JPH0743475Y2 - 不緩袋ナット - Google Patents

不緩袋ナット

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JPH0743475Y2
JPH0743475Y2 JP4599293U JP4599293U JPH0743475Y2 JP H0743475 Y2 JPH0743475 Y2 JP H0743475Y2 JP 4599293 U JP4599293 U JP 4599293U JP 4599293 U JP4599293 U JP 4599293U JP H0743475 Y2 JPH0743475 Y2 JP H0743475Y2
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cap nut
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nut
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智 岡墻
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智 岡墻
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ビス若しくはボルト等
のねじ棒に対し螺合して締付固定した後に振動や外部衝
撃によって緩むことのない上、ねじ山に対して荷重が均
等に負荷される不緩袋ナットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビス若しくはボルト等のねじ棒
に対しナットを螺合して締付固定した場合の結合荷重
は、その大半がナットにおけるねじ棒に対し入口側の結
合面の近傍のねじ山に集中して負荷されるとされてお
り、そのため、ねじ山の根本に応力集中が生じ荷重を制
限しなければならない問題があった。
【0003】そこで本願と同一出願人は、このような問
題を悉く解決した不緩ナットを案出して出願しており、
この不緩ナットについて、これを示した図5の斜視図、
図6の同使用状態の半截断面図、図7の同平面図を参照
しながら以下に簡単に説明する。即ち、この不緩ナット
(1)は、円周に雌ねじ部(2a)を設けて軸方向に貫
通した円筒状の内筒部(2)と、この内筒部(2)の一
端出口(3)に形成した径外方向のカール部(4)を介
して内筒部(2)を取り囲んで連設されるとともに他端
部に径外方向へ張り出す座(6)を形成した外筒部
(5)と、内筒部(2)の他端部入口(7)側に形成さ
れてその曲率外周下端(8a)を座(6)の座面(6
a)と同一レベルに設定した径外方向のカール部(8)
を具備し、これらを比較的高弾性の例えばステンレス鋼
板等の金属薄板で一体成形された形状になっている。
尚、外筒部(5)の外周は一般的なナットと同様にスパ
ナ等の工具と嵌合し得るように六角形に形成されてい
る。
【0004】この不緩ナットは、雌ねじ部(2a)をね
じ棒(9)の雄ねじ部(9a)に螺合して、被締付部材
(10)を強固に締付固定し、座(6)の座面(6a)
で被締付部材(10)を押圧した場合、外筒部(5)の
他端部に形成された座(6)が一般的なフランジ付きナ
ットのフランジと同様の作用を発揮して緩みを阻止す
る。また、締付固定した結合時に、結合荷重によって不
緩ナット(1)が軸方向に圧縮され、したがって径外方
向に若干弾性拡径する座(6)を介して外筒部(5)に
軸方向の反力が生じ、この反力によって、カール部
(8)を介して内筒部(2)をその一端出口(3)側が
最も強力に、且つ他端部入口(7)にかけて漸減する力
で径内方向に付勢して弾性縮径させるとともに、円筒
状の内筒部(2)の他端入口(7)に側に形成された径
外方向のカール部(8)における曲率外周下端(8a)
が被締付部材(10)に干渉して、拡径させる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従って、前述の不緩ナ
ット(1)は以下のような極めて顕著な効果を得られ
る。即ち、前記の弾性縮径によってねじ棒(10)の
雄ねじ部(9a)に対する圧接力を増大して不緩力を高
める。また、前記における一端出口(3)側が最も強
力に、且つ他端部入口(7)にかけて漸減する力で径内
方向に付勢して弾性縮径させることにより、一端部出口
(3)側の雌ねじ部(2a)のねじ山にも荷重が負担さ
れ、内筒部(2)のねじ孔全域によって荷重を均等に分
担することになり、且つ前記により前述の荷重の均等
な分担が上がり、確実になされる。
【0006】この不緩ナット(1)は、前述のような極
めて顕著な効果を発揮することから多方面に広く実用さ
れているが、他端部入口(7)に径外方向のカール部
(8)を備えた内筒部(2)に対しこの内筒部(2)を
取り囲む状態で外筒部(5)をカール部(4)を介し一
体化した比較的複雑な形状を、例えばステンレス鋼板等
の比較的高弾性の金属薄板をプレス加工等によって局部
的に塑性変形させることにより形成するので、製作工程
が比較的複雑となり、コストダウン化を図るのが困難で
あり、また、複雑な形状に一体成形するので、袋ナット
のような袋状部を形成することができず、そのため、屋
外で使用する場合に風雨により劣化し易い問題が残存し
ている。
【0007】そこで本考案は、ねじ孔の軸長全域によっ
て荷重を均等に分担し、応力集中を回避して荷重の制限
を緩和できるるとともに、強力な不緩作用を発揮する効
果が得られる構成を、簡易で安価な工程で製作でき、し
かも風雨に対し耐久性を有する不緩袋ナットを提供する
ことを技術的課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を達成するための技術的手段として、不緩袋ナットを次
ように構成した。即ち、ビス若しくはボルト等のねじ棒
に螺合して締付固定する不緩袋ナットであって、一端入
口側周端部に径外方向の座を備えた外筒部の他端開口部
に袋状部が施蓋状態に一体形成された形状に比較的高弾
性の金属薄板で成形された外装体と、内周面に雌ねじ部
が刻設されるとともに真円に対し一部が径内方向に変形
した緩み止め部を有する断面非円形内筒部の一端入口側
に径外方向のフランジ部が形成された形状に比較的高弾
性の金属薄板で成形された内筒ねじ部とを備え、前記外
筒部とこれに嵌挿した前記フランジ部とが溶着部により
結合されて前記外装体と内筒ねじ部とが一体化されたこ
とを特徴として構成されている。
【0009】
【作用】雌ねじ部をねじ棒の雄ねじ部に螺合していく
と、ねじ棒の真円形状の雄ねじ部により雌ねじ部におけ
る径内方向に変形した各緩み止め部が径外方向に弾性拡
径され、ねじ棒が内筒部を貫通した時点で内筒部が真円
形状に変形され、緩み止め部において変形により生じた
復元力でねじ棒の雄ねじ部にに対し雌ねじ部が径内方向
に強く圧接し、高い不緩力が発生する。この径内方向へ
の圧接力は内筒部の略全体にわたり均等に発生するの
で、雌ねじ部の軸長全域によって荷重を均等に分担でき
る。一方、締付固定時に外装体の径外方向の座が被締付
部材の締付面または座金等に干渉して径外方向に若干弾
性拡径され、この座と溶着部を通じ一体のフランジ部も
径外方向に同様に弾性拡径されるので、雌ねじ部の一端
入口側箇所への荷重の集中を確実に防止できる。また、
外装体に袋状部(16)を備えていることから一般的な
袋ナットと同様の風雨に対する耐久性を得られる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の好ましい一実施例について図
面を参照しながら詳述する。図1は本考案の一実施例の
半截断面図、図2は同底面図をそれぞれ示す。本考案の
不緩袋ナットは、外装体(11)と内筒ねじ体(12)
との二部材を溶接により一体的に結合した構成になっい
る。外装体(11)は、スパナ等の工具を嵌合し得るよ
うに外周が六角形の筒状となった外筒部(13)と、こ
の外筒部(13)の一端側(図1の下端側)から径外方
向に張り出して外周端が円形となった座(14)と、外
筒部(13)の他端から段部(15)を介して外筒部
(13)に施蓋状態に連設された袋状部(16)とが、
スレンレス等の比較的高弾性の金属薄板をプレス加工な
どによって塑性変形させることにより一体に形成されて
いる。
【0011】一方、内筒ねじ体(12)は、これの平面
および縦断面を示す図3(a),(b)にも明示するよ
うに、内周面に雌ねじ部(17a)が刻設された内筒部
(17)の一端入口に径外方向のフランジ部(17)が
延設された形状に、ステンレス等の比較的高弾性の金属
薄板をプレス加工等によって局部的に塑性変形させて形
成されている。フランジ部(18)の外周は、外装体
(11)の外筒部(13)の内周面と略同一の六角形に
形成されており、このフランジ部(18)が図2に示す
ように外筒部(13)に嵌挿され、且つこの両者がレー
ザー溶接等による溶着部(19)により強固に一体結合
されている。また、内筒部(17)は、予め真円の円筒
状に形成された後に、互いに相対向する二組の計四箇所
を絞り加工により径内方向に塑性変形させて緩み止め部
(17b)が形設され、従って全体として非円形の筒状
になっており、雌ねじ部(17a)のフランジ部(1
8)の対向部分のみが真円形状になっている。そして、
この内筒部(17)の他端外周における緩み止め部(1
7b)を除く部分が図1に示すように外装体(11)の
段部(15)の内面に接合している。
【0012】前記構成において、内筒ねじ体(12)の
みの平面を示した図4のように、雌ねじ部(17a)を
ねじ棒(20)の雄ねじ部に螺合していくと、ねじ棒
(20)の真円形状の雄ねじ部により雌ねじ部(17
a)における各緩み止め部(17b)が径外方向に弾性
拡径され、ねじ棒(20)が内筒部(17)を貫通した
時点で、図4に示すように内筒部(17)が真円形状に
変形され、同図に矢印で示すように、各緩み止め部(1
7b)において変形により生じた復元力でねじ棒(2
0)の雄ねじ部にに対し雌ねじ部(17a)が径内方向
に強く圧接し、高い不緩力が発生する。一方、前述の径
内方向への圧接力は、内筒部(17)のフランジ部(1
8)の対向箇所を除く略全体にわたり均等に発生するの
で、ねじ孔、つまり雌ねじ部(17a)の軸長全域によ
って荷重を均等に分担できる。
【0013】しかも、一般的なナットにおいて荷重が集
中していた雌ねじ部(17a)の一端入口側部分は、外
周部にフランジ部(18)が形成されていることにより
元から真円形状であるため、前述のような径内方向への
圧接力が発生しない。更に、締付固定時に外装体(1
1)の径外方向の座(14)が被締付部材の締付面また
は座金等に干渉して径外方向に若干弾性拡径され、この
座(14)と溶着部(19)を通じ一体のフランジ部
(17)も径外方向に同様に弾性拡径される。この2点
の機能もしくは作用の結果、雌ねじ部(17a)の一端
入口側箇所への荷重の集中を確実に防止できる。即ち、
前述の図5乃至図7で示した不緩ナット(1)と同等の
機能を得ることができ、その他に、外装体(11)に袋
状部(16)を備えていることから一般的な袋ナットと
同様の風雨に対する耐久性を得ることもできる。
【0014】この不緩袋ナットの製造に際しては、外装
体(11)と内筒ねじ体(12)とは別体として予め製
作した後に、これらを溶接により結合して一体化する極
めて簡易な工程を経て製作できるので、製造コストを大
幅に低減することができる。しかも、内筒ねじ体(1
2)とは予め別体に作る外装体(11)に、袋状部(1
6)を容易に一体形成することができる。
【0015】
【考案の効果】以上のように本考案の不緩袋ナットによ
ると、外装体と内筒ねじ体とを溶着部により結合一体化
した構成としたので、製造に際して、外装体と内筒ねじ
体とを別体として予め製作した後に、これらを溶接によ
り結合して一体化する極めて簡易な工程を経て製作でき
るので、製造コストを大幅に低減することができるとと
もに、外装体に袋状部を容易に形成できるので、一般的
な袋ナットと同様の風雨に対する耐久性を得られる。し
かも、内筒部に真円に対し径内方向に変形した緩み止め
部を設け、ねじ棒の螺合により内筒部が真円になるよう
緩み止め部を径外方向に変形させてその復元力でねじ棒
に対し圧接力を発生させる構成とたので、内筒部のねじ
孔の軸長全域によって荷重を均等に分担し応力集中を回
避して荷重の制限を緩和できる強力な不緩機能を得られ
る効果を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の半截断面図である。
【図2】同上、底面図である。
【図3】(a),(b)は同上の要部の内筒ねじ部の平
面図および縦断面図である。
【図4】同上、使用状態の要部の内筒ねじ部の平面図で
ある。
【図5】従来の不緩ナットの斜視図である。
【図6】同上、使用状態の半截断面図である。
【図7】同上、平面図である。
【符号の説明】
11 外装体 12 内筒ねじ体 13 外筒部 14 座 16 袋状部 17 内筒部 17a 雌ねじ部 17b 緩み止め部 18 フランジ部 19 溶着部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビス若しくはボルト等のねじ棒に螺合し
    て締付固定する不緩袋ナットであって、一端入口側周端
    部に径外方向の座を備えた外筒部の他端開口部に袋状部
    が施蓋状態に一体形成された形状に比較的高弾性の金属
    薄板で成形された外装体と、内周面に雌ねじ部が刻設さ
    れるとともに真円に対し一部が径内方向に変形した緩み
    止め部を有する断面非円形の内筒部の一端入口側に径外
    方向のフランジ部が形成された形状に比較的高弾性の金
    属薄板で成形された内筒ねじ部とを備え、前記外筒部と
    これに嵌挿した前記フランジ部とが溶着部により結合さ
    れて前記外装体と内筒ねじ部とが一体化されてなること
    を特徴とする不緩袋ナット。
JP4599293U 1993-07-30 1993-07-30 不緩袋ナット Expired - Lifetime JPH0743475Y2 (ja)

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JP4599293U JPH0743475Y2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 不緩袋ナット

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JP4599293U JPH0743475Y2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 不緩袋ナット

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JPH0710540U JPH0710540U (ja) 1995-02-14
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