JPH0742759A - 湿式クラッチ - Google Patents

湿式クラッチ

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Publication number
JPH0742759A
JPH0742759A JP19139593A JP19139593A JPH0742759A JP H0742759 A JPH0742759 A JP H0742759A JP 19139593 A JP19139593 A JP 19139593A JP 19139593 A JP19139593 A JP 19139593A JP H0742759 A JPH0742759 A JP H0742759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction
friction material
plate
wet clutch
slit
Prior art date
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Pending
Application number
JP19139593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyohito Murata
清仁 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP19139593A priority Critical patent/JPH0742759A/ja
Publication of JPH0742759A publication Critical patent/JPH0742759A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性にすぐれ、小型で、摩擦係合特性が安
定している焼きつきしにくい湿式クラッチを提供するこ
と。 【構成】 プレート10の両側に摩擦材12を貼着して
構成される湿式クラッチ2において、プレート10にス
リット11を設け、該スリット11の半径方向内側端面
が摩擦材12の内周端面よりも半径方向外側にある様に
プレート10の両側に摩擦材12を貼着し、前記スリッ
ト11が、内周端部が軸方向に開放された、油溜まりを
形成する様にする。また、上記湿式クラッチにおいて、
さらに、摩擦材12に前記油溜まりから潤滑油を摩擦材
12の摩擦面に供給するための孔14a,14b,14
cを設け、摩擦面への潤滑油の供給を確実にすることも
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿式クラッチ、特に自動
車用の油圧式自動変速機の内部で伝達経路を切替えるた
めのクラッチ機構またはブレーキ機構に使用される湿式
クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】油圧式自動変速機、特に自動車用の油圧
式自動変速機においては、変速のために駆動力の伝達経
路を切り換えるクラッチ機構またはブレーキ機構に湿式
クラッチが用いられることが多いが、その場合、最も重
要なことは摩擦面で発生した熱の排出を良くし、焼きつ
きを防止して湿式クラッチに求められる本来の機能であ
る、力を断続的に伝達する作用を維持することである。
したがって、従来よりこの点を改良しようとする提案が
数多くなされており、例えば、特開平4−300427
号公報には、湿式クラッチの摩擦材とプレートとの密着
部、または摩擦材やプレートの内部に油溝を形成した
り、あるいは湿式クラッチと摩擦係合するセパレータプ
レートの表面や内部に油溝を形成したりして摩擦材の焼
きつきを防止するようにした湿式クラッチが開示されさ
れている。その他、セパレータプレートの厚さを増大し
て熱容量を大きくして熱の排出を良くする方法もよく知
られており、実際によく用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
自動車用の油圧式自動変速機の内部に湿式クラッチを用
いる場合には、その担う役割と、配設される部位からし
て、上記の様に焼きつきを防止して湿式クラッチに求め
られる本来の機能である、力を断続的に伝達する作用を
維持するという基本的な要求に加えて、以下の諸点が設
計上特に配慮されなければならない。 (1)耐久性がよいこと。 (2)小型であること(重量を軽減し、燃料消費量、排
気エミッションを減少し、以て環境の浄化に寄与するこ
と)。 (3)摩擦係合特性が安定していること(商品性、すな
わち快適な走行フィーリングを与えること、を確保する
ため)。
【0004】ところが、上記特開平4−300427号
公報に開示された例では、摩擦材やプレートの内部に油
溝を形成したり、プレートの摩擦材との密着面や摩擦材
のプレートとの密着面側に油溝を形成する場合、十分な
深さを確保しようとするとプレートの肉厚が大きくなり
軸方向の寸法が増大するという問題がある。そして摩擦
材のプレートとの密着面側に油溝を形成する場合には、
さらに他に溝の加工方法によっては次の様な問題が生じ
る可能性がある。すなわち、プレスによって摩擦材に溝
を形成する場合にはプレスされた部分の摩擦材内部の気
孔が潰され潤滑油の透過性が悪化し摩擦面に十分な潤滑
油が供給されず摩擦熱の排出が良好に行われず本来の目
的が達せられなかったり、あるいは、切削によって摩擦
材に溝を形成した場合には摩擦材の繊維が切断されるの
でそこから摩擦材が剥離しやすくなり耐久性が悪化する
ことがある。また、湿式クラッチと摩擦係合するセパレ
ータプレートの表面に油溝を形成した場合にはセパレー
タプレートの油溝が摩擦材を攻撃することになり耐久性
が確保しずらく、セパレータプレートの内部に油溝を形
成した場合には摩擦面で発生した熱を直接潤滑油が奪っ
て排出するのではないので効率が悪く摩擦面で発生した
熱を十分に排出できない可能性がある。セパレータプレ
ートの厚さを増大してその熱容量を大きくして熱の排出
を良くしようという方法は軸方向の寸法が増大するとい
う問題がある。本発明は上記問題に鑑み、耐久性にすぐ
れ、小型で、摩擦係合特性が安定している焼きつきしに
くい湿式クラッチを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、プレー
トの両側に摩擦材を貼着して構成される湿式クラッチに
おいて、プレートにスリットを設け、該スリットの半径
方向内側端面が摩擦材の内周端面よりも半径方向外側に
ある様にプレートの両側に摩擦材を貼着し、前記スリッ
トが、内周端部が軸方向に開放された、油溜まりを形成
する様にした湿式クラッチが提供される。また、上記湿
式クラッチにおいて、さらに、摩擦材に前記油溜まりか
らのオイルを摩擦材の摩擦面に供給するための油通路を
設け、摩擦面への潤滑油の供給を一層確実にすることも
可能である。
【0006】
【作用】プレートとプレートの両側に貼着された摩擦材
によって半径方向内側端部が開口された油溜まりが形成
され、開口部から潤滑油が入って貯留される。貯留され
た潤滑油は遠心力によって摩擦材の裏面から摩擦材内部
を通って摩擦材の表面から排出され、クラッチ係合時に
は摩擦面を潤滑する。摩擦材に前記油溜まりからのオイ
ルを摩擦材の摩擦面に供給するためのオイル通路を設け
れば摩擦材の表面側に排出される潤滑油量が増加し、ク
ラッチ係合時にの摩擦面の潤滑を一層確実なものとす
る。
【0007】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明による湿式クラッチが適用される自
動変速機の多板クラッチ機構の部分を示した図である。
図において、1は本発明による湿式クラッチを適用した
自動変速機の多板クラッチ機構である。2は本発明の第
1の実施例による湿式クラッチの全体を指し示し、軸中
心側端部でクラッチドラム3にスプライン結合されてい
る。4はセパレータプレートであって外側端部でクラッ
チドラム5にスプライン結合されている。6はピストン
であって油圧が与えられるとバネ7の付勢力に抗して図
中右方向に移動し、最左端のセパレータプレート4を押
圧する。最右端のセパレータプレート4の右端面にはス
トッパー8が設けられているのでピストン6が最左端の
セパレータプレート4の左端面を押圧すると隣接する各
湿式クラッチとセパレータプレート4は摩擦係合する。
なお、図中矢印は潤滑油の流れを示している。
【0008】図2は本発明の第1の実施例による湿式ク
ラッチ2の詳細を示した図であって、(a)は軸方向か
ら見た図,(b)は軸線に沿って見た断面図である。図
において、10はプレートであり、プレート10にはス
リット11が穿孔されておりその半径方向の内側の端部
は摩擦材12がプレート10の両面に貼着された時に、
該摩擦材12の内周端部よりも軸中心に近い所まで延出
しており、スリット11と一対の摩擦材12によって形
成される油溜まりに開口部13を形成している。
【0009】以下、図3を参照して上記の様に構成され
た本発明の第1の実施例の作動を説明する。潤滑油は開
口部13より進入しスリット11と摩擦材12で形成さ
れる油溜まりに貯留される。貯留された潤滑油には回転
による遠心力が作用している。ここで摩擦材12は40
%程度の気孔率を有しているので前記空間に貯留された
潤滑油は摩擦材12の内部を浸潤して通り抜け摩擦材1
2とセパレータプレート4の摩擦面近傍および摩擦面に
達し、摩擦面近傍の冷却、摩擦面の潤滑をおこない、最
後は摩擦面の隙間または摩擦材内部を通り遠心力によっ
て半径方向外側に排出される。この様に摩擦材12の内
部を通って潤滑油が安定的に供給されるので摩擦面に形
成される油膜も安定し、摩擦面の潤滑も安定しておこな
われる。そして、摩擦面に発生した摩擦熱は排出される
潤滑油が持ち去るので摩擦面の冷却性が向上する。
【0010】次に、本発明の第2の実施例の説明をす
る。本第2の実施例では第1の実施例の構造に加えるに
スリット11を覆っている部分の摩擦材12にスリット
11と摩擦材12で形成される油溜まりと摩擦面を連通
する孔を設けてある。図4は上記第2の実施例の構造を
示すものであって、14a,14b,14cが新たに加
えられた孔である。ここで、各孔14a,14b,14
cの半径方向の位置を変えてあるのは摩擦面に均一に潤
滑油が供給される様にするためである。
【0011】図5は上記の様に構成された本発明の第2
の実施例の作動を説明する図である。第1の実施例の場
合と同様に、潤滑油は開口部13より進入しスリット1
1と摩擦材12で形成される油溜まりに貯留され、その
ある部分は摩擦材12の内部を浸潤して通り抜け摩擦材
12とセパレータプレート4の摩擦面に達するが、他の
部分は新たに加えられた孔14aを通って摩擦面に供給
される。したがって、摩擦面に形成される油膜はさらに
安定し、摩擦面の潤滑もさらに安定しておこなわれ、摩
擦面の冷却性もより向上する。
【0012】
【発明の効果】本発明による湿式クラッチでは、上記の
様にプレートにスリットが設けられ、そこに貯留された
潤滑油が摩擦材内部を通って摩擦面に達し摩擦面の潤滑
をおこない、しかるのち外周方向に排出されるので、摩
擦面は潤滑油の安定的な供給を受け摩擦面に発生した熱
は潤滑油に吸収されて排出されて温度が下がり、焼きつ
きが防止され、耐久性が向上する効果が得られる。ま
た、潤滑油が安定的に摩擦面に供給されるので、係合初
期には油膜が厚いが係合後期には油膜が薄くなるという
こともなく、摩擦面の油膜状態は均一に保たれて摩擦係
合性能が安定し走行フィーリングが良くなる、。また、
潤滑油を貯留するのに湿式クラッチのプレートにスリッ
トを設けておこなっているので、プレートまたは摩擦材
を厚くして溝を設ける必要もなくプレートあるいは摩擦
材を薄くする事ができ、また摩擦熱を逃がす作用をセパ
レータプレートに担わせる必要もないのでセパレータプ
レートを薄くすることができる。したがって、自動変速
機のクラッチのあるいはブレーキ機構を構成する湿式ク
ラッチとセパレータプレートの小型化、特に軸方向の小
型化が図れる。特に、図1に示される様に、自動変速機
のクラッチのあるいはブレーキ機構には通常複数枚数の
湿式クラッチおよびセパレータプレートが使用されてい
るのでその効果は大きく、自動変速機全体の重量を軽減
し、結果的に自動車の燃料消費量、排気エミッションを
減少し、以て環境の浄化に寄与すること大である。ま
た、摩擦材を薄くする事は摩擦材の腰、すなわち原形状
態に戻ろうとする作用が強くなり剥離しにくくなり摩擦
材の耐久性が向上するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿式クラッチが適用された自動変速機
の多板クラッチ機構を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例の構造を示す図であっ
て、(a)は軸方向から見た図、(b)は図2の(a)
のA−A方向からみた断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例の作動を説明する図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例の構造を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の作動を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…多板クラッチ機構 2…湿式クラッチ 3…クラッチドラム 4…セパレータプレート 5…クラッチドラム 6…ピストン 7…バネ 8…ストッパ 10…プレート 11…スリット 12…摩擦材 13…開口部 14a…孔 14b…孔 14c…孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレートの両側に摩擦材を貼着して構成
    される湿式クラッチにおいて、プレートにスリットを設
    け、該スリットの半径方向内周端面が摩擦材の内周端面
    よりも半径方向外側にある様にプレートの両側に摩擦材
    を貼着し、前記スリットが、内周端部が軸方向に開放さ
    れた、油溜まりを形成する様にしたことを特徴とする湿
    式クラッチ。
  2. 【請求項2】 摩擦材に前記油溜まりからの潤滑油を摩
    擦材の摩擦面に供給するための油通路を設けたことを特
    徴とする前記請求項1に記載の湿式クラッチ。
JP19139593A 1993-08-02 1993-08-02 湿式クラッチ Pending JPH0742759A (ja)

Priority Applications (1)

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JP19139593A JPH0742759A (ja) 1993-08-02 1993-08-02 湿式クラッチ

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JP19139593A JPH0742759A (ja) 1993-08-02 1993-08-02 湿式クラッチ

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JPH0742759A true JPH0742759A (ja) 1995-02-10

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ID=16273896

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JP19139593A Pending JPH0742759A (ja) 1993-08-02 1993-08-02 湿式クラッチ

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JP (1) JPH0742759A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009121690A (ja) * 2009-03-05 2009-06-04 Nsk Warner Kk フリクションプレート
DE102007044856B4 (de) * 2006-09-25 2014-05-15 GM Global Technology Operations LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) Kupplungsanordnung mit einer Kupplungsscheibe mit inneren Fluidkanälen

Cited By (2)

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DE102007044856B4 (de) * 2006-09-25 2014-05-15 GM Global Technology Operations LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) Kupplungsanordnung mit einer Kupplungsscheibe mit inneren Fluidkanälen
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