JPH0747642B2 - 形状記憶樹脂エマルジョンおよびその製法 - Google Patents

形状記憶樹脂エマルジョンおよびその製法

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JPH0747642B2
JPH0747642B2 JP15775290A JP15775290A JPH0747642B2 JP H0747642 B2 JPH0747642 B2 JP H0747642B2 JP 15775290 A JP15775290 A JP 15775290A JP 15775290 A JP15775290 A JP 15775290A JP H0747642 B2 JPH0747642 B2 JP H0747642B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は形状記憶樹脂エマルジョンおよびその製法に関
するものである。
この形状記憶樹脂エマルジョンは、浸漬成形体、キャス
ト成形体、カーペットバックサイジング剤、紙加工剤、
繊維処理剤、布処理剤、表面コート剤、接着剤等の用途
に使用することによって、形状記憶性能に基づく従来に
ない性能を達成することが出来る。
〔従来の技術〕
感熱性の形状記憶樹脂、即ち常用温度で加えられた変形
が、一定温度に加熱することによって元の形状に回復す
る性能を有する樹脂として、既に多くの樹脂材料が公知
になっている。形状記憶樹脂を構造から分類して、数タ
イプのものが公知である。すなわち、 (1)結晶性ポリオレフィンの架橋物(米国特許公報30
86242号)、結晶性トランスポリイソプレンの架橋物
(特開昭61−16956号公報)、結晶性トランスポリブタ
ジエンの架橋物(米国特許公報3139468号)等の低温軟
化性樹脂の架橋構造体 (2)ポリノルボルネン(特開昭59−53528号公報)、
ポリ塩化ビニル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリカー
ボネート、AB樹脂(アクリロニロリル−ブタジエン樹
脂)等の低温軟化性の超高分子重合体 (3)フッ素樹脂系ブロック共重合体、ポリエステル、
ポリエーテルまたはポリウレタン系のブロック共重合体
樹脂(公表特許昭62−501778号公報)、結晶性のスチレ
ン−トランスブタジエン系ブロック共重合体(特開昭62
−275114号公報)等の低温軟化性のブロック共重合体樹
脂に分類できる。
この内、特に上記分類(2)および(3)に属するもの
は、一般に有機溶剤に可溶であるために、溶液として浸
漬成形したり、布地等に含浸処理したりする用途への利
用が提案されている。
[発明が解決すべき課題] しかし、形状記憶樹脂を有機溶剤に溶解して用いるこれ
らの従来方法においては、当然の帰結として、有機溶剤
に基づく危険性および有害性が大きな問題となるもので
あった。またさらに、形状記憶樹脂の有機溶剤溶液は、
通常高い溶液粘度を示して加工性、作業性を悪くするた
めに、その溶液濃度は低く押さえる必要があり、この点
作業効率上の問題を有するものでもあった。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上述の問題点を解決するために鋭意検討
した結果、形状記憶樹脂を界面活性剤の共存下に、水中
に分散、乳化してなる形状記憶樹脂エマルジョンを用い
ることによって、有機溶剤使用による危険性、有害性に
おける問題を解決でき、しかも同一樹脂濃度ではその粘
度が著しく低い故に、樹脂濃度を高めて使用できること
を見出し本発明に到達したものである。
即ち、本発明は下記のとおりである。
1.重量平均粒径0.1〜10μの形状記憶樹脂エマルジョン
粒子、界面活性剤、及び水からなる形状記憶樹脂エマル
ジョン。
2.形状記憶樹脂エマルジョン粒子が、該形状記憶樹脂10
0重量部に対して0.1〜100重量部の有機溶剤を含有して
なる特許請求の範囲第1項記載の形状記憶樹脂エマルジ
ョン。
3.形状記憶樹脂を有機溶剤に溶解し、界面活性剤の共存
下に、機械的に水中に分散、乳化させる工程からなる特
許請求の範囲第1又は第2項記載の形状記憶樹脂エマル
ジョンの製法。
4.形状記憶樹脂を有機溶剤に溶解し、界面活性剤の共存
下に、機械的に水中に分散、乳化させる工程、その後溶
剤を溜去させる工程からなる特許請求の範囲第1又は第
2項記載の形状記憶樹脂エマルジョンの製法。
本発明の形状記憶樹脂エマルジョンにおいて使用できる
形状記憶樹脂は、基本的には有機溶剤に可溶な形状記憶
材料であれば、如何なる形状記憶樹脂でも使用できる。
特に好ましい形状記憶樹脂は熱可塑性タイプのものであ
り、この好ましい具体例としては、ポリノルボルネン、
ポリ塩化ビニル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリカー
ボネート、AB樹脂、フッ素樹脂系ブロック共重合体、ポ
リエステル、ポリエーテルまたはポリウレタン系のブロ
ック共重合体樹脂、結晶性のスチレン−ブタジェン系ブ
ロック共重合体、結晶性のスチレン−トランスブタジエ
ン共重合体水添物等から成る形状記憶樹脂材を挙げるこ
とができ、最も好ましい形状記憶樹脂材としては結晶性
のスチレン−トランスブタジェン系ブロック共重合体、
結晶性のスチレン−ブタジェン共重合体水添物を挙げる
ことができる。またその形状記憶性能を失わない範囲
で、他の樹脂性能、例えば強度、耐衝撃性、剛性、柔軟
性、耐屈曲性等の樹脂性能を改良するために、他の公知
の樹脂あるいは高分子材を混合して用いることが好まし
い場合もある。ただしこの場合においても、形状記憶樹
脂が少なくとも重合体成分として30重量パーセント含ま
れていなければ本発明の目的である形状記憶樹脂性能を
十分達成できない。
本発明の形状記憶樹脂エマルジョンにおいては、乳化剤
は、例えば陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、
両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等、各種の界面活
性剤から選ぶことができる。
界面活性剤の具体例としては、例えば界面活性剤便覧第
7刷、昭和43年7月30日発行、産業図書株式会社、に記
載されるところから自由に選ぶことができる。これの界
面活性剤はいくつかの種類の物を混合して用いても当然
構わない。イオン性界面活性剤、特に陰イオン性界面活
性剤と非イオン性界面活性剤とを混合使用することによ
り、一般に好ましい結果を達成できる。特に好ましい界
面活性剤は、親油性基として芳香炭化水素基を含むデー
ビスのHLB値(同じく界面活性剤便覧参照)が5〜40の
範囲の陰イオン性または非イオン性界面活性剤である。
本発明において用いられる界面活性剤の使用量は、形状
記憶樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部であり、好
ましくは1〜8重量部であり、特に好ましくは2〜5重
量部の範囲である。界面活性剤の使用量が0.1重量部未
満では得られるエマルジョンの形態としての安定性が不
十分であり、また20重量部を越えると樹脂材としての実
用性能が大幅に低下することになり好ましくない。
本発明において用いられる界面活性剤は、形状記憶樹脂
溶液と水とを分散、乳化して形状記憶樹脂エマルジョン
を製造する際に、分散媒体である水に溶解して用いるこ
とが一般的である。しかし、界面活性剤の種類によって
は形状記憶樹脂溶液に溶解して用いることが好ましい場
合がある。また、イオン性界面活性剤においては、例え
ば親油基を含む有機酸を形状記憶樹脂溶液に溶解し、対
イオンとなる水酸化ナトリウムを水に溶解する等、界面
活性剤成分を分割して溶解し、両溶液を乳化時に混合す
る方法によって、さらに好ましい乳化力を達成できる場
合がある。
形状記憶樹脂エマルジョンを製造する際に用いる形状記
憶樹脂溶液の有機溶剤は、用いる形状記憶樹脂を溶解で
きる各種の有機溶剤から自由に選択できるが、これらの
有機溶剤は通常本発明のエマルジョンの媒体である水と
実質的に非相溶のものから選択することが好ましい。使
用できる有機溶剤の好ましい具体例としては、形状記憶
樹脂の種類にもよるが、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂肪族炭化水素あ
るいは脂環族炭化水素、クロロホルム、四塩化炭素、ト
リクロロエタン、二塩化メタン等のハロゲン化炭化水素
等を挙げることができる。またいくつかの有機溶剤の混
合物であっても当然構わない。
形状記憶樹脂溶液は5〜30重量パーセントの濃度範囲で
通常用いられる。5重量パーセント未満では形状記憶樹
脂エマルジョンの生産効率が大きく低下し、30重量パー
セントを越えると溶液の粘度が著しく上昇し分散、乳化
操作が困難になる場合がある。
本発明において、該形状記憶樹脂の有機溶剤溶液を水に
分散、乳化させる装置としては、公知の各種の分散、乳
化機を使用できる。これらの具体例としては、各種のミ
キサー、ホモミキサー、ホモジナイザー、コロイドミ
ル、超音波乳化機などの公知の装置が利用できる。
形状記憶樹脂エマルジョン粒子の粒径は、脱溶媒後の最
終製品として、重量平均粒系0.1〜10μの範囲でなけれ
ばならない。重量平均粒径が0.1未満では、エマルジョ
ンの粘度の上昇を来して好ましくないし、10μを越える
とエマルジョンの形態としての安定性が大幅に低下して
好ましくない。エマルジョンの重量平均粒径は、その一
視野の光学顕微鏡写真の粒子全数を解析することによ
り、測定できる。
次いで、形状記憶樹脂の有機溶剤溶液の水分散、乳化液
中の有機溶剤を除去する方法としては、加熱蒸留法、ス
チームストリピング法等の公知の脱溶剤法を用いること
ができる。溶剤はこれらの方法でほとんど全量を除去で
きるが、必要により一部の溶剤を残してもよい。これら
の有機溶剤の残存は、本発明の形状記憶樹脂エマルジョ
ン使用時の各種成形適正温度あるいは各種処理適正温度
を下げることになり、好ましい効果が達成できる場合が
ある。
この場合、好ましくは、沸点50〜300℃の有機溶剤を、
形状記憶樹脂100重量部に対し、0.1〜100重量部残存さ
せることにより、より好ましい効果の達成できる形状記
憶樹脂エマルジヨンを得ることができる。
このようにして得られる形状記憶樹脂エマルジョンは、
通常10〜40重量パーセント程度の樹脂濃度を有するもの
であり、通常このまま各種用途に使用できる。しかし場
合によりさらに樹脂濃度の高いエマルジョンが要求され
る場合がある。40〜60重量パーセント程度の樹脂濃度に
濃縮する方法としては、クリーミング法、遠心分離法あ
るいは水の蒸発除去法等の公知の方法を利用することが
できる。
本発明の形状記憶樹脂エマルジョンは、必要により増粘
剤を添加することによって、粘度を高めることもでき
る。増粘剤としてはメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸またはその
誘導体、ポリアクリル酸のナトリウム塩あるいはアンモ
ニウム塩等の水溶性高分子から選ぶことができる。
本発明の形状記憶樹脂エマルジョンは、その樹脂性能を
有効に生かす各種用途に使用できるが、その使用にあた
っては、その性能を改良するために天然ゴムラテック
ス、合成ゴムラテックスまたは各種樹脂エマルジョンと
併用することもできる。エマルジョンとして併用できる
好ましい樹脂の具体例としては、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸
ビニル共重合体樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂等
を挙げることができる。
本発明の形状記憶樹脂エマルジョンは、必要により不凍
液や一般的な樹脂材にもちいられる軟化剤、充填剤、粘
接着剤、劣化防止剤、着色剤等の配合剤を添加すること
もできる。
不凍液の具体例としては、エチレングリコール、グリセ
イン等の公知のものを利用できる。
軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン系、アロマ
系、流動パラフィン、スピンドル油等の石油系炭化水
素、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等の合
成エステル系軟化剤、ステアリン酸、ラウリン酸等の高
級脂肪酸またはそのエステル化合物等を挙げることがで
きる。また、本発明の形状記憶樹脂エマルジョンは、使
用時の各種成形適正温度あるいは各種処理適正温度を下
げるために、キシレン、エチルベンゼン、デカリン、テ
トラリン等から選ばれる形状記憶樹脂に比較的良溶性
で、かつ比較的高沸点の溶剤をエマルジョンに添加する
こともできる。
充填剤としては炭酸アルミニウム、クレー、タルク、含
水ケイ酸、無水ケイ酸、マグネシア、亜鉛華、カーボン
ブラック、硫酸バリウム等の無機充填剤を挙げることが
できる。
粘接着剤としては天然ロジン、変性ロジン、クマロンイ
ンデン樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹脂、
各種炭化水素樹脂等を挙げることができる。
劣化防止剤としては、一般に樹脂材に使用される安定
剤、酸化防止剤、紫外線防止剤等から選んで使用でき
る。
また、着色剤としては公知の無機あるいは有機の着色剤
あるいは顔料から選んで使用できる。
本発明の形状記憶樹脂エマルジョンは成形後あるいは処
理操作後、樹脂材の強度や形状記憶性能等の改良するた
めに、用途によっては必要に応じて、各種パーオキサイ
ド化合物、各種の加硫剤、各種共有結合性もしくはイオ
ン結合性架橋剤を予め配合し、成形もしくは処理後架橋
反応を行うこともできる。
上述の各種の配合剤等は、通常水溶液もしくは水分散液
として本発明のエマルジョン中に加えるのが好ましい
が、エマルジョン製造時形状記憶樹脂の有機溶剤中に、
予め加えることも可能である。
[実施例] 以下の実施例によって本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例によってなんら限定されるもので
はない。
実施例1 形状記憶樹脂としてアスマー(旭化成工業(株)の形状
記憶樹脂製品)100重量部、不均化ロジン酸2重量部お
よびHLB価が15であるポリオキシエチレン−ノニルフェ
ノールエーテル2重量部を溶剤であるトルエン900重量
部に溶解した有機溶剤溶液と、不均化ロジン酸と等モル
の水酸化ナトリウムを溶解させた水溶液1000重量部と
を、加圧ポンプを用いて、先端の線速度が毎分2000mで
回転する円錐台形のローターを有するコロイドミル型乳
化機に連続的に圧入しながら乳化をおこなった。生成し
た有機溶剤を含む形状記憶樹脂エマルジョンを加熱ジャ
ケットを有する脱溶剤槽に注入し、撹拌下に加熱するこ
とによって溶剤を蒸発除去した。この時、溶剤と共に一
部の水が蒸発し、固形分濃度12重量パーセントの希薄エ
マルジョンを得た。これを円筒型の遠心分離機に注入
し、固形分濃度52重量パーセント、重量平均粒径1.1μ
の濃縮形状記憶樹脂エマルジョンを得ることができた。
実施例2 形状記憶樹脂として、結晶性のスチレン−ブタジエン水
添ブロック共重合体(A−B−C−D型ブロック共重合
体、AおよびCは水添前のミクロ構造において1、2結
合含率14パーセントのブタジェン水添ブロック、Bおよ
びDはポリスチレンブロックでありそれぞれの重量組成
はA:B:C:D=10:17.5:55:17.5であり、その全体としての
重量平均分子量は6.2万である。またポリブタジェン部
の水添率は99パーセントであり、ポリスチレン部の水添
率は1パーセント未満である)を用いる他は実施例1と
同様に実施し、固形分濃度54パーセント、重量平均粒径
0.9μの濃縮形状記憶樹脂エマルジョンを得ることがで
きた。
実施例3 ロジン酸の替わりにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムを用い、水側に水酸化ナトリウムを溶解しない他は
実施例1と同様に実施し、固形分濃度51パーセント、重
量平均粒径1.0μの濃縮形状記憶樹脂エマルジョンを得
ることができた。
実施例4 実施例2の形状記憶樹脂エマルジョンに混合キシレン
を、樹脂材100重量部にたいして3重量部に成る如く添
加し、樹脂中に有機溶剤を含浸させた濃縮形状記憶樹脂
エマルジョンを得た。
実施例5 実施例1〜4で得た形状記憶樹脂エマルジョンをガラス
板上に流し、80℃で加熱乾燥することによって、キャス
トフィルムを得、その性能を評価した。
引張強度、破断伸び測定条件: キャストフィルムをJIS3号ダンベルでカットし、25℃に
おいて、引張速度500mm/分で測定した。
形状記憶性能: キャストフィルムを25℃で2倍長に延伸し、その後100
℃に加熱することで、その回復度を測定した。その結
果、全試験とも90パーセント以上(残留伸びが10パーセ
ント未満)の良好な形状回復特性を示した。
実施例6 実施例1〜4で得た形状記憶樹脂エマルジョンを、水で
固形分濃度10重量パーセントに成る如く希釈し、これを
0.3mm厚平織綿布に、布100重量部に樹脂成分10重量部に
成る如く繰り返し塗布し、80℃で加熱乾燥した。樹脂加
工を施していない綿布を比較例として、結果を表−2に
示す。
得られた形状記憶樹脂含浸布はある程度撥水性を有し、
腰が強く、皺がより難くかつ皺がよってもスチーム等に
より皺を消すことができる等防皺性に優れるものであっ
た。
[発明の効果] 本発明の形状記憶樹脂エマルジョンは、浸漬成形、キャ
スト成形、カーペットバックサイジング剤、紙加工剤、
繊維処理剤、毛髪処理、布処理剤、表面コート剤、接着
剤等の用途に使用できるものであり、それぞれ感熱性の
形状記憶性に基づく各種効果、例えば形状記憶性、形状
の加熱付与性等の優れた効果を付与できる。また有機溶
剤に溶解して使用する従来方法に比較して、有機溶剤に
基づく危険性および有害性の問題がない。さらに、その
粘度も通常低い故に、樹脂濃度を高くでき作業性におい
ても優れたものと成る等、優れた効果を達成できるもの
である。
また、布に含浸もしくは塗布することによって、布使用
時に発生する皺や折目などは、感熱性の形状記憶樹脂の
特徴を生かし、熱処理により元の形状に回復させ、容易
かつ簡単に除去できるという効果を達成できる。しか
も、この布は外観が美麗でかつ強靭で、耐久性に優れる
という効果を達成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 23/08 7199−3B D21H 19/16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均粒径0.1〜10μの形状記憶樹脂エ
    マルジョン粒子、界面活性剤、及び水からなる形状記憶
    樹脂エマルジョン。
  2. 【請求項2】形状記憶樹脂エマルジョン粒子が、該形状
    記憶樹脂100重量部に対して0.1〜100重量部の有機溶剤
    を含有してなる特許請求の範囲第1項記載の形状記憶樹
    脂エマルジョン。
  3. 【請求項3】形状記憶樹脂を有機溶剤に溶解し、界面活
    性剤の共存下に、機械的に水中に分散、乳化させる工程
    からなる特許請求の範囲第1又は第2項記載の形状記憶
    樹脂エマルジョンの製法。
  4. 【請求項4】形状記憶樹脂を有機溶剤に溶解し、界面活
    性剤の共存下に、機械的に水中に分散、乳化させる工
    程、その後溶剤を溜去させる工程からなる特許請求の範
    囲第1又は第2項記載の形状記憶樹脂エマルジョンの製
    法。
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