JPH0738288B2 - 操作キースイッチ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、防水形ケースの内部に電気回路を収納し、
かつ前記ケースの正面から複数個の外部操作用のキース
イッチボタンを露出させてなる操作キースイッチ装置に
関するものである。

〔従来の技術〕

従来の操作キースイッチ装置を第５図〜第８図について
説明する。第５図は外観斜視図、第６図は第５図の線VI
-VIの断面図、第７図は第６図の一部拡大図、第８図は
パネルスイッチの正面図である。図において、（１）は
樹脂成形品からなる防水形ケース、（２）はケース
（１）の正面（1a）に穿設した表示孔、（３）はケース
（１）の正面（1a）に穿設した複数個（図面では12個）
のボタン孔、（４）はケース（１）内にねじ（５）によ
り取り付けた印刷回路配線板、（６）は印刷回路配線板
（４）の正面側板面（4a）とケース正面（1a）との間に
あって表示孔（２）に挿入した表示部で、操作内容を表
示するためのものである。（７）は印刷回路配線板
（４）の正面側板面（4a）とケース正面（1a）との間に
挿入したパネルスイッチで、各ボタン孔（３）から露出
する外部操作用のキースイッチボタン（８）が弾性材料
により一体成形されている。（９）はパネルスイッチ
（７）に設けた各キースイッチボタン（８）の導電性接
点で、各凹部（7a）に設けられている。（10）は各導電
性接点（９）に対応するように印刷回路配線板（４）の
正面側板面（4a）に印刷形成された接点、（11）は印刷
回路配線板（４）の背面側板面（4b）に実装した電子部
品である。

次に動作について説明する。電子部品（11）を実装した
印刷回路配線板（４）上にパネルスイッチ（７）を載置
し、ねじ（５）によりケース（１）に固定する。その
際、ケース（１）のボタン孔（３）よりパネルスイッチ
（７）の各キースイッチボタン（８）が露出して、外部
より操作可能となる。

印刷回路配線板（４）には接点（10）が設けられてお
り、パネルスイッチ（７）の導電性接点（９）とにより
スイッチ構造を形成している。通常、これらの両接点
（９），（10）は第７図に示すように接触していない
が、キースイッチボタン（８）を押すことにより凹部
（7a）によりパネルスイッチ（７）が変形して接触す
る。そして、操作内容が表示部（６）に表示される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のような従来の操作キースイッチ装置では、パネル
スイッチ（７）を弾性材料により一体成形し、これを印
刷回路配線板（４）の正面側板面（4a）とケース正面
（1a）の内面との間に挟着することにより、ボタン孔
（３）から浸入する水がパネルスイッチ（７）の周囲接
触部（7b）からパネルスイッチ（７）の外部すなわちケ
ース（１）の内部に浸入するのを防いでいた。ところ
が、パネルスイッチ（７）の周囲接触部（7b）はねじ
（５）による押圧だけの接触圧のみで保持されているの
で、キースイッチボタン（８）が押されてパネルスイッ
チ（７）が変形すると、周囲接触部（7b）の接触圧に変
化が生じ、均一な接触圧が得られず、周囲接触部（7b）
から水がケース（１）内部に浸入し、両接点（９），
（10）および電子部品（11）などが腐蝕されるという問
題点があった。また、このようなパネルスイッチ（７）
の周囲接触部（7b）からの水の浸入を防止するために、
ねじ（５）の取付ピッチを小さくしてパネルスイッチ
（７）の接触圧をあげると、ねじ（５）が増加して組立
作業時間の増大を招き高価になるという問題点があっ
た。

この発明はかかる問題点を解消するためになされたもの
で、パネルスイッチのねじを増やすことなく確実な防水
構造が得られる操作キースイッチ装置を得ることを目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る操作キースイッチ装置は、ケースの正面
内面とこれと対向するパネルスイッチとにそれぞれ各キ
ースイッチボタンを取り囲むように環状に配設された一
対の接触体を備え、かつ一対の接触体の一方をキースイ
ッチボタンの操作方向に突出する凸部とすると共に他方
をこの凸部の先をくわえ込む入口の狭い断面略Ｃ状の溝
としたものである。

〔作用〕

この発明においては、一方の接触体の凸部が他方の接触
体の溝にはまりその狭い入口部分に常時接触するので、
キースイッチボタンの押下げ操作でパネルスイッチが変
形しても、パネルスイッチの外部すなわちケースの内部
に水が浸入することがない。

〔発明の実施例〕

この発明の一実施例を第１図〜第４図について説明す
る。第１図は第６図と同じ断面図、第２図は第１図の一
部拡大図、第３図はパネルスイッチの正面図、第４図は
第３図の右側面図であり、前記従来装置と同一または相
当部分には同一符号を付して説明を省略する。図におい
て、（7A）は弾性材料により一体成形されたパネルスイ
ッチ、（12）はケース正面（1a）の内面にあってキース
イッチボタン（８）の操作方向に突出した凸部で、パネ
ルスイッチ（7A）の周囲に対向するように環状に配置さ
れて一方の接触体を構成している。（13）はパネルスイ
ッチ（7A）の周囲に環状に設けた凹状溝で、凸部（12）
の先をくわえ込む入口の狭い断面略Ｃ状の溝であって他
方の接触体を構成している。

このようにケース正面（1a）の凸部（12）をパネルスイ
ッチ（7A）の凹状溝（13）に嵌合させておくと、キース
イッチボタン（８）の押下げ操作でパネルスイッチ（7
A）が変形しても、凹状溝（13）の狭い入口部分が凸部
（12）に常時接触するので、両者の接触圧に変化はな
く、従ってパネルスイッチ（7A）の外部すなわちケース
（１）の内部に水が浸入することがない。

上記実施例では一方の接触体として凸部（12）を他方の
接触体として凹状溝（13）を示したが、一方の接触体と
して凹状溝（13）を他方の接触体として凸部（12）を設
けてもよい。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によればパネルスイッチのねじ
を増やすことなく確実な防水構造が得られるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す縦断側面図、第２図
は第１図の一部拡大図、第３図はパネルスイッチの正面
図、第４図は第３図の右側面図、第５図は従来装置を示
す外観斜視図、第６図は第５図の線VI-VIの断面図、第
７図は第６図の一部拡大図、第８図はパネルスイッチの
正面図である。 図において、（１）はケース、（1a）はケース正面、
（４）は印刷回路配線板、（4a）は印刷回路配線板
（４）の正面側板面、（4b）は印刷回路配線板（４）の
背面側板面、（５）はねじ、（7A）はパネルスイッチ、
（８）はキースイッチボタン、（９）は導電性接点、
（10）は接点、（11）は電子部品、（12）は凸部、（1
3）は凹状溝を示す。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】防水形ケースの内部に電気回路を収納し、
   かつ前記ケースの正面から複数個の外部操作用のキース
   イッチボタンを露出させてなる操作キースイッチ装置で
   あって、 前記ケース内にねじにより取り付けられて前記ケース内
   を正面側と背面側とに仕切りかつ正面側の板面に前記キ
   ースイッチボタンの導電性接点と対向する接点が印刷形
   成されると共に背面側の板面に電子部品などが実装され
   る印刷回路配線板と、この印刷回路配線板の正面側板面
   と前記ケースの正面内面との間に挿着されかつ前記各キ
   ースイッチボタンが弾性材料により一体成形されるパネ
   ルスイッチとを有するものにおいて、 前記ケースの正面内面とこれと対向する前記パネルスイ
   ッチとにそれぞれ前記各キースイッチボタンを取り囲む
   ように環状に配設された一対の接触体を備え、 かつ前記一対の接触体の一方を前記キースイッチボタン
   の操作方向に突出する凸部とすると共に他方をこの凸部
   の先をくわえ込む入口の狭い断面略Ｃ状の溝としたこと
   を特徴とする操作キースイッチ装置。