JPH0749300Y2 - 床置形外気処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案はビル空気調和に使用さ
れる床置形外気処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の直膨マルチ空気調和システムは１
台の室外機に複数台の室内機を冷媒配管にて接続し、冷
暖房を行ない、外気処理つまり外気の導入、外気の除
塵、熱処理、熱回収及び加湿は、同一冷媒配管に接続さ
れた天井埋込形の外気処理装置で行なわれていた。図８
及び図９は、従来の直膨マルチ空調システム図である。
１は圧縮機、四方弁、凝縮器、冷媒制御開路（図示せ
ず）等より構成され、ビルの屋上又は塔屋に設置された
室外機、２は蒸発器、絞り装置（図示せず）等により構
成され、室内天井裏に設置された室内機で冷媒配管３に
より室外機１とパイプシャフト４を通して接続されてい
る。外気処理装置61も冷媒配管３により室外機１と接続
され、室内天井裏に設置され図10に示すように構成され
ている。すなわち７は室外空気吸込口、８は室外空気中
に含まれる塵埃を取り除く為の第１のフィルターであ
り、高性能フィルターが使用されている。９は全熱交換
器ユニット、10ａは室外空気を吸込み、室内へ放出する
為の送風機、11は室外機１と冷媒配管３にて接続された
熱交換器であり、絞り機構11ａを介して蒸発器としての
機能を発生させ得ると共に凝縮器として放熱させ、加熱
器としての機能を発生させ得るものである。12は暖房
時、上記凝縮器11を通過した空気を加湿する加湿器、13
は処理された外気を室内へ放出する為の室外空気吹出口
であり、以上から吸気路Ａが構成されている。14は室内
空気吸込口、15は室内空気中の塵埃を除去する第２のフ
ィルターであり、中性能フィルターが使用されている。
9 は全熱交換器ユニット、10ｂは室内空気を吸込み室外
へ放出する為の送風機、16は室内空気吹出口であり、以
上から排気路Ｂが構成されており、上記全熱交換器ユニ
ット９は、吸気路Ａと排気路Ｂを流通する空気同士を熱
交換する。17は上記外気処理装置６の室外空気吹出口13
と接続された給気ダクトで分岐ダクト17ａにて室内機２
に接続されている。18は上記外気処理装置61の室内空気
吸込口14と接続された環気ダクトで室内空気吸込ボック
ス19と接続されている。上記外気処理装置61の室外空気
吸込口７及び室内空気吹出口16は吸気ダクト20及び排気
ダクト21にて外壁22を貫通して外気と連通されている。
23は天井材、24は天井材23上に設けられた点検口であ
る。

【０００３】次に作用について述べると外気は室外空気
吸込口７より外気処理装置61に吸い込まれ、高性能フィ
ルター８にて除塵され全熱交換ユニット９へ流入する。
一方、室内空気は室内空気吸込ボックス19から吸い込ま
れ環気ダクト18を通って室内空気吸込口14から外気処理
装置61に吸い込まれる。そして中性能フィルター15にて
除塵され、全熱交換器ユニット９へ流入し、ここで室外
空気と室内空気が熱交換され、室内空気は送風機10ｂに
より室内空気吹出口16、排気ダクト21を通って外壁22外
へ放出される。又、室外空気は送風機10ａにより蒸発機
（暖房の場合は凝縮器）で冷却（暖房時は加熱）され、
室外空気吹出口13、給気ダクト17及び、分岐ダクト17ａ
を通って室内機２の蒸発器（暖房時は凝縮器）の一次側
へ放出される。暖房時は加湿器12にて加湿された空気を
放出することは言うまでも無い。一方室内機２は、冷房
又暖房運転と同時に、組み込まれた高性能フィルター８
にて室内空気の除塵運転も行ない、外気処理装置にて処
理された外気も同時に室内機２の吹出口から室内へ放出
され、室内をトータル空調する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】従来、直膨マルチ空気
調和システムは以上のようにトータル空調を実現出来る
が、定期保守の必要な機能部品を多々有した外気処理装
置が、天井埋込形であり機能部品の配置により複数の点
検口が必要等、保守、インテリアの意匠などに問題が有
った。よって床置形の外気処理装置が開発されたが、重
量物の送風機の保守作業性が悪いなどの問題点があっ
た。

【０００５】この考案は、上記のような問題点を解消す
る為になされたもので、保守性の良い、床置形外気処理
装置を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この考案に係る床置形外
気処理装置は送風機に設けた取付部材と、本体フレーム
の天板に設けた支持部材と嵌合し、着脱自在に保持する
ものである。

【０００７】

【作用】この考案における床置形外気処理装置は送風機
に取付部材を設け本体フレームの天板に設けた支持部材
と嵌合したので、送風機をスライドさせながら着脱する
ことができる。

【０００８】

【実施例】実施例１． 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１
及び図２において２は高性能フィルター８を組込んだ室
内機、62はパイプシャフトカバー５内に設置された本考
案の床置形外気処理装置で図３に示すように構成されて
いる。すなわち７から16は図10に示す従来の外気処理装
置と同様であり、27は床固定穴27ａを有する台である。
25及び26は廊下の天井裏に設置された集合吸気ダクト及
び集合排気ダクトで建物の側面外壁を貫通し、ウェザー
カバー（図示せず）等を介して外気と連通され、建物の
各階毎に設置されている。また図４は、図３に示す床置
形外気処理装置の送風機の取付構造を示す腰部拡大図、
図５は送風機の取付構造を示す斜視図である。図４にお
いて送風機10ｂの取付部材10ｄは水平面と角度θ₁ をな
す斜辺を有する断面が略コの字状に形成されており、ま
た、支持部材6bは水平面と角度θ₂ をなす斜面を有して
天板に取付けられている。この取付構造は、送風機10ａ
についても同様で、それぞれ取付部材10ｃ、支持部材6a
で構成されている。

【０００９】次に作用について述べる。外気は集合吸気
ダクト25を通して吸気ダクト20、室外空気吸込口７より
床置形外気処理装置62に吸込まれる。又、室内空気は室
内空気吸込ボックス19、環気ダクト18を通って室内空気
吸込口14から床置形外気処理装置62に吸込まれ、全熱交
換器ユニット９にて熱回収され、室内空気吹出口16、排
気ダクト21より、集合排気ダクト26を通って建物外へ放
出される。その他の作用については、従来の直膨マルチ
空調システムと同様である。次に床置形外気処理装置の
保守時は、廊下側壁面に設けられた点検パネルを開き床
置形外気処理装置62の側面パネル（図示せず）を外す
と、高性能フィルター８、中性能フィルター15、加湿器
12、送風機10ａ、10ｂが廊下から脚立を使用せずに可能
となる。特に送風機10ａ、10ｂは図４において取付ネジ
28を緩めると図６に示す状態となり、図７の如くスライ
ドし取り外すことができる。すなわち着脱時に重量物で
ある送風機を支えながら作業する必要がなくなる。

【００１０】

【考案の効果】以上のようにこの考案によれば、床置形
外気処理装置において、送風機に設けた取付部材と、本
体フレームの天板に設けた支持部材と嵌合したので、送
風機をスライドさせながら着脱することができ、重量物
である送風機を支えながら作業する必要がなくなり、保
守の際の作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の床置形外気処理装置の空気調和シス
テム図である。

【図２】この考案の床置形外気処理装置の空気調和シス
テム図である。

【図３】この考案の一実施例を示す床置形外気処理装置
の正面図である。

【図４】図３の送風機の取付構造の要部拡大図である。

【図５】送風機の取付構造を示す斜視図である。

【図６】送風機の着脱過程を示す状態図である。

【図７】送風機の着脱過程を示す状態図である。

【図８】従来の天井埋込形外気処理装置の空気調和シス
テム図である。

【図９】従来の天井埋込形外気処理装置の空気調和シス
テム図である。

【図１０】従来の天井埋込形外気処理装置の平面図であ
る。

【符号の説明】

62 床置形外気処理装置 6a 支持部材 6b 支持部材 10ａ 送風機 10ｂ 送風機 10ｃ 取付部材 10ｄ 取付部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体フレーム内に配設され、室外空気吸
   込口、第１のフィルタ、送風機、熱交換器、加湿器、室
   外空気吹出口からなる吸気路と室内空気吸込口、第２の
   フィルタ、送風機、室内空気吹出口からなる排気路、及
   び上記吸気路と排気路間に設けられ、吸気路と排気路を
   流通する空気同志が互いに熱交換する様に構成された全
   熱交換器ユニットとを有し、上記送風機を上記室外空気
   吹出口、室内空気吹出口を配設する本体フレームの天板
   に接合した床置形外気処理装置において、上記送風機に
   設けた取付部材と、上記天板に設けた支持部材と嵌合
   し、着脱自在に保持することを特徴とする床置形外気処
   理装置。