JPH075353Y2 - 分岐分割形管継手のシール構造 - Google Patents

分岐分割形管継手のシール構造

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JPH075353Y2
JPH075353Y2 JP11927189U JP11927189U JPH075353Y2 JP H075353 Y2 JPH075353 Y2 JP H075353Y2 JP 11927189 U JP11927189 U JP 11927189U JP 11927189 U JP11927189 U JP 11927189U JP H075353 Y2 JPH075353 Y2 JP H075353Y2
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十治 阪井
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は分岐分割形管継手のシール構造にかかり、特
に、元管に形成された穿孔を通って分岐管に流下する流
体が、穿孔に対応して配設された一方の継手部材の内面
と元管の表面との隙間を通って外部に漏洩したり、前記
隙間から内部に異物が侵入する不都合を防止するシール
構造に関する。
[従来の技術] 一般に、都市ガスの埋設共給配管は、第8図に示すよう
に、元管Aから需要者に向う分岐管Bを分岐接続した構
成になっており、元管Aと分岐管Bは分岐分割形管継手
Cを用いて分岐接続した構成になっている。
即ち、第5図に示すように、分岐分割形管継手Cは1対
の分割継手部材C1,C2によって構成され、一方の分割継
手部材C1の内面Caが元管Aに形成された穿孔Hに対応
し、かつ他方の分割継手部材C2の内面Cbに対向して配設
され、両分割継手部材C1,C2の複数締結箇所(例えば4
箇所、ただし第5図には2箇所のみを示している)のそ
れぞれをボルトおよびナットによってなる締結部材Dに
よって締結して、両者C1,C2を一体に結合している。
また、一方の分割継手部材C1に接続された分岐管Bに向
って、元管Aの穿孔Hから流下するガスが、一方の分割
継手部材C1の内面Caと元管Aの表面との隙間から外部に
漏洩したり、前記隙間を通って外部から異物が侵入する
不都合を防止するために、一方の分割継手部材C1の内面
Caに環状の嵌合溝Eを形成し、この嵌合溝Eに環状の弾
性シール部材Sを嵌合して、この弾性シール部材Sによ
り穿孔Hの径外部付近を取り囲んで元管Aの表面に圧接
させることによってシールがなされている。
[考案が解決しようとする課題] このように、分岐分割形管継手Cにより元管Aから分岐
管Bを分岐接続して地中に埋設したガス配管系におい
て、例えば、地盤沈下によって矢印F1で示す下向きの荷
重が分岐分割形管継手Cに負荷されて、元管Aを第6図
の仮想線で示すように曲げようとする力が作用すると、
この曲げ力が元管Aにおける分割継手部材C1,C2によっ
て抱持されている部分にも伝わって、第5図の水平中立
面CFより上側に圧縮荷重が作用し、水平中立面CFより下
側に引張荷重が作用することになる。
元管Aの分割継手部材C1,C2によって抱持されている部
分において、他方の継手部材C2に対応している左半部
(垂直中立面CHの左側)の周壁は、穿孔Hが形成されて
いないので剛性が高いけれども、一方の継手部材C1に対
応している右半部(垂直中立面CHの右側)の周壁には穿
孔Hが形成されて切欠されているので、左半部よりも剛
性が若干低いといえる。したがって、前述の圧縮荷重お
よび引張荷重が作用すると、剛性の低い右半部に圧縮歪
や引張歪が生じ易くなる。
特に、圧縮歪は元管Aの周壁部を径内側に縮ませて、環
状の弾性シール部材Sの圧接力を低下させるように作用
する。そして圧縮歪量は水平中立面CFから元管Aの上部
表皮側に遠隔する距離に応じて漸次増大するため、環状
の弾性シール部材Sの圧接力は水平中立面CFから遠隔す
る距離の大きさに応じて小さくなり、上端部SHの圧接力
が最も小さくなる。
ところが、従来のシール構造では、横断面形状の一様な
環状の嵌合溝Eに、横断面形状が一様(例えば正円形断
面)な環状の弾性シール部材Sを嵌合し、締結部材Dの
締結力によって環状の弾性シール部材Sを穿孔Hの径外
部付近の元管A表面に圧接させた構造になっているか
ら、圧接力は、水平中立面CFの径外延長線上に対応して
いる環状の弾性シール部材Sの中央部SCで最も大きく、
ここから漸減して上端部SHで最も小さくなる。環状の弾
性シールSの圧接力は、締結部材Dの締結力によって得
られるので、圧縮歪の生じていない通常時では、締結力
が元管Aの中心Pに向って作用する中央部SCにおいて大
きく、締結力の作用する方向が中心Pから外れる上端部
SHでは僅かに小さいといえるが、大きい圧縮歪によって
一層圧接力が小さくなり、シール性を低下させてガス漏
れが生じるおそれを有している。
また、第5図の矢印F2で示す水平方向の荷重が分岐分割
継手Cに負荷されて、元管Aを第7図の仮想線で示すよ
うに曲げようとする力が作用すると、垂直中立面CHの右
側(第5図の右半部に相当する)に圧縮荷重が作用し、
垂直中立面CHの左側(第5図の左半部に相当する)に引
張荷重が作用することになる。この場合の圧縮歪量は、
環状の弾性シール部材Sの中央部SCが圧接している部位
において最も大きくなって圧接力を低下させようとする
けれども、前述のように、締結部材Dの締結力によって
中央部SCの圧接力が高められているから、圧縮歪量が大
きくなっても、圧接力の低下を抑えてすぐれたシール性
を確保できる。しかし、通常時でも圧接力の僅かに小さ
い上端部SHと下端部SLおよびその付近では、圧縮歪量が
小さくてもシール性の低下を来たして、ガス漏れが生じ
るおそれを有している。
なお、前記下向きの荷重F1によって、第5図の水平中立
面CFより下側の右半部において引張歪が生じ易いけれど
も、この引張歪は、元管Aの周壁部を径外部側に膨らま
せて、環状の弾性シール部材Sの圧接力を高めるように
作用することになるのでシール性が低下しない。
本考案は、このような事情に鑑みなされたもので、分岐
分割形管継手に対して荷重が負荷された時、穿孔によっ
て剛性が若干低下している水平中立面の一側領域の元管
周壁に、環状の弾性シール部材の圧接力を低下させよう
とする圧縮歪が生じたとしても、この場合の圧縮歪量を
吸収して圧接力の低下が補なわれ、大きい圧接力を確保
してシール性の低下を阻止し、流体(ガス)漏れを確実
に防止することができる分岐分割形管継手のシール構造
の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するために、第1の考案は、分割継手部
材の一方により前記元管の表面に圧接されて前記穿孔の
径外部付近を取り囲む環状の弾性シール部材が、元管の
水平中立面に対応する基準部を基準に、前記水平中立面
から表皮側に遠隔する距離に応じて幅寸法に対して厚さ
寸法を漸次大きく設定した横断面形状に形成され、かつ
厚さ方向を元管の表面に指向させたものである。
また、前記目的を達成するために、第2の考案は、分割
継手部材の一方の内面に形成され元管に形成された穿孔
の径外部付近を取り囲む環状の弾性シール部材が嵌合さ
れて、該環状の弾性シール部材を前記元管の表面に圧接
させる環状の嵌合溝の深さが、元管の水平中立面に対応
する基準部の深さを基準に、前記水平中立面から表皮側
に遠隔する距離に応じて漸次浅く設定されているもので
ある。
[作用] 第1の考案によれば、下向きの荷重によって元管の水平
中立面より上側の、特に穿孔が形成されている領域の周
壁に圧縮歪を生じ、この時の圧縮歪量が水平中立面から
元管の表皮側に向って遠隔する距離に応じて漸次増大し
ても、環状の弾性シール部材の横断面形状が、水平中立
面に対応する基準部を基準に、水平中立面から表皮側に
遠隔する距離に応じて、幅寸法の長さに対して厚さ寸法
を漸次大きく設定し、かつ厚さ方向を元管の表面に指向
させて圧接させているので、その圧接力は圧縮歪量の漸
増傾向に対応して漸次増大されることになるので、圧接
力を低下させることがない。
そして、水平方向の荷重によって元管の穿孔が形成され
ている領域の周壁に圧縮歪を生じ、この時の圧縮歪量が
水平中立面に直交する垂直中立面から元管の表皮側に向
って遠隔する距離に応じて漸次増大しても、元管の中心
に向かって作用する締結部材の大きい締結力によって、
環状の弾性シール部材の中央部、つまり水平中立面に対
応する基準部を元管の表面に圧接させられるので、圧縮
歪量の大きい部分であるのにもかかわらず圧接力の低下
が抑えられるとともに、締結力の作用方向が元管の中心
から外れるために僅かに小さくなる環状の弾性シール部
材の上端部と下端部およびその付近は、水平中立面に対
応する基準部を基準に、水平中立面から表皮側に遠隔す
る距離に応じて、幅寸法の長さに対して厚さ寸法を漸次
大きく設定し、かつ厚さ方向を元管の表面に指向させて
いるので、大きい圧接力で圧接させることができる。
また、第2の考案によれば、下向きの荷重によって元管
の水平中立面の上側の、特に穿孔が形成されている領域
の周壁に圧縮歪を生じ、この時の圧縮歪量が水平中立面
から元管の表皮側に向って遠隔する距離に応じて漸次増
大しても、環状の弾性シール部材を嵌合する環状の嵌合
溝の深さが、水平中立面に対応する基準部の深さを基準
に水平中立面から表皮側に遠隔する距離に応じて漸次浅
く設定して形成されているから、この環状の嵌合溝に嵌
合される環状の弾性シール部材が、通常の一様な断面を
もったものであっても、圧縮歪量の漸増傾向に対応して
漸次増大されるので、圧接力を低下させることがない。
そして、水平方向の荷重によって元管の穿孔が形成され
ている領域の周壁に圧縮歪を生じ、この時の圧縮歪量が
水平中立面に直交する垂直中立面から元管の表皮側に向
って遠隔する距離に応じて漸次増大しても、元管の中心
に向かって作用する締結部材の大きい締結力によって、
環状の弾性シール部材の中央部、つまり水平中立面に対
応する基準部を元管の表面に圧接させられるので、圧縮
歪量の大きい部分であるのにもかかわらず圧接力の低下
が抑えられるとともに、締結力の作用方向が元管の中心
から外れるために僅かに小さくなる環状の嵌合溝の上端
部と下端部およびその付近は、水平中立面に対応する基
準部の深さを基準に水平中立面から表皮側に遠隔する距
離に応じて漸次浅く設定して形成されているから、この
環状の嵌合溝に嵌合される環状の弾性シール部材が、通
常の一様な断面をもったものであっても、大きい圧接力
で圧接させることができる。
[実施例] 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本考案の一実施例を適用した分岐分割形管継手
の一例を示す断面図であり、図において、分岐分割形管
継手1は、都市ガス配管における元管2に対して、ボル
トによってなる締結部材4により抱持状態で結合された
1対の分割継手部材11,12によって構成され、一方の分
割継手部材11が元管2に形成された穿孔Qに対応してお
り、その内面に形成した環状の嵌合溝15に嵌合されてい
る環状のシール部材3が穿孔Qの径外部付近を取り囲ん
で元管2の表面に圧接されている。
一方の分割継手部材11には、軸線C1を有する分岐管接続
口11Bが形成されているとともに、元管2の径外近傍位
置で軸線C1に交差する軸線C2をもった穿孔Qを行う穿孔
口11Aが形成されている。なお、前記軸線C1は元管2の
軸線C3に対して水平面で直交している。
穿孔口11Aには、その内周に雌ねじ11aが形成され、この
雌ねじ11aにプラグ5をねじ込むことによって閉塞され
ている。そして分岐管接続口11Bにはシール部材6,リテ
ーナ7,規制部材8および押輪9などを介して分岐管10が
気密かつ抜けを規制された状態で接続されている。
環状の弾性シール部材3はゴムなどの弾性材料によって
成形され、前述のように、穿孔Qの径外部付近を取り囲
んで元管2の表面に圧接されることで元管2から穿孔Q
および一方の分割継手部材11を通って分岐管10に流下す
るガスが、一方の分割継手部材11の内面と元管2の表面
との隙間を通って外部に漏洩するのを防止するととも
に、外部から前記隙間を通って異物が侵入するのを防止
している。
環状の弾性シール部材3の横断面形状は、第2図に示す
ように、中心Pを通る水平線L1上の正円形基準部を基準
に、中心Pを通って水平線L1に直交する垂直線L2が交差
する位置にかけて、短軸1の長さに対して長軸l2の長
さを漸次大きく設定した長円形に形成されている。ま
た、例えば一方の正円形部の表面に位置決め用の突起3A
が突設され、そして、長円形部の長軸l2を、第3図に示
すように、元管2の表面に指向させた状態で環状の弾性
シール部材3を環状の嵌合溝15に嵌合したのちに、第1
図に示すように、一方の分割継手部材を穿孔Qに対応さ
せて締結部材4により締結することで、環状の弾性シー
ル部材3が元管2の表面に圧接される。
環状の嵌合溝15には、一方の分割継手部材11を元管2に
取付けたときに、元管2の水平中立面CFの延長線上に対
応する両基準部の一方側に凹部15Aを形成している。ま
た、溝幅は前記両基準部が小さく、ここから上下両端部
にかけて漸次幅広に形成され、その深さは一様に設定さ
れている。したがって、環状の弾性シール部材3に突設
されている位置決め用の突起3Aを凹部15Aに嵌め込んだ
位置決め状態で、環状の弾性シール部材3を環状の嵌合
溝15に嵌合すれば、必然的に第2図に示す水平線L1上の
正円形基準部が第1図に示す元管2の水平中立面CFに対
応することになる。その結果、水平中立面CFに対応する
正円形基準部を基準に、水平中立面CFから支管2の表層
側、即ち元管2の上端部側および下端部側に遠隔する距
離に応じて、短軸1の長さに対して長軸l2の長さを漸
次大きく設定した長円形部が、その長軸l2を元管2の表
面に指向した状態で圧接される。即ち、穿孔Qの上下両
端の径外部付近には、短軸1の長さに対して長軸l2の
長さの最も大きい長円形部が最大の圧接力によって圧接
されることになる。
前記構成において、第1図の矢印F1で示す下向きの荷重
によって、元管2を第6図の仮想線で示すように曲げよ
うとする力が作用し、この曲げ力が元管2における分割
継手部材11,12によって抱持されている部分に伝わっ
て、第1図の水平中立面CFの上側の、穿孔Qが形成され
ている領域の元管2周壁に圧縮歪を生じると、この時の
圧縮歪量は水平中立面CFから元管2の上端部、つまり表
皮側に向って遠隔する距離に応じて漸次増大するけれど
も、環状の弾性シール部材3の横断面形状が、水平中立
面CFに対応する基準円形部を基準に水平中立面CFから表
皮側に遠隔する距離に応じて、短軸1の長さに対して
長軸l2の長さを漸次大きく設定した断面長円形に形成さ
れ、かつ長軸l2を元管2の表面に指向させて圧接させて
いるので、その圧接力は圧縮歪量の漸増傾向に対応して
漸次増大されるから、圧縮歪量の大きい部位でも大きい
圧接力を得ることになる。
即ち、元管2の表面と環状の嵌合溝15の溝底によって、
環状の弾性シール部材3を挾圧することで環状の弾性シ
ール部材3の弾性圧縮量が基準円形部から最大長円形部
にかけて漸増され、それに応じて圧接力を増大させてい
るので、圧縮歪量の大きい部位でも圧接力を低下させる
ことなく確実にシールすることができる。
また、矢印F2で示す水平方向の荷重によって、元管2を
第7図の仮想線で示すように曲げようとする力が作用
し、この曲げ力が元管2における分割継手部材11,12に
よって抱持されている部分に伝わって、第1図の垂直中
立面CHの穿孔Qが形成されている領域の周壁に圧縮歪を
生じ、この時の圧縮歪量が水平中立面CFに直交する垂直
中立面CHから元管2の表皮側に向って遠隔する距離に応
じて漸次増大しても、元管2の中心Pに向って作用する
締結部材4の大きい締結力によって、環状の弾性シール
部材3の中央部、つまり水平中立面CFに対応する基準部
を元管2の表面に圧接させられるので、圧縮歪量の大き
い部分であるのにもかかわらず圧接力の低下が抑えられ
るとともに、締結力の作用方向が元管2の中心から外れ
るために僅かに小さくなる環状の弾性シール部材3の上
端部と下端部およびその付近は、水平中立面CFに対応す
る基準部を基準に、水平中立面CFから表皮側に遠隔する
距離に応じて、短軸1の長さ、つまり幅寸法の長さに
対して長軸l2の長さ、即ち、厚さ寸法を漸次大きく設定
し、かつ厚さ方向を元管2の表面に指向させているの
で、大きい圧接力で圧接させて確実にシールすることが
できる。
なお、前記実施例では、横断面形状を円形にした環状の
弾性シール部材3を使用して説明しているが、本考案は
前記実施例にのみ限定されるものではなく、例えば元管
2の水平中立面CFに対応する基準部を正方形断面にし、
水平中立面CFから元管2の表層側に遠隔する距離に応じ
て幅寸法の長さに対して厚さ寸法を漸次大きく設定した
長方形断面の環状の弾性シール部材を使用してもよい。
要するに、元管2の水平中立面CFに対応する基準部を基
準に水平中立面CFから元管2の表層側に遠隔する距離に
応じて、幅寸法に対して厚さ寸法を漸次大きく設定した
形状に形成したものであれば、厚さ方向を元管2の表面
に指向させることによって、前記実施例と同様の作用効
果を奏することができる。
第4図は本考案の第2実施例を適用した分岐分割継手1
の断面図であり、前記第1図ないし第3図で述べた実施
例と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、その詳
しい説明は省略する。
この実施例では、環状の嵌合溝15の深さが元管2の水平
中立面CFに対応する基準部の深さを基準に、つまり環状
の弾性シール部材3の基準部が嵌合される部分の深さを
基準に、水平中立面CFから表層側に遠隔する距離に比例
して漸次浅く設定したものである。即ち、環状の嵌合溝
15は両基準部の深さを基準に上下両端部にかけて漸次浅
くなるように形成されている。
なお、環状の嵌合溝15に嵌合される環状の弾性シール部
材3の横断面形状は、前記実施例で説明したものの他
に、外径が一様な正円形断面のものを使用できる。
このように構成することで、第4図の矢印F1で示す下向
きの荷重によって、元管2を第6図の仮想線で示すよう
に曲げようとする力が作用し、この曲げ力が元管2にお
ける分割継手部材11,12によって抱持されている部分に
も伝わって、第4図の水平中立面CFの上側の特に穿孔Q
が形成されている領域の元管2の周壁に圧縮歪を生じる
と、この時の圧縮歪量は水平中立面CFから元管2の上端
部、つまり表皮側に向って遠隔する距離に応じて漸次増
大するけれども、環状の弾性シール部材3を嵌合してい
る環状の嵌合溝15の深さが、水平中立面CFに対応する基
準部の深さを基準に水平中立面CFから表層側に遠隔する
距離に応じて漸次浅く設定して形成されているから、こ
の環状の嵌合溝15に嵌合される環状の弾性シール部材3
が、通常の一様な断面をもったものであっても、その圧
接力を圧縮歪量の漸増傾向に対応して漸次増大させるこ
とができるので、圧縮歪量の大きい部位でも圧接力を低
下させることなく確実にシールすることができる。
また、矢印F2で示す水平方向の荷重によって、元管2を
第7図の仮想線で示すように曲げようとする力が作用
し、この曲げ力が元管2における分割継手部材11,12に
よって抱持されている部位に伝わって、第4図の垂直中
立面CHの穿孔Qが形成されている領域の周壁に圧縮歪を
生じ、この時の圧縮歪量が水平中立面CFに直交する垂直
中立面CHから元管2の表皮側に向って遠隔する距離に応
じて漸次増大しても、元管2の中心Pに向って作用する
締結部材4の大きい締結力によって、環状の弾性シール
部材3の中央部、つまり水平中立面CFに対応する基準部
を元管2の表面に圧接させられるので、圧縮歪量の大き
い部分であるのにもかかわらず圧接力の低下が抑えられ
るとともに、締結力の作用方向が元管2の中心から外れ
るために僅かに小さくなる環状の嵌合溝15の上端部と下
端部およびその付近は、水平中立面CFに対応する基準部
の深さを基準に、水平中立面CFから表皮側に遠隔する距
離に応じて、漸次浅く設定して形成しているので、この
環状の嵌合溝15に嵌合される環状の弾性シール部材3
が、通常の一様な断面をもったものであっても、大きい
圧接力で圧接させて確実にシールすることができる。
[考案の効果] 本考案は前述のように構成されているので、つぎに記載
されるような効果を奏する。
請求項(1)の分岐分割形管継手のシール構造によれ
ば、穿孔によって剛性が若干低下している領域の元管周
壁に、環状の弾性シール部材の圧接力を低下させようと
する圧縮歪が生じたとしても、環状の弾性シール部材の
断面形状および元管に対する指向性によって、元管の圧
縮歪量の漸増傾向に対応して圧接力を漸次増大させられ
るから、圧縮歪量の大きい部位でも圧接力を低下させる
ことなく、高い圧接力を確保してシール性の低下を阻止
し、流体漏れや異物の侵入を確実に防止することができ
る。
また、請求項(2)の分岐分割形管継手のシール構造に
よれば、穿孔によって剛性が若干低下している領域の元
管周壁に、環状の弾性シール部材の圧接力を低下させよ
うとする圧縮歪が生じたとしても、環状の嵌合溝の深さ
変化によって、環状の弾性シール部材の圧接力を元管の
圧縮歪量の漸増傾向に対応して漸次増大させることがで
きるから、圧縮歪量の大きい部位でも圧接力を低下させ
ることなく、高い圧接力を確保してシール性の低下を阻
止し、流体漏れや異物の侵入を確実に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案の実施例を示し、第1図は
本考案の一実施例を適用した分岐分割形管継手の一例を
示す断面図、第2図は環状の弾性シール部材の一例を一
部断面にて示す斜視図、第3図は元管に対する取付前の
状態を示す説明断面図、第4図は本考案の第2実施例を
適用した分岐分割形管継手の一例を示す断面図、第5図
は分岐分割形管継手に適用される従来のシール構造を示
す断面図、第6図は第5図の概略左側面図、第7図は第
5図の概略平面図、第8図は配管系統図である。 1…分岐分割形管継手 2…元管 3…環状の弾性シール部材 4…締結部材 11…一方の分割継手部材 12…他方の分割継手部材 15…環状の嵌合溝 Q…穿孔 CF…元管の水平中立面

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】1対の分割継手部材が元管を抱持して互い
    に対向配置され、両分割継手部材の複数締結箇所のそれ
    ぞれを締結部材により締結して両分割継手部材が一体に
    結合されるとともに、前記1対の分割継手部材の一方が
    元管に形成された穿孔に対応している分岐分割形管継手
    において、前記分割継手部材の一方により前記元管の表
    面に圧接されて前記穿孔の径外部付近を取り囲む環状の
    弾性シール部材が、元管の水平中立面に対応する基準部
    を基準に、前記水平中立面から表皮側に遠隔する距離に
    応じて幅寸法に対して厚さ寸法を漸次大きく設定した横
    断面形状に形成され、かつ厚さ方向を元管の表面に指向
    させたことを特徴とする分岐分割形管継手のシール構
    造。
  2. 【請求項2】1対の分割継手部材が元管を抱持して互い
    に対向配設され、両分割継手部材の複数締結箇所のそれ
    ぞれを締結部材により締結して両分割継手部材が一体に
    結合されるとともに、前記1対の分割継手部材の一方が
    元管に形成された穿孔に対応している分岐分割形管継手
    において、前記分割継手部材の一方の内面に形成され前
    記穿孔の径外部付近を取り囲む環状の弾性シール部材が
    嵌合されて、該環状の弾性シール部材を前記元管の表面
    に圧接させる環状の嵌合溝の深さが、元管の水平中立面
    に対応する基準部の深さを基準に、前記水平中立面から
    表皮側に遠隔する距離に応じて漸次浅く設定されている
    ことを特徴とする分岐分割形管継手のシール構造。
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