JPH0750768Y2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH0750768Y2
JPH0750768Y2 JP1989123654U JP12365489U JPH0750768Y2 JP H0750768 Y2 JPH0750768 Y2 JP H0750768Y2 JP 1989123654 U JP1989123654 U JP 1989123654U JP 12365489 U JP12365489 U JP 12365489U JP H0750768 Y2 JPH0750768 Y2 JP H0750768Y2
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oil
fixing roller
fixing
roller
fixing device
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博司 横山
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ヒータにより加熱され、一定の方向に回転駆
動される定着ローラと、これに対をなして圧接しつつ回
転する加圧ローラと、前記定着ローラの表面に離型剤と
してのオイルを塗布するオイル含浸部材と、定着ローラ
表面に圧接して該表面に塗布されたオイルの量を規制す
るメータリングブレードと、定着ローラの表面に圧接し
て該表面をクリーニングするクリーニングブレードとを
具備し、前記定着ローラと加圧ローラとの間に、トナー
像を担持した記録材を通し、該トナー像を記録材上に定
着する定着装置に関する。
〔従来の技術〕
電子複写機、プリンタ或いはファクシミリ等の画像形成
装置に用いられる上記形式の定着装置は従来より周知で
ある。
上述のオイル含浸部材、メータリングブレード及びクリ
ーニングブレードは経時的に劣化するため、必要に応じ
てこれらを新たなものと交換する必要がある。
〔考案が解決しようとする課題〕
このため、従来の定着装置においても上記各要素を着脱
自在に取り付けておき、劣化した要素を交換していた
が、その交換作業時に交換部品に付着したオイルが滴下
し、床面や絨毯等をオイルで汚してしまう恐れがあっ
た。
本考案の目的は、上記従来の欠点を簡単な構成によって
除去した冒頭に記載した形式の定着装置を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形
式の定着装置において、オイル含浸部材、メータリング
ブレード及びクリーニングブレードを一体的に組付けて
ユニットを構成し、該ユニットを外部から遮断すると共
に、下端側を中心として、上端側が開く向きに傾動可能
に支持されたカバーと、該カバーを開いてその内側から
取り出した前記ユニットを、該ユニットから滴下したオ
イルをカバーが受け止めることのできる位置に一時的に
支持する支持部材とを設けた構成を提案する。
その際、ユニットから滴下し、カバーに受け止められて
流下したオイルを受けるオイル受けを当該カバーに連結
すると特に有利である。
〔作用〕
オイル含浸部材、メータリングブレード或いはクリーニ
ングブレードの交換時には、カバーを開き、該カバーの
内側からユニットを取り出し、次いでこのユニットを支
持部材に支持せしめ、所定の交換作業を遂行する。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に従って詳細に説明する。
第1図は本考案一実施例の定着装置を備えた電子複写機
の内部構造を示す概略図である。
第1図において、画像形成装置本体の一例である複写機
本体100の上部に搭載されたADF(自動原稿送り装置)10
1からはシート原稿やコンピュータのプリントアウト紙
等の原稿がコンタクトガラス102に向けて送られ、この
コンタクトガラスの部位を経てADF101に戻されるか、若
しくはトレイ103,104に排出されるようになっている。
コンタクトガラス102上に送られた原稿は、その全面が
光源105によって、ミラー106を介して瞬時に照明せら
れ、この照明に伴う反射光像がミラー107,レンズ108,ミ
ラー109のところをそれぞれ通って潜像担持体の一例で
あるベルト感光体111上に結像投影される。
ベルト感光体111は矢印方向に走行駆動され、その表面
は、帯電チャージャー112により予め一様に帯電させら
れていて、この後、上述の結像投影が行われる。これに
より、同表面には静電気潜像が形成される。
上記静電潜像は現像装置113によってトナー像として顕
像化され、そのトナー像は給紙部114又は大容量給紙部3
14からレジストローラ対115を経て送られた転写紙に転
写チャージャー110によるコロナ放電によって転写され
る。この転写後、転写紙は定着装置4を通って、複写機
本体100の上部のトレイ117に排出される。一方、感光体
111の表面はクリーニング装置120によってクリーニング
されて、その表面の残留トナーなどが除去される。
転写紙は記録材の一例であり、複写機の形態によっては
感光紙より成る記録材が用いられることもある。
また、図示した複写機には再給紙装置7が設けられ、定
着装置4を出た転写紙を、切換爪305を切換えることに
よって再給紙装置7に送り込み、再びこの転写紙をここ
から感光体111へ給送し、その裏面にトナー像を形成し
てこれを定着装置4によって定着し、両面に画像の形成
された転写紙を得ることができる。
また切換爪306を切換えることにより、転写紙を反転装
置6を介してソータ3に搬送し、これを仕分けることも
できる。
定着装置4は第3図に詳細を示すように、内部にヒータ
2が貫通していて、これによって加熱された定着ローラ
12と、これにころがり接触する加圧ローラ13とを有し、
両ローラ12,13がそれぞれ矢印方向に回転駆動され、こ
れらの間に、未定着トナー像を担持した転写紙Pが矢印
で示す如く送り込まれ、この転写紙Pが両ローラ12,13
の間を通過する。このとき、トナー像の形成された方の
転写紙面が、定着ローラ12に接触し、該ローラ12からの
熱と圧力とによって転写紙P上にトナー像が定着され
る。
このように、定着装置4は、ヒータ2により加熱され、
一定の方向に回転駆動される定着ローラ12と、これに対
をなして圧接しつつ回転する加圧ローラ13とを有してお
り、かかる定着ローラ12と加圧ローラ13との間に、トナ
ー像を担持した転写紙Pを通し、そのトナー像を転写紙
上に定着するものである。
定着ローラ12を交換するときは、第2図に鎖線で示す如
く複写機本体100の前カバー1を開き、定着装置4を矢
印Aで示すように手前に引き出し、後述するように定着
ローラ12を上方に取り出す。
本例における定着装置においては、第4図及び第5図に
示す如く、定着ローラ12を支持する支持装置200が2つ
の支持ユニット210,202に分割され、下側の支持ユニッ
ト201は、複写機本体の前面側を基準としたときの手前
側に位置する支持板26と、その奥側に位置する支持板26
aと、これらの支持板を一体に連結するオイルパン69、
ステー67,203,204,205とを有している(第4図ではステ
ー204を一部だけ示した)。このようにオイルパン69は
両支持板26,26aを一体に固定するステーとしての働きを
なす他、後述するようにオイルを受け止める受け皿とし
ての働きもなす。またオイルパン69には転写紙P(第3
図)が通る通紙孔307(第4図)が形成されている。
上側の支持ユニット202も手前側の支持板25と、奥側の
支持板25aと、これらを一体に固定連結するステー206,2
07とを有し、これらのステー206,207の間にも定着ロー
ラ12と加圧ローラ13の間を出た転写紙が通るスリット20
8があけられている。
なお、本明細書では、上述したところからも判るよう
に、手前側と奥側に同様な部材が設けられているとき、
奥側に位置する部材に対しては、手前側の部材に付した
符号にaを添えた符号を付して両者を識別し、奥側の部
材については図示を省略することもある。
第6図に示すように、定着ローラ12の手前側のジャーナ
ル部209と奥側のジャーナル部209aには、断熱ブッシュ2
9,29aを介して例えばボールベアリングより成る軸受30,
30aが一体的に組付けられている。また下側支持ユニッ
ト201の両支持板26,26aには、第4図及び第5図に明示
するように、上方が開放したほぼ半円形の溝状の形をし
た軸受け部210,210aが形成され、ここに上述の軸受30,3
0aがそれぞれ嵌合している。このように嵌合した各軸受
30,30aの上部周面には、上側支持ユニット202における
各支持板25,25aの押え面211,211a(第5図)が当接して
いる。この状態で各支持板25,25aは各下側の支持板26,2
6aに組付けられる。すなわち、下側の支持板26,26aに突
設された2つずつの位置決めピン27,27aに、上側の支持
板25,25aに形成された溝28,28aがそれぞれ嵌合し、上側
の支持板25,25aが位置決めされると共に、該支持板25,2
5aはねじ212,212aによって下側の支持板26,26aに着脱可
能に固定されている。このようにして軸受30,30aは上側
の支持板25,25aと下側の支持板26,26aによって挟まれ、
これにより定着ローラ12が回転自在に支持される。
また下側支持ユニット201の両支持板26,26aには、第3
図に示し、第4図には図示を省略したガイドレール装置
213,214の一方のレール215,216が固定され、その他方の
レール217,218は複写機本体100(第2図)の機枠に固定
されている。
断熱ブッシュ29,29aはヒータ2により加熱された定着ロ
ーラ12の熱が直に軸受30,30aに伝わることを阻止し、軸
受30,30aを保護する働きをなすものである。
上述のように図に一例として示した定着装置4において
は、定着ローラ12の各ジャーナル部209,290aに取付けら
れた軸受30,30aを支持する支持装置200が、互いに離脱
可能な支持ユニット201,202に分割され、これら支持ユ
ニット201,200によって軸受30,30aが挟み付けられて支
持されている。
定着ローラ12を外すときは、先ず前述のように定着装置
4を手前側に引き出すが、このとき下側の支持ユニット
201がガイドレール装置213,214によってガイドされなが
ら手前側、すなわち矢印A方向(第2図,第4図)に移
動し、これと共に上側支持ユニット202、並びにこれら
に組付けられた定着ローラ12やヒータ2、及び後述する
各要素が一体に手前側に移動する。
このようにして第2図に鎖線で示す如く定着装置4の全
体を引き出した後、ねじ212,212aを外して上側の支持ユ
ニット202を上方に持ち上げ、下側の支持ユニット201か
ら離脱する。これにより定着ローラ12の上方が開放さ
れ、しかもその軸受30,30aは、下側の支持ユニット201
の、上方が開放された溝状の軸受部210,210aに支持され
ているので、定着ローラ12をそのまま上方に持ち上げれ
ば、これを支持ユニット201から外すことができる。
新たな定着ローラは、上述したところと逆の手順で上下
の支持ユニット201,202に支持することができ、次いで
その全体を矢印Aと反対の奥側に押し込み、前カバー1
を閉じることによって定着ローラの交換作業を終了す
る。
上述のように、通常は定着ローラ12を両支持ユニット20
1,202に挟み付けて支持し、定着ローラ12を外すときは
両支持ユニット201,202を互いに離脱するだけでよいた
め、その取り外し作業を大変楽に行うことができる。し
かも定着装置4の作動停止直後であって、定着ローラ12
や軸受30,30aが未だ高温度に熱せられ、軸受30,30aが熱
膨張していても、これらを、上方が開いた軸受部210,21
0aから外すだけでよいため、定着ローラを簡単に離脱す
ることができる。熱いままの定着ローラ12を即座に取り
外すことができるのである。
なお、第6図に符号219で示したものは、定着ローラ12
の奥側のジャーナル部209aに固定された駆動ギアであ
り、該ギア219は、定着装置4を上述のように奥側に押
し込んでセットしたとき、複写機本体側に設けられた駆
動モータに駆動連結され、定着装置4の作動時にこのモ
ータによって駆動され、定着ローラ12が第3図における
反時計方向に回転する。図示した例では、定着ローラ12
と、ギア219と、前述の断熱ブッシュ29,29aと、軸受30,
30aが全て一体的に組付けられた定着ローラユニットを
なし、前述のように支持ユニット201,202に対して定着
ローラ12を着脱するとき、定着ローラユニットの全体が
一体的に着脱される。
第3図に示したように、感光体からトナー像を転写され
た転写紙Pは、前述のオイルパン69の通紙孔307(第4
図)を通り、反時計方向に回転駆動された定着ローラ12
と、これに接触して時計方向に従動回転する加圧ローラ
13との間、すなわちこれらが接触したニップ部220に送
り込まれるが、このとき転写紙Pは、オイルパン69に固
定支持された左右の入口ガイド部10,11(第4図には示
さず)によって案内される。
その際、右側の入口ガイド板10の先端形状を、第7図に
示すようにその長手方向の中央部Cが定着ローラ12に近
づく方向に突出した山形状に形成し、しかも第7図に誇
張して示すように定着ローラ12の周面を、その長手方向
中央部の径が小さくなったつづみ形に形成すると、入口
ガイド板10によってガイドされつつニップ部220に送ら
れる転写紙Pは、その中央部P1のところから定着ローラ
12に接触して行くため、転写紙Pはその両側縁P2の側に
引かれるようにしてニップ部220にくわえ込まれる。こ
れにより、転写紙Pに、その移動方向に向いた縦じわが
発生しにくくなる。
また上述のように、転写紙Pへの縦じわの発生を防止す
るには、右側の入口ガイド板10の先端を、定着ローラ12
の周面近傍に配置し、かつニップ部220からは遠く離し
て、配置することが望ましい。ところがその反面、転写
紙Pの紙厚が厚い場合、その搬送性を高めるには、右側
の入口ガイド板10の先端が定着ローラ12の周面から大き
く離隔し、かつ搬送径路を妨げないようにニップ部220
の近くに位置していることが望ましい。このように転写
紙Pへの縦じわの発生防止と、厚紙の搬送性の向上を達
成するには、右側の入口ガイド板10の先端位置に関し
て、互いに相反する条件が要求される。このような2つ
の要求を同時に満足させるように、右側の入口ガイド板
10の最先端部から、ニップ部220までの距離L1を18乃至3
2mm、定着ローラ12の周面までの距離L2を2乃至5mmに設
定すると有利である。
一方、左側の入口ガイド板11は、転写紙Pがニップ部22
0にくわえ込まれて搬送されるとき、該転写紙Pの後端
が入口ガイド板11に接触しないようにニップ部220にお
ける定着ローラ表面の接線TからL3で示す如く充分に離
れていることが望ましい。これは、転写紙Pがニップ部
220にくわえ込まれて搬送され、その後端部が跳ねるこ
とによって該後端部が入口ガイド板11に当ると、転写紙
Pの表面の未定着トナーが入口ガイド板11に付着し、こ
れが熱によってガイド板11に固着し、これが大きなトナ
ー塊に成長することを防止するためである。入口ガイド
板11に大きなトナー塊ができると、搬送途中の転写紙先
端がこのトナー塊に引っかかり、転写紙のジャム発生の
原因となる。また同じ理由によって、左側の入口ガイド
板11の先端部に鋭いエッジや凹凸が形成されておらず、
第3図のように平坦に形成されていることが有利であ
る。このようなエッジや凹凸があると、ここに転写紙P
から移転したトナーが付着しやすくなり、ここにトナー
塊ができてしまうからである。
左側の入口ガイド板11は、転写紙Pの先端部がこのガイ
ド板よりも第3図における左側に移動することを防止し
て、これをニップ部220に送り込むようにガイドする働
きをなすものである。
定着ローラ12内の中空部には、先に説明したようにヒー
タ2が挿通され、定着ローラ12を加熱するが、このヒー
タ2はその長手方向中央部における発熱量が多く、両端
部においは発熱量が少なくなるように、その発熱量分布
が設定されている。もしもヒータ2の発熱量をその全長
に亘って等しく設定したとすると、紙幅の狭い転写紙P
を連続通紙した場合、転写紙の通る定着ローラ部分は、
転写紙によって熱を持っていかれるため、適当な温度に
保たれるものの、定着ローラ端部領域は熱を持って行か
れないため、その温度が必要以上に高くなる。その際、
定着ローラ12の表面にはトナーの付着を防止する離型材
として、例えばテフロンがコートされているが、この表
面の温度が高くなりすぎると、テフロンコートが破壊さ
れてしまう。特に高速複写機では大容量のヒータ2が用
いられるため、定着ローラの両端部領域の温度が高くな
りやすく、例えば2kWのヒータ2を用いると、定着ロー
ラ両端部表面の温度は約230℃程の高いものとなること
がある。
このような不具合を防止するため、前述のようにヒータ
2の両端部における発熱量をその中央部における発熱量
よりも少なくしたのである。このようにヒータ2の発熱
量分布を調整する他に、その発熱量分布を一定とし、定
着ローラ12の両端部領域の肉厚を中央部よりも厚くして
定着ローラ両端部における表面温度を、中央部における
よりも下げるように構成することも可能であるが、定着
ローラ12の肉厚を厚くすると、定着装置の使用開始時に
おける定着ローラの温度立上り時間が長くなる不具合が
発生する。このため図示した構成では、ヒータ2の発熱
量分布を前述のように調整したのである。
なお、ヒータ2はその各端部が第6図に示したブラケッ
ト221,221aに支持され、これらのブラケットは下側支持
ユニット201の手前側の支持板26と奥側の支持板26aにそ
れぞれ固定されている(第4図及び第5図では、これら
のブラケット221,221aを省略してある)。
加圧ローラ13は、第3図に示すように、軸225と、この
軸に図示していない軸受を介して回転自在に支持され
た、例えば金属より成る芯部材222と、そのまわりに積
層された弾性体223とを有していて、その外側に例えば
表面粗さ約1μのテフロンチューブより成る低摩擦部材
224が積層されている。このように低摩擦部材224を表面
に設けることによって、加圧ローラ13の外周面を平滑に
し、転写紙Pに対する摩擦係数を下げることができる。
このように構成した理由は次の通りである。
先に説明したように定着ローラ12はつづみ状に形成され
ている。その際に、第7図に示したようにその最大径D1
と最小径D2の差をつづみ量と称することにすると、この
つづみ量を大きくする程、転写紙Pへの縦じわの発生を
効果的に防止することができる。
一方、加圧ローラの表面に低摩擦部材が設けられておら
ず、弾性体が表面に露出していて、その表面粗さが約8
μ程度の粗いものであったとすると、上述のように転写
紙の縦じわ発生を防止すべくつづみ量を大きく設定した
場合、ニップ部220を出た転写紙Pに、上述の縦じわと
異なり、転写紙Pの横方向に延びる肋骨状の波打ちが発
生する。
このため加圧ローラ表面が粗い場合には、つづみ量を0.
06乃至0.1mm程度に抑え、肋骨状の波打ちの発生を防止
せざるを得ないが、このようにつづみ量を小さくする
と、転写紙Pに対する縦じわの発生防止効果を高めるこ
とはできない。
そこで図示した加圧ローラ13においては、前述のように
その表面に低摩擦部材224を設け、該ローラ13の表面摩
擦係数を下げている。このように構成すると、ニップ部
220に挟まれて搬送される転写紙Pが加圧ローラ13に対
して滑りやすくなり、加圧ローラ13から転写紙Pに加え
られる拘束力が弱まるため、定着ローラ12のつづみ量を
0.1乃至0.25mm程度まで大きく設定しても、転写紙Pに
肋骨状の波打ちができる不具合を防止でき、定着ローラ
12をつづみ形に形成した効果を支障なく得ることができ
る。
尚、定着ローラ12としては、例えば金属等の剛体よりな
る芯部材の外周面に、前述のようにテフロンをコートし
たものを使用することができる。
次に加圧ローラ13の支持に関連する構成を明らかにす
る。
第4図及び第5図に示した下側の支持板26,26aの内側の
面、すなわち加圧ローラ13の芯部材222を向いた方の面
には、第3図に示すように支点ピン15,15aが突設されて
いる(奥側ピン及びこれに関連する部材は図示せず)。
これらの各支点ピン15,15aには、加圧部材20,20aと固定
部材17,17aが矢印方向に揺動可能に枢支されている。
また各支持板26,26aの各内側の面には、ねじ227,227aに
よってブロック16,16aがそれぞれ固着され、このブロッ
ク16,16aに各固定部材17,17aの上端部がねじ23,23aによ
ってそれぞれ固定されている。
各加圧部材20,20aには軸受け部228,228aが形成され、こ
こに加圧ローラ軸225の各端部21,21aがそれぞれ支持さ
れている。このように加圧ローラ13は手前側と奥側の一
対の加圧部材20,20aに支持されているのである。
各固定部材17,17aには調整ねじ18,18aが螺着され、各ね
じ18,18aの先端部には、各固定部材17,17aとは別部材の
ばね受け部材229,229aが取付けられている。各ばね受部
材229,229aと各加圧部材20,20aとの間には圧縮コイルば
ねより成る加圧スプリング19,19aがそれぞれ圧装され、
これにより加圧部材20,20aは支点ピン15,15aのまわり
を、第3図における反時計方向に付勢されている。これ
により加圧ローラ13の軸225が加圧され、該ローラ13の
表面が定着ローラ12の表面に対して圧接する。
定着ローラ12に対する加圧ローラ13の圧接力を調整する
には、調整ねじ18,18aを回動し、ばね受け部材229,229a
を第3図における左又は右方向に移動させ、加圧スプリ
ング19,19aに加える力を調整する。これにより加圧部材
20,20aに加えられるばね力、すなわち軸225に加えられ
るばね力が調整され、定着ローラ12に対する加圧ローラ
13の圧接力が調整される。このようにしてニップ部220
の幅を適切な大きさに設定することができる。調整を終
えた後、調整ねじ18,18aに螺着されたナット22,22aを締
め付けて調整ねじ18,18aを固定部材17,17aに固定する。
前述のように定着ローラ12を交換するようなときは、定
着ローラ12に対する加圧ローラ13の圧力を解除する必要
がある。このような場合には、定着ローラ12を取り外す
前に、ねじ23,23aをブロック16,16aから外し、各固定部
材17,17aをブロック16,16aから離脱する。このようにし
て固定部材17,17aと、加圧ローラ13を支持した加圧部材
20,20aとを支点ピン15,15aを中心として第3図における
時計方向に回動させ、加圧ローラ13を定着ローラ12から
離間させる。
また、各加圧部材20,20aにはストッパねじ24,24aの先端
部が固定され、これらのねじは固定部材17,17aを貫通し
ている。そして、加圧部材20,20aと固定部材17,17aが第
3図のように組付けられているときは、各ストッパねじ
24,24aの頭部と固定部材17,17aとの間にはδで示した間
隔があけられている。
前述のようにねじ23,23aを外して固定部材17,17aと加圧
部材20,20aを反時計方向に回動させると、加圧スプリン
グ19,19aの作用で固定部材17,17aと加圧部材20,20aは支
点ピン15,1aを中心として互いに開拡する方向に動く
が、これらが上述のδだけ開いたとき、各固定部材17,1
7aがストッパねじ24,24aの頭部に当り、それ以上開拡す
ることが阻止される。このため、加圧スプリング19,19a
が固定部材17,17aと加圧部材20,20aの間から飛び出すこ
とはない。ストッパねじ24,24aを設けないときは、ねじ
23,23aをブロック16,16aから外したとき、固定部材17,1
7aと加圧部材20,20aが大きく開き、加圧スプリング19,1
9aが飛び出してしまう。従って再び加圧ローラ13を定着
ローラ72に圧接させるとき、加圧スプリング19,19aを固
定部材17,17aと加圧部材20,20aの間に組込んでからねじ
23,23aをブロック16,16aに締付けなければならず、組付
け作業が煩雑となる。ストッパねじ24,24aを設けること
により、このような不具合を防止できるのである。
ところでニップ部220を通過した転写紙Pの先端は、そ
の紙質や定着されたトナー像の形態等に応じて、定着ロ
ーラ12か又は加圧ローラ13の周面に付着しながら搬送さ
れ、次いで転写紙自身の腰により、或いは各ローラ12,1
3の周面に圧接した剥離爪32,40によってローラ12又は13
の周面から剥離され、引き続き左右の出口ガイド板33,4
2によってガイドされ一対の搬送ローラ34,35によって搬
送されながら定着装置4から排出される。
定着ローラ12側の剥離爪32は、第3図の紙面と垂直な方
向に互いに間隔をあけて複数個、例えば10個配設されて
いる。これらの剥離爪32は、手前側と奥側に設けられた
各支持ブラケット37,37a(奥側は図示せず)に固定され
ている支軸230に揺動自在に支持されている。また両支
持ブラケット37,37aに固定された板231と、各剥離爪32
には引張ばね38の各端部が係止され、これによって、各
剥離爪32は支軸230のまわりを第3図における時計方向
に回動習性を与えられ、各爪32の先端が定着ローラ12の
表面に圧接する。
両支持ブラケット37,37aは連結板239によって一体化さ
れている。定着ローラ12の周面に付着した転写紙の先端
が剥離爪32の先端のところにくると、該転写紙は剥離爪
32によって定着ローラ12から剥離され、次いで左側の出
口ガイド板33によって案内され、矢印A1で示すように搬
送ローラ34,35に送り込まれる。
上側支持ユニット202の手前側と奥側の支持板25,25aの
内側面には、支持ピン36,36aとストッパピン232,232a
(奥側は示さず)がそれぞれ突設され、これらの支持ピ
ン36,36aに前述の支持ブラケット37,37aが揺動自在に支
持されている。また両支持ブラケット37,37aはストッパ
ピン232,232aに当接する。
一方、両支持板25,25aを固定連結する前述のステー206
には複数個の取付ブラケット233が固定され、これらに
1又は複数のマグネット234が固定支持されている。
通常は各支持ブラケット37,37aの連結板239の上端部が
マグネット234,234aに吸着され、両支持ブラケット37,3
7aが第3図に示した位置に保持される。
ここで、剥離爪32の先端のところに至った転写紙がジャ
ムを起こし、定着ローラ12と剥離爪32の間に紙が挟み込
まれると、これによって加えられる力により、剥離爪32
とその支持ブラケット37,37aはマグネット234の吸着力
に抗して支持ピン36,36aのまわりを、第3図の反時計方
向に回動する。これに伴い、支持ブラケット37,37aの連
結板239がマグネット234から離れると共に、剥離爪32が
定着ローラ12から離間する。これにより剥離爪32に過大
な負荷が及ぼされることが阻止される。
上述のように転写紙Pがジャムを起こしたときは、定着
装置4を第2図に鎖線で示した如く引き出し、ジャム紙
を除去するが、この除去作業を終えると、後述するよう
に下側支持ユニット201に支持された適数個の板ばね39
によって連結板239と各支持ブラケット37,37aが第3図
における時計方向に押され、これによって各ブラケット
37,37aの連結板239がマグネット234に吸着保持され、剥
離爪32の先端が定着ローラ12の周面に圧接される。この
ようにジャム紙を除去すると、自動的に剥離爪32が所定
の位置にセットされる。
定着ローラ12の表面に接触した剥離爪32の先端部の位置
は、転写紙に対する剥離機能が阻害されない範囲で、で
きるだけニップ部220から離れていることが望ましい。
これは、転写紙がそれ自体の腰によって定着ローラ12か
ら離れることを促し、転写紙ができるだけ剥離爪32に接
触しないようにするためである。転写紙が剥離爪32に強
く当ると、定着直後のトナー像が乱される恐れがあるた
めである。
また、剥離爪32の転写紙ガイド面236は、この爪32の先
端を通る、定着ローラ表面の接線にできるだけ近いこと
が望ましい。このようにすれば、定着ローラ12に付着し
た転写紙に大きな外力が加えることなく、これを円滑に
剥離することができる。
剥離爪32のガイド面236には、未定着トナー像の形成さ
れた転写紙が通るので、ここにトナーが付着しないよう
に、剥離爪32を構成する必要がある。この目的を達成す
るには、剥離爪32の表面に例えばテフロンより成る離型
材料をコートすればよい。ところがこのような離型材料
を焼付けによってコートするには、剥離爪32を耐熱性の
高い、例えば約280℃以上の耐熱性を有する樹脂によっ
て構成しなければならず、かかる樹脂は一般に高価であ
る。
そこで図示した例では、第3図に鎖線で境界線を示した
ように、剥離爪32をガイド面236の近傍の部分237とその
他の部分238とに分け、これらを異なった樹脂で構成し
てある。すなわち前者は耐熱性に優れた樹脂で構成し、
後者は耐熱性にやや劣るが低価格な樹脂で構成し、これ
らを一体化すると共に、前者の部分237にのみ離型材料
をコートするのである。このようにすれば、ガイド面23
6には離型材料がコートされ、トナーの付着を防止で
き、またトナーの付着し難い、或いは付着しても問題と
ならないその他の部分238は安価な樹脂で構成でき、低
コスト化を達成できる。
ニップ部220を出た転写紙の先端部が加圧ローラ13の表
面に付着して搬送されるときは、この先端部は剥離爪40
によって該ローラ13から剥離され、次いで剥離爪40を支
持したガイド板41、並びに前述の右側出口ガイド板42に
より案内され、搬送ローラ34,35の間に送り込まれる
(矢印A2)。
ガイド板41はガイド板ブラケット44に固定され、該ブラ
ケット44は前述のステー203にピン240を介して矢印B又
はその逆の方向に回動可能に支持されている。ガイド板
ブラケット44を第3図のように閉じたとき、これと一体
のガイド板41が、上側の支持板25,25aの内側面に突設さ
れたストッパ241,241a(奥側は示さず)に当って位置決
めされる。
ガイド板ブラケット44の上側には取付カバー45が一体に
固設され、定着ローラ12と加圧ローラ13との間で転写紙
がジャムを起こしたとき、取手カバー45の取手242を持
って、該カバー45とガイド板ブラケット44とガイド板41
を矢印B方向に回動させ、定着ローラ12と加圧ローラ13
の上方を開放してジャム紙を処理する。取手カバー45
は、高温度に熱せられたブラケット44に直に手を触れさ
せないようにするものである。
取手カバー45とガイド板ブラケット44は通常、第3図の
閉位置を占め、この状態で定着動作が行われるが、この
とき定着ローラ12と加圧ローラ13の上方領域が取手カバ
ー45及びブラケット44によって密閉されていると次のよ
うに不具合が発生する。
すなわち、転写紙Pがニップ部220を通過するとき水分
を蒸発し、多数枚の転写紙を連続して通紙すると多量の
水分が蒸発する。このときニップ部220の上方領域が密
閉されていると、ニップ部220付近は、飽和蒸気で充満
する。このため、一旦水分を蒸発させた転写紙に再び水
蒸気が急激に吸収され、水分が付着する。これによって
転写紙に波打ちが発生し、かかる波打ちができると、転
写紙の搬送性が悪くなり、ジャムの発生原因となる。特
に両面コピーを行うべく、転写紙を再給紙装置7(第1
図)に送り込んでこれを再給紙すると、この転写紙にし
わが発生しやすくなる。
そこで、図示した定着装置4において、取手カバー45と
ガイド板ブラケット44とガイド板41とに、1又は複数の
蒸気逃がし孔243が穿設され、ここを通して蒸気を逃が
し、転写紙に多量の水蒸気が急激に再吸収される不具合
を防止している。ニップ部220の真上の領域に逃がし孔2
43を集中して形成し、蒸気の逃がし効果を高めるように
することが望ましい。
前述の左右の出口ガイド板33,42は、上側支持ユニット2
02のステー206,207にそれぞれ固定されている。
また、一方の搬送ローラ34は、上側支持ユニット202の
支持板25,25aにそれぞれ支持され、複写機本体側の駆動
装置によって回転駆動される。
一方、ステー206に固定された前述の複数の取付ブラケ
ット233には切欠状の支持部244が形成され、ここに従動
側の搬送ローラ35の軸245が軸受を介して回転自在に支
持されている。このように、搬送ローラ35の軸245は、
これと対をなす搬送ローラ34に向けて接近又は離隔可能
に支持され、取付ブラケット233に一端を固定された適
数の板ばね48の自由端側が軸245に圧接し、これによっ
て搬送ローラ35がその相手の搬送ローラ34に圧接されて
いる。
互いに対をなした搬送ローラ34,35の接触部を通る接線
tが、剥離爪32の先端と定着ローラ12との接触点より、
第3図における右側を通るように両ローラ34,35の位置
が設定されている。これは、後述する如く定着ローラ12
の表面には離型剤としてのシリコーンオイルが塗布され
ているため、剥離爪32が定着ローラ12の表面に接触した
部分にはシリコーンオイルが溜っており、このオイル溜
りOに、転写紙の後端が接触することを阻止するための
対策である。すなわち両搬送ローラ34,35に挟まれて搬
送される転写紙の後端が、ニップ部220を抜けてフリー
な状態となったとき、オイル溜りOが前述の接線tの近
くにあると、転写紙の後端がオイル溜りOに接触し、転
写紙がオイルで汚れてしまう。これを防止するため、転
写紙が搬送ローラ34,35によって引かれる方向である接
線tが、剥離爪32と定着ローラとの接触点、すなわち、
オイル溜りOの部分から離れた右側を通るようにしたの
である。
駆動側の搬送ローラ34は耐熱性弾性体で構成され、また
従動側の搬送ローラ35の表面には低摩擦部材、例えばテ
フロンチューブが積層されている。
上述のように搬送ローラ35の表面摩擦力を下げることに
より、次のような利点が得られる。すなわち、ニップ部
220を出た転写紙の先端が両搬送ローラ34,35の間に送り
込まれるとき、この先端が搬送ローラ35の周面に当るこ
とがあるが、このときその周面が円滑に形成されている
ため、搬送ローラ35に当った転写紙の先端はその周面を
滑らかに滑って両搬送ローラ34,35の間に入り込むこと
ができる。搬送ローラ35の表面が粗く、転写紙に対する
摩擦係数が大きいと、このローラ35に当った転写紙の先
端が一旦、停止し、このときこの先端が折れてしまう恐
れがある。
先に簡単に説明したように、定着ローラ12の表面には、
トナーの付着を防止する離型剤としてのシリコーンオイ
ルが塗布されるが、次にこれに関連した構成を明らかに
する。
第1図に示したように複写機本体100にはシリコーンオ
イルを収容したオイルタンク8が配置され、このタンク
内のオイルは図示していないポンプによって、供給導管
247を通して汲み上げられる。
供給導管247は第5図に鎖線で示す如く定着装置4まで
延び、その供給口49からシリコーンオイルが流下する。
一方、第4図及び第5図に示すように下側支持ユニット
201の手前側の支持板26には、樋状のオイルガイド50が
固定され、供給口49から流下したオイルはオイルガイド
50の一端側に受け渡される。オイルガイド50の他端側
は、支持板26を貫通し、両支持板26,26aの間の領域に突
出し、その下方には、両支持板26,26aの間に位置するオ
イルサンプ52(第3図)が設けられている(第3図では
オイルガイド50の図示を省略してある)。
オイルガイド50に受渡されたシリコーンオイルは、この
ガイド50の他端側へ流れ、この他端側の底面に形成され
た孔248からオイルサンプ52に流下する(第5図及び第
8図)。オイルサンプ52は第3図の紙面に対して垂直な
方向に長く延び、定着ローラ12に対向して位置してい
る。またオイルサンプ52のまわりにはフェルト等から成
るオイル含浸部材53が設けられているが、オイルガイド
50の孔248に対向した部分には含浸部材53はなく、よっ
て孔248から流下するシリコーンオイルはそのままオイ
ルサンプ52内に流れ込む。
オイルサンプ52内に所定量のシリコーンオイルが溜めら
れ、該サンプル52の定着ローラ12に対向した壁部に形成
された複数のオイル供給孔249(第8図)からオイル含
浸部材53へと供給される。この含浸部材53は定着ローラ
12の表面に圧接しており、この部材53に含浸されたシリ
コーンオイルが定着ローラ12の表面に塗布される。
第8図からも判るように、オイルガイド50からオイルサ
ンプ52へのシリコーンオイルの供給は、オイルサンプ52
の手前側の領域で行われ、該サンプ52に供給されたシリ
コーンオイルは第8図に矢印Yで示す如くわずかに低く
なった奥側に流れながら、オイル供給孔249を通して流
出する。その際、手前側に形成されたオイル供給孔249
よりも、奥側に形成されたオイル供給孔249のサイズが
順次大きく形成され、定着ローラ12の長手方向に亘って
均一な量のシリコーンオイルが塗布されるように構成さ
れている。
また第3図に示すようにオイルサンプ52には、フェルト
等から成る中継オイル含浸部材54が配置され、この含浸
部材54はオイルサンプ52内のオイルに浸漬されると共
に、その上部が前述のオイル含浸部材53に接触してい
る。
上述の中継オイル含浸部材54を設けないと、複写機が長
期間使用されずに放置された場合、オイルサンプ52にシ
リコーンオイルが供給されず、しかもオイル含浸部材53
に含まれたオイルが下方に移動するので、定着ローラ12
に対向したオイル含浸部材53の部分にはほとんどシリコ
ーンオイルが存在しない状態となる。従って、もしもこ
の状態で複写動作を開始したとすると、定着ローラ12に
オイルが塗布されず、その表面にトナーが付着する所謂
オフセット現象の発生が著しくなる。
そこで中継オイル含浸部材54を前述のように設け、オイ
ルサンプ52内に溜められたシリコーンオイルをこの含浸
部材54によって吸い上げ、これをオイル含浸部材53に常
時供給し、複写動作をいつ開始しても即座に定着ローラ
12の表面にオイルを塗布できるようになっている。
第3図に明示しかつ第9図に模式的に示すようにオイル
サンプ52の左側には、後述する態様で下側支持ユニット
201に固定された支持板55が位置し、その手前側と奥側
の耳部250,250aにアーム58,58aがピン57,57aを介して揺
動自在に支持され、これらのアーム58,58aの下部にオイ
ルサンプ52が固着されている。また支持板55には一対の
板ばね56,56aの基端部が固定され、その自由端はオイル
サンプ52に固着されたサンプブラケット251に圧接して
いる。このため一対のアーム58,58aに支持されたオイル
サンプ52は、板ばね56,56aによって定着ローラ12に向け
て付勢され、オイル含浸部材53が定着ローラ12の表面に
圧接し、前述のように定着ローラ表面12にシリコーンオ
イルが塗布される。
上述の支持板55の下側の耳部252,252aには、第3図に示
すようにピン60,60aを介してブレードホルダ61,61aが揺
動自在に支持され(奥側は示さず)、これらのホルダ6
1,61aに、メータリングブレード59が固定されている。
各ブレードホルダ61,61aと支持部材52には、引張ばね62
の各端部が係止され、これによりメータリングブレード
59が定着ローラ12の表面に圧接する。
メータリングブレード59は、定着ローラ12の回転方向に
おける、オイルサンプ52の下流側に位置し、オイル含浸
部材53によって定着ローラ12の表面に塗布されたシリコ
ーンオイルの量を適正量に規制する。
メータリングブレード59による規正作用で適当量のシリ
コーンオイルを塗布された定着ローラ12は、ニップ部22
0のところで前述のように転写紙上のトナー像を定着
し、その際、塗布されたシリコーンオイルの作用によっ
て、トナーが定着ローラ12の側に移行するオフセット現
象が抑制される。但し、転写紙が通過した後の定着ロー
ラ12の表面にわずかなトナーと紙粉が付着していること
は一般に避けられず、このためニップ部220よりも下流
側位置で定着ローラ12の表面に圧接したクリーニングブ
レード63によって、定着ローラ12の表面に付着したトナ
ーと紙粉が除去される。すなわちクリーニングブレード
63は、定着ローラ12の表面に圧接して該表面をクリーニ
ングするのである。
クリーニングブレード63は支持板55の上側の耳部250,25
0aに固定されたホルダー64に固定され、定着ローラ12に
対するクリーニングブレード63のくい込み量は0.5乃至
1.5mmの範囲に設定される。ここに言うくい込み量と
は、ブレード63が定着ローラ12により外力を加えられな
いとしたときに、このブレード63が定着ローラ12に干渉
する量である。
クリーニングブレード63によって定着ローラ12の表面の
トナーと紙粉を除去すると、このとき定着ローラ表面の
シリコーンオイルも一緒に掻き取られ、このオイルはク
リーニングブレード63の手前側と奥側の端部からブレー
ド63を離れて下方に流下する。その際、このオイルがオ
イル含浸部材53上に落ちたとすると、このオイル中には
トナーと紙粉が混入しているため、これらによってオイ
ル含浸部材53が汚され、目詰まり等を起こして定着ロー
ラ12に安定してオイルを供給することができなくなる。
そこでこの実施例では、第10図に示すように定着ローラ
表面の手前側の部分と奥側の部分に圧接するサイドブレ
ード65,65aを設け、クリーニングブレード63の両端部か
ら流下するシリコーンオイルを定着ローラ12の両ジャー
ナル部209,209a側に流し、これを、後述する態様で支持
されたオイル受け68で受け止めるようにしている。この
ようにサイドブレード65,65aによって、シリコーンオイ
ルを手前側と奥側にガイドすることにより、該オイルが
オイル含浸部材53上に流下することを阻止することがで
きる。
各サイドブレード65,65aは第3図から判るように、支持
片を介して前述のクリーニングブレードホルダ64に固定
されている。
オイル受け68に集められたシリコーンオイルは、第3図
及び第10図に示すように、その底壁に形成された流出孔
253から、その下方に配置された前述のオイルパン69に
流下し、次いで、このオイルは、オイルパン69の流出孔
254からさらにその下方に配置された回収オイルパン70
に集められ、さらにその排出孔72を通して、複写機本体
100に設けられた受け部材71に流れ、この部材71に接続
された排出導管256を通して前述のオイルタンク8(第
1図)に戻される。
回収オイルパン70は、第5図及び第11図に示すように、
下側支持ユニット201の手前側の支持板26にブラケット2
57を介して一体に固定されている。
上述のように受け部材71は複写機本体に固定されている
ため、定着装置4を第2図に鎖線で示した如く手前側に
引くと、回収オイルパン70の排出孔72の下方には、オイ
ルを受け止めるものがなくなり、この孔72を開いたまま
にしておけば、オイルが排出孔72から下方の床面に流下
し、これを汚してしまうことになる。
そこで図示した定着装置4においては、第3図及び第11
図に示す如く、回収オイルパン70に、シール部材73がピ
ン258を介して回動自在に支持されている。かかるシー
ル部材73は図示していないばねによって第3図における
時計方向に回動習性を与えられているが、定着装置を奥
側に押し込んでこれをセットしたときは、複写機本体10
0側に支持された解除部材76がシール部材73の上部に当
り、これをばね力に抗して、第3図に実線で示した位置
に保持する。このためシール部材73の下部シール部259
は回収オイルパン70の排出孔72から離れ、この孔72が開
放される。よって、回収オイルパン70のオイルは前述の
ように排出孔72を通して受け部材71に流下する。
定着装置4を手前側に引き出し始めると、シール部材73
も手前側に移動するため、この部材73は解除部材76から
外れる。このため、前述のばねの作用でシール部材73は
第3図における時計方向に回動し、破線で示した状態と
なり、そのシール部259が排出孔72を閉塞する。よって
この孔72からオイルが流下することは阻止される。
再び定着装置を4を押し込んでセットすればシール部材
73は解除部材76によって押圧され、実線の位置に戻り、
排出孔72を開放する。
解除部材76としては、ローラやボールベアリング等を有
利に用いることができる。
ところで、定着ローラ12に塗布されたシリコーンオイル
の量はメータリングブレード59によって規制されるが、
メータリングブレード59の手前側と奥側の端部から余剰
オイルが定着ローラ表面に回り込み、これが加圧ローラ
13の表面の端部領域に移行する。すると、加圧ローラ13
が転写紙に対してスリップしたり、或いは加圧ローラ13
の回転による遠心力により、オイル滴が定着装置外に飛
散する恐れがある。
そこで第3図及び第12図に示すように、加圧ローラ表面
の手前側と奥側の端部領域に、上端面が外側に傾斜した
堰部材83,83aを圧接させ、これによって加圧ローラ13の
端部領域に付着したオイルを掻き取り、掻き取ったオイ
ルをオイルパン69に受け止めることによって、上述の不
具合が発生することを未然に防止している。堰部材83,8
3aは固定部材を介してオイルパン69に固定されている。
堰部材83,83aとしては、例えばマイラー(商品名)等の
弾性合成樹脂シート等を用いることができる。
前述のように、図示した定着装置4は、定着ローラ12の
表面に離型剤としてのオイルを塗布するオイル含浸部材
53と、定着ローラ12の表面に圧接して該表面に塗布され
たオイルの量を規制するメータリングブレード59と、定
着ローラ12の表面に圧接してその表面をクリーニングす
るクリーニングブレード63とを有しているのであるが、
先に従来技術の項で説明したように、これらの部材は経
時的に劣化するため、必要に応じてこれらを新たなもの
と交換する必要がある。
このような交換作業は、サービスマンがユーザの元で定
着装置4を第2図の鎖線のように手前側に引いて行うの
が普通である。その際、従来の定着装置においては、こ
の作業時にオイルがこぼれ、床面やこれに敷設された絨
毯等を汚してしまう恐れがあった。また複数の交換部品
を1つのユニットとしてまとめ、このユニットを定着装
置から外し、或いは定着装置の全体を複写機本体から外
して所定の交換作業を行えるように構成することも公知
であるが、このユニット又は定着装置を外したとき、こ
れを載置するスペースがなく、作業を行うことが困難と
なる場合もあった。
そこで、図示した定着装置4においては、次に示すよう
に、上述した交換の必要なオイル含浸部材53、メータリ
ングブレード59、及びクリーニングブレード63を一体的
に組付けてユニット(以下、必要に応じてオイル塗布ユ
ニットと記す)84(第3図)を構成し、定着装置4の全
体を複写機本体100から外さずに、単に第2図の鎖線の
ように引き出すだけであっても、オイルの滴下を心配す
ることなく所定の交換作業を行えるように構成されてい
る。
第3図及び第9図において、下側支持ユニット201の手
前側と奥側の支持板26,26aには、その内側面に同心状の
枢ピン66,66aが突設され、これらの枢ピンに、定着装置
4の左側部に位置するカバー90の下部耳部260,260aが回
動自在に枢支され、このカバー90に前述のオイル受け68
がねじ261,261aによって一体に固定連結されている。ま
たカバー90の上部は、ねじ262によって、前述のステー6
7に固定されている。このようにカバー90は通常、下側
支持ユニット201に固定されている。
カバー90の内側にオイル塗布ユニット84が位置してお
り、このユニット84は先に説明した支持板55とこれに取
付けられた前述の各種要素によって構成されている。す
なわち、本例におけるオイル塗布ユニット84は、支持板
55、これにアーム58,58aを介して支持されたオイルサン
プ52、オイル含浸部材53、中継オイル含浸部材54、板ば
ね56,56a、クリーニングブレード63、これを保持するホ
ルダ64、これに支持されたサイドブレード65,65a、メー
タリングブレード59、これを支持するホルダ61,61a、ば
ね62の他に、支持板55にブラケット263を介して支持さ
れた前述のばね39等から構成され、これらが一体的に組
付けられ、支持板55がねじ264,264aによってカバー90に
固定されている。このようにオイル塗布ユニット84は、
カバー90に着脱自在に支持されている。
メータリングブレード59又はその他の部品を交換すると
きは、定着装置4を第2図の鎖線のように手前側に引き
出した後、カバー90の上部を固定しているねじ262を外
す。これによりカバー90はその固定状態を解除され、該
カバー90を枢ピン66,66aを中心として第3図に鎖線で示
した位置まで反時計方向に回動させる。
次にねじ264,264aを外してオイル塗布ユニット84の、カ
バー90に対する固定状態を解除し、該ユニット84をカバ
ー90から取り外し、これを上方に持ち上げる。そしてこ
のユニット84の左右を反転させ、支持板55の下部に形成
されたフォーク部265を、第13図に示すようにステー67
に嵌合し、該ユニット84をステー67に支持せしめる。こ
のようにすればクリーニングブレード63、メータリング
ブレード59、オイル含浸部材53等は外部に露出し、しか
もこれらの要素をステー67に安定した状態で支持できる
ので、これらを新たなものと交換する作業を容易に行う
ことができる。
上述のように定着装置4の全体を複写機本体100から外
すことなく、単にこれを手前側に引いた状態で部品の交
換作業を行うことができ、この作業のための広いスペー
スを必要としない。しかも第13図から判るように、ステ
ー67に支持されたオイル塗布ユニット84の下方には、開
いた状態のカバー90が位置しているので、部品交換時に
ユニット84からシリコーンオイルが滴下しても、これを
カバー90によって受け止め、オイル受け68に流下させる
ことができる。よって、複写機の設置された床面や、絨
毯等をオイルで汚す心配は全くない。
上に説明したように、図示した定着装置4には、オイル
含浸部材53、メータリングブレード59及びクリーニング
ブレード63を一体的に組付けて成るオイル塗布ユニット
84を外部から遮断すると共に、下端側を中心として、上
端側が開く向きに傾動可能に支持されたカバー90と、該
カバー90を開いてその内側から取り出したオイル塗布ユ
ニット84を、該ユニット84から滴下したオイルをカバー
90が受け止めることのできる位置に一時的に支持する支
持部材、図の例ではステー67とが設けられているのであ
る。
また、本例ではユニット84から滴下し、カバー90に受け
止められて流下したオイルを受けるオイル受け68がカバ
ー90に連結されているので、複写機の周辺をオイルで汚
す不具合をより一層確実に除去できる。
ところで、定着装置4が奥側に押し込まれて複写機本体
100にセットされているとき、わずかな振動等によって
定着装置4が不本意に手前側にスライドして引き出され
ることがあってはならない。
そこでこの実施例では第14図及び第15図に示したロック
装置266が設けられている。
下側支持ユニット201の手前側支持板26の下部には、手
前側に突出したピン267と軸79が固設され、これらのピ
ン267と軸79は、水平方向に摺動可能なスライド部材81
に穿設された長孔268,269にそれぞれ相対摺動可能に嵌
合している。また、ピン267とスライド部材81には引張
ばね270の各端部が係止され、これによってスライド部
材81が図における右方に付勢され、ピン267が長孔268の
左端に当ってスライド部材81が図示した位置に停止して
いる。
スライド部材81は水平な舌部271を有し、この舌部271に
ラッチ78が位置調整可能に固定されている。
また軸79には操作レバー80が固定され、その突部272
は、スライド部材81に支持されたローラ、又はボールベ
アリング等から成る加圧片82に当接する。
一方、複写機本体100には例えばボールベアリングより
なるロック部材77が位置不動に支持されている。
定着装置4が奥に押し込まれて複写機本体100にセット
されているとき、上述のラッチ78の先端に形成されたロ
ック溝273が、複写機本体側のロック部材77に係合す
る。このため、定着装置4に対し、矢印Aで示す手前側
への力が作用しても、この装置4は手前側に引き出され
ることはなく、所定の位置にセットされる。すなわち、
定着装置4がロックされるのである。
定着装置4を手前に引き出すときは、操作者がレバー80
のつまみ部274を掴んで該レバー80を第15図における時
計方向に回転させる。するとレバー80の突出部272が加
圧片82を図における左方に押圧する。これによりスライ
ド部材81はばね270の作用に抗して、ラッチ78と共に左
方に摺動し、第14図に破線で示す如くラッチ78の先端の
ロック溝273が複写機本体側のロック部材77から外れ
る。よって、定着装置4を手前側(矢印A方向)に引け
ば、支障なくこの装置4を引き出すことができる。
定着装置4を奥に押し込むときはレバー80を何ら操作す
る必要はない。すなわち、定着装置4の押し込み動作に
伴って、ラッチ78のカム面275がロック部材77に当り、
これによってラッチ78とスライド部材81は図における左
方に引っ込み、カム面275がロック部材77を乗り越えた
ところで再びスライド部材81とラッチ78は第14図に実線
で示した位置に戻り、ロック溝273がロック部材77に自
動的に係合して、定着装置4がロックされる。
定着装置4を奥側に押し込んでセットしたとき、定着装
置4側のコネクタと複写機本体側のコネクタを接続して
定着装置4側に電力を供給し、ヒータ2等に給電する必
要がある。一方、定着装置4を手前側に引き出すと、両
コネクタは互いに離脱する。このように定着装着4を手
前に引き出すと、作業者は複写機本体側に手を入れるこ
とができるので、複写機本体側のコネクタに手を触れる
可能性があり、大変危険である。
そこで図示した定着装置4においては、これを手前側に
引き出すと複写機本体側のコネクタが自動的にシールド
によって閉鎖され、コネクタに直に手を触れる恐れをな
くしている。
第16図は定着装置4を奥側に押し込んでこれをセットす
るときの途中の状態を、第17図はセットし終えた状態を
それぞれ示している。
先に説明したガイドレール装置213のレール215は、下側
支持ユニット201の奥側に支持板26aよりもさらに奥側に
突出し、その上にガイド部材86が固定されている。この
ガイド部材86は、ほぼホッパ状に奥側に向けて開いたガ
イド溝276を有している。280は奥側の支持板26aに固定
された定着装置4側のコネクタである。
一方、奥側の支持板26aよりもさらに奥には複写機本体1
00のフレーム側板278が位置し、この側板278には複写機
本体側のコネクタ277が固設され、該コネクタ277はフレ
ーム側板278に形成された窓孔279に対置されている。
また複写機本体100には枢ピン281を介して板状のシール
ド92が回動可能に枢支され、このシールド92は図示して
いないばねによって反時計方向に付勢されている。また
シールド92にはガイドピン87が突設されている。
定着装置4を手前側に引き出したとき、或いは第16図の
ように定着装置4を完全にセットしていないとき、すな
わちガイド部材86がシールド92のガイドピン87に触れて
いないときは、シールド92は前述のばねによって複写機
本体側のコネクタ277に当り、該コネクタ277を閉鎖して
いる。このため、たとえ作業者が複写機本体の奥側に手
を入れても、直にコネクタ277に手を触れることはなく
安全性が確保される。
第16図に示すように定着装置4を奥側に押し込んで行く
と、シールド92のガイドピン87がガイド部材86のガイド
溝276に入り込み、87-1,87-2,87-3,87-4…の符号を付し
たようにガイド溝276の傾斜ガイド面282上を移動する。
これによりシールド92は枢ピン281を中心として時計方
向に回動し、コネクタ277を開放する。そして第17図の
ようにコネクタ277が完全に開放されたところで、定着
装置側のコネクタ280が複写機本体側のコネクタ277に嵌
合し、両者が接続される。
再び定着装置を引き出すと、シールド92はガイド部材86
による拘束を順次解除され、前述のばねの作用で第16図
に示したようにコネクタ277を閉鎖する。
ガイド部材86はレール215以外の適宜な定着装置の部分
に設けてもよく、また同様にコネクタ280も支持板26a以
外の適所に固定することができる。
なお、第3図にはコネクタ277、ガイドピン87、枢ピン2
81及びシールド92の位置関係の概略だけを鎖線で示して
ある。
以上、電子複写機に搭載された定着装置の実施例を説明
したが、本考案は複写機以外の各種画像形成装置におけ
る定着装置にも適用できるものである。
〔考案の効果〕
請求項1に記載の構成によれば、オイル含浸部材、メー
タリングブレード及びクリーニングブレードを一体的に
組付けてユニットを構成し、その各要素の交換時に、ユ
ニットをカバーの内側から取り出し、これを安定状態で
支持部材に支持しておくことができるので、各要素の交
換作業を極めて容易に行うことができ、またこの交換作
業のために大きなスペースを必要としない。その上、そ
の交換作業時にユニットからオイルが滴下したとして
も、そのオイルをカバーによって受け止めることができ
るので、画像形成装置の周辺をオイルによって汚す不具
合を阻止できる。
また請求項2に記載の構成によれば、カバーに受け止め
られて流下したオイルを受けるオイル受けをカバーに連
結したので、オイルによって画像形成装置周辺を汚す不
具合をより一層確実に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は電子複写機の内部構造を示す概略図、第2図は
第1図に示した電子複写機の外観斜視図、第3図は支持
装置の前側と奥側の支持板を除去し、かつロック装置や
オイルガイドを省略して示し、一部を断面で表わした、
定着装置の正面図、第4図はオイルガイドと、支持装置
と、定着ローラとの相対関係を示す斜視図であって、図
を判り易くするため他の要素を省略して示した図、第5
図は定着装置の正面図であって、第14図及び第15図に示
したロック装置を省略した図、第6図は定着ローラの支
持態様を示す水平断面図、第7図は定着ローラと入口ガ
イド板との相対関係を示し、定着ローラのつづみ状態を
誇張して示した図、第8図はオイルサンプの斜視図、第
9図はオイル塗布ユニットとこれに関連した構成を簡素
化して示した平面図、第10図は定着ローラから除去され
たシリコーンオイルを受ける各部材を簡素化して示した
断面図、第11図は回収オイルパンの平面図、第12図は加
圧ローラに付着したシリコーンオイルを除去する構成を
簡素化して示した部分断面図、第13図はオイル塗布ユニ
ットを取り外し、これをステーに支持させた状態を示
す、第3図と同様な図、第14図はロック装置を示す部分
断面平面図、第15図はロック装置の正面図、第16図及び
第17図はコネクタ用シールドのシールドの動作を説明す
る部分断面平面図である。 2……ヒータ、4……定着装置 12……定着ローラ、13……加圧ローラ 53……オイル含浸部材、59……メータリングブレード 63……クリーニングブレード、68……オイル受け 84……ユニット、90……カバー

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータにより加熱され、一定の方向に回転
    駆動される定着ローラと、これに対をなして圧接しつつ
    回転する加圧ローラと、前記定着ローラの表面に離型剤
    としてのオイルを塗布するオイル含浸部材と、定着ロー
    ラ表面に圧接して該表面に塗布されたオイルの量を規制
    するメータリングブレードと、定着ローラの表面に圧接
    して該表面をクリーニングするクリーニングブレードと
    を具備し、前記定着ローラと加圧ローラとの間に、トナ
    ー像を担持した記録材を通し、該トナー像を記録材上に
    定着する定着装置において、 前記オイル含浸部材、メータリングブレード及びクリー
    ニングブレードを一体的に組付けてユニットを構成し、
    該ユニットを外部から遮断すると共に、下端側を中心と
    して、上端側が開く向きに傾動可能に支持されたカバー
    と、該カバーを開いてその内側から取り出した前記ユニ
    ットを、該ユニットから滴下したオイルをカバーが受け
    止めることのできる位置に一時的に支持する支持部材と
    を設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】前記ユニットから滴下し、カバーに受け止
    められて流下したオイルを受けるオイル受けを当該カバ
    ーに連結した請求項1に記載の定着装置。
JP1989123654U 1989-10-24 1989-10-24 定着装置 Expired - Lifetime JPH0750768Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59157677A (ja) * 1983-02-26 1984-09-07 Ricoh Co Ltd 定着ロ−ラのクリ−ニング装置
JPH0229219B2 (ja) * 1983-08-31 1990-06-28 Fuji Xerox Co Ltd Rooruteichakusochinokuriiningubureedo

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