JPH0754229B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は冷凍室と冷蔵室と第３の室を有する冷気強制循
環方式の冷蔵庫に関する。

従来の技術 従来例を第３図に従い説明する。１は冷蔵庫本体で、２
は冷凍室、３は冷蔵室、４は第３の室である。５は冷却
器で冷凍室２の背面に設置され、冷気を冷凍室２、冷蔵
室３、第３の室４に強制循環させる送風機６を備えてい
る。７は冷気を冷凍室２と冷蔵室３及び第３の室４へ分
流させるダクト８とに連接するダクトカバーであり、ダ
クト８は冷蔵室３及び第３の室４の温度調節装置９に連
結している。前記温度調節装置９内には、冷蔵室３への
冷気吐出量を調節するダンパ開閉装置及び冷蔵室３への
冷気吐出通路（共に図示せず）を有すると共に第３の室
４への冷気吐出量を調節するダンパ開閉装置10とダンパ
開閉装置10の感温部11、第３の室４への冷気吐出通路1
2、冷気吐出口13を有している。一方区画壁14には冷蔵
室３への冷気戻り通路15及び前記戻り通路15に連結する
第３の室４の冷気の戻り通路16が設けられている。又第
３の室４は天井面を区画壁14と、奥面を前記温度調節装
置９の壁面と、扉17と、底面を第２の区画壁18とで略密
閉されている。

かかる構成において、冷却器５で冷却された空気は送風
機６でダクトカバー７の吐出口７′を介して冷凍室２に
流入して強制循環すると共に、ダクト８を介して前記温
度調節装置９に達し各々冷蔵室用ダンパ開閉装置（図示
せず）及び第３の室用ダンパ開閉装置10によって所望の
温度になるよう冷気量を適量に制御され、各々の吐出通
路、戻り通路を介して冷却器５に戻され以後同様の作用
を続けて冷却が行なわれる。尚ここで前記第３の室４
は、通常の冷蔵温度（０〜10℃）よりも低い温度帯（例
えば０〜３℃）に設定し、特に鮮度維持のため安定した
低温貯蔵が要求される魚，肉類等の生鮮食品を貯蔵する
専用低温室に供せられることが多い。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような構成のうち第３の室４の風路
構成においては、温度調節装置11の冷気吐出口13は２〜
３ケ所しか設けられていないために使用時冷気吐出口13
の前方を妨害する様な配置で食品が収納された場合は、
吐出冷気の流れが妨けられて第３の室４全体としては温
度が高くなり、逆に冷気吐出口13の直前の食品は凍結し
てしまう恐れがあって、特に前述のように安定した一定
の低温度帯での貯蔵が要求される生鮮食品に対しては使
用上問題となっていた。又、一方、第３の室９は上方を
冷凍室２に、下方を冷蔵室３に、そして後方をダクト８
というように、三方を外気以外の低温部に包囲されてお
り、配置構造的に室内への吸熱負荷量が小さく、もとよ
り室内の冷却に対して小量の冷却量で目的が達せられ、
積極的な吐出冷気の導入を必要とせず、特に室内中央部
分の後方については低温に維持されたダクトによる間接
的な冷却や、扉17部分からの外気の吸熱影響を受けにく
い事、又、全高が比較的低く、奥行がそれに対して深い
という室内構造上、実使用時における扉17開閉時の外気
侵入の影響を受けにくい等の理由で、もとより、構造的
な熱収支だけで室内前方の扉17近傍よりも低温の分布を
示す要素を強く含んでおり、その上に、冷気吐出口13を
室内後方の温度調節装置９に設けているために、室内後
方が更に冷却され易くなり、室内前後の温度むらが一層
拡大してしまうという問題点を有していた。

本発明は、上記した従来の問題点を解消するものであ
り、食品に妨害されず、且つ温度むらの少ない冷気吐出
口の構成を提供することを目的としている。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、第３の室の温度
調節装置の冷気吐出通路に連結する冷気導入通路を区画
壁中に設け、複数の冷気吐出孔を有し冷気導入通路と連
通する冷気吐出通路を形成するケース枠を第３の室前面
の周囲に設置するように構成されている。

作用 本発明は上記した構成によって、食品等によって冷気吐
出口が妨害される危険性がほとんどなく、ケース枠の上
部の冷気吐出孔から第３の室内前方を狙って冷気が吐出
され、室内全体の温度むらを小さくできるものである。

実 施 例 以下本発明の実施例を第１図から第３図に従い説明す
る。尚従来と同一構成部分については同一符号を付し、
異なる部分についてのみ説明する。

第１図及び第２図において、19は第３の室冷気吐出通路
12に連結し区画壁14の中に設けられた第３の室４への冷
気導入通路である。又第３の室４の前面周囲に扉17に相
対するケース枠20を設け、ケース枠20の上部は複数の冷
気吐出孔21を有し、連通口22によって第３の室冷気導入
通路19に連通する冷気吐出通路23を形成している。

かかる構成にて、ダンパー開閉装置10にて適量に制御さ
れた冷気は、冷気吐出通路12及び冷気導入通路19を介し
て冷気吐出通路23に導かれ、適所に分散配置した複数の
冷気吐出孔21より第３の室４の室内前方を中心に冷気が
供給されて、食品配置による温度むらや局部的な凍結が
防止でき、同時に室内後方部より室内前方部が高目の温
度を示す構造面に起因する温度むらの橋正を行なうこと
ができる。

次に本発明の第２の実施例について第３図をもとに説明
する。図において、24は扉17に相対し第３の室４の前面
周囲に設けたケース枠で、ケース枠24の上部は区画壁14
の一部で第３の室４の天井面を構成する天井面25との間
隙を略全幅又は複数個に分けて形成した冷気吐出孔26を
有している。

かかる構成にて、冷気吐出通路23へ導かれた冷気は、そ
の中央より後方に配置した略全幅又は複数個の冷気吐出
孔より、第３の室４の室内前方を中心に冷気が分散さ
れ、又吐出風速も抑えられて降下供給されることによ
り、第１の実施例と同様な効果が得られるものである 発明の効果 以上のように本発明によれば、第３の室の温度調節装置
の冷気吐出通路に連結する冷気導入通路を区画壁中に設
け、複数の冷気吐出孔を有し冷気導入通路と連通する冷
気吐出通路を形成するケース枠を第３の室前面の周囲に
設置することで次のような効果を得ることができる。

（１）区画壁中に冷気導入通路を設けて室内前方まで導
き、さらに第３の室の前面周囲に設けたケース枠の上部
に形成した冷気吐出風路へ導き、この冷気吐出風路の適
所に冷気吐出孔を略全幅又は複数個設けたために、吐出
冷気量が分散され、吐出風速も適度に減衰されて食品配
置による極端な温度むらや局部的な凍結を防止すること
ができる。

（２）第３の室の配置構造上、熱収支面で室内前方が高
く室内後方が低いという温度むらがもとよりあるが、冷
気供給の前方偏向で室内前方の冷却を促進すると同時に
室内後方の過冷却を抑制し室内全体の温度むらを橋正す
ることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例を示す冷蔵庫の断面図、第２
図は同第１図の第３の室のケース枠を示す斜視図、第３
図は本発明の他の実施例を示す冷蔵庫の要断面図、第４
図は従来例を示す冷蔵庫の断面図である。 ２……冷凍室、３……冷蔵室、４……第３の室、９……
温度調節装置、10……ダンパ開閉装置、12,23……冷気
吐出通路、14……区画壁、17……扉、18……第２の区画
壁、19……冷気導入通路、20,24……ケース枠、21,26…
…冷気吐出孔。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】区画壁にて区画形成された冷凍室と、冷蔵
   室と、少なくとも前記区画壁にて天井面を構成する第３
   の室と、前記第３の室への冷気吐出量を調節するダンパ
   開閉装置と、前記ダンパ開閉装置を収めて前記第３の室
   への冷気吐出通路を形成した温度調節装置を前記区画壁
   下奥部に備えて、前記第３の室は奥面は前記温度調節装
   置の表面を兼用し、前面の周囲はケース枠及びケース枠
   と相対する扉で形成し、底面は第２の区画壁にて区画す
   ると共に、前記第３の室の温度調節装置の冷気吐出通路
   に連結する区画壁中に形成した第３の室への冷気導入通
   路と、前記ケース枠の上部は冷気導入通路と連通し複数
   個の冷気吐出孔を有する第３の室への冷気吐出通路とを
   備えた冷蔵庫。
2. 【請求項２】上記第３の室への冷気吐出孔を第３の室の
   天井面と前ケース枠の間隙で形成したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の冷蔵庫。