JPH07336879A - 電動リールのモータ供給電力制御装置 - Google Patents

電動リールのモータ供給電力制御装置

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JPH07336879A
JPH07336879A JP12928794A JP12928794A JPH07336879A JP H07336879 A JPH07336879 A JP H07336879A JP 12928794 A JP12928794 A JP 12928794A JP 12928794 A JP12928794 A JP 12928794A JP H07336879 A JPH07336879 A JP H07336879A
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博明 栗山
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儀幸 風呂本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動リールに過負荷が作用した場合におい
て、通電停止回数をより減少させるとともに細かい条件
分けすることなく簡単な制御プログラムで過負荷対策を
行えるようにする。 【構成】 電動リールの制御部は、釣り糸が巻かれるス
プールをモータで駆動可能なものであって、スプール回
転センサで検出されたスプール回転数Rが基準回転数R
N より偏差εR ぶん低く、かつ電流検出センサで検出さ
れた電流値Iがモータ電流制限値Isgより大きいと過負
荷状態と判断し、過負荷状態のときはモータに与える電
流を、デューテイ値を徐々に下げることでモータが最大
効率で駆動されるモータ電流制限値より小さくなるよう
に制限する。そして、通常状態のときは、回転数がほぼ
一定となるような電流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータ供給電力制御装
置、特に、釣り糸が巻かれるスプールを電動モータで駆
動可能な電動リールのモータ供給電力制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】釣り竿に装着されるリールとして、電動
リールが提供されている。電動リールは、釣り糸が巻か
れるスプールをハンドル及び駆動モータで回転させるこ
とが可能であり、釣り糸を所定の深さまで繰り出した後
にモータオンスイッチを押せば、釣り糸が糸巻き取り方
向に回転させられる。
【0003】この種の電動リールでは、対象となる魚に
よっては高負荷での連続運転が強いられるために、スプ
ール駆動用のモータの焼損を防止するための過負荷対策
が重要である。従来、電動リールの過負荷対策として、
一般に機械式のブレーカ(バイメタル等)を設置したも
のが知られている。機械式ブレーカーは、安価である
が、作動設定を正確にするのが困難であり、実際に焼損
を防止しようとすると頻繁に通電停止が生じやすい。
【0004】これを解決するための過負荷対策を施した
電動リールとして、実開平4−124073号公報に開
示されたものが知られている。この電動リールでは、所
定のモータ電流値が所定時間に渡って連続すると、監視
モードに移行する。そして、電流検出手段からの検出値
を基に、監視モードにおいて監視モードで定めた設定条
件に達したか否かが監視される。そして、設定条件に合
致しない場合は高負荷の巻き取りを可能とするが、その
設定条件に合致した時には、ブレーカー作動モードに移
行する。次にブレーカー作動モードにおいて、ブレーカ
ー作動モードで設定した条件に達したか否かを判定す
る。そして、ブレーカー作動モードの設定条件に合致し
たと判断すると、直流モータの焼損を防止するためにブ
レーカーを作動させて、直流モータを停止させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
ブレーカー作動モードの設定条件に合致するとモータが
停止されるので、機械式ブレーカーを用い電流値が所定
の値を超えた場合にモータの通電を停止する方法に比べ
てモータの通電停止回数が減少するとともに、焼損の可
能性も少なくなる。しかし、この場合にも、ブレーカー
作動モードにおける設定条件を満足すると、モータへの
通電が行われなくなり、場合によっては通電停止が頻繁
に起こることになる。従って狙った魚を釣り上げている
最中に通電停止が生じると、せっかく釣り上げた魚を逃
がすことになる。また、通電停止により、モータ性能を
充分に発揮することができないという問題も生じる。さ
らに、過負荷対策のために細かい種々の条件を設定した
制御が必要であり、制御プログラムが複雑である。
【0006】本発明の目的は、電動リールに過負荷が作
用した場合において、通電停止回数をより減少させるこ
とにある。本発明の別の目的は、細かい条件分けをする
ことなく簡単な制御プログラムで過負荷対策を行えるよ
うにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係る電動リール
のモータ供給電力制御装置は、釣り糸が巻かれるスプー
ルを電動モータで駆動可能なものであって、負荷検出手
段と比較手段と電力供給手段とを備えている。負荷検出
手段は、電動モータの負荷を検出する。比較手段は、負
荷検出手段によって検出された負荷と予め設定された基
準負荷とを比較する。電力供給手段は、比較手段の比較
結果を基に、検出負荷が基準に達していないときに通常
電力を、検出負荷が基準負荷以上になったときに検出負
荷が基準負荷以上にならないような制限電力をそれぞれ
電動モータに供給する。
【0008】発明2に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置は、発明1に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置において、負荷検出手段が電動モータに供給さ
れる電流値を検出するものである。発明3に係る電動リ
ールのモータ供給電力制御装置は、発明1または2に記
載の電動リールのモータ供給電力制御装置において、負
荷検出手段が電動モータの回転数を検出するものであ
る。
【0009】発明4に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置は、発明1から3のいずれかに記載の電動リー
ルのモータ供給電力制御装置において、電動リールが、
スプールを回転させるためのスプール駆動系にドラグ機
構を有しており、負荷検出手段はドラグ機構の滑りを検
出するものである。発明5に係る電動リールのモータ供
給電力制御装置は、発明1から4のいずれかに記載の電
動リールのモータ供給電力制御装置において、負荷検出
手段は釣り糸の張力を検出するものである。
【0010】発明6に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置は、発明1から5のいずれかに記載の電動リー
ルのモータ供給電力制御装置において、負荷検出手段は
電動モータの温度を検出するものである。発明7に係る
電動リールのモータ供給電力制御装置は、発明1から6
のいずれかに記載の電動リールのモータ供給電力制御装
置において、電力供給手段は、電動モータへの電流波形
のデューティ比制御を行うことにより電力供給を行うも
のである。
【0011】発明8に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置は、発明1から6のいずれかに記載の電動リー
ルのモータ供給電力制御装置において、電動モータに接
続された変圧回路をさらに備え、電力供給手段は、変圧
回路を介して電動モータに供給する電圧を検出負荷にお
いて変更することにより電力供給を行うものである。発
明9に係る電動リールのモータ供給電力制御装置は、発
明1から8のいずれかに記載の電動リールのモータ供給
電力制御装置において、電力供給手段は、比較手段が、
電流検出手段が予め設定された基準制限電流を越えた電
流を供給したと判断すると、電動モータに供給される電
流値を最大効率電流以下に小さくするものである。
【0012】発明10に係る電動リールのモータ供給電
力制御装置は、発明9に記載の電動リールのモータ供給
電力制御装置において、電力供給手段は、電動モータに
供給される電流値が最大効率電流以下に下がった後にさ
らに所定期間冷却のためにその電流値を維持するもので
ある。発明11に係る電動リールのモータ供給電力制御
装置は、発明1から10のいずれかに記載の電動リール
のモータ供給電力制御装置において、検出負荷が基準負
荷以上になったとき、その旨を報知する報知手段をさら
に備えたものである。
【0013】
【作用】発明1に係る電動リールのモータ供給電力制御
装置では、電動モータが駆動されると、そのときの負荷
を負荷検出手段が検出する。この検出負荷が比較手段に
よって基準負荷と比較され、比較結果を基に、電力供給
手段が、検出負荷が基準負荷に達していないときに通常
電力を、検出負荷が基準負荷以上になったときに負荷が
基準負荷以上にならないような制限電力をそれぞれ電動
モータに供給する。ここでは、検出負荷が基準負荷以上
になったときに通電停止を行うなのではなく、制限電力
を供給するようにしているので、通電停止が生じにく
く、通電停止回数がより減少する。
【0014】発明2に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1に記載の電動リールのモータ供給
電力制御装置において、電動モータに供給される電流値
を検出することで負荷検出手段が電動モータの負荷を検
出する。この場合には、電流値によって負荷を直接検出
できるので、検出された負荷が正確であり、細かい条件
分けが不要である。
【0015】発明3に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1または2に記載の電動リールのモ
ータ供給電力制御装置において、電動モータの回転数を
検出することで負荷検出手段が負荷を検出する。この場
合には、モータの回転数によって負荷を検出できるの
で、負荷の検出が容易である。発明4に係る電動リール
のモータ供給電力制御装置では、発明1から3のいずれ
かに記載の電動リールのモータ供給電力制御装置におい
て、ドラグ機構のすべりを検出することにより負荷検出
手段が負荷を検出する。ここでは、ドラグ機構がすべっ
てスプールが逆転している場合、無駄なモータ回転を防
止でき、電力消費を低減できる。
【0016】発明5に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1から4のいずれかに記載の電動リ
ールのモータ供給電力制御装置において、釣り糸の張力
を検出することにより負荷検出手段が負荷を検出する。
この場合には、電動モータにかかる負荷を直接検出して
いるので、検出された負荷が正確であり、細かい条件分
けが不要である。
【0017】発明6に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1から5のいずれかに記載の電動リ
ールのモータ供給電力制御装置において、電動モータの
温度を検出することで負荷検出手段が負荷を検出する。
この場合には、直接モータの発熱を検出しているので、
モータが焼損しにくい。発明7に係る電動リールのモー
タ供給電力制御装置では、発明1から6のいずれかに記
載の電動リールのモータ供給電力制御装置において、電
動モータへの電流波形のデューティー比制御を行うこと
により電流供給手段が電力供給を行う。ここでは、デュ
ーティー比制御で電力供給を行っているので、簡単な制
御で正確に電力制御を行え、電力消費を低減できる。
【0018】発明8に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1から6のいずれかに記載の電動リ
ールのモータ供給電力制御装置において、負荷が基準負
荷を超えると、電圧を下げて制限電力を供給する。ここ
では電圧を制御することで簡単に電力を制御できる。発
明9に係る電動リールのモータ供給電力制御装置では、
発明1から8のいずれかに記載の電動リールのモータ供
給電力制御装置において、比較手段が、電流検出手段が
予め設定された基準制限電流を越えた電流を供給したと
判断すると、電力供給手段が電動モータに供給される電
流値を最大効率電流以下に小さくする。ここでは、電流
値が最大効率電流以下に減少するので、効率よく電動モ
ータを制御できる。
【0019】発明10に係る電動リールのモータ供給電
力制御装置では、発明9に記載の電動リールのモータ供
給電力制御装置において、電力供給手段が、電動モータ
に供給される電流値が前記最大効率電流以下に下がった
後にさらに所定期間冷却のためにその電流値を維持す
る。ここでは、電動モータが冷却されるので、電動モー
タの焼損が確実に防止される。
【0020】発明11に係る電動リールのモータ供給電
力制御装置では、発明1から10のいずれかに記載の電
動リールのモータ供給電力制御装置において、検出負荷
が基準以上になると、報知手段がその旨を報知する。こ
こでは、報知手段により異常な負荷が報知されるので、
釣り人は容易に過負荷に対応できる。
【0021】
【実施例】
〔実施例1〕図1及び図2に示す本発明の一実施例によ
る電動リールは、リールボディ1と、リールボディ1の
側方に配置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンド
ル2のリールボディ1側に配置されたドラグ調整用のス
タードラグ3とを備えている。リールボディ1の上部に
は操作パネル4が固定されている。操作パネル4には、
深さ位置等を示すための液晶表示部5と、各種の操作キ
ー6とが配置されている。操作キー6としては、モータ
のオン/オフスイッチ6a、動作モードを設定するため
の6b、巻き上げ速度を高速、中速又は定速に切り換え
るための速度切替えスイッチ6c等が含まれている。ま
た、操作パネル4には、過負荷時にその旨を報知するた
めのアラーム7が設けられている。
【0022】リールボディ1は、対向して配置された1
対の底板を有するフレーム10と、フレーム10の両側
方に配置されたカバー11とを有している。フレーム1
0の中央部には釣り糸が巻付けられるスプール12が回
転自在に配置されている。スプール12の内部には、図
2に示すように、モータ13が設けられており、その出
力軸14はカバー11側に延びている。モータ13は、
その磁石が希土類元素で構成された、小型ないわゆる希
土類モータであり、強力なパワーを得ることが可能なも
のである。
【0023】スプール12の内部及びカバー11の内部
には、スプール12を回転駆動するための駆動系8が設
けられている。駆動系8は、スプール12の内部に配置
された遊星歯車列からなる減速機構20と、カバー11
内に配置されたハンドル軸21に装着されたドラグ機構
22と、ドラグ機構22と減速機構20との間に配置さ
れたピニオンギア36及びクラッチ機構24とを有して
いる。
【0024】減速機構20は、モータ13の出力軸14
に固定された第1太陽ギア25と、これに噛み合う第1
遊星ギア26と、第1遊星ギア26を回転自在に支持す
る第1キャリア27に固定された第2太陽ギア28と、
この第2太陽ギア28に噛み合う第2遊星ギア29とを
備えている。第1及び第2遊星ギア26,29は、スプ
ール12内の内周面に形成された内歯ギア30に噛み合
っている。第2遊星ギア29は第2キャリア31に回転
自在に支持されている。両遊星ギア26,29のキャリ
ア27,31は筒状軸となっており、内部をモータ13
の出力軸14が貫通している。
【0025】ドラグ機構22は、メインギア35と、こ
のメインギア35内に収容された複数の摩擦プレート及
び中間プレートと、皿バネとから構成されており、スタ
ードラグ3を調整することによってそのドラグ力を変更
することが可能である。なお、スタードラグ3とドラグ
機構22との間には、スタードラグ3と一体的に組み込
まれたスラストベアリング32と、ハンドル軸21をカ
バー11に対して支持するボールベアリング33とが設
けられている。
【0026】ピニオンギア36はメインギア35に噛み
合っている。ピニオンギア36はカバー11に支持され
た支持軸37の回りに回転自在に支持されている。また
クラッチ機構24はピニオンギア36の一端と第2キャ
リア31の一端とによって構成されている。これらの対
向する端部同士は噛み合いが可能であり、ピニオンギア
36を第2キャリア31から離す方向に移動させるとク
ラッチが解除された状態(クラッチオフ)となり、また
逆方向に移動させることによってクラッチが接続された
状態(クラッチオン)となる。
【0027】また、スプール12の一端側には第1ギア
40が一体で形成されており、この第1ギア40は中間
ギア列41を介して螺軸駆動ギア42と噛み合ってい
る。螺軸駆動ギア42は螺軸43の一端に固定されてお
り、螺軸43の表面には螺旋溝が形成されている。クラ
ッチ機構24は、図3に示すように、カバー11内に設
けられたクラッチ操作機構によってクラッチをオン/オ
フすることが可能である。クラッチ操作機構は、カバー
11から上方に突出するクラッチレバー60と、クラッ
チプレート61と、クラッチヨーク62とを有してい
る。クラッチレバー60は揺動自在に設けられており、
その揺動中心部にはカム63が形成されている。カム6
3の一部には突起部63aが設けられており、この突起
部63aは、クラッチプレート61の上部に設けられた
長孔61aに係合している。クラッチプレート61は斜
め上下方向にスライド自在であり、かつほぼ中間部に設
けられた支持ピン64を中心に揺動自在である。
【0028】また、クラッチプレート61にはカム面6
1bが形成されている。クラッチヨーク62はカム面6
1bに当接しており、クラッチプレート61が斜め方向
にスライドすることによって図3の紙面直交方向にスラ
イドが可能である。クラッチヨーク62はピニオン36
に係合しており、このクラッチヨーク62がスライドす
ることでピニオン36をモータ13の出力軸14方向に
スライド可能である。なお、クラッチヨーク62はリタ
ーンスプリングによって常にピニオンギア36を第2キ
ャリア31側(クラッチオン側)に付勢している。
【0029】クラッチプレート61の下方には、クラッ
チプレート61を下降させた図4に示す状態で維持する
ためのロック部材65が設けられている。ロック部材6
5はフレーム10に取付られたソレノイド66及びその
ロッドに装着されたリング部材67によって斜め方向に
昇降可能である。このため、図4に示すように、クラッ
チプレート61とロック部材65とは噛み合ってクラッ
チプレート61がクラッチオフ位置に維持された状態で
ソレノイド66をオンすると、リンク部材67を介して
ロック部材65が下降し、そのロックを解除することが
可能である。
【0030】また、ハンドル軸21はラチェット70が
固定されており、このラチェット70はストッパーレバ
ー71によってその一方向(図4反時計回り)の回転が
禁止されるようになっている。この結果、駆動モータ1
3使用時にスプール12が逆回転しないようにできる。
なお、ストッパーレバー71は、図示しないストッパー
アームによりラチェット70に当接する位置(図3)と
解除する位置(図4)とに移動可能である。ストッパー
アームは、カバー11から下方に突出している。
【0031】ラチェット70にはクラッチロック解除用
のロッド72が設けられている。このため図4に示すよ
うに、クラッチがオフされた状態でハンドル軸21を回
すと、ラチェット70が図4において時計方向に回転
し、そのクラッチロック解除用のロッド72がクラッチ
プレート61に当接してその下端を上方に押す。する
と、クラッチプレート61は支持ピン64を中心に反時
計回りに回動し、ロック部材65とのロックが外れる。
これによりクラッチプレート61はバネ73によって上
昇させられ、クラッチはオン状態となる。なお、クラッ
チレバー60もスプリング74によって常にクラッチオ
ン側の姿勢に付勢されている。
【0032】なお、この電動リールは、図1に示すよう
に電源コード84によって図示しないバッテリーに接続
される。電源コード84には中間ボックス81が設けら
れており、この中間ボックス81には図示しないリレー
回路が収納されている。このリレー回路は、バッテリー
側のコードの接続に関わりなく、バッテリーの正極が電
動リール側の正極ラインに接続され、負極が負極ライン
に接続されるようになっている。
【0033】また、電動リールは、図5に示す制御部1
00を有している。制御部100は、RAM、ROM、
CPU、I/Oインターフェイス等を含むマイクロコン
ピュータを備えている。制御部100には、各種の操作
キー6とスプール12の回転方向及び回転数を検出する
ためのスプール回転センサー101と、モータ13に流
れる電流値を検出するための電流検出センサー102と
が接続されている。電流検出センサ101は、後述する
PWM駆動回路103に用いられるFETの両端の分圧
を検出することでモータ13に流れる電流値を検出す
る。なお、電流値検出機能付のFETを用いる場合に
は、電流検出センサ101は不要である。また、制御部
100には、アラーム7と液晶表示部5とPWM駆動回
路103と他の入出力部とが接続されている。PWM駆
動回路103はFETを用いており、そこには、機械式
のブレーカー104を介してモータ13が接続されてい
る。機械式ブレーカ104は、制御部100の暴走や電
力制限だけでは解決しないトラブル等が生じたときのた
めのフェイルセーフ機能を満たすために設けられてい
る。なお、PWM駆動回路103に用いられるFETを
ブレーカ機能を有するものを用いた場合には、機械式ブ
レーカ104は不要である。
【0034】次に、制御部100によって行われる制御
処理を図6以降のフローチャートに従って説明する。電
動リールが電源コード80を介してバッテリーに接続さ
れると、ステップS1において初期設定を行う。この初
期設定ではカウント表示を「0」にしたり各種のフラグ
をリセットしたり、動作モードを予め設定された初期の
モードに設定する。
【0035】次にステップS2では、操作パネル4上の
各種の操作キー6が押されたか否かを判断する。またス
テップS3ではスプール12が回転されたか否かを判断
し、ステップS4ではその他の指令や入力がなされたか
否かを判断する。キー入力がなされた場合にはステップ
S2からステップS5に移行し、キー入力処理を実行す
る。またスプール12の回転が検出された場合にはステ
ップS3からステップS6に移行し、各モード処理を実
行する。その他の指令あるいは入力がなされた場合には
ステップS4からステップS7に移行して他の処理を実
行する。
【0036】キー入力処理では、図7に示すように、ま
ずステップS10でモータ13のオン/オフスイッチ6
aが押されたか否かを判断する。またステップS11で
は、棚位置のセットキー6bが押されたか否かを判断
し、ステップS12ではその他のキーが押されたか否か
を判断する。モータ13のオン/オフスイッチ6aが押
された場合にはステップS10からステップS13に移
行する。ステップS13では、スイッチフラグSによ
り、既にモータ13がオンしているか否かを判断する。
このスイッチフラグSが「1」にセットされている場合
には、既にモータ12がオンしている。またこのスイッ
チフラグSがセットされるとモータ13が回転を開始す
る。逆にスイッチフラグSが「0」にリセットされてい
るとモータ13は停止している。またスイッチフラグS
がリセットされると、モータ13の回転は停止する。
【0037】モータ13が既にオンしている場合にはス
テップS13からステップS14に移行し、スイッチフ
ラグSを「0」にリセットしモータ13をオフする。ま
たモータ13がオフしている場合にはステップS13か
らステップS15に移行し、スイッチフラグSを「1」
にセットしモータ13をオンする。これらの処理が終了
するとステップS16に移行する。ステップS16では
モータ制御処理を実行する。
【0038】また棚セットキー6bが押された場合には
ステップS11からステップS17に移行する。ステッ
プS17では、棚セットキー6bが押された時点でのカ
ウント値を棚位置として記憶する。その他のキーが押さ
れた場合にはステップS12からステップS18に移行
し、押されたキーに応じた処理を実行する。ステップS
16のモータ制御処理では、図8のステップS20でス
イッチフラグSがセットされているか否かを判断する。
スイッチフラグSがセットされていない場合にはメイン
ルーチンに戻る。スイッチフラグSがセットされている
場合にはステップS21に移行する。ステップS21で
は、スプール回転センサー101からの入力によりスプ
ール回転数Rを検出する。ステップS22では、検出さ
れたスプール回転数Rが予め設定された基準回転数RN
より高いか否かを判断する。
【0039】スプール回転数Rが基準回転数RN より高
い場合にはステップS22からステップS23に移行す
る。ステップS23では、スプール回転数Rと基準回転
数R N との回転数差が所定の偏差εR 以内であるか否か
を判断する。回転数の差が偏差εR より小さい場合には
回転数が一定の範囲(RN 〜RN +εR )に制御された
と判断されるのでキー入力処理に戻る。また、回転数差
が偏差εR より大きいと判断するとステップS23から
ステップS24に移行する。すなわち、回転数が異常に
高い場合にはステップS24に移行する。ステップS2
4では、PWM駆動回路103に現在設定されているデ
ューティー値Dが予め設定されたデューティー通常下限
値DNLより大きいか否かを判断する。ここでデューティ
ー通常下限値DNLは例えば「20」である。現在のデュ
ーティー値Dがデューティー通常下限値DNLより大きい
と判断するとステップS24からステップS25に移行
する。ステップS25ではデューティー値Dからデュー
ティー通常制御値DNCを減じて新たなデューティー値D
を設定する。このデューティー通常制御値DNCは例えば
「2」程度である。また、現在のデューティー値Dがデ
ューティ通常下限値DNLより小さい場合にはステップS
24からステップS26に移行し、デューティ値Dをデ
ューティ通常下限値DNLに設定する。そしてこれらの処
理が終了するとキー入力処理ルーチンに戻る。
【0040】一方、ステップS22で検出された回転数
Rが基準回転数RN より低いと判断した場合にはステッ
プS27に移行する。ステップS27では、基準回転数
Nから検出回転数Rを引いた回転数差が偏差εR 以内
であるか否かを判断する。回転数差が偏差εR 以内であ
ると判断すると回転数が一定の範囲(RN 〜RN
ε R )に制御されたと判断されるのでキー入力処理ルー
チンに戻る。回転数差が偏差εR より大きいと判断した
場合、すなわち、回転数が異常に低くなっていると判断
した場合には、ステップS27からステップS28に移
行する。ステップS28では、過負荷フラグEがセット
されているか否かを判断する。この過負荷フラグEは、
モータ13が過負荷状態であることを示すフラグであ
り、後述する制限電流処理でセットされるフラグであ
る。
【0041】過負荷フラグEがセットされていないと判
断するとステップS28からステップS29に移行す
る。ステップS29では、現在のデューティ値が「10
0」を超えているか否かを判断する。なお、デューティ
値はソフトウェア上は「100」を越えるが、実際に
「100」を越えることはない。現在のデューティ値D
が「100」以内と判断するとステップS30に移行す
る。ステップS30では、現在のデューティ値Dにデュ
ーティ通常制御値DNCを加えて新たなデューティ値Dを
設定する。また、現在のデューティ値Dが「100」を
超えていると判断するとステップS29からステップS
31に移行する。ステップS31では、デューティ値D
を「100」にセットする。これらの処理が終了すると
ステップS32に移行する。
【0042】ステップS32では、電流検出センサ10
2の検出値によりモータ13に流れている電流値Iを検
出する。ステップS33では、検出された電流値Iがモ
ータ電流制限値Isgより大きいか否かを判断する。ここ
でモータ電流制限値Isgは例えば16Aである。検出さ
れた電流値Iがモータ電流制限値Isgより小さいと判断
するとキー入力処理ルーチンに戻る。また検出された電
流値Iがモータ電流制限値Isgより大きいと過負荷状態
であると判断し、ステップS33からステップS34に
移行する。ステップS34では制限電流処理を行う。ま
た、ステップS28で過負荷フラグEが既にセットされ
ていると判断した場合にはステップS28からステップ
S34に移行する。
【0043】ステップS34の制限電流処理では、図9
のステップS40で検出された電流値Iがモータ電流設
定値Istより大きいか否かを判断する。このモータ電流
設定値Istは例えば12Aであり、モータ13の性能表
において効率が最大となる電流値、即ち最大効率電流値
である。検出された電流値Iがモータ電流設定値Ist
り大きいと判断するとステップS40からステップS4
1に移行する。ステップS41では過負荷フラグEを
「1」にセットする。ステップS42ではアラーム7を
オンし、アラームを鳴らす。ステップS43では、現在
設定されているデューティ値Dがデューティ非常下限値
ELより大きいか否かを判断する。このデューティ非常
下限値DELは例えば「10」であり、非常時(過負荷
時)のデューティ下限値である。
【0044】現在のデューティ値Dがデューティ非常下
限値DELより大きいと判断するとステップS43からス
テップS44に移行する。ステップS44では、現在の
デューティ値Dからデューティ非常制御値DECを引いた
値を新たなデューティ値Dとして設定する。このデュー
ティ非常制限値DECはたとえば「5」である。つまり過
負荷時には、デューティを通常の制御値DNC(=2)よ
り急激に減らして行く。また、現在のデューティDがデ
ューティ非常下限値DELより小さいと判断するとステッ
プS43からステップS45に移行する。ステップS4
5では、デューティDをデューティ非常下限値DELに設
定する。これらの処理が終了すると制御処理ルーチンに
戻る。
【0045】一方、ステップS40で検出された電流値
Iがモータ電流設定値Istより小さいと判断するとステ
ップS47に移行する。ステップS47では過負荷フラ
グEをリセットする。ステップS48では、アラーム7
をオフし、警報解除を行う。この制限電流処理では、過
負荷時に電流値がモータ電流設定値Ist以下となるまで
デューティコントロールにより電流値を減少させる。
【0046】ここでは、制限電流処理において、過負荷
時(電流値I≦Isg)の場合には電流値Iがモータ電流
設定値Istより小さくなるまでデューティ値Dを減少さ
せているので、過負荷時の通電停止回数が減少する。ま
た、回転数制御において、回転数が一定値より低くなっ
たときだけこの過負荷の判断を行うので、さらに通電停
止回数が減少する。
【0047】次に、各モード処理について図10のフロ
ーチャートに従って説明する。まずステップS50で
は、スプール12の回転が繰り出し方向であるか否かを
判断する。この判断はスプール回転センサー101から
の出力により判断する。繰り出し方向の場合にはステッ
プS51に移行してカウント値をインクリメントしてい
く。そしてステップS52では、自動棚停止モードが設
定されているか否かを判断する。自動棚停止モードが設
定されている場合にはステップS52からステップS5
3に移行し、自動棚停止処理を実行する。自動棚停止処
理では、カウント値が設定値となるとソレノイド66を
オンしクラッチをオンする。これにより釣り針が予め設
定された棚位置で停止する。自動棚停止モードが設定さ
れていない場合にはメインルーチンに戻る。
【0048】スプール12の回転が巻き取り方向の場合
にはステップS50からステップS54に移行する。ス
テップS54ではカウント値をデクリメントする。ステ
ップS55では船べりアラームモードが設定されている
か否かを判断する。船べりアラームモードが設定されて
いる場合にはステップS56に移行し、船べりアラーム
処理を実行する。船べりアラームモードが設定されてい
ない場合にはステップS55からステップS57に移行
し、カウント値が所定値であるか否かを判断する。所定
値である場合にはステップS58に移行し、スイッチフ
ラグSを「0」にリセットしモータ13をオフする。 〔実施例2〕前述した実施例1では回転数が低いときに
制限電流処理を実施したが、回転数の低下する原因とし
ては、過負荷以外にバッテリーの消耗等が考えられる。
ここでは、電流値を常に検出して過負荷を判断する。実
施例2において、構造は実施例1と同様であるので説明
は省略する。また、モータ制御処理を除く各処理も実施
例1と共通であるので説明を省略する。
【0049】ステップS16(図7)のモータ制御処理
では、図11のステップS60でスイッチフラグSがセ
ットされているか否かを判断する。スイッチフラグSが
セットされていない場合にはキー入力処理に戻る。スイ
ッチフラグSがセットされている場合にステップS60
からステップS61に移行する。ステップS61では、
過負荷フラグEがセットされているか否かを判断する。
過負荷フラグEがセットされていない場合にはステップ
S61からステップS62に移行する。ステップS62
では、電流値Iを検出する。ステップS62では、検出
された電流値Iが負荷電流制限値Isgより大きいか否か
を判断する。検出された電流値Iがモータ電流制限値I
sgより小さいと判断するとステップS63に移行し、通
常電流処理を行う。また、検出された電流値Iがモータ
電流制限値Isgより大きいと過負荷状態と判断しステッ
プS62からステップS64に移行し、制限電流処理を
実行する。
【0050】通常電流処理では、回転数を一定に制御す
る。ここでは、図12のステップS65で現在のスプー
ル回転数Rを検出する。ステップS66では、検出され
た回転数Rが基準回転数RN より大きいか否かを判断す
る。回転数Rが基準回転数R N より大きいと判断すると
ステップS67に移行する。ステップS67では、現在
の回転数Rと基準回転数RN との回転数差が所定の偏差
εR 以内であるか否かを判断する。所定の偏差εR 以内
であると判断するとステップS68に移行する。ステッ
プS68では、過負荷フラグEと冷却フラグFとを共に
リセットする。ここで冷却フラグFは後述する冷却処理
でセットされるフラグである。
【0051】ステップS67で回転数差が偏差εR より
大きいと判断するとステップS69に移行する。つまり
回転数が異常に高いと判断するとステップS69に移行
する。ステップS69では、現在設定されているデュー
ティ値Dがデューティ通常下限値DNLより大きいか否か
を判断する。デューティ値Dがデューティ通常下限値D
NLより大きいと判断するとステップS70に移行し、デ
ューティ値Dからデューティ通常制御値DNCを減じて新
たなデューティ値Dを設定する。また、デューティ値D
がデューティ通常下限値DNLより既に小さいと判断する
と、ステップS69からステップS71に移行し、デュ
ーティ通常下限値DNLにデューティ値Dを設定する。こ
れらの各値は実施例1と同様でも良く、変更しても良
い。
【0052】ステップS66で現在の回転数Rが基準回
転数RN より低いと判断するとステップS72に移行す
る。ステップS72では、基準回転数RN と現在の回転
数Rとの回転数差が所定の偏差εR 以内であるか否かを
判断する。回転数差が偏差ε R 以内であると判断すると
ステップS68に移行する。また回転数差が偏差εR
り大きいと判断するとステップS72からステップS7
3に移行する。ステップS73では、現在のデューティ
値Dが「100」以上であるか否かを判断する。デュー
ティ値Dが「100」以上であると判断するとステップ
S74に移行し、デューティ値Dを「100」にセット
する。またデューティ値が「100」以下であると判断
するとステップS75に移行し、現在のデューティ値D
にデューティ通常制御値DNCを加えた値を新たなデュー
ティ値Dとして設定する。そしてこれらの処理が終わる
とステップS68に移行する。
【0053】制限電流処理では、図13のステップS8
0で、既に過負荷フラグEがセットされているか否かを
判断する。過負荷フラグEがまだセットされていない場
合にはステップS81に移行する。ステップS81で
は、過負荷フラグEを「1」にセットするとともに、過
負荷タイマーT1をスタートさせる。この過負荷タイマ
ーT1は、過負荷フラグEがセットされてからの経過時
間を計測するためのタイマーである。ステップS82で
は、アラーム7をオンする。過負荷フラグEがまだセッ
トされていないと判断するとステップS80からステッ
プS83に移行する。
【0054】ステップS83では、冷却フラグFが既に
セットされているか否かを判断する。冷却フラグFがま
だセットされていない場合にはステップS84に移行す
る。ステップS84では、過負荷タイマーT1の値が予
め設定された過負荷制御時間T1Sを超えたか否かを判
断する。超えていない場合にはモータ制御処理ルーチン
に戻る。ステップS83で冷却フラグFが「1」にセッ
トされている場合、またはステップS84で過負荷タイ
マーT1の値が過負荷制御時間T1Sを超えている場合
にはステップS85に移行する。ステップS85では、
検出された電流値Iがモータ電流設定値Istより大きい
か否かを判断する。
【0055】検出された電流値Iがモータ電流設定値I
stより大きいと判断するとステップS85からステップ
S86に移行する。ステップS86では、現在のデュー
ティ値Dがデューティ非常下限値DELより大きいか否か
を判断する。現在のデューティ値Dがデューティ非常下
限値DELより大きいと判断するとステップS87に移行
する。ステップS87では、現在のデューティ値Dから
デューティ非常制御値DECを減じた値を新たなデューテ
ィ値Dとして設定する。また、デューティ値Dがデュー
ティ非常下限値DELより小さいと判断するとステップS
86からステップS88に移行する。ステップS88で
は、デューティ値Dをデューティ非常下限値DELに設定
する。
【0056】また、ステップS85で電流値Iがモータ
電流設定値Istより小さいと判断するとステップS89
に移行する。ステップS89では過負荷が解消された後
にモータ13の冷却期間を設けるための冷却処理を行
う。これらの処理が終了するとモータ電流制御処理に戻
る。冷却処理では、図14のステップS91で冷却フラ
グFが既にセットされているか否かを判断する。冷却フ
ラグFがまだセットされていない場合にはステップS9
2に移行し、冷却フラグFを「1」にセットし、冷却タ
イマーT2をスタートさせる。この冷却タイマーT2
は、冷却時間を計測するためのタイマーである。ステッ
プS91で冷却フラグFが既にセットされていると判断
するとステップS93に移行する。ステップS93で
は、冷却タイマーT2の値が予め設定された冷却期間T
2Sより大きいか否かを判断する。つまり、冷却時間が
予め設定された冷却期間T2Sを超えたか否かを判断す
る。冷却時間がまだ予め設定された冷却期間T2Sに到
達していない場合にはモータ制御処理に戻り、既に予め
設定された冷却期間T2Sを超えた場合にはステップS
94に移行する。ステップS94では、過負荷フラグE
及び冷却フラグFを共にリセットする。ステップS95
では、アラーム7をオフする。そしてモータ制御ルーチ
ンに戻る。
【0057】ここでは、過負荷状態となっても直ちにデ
ューティ比制御を行わず、所定時間(T1S)経過後に
デューティ比制御を行っている。また、過負荷状態が生
じた後に、電流値Iがモータ電流設定値stり小さくな
り、通常状態となっても、完全にモータ13が冷却する
まで冷却期間をおいてから通常電流処理に移るようにし
ている。このためモータ13の焼損をより確実に減少で
きるとともに、通電停止回数を減少できる。 〔他の実施例〕 (a) 負荷の検出を電流の検出や回転数の検出で行う
構成に代えて、ドラグ機構22のすべりを検出すること
で行う構成としてもよい。この場合には、図15に示す
ように、ストッパーレバー71の位置を検出するストッ
パーセンサー105と、メインギア35の回転方向を検
出するメインギア回転センサー106と、スプールの回
転数及び回転方向を検出するためのスプール回転センサ
ー101とを制御部100に接続する構成とすれば良
い。ここでは、ストッパーレバー71によってハンドル
2の逆回転が防止された状態で、スプール12及びメイ
ンギア35、またはそれに連動して回転するギアが糸繰
り出し方向に回転していることによってドラグ機構22
のすべりを検出する。そして、このすべりが生じた場合
に過負荷であると判断すれば良い。 (b) 負荷を釣り糸の張力により検出しても良い。こ
の場合には、図16に示すように、制御部100にテン
ションセンサー107を接続すれば良い。テンションセ
ンサー107としては、例えば感圧センサーを用いて張
力を検出するようにすれば良い。 (c) 負荷をモータ13の表面温度により検出しても
よい。この場合には、図17に示すように、モータ13
の表面に配置されたバイメタルやサーミスタからなる温
度センサー108を制御部100に接続すれば良い。こ
の場合には、モータ13の焼損を確実に防止できる。 (d) 電力供給を、電流波形のデューティ比制御によ
り行う構成に代えて、モータ13と並列に、スイッチ回
路と冷却ファン等の負荷回路とを直列に接続した回路を
配置し、過負荷時にスイッチ回路をオンして負荷回路を
動作させるようにしても良い。この場合には、過負荷時
に負荷回路にに電流が流れ、モータへ流れる電流が減少
する。また、冷却ファンによりモータが冷却されるの
で、確実に焼損を防止できる。 (e) 電流によりモータ13を制御する構成に代え
て、図18に示すように、電圧によりモータ13を制御
しても良い。例えば、DCモータ13と制御部100と
の間にFETを用いたDC−DCコンバータ111を配
置し、DC−DCコンバータ111から負荷に応じた電
圧を駆動モータ13に与えても良い。
【0058】
【発明の効果】発明1に係る電動リールのモータ供給電
力制御装置では、検出負荷が基準負荷以上になったとき
に、通電停止を行うなのではなく、制限電力を供給する
ようにしているので、通電停止が生じにくく、通電停止
回数がより減少する。発明2に係る電動リールのモータ
供給電力制御装置では、発明1に記載の電動リールのモ
ータ供給電力制御装置において、電流値によって負荷を
直接検出できるので、検出された負荷が正確であり、細
かい条件分けが不要である。
【0059】発明3に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1または2に記載の電動リールのモ
ータ供給電力制御装置において、モータの回転数によっ
て負荷を検出できるので、負荷の検出が容易である。発
明4に係る電動リールのモータ供給電力制御装置では、
発明1から3のいずれかに記載の電動リールのモータ供
給電力制御装置において、ドラグ機構がすべってスプー
ルが逆転している場合、無駄なモータ回転を防止でき、
電力消費を低減できる。
【0060】発明5に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1から4のいずれかに記載の電動リ
ールのモータ供給電力制御装置において、電動モータに
かかる負荷を直接検出しているので、検出された負荷が
正確であり、細かい条件分けが不要である。発明6に係
る電動リールのモータ供給電力制御装置では、発明1か
ら5のいずれかに記載の電動リールのモータ供給電力制
御装置において、直接モータの発熱を検出しているの
で、モータが焼損しにくい。
【0061】発明7に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1から6のいずれかに記載の電動リ
ールのモータ供給電力制御装置において、デューティ比
制御で電力供給を行っているので、簡単な制御で正確に
電力制御を行え、電力消費を低減できる。発明8に係る
電動リールのモータ供給電力制御装置では、発明1から
6のいずれかに記載の電動リールのモータ供給電力制御
装置において、電圧を制御することで簡単に電力を制御
できる。
【0062】発明9に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明1から8のいずれかに記載の電動リ
ールのモータ供給電力制御装置において、電流値が最大
効率電流以下に減少するので、効率よく電動モータを制
御できる。発明10に係る電動リールのモータ供給電力
制御装置では、発明9に記載の電動リールのモータ供給
電力制御装置において、電動モータが冷却されるので、
電動モータの焼損が確実に防止される。
【0063】発明11に係る電動リールのモータ供給電
力制御装置では、発明1から10のいずれかに記載の電
動リールのモータ供給電力制御装置において、報知手段
により異常な負荷が報知されるので、釣り人は容易に過
負荷に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電動リールの平面図。
【図2】その断面部分図。
【図3】その断面側面部分図。
【図4】その断面側面部分図。
【図5】電動リールの制御ブロック図。
【図6】電動リールのメインフローチャート。
【図7】キー入力処理のフローチャート。
【図8】モータ制御処理のフローチャート。
【図9】制限電流処理の制御フローチャート。
【図10】各モード処理の制御フローチャート。
【図11】実施例2のモータ制御処理のフローチャー
ト。
【図12】その通常電流処理の制御フローチャート。
【図13】その制限電流処理の制御フローチャート。
【図14】その冷却処理の制御フローチャート。
【図15】他の実施例の図5に相当する図。
【図16】さらに他の実施例の図5に相当する図。
【図17】さらに他の実施例の図5に相当する図。
【図18】さらに他の実施例の図5に相当する図。
【符号の説明】
6 操作キー 6a モータオン/オフスイッチ 7 アラーム 12 スプール 13 駆動モータ 22 ドラグ機構 100 制御部 101 スプール回転センサー 102 電流検出センサー 103 PWM駆動回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り糸が巻かれるスプールを電動モータで
    駆動可能な電動リールのモータ供給電力制御装置であっ
    て、 前記電動モータの負荷を検出する負荷検出手段と、 前記負荷検出手段によって検出された負荷と予め設定さ
    れた基準負荷とを比較する比較手段と、 前記比較手段の比較結果を基に、前記検出負荷が前記基
    準負荷に達していないときに通常電力を、前記検出負荷
    が前記基準負荷以上になったときに前記検出負荷が前記
    基準負荷以上にならないような制限電力をそれぞれ前記
    電動モータに供給する電力供給手段と、を備えた電動リ
    ールのモータ供給電力制御手段。
  2. 【請求項2】前記負荷検出手段は前記電動モータに供給
    される電流値を検出するものである、請求項1に記載の
    電動リールのモータ供給電力制御装置。
  3. 【請求項3】前記負荷検出手段は前記電動モータの回転
    数を検出するものである、請求項1または請求項2に記
    載の電動リールのモータ供給電力制御装置。
  4. 【請求項4】前記電動リールは前記スプールを回転させ
    るためのスプール駆動系にドラグ機構を有しており、前
    記負荷検出手段は前記ドラグ機構のすべりを検出するも
    のである、請求項1から3のいずれかに記載の電動リー
    ルのモータ供給電力制御装置。
  5. 【請求項5】前記負荷検出手段は前記釣り糸の張力を検
    出するものである、請求項1から4のいずれかに記載の
    電動リールのモータ供給電力制御装置。
  6. 【請求項6】前記負荷検出手段は前記電動モータの温度
    を検出するものである、請求項1から5のいずれかに記
    載の電動リールのモータ供給電力装置。
  7. 【請求項7】前記電力供給手段は前記電動モータへの電
    流波形のデューティ比制御を行うことにより電力供給を
    行うものである、請求項1から6のいずれかに記載の電
    動リールのモータ供給電力制御装置。
  8. 【請求項8】前記電動モータに接続された変圧回路をさ
    らに備え、 前記電力供給手段は前記変圧回路を介して前記電動モー
    タに供給する電圧を前記検出負荷に応じて変更すること
    により電力供給を行うものである、請求項1から6のい
    ずれかに記載の電動リールのモータ供給電力制御装置。
  9. 【請求項9】前記電力供給手段は、前記比較手段が、前
    記電流検出手段が予め設定された基準制限電流を越えた
    電流を供給したと判断すると、前記電動モータに供給さ
    れる電流値を最大効率電流以下に小さくする、請求項1
    から8のいずれかに記載の電動リールのモータ供給電力
    制御装置。
  10. 【請求項10】前記電力供給手段は、前記電動モータに
    供給される電流値が前記最大効率電流以下に下がった後
    にさらに所定期間冷却のためにその電流値を維持する、
    請求項9に記載の電動リールのモータ供給電力制御装
    置。
  11. 【請求項11】前記検出負荷が前記基準負荷以上となっ
    たとき、その旨を報知する報知手段をさらに備えてい
    る、請求項1から請求項10のいずれかに記載の電動リ
    ールのモータ供給電力制御装置。
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