JPH0752684A - ダッシュボード収納型ディスプレイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダッシュボードに収納可能であるばかりでな
くシフトレバとの間のクリアランスも十分に確保可能な
ダッシュボード収納型ディスプレイを提供する。 【構成】 キースイッチ１２を押すと、筐体１１からト
レイ１３が送り出され、送り出しが完了するとディスプ
レイパネル１４が起き上がる。さらにディスプレイパネ
ルが引き起こされるとトレイは光電スイッチＳ５がオン
となるまで引き込まれ、トレイとシフトレバとの間のク
リアランスを確保することが可能となる。使用が終了し
た時に再度キースイッチを押すとトレイは全引き出し状
態となり、ディスプレイパネルをトレイに格納すること
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車搭載用ディスプレ
イに係わり、特にダッシュボードに収納可能なディスプ
レイに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年自動車にテレビ受像あるいはナビゲ
ーション情報表示のためにディスプレイが搭載される場
合が多くなってきている。さらに車室を広く利用するた
めに、非使用時は運転席と助手席の間に設けられるダッ
シュボード内に収納することの可能な液晶を適用した平
板型ディスプレイが適用されることが一般的である。

【０００３】図６は自動車の車室内の鳥瞰図であって、
テレビを受像する場合あるいはナビゲーション情報を表
示する場合には、筐体１１に設置されたキースイッチ１
２を操作するとトレイ１３が筐体１１から送り出され
る。トレイ１３の送り出しが完了するとディスプレイパ
ネル１４がトレイ１３から起き上がり受像が可能とな
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら運転席と
助手席との間にはシフトレバが設置されるため、トレイ
１３とシフトレバ１５との間のクリアランスＬが小とな
り、シフトレバ１５の操作に支障を生じる。本発明は上
記問題点に鑑みなされたものであって、ダッシュボード
に収納可能であるばかりでなくシフトレバとの間のクリ
アランスも十分に確保可能なダッシュボード収納型ディ
スプレイを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の発明にかかるダッ
シュボード収納型ディスプレイは、筐体と、筐体中にス
ライド自在に設置されるトレイと、トレイを送り出しあ
るいは引き込むトレイ駆動機構と、非使用時にはトレイ
中に格納され使用時にはトレイから引き起こされるディ
スプレイパネルと、以下の制御を順に実行する制御装置
と、を具備する。

【０００６】（１）使用開始指令を受けた時にトレイ駆
動機構に対しトレイの送り出し指令を出力する。 （２）トレイが第１の所定位置まで送り出された時にト
レイ駆動機構に対しトレイの停止指令を出力する。 （３）ディスプレイパネルのトレイからの引き起こしが
完了した時にトレイ駆動機構に対しトレイの引込み指令
を出力する。

【０００７】（４）トレイが第２の所定位置まで引き込
まれた時にトレイ駆動機構に対しトレイの停止指令を出
力する。第２の発明にかかるダッシュボード収納型ディ
スプレイは、制御装置が、さらに以下の制御を順に実行
する。 （５）使用終了指令を受けた時にトレイ駆動機構に対し
トレイの送り出し指令を出力する。

【０００８】（６）トレイが第１の所定位置まで送り出
された時にトレイ駆動機構に対しトレイの停止指令を出
力する。 （７）ディスプレイパネルのトレイへの格納が完了した
時にトレイ駆動機構に対しトレイの引込み指令を出力す
る。

【０００９】

【作用】第１の発明にかかるダッシュボード収納型ディ
スプレイにあっては、ディスプレイパネルがトレイから
引き起こされ使用状態となった時に、トレイが所定距離
引き込まれるため、シフトレバとの間のクリアランスが
確保される。第２の発明にかかるダッシュボード収納型
ディスプレイにあっては、使用終了指令を受けた時にト
レイが再度引き出され、ディスプレイパネルがトレイに
格納された後にトレイが筐体に収納される。

【００１０】

【実施例】図１は本発明にかかるディスプレイの斜視図
であって、筐体１１は自動車のダッシュボードに取り付
けられている。筐体１１およびトレイ１３にはディスプ
レイの状態を検出するために、以下の５つのスイッチが
設置されている。

【００１１】Ｓ１：筐体１１の後部に設置されトレイ１
３が収納完了時にオフとなる。 Ｓ２：筐体１１の全部に設置されトレイ１３が完全に引
き出された時にオフとなる。 Ｓ３：ディスプレイパネル１４がトレイ１３から起き上
がった時にオンとなる。

【００１２】Ｓ４：ディスプレイパネル１４が搭乗者に
よってさらに所定角度まで引き起こされた時にオンとな
る。 Ｓ５：トレイ１３が所定位置まで引き込まれた時にオン
となる。なお本実施例においてはＳ１からＳ４まではマ
イクロスイッチであり、またＳ５は光電スイッチであ
る。

【００１３】またディスプレイパネル１４がトレイ１３
から起き上がった後、さらに搭乗者がディスプレイパネ
ル１４を引き起こした時にトレイが引き込まれることと
している。図２および図３はディスプレイの動作説明図
であって、番号順に一連の動作が進行する。

【００１４】非使用時には、トレイ１３は筐体１１の中
に収納されている（状態１）。筐体１１の前面に設置さ
れているキースイッチ１２が押されると、トレイ１３が
モータ（図示せず。）駆動によって前方に引き出される
（状態２）。トレイ１３の引き出しが完了しスイッチＳ
２がオフとなると、バネ力によってディスプレイパネル
１４が約６０度にまで起き上がりスイッチＳ３がオンと
なる（状態３）。

【００１５】さらに搭乗者によってディスプレイパネル
１４がほぼ９０度にまで引き起こされるとスイッチＳ４
がオンとなる（状態４）。次にトレイ１３は所定距離後
退するとスイッチ５がオンとなり、ディスプレイは使用
状態となる（状態５）。使用が終了した時には筐体１１
の前面に設置されているキースイッチ１２を押すと、ス
イッチＳ２がオンとなるまでトレイ１３が再度前方に引
き出される（状態６）。

【００１６】次に搭乗者はディスプレイパネル１４をト
レイ１３中に格納すると、スイッチ３および４がオフと
なる（状態７）。するとトレイ１３はモータ駆動によっ
てスイッチＳ１がオフとなるまで筐体１１内に引き込ま
れ収納が完了する（状態８）。図４は本発明にかかるダ
ッシュボード収納型ディスプレイの制御装置の構成図で
あって、マイクロコンピュータ２によって構成されてい
る。

【００１７】マイクロコンピュータ２はバス２１を中心
として、ＣＰＵ２２、メモリ２３、入力インターフェイ
ス２４および出力インターフェイス２５を具備する。入
力インターフェイス２４にはスイッチＳ１からＳ５が接
続され、出力インターフェイス２５にはＨブリッジによ
って駆動される直流モータ２６が接続されている。

【００１８】図５は制御装置で実行される第１、第２お
よび第３の制御プログラムのフローチャートであって、
割り込み処理によって実行される。第１の制御プログラ
ムでは、ステップ５１１でキースイッチ１２が押された
か否かを判定し、肯定判定された場合にステップ５１２
に進む。ステップ５１２でモータ正転指令が出力され、
トレイ１３の送り出しが開始される。

【００１９】ステップ５１３でスイッチＳ２がオフとな
ったか否かを判定し、肯定判定された場合にはステップ
５１４でモータ停止指令が出力され、このルーチンは終
了する。第２の制御プログラムでは、ステップ５２１に
おいてトレイ１３の送り出しが完了してディスプレイパ
ネル１４がバネ（図示せず。）力によって起き上がりス
イッチＳ３がオンとなったか否かを判断する。

【００２０】ステップ５２１で肯定判定されればステッ
プ５２２において、搭乗者によってディスプレイパネル
１４がさらに引き起こされスイッチＳ４がオンとなった
か否かを判断する。ステップ５２２で肯定判定されれば
ステップ５２３でモータ逆転指令が出力されトレイの引
き込みが開始される。

【００２１】ステップ５２４でスイッチＳ５がオンとな
ったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ５
２５でモータ停止指令が出力され、このルーチンは終了
する。ディスプレイの使用が終了した時はキースイッチ
１２を押すことにより第１の制御ルーチンが実行され、
トレイ１３が全引き出し状態となる。

【００２２】次に第３の制御プログラムが実行され、ス
テップ５３１においてスイッチＳ４がオフとなったか否
かを判定する。ステップ５３１で肯定判定されれば、ス
テップ５３２に進みスイッチＳ３がオフとなったか否か
を判定する。ステップ５３２で肯定判定されれば、ステ
ップ５３３に進みモータ正転指令が出力され、トレイ１
３の引き込みが開始される。

【００２３】ステップ５３４でスイッチＳ１がオフとな
ったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ５
３５でモータ停止指令が出力され、トレイ１３の引き込
みを完了する。

【００２４】

【発明の効果】第１の発明にかかるダッシュボード収納
型ディスプレイによれば、送り出されたトレイからディ
スプレイパネルが起き上がるとトレイが所定距離引き込
まれるため、トレイとシフトレバとの間に適当なクリア
ランスを確保することが可能となる。

【００２５】第２の発明にかかるダッシュボード収納型
ディスプレイによれば、使用が終了した時に再度トレイ
が引き出され、ディスプレイパネルがトレイに格納され
た後トレイが引き込まれるため確実にディスプレイパネ
ルを筐体に収納することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明にかかるディスプレイの斜視図で
ある。

【図２】図２はディスプレイの動作説明図（１／２）で
ある。

【図３】図３はディスプレイの動作説明図（２／２）で
ある。

【図４】図４は制御装置の構成図である。

【図５】図５は制御プログラムのフローチャートであ
る。

【図６】図６は自動車の車室内の鳥瞰図である。

【符号の説明】

１１…筐体 １２…キースイッチ １３…トレイ １４…ディスプレイパネル Ｓ１〜Ｓ４…マイクロスイッチ Ｓ５…光電スイッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体と、 前記筐体中にスライド自在に設置されるトレイと、 前記トレイを送り出しあるいは引き込むトレイ駆動機構
   と、 非使用時には前記トレイ中に格納され、使用時にはトレ
   イから引き起こされるディスプレイパネルと、 以下の制御を順に実行する制御装置と、を具備するダッ
   シュボード収納型ディスプレイ。 （１）使用開始指令を受けた時に前記トレイ駆動機構に
   対し前記トレイの送り出し指令を出力する。 （２）前記トレイが第１の所定位置まで送り出された時
   に前記トレイ駆動機構に対し前記トレイの停止指令を出
   力する。 （３）前記ディスプレイパネルの前記トレイからの引き
   起こしが完了した時に前記トレイ駆動機構に対し前記ト
   レイの引込み指令を出力する。 （４）前記トレイが第２の所定位置まで引き込まれた時
   に前記トレイ駆動機構に対し前記トレイの停止指令を出
   力する。
2. 【請求項２】 前記制御装置が、さらに以下の制御を順
   に実行する請求項１に記載のダッシュボード収納型ディ
   スプレイ。 （５）使用終了指令を受けた時に前記トレイ駆動機構に
   対し前記トレイの送り出し指令を出力する。 （６）前記トレイが第１の所定位置まで送り出された時
   に前記トレイ駆動機構に対し前記トレイの停止指令を出
   力する。 （７）前記ディスプレイパネルの前記トレイへの格納が
   完了した時に前記トレイ駆動機構に対し前記トレイの引
   込み指令を出力する。