JPH0742268B2 - フエニレン基を有するスパガリン類縁化合物及びその製造法 - Google Patents
フエニレン基を有するスパガリン類縁化合物及びその製造法Info
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- JPH0742268B2 JPH0742268B2 JP60186737A JP18673785A JPH0742268B2 JP H0742268 B2 JPH0742268 B2 JP H0742268B2 JP 60186737 A JP60186737 A JP 60186737A JP 18673785 A JP18673785 A JP 18673785A JP H0742268 B2 JPH0742268 B2 JP H0742268B2
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C279/00—Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
- C07C279/18—Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of guanidine groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
- A61P35/02—Antineoplastic agents specific for leukemia
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な制ガン性物質であるフエニレン基を有す
るスパガリン類縁化合物及びそれらの塩とその製造法に
関する。
るスパガリン類縁化合物及びそれらの塩とその製造法に
関する。
スパガリンは本発明者らによつてバチルス属のスパガリ
ン生産菌の培養液より単離された化合物であり、次の
構造を有する。
ン生産菌の培養液より単離された化合物であり、次の
構造を有する。
スパガリンはグラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して発
育阻止作用を示すと共に、マウス白血病L−1210、マウ
ス白血病FL−4、エールリツヒガン及び肉腫180(S−1
80)に対する治療実験で顕著な治療効果及び延命効果を
示し、抗腫瘍剤として期待されている化合物である(特
開昭57−48957号参照)。
育阻止作用を示すと共に、マウス白血病L−1210、マウ
ス白血病FL−4、エールリツヒガン及び肉腫180(S−1
80)に対する治療実験で顕著な治療効果及び延命効果を
示し、抗腫瘍剤として期待されている化合物である(特
開昭57−48957号参照)。
上記スパガリンは合成によつて得られることも公知であ
る〔ザ ジヤーナル オブ アンチバイオチクス(J.An
tibiotics)、第34巻 第1625頁(1981)参照〕。
る〔ザ ジヤーナル オブ アンチバイオチクス(J.An
tibiotics)、第34巻 第1625頁(1981)参照〕。
また、本発明者らは、スパガリンの類縁化合物を検索し
た結果、次の一般式V: (式中pは3〜8の整数を示し、R3は水素原子、水酸基
を有してもよい炭素数1〜4個の低級アルキル基又はベ
ンジル基を示す)で表わされる化合物(特開昭59−7604
6号)や次の一般式VI: 〔式中、R4は水素原子、水酸基又は炭素数1〜10個の脂
肪族アシルオキシ基を、R5はα又はω−アミノ酸のα−
又はω−アミノ基から水素原子1個及びカルボキシル基
から水酸基を除いた残基(但し、α−ヒドロキシルグリ
シンの残基を除く)を示し、隣接するカルボニル基及び
アミノ基と酸アミド結合しており、qは4〜6の整数を
示す)で表わされる化合物(特開昭59−42356号)も優
れた制ガン作用を示すことを見出した。
た結果、次の一般式V: (式中pは3〜8の整数を示し、R3は水素原子、水酸基
を有してもよい炭素数1〜4個の低級アルキル基又はベ
ンジル基を示す)で表わされる化合物(特開昭59−7604
6号)や次の一般式VI: 〔式中、R4は水素原子、水酸基又は炭素数1〜10個の脂
肪族アシルオキシ基を、R5はα又はω−アミノ酸のα−
又はω−アミノ基から水素原子1個及びカルボキシル基
から水酸基を除いた残基(但し、α−ヒドロキシルグリ
シンの残基を除く)を示し、隣接するカルボニル基及び
アミノ基と酸アミド結合しており、qは4〜6の整数を
示す)で表わされる化合物(特開昭59−42356号)も優
れた制ガン作用を示すことを見出した。
これらの知見を更に拡張して、より優れた制ガン効果を
有するスパガリン類縁化合物の開発が望まれていた。
有するスパガリン類縁化合物の開発が望まれていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、新規な構造からなり、親油性の増強さ
れた制癌制物質であるフエニレン基を有するスパガリン
類縁化合物、及びその製造法を提供することにある。
れた制癌制物質であるフエニレン基を有するスパガリン
類縁化合物、及びその製造法を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明はフエニレン
基を有するスパガリン類縁化物及びそれらの塩の発明で
あつて、それらの化学構造は下記一般式I: (式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示し、nは
3〜5の整数を示す)で表わされる。
基を有するスパガリン類縁化物及びそれらの塩の発明で
あつて、それらの化学構造は下記一般式I: (式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示し、nは
3〜5の整数を示す)で表わされる。
また、本発明の第2の発明は下記一般式Ia: (式中、nは3〜5の整数を示す)で表わされるフエニ
レン基を有するスパガリン類縁化合物又はそれらの塩の
製造法の発明であつて、次の一般式II: (式中、nは前記に同じ)で表わされる化合物と次式II
I: で表わされる化合物とを縮合させることを特徴とする。
レン基を有するスパガリン類縁化合物又はそれらの塩の
製造法の発明であつて、次の一般式II: (式中、nは前記に同じ)で表わされる化合物と次式II
I: で表わされる化合物とを縮合させることを特徴とする。
そして、本発明の第3の発明は、下記一般式Ib: (式中R1は低級アルキル基を示し、nは3〜5の整数を
示す)で表わされるフエニレン基を有するスパガリン類
縁化合物の製造法であつて、上記一般式Iaで表わされる
化合物に、次の一般式IV: R1−OH ……〔IV〕 (式中R1は前記に同じ)で表わされるアルコール類を酸
触媒存在下で反応させることを特徴とする。
示す)で表わされるフエニレン基を有するスパガリン類
縁化合物の製造法であつて、上記一般式Iaで表わされる
化合物に、次の一般式IV: R1−OH ……〔IV〕 (式中R1は前記に同じ)で表わされるアルコール類を酸
触媒存在下で反応させることを特徴とする。
本発明者等らは、第2の発明及び第3の発明で製造する
ことができる上記一般式Iの化合物が、マウス白血病L
−1210、マウス白血病FL−4、エールリツヒガン及び肉
腫80(S−180)に対する治療実験で、顕著な治療効果
及び延命効果を示すことを見出した。
ことができる上記一般式Iの化合物が、マウス白血病L
−1210、マウス白血病FL−4、エールリツヒガン及び肉
腫80(S−180)に対する治療実験で、顕著な治療効果
及び延命効果を示すことを見出した。
第1の発明の代表的化合物及びそれらの理化学的性質と
生物学的性質は次の通りである。
生物学的性質は次の通りである。
(1) 理学的性質 本発明により得られるフエニレン基を有するスパガリン
類縁化合物は、遊離塩基の状態では不安定なため、通常
の方法により、薬理学的に許容できる酸を加えて任意の
無毒性の酸付加塩とすることが好ましい。付加する酸と
しては、塩酸、リン酸、ホウ酸、硫酸などの無機酸及び
酢酸、クエン酸、酒石酸、グルタル酸などの有機酸が用
いられる。
類縁化合物は、遊離塩基の状態では不安定なため、通常
の方法により、薬理学的に許容できる酸を加えて任意の
無毒性の酸付加塩とすることが好ましい。付加する酸と
しては、塩酸、リン酸、ホウ酸、硫酸などの無機酸及び
酢酸、クエン酸、酒石酸、グルタル酸などの有機酸が用
いられる。
これらの化合物の、例えば塩酸塩は、いずれも無色吸湿
性の粉末で明確な融点を示さず、またラセミ体のため旋
光性を示さない。代表的化合物の塩酸塩の分子式を第1
表に、また赤外線吸収スペクトル(KBr錠として測定)
及びプロトン−核磁気共鳴スペクトル(重メタノール中
TMSを基準物質として測定)を第2表に示す。
性の粉末で明確な融点を示さず、またラセミ体のため旋
光性を示さない。代表的化合物の塩酸塩の分子式を第1
表に、また赤外線吸収スペクトル(KBr錠として測定)
及びプロトン−核磁気共鳴スペクトル(重メタノール中
TMSを基準物質として測定)を第2表に示す。
(2) 生物学的性質 本発明の一般式Iの化合物はいずれも著明な制ガン作用
を有し、下記のように、ガンの移植をうけたマウスに対
して、優れた延命効果を示す。
を有し、下記のように、ガンの移植をうけたマウスに対
して、優れた延命効果を示す。
(マウス移植ガンに対する治療効果) 1群4匹の雄性BDF1系マウス(5週令)にマウス白血病
L−1210細胞10万個を腹腔内に接種し、続いてそ当日よ
り1日1回6日間連続で、生理学的食塩水に溶解した試
料を腹腔内に投与し、30日間飼育観察して延命率〔T/C
×100=(処理群の平均生存日数/無処理群の平均生存
日数)×100〕を求めた。
L−1210細胞10万個を腹腔内に接種し、続いてそ当日よ
り1日1回6日間連続で、生理学的食塩水に溶解した試
料を腹腔内に投与し、30日間飼育観察して延命率〔T/C
×100=(処理群の平均生存日数/無処理群の平均生存
日数)×100〕を求めた。
本発明の第2の発明について詳述すると、本発明者ら
は、先に特開昭57−185254号において詳述したように、
ω−グアニジノ脂肪酸アミドとIII式の化合物を縮合さ
せるに当つて、それらの有するグアニジノ基、アミノ基
などの官能基を特定の保護基で保護することなく、反応
させることを見出した。即ち、本縮合反応は脱水反応で
あるので、通常は無水溶媒中での反応が好ましいが、
(II)式の化合物と(III)式の化合物は、通常酸付加
塩として取扱われるので、それらの溶解性から、少量の
水を添加して行つた。添加する水の量は(II)式の化合
物と(III)式の化合物を均一に溶解する最少量でよ
く、(II)式の化合物1モルに対し、4〜40モルの範囲
で使用すると収率が向上する。
は、先に特開昭57−185254号において詳述したように、
ω−グアニジノ脂肪酸アミドとIII式の化合物を縮合さ
せるに当つて、それらの有するグアニジノ基、アミノ基
などの官能基を特定の保護基で保護することなく、反応
させることを見出した。即ち、本縮合反応は脱水反応で
あるので、通常は無水溶媒中での反応が好ましいが、
(II)式の化合物と(III)式の化合物は、通常酸付加
塩として取扱われるので、それらの溶解性から、少量の
水を添加して行つた。添加する水の量は(II)式の化合
物と(III)式の化合物を均一に溶解する最少量でよ
く、(II)式の化合物1モルに対し、4〜40モルの範囲
で使用すると収率が向上する。
更に、収率を向上させるために、酸触媒を加えることも
できる。酸触媒としては塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸な
どの無機酸や、酢酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸などの有機酸を使用できるが、特
にグルタル酸、クエン酸などのカルボン酸の使用が好ま
しい。
できる。酸触媒としては塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸な
どの無機酸や、酢酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸などの有機酸を使用できるが、特
にグルタル酸、クエン酸などのカルボン酸の使用が好ま
しい。
使用する酸の量は、(II)式の化合物1モルに対して0
〜10モル、好ましくは0.5〜4モルの割合である。反応
温度は室温〜80℃で行われ、好ましくは40℃〜60℃であ
り、反応時間は温度に応じて異なるが、5時間〜2日が
好ましい。
〜10モル、好ましくは0.5〜4モルの割合である。反応
温度は室温〜80℃で行われ、好ましくは40℃〜60℃であ
り、反応時間は温度に応じて異なるが、5時間〜2日が
好ましい。
本発明のための合成原料となる一般式IIで表わされる化
合物は公知の化合物、例えば、次式 (式中nは前記に同じ)の化合物から公知の反応を利用
して合成することができる。また式IIIで表わされるN
−〔4−(3−アミノプロピル)アミノブチル〕−2,2
−ジヒドロキシエタンアミドは、本発明者らによる特開
昭57−192347号、同58−52263号、同60−104053号各公
報又は特願昭59−36263号明細書に詳述した方法により
製造することができる。
合物は公知の化合物、例えば、次式 (式中nは前記に同じ)の化合物から公知の反応を利用
して合成することができる。また式IIIで表わされるN
−〔4−(3−アミノプロピル)アミノブチル〕−2,2
−ジヒドロキシエタンアミドは、本発明者らによる特開
昭57−192347号、同58−52263号、同60−104053号各公
報又は特願昭59−36263号明細書に詳述した方法により
製造することができる。
第3の発明を詳述すると、用いられるIV式のアルコール
類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノールなどの低級アルコール類を挙げることができ
る。
類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノールなどの低級アルコール類を挙げることができ
る。
また、用いられる酸触媒としては、塩酸、硫酸などの無
機酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、及
びダウエツクス50W(ダウケミカル社製)など陽イオン
交換樹脂などが使用される。反応温度は室温〜60℃で、
好ましくは室温であり、反応時間は温度によつて異なる
が1日〜数日間が、収率上好ましい。
機酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、及
びダウエツクス50W(ダウケミカル社製)など陽イオン
交換樹脂などが使用される。反応温度は室温〜60℃で、
好ましくは室温であり、反応時間は温度によつて異なる
が1日〜数日間が、収率上好ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1 10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニル)ブタノイ
ル〕−α−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザデ
カン3塩酸塩の合成 4−(4−グアニジノフエニル)ブタンアミド塩酸塩4.
0g(15.6ミリモル)、N−〔4−(3−アミノプロピ
ル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキシエタンアミド
2塩酸塩5.9g(20.2ミリモル)、コハク酸1.1g(5.2ミ
リモル)と水1.4gを混合し、60℃で18時間加温した。反
応後水50mlを加え、CM−セフアデツクスC−25(フアル
マシア社製)(Na型)400mlのカラムにかけ、水3と1
M NaCl 3によるグラジエント溶出を行つた。目的物を
含むフラクシヨンを集め、減圧濃縮後メタノールで2回
抽出した。メタノール抽出液を20mlに濃縮し、これをセ
フアデツクスLH−20(フアルマシア社製)400mlのカラ
ムにかけメタノールで展開した。目的物を含むフラクシ
ヨンを集めて濃縮乾固し、10−{N−〔4−(4−グア
ニジノフエニル)ブタノイル〕−α−ヒドロキシグリシ
ル}−1,5,10−トリアザデカン3塩酸塩を2.7g(5.0ミ
リモル)得た。収率32.4% 実施例2 10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニル)ブタノイ
ル〕−α−メトキシグリシル}−1,5,10−トリアザデカ
ン3塩酸塩の合成 10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニル)ブタノイ
ル〕−α−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザデ
カン3塩酸塩2.5g(4.7ミリモル)をメタノール45mlに
溶かし、C−HCl 0.7mlを加え室温で20時間かくはんし
た。反応液を減圧濃縮し、得られた残留固体を水500ml
に溶解後pH6に調整して、CMセフアデツクスC−25(Na
型)300mlのカラムにかけ、3の水と3 1M NaClに
よるグラジエント溶出を行つた。目的物を含むフラクシ
ヨンを集めて濃縮後にメタノールで2回抽出し、抽出液
をセフアデツクスLH−20の300mlのカラムにかけメタノ
ールで展開した。目的物を含むフラクシヨンを集めて濃
縮乾固し、10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニ
ル)ブタノイル〕−α−メトキシグリシル}−1,5,10−
トリアザデカン3塩酸塩を1.4g(2.6ミリモル)得た。
収率56.0% 実施例3 10−{N−〔6−(4−グアニジノフエニル)ヘキサノ
イル〕−α−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザ
デカン3塩酸塩の合成 6−(4−グアニジノフエニル)ヘキサンアミド塩酸塩
3.5g(12.3ミリモル)、N−〔4−(3−アミノプロピ
ル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキシエタンアミド
2塩酸塩4.68g(16ミリモル)、グルタル酸1.6g(12.1
ミリモル)と水2.5gを混合し、60℃で8時間加温した。
反応後、実施例1に準じて、精製を行い、10−{N−
〔6−(4−グアニジノフエニル)ヘキサノイル〕−α
−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザデカン3塩
酸塩を2.48g得た。収率36% 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明は、新規な構造からなり、
親油性の増強された制ガン性物質であるフエニレン基を
有するスパガリン類縁化合物及びその製造法を提供する
ものである。
ル〕−α−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザデ
カン3塩酸塩の合成 4−(4−グアニジノフエニル)ブタンアミド塩酸塩4.
0g(15.6ミリモル)、N−〔4−(3−アミノプロピ
ル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキシエタンアミド
2塩酸塩5.9g(20.2ミリモル)、コハク酸1.1g(5.2ミ
リモル)と水1.4gを混合し、60℃で18時間加温した。反
応後水50mlを加え、CM−セフアデツクスC−25(フアル
マシア社製)(Na型)400mlのカラムにかけ、水3と1
M NaCl 3によるグラジエント溶出を行つた。目的物を
含むフラクシヨンを集め、減圧濃縮後メタノールで2回
抽出した。メタノール抽出液を20mlに濃縮し、これをセ
フアデツクスLH−20(フアルマシア社製)400mlのカラ
ムにかけメタノールで展開した。目的物を含むフラクシ
ヨンを集めて濃縮乾固し、10−{N−〔4−(4−グア
ニジノフエニル)ブタノイル〕−α−ヒドロキシグリシ
ル}−1,5,10−トリアザデカン3塩酸塩を2.7g(5.0ミ
リモル)得た。収率32.4% 実施例2 10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニル)ブタノイ
ル〕−α−メトキシグリシル}−1,5,10−トリアザデカ
ン3塩酸塩の合成 10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニル)ブタノイ
ル〕−α−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザデ
カン3塩酸塩2.5g(4.7ミリモル)をメタノール45mlに
溶かし、C−HCl 0.7mlを加え室温で20時間かくはんし
た。反応液を減圧濃縮し、得られた残留固体を水500ml
に溶解後pH6に調整して、CMセフアデツクスC−25(Na
型)300mlのカラムにかけ、3の水と3 1M NaClに
よるグラジエント溶出を行つた。目的物を含むフラクシ
ヨンを集めて濃縮後にメタノールで2回抽出し、抽出液
をセフアデツクスLH−20の300mlのカラムにかけメタノ
ールで展開した。目的物を含むフラクシヨンを集めて濃
縮乾固し、10−{N−〔4−(4−グアニジノフエニ
ル)ブタノイル〕−α−メトキシグリシル}−1,5,10−
トリアザデカン3塩酸塩を1.4g(2.6ミリモル)得た。
収率56.0% 実施例3 10−{N−〔6−(4−グアニジノフエニル)ヘキサノ
イル〕−α−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザ
デカン3塩酸塩の合成 6−(4−グアニジノフエニル)ヘキサンアミド塩酸塩
3.5g(12.3ミリモル)、N−〔4−(3−アミノプロピ
ル)アミノブチル〕−2,2−ジヒドロキシエタンアミド
2塩酸塩4.68g(16ミリモル)、グルタル酸1.6g(12.1
ミリモル)と水2.5gを混合し、60℃で8時間加温した。
反応後、実施例1に準じて、精製を行い、10−{N−
〔6−(4−グアニジノフエニル)ヘキサノイル〕−α
−ヒドロキシグリシル}−1,5,10−トリアザデカン3塩
酸塩を2.48g得た。収率36% 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明は、新規な構造からなり、
親油性の増強された制ガン性物質であるフエニレン基を
有するスパガリン類縁化合物及びその製造法を提供する
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 (72)発明者 中村 輝也 滋賀県草津市野村町831番の6 (72)発明者 藤井 昭男 神奈川県鎌倉市大船4丁目8番13号
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式I: (式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を示し、nは
3〜5の整数を示す)で表わされるフエニレン基を有す
るスパガリン類縁化合物及びそれらの塩。 - 【請求項2】下記一般式II: (式中、nは3〜5の整数を示す)で表わされる化合物
と、下記式III: で表わされる化合物とを縮合させることを特徴とする下
記一般式Ia: (式中、nは前記に同じ)で表わされるフエニレン基を
有するスパガリン類縁化合物の製造法。 - 【請求項3】下記一般式Ia: (式中、nは3〜5の整数を示す)で表わされる化合物
に、下記一般式IV: R1−OH ……〔IV〕 (式中、R1は低級アルキル基を示す)で表わされるアル
コール類を酸触媒存在下で反応させることを特徴とする
一般式Ib: (式中R1とnは前記に同じ)で表わされるフエニレン基
を有するスパガリン類縁化合物の製造法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60186737A JPH0742268B2 (ja) | 1985-08-27 | 1985-08-27 | フエニレン基を有するスパガリン類縁化合物及びその製造法 |
EP86111386A EP0213526A1 (en) | 1985-08-27 | 1986-08-18 | Spergualin-related compounds, a process for their preparation and their use as medicaments |
DK404386A DK404386A (da) | 1985-08-27 | 1986-08-25 | Spergualinbeslaegtede forbindelser eller fysiologisk acceptable salte deraf, deres fremstilling og anvendelse |
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