JPH0742221B2 - 化粧料用乳化組成物の製造方法 - Google Patents

化粧料用乳化組成物の製造方法

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JPH0742221B2
JPH0742221B2 JP4210946A JP21094692A JPH0742221B2 JP H0742221 B2 JPH0742221 B2 JP H0742221B2 JP 4210946 A JP4210946 A JP 4210946A JP 21094692 A JP21094692 A JP 21094692A JP H0742221 B2 JPH0742221 B2 JP H0742221B2
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oil
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cosmetics
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秀敏 中端
貞夫 星崎
顕吉 松原
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Pola Chemical Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水中油型の化粧料用乳化
組成物の製造方法に関するものであり、詳しくは、牛な
どの動物項靭帯などに存在するエラスチンの加水分解物
を乳化剤として用いた化粧料用乳化組成物の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧料として用いられている水中
油型の乳化組成物として各種アミノ酸の誘導体,ポリビ
ニルアルコールなどの水溶性高分子或いは多糖類などを
配合したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
水中油型の乳化組成物は、さっぱりとした感触を残しつ
つ、保湿、保水効果は優れているが、逆に水溶性高分子
或いは多糖類などを多量に配合した場合には「ぬめり
感」などを生じて感触的に好ましくない。
【0004】本発明は斯る実情に鑑みてなされたもので
あって、安全性が高く、乳化系がきわめて安定であると
ともに、優れた保湿、保水性を有し、感触的にも優れた
化粧料用乳化組成物の製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エラスチ
ン加水分解物が保湿、保水効果ならびに乳化能に優れて
いるという知見の基に新規な化粧料用乳化組成物の製造
方法を発明し前記問題点を解決するための手段としたも
のであり、第1発明は、エラスチン加水分解物またはエ
ラスチン加水分解物を含有する水溶液と、多価アルコー
ルとを混合して界面活性剤相を形成し、この界面活性剤
相に油脂類を加えて界面活性剤相中油型の乳化組成物を
製造し、次に前記乳化組成物に水相を加えることを特徴
とし、第2発明は、エラスチン加水分解物またはエラス
チン加水分解物を含有する水溶液と、多価アルコール
と、グリチルリチンジカリウム塩、カゼインソーダ、塩
化ナトリウム、塩化カリウムの少なくとも一種からなる
イオン性物質0.1〜5重量%とを混合して界面活性剤
相を形成し、この界面活性剤相に油脂類を加えて界面活
性剤相中油型の乳化組成物を製造し、次に前記乳化組成
物に水相を加えることを特徴とする。
【0006】そして、前記各発明に用いられるエラスチ
ン加水分解物は、牛などの動物項靭帯に存在するエラス
チンを蛋白分解酵素を用いて加水分解処理することによ
り得られたポリペプタイドであり、中でも平均分子量1
万〜10万程度のものが用いられる。これは平均分子量
1万以下のものは乳化力に乏しく、平均分子量10万を
越えるものはそれ自身の溶解性が悪くなるためであり、
殊に、平均分子量5万〜10万のものが好適である。
【0007】また、エラスチン加水分解物は、乳化組成
物の総重量に対してポリペプタイド総量として0.00
1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の割合で
配合される。0.001重量%よりも少ないと乳化能が
期待できず、10重量%を越えた場合には乳化能ならび
に保湿、保水効果の向上がみられず無駄となって、経済
的に好ましくないためである。
【0008】本発明に用いられるエラスチン加水分解物
は例えば次の方法により得ることができる。即ち、新鮮
な牛の凍結靭帯1kgの細砕物に精製水5lを加え、希
釈した水酸化ナトリウム溶液を用いてpH10.5に調
整した後1〜2時間煮沸し、遠心分離機を用いて脱水し
て残留物に精製水5lを加え、希硫酸を用いてpH2.
0に調整した後再度1〜2時間煮沸し、遠心分離機を用
いて脱水した後、多量の水で洗い洗液のpHを中性とす
る。次に、これを2lの水に分散させた後ブレンダにて
攪拌し、蛋白分解酵素を加えて60℃の温度で6〜8時
間、部分的に加水分解する。そして、この部分分解液を
1時間煮沸して残存する酵素を失活させた後に不溶物を
濾別して最終ポリペプタイド溶液を得る。
【0009】上記の製造方法によって得られたポリペプ
タイド溶液中にはポリペプタイド総量として14.0〜
16.0w/v%を含み、また総窒素として2.0〜
2.5w/v%を含む。これをそのまま使用してもよ
く、また乾燥粉末化したものを使用することもできる。
【0010】このようにして得られたエラスチン加水分
解は単独でも優れた乳化能を有しているが、更に多価ア
ルコールまたはイオン性物質と併用することにより、そ
の乳化力は格段に向上し、非常に優れた化粧料用乳化組
成物を得ることができる。
【0011】前記各発明に用いられる多価アルコールと
しては、分子内に2個以上の水酸基を有するもので、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、
ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ソルビトー
ル、マルチトール、ソルビタン、グルコース、フルクト
ース、シュクロース、マルトースなどが挙げられ、これ
らの一種または二種以上の混合物が用いられるが、この
中でも特にグリセリン単独もしくはグリセリンと他の物
質との混合物の場合がより効果的である。
【0012】多価アルコールの配合量としては、乳化組
成物の総重量に対して1〜90重量%の範囲が好まし
く、前記範囲の内で比較的少量を用いた場合には乳化助
剤として水中油型乳化組成物の形成に寄与する。
【0013】また、前記第2発明に用いられるグリチル
リチンジカリウム塩、カゼインソーダ、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウムなどのイオン性物質は一種または二種
以上の混合物の形で用いられ、乳化力の向上及び乳化組
成物の安定性向上に寄与する。
【0014】イオン性物質は、乳化組成物の総重量に対
して0.1〜5重量%好ましくは0.5〜2重量%の範
囲で配合される。0.1重量%より少ない量では効果が
期待できず、5重量%を越える量を用いても効果の向上
が見られず余り意味がない。
【0015】尚、より幅広い乳化組成物を得るため、ま
た乳化方法の選択幅を広げるため通常用いられる他の乳
化剤、例えばレシチン、しょ糖脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン脂肪酸エステル、その他の非イオン界面活性剤
(HLB3〜14)、脂肪酸塩等のイオン性界面活性剤
等を副活性剤として併用することも可能である。
【0016】一方、前記各発明に適用される油脂類とし
ては特に制限はなく、化粧料に通常用いられる油脂類、
例えば流動パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリ
ンワックス等の炭化水素類、オリーブ油、サフラワー
油、ミンク油、牛脂等の動植物油、ミリスチン酸ミリス
チル、オレイン酸オレイル等のエステル類、セタノー
ル、オレイルアルコール等の高級アルコール類、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸
類、および香料などが包含され、それぞれの構成比率は
系の外観、使用性、安定性等の目的により任意に選択さ
れる。
【0017】次に、本発明の化粧料用乳化組成物の製造
方法には、界面活性剤相乳化法が適用される。即ち、先
ずエラスチン加水分解物もしくはこれを含有する水溶
液、多価アルコールおよび必要に応じてイオン性物質の
それぞれの適量を混合し、これに油相成分を加えて形成
した多価アルコールを溶解したエラスチン加水分解物連
続相からなる界面活性剤相中に油相成分を可溶化もしく
はマイクロエマルジョンとして均一分散させることで界
面活性剤相中油型乳化組成物を得る。更に、これを水相
で希釈または水相を加えて均一混合することで水中油型
の化粧料用乳化組成物を得る。
【0018】しかしながら、前述のような通常用いられ
る他の副活性剤を併用した場合には、通常の可溶化反転
法や転相温度乳化法などを利用することも可能となる。
【0019】以上のように本発明の製造方法により得ら
れた化粧料用乳化組成物は、乳化剤として用いるエラス
チン加水分解物が高分子量のポリペプタイド物質である
ため安全性が高く、またそれ自身にゲル形成能があるた
め多価アルコール効果と相まって乳化系がきわめて安定
であり、更に優れた保湿・保水性、皮膜感、感触を兼ね
備えたものとなる。
【0020】ここで、一般に化粧料として適用されるp
H域でのエラスチン加水分解物自身のpH安定性を表1
に示す。尚、表1の評価中、「+」は僅かに認める、
「−」は変化のないことを示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1によればエラスチン加水分解物が化粧
料として適用されるpH域できわめて安定であることが
判明した。
【0023】次に、本発明により製造された化粧料用乳
化組成物について行なった評価試験の結果を表2および
表3に示す。
【0024】表2は後述の実施例3によって製造された
乳化組成物(クリーム)と、実施例3中のエラスチン加
水分解物(含有量4.5重量%)の代りに従来のノニオ
ン活性剤(ツイーン60:2.0重量%+スパン60:
2.5重量%)を用いたクリーム(比較例1)およびア
ミノ酸誘導体(N−ラウロイルグルタミン酸ポリオキシ
エチレン2モル−2−オクチルドデシルエーテルジエス
テル:2.0重量%+N−ラウロイルグルタミン酸ポリ
オキシエチレン5モルステアリルエーテルジエステル:
0.6重量%+ポリオキシエチレン付加脂肪族エーテル
系SAA:1.9重量%)を活性剤として用いたクリー
ム(比較例2)との各種比較評価試験の結果を示す。
【0025】また、表3は後述の実施例1によって製造
された乳化組成物(乳液)と、実施例1中のエラスチン
加水分解物(含有量1.5重量%)の代りに従来のノニ
オン活性剤(シイーン60:0.7重量%+スパン6
0:0.8重量%)を用いた乳液(比較例3)、および
アミノ酸誘導体(N−ラウロイルグリタミン酸ポリオキ
シエチレン(2)−2−オクチルドデシルエーテルジェ
ステル:0.7重量%+N−ラウロイルグルタミン酸ポ
リオキシエチレン(5)ステアリルエーテルジェステ
ル:0.2重量%+ポリオキシエチレン付加脂肪酸族エ
ーテル系SAA:0.6重量%)を活性剤として用いた
乳液(比較例4)との各種比較評価試験の結果を示す。
【0026】尚、表2、3中の評価中◎は「優」、○は
「良」、△は「良以下」、×は「悪」を示す。また、
「安全性」については、各20名について行なった上腕
内側部における48時間クローズドパッチテストの陽性
率を判断の基準とし、「安定性」については各サンプル
5個についてエージング試験(−5〜40℃、2ヶ月経
時)により判断し、また、「感触」については各被試験
者50名による2週間使用テスト時の官能評価によっ
た。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】前記表2および表3によれば、本発明によ
って得られた乳化組成物が従来の乳化組成物に比べて安
全性がきわめて高く、また乳化系が著しく安定であっ
て、優れた感触を有することが判る。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。
【0031】実施例1(乳液)
【表4】
【0032】成分Aを70〜80°Cの温度で混合して
界面活性剤相を形成し、これに成分Bを徐々に添加し、
次に成分C、成分Dを順に加えて冷却した。
【0033】実施例2(乳液)
【表5】
【0034】成分Aを70〜85°Cの温度で混合して
界面活性剤相を形成し、これに成分Bを徐々に添加し、
次に成分C、成分Dを順に加えて冷却した。
【0035】実施例3(クリーム)
【表6】
【0036】成分Aを70〜85°Cの温度で混合して
界面活性剤相を形成し、これに成分Bを添加、次に成分
Cを加えて冷却した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01F 17/30 B01J 13/00 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エラスチン加水分解物またはエラスチン
    加水分解物を含有する水溶液と、多価アルコールとを混
    合して界面活性剤相を形成し、この界面活性剤相に油脂
    類を加えて界面活性剤相中油型の乳化組成物を製造し、
    次に前記乳化組成物に水相を加えることを特徴とする水
    中油型の化粧料用乳化組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 エラスチン加水分解物またはエラスチン
    加水分解物を含有する水溶液と、多価アルコールと、グ
    リチルリチンジカリウム塩、カゼインソーダ、塩化ナト
    リウム、塩化カリウムの少なくとも一種からなるイオン
    性物質0.1〜5重量%とを混合して界面活性剤相を形
    成し、この界面活性剤相に油脂類を加えて界面活性剤相
    中油型の乳化組成物を製造し、次に前記乳化組成物に水
    相を加えることを特徴とする水中油型の化粧料用乳化組
    成物の製造方法。
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