JPH0741200U - 乾式安全器 - Google Patents

乾式安全器

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JPH0741200U
JPH0741200U JP7040593U JP7040593U JPH0741200U JP H0741200 U JPH0741200 U JP H0741200U JP 7040593 U JP7040593 U JP 7040593U JP 7040593 U JP7040593 U JP 7040593U JP H0741200 U JPH0741200 U JP H0741200U
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pressure
valve
gas
atmosphere
relief valve
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貴 古宮
康雄 島崎
清 村田
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 緊急遮断弁3とガバナ2とが設けられる気体
配管1に乾式安全器4が分岐接続される。この安全器4
は、緊急遮断弁3の設定圧力P2に比して低い低段所定
圧力P1で作動して気体配管1内の気体を少量大気に放
出する第1リリーフ弁機構6と、設定圧力P2に比し高
い高段所定圧力P3で作動して多量の気体を大気に放出
する第2リリーフ弁機構7とを備える。 【効果】 気体配管1内の圧力上昇を防ぐ。特に圧力上
昇が小さい段階では少量の気体を放出して安全性、損失
軽減の点で優れている。また、水をシール材として使用
しないのでメンテナンスの省力化が図れる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、安全システムを必要とする都市ガスなどの気体を整圧して供給する 配管系統に用いられる乾式安全器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の整圧供給システムの一例である都市ガス配管系の要部が図13に略示さ れる。図13において、ガス配管で実現される気体配管1には、管内のガスの流 れ方向を基準に、上流側から緊急遮断弁(ESV)3、ガバナ2が直列に設けら れ、さらに、ガバナ2の下流側で分岐して安全器5が接続される。これらの管用 部材によって整圧・安全供給システムが構成される。ガバナ2は、下流側の管内 ガス圧力を一定値に維持するよう調圧機として機能し、ESV3は、ガバナ2の 故障などで配管系内が異常昇圧した場合に作動して配管1を遮断し、ガスの供給 を停止し安全を図る。
【0003】 安全器5は、さらに安全性を高めるためや、ガバナ2の作動停止時に気温など の上昇に伴う圧力上昇分を放出するために設けられる。すなわち、ESV3がな んらかの原因によって作動しないような場合には、この安全器5によってガスを リリーフさせ、これによって圧力を下げることができる。このように、ESV3 と安全器5の組合わせで、ガバナ2の故障等による圧力異常上昇に対処すること ができて安全性が確保される。また、ガバナ2はその構造上、ガスの流量が低下 すると2次側が閉塞する作動停止状態となる。このとき、気温や気圧が上昇する と異常がなくてもESV3が作動してしまうおそれがある。このような事態を防 ぐ必要もある。
【0004】 従来の水封式安全器5の構造が図14に概略示される。この図14において、 密封容器から成る本体51は、内部が仕切53によって左右2室に区画され、図 上で左方の室には、頂壁を気密に貫通して排気管52が挿設されて、管下端部を 左方の室の中間層部に臨ませている。また、左方の室の頂壁には管接続口55が 設けられて、該管接続口55に配管1からの分岐管が接続される。左右の両室は 、仕切53の下端部に隣接する隙間によって互いに連通されていて、両室内に適 当量の水56が貯留される。
【0005】 上述の構造を有する安全器5は、通常210mm水柱の都市ガス圧が管接続口 55を介して本体51の左方室における液面に加えられていて、排気管52の下 端開口およびその直上方の管壁に設けられる小孔54は、水56によって水封さ れている。したがって、大気に開放するための排気管52は閉塞状態である。な んらかの原因によって配管1内のガス圧力が上昇すると、左方室の液面が下がっ て、小孔54よりも下方になった時点で、ガスが小孔54から排気管52を経、 大気中に少量放出されるために、圧力の上昇は抑えられる。さらにガス圧力が上 昇すると、液面が排気管52の下端開口よりも低下することによって、相当量の ガスが排気管52を通じて大気中に放出されるため、圧力は上昇しなくなる。こ のように安全器5は、ESV3が作動しないような場合は勿論、ガス需要がなく て配管1周囲の温度や気圧が上昇するときに生じる日常昇圧によっても作動する ことがある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
従来の整圧・安全供給システムにおいては、ESV3がむやみに作動したので は一旦ガスの供給が停止してしまい、需要者にとって不便をこうむるので好まし くない。一方、水封式の安全器5を使用して、その設定圧力を調整することによ ってESV3の遮断動作を極力少なくして圧力上昇を抑え安全性を高めることは 可能であるが、この水封式安全器は大型で高重量かつ高コストであるし、水量の 確認、管理が常に必要であって、汎用性に問題があり、さらに設定圧力が高くな ると、より大型化して現地での設置が困難となるなど実用上にも問題を有する。
【0007】 本考案の目的は、気体給送ラインにおける整圧・安全供給システムに対するよ り一層の安全性向上を図るとともに、低コスト、コンパクト化の実現によって汎 用性を高めることが可能な乾式安全器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、緊急遮断弁とガバナとが直列接続されて設けられる気体配管の途中 に、前記ガバナよりも下流側に分岐接続され、封止材として液体を用いることな く2段以上の設定圧力で弁作動する多段作動形の乾式安全器であって、 緊急遮断弁の設定圧力に比して低い日常昇圧に相当する値の低段所定圧力以上 で作動し、気体配管内の気体を少量大気に放出する第1リリーフ弁機構と、 緊急遮断弁の前記設定圧力に比して高い警戒圧に相当する値の高段所定圧力以 上で作動し、第1リリーフ弁機構による放出量よりは多量の前記気体を大気に放 出する第2リリーフ弁機構とを含むことを特徴とする乾式安全器である。
【0009】 また本考案は、緊急遮断弁とガバナとが直列接続されて設けられる気体配管の 途中に、前記ガバナよりも下流側に分岐接続され、封止材として液体を用いるこ となく2段以上の設定圧力で弁作動する多段作動形の乾式安全器であって、 緊急遮断弁の設定圧力に比して低い日常昇圧に相当する値の低段所定圧力以上 で作動し、気体配管内の気体を少量大気に放出する第1リリーフ弁機構と、 緊急遮断弁の前記設定圧力に比して低くかつ前記低段所定圧力よりも高い警戒 圧に相当する値の高段所定圧力以上で作動し、第1リリーフ弁機構による放出量 よりは多量の前記気体を大気に放出する第2リリーフ弁機構とを含むことを特徴 とする乾式安全器である。
【0010】
【作用】
本考案に従えば、液封方式でなくて弁作動によって気体を放出する多段作動形 の乾式安全器に構成される。この乾式安全器は都市ガス管などの気体配管途中に 分岐接続して用いられる。使用時に配管内が日常昇圧に相当する値の低段所定圧 力以上になると、第1リリーフ弁機構が作動して配管内の気体をごく少量大気に 放出する。したがって昇圧が抑制されるとともに、ESVの誤作動も防止される 。
【0011】 ガバナ故障などによって、さらに配管内圧が異常上昇し警戒圧に相当する値の 高段所定圧力以上になると、第2リリーフ弁機構が作動して配管内の気体を充分 な量大気に放出する。その結果、配管内圧の過昇を防いで安全性が高められる。 液封方式でなく、第1リリーフ弁機構および第2リリーフ弁機構を備えて多段に 作動しながら、供給信頼性を維持し向上させる乾式の安全器を実現することがで きるので、低コスト、コンパクト化が可能である。
【0012】 また本考案に従えば、第1および第2リリーフ弁機構が2段階に気体配管内の 気体を大気に放出する。放出する気体が都市ガスなどのときは、一度に多量を放 出することは好ましくない。日常昇圧程度であれば、少量の放出で対応すること ができる。
【0013】
【実施例】
図1に本考案の実施例が用いられる都市ガス配管などの気体配管1の整圧・安 全供給システムが略示される。気体配管1には、管内の気体の流れ方向を基準に 、上流側からESV3、ガバナ2が直列に接続して設けられ、ガバナ2の下流側 で分岐接続される配管の端部に、本考案の実施例にかかる乾式安全器4が接続さ れる。この乾式安全器4は、第1リリーフ弁機構6と第2リリーフ弁機構7とを 含んで構成され、両リリーフ弁機構6,7の設定圧力P1,P3は、ESV3の 設定圧力P2に対して、P1<P2<P3の関係が成立するように、それぞれ決 定されるものであって、周囲環境の温度や圧力が上昇するなどによって変化する 日常昇圧現象に対して2段リリーフ作動するように各設定圧力が決められる。
【0014】 図2には、図1のシステムにおける作動態様が圧力線図で示される。上記乾式 安全器4は、日常昇圧により管内圧が設定圧力P1以上になった場合は、図2( A)の時間t1で示されるように、第1リリーフ弁機構6が作動して小流量の気 体を大気中に放出し、内圧上昇を防ぐ。管内圧がさらに上昇して設定圧力P2を 超えると、図2(B)の時間t2で示されるように、ESV3が作動して遮断す る結果、それよりも下流側の気体配管1の圧力は低下する。この場合にESV3 が故障するなどによって管内圧がさらに昇圧し、設定圧力P3以上となると、図 2(C)の時間t3で示されるように、第2リリーフ弁機構7が作動して充分な 量の気体を大気中に放出する。したがって、管内圧の異常上昇は乾式安全器4の 作動によって防止される。なお、P3<P2のように設定することもできる。こ の場合は、ESV3の作動までに2段階のリリーフ作動が行われる。日常昇圧に 対しては、P1で少量の放出とし、必要なときのみP3で多量の放出を行う。こ れによってESV3の作動を極力抑えることができる。ESV3が作動すると、 下流側への気体の供給は停止してしまい回復までに時間がかかる。
【0015】 図3に本考案の第1実施例である乾式安全器4の構造が機能的に示され、(A )は非作動時、(B)は第1段リリーフ作動時、(C)は第2段リリーフ作動時 がそれぞれ略示され、(D)は弁体9の外観が斜面示される。図3に示される乾 式安全器4は、ケーシング8、弁体9、弁棒10およびダイヤフラム12を含ん で構成される。ケーシング8は底壁部に円形孔を有する弁座部11が設けられ、 頂壁部に円形孔が設けられる。この頂壁部の円形孔には、ダイヤフラム12が気 密に塞がせるように取付けられ、一方、弁座部11の円形孔には、シリンダ形状 を成す弁体9が気密を保って上下方向の摺動可能に介設される。弁体9は、有頂 円筒体に形成されて、周面部の頂壁に近い側に複数個の小孔14が円周を等分す る配置で穿設され、頂壁から遠い側に、複数個のスリット孔15が同様に等分配 置で穿設される。このスリット孔15の合計開口面積は、小孔14の合計開口面 積に対して大きくなるように各孔の大きさが決められる。
【0016】 このような構造を有する弁体9は、弁棒10によってダイヤフラム12の中央 部に連結され、ダイヤフラム12の上下動に連動して弁座部11内を上下摺動す る。前記ダイヤフラム12は、弁棒10の連結部分がばね13によってケーシン グ8の適当箇所に支承される。弁体9の重量とばね13の弾発力とがつりあって おり、ケーシング8内の弁室が通常の圧力に保たれている状態では、図3(A) に示されるように、弁座部11は弁体9の頂壁部によって気密に閉塞され、非作 動の閉弁状態が保持される。
【0017】 ケーシング8内弁室が設定圧力P1に昇圧した場合、ダイヤフラム12がこの 昇圧に応動して上向き凸状に変形し、これに連動して弁体9が上方向に変位する 。この変位によって、小孔14が設けられる部分が弁座部11よりも上の弁室内 に入り込む。その結果、弁室は小孔14、弁体9内空間部を介して大気と連通す るので、小孔14の合計開口面積に相当する少量の弁室内気体が大気中に放出さ れる。この場合の気体放出作動が、第1リリーフ弁機構6のリリーフ作動に対応 するものであって、図3(B)に示されるとおりである。
【0018】 ケーシング8内弁室の圧力がさらに上昇して設定圧力P3を超えた場合、ダイ ヤフラム12がさらに上向き凸状に大きく変形し、これに連動して弁体9がさら に上方向に変位する。この変位によって、図3(C)に示されるように、スリッ ト孔15が設けられる部分が弁室内に入り込む結果、弁室は、小孔14およびス リット孔15、弁体9内空間部を介して大気と連通する。したがって、両孔14 ,15の合計開口面積に相当する多量の弁室内気体が大気中に放出される。この 場合の気体放出作動が、第2リリーフ弁機構7のリリーフ作動に対応するもので ある。昇圧の原因が去って弁室内圧が常圧に低下すると、図3(C)→(B)→ (A)の順に復帰動作して、初めの閉弁状態に戻る。
【0019】 図4は本考案の第2実施例である乾式安全器4の構造を機能的に示し、(A) は非作動時、(B)は第1段リリーフ作動時、(C)は第2段リリーフ作動時が それぞれ示される。図4に示す乾式安全器4は、上下に位置してそれぞれが独立 しているダイヤフラム室16と弁室17とによってケーシング8が形成される。 ダイヤフラム室16には、ダイヤフラム11と圧力設定用のばね13とを備える 。一方、弁室17には、第1リリーフ弁機構6に対応する第1弁座部11Aが底 壁部に、第2リリーフ弁機構7に対応する第2弁座部11Bがその直上位置の頂 壁部にそれぞれ設けられる。
【0020】 第1弁座部11Aは小径の孔を開口させて備え、この孔を開閉するための第1 弁18が直上部に位置して上下方向に移動可能に設けられる。第2弁座部11B は、第1弁座部11Aの孔に比較して大径の孔を開口させて備えている。この大 径の孔には、第2弁19が上部から当接して設けられていて、固定部23に取付 けられているばね20が第2弁19に作用して、通常は第2弁19が第2弁座部 11Bを一定のばね力で閉塞している。それら両弁18,19は、ダイヤフラム に一体に連結され、上下方向の移動可能に垂設される弁棒10に関連して配設さ れる。第1弁18は、弁棒10の下端部に直接固着され、第2弁19は、弁棒1 0に取付けられた可撓シール材21を介して、相対的に上下方向の若干長の変位 可能に係着される。この弁棒10には、第2弁19に近く下方に位置させて押し 上げ用弁板22が固着されていて、弁棒10が所定ストローク上昇移動した際に 、第2弁19の下面に当接して、該弁19を押し上げ、第2弁材部11Bの孔を 開放させるようになっている。
【0021】 このような乾式安全器4は、ダイヤフラム室16および弁室17が都市ガス配 管1に分岐接続されることによって該管内と等圧になっている。前記配管1内が 通常の圧力に保持されている状態では図4(A)に示されるように、第1弁18 、第2弁19ともに閉弁していて非作動である。
【0022】 ダイヤフラム室16内が設定圧力P1に昇圧した場合、ダイヤフラム12が昇 圧によって上昇変位するため、これに連動して弁棒10が持ち上げられる。その 結果、第1弁18が開弁するために、弁室17内は第1弁座部11Aの小孔を介 して大気と連通し、該小孔の開口面積に相当する少量の弁室内気体(都市ガス) が大気中に放出される。この場合の気体放出作動が、第1リリーフ弁機構6のリ リーフ作動に対応するものであって、図4(B)に示されるような状態となる。
【0023】 ダイヤフラム室16内の圧力がさらに上昇して設定圧力P3を超えた場合、ダ イヤフラム12がさらに上昇方向に変位され、これに連動して押し上げ用弁板2 2が上昇して第2弁19を押し上げる。この第2弁19の変位によって図4(C )に示されるごとく、第2弁座部11Bが開弁状態となって、その大径の孔を介 して弁室17内は大気と連通する。したがって弁室17は、第1弁座部11Aの 小孔および第2弁座部11Bの孔によって大気と連通し、両孔の合計開口面積に 相当する充分な量の気体が大気中に放出される。この場合の放出作動が第2リリ ーフ弁機構7のリリーフ作動に対応するものである。
【0024】 図5は本考案の第3実施例である乾式安全器4の構造を機能的に示し、図5( A)は非作動時の全体構造図、図5(B),(C)は第1段、第2段各リリーフ 作動時の弁部分構造図である。この図5に示される実施例は、図4の第2実施例 に類似し、対応する部分には同一の参照符が付される。図5に示す実施例で注目 すべきは、弁部分が2段構造となっていることである。すなわち、第1弁18と 第2弁19とが同心の2段に組合わされて形成される弁が、1つの弁座部11に 対応して配設され、第1弁18はドーナツ板形を成して前記弁座部11に接近・ 離間し得る上下方向の変位可能に設けられる。また、第2弁19は、第1弁18 の中央部に設けられる円形孔を塞ぐに足るだけの大きさで、第1弁18よりは小 形の円板形を成していて、リングシール材27を介して第1弁18に気密を保っ て重合し得るように直上部に配設される。さらに第2弁19は、連結用ばね28 によって第1弁18に引き寄せられていて、通常は図5(A)に示されるように 、両弁18,19は気密的に重合している。
【0025】 弁室17は、弁座部11の上方部に該弁座部11を囲む縦断面凸形の弁収納部 を有する。この弁収納部には、前記両弁18,19が上下方向の変位可能に収納 されていて、その周壁部には、下方部に第1放気口24が開けられ、上方部に第 2放気口25が開けられ、さらに両放気口24,25の間にストッパ壁26が設 けられる。
【0026】 このような構造を有する乾式安全器4は、都市ガス配管1内が通常の圧力に保 持されている状態では、図5(A)に示されるように、第1弁18と第2弁19 とは気密に重合していて、第1弁18が弁座部11に当接していて閉弁状態とな っており、非作動である。
【0027】 ダイヤフラム室16内および弁室17内が設定圧力P1に昇圧した場合、ダイ ヤフラム12および両弁18,19がこの圧力上昇によって連動して上昇変位す る。その結果、第1弁18が第1放気口24よりもやや上方位置まで変位して図 5(B)に示すような状態となるので、弁室17内は弁座部11の孔、第1放気 口24を介して大気と連通し、第1放気口24の開口面積に相当する少量の都市 ガスなどの気体が大気中に放出される。この図5(B)に示される気体放出の態 様が第1リリーフ弁機構6のリリーフ作動に対応する。
【0028】 ダイヤフラム室16内および弁室17内の圧力がさらに上昇して設定圧力P3 を超えた場合、ダイヤフラム12がさらに上昇変位し、これに連動して第2弁1 9が上昇変位し第2放気口25よりもやや上方位置まで変位する。一方、第1弁 18も同じ用に連動して上昇変位するが、ストッパ壁26に当接すると動きが止 められてそれ以上は上昇しなくなり、その結果、第1弁18と第2弁19とが離 れて図5(C)に示すような状態となる。したがって弁室17内は、第1放気口 24によって大気に連通している状態に加えて、第1弁18の中央部における円 形孔、第1弁18、第2弁19間の隙間および第2放気口25を通じて大気に連 通するようになり、両放気口24,25の合計開口面積に相当する充分な量の気 体が大気中に放出される。この場合の放出作動が第2リリーフ弁機構7のリリー フ作動に対応していて、これは図5(C)に開弁状態が示される。
【0029】 図6〜図9は、本考案の第4実施例である乾式安全器4の構造を機能的に示し 、図6(A),(B)は非作動状態の平面図および縦断正面図、図7(A),( B)は第1段作動状態の平面図および縦断正面図、図8(A),(B)は第2段 作動状態の平面図および縦断正面図、図9(A),(B)は第3段作動状態の平 面図および縦断正面図である。図6に示す第4実施例は、円筒形状のケーシング 8と、このケーシング8内に下部側から順に3段に設けられる第1弁座部11A 、第2弁座部11B,11Cと、各弁座部11A〜11Cに介設される球体から 成る第1弁29、第2弁30、第3弁31とを要素部材に備えて3段作動形のリ リーフ弁に構成される。
【0030】 ケーシング8は、内部が3つの前記弁座部11A〜11Cによって上下方向に 連接する4個の室に区切られて、第1弁座部11Aよりも下方の最下部となる第 1室S1は、ケーシング8の下端部の開口部分に臨んで気体配管1に分岐管を介 して接続される。第1弁座部11Aと第2弁座部11Bとの間に形成される第2 室S2は、ケーシング8内に独立に設けられる通路32を通じて、ケーシング8 の上端部に開口する第1放気口35に連通している。第2弁座部11Bと第3弁 座部11Cとの間に形成される第3室S3は、ケーシング8内に独立に設けられ る通路33を通じてケーシング8の上端部に開口する第2放気口36に連通して いる。第3弁座部11Cよりも上方に形成される第4室S4は、同じく通路34 を通じてケーシング8の上端に開口する第3放気口37に連通している。3つの 放気口35〜37は、図6(A)に示されるように、第1放気口35が開口面積 最小で第3放気口が最大となっている。
【0031】 一方、3つの前記各弁29〜31は、対応する各弁座部11A〜11Cの円形 孔を塞がせて載置され、各弁座部11A〜11Cに設けられる案内壁部に沿って 上下方向に変位可能に設けられ、直下部の各室S1〜S3の気体(都市ガス)圧 力の変化に応じて弁座部を塞ぎ、あるいは浮上して各円形孔を開放するように作 動する。
【0032】 その際、各弁29〜31が上昇しすぎないように、各弁座部11A〜11Cの 一部構造がストッパを兼用していて、この設定位置は大気側への排出のときに支 障をきたさない位置とする。また、そのストッパ部分の形状寸法については、各 弁29〜31の球体表面に受ける面圧を可変とし得るように形成することが好ま しい。各弁29〜31の重量については、リリーフ設定圧力に関係することから 、その密度や球体内部の空隙量で調整することができる。また、シール機構は各 弁29〜31と各弁座部11A〜11Cの接触面で行わせている。排気量に関し ては、設定圧力(作動圧力)と各放気口35〜37の開口面積とから設定するこ とができる。
【0033】 このような構造を備える乾式安全器4は、接続されている気体配管1内が通常 の圧力に保持されている状態では、図6(B)に示されるように各弁29〜31 が各弁座部11A〜11Cを塞いで閉弁している。第1室S1内圧力が設定圧力 P1に昇圧した場合、第1弁29が図7(B)に示すように浮揚して、第1室S 1は第1弁座部11A、第2室S2、通路32を経て、第1放気口35によって 大気と通じ、少量のガスが大気中に放出される。このときの作動が第1リリーフ 弁機構6のリリーフ作動に対応する。
【0034】 第1室S1および第2室S2の圧力がさらに上昇し設定圧力P3をわずかに超 えると、図8(B)に示すように、第2弁30が浮揚して、第2室S2は第2弁 座部11B、第3室S3、通路33および第2放気口36を経、大気に通じる。 したがって都市ガスは第1放気口35および第2放気口36を通じて相当量が放 出されることによって圧力上昇が抑えられる。このときの作動が第2リリーフ弁 機構7のリリーフ作動に対応する。
【0035】 第1室S1〜第3室S3の圧力がさらに上昇すると、図9(B)に示すように 第3弁31が浮揚して第3室S3は第3弁座部11C、第4室S4、通路34お よび第3放気口37を経て大気に通じる。したがって気体は第1放気口35〜第 3放気口37を通じて多量放出されて、圧力上昇は確実に抑えられる。
【0036】 図10〜図12は本考案の第5実施例である乾式安全器4の構造を機能的に示 し、図10は非作動状態、図11は第1段作動状態、図12は第2段作動状態を それぞれ示す。これらの図に示される第5実施例は、前記第4実施例に類似し、 対応する部分には同一の参照符を付している。この第5実施例において注目すべ きは、図11から図12に示す段階では、弁29と弁30とが連動することであ って、各弁29,30の開閉作動とリリーフ作動については第4実施例とは基本 的に同じである。なお図11に示す作動状態が第1リリーフ弁機構6の作動に対 応し、図12に示す作動状態が第2リリーフ弁機構7の作動に対応している。
【0037】 以上説明して成る第4、第5両実施例は、構造が比較的簡単であって、ダイヤ フラムのごときゴム部材かせないため、保守が容易であり、排出量も設定が簡単 であるなどの利点がある。
【0038】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、圧力上昇が軽度の段階では少量の気体排出にと どめて、損失を軽減し、かつ安全性を高めることができ、圧力上昇が大きいよう なときは多量の気体排出によって昇圧を確実に防止することができる。さらに本 考案は乾式安全器であるのでメンテナンスが省力化され、低コスト、コンパクト 化の実現によって汎用性を高めることができる。
【0039】 また本考案によれば、環境気温上昇や気圧低下などに起因する配管内の圧力上 昇、すなわち日常昇圧現象に対して、第1リリーフ弁機構と第2リリーフ弁機構 とによって少なくとも2段の設定圧力でリリーフ作動し、気体の放出を少なくし ながら配管内の圧力異常上昇を確実に抑えることができるので、緊急遮断弁が誤 遮断するなどの不測の事態を回避して信頼性が高い気体供給が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例にかかる気体配管の整圧・安全
供給システムの概要図である。
【図2】図1図示整圧・安全供給システムにおける乾式
安全器4の作動態様を説明する圧力線図である。
【図3】本考案の第1実施例である乾式安全器4の構造
が作動状態毎に機能的に示される概要図である。
【図4】本考案の第2実施例である乾式安全器4の構造
が作動状態毎に機能的に示される概要図である。
【図5】本考案の第3実施例である乾式安全器4の構造
が作動状態毎に機能的に示される概要図である。
【図6】本考案の第4実施例である乾式安全器4の非作
動状態が機能的に示される概要図である。
【図7】本考案の第4実施例である乾式安全器4の第1
段作動状態が機能的に示される概要図である。
【図8】本考案の第4実施例である乾式安全器4の第2
段作動状態が機能的に示される概要図である。
【図9】本考案の第4実施例である乾式安全器4の第3
段作動状態が機能的に示される概要図である。
【図10】本考案の第5実施例である乾式安全器4の非
作動状態が機能的に示される概要図である。
【図11】本考案の第5実施例である乾式安全器4の第
1段作動状態が機能的に示される概要図である。
【図12】本考案の第5実施例である乾式安全器4の第
2段作動状態が機能的に示される概要図である。
【図13】従来の整圧・安全供給システムの概要図であ
る。
【図14】図13図示整圧・安全供給システムにおける
水封式安全器5の概要図である。
【符号の説明】
1 気体配管 2 ガバナ 3 緊急遮断弁(ESV) 4 乾式安全器 5 水封式安全器 6 第1リリーフ弁機構 7 第2リリーフ弁機構 8 ケーシング 9 弁体 10 弁棒 11 弁座部 12 ダイヤフラム 13 ばね 14 小孔 15 スリット孔 16 ダイヤフラム室 17 弁座 18 第1弁 19 第2弁 24 第1放気口 25 第2放気口

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊急遮断弁とガバナとが直列接続されて
    設けられる気体配管の途中に、前記ガバナよりも下流側
    に分岐接続され、封止材として液体を用いることなく2
    段以上の設定圧力で弁作動する多段作動形の乾式安全器
    であって、 緊急遮断弁の設定圧力に比して低い日常昇圧に相当する
    値の低段所定圧力以上で作動し、気体配管内の気体を少
    量大気に放出する第1リリーフ弁機構と、 緊急遮断弁の前記設定圧力に比して高い警戒圧に相当す
    る値の高段所定圧力以上で作動し、第1リリーフ弁機構
    による放出量よりは多量の前記気体を大気に放出する第
    2リリーフ弁機構とを含むことを特徴とする乾式安全
    器。
  2. 【請求項2】 緊急遮断弁とガバナとが直列接続されて
    設けられる気体配管の途中に、前記ガバナよりも下流側
    に分岐接続され、封止材として液体を用いることなく2
    段以上の設定圧力で弁作動する多段作動形の乾式安全器
    であって、 緊急遮断弁の設定圧力に比して低い日常昇圧に相当する
    値の低段所定圧力以上で作動し、気体配管内の気体を少
    量大気に放出する第1リリーフ弁機構と、 緊急遮断弁の前記設定圧力に比して低くかつ前記低段所
    定圧力よりも高い警戒圧に相当する値の高段所定圧力以
    上で作動し、第1リリーフ弁機構による放出量よりは多
    量の前記気体を大気に放出する第2リリーフ弁機構とを
    含むことを特徴とする乾式安全器。
JP7040593U 1993-12-28 1993-12-28 乾式安全器 Pending JPH0741200U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017144925A (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 株式会社Subaru 車載用バッテリー

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