JPH0741798A - 固型石けん組成物 - Google Patents

固型石けん組成物

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JPH0741798A
JPH0741798A JP20363893A JP20363893A JPH0741798A JP H0741798 A JPH0741798 A JP H0741798A JP 20363893 A JP20363893 A JP 20363893A JP 20363893 A JP20363893 A JP 20363893A JP H0741798 A JPH0741798 A JP H0741798A
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fatty acid
carbon
acid salt
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weight
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JP20363893A
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Tsutomu Iwamoto
努 岩本
Atsushi Ichiyanagi
厚史 一柳
Miyako Kumagai
美也子 熊谷
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶け崩れを防止し、かつ泡性能を向上させた
固型石けん組成物を提供する。 【構成】 (A)石けん組成物に含まれる全脂肪酸塩
中、炭素数が18で炭素−炭素二重結合を2個以上有す
る脂肪酸塩成分と、炭素数が16で炭素−炭素二重結合
を1個以上有する脂肪酸塩成分の合計含有量が2重量%
以下である脂肪酸塩(特に好ましくは、前記各脂肪酸塩
の含有量が1重量%以下)、及び(B)両性界面活性剤
及び半極性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上、
を含有することを特徴とする固型石けん組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、泡性能が向上し、溶け
崩れが改善された固型石けん組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、天然油脂を原料として用い、これ
をアルカリでケン化して脂肪酸塩からなる石けん基剤を
作り、この石けん基剤に香料や着色料、グリセリン、E
DTA等の補助成分を配合して石けん組成物を得ること
は広く行われている。この場合、石けんの硬さ、溶解
性、起泡性、洗浄力等の特性は、石けん基剤の脂肪酸塩
構成によって変ることから、所望特性の石けんが得られ
るように、牛脂、パーム油、ヤシ油等の複数の油脂原料
を混合したものを原料油脂として使用している。従来用
いられている最も一般的な原料油脂は、牛脂70〜85
重量%とヤシ油30〜15重量%からなる混合油脂であ
る。
【0003】前記従来の固型石けんの原料油脂は、前記
したように、例えば牛脂とヤシ油とを混合したものであ
り、これらから得られる石けん基剤である脂肪酸塩は、
炭素数が12〜18程度の飽和脂肪酸塩および不飽和脂
肪酸塩を主成分とするもので、天然油脂の炭素分布を基
本的には、そのまま利用するという発想から脱却したも
のではなかった。このため固型石けんの泡立ちについて
は限界があると考えられており、各種炭素数の飽和脂肪
酸と不飽和脂肪酸を分離したのち、これらを新らたに組
合せて固型石鹸の重点品質である泡立ちの良さと溶け崩
れのなさを兼ね備えたものを開発するという発想で成功
した例はなかった。
【0004】一方、泡立ちを改良しようとして両性界面
活性剤、例えばベタイン系界面活性剤、又は半極性界面
活性剤、例えば第3級アミンオキサイド型界面活性剤な
どの高起泡性界面活性剤を配合することにより泡立ちを
高める試みがなされていたものの、それが浴室などの常
に水と接触する場所に置かれた場合、著しく溶け崩れす
るという欠点があったため、実用的に問題があり、泡立
ちの向上と溶け崩れのなさを両立させることは困難と考
えられていた。
【0005】しかしながら、油脂原料として単に例えば
牛脂とヤシ油を混合したものを使用すると、石けん基剤
には炭素数が18で炭素−炭素二重結合を1個有する不
飽和脂肪酸塩以外の不飽和脂肪酸塩を必要な量以上に多
く(例えば3〜10重量%程度)含有されてしまい、こ
のような油脂原料を使用すると、得られた固型石けんは
溶け崩れや泡性能を向上させることができないという欠
点を有しているためであり、これらの改善は極めて困難
であった。
【0006】前記従来の欠点を解決するために、本発明
者等は、先に、パーム油を原料としこれをエステル交
換、分留、水洗処理を含む特定の処理手段を施して得ら
れた、炭素数が18で炭素−炭素二重結合を2個以上有
する脂肪酸塩成分の含有率が2重量%以下の石けん基剤
を提案した(特開平4−117497号)。
【0007】この石けん基材を用いた固型石けんは、溶
け崩れ、泡性能等が、従来のものに比較して、かなり改
善されたものである。しかし固型石けんとして充分に満
足できるものとしては、更に改善を必要とするものであ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶け崩れを
防止し、しかも泡性能を更に向上させた固型石けん組成
物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記成
分(A)及び(B) (A)石けん組成物に含まれる全脂肪酸塩中、炭素数が
18で炭素−炭素二重結合を2個以上有する脂肪酸塩成
分と、炭素数が16で炭素−炭素二重結合を1個以上有
する脂肪酸塩成分との合計含有量が2重量%以下である
脂肪酸塩 (B)両性界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれ
る1種又は2種以上を含有することを特徴とする固型石
けん組成物が提供され、特に、前記成分(A)が、石け
ん組成物に含まれる全脂肪酸塩中、炭素数が18で炭素
−炭素二重結合を2個以上有する脂肪酸塩成分の含有量
が1重量%以下の脂肪酸塩であることを特徴とする前記
固型石けん組成物、更に、前記成分(A)が、石けん組
成物に含まれる全脂肪酸塩中、炭素数が16で炭素−炭
素二重結合を1個以上有する脂肪酸塩成分の含有量も1
重量%以下の脂肪酸塩であることを特徴とする前記固型
石けん組成物が提供され、更に、前記成分(B)の両性
活性剤が、ベタイン系界面活性剤であること、また、前
記成分(B)の半極性活性剤が第3級アミンオキサイド
型半極性界面活性剤であることをそれぞれ特徴とする前
記固型石けん組成物が提供され、更にまた、前記成分
(B)の含有量が0.5〜20.0重量%の範囲である
ことを特徴とする前記固型石けん組成物が提供される。
【0010】本発明者等は、石けん基剤である脂肪酸塩
として、炭素数が18で炭素−炭素二重結合を1個有す
る不飽和脂肪酸塩以外の不飽和脂肪酸である、炭素数が
18で炭素−炭素二重結合を2個以上有する脂肪酸塩成
分と、炭素数が16で炭素−炭素二重結合を1個以上有
する脂肪酸塩成分との合計含有量が2重量%以下にし、
しかも両性界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれ
る1種又は2種以上を配合した場合、泡性能が極めて優
れ、かつ溶け崩れが従来のものに比較して著しく改善さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、前記不飽和脂肪酸塩を2重量%以下
に抑えただけでは溶け崩れは改善できるものの泡性能を
充分に高めることができなく、これは両性界面活性剤及
び半極性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を配
合することによりはじめて達成することができた。
【0012】先ず、成分(A)について詳細に説明す
る。本発明の固型石けん組成物における油脂原料として
は、従来公知の原料が用いられる。具体的には、各種炭
素鎖長の脂肪酸、脂肪酸エステルの混合物、天然油脂で
ある牛脂、豚脂などに代表される動物性油脂、ヤシ油、
パーム油、パーム核油、大豆油、オリーブ油などに代表
される植物性油脂等を、単独、若しくは混合して使用で
きる。
【0013】本発明の固型石けん組成物の前記特定組成
の脂肪酸塩組成物は、前記油脂原料を用い、これを分
留、水素化、その他の方法により分離や処理を行ったう
え、脂肪酸組成を前記規定した範囲になるように新らた
に調整し、次いで、水酸化ナトリウム、または水酸化ナ
トリウムと水酸化カリウムのアルカリ混合物でけん化、
或いは中和することにより製造することができる。ま
た、前記各工程の順序は適宜変更でき、例えばアルカリ
でけん化、或いは中和した後、所定の脂肪酸塩の組成を
本発明の前記規定した範囲になるように調整してもよ
い。
【0014】本発明の固型石けん組成物は、前記したよ
うに、その基剤である全脂肪酸塩中、炭素数が18で炭
素−炭素二重結合を2個以上有する脂肪酸塩成分と、炭
素数が16で炭素−炭素二重結合を1個以上有する脂肪
酸塩成分との合計含有量が2重量%以下、好ましくは1
重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下である。
該含有量が2重量%より多いと固型石けんの溶け崩れ、
泡性能のいずれの性能においても好ましくない。
【0015】また前記炭素数が18で炭素−炭素二重結
合を2個以上有する脂肪酸塩の含有量を1重量%以下、
好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.2重
量%以下、更にまた、前記炭素数が16で炭素−炭素二
重結合を1個以上有する脂肪酸塩の含有量を1重量%以
下、好ましくは0.5重量%以下に抑えることにより更
に性能が向上する。
【0016】本発明の固型石けん組成物の成分(A)の
好ましい脂肪酸塩組成、及び特に好ましい脂肪酸塩組成
を下記表1に示す。
【表1】 尚、例えば「C18F1」は炭素数(C)が18で炭素
−炭素二重結合(F)を1個有する脂肪酸塩を表わす。
表1の組成において、C161とC182の合計は2重量
%以下、好ましくは1重量%以下である。
【0017】本発明の固型石けん組成物の成分(A)
は、前記したように全脂肪酸塩中の対イオンにおけるナ
トリウム塩とカリウム塩との重量比が99:1〜70:
30のものが好ましく、特に好ましくは95:5〜8:
20である。ナトリウム塩とカリウム塩の重量比がこの
範囲である場合、泡性能が良好で、かつ溶け崩れが従来
のものに比べて著しく改善された固型石けんが得られ
る。
【0018】次いで、成分(B)について詳細に説明す
る。両性界面活性剤としては、下記一般式(I)及び
(II)に示すものの1種又は2種以上が好適に用いら
れる。 一般式(I)で表わされるベタイン系両性界面活性剤
【化1】 (式中R1は平均炭素数7〜20のアルキル基又はアル
ケニル基、R2及びR3は炭素数1〜4のアルキル基、Q
は炭素数1〜3のアルキレン基及び炭素数2〜3のヒド
ロキシアルキレン基よりなる群から選ばれ、Zは−CO
-又は−SO3 -であり、xは1〜5の整数であり、y
は0又は1を表わす。Zが−COO-であるときにはQ
はアルキレン基であり、yは0又は1である。)この様
なベタイン系両性界面活性剤には、ベタイン型両性界面
活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤、アミドベタ
イン型両性界面活性剤、アミドスルホベタイン型両性界
面活性剤がある。
【0019】代表的なベタイン型両性界面活性剤には、
デシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチル
アミノ酢酸ベタイン、セチルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等があ
る。代表的なスルホベタイン型両性界面活性剤には、ヤ
シ油アルキルジメチルスルホプロピルベタイン、ステア
リルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチ
ルアミノヒドロキシプロピルスルホベタイン等がある。
代表的なアミドベタイン型両性界面活性剤には、ラウリ
ン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ
油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、
ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン等がある。代表的なアミドスルホベタイン型両性界面
活性剤には、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ
ヒドロキシプロピルスルホベタイン、ヤシ油脂肪酸アミ
ドプロピルジメチルアミノヒドロキシプロピルスルホベ
タインが挙げられる。
【0020】一般式(II)で表わされるイミダゾリニウ
ムベタイン型両性界面活性剤
【化2】 (式中R4は平均炭素数5〜21のアルキル基又はアル
ケニル基、nは1又は2であり、Mはアルカリ金属又は
有機アミン類を表わす。)
【0021】この様なイミダゾリニウムベタイン型両性
界面活性剤としては、カブリル−N−カルボキシメチル
−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラ
ウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン、ヤシ油アルキル−N−カル
ボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム
ベタイン、カプリル−N−カルボキシエチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリル−N
−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリ
ニウムベタイン、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチ
ル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等
が挙げられる。
【0022】また、半極性界面活性剤としては、下記一
般式(III)で示すものの1種又は2種以上が好適に用
いられる。
【化3】 (式中R1は平均炭素数7〜20のアルキル基又はアル
ケニル基、R2及びR3は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、xは1〜5の整数であり、yは0又は1を表わ
す。)
【0023】代表的な半極性両性界面活性剤としては、
ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチル
アミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、
ヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸ア
ミドプロピルジメチルアミンオキシド、ミリスチン酸ア
ミドプロピルジメチルアミンオキシド、パルミチン酸ア
ミドプロピルジメチルアミンオキシド、ステアリン酸ア
ミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヤシ油脂肪酸ア
ミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
【0024】本発明において前記成分(B)の配合量は
0.5〜20.0重量%、好ましくは1.0〜10.0
重量%である。この成分(B)の配合量が0.5重量%
未満では十分な泡性能の向上が認められず、また、20
重量%をこえると溶け崩れにおいて好ましくない。
【0025】本発明の石けん組成物は、従来公知の種々
の補助成分を含有することができる。このような補助成
分としては、例えば、香料、EDTA、エタン−1−ヒ
ドロキシ−1,1−ジホスホン酸(EHDP)又はその
アルカリ金属塩、有機多塩基酸又はその塩等の安定剤が
挙げられる。
【0026】さらに皮膚への残油効果を調整するため
に、一般に知られている過脂肪剤や種々の皮膚保護剤を
配合することもできる。それらの具体例としては、スク
ワレン、スクワラン、オレフィンオリゴマー、ワック
ス、ワセリン、鉱油等の炭化水素;イソステアリン酸、
ベヘン酸等の脂肪酸;各種グリセライド、シュガーエス
テル、ラノリン、イソプロピルミリステート、イソプロ
ピルパルミテート、イソブチルステアレート等の脂肪酸
エステル;セチルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール等の脂肪族アルコール;グリセリ
ン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリオール類;アルコールや脂肪酸のエトキシレ
ート;ジメチルシリコーン等のシリコーン類;その他各
種の蛋白及び蛋白誘導体;ビタミン類等を挙げることが
できる。
【0027】さらにまた、本発明の石けん組成物には、
その使用目的に応じて、色素、香料の他、アラントイン
やグリチルリチン酸ジカリウム等の消炎剤、2,4,
4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニールエー
テル、3,4,4′−トリクロロカルバニリド、安息香
酸等の殺菌剤を添加することができる。
【0028】また、本発明の効果を損なわない範囲で他
の界面活性剤を添加することもできる。そのような界面
活性剤としては、例えば、α−スルホ脂肪酸エステル、
α−オレフィンスルホン酸、アルキル硫酸、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル酢酸、アルキルスルホカルボン酸、N−
アシルアミノ酸、N−アシルメチルタウリン、アシルス
ルホコハク酸、アシルイセチオン酸及びそれらの塩、さ
らには糖系非イオン性界面活性剤等の非イオン性界面活
性剤等を挙げることができる。
【0029】本発明の、成分(A)、(B)及び前記し
た補助成分を用いて石けん組成物、更には固型石けんを
製造する方法としては、従来公知の方法を採用すること
ができ、例えば、石けん組成物を乾燥し、石けん基剤と
し、この石けん基剤に所要成分をミキサーで均一に混合
し、ロール又はプロッターを用いて押出し、型打ちする
方法、あるいは石けん組成物に、糖類や、多価アルコー
ル、エタノール、水を配合し、さらに各配合成分を加
え、70ないし80℃に加熱して均一な透明石けん液と
した後、固化枠に流し込み、冷却固化して切断し、乾燥
した後型打ちする方法等が採用される。また、成分
(A)、(B)の配合方法は特に限定されず、例えば、
けん化或いは中和により得られた成分(A)に成分
(B)を添加、均一混合し、従来公知の方法により乾
燥、混練、型打ちを行なう方法、又は成分(A)のみを
従来公知の方法により乾燥し、これに成分(B)を添加
しミキサーで均一混合し、混練、型打ちを行なう方法等
が採用される。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明する。 〔試験法〕実施例及び比較例において、溶け崩れ、泡性
能の試験法は下記のとおりである。 (溶け崩れ)試料を30℃の水中に1時間浸漬した後、
1時間乾燥したものを、製造直後の対照見本と比較して
以下の基準により評価する。 0:対照見本と比べて差が無い。 1:対照見本と比べてわずかに溶け崩れがある。 2:対照見本と比べてやや溶け崩れがある。 3:対照見本と比べてかなり溶け崩れがある。 なお、評価点において、0及び1のものは商品価値があ
り、2及び3のものは商品価値がないと判定される。 (泡性能)試料を30名のパネラーの手洗いによる官能
試験に供し、実施例1では比較試料2を、実施例2で
は、比較試料1をそれぞれ標準品とし、各標準品と次の
基準で評価した。 3:標準品と比較して泡性能が非常に良い。 2:標準品と比較して泡性能がやや良い。 1:標準品と比較して泡性能が変わらない。 0:標準品と比較して泡性能が悪い。 上記の結果から30名の平均点を求め、更に次の基準で
評価した。 ◎:2.5以上 ○:2以上2.5未満 △:1以上2
未満 ×:1未満 〔記号の説明〕実施例及び比較例において、例えば「C
18F2」は炭素数が18で炭素−炭素二重結合の数が
2個の脂肪酸塩を表わす。
【0031】実施例1 下記表2に示す各脂肪酸の混合物をアルカリ剤(NaO
H)と反応させて得た混合脂肪酸塩を石けん基材とし、
これに表2に示す両性界面活性剤の所定量及び補助成分
として香料を1.1重量%、EDTAを0.2重量%、
二酸化チタンを0.2重量%の割合で配合して水分10
重量%含有する石けん組成物を得た。次に、この組成物
についてその効果を評価し、その結果を下記表2に示
す。 石けん組成物:全脂肪酸は、下記の脂肪酸塩の共通部分
(比率は重量比)に、表2に示す不飽和脂肪酸塩を加え
100%とする。 共通部分:C12/C14/C16/C18F0/C1
8F1=15/5/30/15/35
【0032】
【表2】
【0033】実施例2 下記に示す各脂肪酸の混合物を下記表3に示すNa塩/
K塩比率となる様、調製したアルカリ剤(NaOH/K
OH)と反応させて得た混合脂肪酸塩を石けん基材と
し、これに表3に示す両性界面活性剤の所定量及び補助
成分として香料を1.1重量%、EDTAを0.2重量
%、二酸化チタンを0.2重量%の割合で配合して水分
10重量%含有する石けん組成物を得た。次に、この組
成物についてその効果を評価し、その結果を下記表3に
示す。 石けん組成物:全脂肪酸塩は、下記の脂肪酸塩の共通部
分(比率は重量比)に、表3に示す不飽和脂肪酸塩を加
え100%とする。 共通部分:C8/C10/C12/C14/C16/C
18F0/C18F1=2/2/10/5/30/15
/38
【0034】
【表3】
【0035】実施例3 下記表4に示した石けん基剤()又は下記表5に示し
た石けん基材()を使用し、処方(1)〜(8)の固
型石けん組成物を得た。いずれの組成物についても、溶
け崩れ、泡性能の点で優れた性能を示した。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】 (処方1) 石けん基剤() 88.25重量部 ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5 パルミチン酸 4 ラウリン酸 1 EHDP 0.3 EDTA 0.05 二酸化チタン 0.2 2,4,4′-トリクロロ-2′-ヒト゛ロキシシ゛フェニルエ-テル 0.2 香料 0.1 ──────────────────────────────── 100
【0039】 (処方2) 石けん基剤() 82.7重量部 ラウリルジメチルアミンオキシド 3 パルミチン酸 7 ゼラチン加水分解物 0.8 メチル−6−o−カプリルグルコシド 5.0 EHDP 0.3 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ──────────────────────────────── 100
【0040】 (処方3) 石けん基剤() 84.5重量部 ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5 ラウロイルメチル−β−アラニン 2 パルミチン酸 4 カオリン 3 EHDP 0.3 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ────────────────────────────────── 100
【0041】 (処方4) 石けん基剤() 88.9重量部 ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド 5 パルミチン酸 4 高重合ポリエチレングリコール(分子量110万) 0.5 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 EHDP 0.3 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ──────────────────────────────── 100
【0042】 (処方5) 石けん基剤() 82.3重量部 ヤシ油アルキル−N−カルボキシメチル −N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 7 パルミチン酸 4 EHDP 0.3 グリセリン 3.5 ジイソステアリン酸ジグリセリル 1.5 アラントイン 0.2 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ──────────────────────────────── 100
【0043】 (処方6) 石けん基剤() 87.3重量部 ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸 ベタイン 4 スクワラン 2 パルミチン酸 5 EHDP 0.3 アロエ抽出末 0.2 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ──────────────────────────────── 100
【0044】 (処方7) 石けん基剤() 84.5重量部 ヤシ油アルキルジメチルスルホプロピルベタイン 8 アルギン酸ナトリウム 1 パルミチン酸 5 EHDP 0.3 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ──────────────────────────────── 100
【0045】 (処方8) 石けん基剤() 74.45重量部 ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ ヒドロキシプロピルスルホベタイン 9 ラウロイルイセチオン酸ナトリウム 9 パルミチン酸 4 ステアリン酸 2 EHDP 0.3 EDTA 0.05 二酸化チタン 0.2 香料 1.0 ──────────────────────────────── 100
【0046】
【発明の効果】本発明の固型石けん組成物は、全脂肪酸
塩中、炭素数が18で炭素−炭素二重結合を2個以上有
する脂肪酸塩成分と炭素数が16で炭素−炭素二重結合
を1個以上有する脂肪酸塩成分の合計含有量が2重量%
以下である脂肪酸塩と、両性界面活性剤及び半極性界面
活性剤から選ばれる1種又は2種以上含有することによ
り、泡性能と溶け崩れの性能を著しく向上させたもので
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 1:90)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)及び(B) (A)石けん組成物に含まれる全脂肪酸塩中、炭素数が
    18で炭素−炭素二重結合を2個以上有する脂肪酸塩成
    分と、炭素数が16で炭素−炭素二重結合を1個以上有
    する脂肪酸塩成分との合計含有量が2重量%以下である
    脂肪酸塩 (B)両性界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれ
    る1種又は2種以上を含有することを特徴とする固型石
    けん組成物。
  2. 【請求項2】 前記成分(A)が、石けん組成物に含ま
    れる全脂肪酸塩中、炭素数が18で炭素−炭素二重結合
    を2個以上有する脂肪酸塩成分の含有量が1重量%以下
    の脂肪酸塩であることを特徴とする請求項1記載の固型
    石けん組成物。
  3. 【請求項3】 前記成分(A)が、石けん組成物に含ま
    れる全脂肪酸塩中、炭素数が16で炭素−炭素二重結合
    を1個以上有する脂肪酸塩成分の含有量が1重量%以下
    の脂肪酸塩であることを特徴とする請求項2記載の固型
    石けん組成物。
  4. 【請求項4】 前記成分(B)の両性活性剤が、ベタイ
    ン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の固型石けん組成物。
  5. 【請求項5】 前記成分(B)の半極性活性剤が、第3
    級アミンオキサイド型半極性界面活性剤であることを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の固型石けん組成物。
  6. 【請求項6】 前記成分(B)の含有量が0.5〜2
    0.0重量%の範囲であることを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載の固型石けん組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999027044A1 (en) * 1997-11-20 1999-06-03 Akzo Nobel N.V. Solid composition comprising an amphoteric surfactant, a process for its preparation, and the use thereof
JP2002060795A (ja) * 2000-08-24 2002-02-26 Kawaken Fine Chem Co Ltd 透明固形石鹸組成物

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