JPH07509160A

JPH07509160A - 個別膨張可能区域を備えたバルーン組立体

Info

Publication number: JPH07509160A
Application number: JP6504635A
Authority: JP
Inventors: バガオイサン，セルソ，ジェー; ムニ，ケタン，ピー
Original assignee: アドヴァンスト・カーディオヴァスキュラー・システムズ・インコーポレイテッド
Priority date: 1992-07-21
Filing date: 1993-07-20
Publication date: 1995-10-12
Also published as: DE69329528T2; WO1994002193A1; CA2140782A1; US5415635A; DE69329528D1; EP0651666B1; US6126634A; EP0651666A1

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】個別膨張可能区域を備えたバルーン組立体見丑夏實見本発明は、経皮経管冠動脈形成術（ＰＴＣＡ）等の管内処置に適したカテーテルのためのバルーン組立体に関する。

ＰＴＣＡは冠状動脈疾患の治療のために広く用いられる処置である。この処置においては、バルーン付き拡張カテーテルを患者の冠状動脈中に前進させ、カテーテル上のバルーンを患者の動脈の狭窄領域内で膨張させて、動脈通路を開放し、動脈内を通る血液流を増加させる。患者の冠状動脈内へ拡張カテーテルを前進させるのを容易にするために、まず、予備成形された遠位先端部を有する案内カテーテルをセルディンガー法によって上腕動脈又は大腿部動脈を通して経皮的に患者の心臓血管系内へ導入する。カテーテルは、案内カテーテルの予備成形遠位先端部が、所望の冠状動脈の口に隣接する大動脈内に位置されるまで、その中を前進する。案内カテーテルは患者の体から外方へ延長する近位端からねじられ、又は回転され、案内カテーテルの遠位先端部を口内へと案内する。バルーン付き拡張カテーテルは次に、カテーテル上のバルーンが患者の動脈の狭窄領域内に位置されるまで、案内カテーテルの中を患者の冠状動脈内へと前進する。バルーンを膨張させた動脈通路を開放する。

ＰＴＣＡ処置において屡々使用されるカテーテルの一つの形式として、ワイヤ上形式バルーン付き拡張カテーテルがある。商業的に入手可能なワイヤ上形式拡張カテーテルには、本発明の譲受人であるアドヴアンスト・カーディオヴアスキュラー・システムズ・インコーホレイテッド（ＡＣ５）の販売する、ＳＩＭＰＳＯＮ　ＵＬＴＲＡ−ＬＯＷ　ＰＲＯＦＩＬＥ　（登録商標）、ＨＡＲＴＺＬＥＲＡＣＸ　（登録商標）、ＨＡＲＴＺＬＥＲＡＣＸ　ＩＩ　（ｉｆｆｉ録商標）、ＰＩＮＫＥＲＴＯＮ　、０１ｇ、　（登録商標）、及び八Ｃ５ＴＥＮ　（登録商標）バルーン付き拡張カテーテル等がある。ワイヤ上形式拡張カテーテルは米国特許第４，３２３，０７６号（Ｓｉｍｐｓｏｎ−Ｒｏｂｅｒｔ）に記載及び請求されており、この文献は参照により本明細書に含まれる。

ワイヤ上形式拡張カテーテルを使用する際には、通常拡張カテーテルの内側管腔内ヘガイドワイヤを挿入した後、ガイドワイヤを患者の管系内へ導入し、その後その両方を案内カテーテル中に挿入し、その中を口内に配置されているその遠位先端部まで前進させる。ガイドワイヤを、まず案内カテーテルの配置した遠位先端部から外方へ所望の冠状動脈内へ、ガイドワイヤの遠位端が拡張すべき病変部を越えて延長するまで前進させる。次に拡張カテーテルを、案内カテーテルの遠位先端部から外方に患者の冠状動脈内へ、拡張カテーテルの遠位先端部上のバルーンが拡張すべき病変部を横切って適切に配置されるまで、先に前進させたガイドワイヤ上を前進させる。一旦狭窄領域を横切って適切に配置すると、バルーンを比較的高圧（例えば一般に４−１２気圧）の放射線不透過性液体で一回またはそれ以上、所定の大きさまで膨張させ、病変動脈の狭窄領域を拡張する。膨張させた後、バルーンを最終的に収縮させ、それにより拡張カテーテルを拡張された狭窄部から除去し、血液流を再開させることができる。

固定ワイヤ形式拡張カテーテル装置もまたＰＴＣＡ処置においてしばしば使用される。この形式の拡張カテーテルはカテーテル内に固定されたガイドワイヤ又は案内部材を備え、商業的に入手可能なワイヤ上拡張カテーテルの特徴である内側管腔を持たないため、低いプロフィール、つまり小さい横方向寸法を提供する。

商業的に入手可能な固定ワイヤ拡張カテーテル内は、ＡＣ８の販売するＨＡ’ＲＴＺＬＥＲＥＸＣＥＬ　（登録商標）、ＨＡＲＴＺＬＥＲＬＰＳ　（登録商標）、及びＳＬＡＬＯＭ　（登録商標）拡張カテーテル等がある。固定ワイヤ拡張カテーテルは米国再発行特許第３３，１６６号に開示及び請求されており、この文献は参照により本明細書に含まれる。

別の形式の拡張カテーテル、つまり迅速交換形式カテーテルは、ＡＣ３ＲＸ　（登録商標）冠状動脈拡張カテーテルの商標のもとにＡＣ３によって導入された。

これは米国特許第５，０４０゜５４８号（Ｙｏｃｋ）、米国特許第５，０６１，２７３号（Ｙｏｃｋ）　、及び米国特許第４，７４８，９８２号（）Ｉｏｒｚｅｖｓｋｉ　ｅｔ　ａｌ、）に記載及び請求され、これらの文献は参照により本明細書に含まれる。この拡張カテーテルは、カテーテルの遠位部分中に延長する短いガイドワイヤ受理スリーブ、つまり内側管腔を備える。スリーブつまり内側管腔は、カテーテルの遠位端の第一ガイドワイヤ口から近位に、カテーテルの膨張可能部材から近位に離隔したカテーテルの第二ガイドワイヤ口へと延長する。カテーテル本体の壁にスリットを設けてもよく、このスリットは、第二ガイドワイヤ口から遠位に、好ましくは膨張可能バルーンの近位端より近位の位置まで延長する。カテーテルのこの構造により、ワイヤを交換したり、ガイドワイヤの近位端にガイドワイヤ延長部を追加する必要なしに、カテーテルを迅速に交換することができる。このカテーテルは医師から広く高い評価を得ており、そのユニークなデザインの利点により市場で成功を納めている。

潅流形式拡張カテーテルもまた５、ＡＣ５によって最初に市場に導入された別の形式の拡張カテーテルであった。このカテーテルは、ワイヤ上、固定ワイヤ、又は迅速交換形式カテーテルの形態をとることができ、拡張バルーンより近位に。

カテーテルの遠位端まで延長するガイドワイヤ受理内側管腔と流体流連通する一つ以上の潅流口を有する。好ましくはカテーテルのバルーンより遠位に複数の潅流口が設けられ、このバルーンもまたカテーテルの遠位端まで延長する内側管腔と流体流連通している。この拡張カテーテルのバルーンを膨張させて狭窄部を拡張する場合、動脈構造中の拡張カテーテルの位置によって、動脈又は大動脈、若しくはその両方を流れる酸素を送り込まれた血液を、近位潅流口を通って、カテーテルの内側管腔を通り、遠位潅流口から外へ出るように強制的に通過させる。

カテーテルは酸素を送り込まれた血液を膨張したバルーンの下流に提供し、それによりバルーンより遠位の組織における乏血状態を防止または最小限とする。膨張したバルーンの遠位に血液を潅流することにより、長時間。

例えば３０分から数時間以上にわたる拡張が可能となる。このカテーテルもまた医師から高い評価を得ており、市場で成功を納めている。商業的に入手可能な潅流形式拡張カテーテルには、ＡＣ３の販売する５ＴＡＣＫ　ＰＥＲＦＵＳＩＯＮ　（登録商標）、ＡＣ５ＲＸ　ＰＥＲＦＵＳＩＯＮ　（登録商標）拡張カテーテル等がある。

患者の動脈または他の体腔の狭窄領域内に、カテーテルの遠位端上の膨張可能部材つまりバルーンを適切に位置することに困難性があること、または狭窄部内に適切に位置したとしても、バルーンを膨張させている間に狭窄部内の膨張可能部材つまりバルーンの位置を維持することに困難性があることは珍しいことではない。これまで必要とされながらも達成することができなかったのは、異なる区域において選択的に膨張することができ、膨張可能部材の位置をより確実に制御し、拡張の間に狭窄部に対してより均一な圧力を提供することのできる膨張可能部材であった。本発明はこれら及び他の必要を満たすものである。

見■夙１１本発明は、ＰＴＣＡ及び末梢血管形成術において使用するような管内カテーテルのための、改良された膨張可能組立体に関する。

本発明の膨張可能カテーテル部分は、少くとも二つの個別に膨張可能な作動区域を有し、その第一の作動区域は、第一圧力範囲内の第一圧力まで膨張した時に、実質的に弾性的な態様で膨張し、その第二の作動区域は、第二圧力範囲内の第一圧力よりも高い第二圧力まで膨張した時に、実質的に弾性的な態様で膨張する。

膨張可能部材の各々の作動区域は、それぞれ第−及び第二圧力範囲よりも高い圧力においては、顕著に弾性が低下し、それぞれの圧力範囲より高い圧力ではより少ない膨張を示す。縮小時には、膨張可能部材の作動区域は、好ましくは弾性的な反動により実質的に収縮し、非常に低い収縮プロフィールを提供する。好ましくは、第一作動区域の弾性的膨張は、第二作動区域の顕著な弾性的膨張の前に実質的に完了して、第二作動区域が顕著な程度まで膨張するよりも前に、第一作動区域がカテーテルを体腔内に堅固に固定することを許容する。他の実施態様において、第二作動区域の膨張前に第一作動区域の膨張が完了することにより、第一作動区域は狭窄部を予備拡張し、それにより第二作動区域は狭窄部内を前進することができ、その後第二圧力範囲内の圧力まで膨張して、拡張を完了することができる。

現在好ましい実施態様の一つにおいて、膨張可能カテーテル区域の第一作動区域は、第二作動区域よりも近位にあるが、一方現在好ましい別の実施態様において、第一作動区域は第二作動区域よりも遠位にある。第一の実施態様の変更である第三の実施態様において、好ましくは第一作動区域と基本的に同じ特性を有する第三作動区域を、第二作動区域より遠位に設けてもよい。

本発明による膨張可能バルーン組立体を有する拡張カテーテルは、一般に内部に延長する内側管腔を備える細長いシャフトを有し、この内側管腔は膨張可能作動区域の内部と流体流連通している。膨張流体を複数の膨張可能部材へ送るために、単一の膨張管腔を使用することにより、カテーテルシャフトのプロフィールを相当減少することができる。

本発明の第−及び第二膨張可能部材つまり区域を有する拡張カテーテルは、発明の背景の項で説明したような慣用の態様で患者の動脈系内へ、第二膨張可能作動区域が狭窄部内に延長し、バルーンの第一膨張可能作動区域が狭窄部の近位に隣接して配置されるまで、前進させることができる。膨張流体を、第−圧力レベルで、カテーテルシャフトの内側管腔中を第−及び第二膨張可能作動区域内へと向け、第一膨張可能作動区域が動脈内に固定される直径まで第一膨張可能作動区域を膨張させる。圧力をより高い第二圧力レベルまで上昇させ、それにより第二膨張可能作動区域は、狭窄部を拡張する直径まで膨張する。好ましくは、第二作動区域の顕著な膨張が生じるまでに、第一作動区域を実質的に膨張させ、狭窄部を拡張している間、拡張カテーテルは、膨張した第一作動区域によって動脈内の位置に堅固に保持される。しかしながら、第一膨張可能作動区域を第一直径まで膨張させ、カテーテルを動脈内に固定した後、第二膨張可能作動区域を膨張させて狭窄部を拡張するために内部圧力をさらに上昇させても、第一膨張可能作動区域の直径は顕著に増加しない。狭窄部内における第二膨張可能作動区域の弾性的な膨張は、狭窄部に剪断応力を殆ど又は全くかけず、それにより、動脈中を流れる血液流を中断して、狭窄が再び生じるのを促進する狭窄部の切開の起こる可能性を最小限とする。

本発明の現在好ましい実施態様の一つにおいて、第一膨張可能作動区域は、狭窄部より近位の動脈内に配置され、一方第二膨張可能作動区域は狭窄部内に配置される。第二の好ましい実施態様において、第一膨張可能作動区域は、狭窄部より遠位に配置され、一方第二膨張可能作動区域は狭窄部内に配置される。第−及び第二の好ましい実施態様は、基本的に同じ態様で使用することができる。

第三の実施態様を使用することにより、第二作動区域を膨張させて狭窄部を拡張する前に、第−及び第三作動区域を膨張させて、狭窄部の両側にカテーテルの膨張可能区域を堅固に固定することができる。

本発明のバルーンの作動区域は、種々の方法で形成することができ、望ましい異なる膨張を提供することができる。現在好ましい方法の一つは、一つ以上のポリオレフィン系アイオノマー、例えばＥ、１．　ｄｕＰｏｎｔ、　ｄｅＮｅｍｏｕｒｓ　＆　Ｃｏ、が５ｕｒｌｙｎ（登録商標）の商標のもとに販売している、ナトリウム、リチウム、及び亜鉛アイオノマー等の管状部材を押出し成形し。

次に押出し成形された管状部材の少くとも膨張可能部分となる部分を照射し、ポリマーを架橋させる方法である。アイオノマーをポリエチレン等の他のポリマーと混合してもよい。

管状部材の第二作動区域となる部分には、押出し成形の後に。

結晶融解点の５０℃以内で熱処理を施し、一方管状部材の第一作動区域となる部分には、押出し成形の後に、基本的に同じ熱処理を施すが、熱処理範囲内でバルーンのこの部分を広げるために膨張させる。ピッタリと係合したシース又は他の適当な装置を、膨張可能区域の第二作動区域を形成する部分の周囲に配置し、第一作動区域の膨張の間に膨張するのを防ぐ、第一作動区域を、膨張させた後、冷却し、膨張した部分を加熱して膨張した区域を熱収縮させる。

バルーンの第−及び第二作動区域を別個に膨張させるために、他の手段を用いることもできる０例えば、バルーンの第一作動区域を形成する部分を、管状部材の第二作動区域を形成する部分よりも薄い壁を有する部分から形成することができる。バルーンを第−圧力レベルまで膨張させると、薄壁の第一作動区域は、第二作動区域よりも前にその作動直径まで膨張することになる。第−及び第二膨張可能作動区域を異なる材料で作成し、異なる圧力レベルで膨張させる同様の効果を得ることもできる。ポリマー材料の架橋を変化させることによって、膨張可能作動区域の材料特性に差異を発生させるために、膨張可能区域に異なるレベルの照射を提供してもより１゜複数の作動区域の別個の膨張が可能である本発明のカテーテルの膨張可能部分は、動脈又は他の管腔壁に圧力をかけるために第二作動区域を顕著に膨張させる前に、第一作動区域を膨張させることにより、動脈又は他の体腔内に膨張可能部材を堅固に固定することができる６さらに、第二作動区域は、動脈又は体腔の壁に顕著な剪断応力をかけることなく、動脈又は他の体腔に均一に半径方向の圧力をかけることができ、これは拡張の間に動脈中の血液流を妨げ得る切開が生じる危険性を、顕著に減少させることができる。剪断応力がより低くなることにより、動脈拡張の３０％以上に共通である再狭窄の発生を減少させることもできる。

異なる直径まで膨張させるために、種々の膨張可能作動区域が設計されている。

これは例えば米国特許第５，００２，５３２号等に記載されており、この文献は参照により本明細書に含まれる。最も遠位の作動区域にはより小さい膨張直径が適用され、第一圧力で狭窄部を予備拡張するのに使用され、それにより第二作動区域が続いて狭窄部内へ前進することができ、膨張して拡張を完了する。

本発明の他の利点は、添付した説明的図面を参照して以下の詳細な説明を参照することにより、より明らかとなるであろう。

週」野λｉ臭Ｗ用図１は、本発明の特徴を具体化する拡張カテーテルの一部断両立面図である。

図２は、２−２線に添った図１のカテーテルの横断面図である。

図３は、本発明の別の実施態様の遠位部分の一部断両立面図である。

図４は、本発明のさらに別の実施態様の遠位部分の一部断両立面図である。

図５は、本発明の膨張可能作動区域のための、バルーンの直径と膨張圧力との関係を示したグラフである。

図６は、本発明のさらにまた別の実施態様の遠位部分の一部断両立面図である。

日　か　日図１及び図２は、ＰＴＣＡに適した本発明の特徴を具体化した拡張カテーテル１０を概略的に示す、カテーテル１ｏは、カテーテルシャフト１１と、カテーテルシャフトの遠位部分上の膨張可能区域１２と、カテーテルシャフトの近位端上のアダプター１３とを含む。図示されるように、カテーテルシャフト１１は、内側管状部材１４と、外側管状部材１５とを有し、外側管状部材１５は、内側管状部材の周囲に同心的に配置され、内側管状部材と共に環状膨張管腔１６を規定する。

内側管状部材１４は、ガイドワイヤ１８を滑動可能に受理するように適合された内側管腔１７を有する。

膨張可能区域１２は、環状管腔１６と流体流連通する内部を有して、第一圧力範囲内の圧力で膨張するように適合された第一膨張可能作動区域２ｏと、環状管腔１６と流体流連通して、第一圧力範囲よりも少くとも部分的に高い第二圧力範囲内の圧力で膨張するように適合された第二膨張可能作動区域２１とを有する０作動区域２ｏ及び２１の膨張したプロフィールを仮想線で図示する。膨張の間、近位作動区域２ｏは、２０′で示されるように、第−圧力範囲内で第一直径まで弾性的に膨張する。遠位作動区域２１は、２１′で示されるように、第二圧力範囲内で第二直径まで弾性的に膨張する。膨張した近位作動区域２０″は、第二区域を膨張させるために膨張圧力を上昇させると、２０”で示されるように、さらにわずかに膨張してもよい。第−及び第二作動区域２０．２１の最終的膨張直径は図では同一に示したが、同一である必要はない。

図３は、別の実施態様を示し、この実施態様では第二作動区域３０は第一作動区域３１より近位にある。しかしながら、これ以外は前述した実施態様と同様である。第一作動区域が狭窄部の遠位で膨張可能部材を固定すること以外は使用方法は基本的に同一である０作動区域３０及び３１の膨張した形状は、仮想線３０’ 　、３１’　、及び３１″で示す。

図４は、図１及び図２に示した実施態様の変更である別の実施態様を示し、この実施態様では、第二作動区域４１の遠位に第三膨張可能作動区域４０を設ける。

この構造により、膨張可能区域を狭窄部の両側で管腔内に固定することができる。第一圧力範囲内での第三膨張可能作動区域４ｏの膨張は。

仮想線４０’で示し、より高い第二圧力範囲内での膨張は仮想線４０”で示す。

第一膨張可能作動区域４２の膨張は基本的に第三作動区域４０と同様であり、４２″及び４２″で示す。

図５にさらに別の実施態様を示す、この実施態様において、第−及び第二膨張可能作動区域５ｏ及び５１は、実質的に膨張不可能な部分５３によって分離される。カテーテルの他の部分は、実質的に先の実施態様と同様であり、同様に符号を付しである。このカテーテルの設計では、第一作動区域の膨張直径（仮想線５０ ’で示す）は、第二作動区域の膨張直径（仮想線５１′で示す）よりも小さい。

第一膨張可能作動区域５０は、狭窄部を予備拡張するのに使用することができ。

その後カテーテルを動脈内に前進させ、第二膨張可能作動区域５１を予備拡張された狭窄部内に配置し、膨張して狭窄部の拡張を完了することができる。

本発明の拡張カテーテルの寸法は、慣用のものであってよい、しかしながら、カテーテルの膨張可能部分の長さは、一般に慣用の拡張バルーンよりも長い、冠状動脈形成術のための拡張カテーテルの第−及び第三膨張可能作動区域は、長さ約１ｃｍから約５ｃｍであってもよく、一方第二作動区域の長さは約１ｃｍから約３ｃｍであってもよいが、これは冠状動脈形成術のための慣用の拡張バルーンの長さに略等しい長さである。冠状動脈形成術のための代表的な直径は、約１ｍｍから約４ｍｍである。他の長さ及び直径を採用してもよい。

例えば、前立腺膀胱の拡張のためには、第一作動区域の膨張直径は、約１０から約３０ｍｍであってもよい。

本発明の現在好ましい膨張可能部材は、まず約３５０°Ｆ（１７７℃）から約４５０°Ｆ（２３２℃）の温度で、亜鉛オレフィン系アイオノマー、Ｆ１８５５　（ｄｕＰｏｎｔ、　ｄｅＮｅｍｏｕｒｓ　＆　ＣＯｏの９０２０５ｕｒｌｙｎ　（登録商標）の低分子量バリエーション）のペレットを管状のストックに押出し成形して形成してもよい。

押出し型から出す際に、管状ストックを冷水を入れたトラフ中で冷却し１次に約４０℃から８０℃、典型的には約６０℃で、約２時間から約６時間、典型的には約４時間安定化する。

安定化した管状製品を次に照射する。管状部材の第一作動区域となる部分は、約５〜約２０８ｒａｄｓ、好ましくは約５〜約１０Ｍｒａｄｓで照射し、第二作動区域となる部分は、約４０〜約７０Ｍｒａｄｓ、好ましくは約５０〜約６０Ｍｒａｄｓで照射する。

管状製品の、膨張可能部材の作動区域となる部分を、次に約２２５＠Ｆ　（１０７℃）から約２５０＠Ｆ　（１２１℃）で熱処理する。管状部材の第一作動区域となる部分を、熱処理の上昇した温度で約５０〜約８５ｐｓｉ、好ましくは約６０〜約７５ｐｓｉの内部圧力に付し、管状部材のこの熱処理した部分を膨張またはブローして、第一作動区域を形成するバルーンとする。このバルーンは、所望の膨張サイズよりもわずかに大きく９例えば所望の膨張直径が３．０ｍｍであるなら約３゜１ｍｍまでブローする。バルーンは捕捉管または成形管内でブローし、所望のバルーン形状が得られるのを保証する。冷却後、ブローしたバルーンを約り５℃〜約６５℃まで、約１０〜約３０分間加熱し、バルーンをそのもとの直径と同じか又はそれよりもわずかに大きい直径まで熱収縮させて、第一膨張可能作動区域を形成する。管状部材のブローしていない熱処理部分は、第二膨張可能作動区域を形成する。好ましくは、熱処理の間に、熱収縮可能シースをバルーンの周囲に配置し、内側部材の周囲に形成される小さいウィングを形成して、プロフィールを減少させる。図６の曲線Ａは１作動区域を上記のように処理した際の、バルーンの膨張可能作動区域の外径と、膨張流体の内部圧力との関係を示す。

示されるように、作動区域の膨張は、約９気圧まで直接圧力に関係し、つまり弾性であり、約９気圧より後では膨張率は（定数は弾性膨張を示す）かなり減少する。

別の実施例では、上記と同様の押出し成形し照射した、亜鉛オレフィン系アイオノマーで形成される管状製品を、約２２５＠Ｆ　（１０７℃）〜約２５０”　Ｆ　（１２１℃）で熱処理したが、先の実施例のように上昇した温度で膨張させず、また熱収縮もさせなかった。図６の曲線Ｂは、この方法で形成した膨張可能部材つまりバルーンの、内部流体圧力とバルーン外径との間の代表的な関係を示す、この場合、内部圧力が約７気圧を越えるまでは、膨張可能部材は比較的わずかしか膨張せず、その後内部圧力が約１２気圧に達するまでは膨張率が実質的に増加する。この範囲では膨張は弾性的である。

約１２気圧では、膨張可能部材の膨張率は、約７〜１２気圧の間の膨張率よりもかなり低い。

本発明を冠状動脈拡張カテーテルについて説明してきたが、本発明のカテーテルは、男性患者の前立腺尿道を拡張し、良性の肥大を治療するため等の種々の状況において使用することができることは当業者には明らかである。この場合、より低い圧力で膨張する第一作動区域を、第二作動区域の遠位に配置し、第一作動区域を第一圧力において患者の膀胱内で膨張させて、カテーテルを尿道内に位置させ、次に第二膨張可能作動区域をより高い第二圧力で膨張させ、前立腺尿道を拡張することができる。

本発明に種々の変更をなすことができる０例えば、膨張可能部材はカテーテルシャフトから形成する必要はなく、別個に形成して、カテーテルシャフトの遠位端に固定してもよい。

カテーテルの膨張可能部分の膨張可能作動区域も、同様に別個の膨張可能部材として形成して、続いて接着等の適切な手段によりカテーテルシャフトに接続してもよい６本発明の範囲から逸脱することなく、他の改変もなすことができる。

国際調査報告

Claims

【特許請求の範囲】

１．第一圧力範囲内の内部圧力まで膨張させる際、第一膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張し、前記第一圧力範囲より高い圧力においては顕著に弾性が低下する、第一膨張可能作動区域と、少くとも部分的に前記第一圧力範囲よりも高い第二圧力範囲内の内部圧力まで膨張させる際、第二膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張し、前記第二圧力範囲より高い圧力においては顕著に弾性が低下する、第二作動区域とを有する膨張可能部材。
２．前記第一作動区域が前記第二作動区域より近位に位置する、請求の範囲第１項に記載の膨張可能部材。
３．前記第一作動区域が前記第二作動区域より遠位に位置する、請求の範囲第１項に記載の膨張可能部材。
４．少なくとも部分的に前記第二圧力範囲よりも低い第三圧力範囲内で膨張させる際、第三膨張直径まで膨張する第三作動区域が、第二作動区域より遠位に位置ちる、請求の範囲第２項に記載の膨張可能部材。
５．前記第一圧力と前記第三圧力とが実質的に同一である、請求の範囲第４項に記載の膨張可能バルーン。
６．前記第一作動区域と前記第二作動区域との間に、実質的に膨張不可能な区域を配置する、請求の範囲第１項に記載の膨張可能部材。
７．前記作動区域が、ナトリウムアイオノマー、りチウムアイオノマー、及び亜鉛アイオノマー及びその混合物からなる群より選択されるオレフィン系アイオノマーを少くとも７０％含むポリマーで形成される、請求の範囲第１項に記載の膨張可能部材。
８．前記第二作動区域に、アイオノマーの結晶融解点の５０℃以内で、約５分間から約６０分間熱処理を施した、請求の範囲第７項に記載の膨張可能部材。
９．前記第一作動区域を、必須の前記オレフィン系アイオノマーの前記管状部材を、該アイオノマーの結晶融解点の５０℃以内で熱処理し、前記管状部材を上昇した温度で上昇した圧力の内部流体圧力に付して膨張させることにより形成した、請求の範囲第７項に記載の膨張可能部材。
１０．膨張させた前記管状部材を、その膨張直径よりも小さい直径まで熱収縮し、第一作動区域を形成した、請求の範囲第９項に記載の膨張可能部材。
１１．前記バルーンの前記第二作動区域が、第一作動区域を膨張させる第一圧力範囲内の圧力においてはほとんど膨張を示さない、請求の範囲第１項に記載の膨張可能部材。
１２．異なる圧力レベルで膨張する第一と第二の作動区域を有する膨張可能部材の製造方法であって、該方法は、ａ）オレフィン系ポリマーで形成される管を押出し成形する工程と、ｂ）前記管の第一区域をその結晶融解点の５０℃以内の上昇した温度、及び上昇した内部流体圧力に付すことにより、前記第一部分を第一外径まで膨張させる工程と、ｃ）前記管の膨張した前記第一区域を、それよりも顕著に小さい第二外径まで熱収縮させる工程と、ｄ）前記管の第二区域をその結晶融解点の５０℃以内の温度で顕著に膨張させることなく熱処理する工程と、ｄ）膨張した前記第一区域を、第一外径よりも顕著に小さい第二外径まで熱収縮させる工程とを含む、異なる圧力レベルで膨張する第一と第二の作動区域を有する膨張可能部材の製造方法。
１３．前記押出し成形した管の膨張可能作動区域となる部分を照射する工程を含む、請求の範囲第１２項に記載の方法。
１４．バルーン付き拡張カテーテルであって、該カテーテルは、ａ）近位端及び遠位端、並びその間に延長する内側管腔を有する細長いカテーテルシャフトと、ｂ）カテーテルシャフトの遠位端上の膨張可能部分とを含むカテーテルであって、該膨張可能部分は、第一圧力範囲内で膨張する際に、第一膨張直径まで実質的に弾性的に膨張し、前記第一圧力範囲より高い圧力では比較的低い弾性を有する、第一作動区域と、少くとも部分的に前記第一圧力範囲よりも高い第二圧力範囲内で膨張する際に、第二膨張直径まで実質的に弾性的に膨張し、前記第二圧力範囲よりも高い圧力では比較的低い弾性を有する、第二作動区域とを有し、前記第一及び第二作動区域は、前記カテーテルシャフト内に延長する内側管腔と流体流連通する内部を有する、バルーン付き拡張カテーテル。
１５．前記カテーテルシャフトが、膨張可能部分の内部中に延長する内側管状部材を有する、請求の範囲第１４項に記載の拡張カテーテル
１６．前記第一作動区域が、前記第二作動区域より近位に位置し、前記第二作動区域が、前記内側管状部材の周囲に封止的に固定される遠位端を有する、請求の範囲第１５項に記載の拡張カテーテル。
１７．前記第一作動区域が、前記第二作動区域より遠位に位置し、前記第一作動区域が、前記内側管状部材の周囲に封止的に固定される遠位端を有する、請求の範囲第１５項に記載の拡張カテーテル。
１８．前記第一作動区域が前記第二作動区域より近位に位置し、カテーテルシャフト内の内側管腔と流体流連通する内部を有し、前記第二作動区域より遠位に位置し、前記第二圧力範囲より少くとも部分的に低い第三圧力範囲内で第三膨張直径まで膨張するする第三作動区域を拡張カテーテルが含む、請求の範囲第１４項に記載の拡張カテーテル。
１９．前記第一作動区域及び前記第三作動区域が、実質的に同じ圧力で膨張するように適合される、請求の範囲第１８項に記載の拡張カテーテル。
２０．膨張可能部材の第一作動区域と第二作動区域との間に、実質的に膨張不可能な区域を配置する、請求の範囲第１４項に記載の拡張カテーテル。
２１．前記内側部材がガイドワイヤ受理管状部材である、請求の範囲第１４項に記載の拡張カテーテル。
２２．前記内側部材が案内部材である、請求の範囲第１４項に記載の拡張カテーテル。
２３．患者の体腔内で診断処置または治療処置を行う方法であって、該方法は、ａ）第一圧力範囲内で膨張させる際に、第一膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張する第一作動区域と、前記第一圧力範囲より少くとも部分的に高い第二圧力範囲内で膨弧させる際に、第二圧力範囲内で第二膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張する第二作動区域とを備える膨張可能部材を遠位部分上に有する細長いカテーテルを、患者の体腔内へ前進させる工程と、ｂ）体腔内の所望の位置に前記膨張可能部材を配置する工程と、ｃ）前記膨張可能部材を第一圧力範囲内の第一圧力まで膨張させ、第一作動区域を体腔内で第一直径まで膨張させる工程と、ｄ）前記膨張可能部材を前記第一圧力よりも高い第二圧力範囲内の第二圧力までさらに膨張させ、第二作動区域を体腔内で第二直径まで膨張させる工程とを含む、患者の体腔内で診断処置または治療処置を行う方法。
２４．患者の動脈系内の狭窄部を拡張する方法であって、該方法は。ａ）第一圧力範囲内で膨張させる際に、第一膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張する第一作動区域と、前記第一圧力範囲より少くとも部分的に高い第二圧力範囲内で膨張させる際に、第二圧力範囲内で第二膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張する第二作動区域とを備える膨張可能部材を遠位部分上に有する拡張カテーテルを、動脈系内へ前進させる工程と、ｂ）前記膨張可能部材の前記第一作動区域を狭窄部に隣接して、且つ前記膨張可能部材の前記第二作動区域を狭窄部内に配置する工程と、ｃ）膨張可能部材を第一圧力範囲内の第一圧力まで膨張させ、第一作動区域を第一直径まで膨張させ、それにより膨張可能部材を動脈内に配置し、ｄ）前記膨張可能部材を、第一圧力よりも高い第二圧力範囲内の第二圧力まで膨張させ、第二作動区域を狭窄部内で第二直径まで膨張させ、患者の動脈内の狭窄領域を拡張する工程とを含む、患者の動脈系内の狭窄部を拡張する方法。
２５．男性患者の前立腺尿道を拡張する方法であって、該方法は、ａ）第一圧力範囲内で膨張させる際に、第一膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張する第一作動区域と、前記第一圧力範囲より少くとも部分的に高い第二圧力範囲内で膨張させる際に、第二圧力範囲内で第二膨張直径まで実質的に弾性的な態様で膨張する、前記第一作動区域より近位に位置する第二作動区域とを備える膨張可能部材を遠位部分上に有する拡張カテーテルを、男性患者の尿道内へ前進させる工程と、ｂ）前記膨張可能部材の前記第一作動区域を患者の膀胱内に位置させ、前記膨張可能部材前記第二作動区域を患者の前立腺尿道内に位置させる工程と、ｃ）前記膨張可能部材を前記第一圧力範囲内の第一圧力まで膨張させ、前記第一作動区域を第一直径まで膨張させ、それにより前記膨張部材の残りの部分を患者の尿道内に位置させる工程と、ｄ）前記膨張可能部材を前記第一圧力より高い第二圧力範囲内の第二圧力までさらに膨張させ、前記第二作動区域を前立腺尿道内で第二直径まで膨張させ、前立腺尿道を拡張する工程とを含む、男性患者の前立腺尿道を拡張する方法。