JPH0736887B2 - 有機溶剤混合排水の処理装置 - Google Patents

有機溶剤混合排水の処理装置

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JPH0736887B2
JPH0736887B2 JP2323831A JP32383190A JPH0736887B2 JP H0736887 B2 JPH0736887 B2 JP H0736887B2 JP 2323831 A JP2323831 A JP 2323831A JP 32383190 A JP32383190 A JP 32383190A JP H0736887 B2 JPH0736887 B2 JP H0736887B2
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liquid
solvent
organic solvent
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cooler
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賢一 井上
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Nitto Denko Corp
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は疎水性有機溶剤を含有する排水から疎水性有機
溶剤を分離して回収する場合に使用する有機溶剤混合排
水の処理装置に関するものである。
(従来の技術) 有機溶剤を含有する排水から、その有機溶剤を分離・回
収する方法として、浸透気化膜法が知られている。この
方法においては、膜の透過側を減圧し、膜内で透過物質
の濃縮を連続的に行い、その透過物質を低い蒸気圧のも
とで蒸発させ、透過物質を気相の状態で分離している。
この方法によれば、非透過物質の蒸発量を小さくし得、
それだけ蒸発潜熱に基づく熱損失を小とできる。
(解決しようとする課題) この浸透気化膜法において、分離速度を増大し、大量の
排水の処理を可能とするために、他の分離法との組合せ
が考えられるが、例えば、蒸留法との組合せでは、浸透
気化膜法の利点である省エネルギー性、操作の簡便性等
が喪失されてしまい、不合理である。
本発明の目的は、トルエン、キシレン、ヘキサン、MEK
等が疎水性有機溶剤であり、その比重差を利用すること
によって小エネルギーで分離できることに着目し、上記
浸透気化膜法と液液槽分離との組合せによって、低エネ
ルギーで、かつ簡便な操作で排水中からトルエン、キシ
レン、ヘキサン、MEK等を分離・回収できる有機溶剤混
合排水の処理装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る有機溶剤混合排水の処理装置は、疎水性有
機溶剤を含有する排水を溶剤相と水相とに分離し、溶剤
相を回収する液液分離槽と、該液液分離槽からの水相液
を加熱する予熱器と、この予熱器からの加熱水相液を溶
剤濃縮分と溶剤希釈分とに分離し、溶剤希釈分を放出す
る浸透気化膜モジュールと、該モジュールからの溶剤濃
縮分を冷却器を経て液液分離槽に戻すリターン管と、該
リターン管の前記冷却器の入口側に連通された上記排水
の供給管とを備えていることを特徴とする構成である。
(実施例の説明) 以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の実施例を示し、有機溶剤の沸点が水よ
りも高い場合に使用される。
第1図において、1は液液分離槽であり、疎水性有機溶
剤を含有する排水が上層の溶剤相と下層の水相とに比重
差によって分離される。2は溶剤回収管である。3は浸
透気化膜モジュールであり、膜には有機溶剤をよく遮断
し、水蒸気を良く透過するものが用いられている。4は
液液分離槽1の水相の水を浸透気化膜モジュール3に供
給する供給ポンプ、5は予熱器、6は加熱媒体循環配管
である。7は浸透気化膜モジュールル3の非透過液を液
液分離槽1に戻すためのリターン管、8は冷却器であ
る。9は浸透気化膜モジュールル3の透過側を減圧する
真空ポンプ、10は浸透気化膜モジュールル3と真空ポン
プ9との間に設けた凝縮器、11は凝縮水放流管、12は不
凝縮ガス放出管である。13は上記冷却器8並びに凝縮器
10に対する冷却媒体循環配管である。14は排水供給管で
あり、冷却器8の手前においてリターン管7に連結され
ている。
図1に示す実施例を使用して、水よりも沸点の高い疎水
性有機溶剤、例えば、トルエン、キシレン等を含有する
排水からその有機溶剤を分離・回収するには、第1図に
おいて、排水を排水供給管14により冷却器8で冷却しな
がら液液分離槽1内に導入する。この液液分離槽1内に
おいて、排水が上層の溶剤相と下層の水相とにその比重
差のために分離される。この下層の水相には、操作温度
下での平衡溶解量の有機溶剤が含有されている。而る
に、冷却器8を経ての排水の導入のために槽1内液温が
低温であり、従って、下層水相の有機溶剤の平衡溶解量
が小となり、溶剤相と水相との液液分離が効率よく行わ
れる。この下層水相を供給ポンプ4により浸透気化膜モ
ジュールへ、予熱器5で加熱しながら供給する(浸透気
化膜法は吸熱現象であるから、供給側流体温度を高くす
るほど、分離効率を高くできるため)。この浸透気化膜
モジュールの膜には、水蒸気に対しては優れた透過性を
呈し、前記の疎水性有機溶剤に対しては非透過性である
選択性透過膜を用いている。而して、予熱器5による加
熱温度のもとでの気液平衡圧力よりも低い圧力に、この
モジュールの透過側を真空ポンプ9により減圧し、供給
液中の水分を蒸発させつつ透過させ、この透過水蒸気を
凝縮器10で凝縮し、その凝縮水を放流管11より放流し、
未凝縮ガスは真空ポンプ9の吐出口から放出していく。
他方、浸透気化膜モジュールの非透過側の溶剤濃縮液を
リターン管7を経て冷却器8で冷却のうえ、液液分離槽
1の下層水相に戻し、以後、上記を1サイクルとしてリ
サイクルさせていく。
上記において、冷却器8を経て液液分離槽1の下層水相
に送り込まれるリターン液は、下層水相の溶剤濃度より
も溶剤濃度が高く(モジュールで濃縮されているた
め)、しかも、冷却器8を通過した際の冷却により下層
水相とほぼ同程度の低温に冷却させているから、下層水
相の溶剤の平衡溶解状態に対し、溶剤過剰状態にあり、
その溶剤過剰分が分離され、上層溶剤相の厚みが増して
いく。すなわち、上記リサイクルの進行につれての浸透
気化膜モジュールによる溶剤濃縮に伴い液液分離槽内の
上層溶剤相の厚み増大が促進されていく。而るに、液液
分離槽1内には、上記モジュールの透過側の凝縮器10か
らの凝縮水の放出量に応じ、適時、または連続的に被処
理液である疎水性有機溶剤含有排水が供給されるから、
上層の溶剤相、すなわち分離疎水性有機溶剤がオバーフ
ローされ、疎水性有機溶剤を高純度で回収できる。
第2図は、本発明の別実施例を示し、疎水性有機溶剤の
沸点が水よりも低い場合に使用される。
第2図において、1は液液分離槽を、2は溶剤回収管
を、4は供給ポンプを、5は予熱器を、6は加熱媒体循
環配管をそれぞれ示している。3は浸透気化膜モジュー
ルを示し、膜には有機溶剤に対して選択透過性を有する
ものが使用されている。11は非透過水排出管である。9
は真空ポンプを、10は凝縮器を、120は不凝縮ガス排出
管をそれぞれ示している。7は浸透気化膜モジュールル
3の透過有機溶剤蒸気の凝縮液を液液分離槽1に戻すた
めのリターン管である。8は冷却器、13は上記冷却器8
並びに凝縮器10に対する冷却媒体循環配管である。14は
排水供給管であり、冷却器8の手前においてリターン管
7に連結されている。
上記第2図の装置を使用して、水よりも沸点の低い疎水
性有機溶剤、例えば、ヘキサン、MEK等を含有する排水
からその有機溶剤を分離・回収するには、第2図におい
て、排水を排水供給管14により冷却器8で冷却しながら
液液分離槽1内に導入し、この液液分離槽1内の上層の
溶剤相を排水導入量に応じ、オーバーフローにより溶剤
回収管2より回収しつつ、液液分離槽1内の下層の水相
を予熱しながら供給ポンプ4によって浸透気化膜モジュ
ール3内に供給すると共に真空ポンプ9によって浸透気
化膜モジュール3の透過側を減圧する。供給水中の有機
溶剤においては、浸透気化膜モジュール3の膜での有機
溶剤蒸気に対する選択透過性のために膜を透過し、その
間、透過側の減圧のために蒸発して有機溶剤蒸気の気相
で透過し、この有機溶剤の透過・分離により有機溶剤の
希釈された非透過側の水が放流管11より排出される。他
方、透過側における有機溶剤蒸気が凝縮器10で凝縮され
てその凝縮有機溶剤がリターン管7を経て冷却器8で冷
却のうえ、液液分離槽1に戻し、非凝縮ガスは放出管12
0から排出し、以後、以上を1サイクルとしてリサイク
ルさせていく。
上記において、浸透気化膜モジュール3の膜は、水蒸気
又は有機溶剤蒸気に対する選択透過性に応じて選択され
る。例えば、トルエン蒸気に対し選択透過性を有する膜
としては、シリコンゴム系ポリイミド膜が選択される。
又、浸透気化膜モジュールの形式としては、スパィラル
型、中空糸型、管状型、プレート型等が使用される。
本発明に係る有機溶剤混合排水の処理装置によれば、浸
透気化膜モジュールで分離して得た溶剤濃縮液を冷却の
うえ、液液分離槽の下層水相に送り込んでその低温下で
の溶剤−水の平衡特性に基づき、溶剤を効率よく液液分
離し得、これのリサイクルにより液液分離槽での上層溶
剤相の厚みを効率よく増加させ、結局、浸透気化膜モジ
ュールでの溶剤濃縮液を更に液液分離槽で液液分離して
溶剤を分離することを上記リサイクルにより繰り返して
いるから、効率よく溶剤を分離できる。このことは次の
実施例と比較例との対比からも、明らかである。
実施例 排水としてはトルエン/水の混合比が1/99のトルエン含
有排水を使用し、処理装置には第2図に示すものを使用
した。浸透気化膜モジュール3には、シリコンゴム系ポ
リイミド膜を用いた膜面積14m2のスパィラル型浸透気化
膜モジュールを使用した。
排水供給量は流量30kg/hrとし、冷却器8で20℃以下に
冷却して液液分離槽1内に導入した。この場合の下層の
水相のトルエン平衡溶解濃度は0.045wt%であった。供
給ポンプ4による供給流量は300kg/hrとし、予熱器5に
よる予熱温度は60℃とした。浸透気化膜モジュール3で
の非透過側の放流管11による放流量を約30kg/hrとし、
リターン管7による循環流量を270kg/hrとした。非透過
側の放流水中のトルエン濃度は0.01wt%であり、循環側
のトルエン濃度は0.049%であった。この場合の所要運
転エネルギーは18000Kcal/hrであった。
比較例 第2図の装置に対し、リターン管7は冷却器8を経づに
直接液液分離槽1に導入し、排水供給管14は冷却器8を
経て液液分離槽1に導入し、他の構成は図2に同じとし
た装置を使用し、実施例と同じ放流条件(放流量:30kg/
hr、放流トルエン濃度:0.01重量%)とするように運転
したところ、必要な運転エネルギーは23000kcal/hrであ
った。
このように、実施例に較べ比較例において高い運転エネ
ルギーを必要とする理由は、比較例ではリターン液が冷
却されずに液液分離槽に戻されるので、リターン液の液
液分離槽内での溶剤相・水相分離が効果的に行われ得
ず、その分、減圧度のアップ、予熱温度のアップにより
浸透気化膜モジュールによる分離性能を増大しなければ
ならないためである。
(発明の効果) 本発明に係る有機溶剤混合排水の処理装置は、低運転エ
ネルギーの浸透気化膜モジュールと比重差重力を駆動源
とする液液分離槽との結合により、疎水性有機溶剤含有
排水から疎水性有機溶剤を優れた高率で分離回収するこ
とを可能にしたものであり、排水から低エネルギーで有
機溶剤を分離回収できる。また、比重差を利用しての液
液分離が自然分離であるから、浸透気化膜法単独の場合
と実質上操作の異なるところがなく、操作も簡単であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図並びに第2図は、本発明に係る有機溶剤混合排水
の処理装置の異なる実施例を示す説明図である。 1…液液分離槽、2…有機溶剤回収管、3…浸透気化膜
モジュール、4…供給ポンプ、7…リターン管、8…冷
却器、9…真空ポンプ、10…凝縮器、14…排水供給管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】疎水性有機溶剤を含有する排水を溶剤相と
    水相とに分離し、溶剤相を回収する液液分離槽と、該液
    液分離槽からの水相液を加熱する予熱器と、この予熱器
    からの加熱水相液を溶剤濃縮分と溶剤希釈分とに分離
    し、溶剤希釈分を放出する浸透気化膜モジュールと、該
    モジュールからの溶剤濃縮分を冷却器を経て液液分離槽
    に戻すリターン管と、該リターン管の前記冷却器の入口
    側に連通された上記排水の供給管とを備えていることを
    特徴とする有機溶剤混合排水の処理装置。
JP2323831A 1990-11-26 1990-11-26 有機溶剤混合排水の処理装置 Expired - Lifetime JPH0736887B2 (ja)

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