm)90%以上通過のコーラルサン
ド微粉末を1g添加して試料を調製する。また、これらの
試料に対する比較試料として、コーラルサンドを添加し
ないものを調製する。ここで、上記の大腸菌液として
は、普通ブイヨン培地で35℃、16〜24時間振盪培養した
試験菌(Escherichia coli)の培養液を同培地で10倍に
希釈した後、更に減菌りん酸緩衝液で1000倍に希釈した
ものを用いることができる。
次に、各試料を入れた三角フラスコを水平振盪機にセッ
トした後、それらを25℃で120rpmにて水平振盪し、6時
間後および24時間後に、三角フラスコ内の試料の中央部
にピペットを差し込んで、検水を採取する。しかる後
に、検水から標準寒天培地を用いた混釈平板培養法(35
℃、48時間培養)により生菌の数を測定すると、コーラ
ルサンド微粉末を添加しない試料では、大腸菌が増加し
続けていくのに対し、コーラルサンド微粉末を添加した
試料では、大腸菌の菌数が大幅に減少し、コーラルサン
ド微粉末に制菌作用があることを確認できる。併せて、
コーラルサンド微粉末は、粒度が細かい程、制菌効果が
大きい傾向にあることも確認できる。また、かかるコー
ラルサンド微粉末を0.2g添加した試料について、上記と
同じ試験を行なっても、コーラルサンド微粉末を添加し
ない試料では、大腸菌が増加し続けていくのに対し、コ
ーラルサンド微粉末を添加した試料では、大腸菌の菌数
が大幅に減少し、コーラルサンド微粉末に制菌作用があ
ることを確認できる。併せて、コーラルサンド微粉末
は、粒度が細かい程、制菌効果が大きい傾向にあること
も確認できる。
(発明の効果) 以上述べたように本発明の食品の防腐剤は、天然のコー
ラルサンドであり、人体に害を及ぼすおそれもなく、し
かもコーラルサンドの主成分が炭酸カルシウムであると
ころから、これを食品の防腐剤として使用することによ
り、防腐剤としての効果のみならず、カルシウム分を自
然に補給するという健康増進にも資するものである。さ
らに、コーラルサンドは、微粉末にまで粉砕しても、細
孔性を有することから、そのまま食されることになるた
め微粉末化する必要のある食品の防腐剤に適している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーラルサンドに熱処理と微粉末に粉砕す
    る処理とを行なったものからなることを特徴とする食品
    の防腐剤。
JP60049884A 1985-03-13 1985-03-13 食品の防腐剤 Expired - Lifetime JPH0759182B2 (ja)

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JP60049884A JPH0759182B2 (ja) 1985-03-13 1985-03-13 食品の防腐剤

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JPS61209575A JPS61209575A (ja) 1986-09-17
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EP0606114A1 (en) 1989-08-11 1994-07-13 Seiko Instruments Inc. Method of producing field effect transistor
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