JPH0741507Y2 - コイン供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は遊戯機械に使用されるコイン供給装置に関す
る。

［従来の技術］ 従来のコイン供給装置には、コインを縦列状態で移動さ
せるものとして、断面Ｃ形のコインガイド部材を用い、
このコインガイド部材からなるコイン供給通路上の必要
箇所にガイド部材中のコインを引っ掛けて駆動する中継
機を設けてなるものがある（特開昭61-238274号公
報）。また、コインを横にして輸送するものとしては、
コインが通過する幅の機枠の中にコイン補給ベルトを走
らせ、コイン払出口には進路変更板が上から下降するも
のがある（実開昭60-119482号公報）。また、同じくコ
インを横にして移送するものとして、コインが横になっ
て通過できる幅のコイン補給フレームの中に、コインを
寝かせて移送する２本のベルトを走らせ、コイン払出口
では２本のベルトの間からコイン払出部材を昇降させる
ものがある。

［考案が解決しようとする課題］ コインを縦列状態で移送する前記提案では、コインガイ
ド部材からなるコイン供給通路内をコインを摺動させて
コインを押し出すものであるため、コインが移送通路内
で詰まり易いという欠点がある。その点で、コインを横
にしてベルトで輸送するタイプのものは、コインが詰ま
る心配がない。

しかしながら、コインを横にして移送する前者のタイプ
では、コイン払出口に進路変更板が上から下降するもの
であるため、進路変更板の下降の位置決めが難しく、ま
たコイン通過とのタイミングがうまく合わないと、進路
変更板とベルトの間にコインを挟んでしまう不都合があ
る。また、ベルトの間から払出部材を昇降させる後者の
タイプでは、払出部材が上昇した際にコインを立ち上が
らせてしまうことがあり、そのためコインがうまく払い
出しできなかったり、あるいは立ち上がったコインがベ
ルトの下に潜り込むという不都合があった。

本考案は、コインを横にしてベルトで輸送するコイン供
給装置の前記のごとき問題点に鑑みてなされたもので、
コイン払出部材の作動によってもコインが立ち上がった
り、またコインがベルトの下に潜り込むことがないコイ
ン供給装置を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案のコイン供給装置は、コインが横になって通過す
る幅を有し略々水平に固定された輸送フレームと、前記
輸送フレームの略半分以下の幅を有し前記輸送フレーム
の底面中央に装着されコインを載置して輸送する無端ベ
ルトと、前記無端ベルトの駆動装置と、前記輸送フレー
ムの一側に設けられたコイン払出口と、前記コイン払出
口に対向する輸送フレームの側面から下端が前記無端ベ
ルトの側面に臨むように進入し前記無端ベルト上に載置
されて輸送されるコインと接触するコイン払出部材とか
らなることを要旨とする。

［作用］ 輸送フレームは、コインが横になって通過する幅を有し
略々水平に固定されており、この輸送フレームの底面中
央の溝には輸送フレームの略半分以下の幅を有しコイン
を載置して輸送する無端ベルトが装着され、ベルト駆動
装置により駆動されているので、コインは無端ベルトの
上に横に一列に並べて載置されて輸送フレームの中を輸
送される。コインを払い出す場合は、コイン払出口にお
いてコイン払出口に対向する輸送フレームの側面から下
端が無端ベルトの側面に臨むように払出部材を進入させ
る。この払出部材は、無端ベルトによって移動してきた
コインに接触するので、コインは払出口の方へ方向転換
され、払出口から払い出される。これにより、払い出し
の際にコインが立ち上がったりベルトの下に入り込むこ
とがない。必要個数のコインが払い出されたら、払出部
材を輸送フレーム側面側へ後退させる。

［実施例］ 本考案の好適な一実施例について、以下図面に基づいて
説明する。

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図は第１図の
実施例のII-II線における横断面図、第３図は第１図の
実施例の平面図、第４図は第１図のIV-IV線における縦
断面図を示す。

輸送フレーム10はコイン12が横になって通過できる幅を
有する箱形の部材であって、底面中央には無端ベルト14
が遊嵌する溝が16が設けられ、この溝16に無端ベルト14
が装着されている。この無端ベルト14は図示しないが適
宜の駆動装置により駆動される。なお、無端ベルト14の
幅は、第２図および第４図に示すように、輸送フレーム
10の幅の約半分以下であり、その上にコインを横に寝か
せて載置できる幅である。

コイン払出口18は輸送フレーム10の一方の側面に設けら
れ、このコイン払出口18に接続してホッパー20が取り付
けられている。

コイン払出口18に対向する輸送フレーム10の側面には、
払出部材22が出入りする開口部24が設けられ、この開口
部24には支持板26が蝶番28によって開閉自在に軸支され
ている。払出部材22は三角柱状の部材であって、第４図
の断面図に示すように、その下端が輸送フレーム10の底
面にすれすれの高さになるように支持板26の内面に固着
されており、支持板26が閉成されたときに、輸送フレー
ム10の側面からその下端が無端ベルト14の側面に臨むよ
うに突出する。そのため、払出部材22が突出すると、無
端ベルト14上に載置され輸送されるコインに側面から接
触する。

支持板26の上端にはアーム30が取り付けられ、その先端
は輸送フレーム10の上に取り付けられたソレノイド32の
作動子34に連結されている。また、アーム30の先端と、
輸送フレーム10の上に取り付けられたばね固定ピン36と
の間には、ばね38が張設されているので、支持板26は常
に開成される方向に付勢されている。

以上の構成からなる本実施例装置に作動について説明す
る。図示しない駆動装置により無端ベルト14を回転する
と、適宜の方法で無端ベルト14上に載置されたコイン12
が輸送フレーム10の中を輸送される。ソレノイド32が作
動されていない状態では、支持板26のアーム30はばね38
によって開く方向へ付勢されているので、支持板26が開
き、そのため払出部材22が輸送フレーム10から外側へ後
退しており、コイン12は払出口18の前をそのまま通過す
る。

次に、ソレノイド32を作動し、作動子34をばね38に抗し
て引っ張ると、支持板26が閉じられ、そのため払出部材
22が輸送フレーム10の中に進入し、その下端が無端ベル
ト14の側面に臨むように張り出す。そうすると、無端ベ
ルト14によって輸送されてきたコイン12は払出部材22に
接触するので、コイン12は払出口18の方へ方向転換して
払出口18からコインが払い出される。

必要個数のコイン12が払い出されたら、ソレノイド32の
作動を停止すると、ばね38により支持板26が開かれ、払
出部材22が輸送フレーム10の外側へ後退するので、コイ
ン12の払い出しが中止される。

［考案の効果］ 本考案のコイン供給装置は、以上説明したように、輸送
フレームの底面に無端ベルトを装着し、コインを横に並
べて輸送すコイン供給装置において、コイン払出口に対
向する輸送フレームの側面から下端が前記無端ベルトの
側面に臨むように進入し前記無端ベルト上に載置されて
輸送されるコインと接触するコイン払出部材を設けたこ
とを特徴とするものであって、無端ベルトによって移動
してきたコインは払出部材に接触して、払出口の方へ方
向転換して払出口からコインが払い出されるので、払い
出しの際にコインが立ち上がったりベルトの下に入り込
むことがないという優れた効果がある。また、コイン払
出口および払出部材が輸送フレームに簡単に設置できる
ので、コイン払出位置を自由に選べるという利点があ
り、さらに、コイン払出口は輸送フレーム左右いずれの
側にも自由に設置できるという利点も合わせ持つもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図は第１図の
実施例のII-II線における横断面図、第３図は第１図の
実施例の平面図、第４図は第１図のIV-IV線における縦
断面図を示す。 10……輸送フレーム、12……コイン、14……無端ベル
ト、18……コイン払出口、22……払出部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コイン（12）が横になって通過する幅を有
   し略々水平に固定された輸送フレーム（10）と、前記輸
   送フレーム（10）の略半分以下の幅を有し前記輸送フレ
   ームの底面中央に装着されコイン（12）を載置して輸送
   する無端ベルト（14）と、前記無端ベルト（14）の駆動
   装置と、前記輸送フレーム（10）の一側に設けられたコ
   イン払出口（18）と、前記コイン払出口（18）に対向す
   る輸送フレーム（10）の側面から下端が前記無端ベルト
   （14）の側面に臨むように進入し前記無端ベルト（14）
   上に載置されて輸送されるコイン（12）と接触するコイ
   ン払出部材（22）とからなることを特徴とするコイン供
   給装置。