JPH0753928B2

JPH0753928B2 - ランダムウェブの製造装置

Info

Publication number: JPH0753928B2
Application number: JP2026148A
Authority: JP
Inventors: 光司岩本
Original assignee: 株式会社岩本製作所
Priority date: 1990-02-07
Filing date: 1990-02-07
Publication date: 1995-06-07
Anticipated expiration: 2010-06-07
Also published as: JPH03234825A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、不織布等に用いる繊維の方向がランダムなラ
ンダムウェブの製造装置に関する。

［発明の概要］本発明は、少なくとも３つのシリンダを近接配置し、こ
れらのニップ点で、一方のシリンダに巻きつけられた繊
維材料を他方のシリンダに移行させるランダムウェブの
製造装置において、シリンダの外周に沿って繊維案内板
を設けるとともに、前記３つのシリンダのうち２つのシ
リンダのニップ点に繊維材料を高速気流発生手段にて一
方から他方のシリンダに移行させることにより、ウェブ
の繊維の方向性をランダムにし、ウェブの縦方向と横方
向の強度を等しくするとともに繊維の密度の均一化を図
るものである。

［従来の技術］従来のランダムウェブの製造装置として、第５図に示す
ものが知られている。

この図において、繊維材料２は供給ロールＦにより運ば
れ、開綿ローラＴにて繊維をほぐして第１シリンダS₁に
供給する。この第１シリンダS₁,第４シリンダS₄及び第
７シリンダS₇は所定間隔で直線状に配置され、これらの
間であって上・下にはそれぞれ第２・第５シリンダS₂,S
₅及び第３・第６シリンダS₃・S₆が設けられ、全体とし
て俵積み状に配置されている。

これら第１〜第７シリンダS₁〜S₇は同一方向に高速回転
するとともに、その周面には回転方向に湾曲した多数の
針Ｓ_1a〜Ｓ_7aが形成されている。

また、これらの第１〜第７シリンダS₁〜S₇の外周であっ
て繊維材料２が巻きつけられる部分には前記シリンダに
沿って繊維案内板7,8が設けてある。

従って、前記第１シリンダS₁に巻付けられた繊維材料２
は第１シリンダS₁の高速回転により発生した気流に吹
き飛ばされるとともに、第１シリンダS₁と第２シリンダ
S₂の互いに向き合った針Ｓ_1a,S_2aによって繊維材料２の
略半分が第２シリンダS₂に移行され、残りの略半分は同
様に第３シリンダS₃に移行する。同様に第３シリンダS₃
と第２シリンダS₂とに巻取られた繊維材料は第４シリン
ダS₄に移行する。この工程を第５・第６・第７シリンダ
S₅,S₆,S₇で繰り返し、繊維材料は略ランダムになり、遅
い速度で回転するドッファドラムD₁,D₂に蓄積されウェ
ブ14となって排出ローラ4,4間から排出される。

また、他のランダムウェブの製造装置として第６図に示
すようなものが知られている。この図において、遅い回
転で供給ローラＦが繊維材料２を第１シリンダS₁に受け
渡す。第１シリンダS₁に巻き付けられた繊維材料２は第
１シリンダS₁上側に並んで配置された第１ストリッパー
ローラST₁と第１ウォーカーローラST₁とによって突出し
た繊維を梳綿して再び第１シリンダS₁に移行させる。こ
の第１シリンダS₁に近接して第２〜第４シリンダS₂〜S₄
が直列に配置され、これら第２〜第４シリンダS₂〜S₄上
側には前記と同様にそれぞれ第２〜第４ストリッパーロ
ーラST₂〜ST₄と第２〜第４ウォーカーローラW₂〜W₄が配
置されている。

また、各第１〜第４シリンダS₁〜S₄下方には網状のパン
チングコンベア15が配置されている。このパンチコンベ
ア15の下方であって、前記第１〜第４シリンダS₁〜S₄の
最も近接するニップ点Ｋの下方には空気吸引装置９が配
置され、その上方には空気供給通路16が構成されてい
る。

そして、第１シリンダS₁に巻き付けられた繊維材料２は
第２シリンダS₂に梳綿されながら移行する。この移行す
る繊維材料２の一部が前記空気吸引装置９により吸引さ
れパンチングコンベア15の上面に吸引される。同様に第
２〜第４シリンダS₂〜S₄の各ニップ点Ｋ下方に設けた各
空気吸引装置９により徐々にパンチングコンベア15上面
に吸着され、最後に残った繊維材料は第４シリンダS₄と
第４ストリッパーローラST₄・第４ウォーカーローラW₄
によって梳綿された後、空気吸引装置９にて吸引され、
前記パンチングコンベア15上面に積層される。

［発明が解決しようとする課題］ところが、前者の従来例、即ち二つのシリンダに設けた
針と針による繊維材料の受け渡し及びシリンダの高速回
転に伴う気流にて繊維材料を吹き飛ばすことによる繊維
材料の受け渡しを利用する装置にあっては、製造された
ウェブの密度が均一となり品質が向上するが、繊維材料
の受け渡しの際の針のなでつける作用によりウェブの繊
維にどうしても方向性が生じてしまい、完全に繊維の方
向がランダムなウェブができない。その結果、このウェ
ブ14にて不織布を製造すると、縦と横との強度が異なっ
てしまうという問題点が生じてしまう。

また、後者の他の従来例、即ち空気吸引装置にて繊維材
料を網状のパンチングコンベア15上面に積層させるもの
にあっては、繊維の方向は略ランダムになるが、空気吸
引装置９の第１〜第４シリンダS₁〜S₄の軸方向の吸引力
を等しくすることは難しいため、ウェブ14の幅方向で密
度が不均一になる。従って、このウェブにて不織布を製
造すると、密度が不均一なため品質の低下をきたすとい
う問題点がある。

そこで本発明は、かかる課題を解決したランダムウェブ
の製造装置を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］斯かる目的を達成するための本発明の構成は、それぞれ
同一方向へ高速回転するとともにその周面に回転方向へ
湾曲した針が形成された少なくとも３つのシリンダを俵
積み状に互いに近接配置し、これらのシリンダが互いに
最も近接するニップ点近傍で一方のシリンダに巻付けら
れた繊維材料を他方のシリンダに移行させて巻付けるラ
ンダムウェブの製造装置において、前記繊維材料が巻付
けられる各シリンダの外周に沿って繊維案内板を設ける
とともに、前記３つのシリンダのうち２つのシリンダの
前記一方のシリンダの回転方向のニップ点通過側であっ
て前記他方のシリンダの回転方向のニップ点進入側の前
記繊維案内板の該ニップ点近傍に空気吸引通路を設け、
この空気吸入通路から空気吸引して前記各ニップ点を前
記一方のシリンダの回転方向と同じ方向であってかつ前
記他方のシリンダの回転方向と逆の方向に通過し前記一
方のシリンダに保持された繊維材料を前記他方のシリン
ダへ移行させる高速気流を発生させる高速気流発生手段
を設けたことを特徴とする。

［作用］第１のシリンダが高速回転すると繊維案内板との間で気
流が発生する。この気流にのって移動する繊維材料と針
の歯頭に保持されている繊維材料は高速気流発生手段に
より発生されニップ点を通過する高速気流の影響を受け
この高速気流により吹き飛ばされるとともに、第１・第
２シリンダの針の受け渡しにより前記繊維材料の略半分
が第２シリンダの針に移行される。この際、二つのシリ
ンダは同一方向へ回転するとともに、同一方向へ湾曲し
ているので、ニップ点近傍では第１シリンダの針は繊維
を引っかける方向（以下、針の働き方向）にはなく、第
２シリンダは針の働き方向にあるため、繊維材料は方向
がランダムな状態で梳綿されながら第２シリンダの針に
移行される。

前記第１シリンダに残された略半分の繊維材料のうち、
繊維案内板との間に発生する気流にのって移動する繊維
材料と針の歯頭に保持されている繊維材料は高速気流発
生手段で発生されニップ点を通過する高速気流により吹
き飛ばされ、第３シリンダの針に保持される。前記と同
様に第１・第３シリンダは同一方向へ回転するととも
に、同一方向へ湾曲しているので、ニップ点近傍では第
１シリンダの針は針の働き方向にはなく、第３シリンダ
は針の働き方向にあるため、繊維材料は方向がランダム
な状態で第３シリンダの針に移行される。

また、第１シリンダの針の底部に保持された繊維原料
も、第１シリンダの針が高速気流発生手段の高速気流に
対して針の働き方向にないため、この高速気流により歯
頭に浮かびあがり、第３シリンダの針に移行する。

一方、前記第２シリンダに移行した繊維もそのまま回転
して、同様な原理により、第３シリンダとのニップ点で
梳綿されながら、かつ、ランダムな方向の繊維となって
第３シリンダに移行する。

このように、繊維材料は第１シリンダから第３シリンダ
にランダムな状態で移行する前に、第１シリンダに巻き
付けられた繊維のうち半分（特にでっぱってむらになっ
ている繊維）は一旦第１・第２シリンダ及び第２・第３
シリンダの間で十分梳綿された後、第３シリンダにラン
ダムな方向性で移行する。そして第１シリンダに残され
た半分の繊磯が前記空気高速気流発生手段の作用を直接
的に受けランダムな状態となって第３シリンダに移行さ
れた繊維材料と合流するので、繊維材料は十分に梳綿さ
れ密度は均一になるとともに、十分に繊維の方向がラン
ダムとなる。

［実施例］以下、本発明の実施例を第１図及び第２図に基づいて説
明する。

第１図において、ランダムウェブ製造装置１は繊維材料
２を供給する２対の供給ローラF₁〜F₄及び補助ローラF₅
を備えている。この供給ローラ及び補助ローラF₁〜F₅に
対し所定のクリアランスで予備開綿ローラＴが配置され
ている。この予備開綿ローラＴは図中、反時計回りに回
転し、その周面には回転方向に湾曲した針Taが形成され
ている。この予備開綿ローラＴは供給ローラ及び補助ロ
ーラF₁〜F₅によって供給された繊維材料２を薄く引きの
ばし、次の後程で梳綿しやすくするものである。この予
備開綿ローラＴに近接して径の大きい第１のシリンダS₁
が配置してある。この第１のシリンダS₁は、前記予備開
綿ローラＴと反対方向、即ち、時計回りに高速回転する
とともに、その周面には回転方向と同じ方向に湾曲した
針Ｓ_1aが形成されている。

従って、予備開綿された繊維材料２はそれぞれの針Taと
Ｓ_1aとの受け渡し作用によって第１のシリンダS₁に移行
してこれに巻き付いて移動する。

前記予備開綿ローラＴと第１シリンダS₁の上面にはこれ
らに近接して配置されたダートローラＤが配置されてい
る。このダートローラＤは前記第１シリンダS₁と逆方向
に低速回転するとともにその周囲には回転方向と反対側
に湾曲した針Daが形成されている。このダートローラＤ
は第１シリンダに巻きつけられた繊維材料のうち突出し
た部分をその針Daの作用により梳綿するとともに受け取
り、反時計方向に回転して、予備開綿ローラＴに戻して
再度予備開綿した後、第１シリンダS₁に再び移行する。

前記第１シリンダと直列的に、同じ大きさの第３・第５
・第７シリンダS₃,S₅,S₇が近接配置してある。また、こ
れら各第３・第５・第７シリンダS₁,S₃,S₅,S₇の上側で
あって、第１・第３シリンダS₁,S₃の間・第３・第５シ
リンダS₃,S₅の間及び第５・第７シリンダS₅,S₇にはそれ
ぞれこれらに近接する第２・第４・第６シリンダS₂,S₄,
S₆が互いに所定間隔で配置され全体として２列の俵積み
状となっている。これら第２・第４・第６シリンダS₂,S
₄,S₆は第1,第3,第5,第７シリンダS₁,S₃,S₅,S₇より小さ
く形成されている。

また、前記第２〜第７シリンダS₂〜S₇は第１シリンダS₁
と同一方向に回転するとともに、その周面には回転方向
に湾曲した針Ｓ_1a,S_2a,S_3a,S_4a,S_5a,S_6a,S_7aが形成され
ている。前記第７シリンダS₇に近接してドッファドラム
D₀が配置されている。このドッファドラムD₀は前記第１
シリンダS₇と反対方向、即ち、反時計方向に低速回転す
るとともに、その周面には回転方向と逆に湾曲した針Ｄ
_0aが形成されている。このドッファドラムＤ_0aに隣接し
て積層ローラＣが配置されている。この積層ローラＣは
時計回りにドッファドラムD₀より低速回転するととも
に、その周面には放射方向に突出した断面山形状の突条
Caが形成されている。この積層ローラＣに隣接して剥離
ローラ３と一対の排出ローラ4,4が配置されている。前
記一対の排出ローラ４の下面には排出コンベア５が設け
られている。

前記予備開綿ローラＴ、ダートローラＤ、第１〜第７シ
リンダS₁〜S₇及びドッファドラムD₀の上面にはこれらの
形状に対応した上部繊維案内板６が配置されている。

また、第１・第２・第３シリンダS₁,S₂,S₃の各ニップ点
K₁,K₂,K₀に囲まれた空間にも前記第１〜第３シリンダS₁
〜S₃の形状に沿った断面略三角形状の内部繊維案内板７
が配置されている。

同様に、第３〜第５シリンダS₃〜S₅、及び第５〜第７シ
リンダS₅〜S₇の各ニップ点K₁,K₂,K₀に囲まれた空間にも
内部繊維案内板７が配置されている。

さらに、予備開綿ローラＴ、第１・第３・第５・第７シ
リンダS₁,S₃,S₅,S₇の下面にはこれらの形状に沿って下
部繊維案内板８が設けられている。

そしてこの下部繊維案内板８の下面であって、前記第１
・第３シリンダS₁,S₃のニップ点K₀、第３・第５シリン
ダS₃,S₅のニップ点K₀及び第５・第７シリンダS₅・S₇シ
リンダのニップ点K₀の下方には空気吸引装置９がそれぞ
れ設けられている。前記下部繊維案内板８には、各ニッ
プ点K₀から前記空気吸引装置９に空気を導く、空気吸入
通路10が形成されている。

次に、前記実施例の作用について説明する。

第１図及び第２図において、予備開綿ローラＴによりほ
ぐされるとともにでっぱった部分がダートローラＤによ
り梳綿されて第１シリンダS₁に巻きつけられた繊維原料
２は、第１シリンダS₁の針Ｓ_1aに保持され又は、上部繊
維案内板６との間に生じる気流に吹きとばされる。そ
の繊維原料の略半分は、第１・２シリンダS₁,S₂が同一
方向に回転し、その回転方向と同じ向きに湾曲した針Ｓ
_1a,S_2aを備えているため、針Ｓ_1aと針_2aとの受け渡し作
用、前記気流及び間接的ではあるが前記空気吸引装置
９による高速気流の作用をも受けてある程度梳綿され
るとともに繊維の方向がある程度ランダムになった状態
で第２シリンダS₂に移行する。この第２シリンダS₂に移
行した繊維材料２は再び同様の原理によってニップ点K₂
で梳綿されるとともに、繊維がさらにランダムになって
第３シリンダS₃に移行する。

一方、第１図及び第２図に示すように、前記第１シリン
ダS₁に残された略半分の繊維原料２は、第１・第３シリ
ンダS₁,S₃のニップ点K₀で空気吸引装置９による高速気
流にて、中部繊維案内板７との間の気流に浮遊した
繊維及び針Ｓ_1aの歯頭11、歯底12に保持されている繊維
は吹き飛ばされる。この際、第１シリンダの針Ｓ_1aは働
き方向でなく、第３シリンダの針Ｓ_3aは働き方向なた
め、前記吹き飛ばされた繊維材料13は第３シリンダS₃の
針Ｓ_3aに移行し、前記第２シリンダを経由して第３シリ
ンダS₃に移行した繊維材料と合流する。

同様に、第３〜５シリンダS₃〜S₅及び第５〜第７シリン
ダS₅〜S₇でも同じ工程が繰り返され、十分に梳綿される
とともに十分に繊維の方向がランダムにされたウェブ14
となって、ドッファドラムD₀及び蓄積ローラＣにて適度
な目付に形成され剥離ローラ３により剥離され一対の排
出ローラ4,4及び排出コンベアにより排出される。

このように、でっぱっている繊維は何度も梳綿されつ
つ、高速気流に吹き飛ばされて、十分に均一な密度を
有するとともに、完全に繊維の方向がランダムなランダ
ムウェブ14が製造される。このようなランダムウェブに
て不織布を製造すると、密度が均一で高品質となり、か
つ縦と横との強度が等しくなる。

第３図は前記第１実施例の変形例を示すもので、略同様
の構成となっており、その重複する説明を省略するが、
第７シリンダS₇にそれぞれ近接した第１・第２ドッファ
ドラムD₀₁,D₀₂を所定間隔で配置してある。この第１・
第２ドッファドラムD₀₁,D₀₂にそれぞれ前記実施例と同
じ剥離ローラ３及び一対の排出ローラ4,4及び排出コン
ベア５が設けてあり、第７シリンダS₇に移行した繊維は
第１・第２ドッファドラムD₀₁,D₀₂にそれぞれ積層され
て、ウェブ14が排出される。

次に、本発明の第２実施例を第４図に基づいて説明す
る。

この実施例は前記実施例と略同様の構成となっており、
同一構成部分は同一符号を付してその重複する説明を省
略する。

第４図において、前記上記繊維案内板６にはダートロー
ラＤと第２シリンダS₂の間に形成され、上部繊維案内板
６の上面と第１・第２シリンダとのニップ点K₁とを連通
する空気供給通路16が形成されている。この空気供給通
路16のニップ点K₁近傍には第１・第２シリンダの共通接
線方向に形成されている。

同様に、前記上部繊維案内板６には第２・第４シリンダ
S₂・S₄の間に空気供給通路16が形成されている。この空
気供給通路16の下端は分岐し、一方は、第２・第３シリ
ンダS₂,S₃のニップ点K₂に開口し、前記第２・第３シリ
ンダS₂,S₃の共通接線方向に位置している。他方は第３
・第４シリンダS₃・S₄の共通接線方向に形成されニップ
点K₁に開口している。同様に、第４・第６シリンダS₄,S
₆間、第６シリンダS₆の反対側にも同様の空気供給通路1
6が設けてある。

この実施例によれば空気吸引装置９にて空気を吸引する
と、この空気吸引装置９の近傍のニップ点K₀での各シリ
ンダ間の高速気流による繊維の吹き飛ばしによる移行
のみならず、前記空気導入通路から流入する気流_２に
より、第１・第２シリンダS₁,S₂の繊維原料２の移行が
針Ｓ_1aと針Ｓ_2aとの受け渡し作用より吹き飛ばされるこ
とに行われるため、梳綿されつつ一層繊維のランダム性
が得られるという効果がある。

なお、前記第２実施例において、空気導入通路16から加
湿された空気を送り込む構成としてもよい。

このような構成とした場合は梳綿する際に発生する静電
気を防止し、繊維どうしが吸着することを防止し、一層
ウェブのランダム化を図れるという効果がある。

［発明の効果］以上の説明からわかるように、本発明によるランダム繊
維製造装置によれば、製造されたウェブの繊維の方向が
略完全にランダムで、かつ、密度の均一化を図られると
いう効果がある。

従って、このウェブにて不織布を製造した場合縦と横と
の強度を同一にすることができるととともに、品質の向
上を図れるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の第１実施例を示すもので、
第１図はランダムウェブの製造装置の側面図、第２図は
原理を示す一部側面図、第３図は第１実施例の変形例を
示すランダムウェブの製造装置の側面図、第４図は第２
実施例を示すランダムウェブの製造装置の側面図、第５
図は従来例を示すものでランダムウェブの製造装置の側
面図、第６図は他の実施例を示すものでランダムウェブ
の製造装置の側面図。１……ランダムウェブ製造装置、２……繊維材料、S₁,S
₂,G₃,S₄,S₅,S₆,S₇……シリンダ、Ｓ_1a,S_2a,S_3a,S_4a,
S_5a,S_6a,S_7a……針、6,7,8……繊維案内板、……高速
気流、９……高速気流発生手段（空気吸引装置）、14…
…ウェブ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】それぞれ同一方向へ高速回転するとともに
その周面に回転方向へ湾曲した針が形成された少なくと
も３つのシリンダを俵積み状に互いに近接配置し、これ
らのシリンダが互いに最も近接するニップ点近傍で一方
のシリンダに巻付けられた繊維材料を他方のシリンダに
移行させて巻付けるランダムウェブの製造装置におい
て、前記繊維材料が巻付けられる各シリンダの外周に沿
って繊維案内板を設けるとともに、前記３つのシリンダ
のうち２つのシリンダの前記一方のシリンダの回転方向
のニップ点通過側であって前記他方のシリンダの回転方
向のニップ点進入側の前記繊維案内板の該ニップ点近傍
に空気吸入通路を設け、この空気吸入通路から空気吸引
して前記各ニップ点を前記一方のシリンダの回転方向と
同じ方向であってかつ前記他方のシリンダの回転方向と
逆の方向に通過し前記一方のシリンダに保持された繊維
材料を前記他方のシリンダへ移行させる高速気流を発生
させる高速気流発生手段を設けたことを特徴とするラン
ダムウェブの製造装置。