JPH0753761B2 - 変性澱粉の製造方法 - Google Patents

変性澱粉の製造方法

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JPH0753761B2
JPH0753761B2 JP61063659A JP6365986A JPH0753761B2 JP H0753761 B2 JPH0753761 B2 JP H0753761B2 JP 61063659 A JP61063659 A JP 61063659A JP 6365986 A JP6365986 A JP 6365986A JP H0753761 B2 JPH0753761 B2 JP H0753761B2
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正宏 西田
紀雄 日紫喜
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日澱化学株式会社
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、変性ジメチルポリシロキサンを用いる変性澱
粉の製造方法に関するものであり、この変性澱粉は、耐
水性および耐油性を有する接着剤、バインダー、サイズ
剤、コーティング剤等に用いることができ、また、ポリ
マー用のてん料としても用いることができる。
(従来の技術) 澱粉に耐水性を付与する方法として、エピクロルヒドリ
ンによるエーテル化、重合リン酸塩によるエステル化、
アルデヒドによるアセタール化等によって澱粉を架橋さ
せる方法がある。これらの架橋澱粉は、ある程度の耐水
性を有するが充分ではなく、糊になりにくく通常の塗布
方法を用いることが困難であり、また、造膜性がなく被
膜を形成しないという欠点がある。
また、N−メチロールプロピオンアミドエーテル化澱粉
(米国特許第3101330号公報)は、N−メチロール基を
有するので、塗布後、加熱または酸触媒によって三次元
化させ耐水性を発現させることができる。しかし、その
製造中において、酸アミド基が加水分解し、カルボキシ
エチル化物が生成するため耐水性を阻害したり、反応中
にN−メチロール基が縮合しゲル化するという問題点が
ある。
さらに、オルガノシランを用いる澱粉の変性方法(特開
昭59−179501号公報、特開昭59−207902号公報)も提案
されているが、ケイ素化合物がモノマー単位で結合して
いるため耐水性および耐油性が弱いという問題点があ
る。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように、エピクロルヒドリン、重合リン酸塩、ア
ルデヒド等による架橋澱粉は耐水性が充分でなく、N−
メチルロールプロピオンアミドエーテル化澱粉は、加熱
または酸触媒によって三次元化しないと耐水性が得られ
ない。またオルガノシランを用いる方法では耐水性およ
び耐油性が弱いという問題点があり、未だ耐水性および
耐油性が強く、製造および使用のし易い変性澱粉がない
のが現状である。
(問題点を解決するための手段) 上記の問題点を解決するため鋭意研究した結果、澱粉を
アルミン酸アルカリまたは水酸化アルカリを触媒とし
て、ケイ素化合物のポリマーである変性ジメチルポリシ
ロキサンと反応することにより得られた変性澱粉が強い
耐水性および耐油性を有することが見出された。
本発明の変性澱粉の製造方法は、変性ジメチルポリシロ
キサンを水に懸濁させ、この懸濁液に澱粉を投入し、そ
の後、アルミン酸アルカリまたは水酸化アルカリを加
え、充分撹拌しながら反応を行なう。ただし、アルミン
酸アルカリまたは水酸化アルカリは、澱粉を投入する前
に添加してもよい。反応温度は室温でもよいが、澱粉の
糊化温度以下の温度(一般には40℃ぐらい)に加熱する
方が有利である。
上記のように湿式で反応した場合は、反応後、公知の方
法により、水洗、脱水、乾燥することにより本願発明の
変性澱粉を得ることができる。
また、澱粉を加熱し、糊液の状態にして、これに変性ジ
メチルポリシロキサンおよびアルミン酸アルカリまたは
水酸化アルカリを加えて反応させることも可能である。
澱粉を糊化した後の反応温度は澱粉の糊化温度以下でよ
い。
このように糊化反応で得られた本発明の変性澱粉は、そ
のまま用いることができ、またドラム乾燥等により乾燥
し、粉末化することもできる。
また、適当な混合または捏和装置を用いて、変性ジメチ
ルポリシロキサンとアルミン酸アルカリまたは水酸化ア
ルカリとを2〜50%の水分で澱粉と混合することによっ
て、澱粉の糊化温度より高い温度で短時間に作業するこ
とも可能になる。
アルミン酸アルカリは、5〜15%水溶液として、または
固形物として使用され、アルミン酸ナトリウムが有利に
用いられる。添加量は、澱粉に対して0.005〜10%であ
る。
水酸化アルカリは、水溶液(10%以下)として、または
固形物として使用され、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムが有利に用いられる。添加量は0.005〜4%であ
る。ただし、アルカリ濃度が高くて、澱粉が糊化してし
まう場合には、適量の硫酸ナトリウムをあらかじめ溶解
しておくとよい。
本発明の変性澱粉を製造するのに使用されうる澱粉原料
としては、例えば、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコ
シ澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、
モチトウモロコシ澱粉、高アミロース含有トウモロコシ
澱粉などの未処理澱粉もしくは小麦粉、タピオカ粉末、
コーンフラワー、米粉等の澱粉含有物、またはこれらの
エーテル化、エステル化、架橋化、酸化、酸処理化等を
行ったものも挙げられる。
本発明において、変性剤として用いることのできる変性
ジメチルポリシロキサンは下記の一般式で示される。
〔式中Xは、場合により置換されたアミノ基、または−
Cl、−CH=CH2および の群からの基を表わし、mは整数、nは1〜20の整数、
平均分子量は1000〜100000である。〕 また、変性ジメチルポリシロキサンの添加量は澱粉に対
して0.01〜10%である。
(作用) 本発明の変性澱粉は、ごく少量の変性ジメチルポリシロ
キサンを使用されるだけで疎水性および疎油性を示す。
本発明の変性澱粉を紙や板に塗布、含浸等を行なうと、
その表面を澱粉に結合されたジメチルポリシロキサンが
おおうため、耐水性、耐油性が発現する。また、二次的
な効果として、紙の強度が向上する。
本発明の変性澱粉の糊液は、その原料澱粉よりも高い粘
度を示すが、顔料の分散に不利な作用をしない。
(実施例および発明の効果) (実施例1) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(KF−102 信越
化学工業(株)製造、エポキシ当量4000)0.4gを水400g
中に撹拌混合した。15分後、馬鈴薯澱粉200gを撹拌混合
した。アルミン酸ナトリウム0.82gを約10%の溶液にし
て撹拌混合した。この混合物を撹拌下に急速に40℃に加
熱し、引き続き6時間室温で撹拌しながら放置した。そ
の後、澱粉を瀘別、洗浄し、乾燥した。
この方法で得られた澱粉のケイ素含有は0.0652%であ
り、澱粉の提供されたケイ素の約86%が澱粉により固定
された。
変性された澱粉の湿潤試験を行ない、少量の澱粉をビー
カー中に存在するイオン交換水に加えた。この場合、全
澱粉量は少なくとも24時間水に浮いたままであった。
2%の濃度の糊液に瀘紙を浸した後、乾燥すると、瀘紙
は疎水性を示した。
5%の濃度で粘度を測定すると9660cps(30℃)であ
り、原料の馬鈴薯澱粉よりも著しい粘度上昇が認められ
た。
(実施例2) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(KF−102)0.4g
を水400g中に撹拌混合した。15粉後、コーンスターチ20
0gを撹拌混合した。アルミン酸ナトリウム0.82gを約10
%の溶液にして撹拌混合した。この混合物を撹拌下に急
速に40℃に加熱し、引き続き6時間室温で撹拌しながら
放置した。その後、澱粉を瀘別、洗浄し、乾燥した。
湿潤試験において実施例1と同様の結果が得られた。
濃度2%の糊液に浸した後、乾燥した瀘紙も、実施例1
の場合と同様に疎水性を示した。
(実施例3) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(分子量約1000
0)0.4gを水20mlの懸濁液にして馬鈴薯澱粉2000と混合
機中で混合し、これにアルミン酸ナトリウム0.82gを約1
0%の水溶液にして添加混合した。この混合物を40〜50
℃で3時間加熱した。冷却後、水に投入し瀘過、洗浄、
乾燥を行なった。
湿潤試験において実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例4) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(分子量約10000
0)0.4gを40℃のウォーターバス中で水800g中に撹拌混
合した。15分後、馬鈴薯澱粉400gを撹拌混合した。アル
ミン酸ナトリウム1.64gを約10%の水溶液にして撹拌混
合した。引き続き4時間撹拌した。その後、澱粉を瀘
別、洗浄し乾燥した。
湿潤試験、瀘紙の疎水性ともに実施例1と同様の結果が
得られた。
2%の濃度の糊液で浸含した瀘紙を乾燥し以下の試験を
行なった。
1)グラスマーカーペン(溶剤としてトルオールを用い
ている)で書くと、色はにじまず、紙の裏にはうつらな
かった。
2)瀘紙上に液状パラフィンを1滴滴下すると、液滴は
そのまま存在し、紙中にしみこんでいかない。
(実施例5) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(分子量約1000)
0.2gを40℃のウォーターバス中で水260g中に撹拌混合し
た。15分後、水酸化ナトリウム0.4gを約10%水溶液にし
て撹拌混合し、続いて馬鈴薯澱粉200gを撹拌混合した。
引き続き4時間撹拌した。その後、混合物を希塩酸でPH
6〜8に中和し、瀘過、洗浄し乾燥した。
湿潤試験、瀘紙の疎水性ともに実施例1と同様の結果が
得られた。
(実施例6) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(分子量約4000)
0.4gを40℃のウォーターバス中で水260g中に撹拌混合し
た。これに硫酸ナトリウム100gを加え撹拌溶解した後、
水酸化ナトリウム4gを加えた。これにタピオカ酸化澱粉
200gを撹拌混合し、4時間撹拌し続けた。その後、混合
物を希塩酸でPH6〜8に中和し、瀘過、洗浄し乾燥し
た。
湿潤試験、瀘紙の疎水性ともに実施例1と同様の結果が
得られた。
(実施例7) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(分子量約1000
0)0.4gを40℃のウォーターバス中で水260g中に撹拌混
合した。これにカチオン変性澱粉200gを撹拌混合した。
アルミン酸ナトリウム1.64gを約10%の水溶液にて撹拌
混合し、4時間撹拌し続けた。その後、瀘過、洗浄、乾
燥した。
湿潤試験、瀘紙の疎水性ともに実施例1と同様の結果が
得られた。
(実施例8) 馬鈴薯澱粉10gを水400gに、85℃以上の温度で糊状に
し、エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(分子量約10
000)0.1gを撹拌下に加え、水酸化ナトリウム0.4gを10
%の溶液にして加えて添加した。その後、室温に冷却し
た。得られた溶液について瀘紙試験を行なうと、疎水性
を示した。
中和後、全溶液をロータリーエバポレーターで蒸発乾固
した。その際に得られた粉末の2%の濃度の水溶液は、
再び同じ疎水性を示した。
(実施例9) 馬鈴薯澱粉10gを水400gに85℃以上の温度で糊化させた
後、ビニル変性ジメチルポリシロキサン(分子量約1000
0)0.1gを撹拌下に加え、アルミン酸ナトリウム0.12gを
水5mlに溶解して加えた。その後、室温に冷却した。
瀘紙試験を行なうと、変性澱粉溶液で含浸した後も、蒸
発乾固した後の粉末による溶液で含浸した後も瀘紙は疎
水性を示した。
(比較例1) エポキシ変性ジメチルポリシロキサン(KF−102)0.4g
を馬鈴薯澱粉200gと混合した。この混合物について湿潤
試験を行なうと澱粉はただちに沈降し始めた。
また、この2%の濃度の糊液に瀘紙を浸した後乾燥して
も瀘紙は疎水性を示さなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−27930(JP,A) 特開 昭59−179501(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉をアルミン酸アルカリまたは水酸化ア
    ルカリを触媒として、変性ジメチルポリシロキサンと反
    応させることを特徴とする変性澱粉の製造方法。
  2. 【請求項2】変性ジメチルポリシロキサンを水に懸濁さ
    せ、この懸濁液に澱粉を投入し、その後、アルミン酸ア
    ルカリまたは水酸化アルカリを添加し、得られた懸濁液
    を45℃までの温度で撹拌する、特許請求の範囲第(1)
    項記載の方法。
  3. 【請求項3】澱粉と水を加熱して糊液にし、この糊液に
    変性ジメチルポリシロキサンとアルミン酸アルカリまた
    は水酸化アルカリを添加する、特許請求の範囲第(1)
    項記載の方法。
  4. 【請求項4】混合または捏和装置を用いて、変性ジメチ
    ルポリシロキサンとアルミン酸アルカリまたは水酸化ア
    ルカリとを2〜50%の水分で澱粉と混合する、特許請求
    の範囲第(1)項記載の方法。
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EP0099049A1 (en) * 1982-07-06 1984-01-25 Dow Corning Corporation Method for preparing silicone-treated starch
DE3310088A1 (de) * 1983-03-21 1984-09-27 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur modifizierung von staerke im waessrigen medium

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