JPH0740619A - 熱転写プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】印写ずれ等が無く、正常な画像を印写すること
のできる熱転写プリンタを提供する。 【構成】本発明は、複数の発熱抵抗体を有するサーマル
ヘッド８と、記録媒体と、該記録媒体を搬送する手段１
２と、複数のカラー面を有するインクシート９と、イン
クシート９の色検知のためのセンサー１１を有し、画像
データに応じて前記サーマルヘッド８にパルスを加え、
前記サーマルヘッド８をインクシート９に押圧し、前記
記録媒体に印写する熱転写プリンタにおいて、前記セン
サー１１により各色を検知した後、さらにインクシート
搬送モータを所定時間ｔ駆動してインクシート９を一定
量送る制御をすることを特徴とする。 【効果】上記制御により、ヘッド下降によりインクシー
トが巻取りロールから引き出され、印写面がずれてしま
うということが解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数のカラー面を有す
るインクシートを用い多色記録を行なう熱転写プリンタ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数のカラー面を有するインクシートを
用い多色記録を行なう熱転写プリンタが実用化されてい
るが、このような熱転写プリンタにおいては、従来、特
開昭６０−２５７２８０号公報に示されるように、イン
クシートのマーカを検知し、印写すべきカラー面を頭出
ししてから印写する方法が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
には、各色のインクシートのマーカを検知して印写する
という例はあるが、マーカを検知してから印写に至るま
での動作の詳細については述べられていない。ここで、
従来の熱転写プリンタの構成及びシーケンス動作のタイ
ミングチャートを図５に示す。図５において、がプリ
ンタの構成、がインクシート及び色検知マーカの１
例、がシーケンス動作の簡単なタイムチャートであ
る。また、図中符号１はサーマルヘッド、２はインクシ
ート、３ａはインクシート供給ロール、３ｂはインクシ
ート巻取りロール、４は色検知センサー、５はプラテン
ドラム、６はインクシート上に塗布された色検知マーカ
である。従来までの熱転写プリンタのシーケンス動作
は、７に示すように色検知マーカの検知がなくなると、
直ちにインクシートモータを停止させ、サーマルヘッド
を下降させ印写に入るというものであった。

【０００４】しかし、このようなシーケンス動作では、
サーマルヘッドを下降させた際、インクシートがサーマ
ルヘッドによってドラム方向に押され、巻取りロール側
からインクシートが引き出されてしまい、色検知マーカ
の塗布された箇所から印写してしまうという問題があっ
た、また、インクシートの搬送を停止するとインクシー
トがたるみ、印写開始時にインクシートが正常に搬送さ
れないという問題があった。本発明は上記事情に鑑みな
されたものであって、上記問題を解決し、正常な画像を
印写することのできる熱転写プリンタを提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッ
ドと、記録媒体と、該記録媒体を搬送する手段と、複数
のカラー面を有するインクシートと、インクシートの色
検知のためのセンサーを有し、画像データに応じて前記
サーマルヘッドにパルスを加え、前記サーマルヘッドを
インクシートに押圧し、前記記録媒体に印写する熱転写
プリンタにおいて、前記センサーにより各色を検知した
後、さらにインクシートを一定量送る制御をすることを
特徴としている。（請求項１）。また、上記熱転写プリ
ンタにおいて、前記インクシートを一定量送る量を任意
に決定することができることを特徴としている（請求項
２）。

【０００６】さらに本発は、複数の発熱抵抗体を有する
サーマルヘッドと、記録媒体と、該記録媒体を搬送する
手段と、複数のカラー面を有するインクシートと、イン
クシートの色検知のためのセンサーを有し、画像データ
に応じてインクシートのカラー面の頭出しを行ない、画
像データに応じて前記サーマルヘッドにパルスを加え、
前記サーマルヘッドをインクシートに押圧し、前記記録
媒体に印写する熱転写プリンタにおいて、インクシート
の巻取り機構と供給機構をそれぞれ別々に備え、ヘッド
下降後、巻取り機構側のみ先に駆動することを特徴とし
ている（請求項３）。また、上記熱転写プリンタにおい
て、前記インクシートの巻取り機構側の駆動時間を任意
に決定することができることを特徴としている（請求項
４）。

【０００７】

【作用】本発明の熱転写プリンタにおいては、センサー
により各色を検知した後、さらにインクシートを一定量
送る制御をすることにより、ヘッド下降によりインクシ
ートが巻取りロールから引き出され、印写面がずれてし
まうということが解決できる。また、前記インクシート
を一定量送る量を任意に決定することができることによ
り、インクシート送り時間ｔをソフトウェアによって変
更できるので、インクシートが引き出されてしまう量に
応じてｔを決定することができ、プリンタの個体差に対
応できる。

【０００８】さらに本発明の熱転写プリンタにおいて
は、インクシートの巻取り機構と供給機構をそれぞれ別
々に備え、ヘッド下降後、巻取り機構側のみ先に駆動す
ることにより、インクシートのヘッドの下流側のたるみ
が取れ、印写時、特に立上り時に安定した搬送をするこ
とができる。また、前記インクシートの巻取り機構側の
駆動時間を任意に決定することができることにより、イ
ンクシートの駆動時間をソフトウェアにより任意に設定
できるので、プリンタの個体差に対応できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。まず、請求項１の構成を図１に示す。図中符号
８は複数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッド、９は複
数のカラー面を有するインクシート、１０ａは図示しな
いインクシート供給モータによって回転駆動されるイン
クシート供給ロール、１０ｂは図示しないインクシート
巻取りモータによって回転駆動されるインクシート巻取
りロール、１１はインクシートの色検知のためのセンサ
ー、１２は熱転写用の記録媒体が巻き付けられ該記録媒
体を搬送するプラテンドラムであり、図５と同様の構
成である。また、本発明の熱転写プリンタのインクシー
トの形態の一例を図１に示す。図中符号１３は色検知
マーカであり、こちらも図５と同様であるが、要部を
拡大して示している。

【００１０】次に、図１が本発明の熱転写プリンタの
シーケンス動作のタイムチャートである。従来は、図５
の符号７に示すように、色検知マーカの検知がなくな
ると直ちにインクシート搬送用モータ（インクシート供
給モータ及びインクシート巻取りモータ）を停止させて
搬送をやめ、サーマルヘッド８を下降させていたが、本
発明では図１の符号１４に示すように、色検知マーカ
からの検知信号がなくなってから所定時間ｔ経過後にイ
ンクシート搬送用モータを停止させている。ここで時間
ｔは、サーマルヘッド８の下降により巻取りロール１０
ｂより引き出されてしまうインクシート９の長さと、モ
ータによる巻取り速度で決定される。例えば今、ヘッド
下降によりインクシートが１mm引き出され、巻取り速度
が0.57mm/secであると、ｔを1.75秒以上にすれば良いこ
とになる。尚、上記ｔの変更はソフトウェアによって行
なうことができる。

【００１１】次に、図２に前記シーケンス動作のフロー
チャートの一例を示す。図２において、インクシート搬
送モータを回転させてからセンサー１１の入力を読み込
むシーケンスは従来の方法と変わらないが、センサー１
１からの検知信号が無くなってから、インクシート搬送
用モータを停止させる迄の間に１５に示すようなルーチ
ンが入っていることが本発明の特徴である。そして、プ
リンタによって上記ｔを変更すれば、プリンタの個体差
に対応することができる。尚、ｔの変更は、例えばある
値をセットしてその値の回数分だけプログラムをループ
させるといった方法がある。こうすればプログラムの
（命令実行時間）×（ループ回数）によってｔの値を決
定することができる。

【００１２】次に、図３に請求項３のタイムチャートを
示す。尚、熱転写プリンタの構成は図１と同じであ
る。従来では印写信号と同時にインクシートの搬送を開
始したが、本発明では符号１６に示すように、印写開始
よりｔ１先にインクシート９の巻取り側モータのみ駆動
する。そしてｔ１経過後、インクシート供給側モータ及
びドラム駆動モータをスタートさせ印写を開始する。サ
ーマルヘッド８を下降させた後は、インクシート９は加
圧されているので、巻取り側、供給側の両方を駆動して
もインクシート９を搬送することはできない。しかし、
巻取り側のみを駆動すればサーマルヘッド８より下流側
のインクシート９のたるみを取ることができる。

【００１３】次に、図４に請求項４の制御のフローチャ
ートの一例を示す。図４において、サーマルヘッド８を
下降させた後、１７で巻取りモータのみ駆動させ１５と
同様の１８のルーチンを入れ、その設定時間をｔ１と
し、ｔ１経過した後、供給側モータとプラテンドラム１
２を駆動し印写を開始する。尚、このｔ１は実際のプリ
ンタの動作を見て決定すればよく、これによりプリンタ
の個体差に対応することができる。以上、本発明の実施
例について述べたが、上記実施例は一例であって、この
限りではない。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱転写プ
リンタにおいては、センサーにより各色を検知した後、
さらにインクシートを一定量送る制御をすることによ
り、ヘッド下降によりインクシートが巻取りロールから
引き出され、印写面がずれてしまうということが解決で
き、正常な画像を印写することができる。また、前記イ
ンクシートを一定量送る量を任意に決定することができ
ることにより、インクシート送り時間ｔをソフトウェア
によって変更できるので、インクシートが引き出されて
しまう量に応じてｔを決定することができ、プリンタの
個体差に対応できる。

【００１５】さらに本発明の熱転写プリンタにおいて
は、インクシートの巻取り機構と供給機構をそれぞれ別
々に備え、ヘッド下降後、巻取り機構側のみ先に駆動す
ることにより、インクシートのヘッドの下流側のたるみ
が取れ、印写時、特に立上り時に安定した搬送をするこ
とができ、正常な画像を印写することができる。また、
前記インクシートの巻取り機構側の駆動時間を任意に決
定することができることにより、インクシートの駆動時
間をソフトウェアにより任意に設定できるので、プリン
タの個体差に対応できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す図であって、は本発
明の熱転写プリンタの構成例を示す図、は本発明の熱
転写プリンタに用いられるインクシートの形態の一例を
示す図、は本発明（請求項１，２）による熱転写プリ
ンタのシーケンス動作の一例を示すタイムチャートであ
る。

【図２】図１に示すシーケンス動作のフローチャート
の一例を示す図である。

【図３】本発明の別の実施例を示す図であって、は本
発明の熱転写プリンタに用いられるインクシートの形態
の一例を示す図、は本発明（請求項３，４）による熱
転写プリンタのシーケンス動作の一例を示すタイムチャ
ートである。

【図４】図３に示すシーケンス動作のフローチャート
の一例を示す図である。

【図５】従来例を示す図であって、は従来の熱転写プ
リンタの構成例を示す図、は従来の熱転写プリンタに
用いられるインクシートの形態の一例を示す図、は従
来の熱転写プリンタのシーケンス動作の一例を示すタイ
ムチャートである。

【符号の説明】

８ ：サーマルヘッド ９ ：インクシート １０ａ：インクシート供給ロール １０ｂ：インクシート巻取りロール １１ ：センサー １２ ：プラテンドラム １３ ：色検知マーカ

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｊ 35/16 Ｂ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッド
   と、記録媒体と、該記録媒体を搬送する手段と、複数の
   カラー面を有するインクシートと、インクシートの色検
   知のためのセンサーを有し、画像データに応じて前記サ
   ーマルヘッドにパルスを加え、前記サーマルヘッドをイ
   ンクシートに押圧し、前記記録媒体に印写する熱転写プ
   リンタにおいて、前記センサーにより各色を検知した
   後、さらにインクシートを一定量送る制御をすることを
   特徴とする熱転写プリンタ。
2. 【請求項２】請求項１記載の熱転写プリンタにおいて、
   前記インクシートを一定量送る量を任意に決定すること
   ができることを特徴とする熱転写プリンタ。
3. 【請求項３】複数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッド
   と、記録媒体と、該記録媒体を搬送する手段と、複数の
   カラー面を有するインクシートと、インクシートの色検
   知のためのセンサーを有し、画像データに応じてインク
   シートのカラー面の頭出しを行ない、画像データに応じ
   て前記サーマルヘッドにパルスを加え、前記サーマルヘ
   ッドをインクシートに押圧し、前記記録媒体に印写する
   熱転写プリンタにおいて、インクシートの巻取り機構と
   供給機構をそれぞれ別々に備え、ヘッド下降後、巻取り
   機構側のみ先に駆動することを特徴とする熱転写プリン
   タ。
4. 【請求項４】請求項３記載の熱転写プリンタにおいて、
   前記インクシートの巻取り機構側の駆動時間を任意に決
   定することができることを特徴とする熱転写プリンタ。