JPH0754563Y2 - 内燃エンジンの動弁装置 - Google Patents

内燃エンジンの動弁装置

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JPH0754563Y2
JPH0754563Y2 JP1990023960U JP2396090U JPH0754563Y2 JP H0754563 Y2 JPH0754563 Y2 JP H0754563Y2 JP 1990023960 U JP1990023960 U JP 1990023960U JP 2396090 U JP2396090 U JP 2396090U JP H0754563 Y2 JPH0754563 Y2 JP H0754563Y2
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intake
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valves
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、内燃エンジンの動弁装置に関し、特に一気筒
に複数の吸気弁及び/又は複数の排気弁を備えた内燃エ
ンジンの動弁装置に関する。
(従来の技術) 各気筒に一対の吸気弁又は排気弁を備えたエンジンにお
いて、エンジン回転数に応じて一対の吸気弁又は排気弁
の一方の作動を停止させるようにした動弁装置(特開昭
61-19911号公報)、あるいは一気筒に複数設けられた吸
気弁の一部をカム駆動式とし、残りを油圧駆動式とし
て、エンジン運転状態に応じて油圧駆動式の吸気弁を選
択的に作動又は停止させるようにした動弁装置(実開平
1-61411号公報)が、従来より提案されている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の動弁装置では、休止させる弁
は常に同一であるため、休止させない常用側の弁は休止
側の弁に比べて相対的に作動回数が多くなり、摩耗が早
いという問題がある。
また、第4図に示すように、各気筒に1個の燃料噴射弁
と、2個の吸気弁とを備えたエンジンにおいては、休止
側の弁(5a)に対応する吸気ポート(4a)に、噴射され
た燃料が多量に滞留し、該滞留燃料が弁作動開始時に一
度に気筒内に吸入されるため、空燃比の大幅な変動が発
生するという問題もあった。
本考案は上述した問題を解決するためになされたもので
あり、同一機能を有する複数の弁の一部の作動休止を適
切に行うことなより、複数の弁の摩耗度合の偏り及び空
燃比の変動を防止することができる内燃エンジンの動弁
装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本考案は、同一機能を有する複
数の弁を各気筒毎に備えるとともに、内燃エンジンの運
転状態を検出する運転状態検出手段と、該検出したエン
ジン運転状態に応じて同一気筒内の該複数の弁の一部の
作動を休止させることができる弁駆動手段とを備えた内
燃エンジンの動弁装置において、前記弁駆動手段は、前
記検出したエンシン運転状態に応じて前記弁の作動を休
止させる休止条件を判別し、該休止条件が成立する状態
の継続中に、前記作動を休止させる弁を同一気筒内で変
更する休止弁変更手段を有するようにしたものである。
また、前記休止弁変更手段は、各気筒の1サイクル毎に
休止させる弁を変更することが望ましい。
(作用) 検出したエンジン運転状態に応じて一部の弁の作動を休
止させる休止条件が判別され、該休止条件が成立する状
態の継続中に、休止させる弁が同一気筒内で変更され
る。また、その変更は各気筒の1サイクル毎に行われ
る。
(実施例) 以下本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
第1図は本考案に係る内燃エンジン及びその制御装置の
要部を示す図である。
第1図において、Eは各気筒に一対(2個)の吸気弁と
一対の排気弁とが設けられた4気筒タイプの内燃エンジ
ンである。前記一対の吸気弁及び排気弁の駆動機構は同
一の構造を有するので、以下一の吸気弁とその駆動機構
についてのみ説明する。
エンジンEのシリンダヘッド1には、一方が内燃エンジ
ンの燃焼室2の頂部に開口し、他方が吸気ポート4に連
通する吸気弁口3が設けられている。吸気弁5は吸気弁
口3を開閉すべくシリンダヘッド1内を図中上下方向に
移動自在に案内されるように配される。吸気弁5の鍔部
6とシリンダヘッド1との間には弁ばね7が縮設されて
おり、この弁ばね7により吸気弁5は図中上方(閉弁方
向)に向けてばね付勢される。
一方、シリンダヘッド1の上方には、カム8を有するカ
ム軸9が回転自在に配設されている。このカム軸9は、
タイミングベルト(図示せず)を介してクランク軸(図
示せず)に連結されている。カム軸9と一体に形成され
るカム8と吸気弁5との間には詳細は後述する複数の油
圧駆動弁ユニット10が各気筒毎に介装される(第1図で
は1つの油圧駆動弁ユニットのみ図示)。油圧駆動弁ユ
ニット10には、オイルタンク11からオイルポンプ12及び
油路13を介して油圧が供給され、更に電子制御ユニット
(以下「ECU」という)14から吸気弁15の閉弁タイミン
グを制御するための制御信号(θOFF)が供給される。
吸気弁15の鍔部6の近傍には、吸気弁5のリフト量を検
出するリフトセンサ18が設けられており、その検出信号
はECU14に供給される。
カム軸9のホルダ(図示せず)には、特定の気筒の所定
クランク角度位置で信号パルス(以下「CYL信号パル
ス」という)を出力する気筒判別センサ(以下「CYLセ
ンサ」という)19が配され、更にエンジンのクランク軸
には、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し
所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エン
ジンではクランク角180°毎に)TDC信号パルスを発生す
るTDCセンサ20、及び前記TDC信号パルスの周期より短い
一定クランク角(例えば20°)周期で1パルス(以下
「CRK信号パルス」と云う)を発生するクランク角セン
サ(以下「CRKセンサ」と云う)21が取り付けられてい
る。これらのセンサ19〜21はECU14に電気的に接続さ
れ、CYL信号パルス、TDC信号パルス及びCRK信号パルス
がECU14に送られる。これら3つのセンサ19,20,21の出
力信号パルスは、吸気弁の閉弁時期、燃料噴射時期、点
火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数の検
出に使用される。
又、ECU14には、運転者のエンジンに対する要求を表わ
す要求検出手段としてのアクセルペダルの踏込量を示す
アクセル開度センサ(θACCセンサ)22、大気圧(PA
を検出する大気圧センサ(PAセンサ)23、吸気温(TA
を検出する吸気温センサ(TAセンサ)24、及び前記油圧
駆動弁ユニット10の作動油の油圧(Poil)及び油温(To
il)を夫々検出する油圧センサ(Poilセンサ)25、油温
センサ(Toilセンサ)26、エンジン冷却水温(TW)を検
出する水温センサ(TWセンサ)27、排気ガス中の酸素濃
度を検出する酸素濃度センサ(O2センサ)28が電気的に
接続され、これらセンサ22〜28からの出力信号が該ECU1
4に供給されるようになっている。
更にECU14はバッテリの出力電圧(VB)を検出する。
ECU14は中央演算装置、メモリ、制御信号出力回路等
(図示せず)より成り、上述の各種センサ18〜28からの
検出信号及びバッテリの出力電圧(VB)に基づいて、後
述の制御手順(第6図)に従って、油圧駆動弁ユニット
10への制御信号(θOFF、θON)を決定すると共に、エ
ンジンへの燃料供給量(燃料噴射弁29の開弁時間)
TOUT、点火プラグ30の点火時期θIGをエンジンの運転状
態に応じた最適な値に決定する。なお、燃料噴射弁29
は、第4図に示すように吸気管の2つの吸気ポート4a,4
bに連通する部分が結合した箇所の少し上流側に配され
ている。
前記油圧駆動弁ユニット10は各気筒毎に吸気弁及び/又
は排気弁のそれぞれに対応して装着され、第2図に示す
ように、カム8のプロフィールに応じて吸気弁5を弁ば
ね7に抗して下方に押圧して開閉駆動する油圧駆動機構
51と、該油圧駆動機構51の押圧力を開弁作動途中で無効
にし、もってカムプロフィールに拘らず吸気弁5を閉弁
する油圧解放機構52とから成る。
油圧駆動機構51は、シリンヘッド1と一体に構成された
ブロック1aに固設されるシリンダ体53と、吸気弁5の上
端に当接してシリンダ体53の下部に摺動可能に嵌合され
る弁側ピストン54と、カム8に摺接するリフタ55と、該
リフタ55に上端を当接させてシリンダ体53の上部に摺動
可能に嵌合されるカム側ピストン56と、前記シリンダ体
53、弁側ピストン54及びカム側ピストン56により画成さ
れる作動油室57とを主な構成要素とし、作動油室57内の
油圧が所定値以上のときカム8のプロフィールに従っ
て、吸気弁5を開・閉させる。作動油室57は、油圧解放
機構52の油路58に連通する。
一方、油圧解放機構52は、前記作動油室57と給油ギャラ
リ61とをフィード弁62及びチェック弁63を介して接続す
る油路58と、該油路58の途中に介装されるスピル弁59
と、油路58内に配されるフィード弁62及びチェック弁63
と、これらの弁62,63及びスピル弁59によって画成され
るアキュム回路58a内の油圧を所定の値に維持するため
のアキュムレータ60とを主構成要素とする。給油ギャラ
リ61は、各気筒毎に設けられた油圧駆動弁ユニットに油
圧を供給するために設けられており、調圧ユニット64を
介して、油路13に接続されている。調圧ユニット64は、
オイルポンプ12によって加圧された油圧を所定範囲内の
油圧に調整するために設けられている。
前記スピル弁59は、第3図に示すように、第1の弁体69
a及び第1の弁座69bから成るパイロット弁69と、第2の
弁体73a及び第2の弁座73bから成るメイン弁73と、第1
の弁体69aを移動させるためのソレノイド71とを主構成
要素とする。第1の弁体69aは、ロッド68及びアーマチ
ャ67と一体に構成され、ハウジング65に穿設されたシリ
ンダ孔66に摺動自在に嵌合されている。第1の弁体69a
と第1の弁座69bとの間にはばね70が縮設されており、
また第1の弁体69aには、該弁体が上方に移動して開弁
状態のときに油圧室75内の油を出口ポート78からリーク
するための孔69c及び油路69dが設けられている。メイン
弁73は、第1のポート76と第2のポート77とを連通/遮
断すべくパイロット弁69の下方に設けられ、第2の弁体
73aを下方に押圧すべく該弁体73aと第1の弁座69bとの
間にばね74が縮設されている。更に、メイン弁73の弁体
73aにはオリフィス孔73cが設けられている。
ソレノイド71は、ハウジング65の室65bに配されてお
り、前記ECU14に接続されている。
また、アキュムレータ60は、アキュム回路58a内の油圧
を所定の圧力に維持すべく、アキュム回路58aの途中設
けられ、ブロック1aに穿設されたシリンダ孔80と、空気
孔81aを有するキャップ81と、シリンダ孔80に摺動自在
に嵌合されたピストン82と、キャップ81とピストン82と
の間に縮設されたばね83とから成る。
以上のように構成される油圧駆動機構51及び油圧解放機
構52の作用について以下に説明する。
ECU14からの制御信号により、ソレノイド71が付勢され
ているときには、パイロット弁の弁体69aは、ばね70の
力に抗して、アーマチャ67及びロッド68とともに下方に
移動し、パイロット弁69は閉弁状態となる(なお、弁体
69aの移動量は非常に小さいため、パイロット弁閉弁時
においても、第3図における弁体69aの上端部とハウジ
ング65との間隙は非常に狭い)。このとき、第1のポー
ト76側の油圧と油圧室75側の油圧とは等しく、ばね74の
力で第2の弁体73aが下方に押圧され、メイン弁73は閉
弁状態となる。その結果、油圧駆動機構51の作動油室57
内の油圧が高圧(所定値以上)に保持され、カム8のプ
ロフィールに応じた吸気弁5の開閉駆動が行われる。こ
の場合の弁作動特性(クランク角度θと弁リフト量Lif
との関係)は、例えば第5図の破線で示すようになる。
一方、ソレノイド71が消勢されたときには、第1の弁体
69aはばね70の力で上方に移動し、パイロット弁69は開
弁される。これにより、油圧室75内の油が油路69d、出
口ポート78を介して放出され、第2の弁体73aが上方に
移動して、メイン弁73が開弁駆動される。その結果、油
圧駆動機構51の作動油室57内の油圧が低下し、カム8の
プロフィールに拘らず、吸気弁5が閉弁作動を開始す
る。従って、例えば第5図のクランク各θOFFでソレノ
イド71を消勢すると、実線で示すような弁作動特性が得
られる。なお、ソレノイド71を消勢した時期(θOFF
から実際に吸気弁5が閉弁作動を開始する時期(θST
までに若干遅れがある。
以上のように、ECU14からの制御信号によってソレノイ
ド71を消勢又は付勢し、その消勢時において油圧駆動機
構51の作用を無効とすることにより、吸気弁5の閉弁開
始タイミングを任意に設定することができるとともに、
吸気弁5の作動を休止させることができる。その結果、
各気筒の吸入空気量をECU14の制御信号によって制御す
ることが可能となる。
第6図は、ECU14による、前記スピル弁59の開弁タイミ
ング(ソレノイド71を消勢するタイミング)、即ち吸気
弁5の閉弁開始指示タイミング(以下「オフタイミン
グ」という)θOFF及び前記スピル弁59の閉弁指示タイ
ミング(ソレノイド71を付勢するタイミング、以下「オ
ンタイミング」という)θONの制御手順を示すフローチ
ャートである。
ステップS1では、前記各センサの検出信号を読み込み、
エンジン運転状態及び大気条件の検知を行い、一の吸気
弁及び一の排気弁の作動を休止すべき運転条件(例え
ば、エンジン水温が所定温度以上で、かつエンジン回転
数が所定回転数以下で、かつアクセル開度θACCが所定
値以下)(以下「休止条件」という)が成立するか否か
を判別する(ステップS2)。この答が否定(No)、即ち
休止条件不成立のときには、フラグFSTPを値0に設定す
る(ステップS3)とともに、検出したエンジン回転数Ne
及びアクセル開度θACCに応じて通常用のθOFFマップの
検索を行い(ステップS4)、ステップS7に進む。θOFF
マップは、オフタイミングθOFFの基準値をアクセル開
度θACC及びエンジン回転数Neに応じて設定したマップ
であり、ECU14内のメモリに格納されている。このマッ
プは例えば第7図に示すように、エンジン回転数Neとア
クセル開度θACCの関数として予め設定されるもので、
エンジン回転数の所定値Neiが例えば500rpm〜8000rpmの
範囲で20段階設けられ、一方、アクセル開度の所定値θ
ACCjが全閉から全開までの範囲で19段階設けられてお
り、これらNei、θACCjに対応してマップ値θOFFi,jが
記憶されている。マップ格子点以外のエンジン回転数Ne
及びアクセル開度θACCに対応するマップ値は4点内挿
法により補間計算で求められる。
なお、マップ値θOFFMAPは、後述する乗算項及び加減算
項による補正が事実上実行されない標準状態(即ち、乗
算項=1.0、加減算項=0の状態)を想定して設定され
ている。
第6図にもどり、前記ステップS2の答が肯定(Yes)、
即ち休止条件が成立するときには、フラグFSTPを値1に
設定する(ステップS5)とともに、検出したエンジン回
転数Ne及びアクセル開度θACCに応じて休止用θOFFマッ
プの検索を行い(ステップS6)、ステップS7に進む。休
止用θOFFマップは、低中速回転領域であって低中負荷
領域に対応する所定のエンジン回転数範囲及びアクセル
開度の範囲について設定され、一方の吸気弁の作動を休
止させた場合に適した値に設定されている。
ステップS7では、前記ステップS4又はS6で検索されたマ
ップ値θOFFMAPを大気条件等に応じて次式(1)によっ
て補正する。
θOFF=θOFFMAP×KTA×KPA×K1+θADJ1n …(1) ここで、KTAは吸気温(TA)に応じた補正乗算項、KPA
大気圧(PA)に応じた補正乗算項、K1は油温(Toil)油
圧(Poil)等に応じた他の補正乗算項、θADJ1n(例え
ば4気筒エンジンの場合n=1〜4)は、前記リフトセ
ンサ18の検出信号に基づいて各気筒毎に算出されるフィ
ードバック加減算項である。上記補正乗算項のうちKTA
は吸気温TAの変化に伴う空気密度の変化分を補償するも
ので第8図に示すTA−KTAテーブルより検出した吸気温T
Aに基づいて決定され、KPAは大気圧PAの変化に伴う空気
密度の変化分を補償するもので第9図に示すPA−KPA
ーブルより大気圧PAに基づいて決定される。このような
補正乗算項KPA,KTA,K1を設けるのは以下の理由による。
即ち第1には吸気弁5の閉弁タイミングの制御は元々、
吸入空気量をエンジン運転状態に応じた最適な値とし、
もって空燃比(A/F)を所望の値(例えば理論混合比)
に制御するために行なわれるもので、従って吸入空気量
に対する大気圧(PA)、吸気温(TA)の影響を補償すべ
く大気圧補正、吸気温補正が必要となる。第2には、油
圧駆動弁ユニット10が油圧にて制御されるため、油温
(Toil)、油圧(Poil)による油圧駆動弁ユニット自体
の動作への影響をも補償する必要があるからである。
また、フィードバック加減算項θADJ1nは、各気筒毎の
動弁機構の組付け誤差、製造上のばらつきによる誤差を
吸収するための補正項であり、リフトセンサ18によって
検出した各気筒の吸気弁5の実際の閉弁動作開始時期
と、閉弁開始タイミング指令信号(オフタイミングθ
OFFを表わす信号)とを比較することにより決定され
る。
次にステップS8では、前記スピル弁59の閉弁タイミン
グ、即ちソレノイド71のオンタイミングθONが、次式
(2)によって決定される。
θON=θONTBL+θ …(2) ここでθONTBLはエンジン回転数Neに応じて例えば第10
図に示すNe-θONテーブルより読み出される基準値、θ
はバッテリ電圧VBに応じたバッテリ補正変数である。
Ne-θONテーブルはエンジン回転数Neが上昇するにつれ
基準値θONTBLの値が小さくなるように設定されてお
り、従って1サイクル当りの時間が短くなるエンジン高
回転時程スピル弁59の閉成動作の開始クランク角度が早
くなり、スピル弁の閉成から次の吸入行程開始時(吸気
弁5の開成開始時)までの時間をエンジン回転数Neに拘
らず一定(油圧駆動機構51の作動油室57内の油圧が吸気
弁5の開成に必要な油圧になるまでに要する時間)にす
ることが出来る。また、バッテリ補正変数θは、バッ
テリ出力電圧VBにより変化するスピル弁59の閉成動作の
応答性の低下を補償するために、第11図に示すVB−TV
ーブルにより求めた時間TVをエンジン回転数に応じて時
間−角度変換することにより得られる。VB−TVテーブル
において時間値TVはバッテリ電圧VBが大きい程大きくな
るように設定されている。このようにTVの値を設定する
ことによりバッテリ電圧VBが低下してスピル弁59の開閉
動作の応答性が低下した場合であっても比較的早い時期
から油圧駆動機構51の作動油室57内に所定の油圧が供給
されるようになり、吸気弁5の次の行程での開弁動作が
確実に行なわれるようになる。
ステップS9では、算出したオフタイミングθOFF及びオ
ンタイミングθONと、フラグFSTPの値とに基づいて、ソ
レノイド71の制御信号を出力する。
フラグFSTP=0、即ち休止条件不成立の場合には、算出
されたθON及びθOFFのタイミングでオン/オフする制
御信号(第12図(a))と同一の信号(同図(b),
(c))が第4図の2つの吸気弁5a,5bの夫々に対応す
るスピル弁59a,59b(図示せず)に供給され、各吸気弁5
a,5bの作動特性は、第12図(d),(e)(同図の縦軸
は弁リフト量を示す)に示すようになる。
一方、フラグFSTP=1、即ち休止条件成立の場合には、
第13図に示すような制御信号が出力される。即ち、第13
図(a)〜(e)はそれぞれ第12図(a)〜(e)に対
応し、2つのスピル弁59a,59bに対して交互にオン/オ
フ信号が出力される。その結果、2つの吸気弁5a,5bの
作動特性は同図(d),(e)に示すようになり、一方
の弁が休止されるとともに、該休止される弁が1サイク
ル毎に変更される。ここで1サイクルとは、当該気筒の
吸気−圧縮−爆発−排気の4行程を各1回行う周期をい
う。
このように休止する弁を1サイクル毎に変更することに
より、一方の弁の摩耗が相対的に早まること、即ち摩耗
度合の偏りを防止することができるとともに、混合気の
混合状態を良好に維持することができる。また、休止中
の弁の吸気ポートに滞留する燃料は、1回の噴射量の対
応するもののみであるから、空燃比の変動もほとんど発
生しない。
なお、本実施例では排気弁側も吸気弁側と同様の制御を
行っている。
上述した実施例では、各気筒に2個ずつの吸気弁及び排
気弁を備えたエンジンについて説明したが、これに限る
ものではなく、各気筒に3個以上の吸気弁及び排気弁を
備えたエンジンにおいても、同様に休止する弁を変更す
ることが可能である。例えば、3個の吸気弁(A,B,Cと
する)のうち1個のみ休止させるときには、1サイクル
毎に休止させる弁をA→B→C→Aというように変更
し、2個休止させるときには、A及びB→B及びC→C
及びA→A及びBというように変更すればよい。
また、本実施例では1サイクル毎に休止させる弁を変更
するようにしたが、これに限らず、2サイクル以上の周
期で変更するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上詳述したように、本考案によれば以下の効果を奏す
る。
請求項1の動弁装置によれば、検出したエンジン運転状
態に応じて一部の弁の作動を休止させる休止条件が判別
され、該休止条件が成立する状態の継続中に、休止させ
る弁が同一気筒内で変更されるので、複数の弁の摩耗度
合の偏りを防止することができる。また、吸気弁側にお
いては、休止させる弁に対応する吸気ポートに燃料が多
量に滞留することによる空燃比の変動を防止するととも
に、混合気の混合状態を良好に維持することができる。
請求項2の動弁装置によれば、請求項1の動弁装置によ
る効果をより顕著に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る内燃エンジン及びその制御装置の
要部を示す図、第2図は第1図のエンジンの動弁機構を
示す図、第3図は第2図の一部を拡大して示す図、第4
図は燃料噴射弁と吸気弁との位置関係を示す図、第5図
は吸気弁の作動特性を示す図、第6図は吸気弁の作動制
御の手順を示すフローチャート、第7図は吸気弁の閉弁
開始時期を決定するためのマップ(θOFFマップ)を示
す図、第8図は吸気温補正係数 (KTA)を決定するためのテーブルを示す図、第9図は
大気圧補正係数(KPA)を決定するためのテーブルを示
す図、第10図は第2図のスピル弁(59)のソレノイドの
オンタイミング(θON)を決定するためのテーブルを示
す図、第11図はバッテリ電圧(VB)に応じた補正変数
(TV)を決定するためのテーブルを示す図、第12図及び
第13図はスピル弁の制御信号と吸気弁の作動特性との関
係を示す図である。 5……吸気弁、8……カム、10……油圧駆動弁ユニッ
ト、14……電子コントロールユニット(ECU)、18……
リフトセンサ、22……アクセル開度センサ、51……油圧
駆動機構、52……油圧解放機構、59……スピル弁、71…
…ソレノイド。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一機能を有する複数の弁を各気筒毎に備
    えるとともに、内燃エンジンの運転状態を検出する運転
    状態検出手段と、該検出したエンジン運転状態に応じて
    同一気筒内の該複数の弁の一部の作動を休止させること
    ができる弁駆動手段とを備えた内燃エンジンの動弁装置
    において、前記弁駆動手段は、前記検出したエンジン運
    転状態に応じて前記弁の作動を休止させる休止条件を判
    別し、該休止条件が成立する状態の継続中に、前記作動
    を休止させる弁を同一気筒内で変更する休止弁変更手段
    を有することを特徴とする内燃エンジンの動弁装置。
  2. 【請求項2】前記休止弁変更手段は、各気筒の1サイク
    ル毎に休止させる弁を変更することを特徴とする請求項
    1記載の内燃エンジンの動弁装置。
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