JPH0740992Y2

JPH0740992Y2 - アタッチメントレンズユニット

Info

Publication number: JPH0740992Y2
Application number: JP11746189U
Authority: JP
Inventors: 英明吉田
Original assignee: Olympus Optic Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1989-10-04
Filing date: 1989-10-04
Publication date: 1995-09-20
Anticipated expiration: 2004-10-04
Also published as: JPH0356923U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、アタッチメントレンズユニット、詳しくは、
アタッチメントレンズ部と、発光手段に対するディフュ
ーザ部とを有するアタッチメントレンズユニットに関す
る。

［従来の技術］発光手段に対するディフューザ部を有するアタッチメン
トレンズユニットに関して、本出願人により、先に出願
された特願平１−165542号のものは、アタッチメントレ
ンズユニットが装着可能なAFおよびストロボ内蔵のカメ
ラにおいて、上記ユニットの装着を弁別し、そのユニッ
トに対する距離，閃光発光情報の補正情報を自動的に演
算する手段を具備するカメラおよびそのアタッチメント
レンズユニットに関するものである。

［考案が解決しようとする課題］ところが上述の特願平１−165542号に示されるカメラお
よびアタッチメントレンズユニットにおいては、上述の
ように上記レンズユニットの装着を検知する検出手段が
必要であった。即ち、上記カメラおよびアタッチメント
レンズユニットは第８図に示されるようにストロボ撮影
の発光手段を有するカメラ54には、撮影レンズ51と発光
手段52および検出手段であるステム53aを有するスイッ
チ53が配設されており、一方、アタッチメントレンズユ
ニット59はアタッチメントレンズ57とディフューザ58お
よび支持体56に設けられるスイッチ操作部56aによって
構成されている。

以上のように構成されたカメラおよびアタッチメントレ
ンズユニットは、レンズユニット59の装着をスイッチ53
で検出し、その信号に基づいて、上記レンズユニット59
に対応した発光動作をカメラ内の制御装置によって行わ
せるものである。従って、カメラ内のスイッチ53のため
のスペースは勿論、配線、入力ポート等が不可欠であ
り、省スペース上好ましくない。更に、スイッチ操作用
の開口部を設ける必要があり、防塵・防水上の問題もあ
るという不具合があった。

本考案の目的は、上記の不具合を解決するため、ストロ
ボ撮影の発光手段を内蔵あるいは装備するカメラにおい
てアタッチメントレンズユニットの装着を検知する検出
手段を必要とせず上記ユニットを装着するだけで、該ユ
ニットに対応した発光条件によってストロボ撮影を行う
ことが可能であって、より省スペースであり、デザイン
上の制約も少ないアタッチメントレンズユニットを提供
するにある。

［課題を解決するための手段および作用］本考案のアタッチメントレンズユニットは、レンズと、
発光手段に対するディフューザ部とを有して構成された
アタッチメントレンズユニットであって、上記ディフュ
ーザ部の減光率を実質的に上記レンズの倍率の４乗の値
に設定してなることを特徴とする。

［実施例］以下、図示の実施例によって本考案を説明する。

第１図は、本考案の一実施例のアタッチメントレンズユ
ニットであるコンバージョンレンズユニットと、そのユ
ニットが装着されるカメラの要部断面図である。また、
第２図は上記カメラの電装部のブロック構成図である。
カメラ５はAF（自動合焦）・フラッシュマチック式スト
ロボ内蔵のカメラであって、その主要構成は、本体１
と、撮影レンズ２と、発光手段のストロボ光源部３、お
よび、電装部とで構成される。そして、上記カメラ５の
電装部は制御部であるCPU11と、AF用の測距装置12と、
測光装置13と、ストロボ装置14と、絞り装置等その他の
露出制御装置15、および電源装置16等で構成される。

また、カメラ５に装着されるコンバージョンレンズユニ
ット９は、装着状態において撮影レンズ２に対向して位
置するアタッチメントレンズであるコンバージョンレン
ズ７と、ストロボ光源部３に対向して位置するディフュ
ーザ部８および支持体６によって構成される。

なお、第１図に示すカメラ５はTTL方式のものであっ
て、距離情報はコンバージョンレンズ７および撮影レン
ズ２を介して取り込むものとする。一方、第３図は上記
撮影レンズ２の変形例である撮影レンズ2bと、その撮影
レンズ2bと共通の開口部を持たない測距センサ部レンズ
2aを有する所謂、外部測距方式AFのカメラに装着された
コンバージョンレンズ31（レンズ31a,31bの２枚構成）
の断面図である。そしてコンバージョンレンズ31を介し
て撮影光と同時にセンサ2aの測距情報も取り込む所謂、
TAL（Through Attachment Lens）方式のものである。本
考案のアタッチメントレンズユニットは、上記のように
アタッチメントレンズを通して被写体の距離情報も取り
込むものであって上記の第１図のTTL方式のカメラ用、
あるいは第３図のTAL方式で利用されるカメラ用にもそ
の要旨が適用できるものである。

本実施例に用いられるコンバージョンレンズ７の構成お
よび虚像距離と物体距離の関係について第4,5図を用い
て説明する。第４図はワイドコンバージョンレンズを示
し、凸レンズ32と凹レンズ33とで構成する。そして、凸
レンズ32の焦点（焦点距離f₂）と凹レンズ33の虚焦点
（焦点距離f₁）が被写体側のｆ点で一致するようにレン
ズユニット上で配置される。一方、第５図はテレコンバ
ージョンレンズを示し、凹レンズ34と凸レンズ35とで構
成する。そして、凹レンズ34の虚焦点（焦点距離f₂）と
凸レンズ35の焦点（焦点距離f₁）とがカメラ側のｆ点で
一致するようにレンズユニット上で配置される。

そして、上記ワイド・テレコンバージョンレンズについ
て、物体距離ｌに対するその虚像距離ｌ′は上記焦点距
離f₁,f₂によって次のように示される。

通常の被写体距離では、この式の第２項は無視でき、更
に、倍率（角倍率）ｘはf₁/f₂であるので、上記距離
ｌ′は次式のような近似式で示される。

なお、上記コンバージョンレンズ７の装着によってTTL
方式の撮影レンズ２、あるいはTAL方式の場合の測距セ
ンサ部レンズ2aから距離情報として取り込まれるのは上
記（１）式の虚像距離ｌ′である。

次に、レンズユニット９の装着によるストロボ光量の減
光度合情報について説明する。一般にレンズユニット９
の装着に伴ってディフューザ部８による拡散作用、及
び、その透過率によって減光される。即ち、レンズユニ
ット９の装着，未装着の場合のストロボ光による受光面
PL（第６図参照）における照度をそれぞれId、Ioとすれ
ば減光率Ｔは次式のように示される。

Ｔ＝Id/Io ……（２）なお、コンバージョンレンズの透過率ｔも考慮する必要
があるときは、減光率Ｔ′としてＴ′＝ｔ・Id/Io を用いて計算する。

カメラ５において、コンバージョンレンズ装着時のスト
ロボ発光は次式のガイドナンバーGNoによってコントロ
ールされる。即ち、ここで、ｌ′上記（１）式で示される虚像距離、Ｆは絞
り値、Ｓはフィルムまたはスチルビデオカメラにおいて
は撮像系の感度を示すISOスピード、またαは適用する
カメラ特有の計数で、α＝1.0を一応の基準値としつ
つ、実際には通常の撮影を暗めに撮影するか、明るめに
撮影するかを設計時に選択して指定するものである。

一方、コンバージョンレンズユニットの装着時のストロ
ボ撮影に必要なガイドナンバーGNは、物体距離ｌ、およ
び、ディフューザ部８による減光率Ｔから定められ、更
に、ｌに（１）式を変形して代入すると、上記GNはとなる。

そして、上記カメラ側のコントロールされるガイドナン
バーGNoと上記撮影に必要なガイドナンバーGNが等しく
なるためのディフューザ部８の減光率Ｔを求める。即
ち、（３）式のGNo＝（４）式のGNとして、それを満足
する減光率ＴはＴ＝x⁴ ……（５）となる。即ち、ディフューザ部の減光率が実質的にコン
バージョンレンズの倍率の４乗の値に設定してあるなら
ば、コンバージョンレンズを装着したことによるカメラ
５側のストロボ発光の外部からの補正は不必要となる。

本考案のアタッチメントレンズユニットは特にワイドコ
ンバージョンレンズに有効なものであるが、上記ユニッ
ト９が上記のワイドコンバータである場合のディフュー
ザ部８の特性について、第７図（Ａ），（Ｂ）によって
説明する。

例えば、ワイドコンバータの倍率ｘが0.7であった場合
のディフューザ部８の減光率は、（５）式により要求さ
れる減光率Ｔは約25％となる。一方、カメラ５のストロ
ボ光源３の照射角φが第７図（Ａ）に示されるように標
準撮影に必要な最小限の角度である場合、ワイド撮影の
ため照射角φ′に広げる必要がある。例えば、第７図
（Ｂ）に示すように照射角φ′を角度φの1.4倍とする
と、その照射面積としては２倍となる。即ち、拡散作用
により50％の減光がなされる。そして上記の要求される
減光率Ｔの25％を得るため、ディフューザ部８の透過率
を50％に設定すると、最終の減光率T25％が得られ、ス
トロボ撮影を正常に行うことの可能なワイドコンバージ
ョンレンズユニットを実現することができる。

また、カメラ５のストロボ発光がすでに広い照射角を有
している場合、上記のようにディフューザの拡散作用は
必要ではなく、透過率のみを下げることによって上記減
光率を満足させる。即ち、ディフューザに透過率25％の
NDフィルターを採用すればよい。

本考案の要旨はテレコンバージョンレンズユニットにも
適用することができる。この場合、倍率ｘが１より大で
あるからディフューザの減光率Ｔも１より大（実質上は
集光率となる）となる。従って、ディフューザを凸レン
ズ状とし集光作用を持たせる必要がある。

なお、上記実施例に用いたカメラはストロボ発光装置内
蔵のものであったが、上記外付ストロボ発光装置を用い
てストロボ発光のコントロールを行うものにも本考案の
要旨を適用することが可能である。

［考案の効果］以上述べたように、本考案のアタッチメントレンズユニ
ットは、アタッチメントレンズユニットのレンズの倍率
の４乗の値に減光率を設定したディフューザ部８を上記
ユニットに配設するものであって、カメラ側の上記レン
ズユニット装着によるストロボ発光の補正を必要としな
いものである。従って、本考案によれば、上記レンズユ
ニット装着を検知する検出手段を必要とせず、そのため
のスペース等も当然不要となり、また、検出手段操作用
の開口部等も不要となり、そのためのデザイン上の制約
もなくなる。更に、コスト低減も実現できるなどの顕著
な効果を有するアタッチメントレンズユニットを提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一つの実施例を示すコンバージョン
レンズユニットとそのユニットが装着されるカメラの要
部断面図、第２図は、上記第１図のカメラの電装部のブロック構成
図、第３図は、上記実施例の変形例であるTAL方式のコンバ
ージョンレンズの装着状態を示す要部断面図、第4,5図は、それぞれ上記第１図のコンバージョンレン
ズユニットに用いられるレンズ構成図であって、第４図
はワイドコンバージョンレンズの構成図、第５図はテレ
コンバージョンレンズの構成図、第６図は、上記第１図のカメラのストロボ発光状態を示
す図、第７図（Ａ）は、上記第１図の上記レンズユニットを装
着しない場合のカメラのストロボ照射状態を示す図、第７図（Ｂ）は、上記第７図（Ａ）のカメラにワイドコ
ンバージョンレンズユニットを装着した場合のストロボ
照射状態を示す図、第８図は、従来例を示すアタッチメントレンズユニット
とカメラの要部断面図である。２……撮影レンズ（レンズ）３……ストロボ光源部（発光手段）７……コンバージョンレンズ（アタッチメントレンズ）８……ディフューザ部９ ……コンバージョンレンズユニット（アタッチメント
レンズユニット）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】レンズと、発光手段に対するディフューザ
部とを有して構成されたアタッチメントレンズユニット
であって、上記ディフューザ部の減光率を実質的に上記レンズの倍
率の４乗の値に設定してなることを特徴とするアタッチ
メントレンズユニット。