JPH0749074A - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

エンジンの点火時期制御装置

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JPH0749074A
JPH0749074A JP19641893A JP19641893A JPH0749074A JP H0749074 A JPH0749074 A JP H0749074A JP 19641893 A JP19641893 A JP 19641893A JP 19641893 A JP19641893 A JP 19641893A JP H0749074 A JPH0749074 A JP H0749074A
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intake air
intake
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雅昭 谷口
Masatoshi Shoji
正敏 小路
Susumu Niinai
進 仁井内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過給機付きエンジンにおいて、ノッキングの
発生を防止しつつ、低負荷状態での燃焼の安定性と燃費
の向上を図る。 【構成】 制御部4には、吸気温度検出手段27、エン
ジン回転数センサ34、エアロセンサ28等の検出信号
を入力し、制御部4内部にはエンジンの運転状態に応じ
て通常遅角制御領域とインタークーラーバイパス領域と
を規定する制御マップ46と、基本点火時期の遅角用補
正量を規定する遅角量補正マップ47と、基本点火時期
を設定する基本点火時期設定手段42と、吸気温度に応
じて基本点火時期を遅角補正する補正手段43と、イン
タークーラーバイパス領域である場合にはこの遅角補正
を制限する補正制限手段45と、遅角補正が行なわれた
最終点火時期に基づいて点火プラグ32をスパークさせ
る点火実行手段44とを設ける構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インタークーラーを備
えた過給機付きエンジンにおける点火時期制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの自動車にはエンジンの運転
状態等に応じて調整されたタイミングで点火プラグをス
パークさせる点火時期制御装置が装備されている。この
例として、例えば特開平4−203473号公報で示さ
れる点火時期制御装置がある。この点火時期制御装置
は、運転状態および吸気の温度等に応じて点火時期を制
御するものであり、この点火時期は、吸気温センサ、エ
ンジン回転数センサ、あるいは吸入空気質量流量センサ
等の検出信号に基づきマップとの照合および演算により
設定される。そして、この点火時期の吸気温度との関係
としては、吸気温度が高くなるにつれて点火時期が遅角
されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インターク
ーラーが備えられた過給機付きエンジンにおいては、エ
ンジンの運転状態に応じてこのインタークーラーを迂回
して吸気することができるインタークーラーバイパス機
構が設けられているものがある。これは、このインター
クーラーバイパス機構が低負荷時等に吸気をバイパスす
ることによって、インタークーラーによる過冷却を防止
し、燃焼性の悪化を防止するためである。このバイパス
機構が装備された自動車に上記点火時期制御装置を適用
すると、吸気温度が高ければインタークーラーのバイパ
ス時にも大きな遅角量に設定されてしまうことになる。
しかしながら、上記バイパスは、本来燃焼性が悪化し易
い低負荷時等に行なわれるため、上記点火時期制御装置
により遅角制御が行なわれると、一層低負荷時の燃焼安
定性が損なわれることがあった。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、インタークーラーバイパス領域で燃
焼の安定性を確保すると共に、燃費の改善が行なえるエ
ンジンの点火時期制御装置の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
吸気を加圧してエンジンに供給する過給機と、この過給
機が加圧した吸気を冷却するインタークーラーと、エン
ジンの特定運転領域で上記インタークーラーを迂回して
吸気をエンジンに供給するバイパス機構とを備えたエン
ジンにおいて、エンジンに供給される吸気の温度を検出
する吸気温度検出手段と、エンジンの運転状態を検出す
る運転状態検出手段と、上記運動状態検出手段等に基づ
いて点火プラグの基本点火時期を設定する基本点火時期
設定手段と、吸気温度検出手段により検出される吸気温
度が高くなるほど点火時期を遅角させるように吸気温度
に応じた補正量を求める補正手段と、上記基本点火時期
および補正量とから求められる最終点火時期に基づいて
点火制御を行なう点火実行手段と、上記運転状態検出手
段によって確認されたエンジンの運転状態が、上記バイ
パス機構により吸気の迂回が行なわれているインターク
ーラーバイパス領域である場合、上記補正手段による補
正を制限する補正制限手段とを設ける構成とした。
【0006】請求項2に係る発明は、吸気を迂回させる
インタークーラーバイパス領域をエンジンの低負荷側に
設定するように構成したものである。
【0007】請求項3に係る発明は、吸気弁の閉時期が
ピストンの下死点から所定クランク角遅れるように構成
したものである。
【0008】請求項4に係る発明は、上記補正制限手段
はエンジンの運転状態がインタークーラーバイパス領域
である場合、上記吸気温度に応じた補正量を減少させる
ように構成したものである。
【0009】請求項5に係る発明は、上記補正手段は吸
気温度が設定開始温度以上の時に補正を行なうものであ
り、上記補正制限手段はエンジンの運転状態が上記イン
タークーラーバイパス領域である場合、上記設定開始温
度を高温側に変更するように構成したものである。
【0010】請求項6に係る発明は、上記補正制限手段
はエンジンの運転状態がインタークーラーバイパス領域
である場合、上記吸気温度に応じた補正量をゼロに設定
するように構成したものである。
【0011】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、エンジンの
運転状態がインタークーラーバイパス領域である場合、
吸気温度に応じた遅角補正が制限されることにより、こ
の領域での燃焼性悪化が避けられる。
【0012】上記請求項2記載の発明によれば、エンジ
ンの運転状態がインタークーラーバイパス領域である場
合、上記補正制限手段が遅角のための補正量を制限する
ことにより、低負荷状態では最終点火時期の遅角が抑制
される。
【0013】上記請求項3記載の発明によれば、吸気弁
がピストンの下死点より所定角度遅れて閉じられること
により有効圧縮比が減少された状態となりノッキングを
抑制しながらエンジンが運転され、このエンジンの運転
状態がインタークーラーバイパス領域である場合、基本
点火時期設定手段が基本点火時期を設定し、補正制限手
段が吸気温度に応じた補正量を制限して上記基本点火時
期を補正する。
【0014】上記請求項4記載の発明によれば、エンジ
ンの運転状態がインタークーラーバイパス領域である場
合、補正制限手段が吸気温度に応じた補正量を減少する
ことにより最終点火時期の遅角が抑制される。
【0015】上記請求項5記載の発明によれば、エンジ
ンの運転状態がインタークーラーバイパス領域である場
合、補正制限手段がより高い吸気温度になってから遅角
の補正を開始することにより、低い吸気温度での遅角補
正が阻止されることになる。
【0016】上記請求項6記載の発明によれば、エンジ
ンの運転状態がインタークーラーバイパス領域である場
合、補正制限手段が吸気温度に応じた補正量をゼロに設
定することにより遅角補正が制限される。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係る点火時期制御装置が適
用される過給機付きエンジンの概略構成を示している。
この過給機付きエンジン1を同図に基づいて説明する
と、空気をエンジンに供給する吸気通路2と、この吸気
通路2によって吸気が供給されるエンジン本体3とを備
えている。
【0018】上記吸気通路2には、スロットルバルブ2
1、過給機22、インタークーラー23、サージタンク
24、エアーバイパスバルブ25、インタークーラーバ
イパスバルブ26、吸気温度検出手段27、およびエア
ロセンサ28が設けられている。上記スロットルバルブ
21はエンジン本体3への供給空気量を調整し、過給機
22はこの供給空気を加圧する。一方、インタークーラ
ー23は過給機22の下流に位置し、加圧された吸気を
冷却してサージタンク24へ送り、このサージタンク2
4から、エンジン本体3の各気筒へ吸気が供給されるよ
うになっている。 上記エアーバイパスバルブ25は、
過給機22をバイパスする通路29aに設けられ、運転
状態に応じて開閉されるようになっている。また、イン
タークーラーバイパスバルブ26は過給機22の下流か
らインタークーラー23を迂回してサージタンク24に
至る通路29bに設けられ、運転状態に応じて開閉され
るようになっており、このインタークーラーバイパスバ
ルブ26が開いた時には過給機22で加圧された吸気の
一部をインタークーラー23を通さずに迂回させること
ができるようになっている上記エアロセンサ28はスロ
ットルバルブ21の上流側に設けられて吸入される空気
量を検出し、吸気温度検出手段27はサージタンク24
に装着されてエンジンに供給される吸気の温度を検出す
るようになっている。
【0019】上記エンジン本体3は、気筒31内の混合
気に着火するための点火プラグ32と、混合気の供給と
停止を行なう吸気弁33と、エンジンの回転数を検出す
るエンジン回転数センサ34とを備えている。上記吸気
弁33は、カムシャフト等からなる動弁機構により開閉
動作されるが、この吸気弁33はピストン36が下死点
を通過する時点から上記クランクシャフトが50度以上
回転して閉じられる、所謂遅閉じの吸気弁とされてい
る。こうして、過給により吸気充填量を確保しつつ、遅
閉じにより有効圧縮比を小さくすることで圧縮上死点温
度を引下げ、ノッキングの発生を抑制している。
【0020】そして、上記吸気温度検出手段27および
前記運転状態検出手段を構成するエンジン回転数センサ
34とエアロセンサ28との各検出信号は、後述する制
御部に入力される。また、前記バイパス機構を構成する
エアーバイパスバルブ25とインタークーラーバイパス
バルブ26とは制御部の出力側に接続され、この制御部
の出力信号によってこれらのバルブ25,26が開閉さ
れるようになっている。
【0021】更に、上記過給機付きエンジン1にはこの
エンジンの運転状態を制御する制御部4が設けられてい
る。図2に示すように、この制御部4には上記エアーバ
イパスバルブ25とインタークーラーバイパスバルブ2
6とを開閉する過給制御手段41と、点火プラグ32の
基本点火時期を設定する基本点火時期設定手段42と、
上記基本点火時期を遅角補正する補正手段43と、イン
タークーラーバイパス領域である場合にはこの補正を制
限する補正制限手段45と、補正された点火時期に応じ
て点火プラグ32を点火する点火実行手段44と、上記
バイパス機構等の制御領域を定める制御マップ46と、
上記基本点火時期を遅角する補正量が規定された遅角量
補正マップ47とが設けられている。
【0022】また、この制御部4内では、エアロセンサ
28の検出信号が演算処理されることにより、エンジン
の負荷を表す吸気の充填効率CEが求められ、この充填
効率CEとエンジン回転数センサ34によるエンジン回
転数(rpm)とでエンジンの運転状態が確認されるよ
うになっている。
【0023】上記制御マップ46には、図3に示すよう
にエンジンの負荷が低い場合に前記バイパス機構を駆動
させるインタークーラーバイパス領域と、上記吸気温度
に応じて基本点火時期を遅角補正する通常遅角制御領域
とが設定されている。具体的には、上記インタークーラ
ーバイパス領域は所定負荷(例えば吸気充填効率CEが
0.6)以下の低い負荷の範囲に設定されている。ま
た、上記通常遅角制御領域はインタークーラーバイパス
領域以外の領域で所定負荷以上で、かつ所定回転数(例
えば回転数が500rpm)以上の範囲に設定されてい
る。従って、この制御マップ46を用いると、エンジン
回転数センサ34による回転数とエアロセンサ28によ
る負荷の値とにより、その時点でのエンジンの運転状態
が上記いずれの領域に属するかが確認できるようになっ
ている。
【0024】上記遅角量補正マップ47は、検出された
吸気温度に応じて図4に示すように基本点火時期を遅角
補正するリタード量(前記の補正量)が定められるよう
になっており、この遅角量補正マップ47には通常遅角
制御領域での遅角補正用として図4の実線で示すリター
ド量と、インタークーラーバイパス領域での遅角補正用
として同図の一点鎖線で示すリタード量とがそれぞれ設
定されている。そして、エンジンの運転状態が通常遅角
制御領域の場合、補正手段43は上記実線で示す曲線に
基づいて補正量を求め、インタークーラーバイパス領域
の場合、補正制限手段45は、上記一点鎖線で示す曲線
に基づいて補正量を求めることにより、インタークーラ
ーバイパス領域である場合には補正量が減少され、かつ
補正を開始する設定開始温度が高温側に変更されるもの
である。
【0025】また、上記過給制御手段41は、エンジン
回転数センサ34とエアロセンサ28との検出信号によ
りエンジンの運転状態がインタークーラーバイパス領域
であると確認された場合、エアーバイパスバルブ25と
インタークーラーバイパスバルブ26とを開くことによ
り過給機22で加圧された吸気の一部を再び過給機22
の入力側に戻して循環させると共に、インタークーラー
23を迂回させて吸気を高い温度のままでサージタンク
24に供給する。こうして、インタークーラー23によ
る過冷却を防止することにより、低負荷時における燃料
の気化霧化を良くするようにしている。そして、エンジ
ンの運転状態が所定値以上の高負荷状態となった場合に
は、上記2つのバルブ25,26を閉じることにより、
吸入された空気を過給機22によって加圧し、更に加圧
された吸気をインタークーラー23で冷却した後、サー
ジタンク24を経てエンジン本体3に供給する。
【0026】一方、上記基本点火時期設定手段42は、
図略のマップと前記の運動状態検出手段の検出信号とに
基づいて基本点火時期を設定し、上記補正手段43およ
び補正制限手段45がエンジンの運転状態と吸気温度と
に応じて遅角量補正マップ47より遅角用の補正量を抽
出し、更にこの抽出した補正量で上記基本点火時期を遅
角補正して最終点火時期を設定し、この最終点火時期に
基づいて点火実行手段44が点火プラグ32をスパーク
させるようになっている。
【0027】次に、上記の基本点火時期設定手段42、
補正手段43、補正制限手段45および点火実行手段4
4を構成する点火プラグ32の点火制御動作を図5に示
すフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップ
S1で吸気温度検出手段27、エンジン回転数センサ3
4、エアロセンサ28等からの各種検出信号を読み込
み、ステップ2では読み込み済の上記の各種入力信号と
予め設定されている図略のマップとに基づき、基本点火
時期を求める。一方、ステップS3では読み込み済の入
力信号から求めた負荷の値(吸気充填効率CE)とエン
ジン回転数とに基づいて、図3に示す制御マップからそ
の時点でのエンジン運転状態がインタークーラーバイパ
ス領域か否かを判定し、その結果エンジンが高負荷状態
であるためNOと判定された場合にはステップ4へ移行
する。
【0028】このステップS4では、図4に示す遅角量
補正マップにおいて実線で示すリタード曲線から吸気温
度に対応したリタード量を求め、その後ステップS5で
その他の補正量、例えばノッキングセンサ(図示省略)
に基づくノッキング抑制のためのリタード量を設定し、
ステップ6にて上記基本点火時期と吸気温度に応じたリ
タード量およびその他のリタード量に基づいて最終点火
時期を設定し、ステップS7でこの最終点火時期に基づ
いて点火プラグ32をスパークさせることになる。
【0029】ところで、エンジンがインタークーラーバ
イパス領域にあるため上記ステップS3でYESと判定
された場合にはステップS8へ移行し、図4の遅角量補
正マップにおいて一点鎖線で示すリタード量曲線によっ
て吸気温度に対応したリタード量を求め、ステップS6
でこのリタード量およびその他のリタード量とに基づい
て基本点火時期を遅角して補正する。
【0030】このように制御することにより、エンジン
の運転状態がインタークーラーバイパス領域である場合
には、図4の実線で示す通常遅角制御領域のためのリタ
ード量に比較して小さなリタード量(図4の一点鎖線)
で点火時期が遅角補正されることになり、低負荷状態で
の燃焼の安定性を向上させることができる。
【0031】また、上記エンジンでは、その吸気弁33
が吸気遅閉じで駆動されて有効圧縮比が小さくなってい
る分だけノッキングの発生が抑制されるため、インター
クーラーバイパス領域で遅角補正するためのリタード量
の設定開始温度が、通常遅角制御領域の設定開始温度よ
りも高い温度に設定することができ、その結果吸気温度
が低く、低負荷である場合には遅角補正が阻止されて、
低負荷状態での燃焼の安定性が確保される。
【0032】更に、上記ステップS8を図4の一点鎖線
で示すリタード曲線からリタード量を求めることなく、
リタード量をゼロに設定するようにしても良い。ステッ
プS8をこのように構成した場合、上記ステップS3に
おいてYESと判定されると、ステップS8で遅角補正
のためのリタード量をゼロに設定し、ステップS5でそ
の他の補正によるリタード量を求め、ステップS6では
上記基本点火時期に対してその他の補正によるリタード
量で遅角補正を行なって最終点火時期が設定されること
となる。ステップS8をこのように構成した場合には、
図4に示す遅角量補正マップを簡略化することができ
る。
【0033】ところで、本発明に係る点火時期制御装置
を装備した過給機付きエンジンにおいて、その負荷と吸
気温度との関係は図6で示すようになる。即ち、通常の
外気温度においてエンジンの負荷が小さくインタークー
ラーバイパス領域である場合、前記吸気通路2がインタ
ークーラー23を迂回させて吸気をエンジンに供給して
おり、その吸気温度は同図の実線で示すように負荷の増
大に応じて上昇するが、負荷が大きくなると上記迂回が
中止されてインタークーラー23による吸気の冷却が開
始されるため、吸気温度はこの時点で降下することにな
る。しかしながら、負荷が更に増大した場合には、吸入
空気量の増大に伴って吸気温度が上昇することになる。
【0034】また、吸気温度は外気温度にも影響され、
外気温度が通常より高い場合には、図6の破線で示すよ
うになり、上記通常外気温度の場合の温度特性を吸気温
度の高い方へシフトした状態となるが、エンジンの負荷
が大きくなると上記温度特性はノッキング発生領域に突
入することになる。このノッキング発生領域はノッキン
グを生じる可能性がある領域を表しており、その領域は
同図に示すように高負荷で高い吸気温度の場合に限られ
ている。
【0035】従って、上記制御マップにおけるインター
クーラーバイパス領域を低負荷側に設定することによ
り、図6で示すように吸気温度が上昇しても上記ノッキ
ング領域に到達することがないため、このインタークー
ラーバイパス領域では点火の遅角量を大幅に制限するこ
とができ、低負荷状態において確実な燃焼安定性を得る
ことができる。
【0036】なお、上記ステップS8におけるリタード
量の設定を、図7に示すように吸気温度と負荷とに基づ
いて予め設定されたマップを利用して行なってもよい。
このマップには、吸気温度とエンジンの負荷との関係で
定まる各リタード量毎の曲線A1〜Anが多数設定され
ている。これらの曲線において、吸気温度と負荷とが高
い状態に対応づけられている曲線ほど、大きなリタード
量が設定されている。
【0037】このマップを制御部4に設けた場合、エン
ジンが低負荷状態であるためにステップS3でYESと
判定された場合には、このステップS8で図7に示すマ
ップの曲線A1〜Anからその時点での吸気温度と負荷
とに対応する曲線を選択し、その曲線に対応づけられて
いるリタード量を遅角補正のための補正量として設定す
る。その後、ステップS6で前記基本点火時期をこのリ
タード量等に基づいて遅角補正することにより最終点火
時期を設定する。ステップS8においてこのように制御
すると、吸気温度と負荷とのそれぞれの状態に対して細
かなリタード量で遅角補正が可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、過給機、
インタークーラーバイパス機構を備えたエンジンにおい
て、吸気温度が高くなるにつれて遅角量を大きくするよ
うな点火時期の補正をインタークーラーバイパス領域で
は制限しているため、本来的に燃焼性が悪化し易いイン
タークーラーバイパス領域において上記点火遅角による
燃焼性の悪化を防止することにより、燃焼の安定性を確
保することができる。
【0039】特に、インタークーラーバイパス領域を低
負荷側に設定した場合、高負荷側では点火時期の遅角に
より充分にノッキングを抑制しながら、低負荷時の燃焼
安定性を確保することができる。
【0040】更に、吸気遅閉じの過給機付きエンジンの
制御部に対し、基本点火時期を設定する基本点火時期設
定手段と、吸気温度に基づいて基本点火時期を遅角補正
する補正手段と、インタークーラーバイパス領域である
場合にはこの遅角補正を制限する補正制限手段と、補正
された点火時期に基づいて点火を実行する点火実行手段
とを設ける構成とした場合には、有効圧縮比が減少され
てノッキングが発生し難くなっているため、遅角のため
の補正量を一層制限することができ、低負荷時での燃焼
の安定性を更に向上させることができる。
【0041】そして、エンジンの運転状態がインターク
ーラーバイパス領域である場合、通常遅角制御領域用の
補正量に比較して減少された補正量を上記補正制限手段
が設定するように構成した場合、あるいはインタークー
ラーバイパス領域用の補正量の設定開始温度を、通常遅
角制御領域用の設定開始温度に比較して高く設定する構
成とした場合には、同一吸気温度に対する補正量が抑制
されて低負荷時の燃焼の安定性を向上させることができ
る。
【0042】また、運転状態がインタークーラーバイパ
ス領域である場合、点火時期補正手段が補正量をゼロに
設定するように構成すると、低負荷時の燃焼の安定性を
維持しながらも点火時期制御装置における制御が簡略化
できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される過給機付きエンジンの概略
説明図である。
【図2】上記過給機付きエンジンを制御する制御系統の
ブロック図である。
【図3】上記エンジンの運転状態において通常遅角制御
領域とインタークーラーバイパス領域とを規定する制御
マップである。
【図4】上記通常遅角制御領域およびインタークーラー
バイパス領域のそれぞれにおいて行なわれる遅角補正の
ためのリタード量を規定する遅角量補正マップである。
【図5】本発明における点火時期の制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【図6】上記過給機付きエンジンにおいて負荷の変化に
対する吸気温度の変化と、ノッキング発生領域とを示す
グラフである。
【図7】負荷と吸気温度とに基づいて遅角補正のリター
ド量を規定する別の遅角量補正マップである。
【符号の説明】
1 過給機付きエンジン 2 吸気通路 3 エンジン本体 4 制御部 21 スロットルバルブ 22 過給機 23 インタークーラー 25 エアーバイパスバルブ 26 インタークーラーバイパスバルブ 27 吸気温度検出手段 28 エアロセンサ 32 点火プラグ 33 吸気弁 34 エンジン回転数センサ 42 基本点火時期設定手段 43 補正手段 44 点火実行手段 45 補正制限手段 46 制御マップ 47 遅角量補正マップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気を加圧してエンジンに供給する過給
    機と、この過給機が加圧した吸気を冷却するインターク
    ーラーと、エンジンの特定運転領域で上記インタークー
    ラーを迂回して吸気をエンジンに供給するバイパス機構
    とを備えたエンジンにおいて、エンジンに供給される吸
    気の温度を検出する吸気温度検出手段と、エンジンの運
    転状態を検出する運転状態検出手段と、上記運動状態検
    出手段等に基づいて点火プラグの基本点火時期を設定す
    る基本点火時期設定手段と、吸気温度検出手段により検
    出される吸気温度が高くなるほど点火時期を遅角させる
    ように吸気温度に応じた補正量を求める補正手段と、上
    記基本点火時期および補正量とから求められる最終点火
    時期に基づいて点火制御を行なう点火実行手段と、上記
    運転状態検出手段によって確認されたエンジンの運転状
    態が、上記バイパス機構により吸気の迂回が行なわれて
    いるインタークーラーバイパス領域である場合、上記補
    正手段による補正を制限する補正制限手段とを設けたこ
    とを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】 吸気を迂回させるインタークーラーバイ
    パス領域をエンジンの低負荷側に設定したことを特徴と
    する請求項1記載のエンジンの点火時期制御装置。
  3. 【請求項3】 吸気弁の閉時期がピストンの下死点から
    所定クランク角遅れて設定されていることを特徴とする
    上記請求項1または2記載のエンジンの点火時期制御装
    置。
  4. 【請求項4】 上記補正制限手段はエンジンの運転状態
    がインタークーラーバイパス領域である場合、上記吸気
    温度に応じた補正量を減少させることを特徴とする上記
    請求項1,2または3記載のエンジンの点火時期制御装
    置。
  5. 【請求項5】 上記補正手段は吸気温度が設定開始温度
    以上の時に補正を行なうものであり、上記補正制限手段
    はエンジンの運転状態が上記インタークーラーバイパス
    領域である場合、上記設定開始温度を高温側に変更する
    ものであることを特徴とする請求項1,2または3記載
    のエンジンの点火時期制御装置。
  6. 【請求項6】 上記補正制限手段はエンジンの運転状態
    がインタークーラーバイパス領域である場合、上記吸気
    温度に応じた補正量をゼロに設定することを特徴とする
    請求項1,2または3記載のエンジンの点火時期制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007332876A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Toyota Motor Corp ディーゼルエンジンの制御装置
JP2008031948A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の制御方法

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