JPH073720U - 金属粉保存用剤 - Google Patents

金属粉保存用剤

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JPH073720U
JPH073720U JP3879493U JP3879493U JPH073720U JP H073720 U JPH073720 U JP H073720U JP 3879493 U JP3879493 U JP 3879493U JP 3879493 U JP3879493 U JP 3879493U JP H073720 U JPH073720 U JP H073720U
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JP
Japan
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metal powder
oxygen
container
solder
powder
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Pending
Application number
JP3879493U
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English (en)
Inventor
高橋  宏
宏 川中子
浩美 大木
大輔 相馬
俊男 白戸
猛 二階堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Senju Metal Industry Co Ltd
Original Assignee
Senju Metal Industry Co Ltd
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Publication of JPH073720U publication Critical patent/JPH073720U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属粉と一緒に置いておくと、酸素を吸着す
るばかりでなく、酸素吸着剤が酸素を吸着したときに出
る水を吸着して金属粉に悪影響を与えないようにする。 【構成】 酸素吸着剤と吸湿剤を通気性の良好な入れ物
に入れる。この入れ物は二重の袋にしておき、内側の袋
1に酸素吸着剤2を入れ、外側の袋3に吸湿剤4を入れ
ておく。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、金属粉を酸化や湿気から守るための保存剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属粉は、溶融金属を圧縮気体で吹き飛ばすアトマイズ法、金属塊を破砕する スタンピング法、溶融金属を回転円盤ではねとばす円心法、超音波振動で霧状に する超音波法、等で製造される。これらの方法で得られる金属粉は、製造直後は きれいな状態であり、その金属特有の性質を有している。
【0003】 しかしながら、金属粉は表面積が大きいため、活性力が強く、製造後に大気中 に置いておくだけで、直ぐに大気中の酸素と反応して酸化したり、大気中の湿気 を吸ってしまうものである。金属粉が酸化したり湿気を吸うと、その金属本来の 性質が失われ、金属粉の用途に適さなくなってしまう。
【0004】 たとえば、錫・鉛合金のはんだ粉は、ペースト状のフラックスと混和すること により粘調性のあるソルダーペーストにして、スクリーンやディスペンサーでプ リント基板に塗布し、それを加熱することにより、プリント基板とプリント基板 上に搭載された電子部品とをはんだ付けするものである。
【0005】 ところが、ソルダーペーストを製造する前に、はんだ粉が酸化したり吸湿した りしてしまっていると、このはんだ粉を用いて作製したソルダーペーストではん だ付けした場合、はんだ付け不良を起こしたり、はんだ付け部の周辺に微小なは んだボールを多量に発生させて絶縁抵抗の低下や短絡等という問題を起こすこと があった。
【0006】 このように、はんだ粉が酸化して酸化物を作ったり、吸湿し反応生成物を作っ たりすると、この酸化物や反応生成物は融点が非常に高くなるため、はんだ付け 不良を起こすものである(PbOの融点は886℃、SnO2の融点は1630 ℃)。つまり、はんだ粉が完全に酸化したり吸湿してしまうと普通のはんだ付け 温度である200〜250℃では、はんだ粉は溶けなくなり、はんだ付け部には んだが付着しなくなってはんだ付け不良となる。
【0007】 また、それ程酸化や反応が進まず、表面だけに酸化膜ができたり反応生成物が できたりした場合は、はんだ粉はフラックスと一緒にはんだ付け部以外の所に流 れ、そこで表面の酸化や反応生成物が破れて近傍にあったはんだ粉同志が一体と なり、それがはんだボールとなるものである。
【0008】 このように金属粉が酸化したり、吸湿してしまうと色々な問題が起こるため、 製造直後の金属粉は真空の容器や窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを充 満させた入れ物の中で保存していた。また、簡易な方法としては布や紙でできた 袋に酸素吸着剤や吸湿剤をそれぞれ単独に入れ、それを金属粉を保存する入れ物 の中に置くことがなされていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、金属粉を真空容器内で保存するには真空装置が必要であり、ま た真空に耐えるような頑丈でシール性のよい容器も必要となるため、非常に高価 となるものであった。しかもこのように頑丈な容器は容器自体が大きくて重くな ることから、金属粉の搬送に困難をきたすものであった。
【0010】 不活性ガスを充満させた入れ物、たとえばデシケーターのような容器やポリエ チレン、ビニール等の樹脂製袋に金属粉を保存する場合は、真空装置や頑丈な容 器の必要はないが、不活性ガスが高価であるばかりでなく、袋の中の金属粉を少 量取り出す度に不活性ガスも流出してしまうため、その都度不活性ガスを袋の中 に補充しなければならないという手間のかかるものであった。
【0011】 吸湿剤は単独で金属粉保存用の入れ物に置いても、湿気を取ることができるが 、酸素を取ることができないため金属粉が酸化してしまう。
【0012】 酸素吸着剤を単独で金属粉の入った入れ物の中に入れておくと、確かに入れ物 の中の酸素を吸着して金属粉の酸化を防止することはできるが、酸素吸着剤は酸 素を吸着すると水が出てきて金属粉を濡らしてしまい、金属粉を全く使用不能な ものにしてしまうことがあった。酸素吸着剤は鉄粉からできており、この鉄粉が 酸素を吸着して水を出す反応は次のようなものと考えられる。 4FeH+O2→2H2O+2Fe23 従って、酸素吸着剤は金属粉の酸化防止に効果のあることは分かっていても水 が出ることから使用が困難であった。
【0013】 本考案は、真空装置のような特別の装置を必要とせず、しかも酸素吸着剤のよ うに水による金属粉の濡れの心配もないという金属粉保存用剤を提供することに ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、酸素吸着剤が大気中の酸素を吸着し、吸湿剤が湿気を吸湿させ るという性質に着目して本考案を完成させた。
【0015】 本考案は、酸素吸着剤と吸湿剤とが一緒に通気性のある入れ物に収納されてい ることを特徴とする金属粉保存用剤である。
【0016】 本考案では、酸素吸着剤と吸湿剤を一つの入れ物に一緒に入れておくことが必 要であり、その入れ方としては酸素吸着剤と吸湿剤を混ぜて入れてもよいが、入 れ物を二重にして内側に酸素吸着剤を入れ、外側に吸湿剤を入れると良い結果が 得られる。つまり、酸素吸着剤で酸素を吸着した時に水が出ても、この水を酸素 吸着剤の回りにある吸湿剤が吸湿して水を外に出さないようにするからである。
【0017】 本考案に使用する酸素吸着剤とは鉄粉であり、一般には「エージレス」と称し ているものである。また本考案に使用する吸湿剤としては「シリカゲル」として 販売されているものが適している。
【0018】
【実施例】
以下、図面に基づいて本考案を説明する。 図1は本考案の金属粉保存用剤の断面斜視図である。
【0019】 本考案の金属粉保存用剤を入れる入れ物は通気性のある二重の袋、たとえば布 や繊維状の紙等からできているものを使用する。内側の袋1の中には酸素吸着剤 2が入れられており、外側の袋3の中には吸湿剤4が入れられている。
【0020】 上記本考案の金属粉保存用剤と、比較例としての酸素吸着剤だけを布製袋に入 れたもの、および吸湿剤だけを布製袋に入れたものについて、はんだ粉に与える 影響の実験を行った。実験は、窒素ガスによるアトマイズ法で得られたはんだ粉 10Kgをポリエチレン製密封容器に入れ、はんだ粉の上に実施例の金属粉保存 用剤、比較例の酸素吸着剤だけのもの、吸湿剤だけのものを置いて10日間放置 する。これらのはんだ粉とペースト状フラックスとを混和してソルダーペースト を作製し、はんだ付け状態やはんだボールの発生数を測定した。
【0021】 実施例の金属粉保存用剤を入れたはんだ粉は、10日間放置後にフラックスと 混和してソルダーペーストにしても印刷塗布性が良好ではんだ付け不良はなく、 はんだボールの発生数が20個程度という少量であった。一方、酸素吸着剤だけ を置いたはんだ粉は、酸素吸着剤を置いた部分が水濡れして固まってしまい、フ ラックスと混和してソルダーペーストに作製しても、ソルダーペースト中に大き な固まりができて印刷塗布ができなかった。また吸湿剤だけを置いたはんだ粉で 作製したソルダーペーストは、未はんだのはんだ付け不良が発生し、はんだ付け 後のはんだボールが400個という大量発生になっていた。
【0022】
【考案の効果】 以上説明した如く、本考案の金属粉保存用剤は、酸素吸着剤を使用しているに もかかわらず、酸素吸着剤で問題となっていた水については全く心配がなくなり 、しかも従来の真空による保存のように高価な装置も必要ないことから経済的に も優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の金属粉保存用剤を入れた袋の断面斜視
【符号の説明】
1 内側の袋 2 酸素吸着剤 3 外側の袋 4 吸湿剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 相馬 大輔 栃木県真岡市松山町1番地 千住金属工業 株式会社栃木事業所内 (72)考案者 白戸 俊男 栃木県真岡市松山町1番地 千住金属工業 株式会社栃木事業所内 (72)考案者 二階堂 猛 東京都足立区千住橋戸町23番地 千住金属 工業株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素吸着剤と吸湿剤とが一緒に通気性の
    ある入れ物に収納されていることを特徴とする金属粉保
    存用剤。
  2. 【請求項2】 前記入れ物は、二重になった袋であり、
    内側の袋に酸素吸着剤が収納され、外側の袋に吸湿剤が
    収納されていることを特徴とする請求項1記載の金属粉
    保存用剤。
JP3879493U 1993-06-24 1993-06-24 金属粉保存用剤 Pending JPH073720U (ja)

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JP3879493U JPH073720U (ja) 1993-06-24 1993-06-24 金属粉保存用剤

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JP3879493U JPH073720U (ja) 1993-06-24 1993-06-24 金属粉保存用剤

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JPH073720U true JPH073720U (ja) 1995-01-20

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ID=12535219

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JP3879493U Pending JPH073720U (ja) 1993-06-24 1993-06-24 金属粉保存用剤

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013140805A1 (ja) * 2012-03-21 2013-09-26 パナソニック株式会社 気体吸着デバイス及びそれを収容した中空体
JP2015045560A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 静岡県公立大学法人 捕集装置及び捕集方法

Cited By (4)

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JPWO2013140805A1 (ja) * 2012-03-21 2015-08-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 気体吸着デバイス及びそれを収容した中空体
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