JPH07333542A - 反射ミラー及びその製造方法 - Google Patents

反射ミラー及びその製造方法

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JPH07333542A
JPH07333542A JP12666894A JP12666894A JPH07333542A JP H07333542 A JPH07333542 A JP H07333542A JP 12666894 A JP12666894 A JP 12666894A JP 12666894 A JP12666894 A JP 12666894A JP H07333542 A JPH07333542 A JP H07333542A
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JP
Japan
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reflection mirror
film
substrate
films
reflectivity
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Pending
Application number
JP12666894A
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English (en)
Inventor
Shinji Uchida
真司 内田
Tsuguhiro Korenaga
継博 是永
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザービームプリンター用のポリゴンミラ
ーなどに用いる反射ミラーを、高反射率で入射角度に対
する反射率変化が小さい特性とする。 【構成】 アルミニウム基板(金属基板)2上にシリコ
ン酸化物膜3と、シリコン窒化物膜13を交互に4層膜
以上積層した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービームプリン
ター用のポリゴンミラーなどに用いる反射ミラー及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に従来の反射ミラー及びその製造方
法について説明する。
【0003】図4に示すように、反射ミラー1はアルミ
ニウム基板(以下、アルミ基板という)2上に所定の膜
厚(約214nm)のシリコン酸化物(以下、SiO2
いう)膜3を形成した構成としていた。
【0004】上述の反射ミラー1は、レーザービームプ
リンターの光源としてよく用いられる波長が約780nm
の半導体レーザ光の反射率が、図5に示すように、反射
ミラー1に入射する光の入射角度が零のときに約86%
と低い値で、かつ、入射角度が変化したときに反射率が
約1%も変化する。このような性能の反射ミラー1をレ
ーザービームプリンター等に利用したときに、複写画像
の位置によって色が変化する現象(いわゆる色むら)が
発生するという課題を有していた。色むらをなくすには
0.5%以下の反射率変化しか許容できず、従来技術で
は困難であり、反射率変化の少ない反射ミラーが要望さ
れていた。
【0005】また、上述の反射ミラー1の製造方法は、
図6に示すように、まず基板ホルダー4にアルミ基板2
を設置し、電極5にSiO2ターゲット6を取り付けた
後に、排気ポンプ7によって真空チャンバー8内を約1
-5torrにまで真空引きした後、Arガスボンベ9のA
rガスを真空チャンバー8内の圧力が2×10-2torrに
なるまで、バリアブルリークバルブ10を調整して導入
し、ついで、高周波電源11により、電極5に高周波を
印加して、真空チャンバー8内にプラズマを発生させ、
プラズマ中のイオンが加速されてSiO2ターゲット6
に衝突し、飛翔したSiO2をアルミ基板2に付着させ
る方法であった。この方法により、高周波を予め設定さ
れた時間印加することによって、所定の膜厚(約214
nm)のSiO2膜3をアルミ基板2の上に形成した反射
ミラー1を製造していた。
【0006】また、上述の製造方法で、例えば2種類の
材料からなる多層膜を形成しようとしたときには、電極
5に所定のターゲットを1種類しか設置できないので、
真空チャンバー8内に新たにターゲットをもう一つ追加
する取り組み(例えば、特開平2−111872号公報
参照)があるが、ターゲット自体の大きさを小さくする
か、もしくは真空チャンバー8を大きくする必要があっ
た。
【0007】ターゲット自体を小さくすることは、ター
ゲットの消費に伴う使用回数が減少するので、ターゲッ
トの交換回数が増えることにつながるし、また、アルミ
基体2上への膜厚分布が悪くなる。
【0008】また、真空チャンバー8自体を大きくする
ことは、装置の大幅なコストアップになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の構
成及び製造方法では、反射ミラー1の反射率が低く、か
つ、入射角による反射率変化が大きくて、レーザービー
ムプリンター等に用いたときに、色むらが生じるという
問題点、及び2種類の材料からなる多層膜を形成すると
きに、ターゲットによる反射ミラー1上の膜厚分布が悪
くなり、また、ターゲットの交換回数の増加と装置の大
形化を伴い、使用性の悪化とコストアップが生じるとい
う問題点を有していた。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、反射率が高くて、入射角度による反射率変化が小さ
い反射ミラー及び膜厚分布が悪化せず、使用性も変ら
ず、コストアップも伴わない反射ミラーの製造方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の反射ミラーは、金属基板もしくは金属薄膜を
表面に形設した絶縁体基板の上にシリコン酸化物膜と、
シリコン窒化物膜を交互に積層した構成とし、その反射
ミラーの製造方法は、上述の金属基板もしくは絶縁体基
板の上に、交互にシリコンを酸素ガスもしくは不活性ガ
スと酸素ガスの混合ガスによりスパッタリングしてシリ
コン酸化物膜を形成させ、シリコンを窒素ガスもしくは
不活性ガスと窒素ガスの混合ガスによりスパッタリング
してシリコン窒化物膜を形成させる方法としたものであ
る。
【0012】
【作用】この構成において、反射ミラーは、高反射率
で、入射角度による反射率変化の少ない高性能となり、
上記方法で高性能な反射ミラーを容易に製造できるもの
である。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0014】本発明の一実施例において、前述の従来例
について説明した構成部分と同じ部分については同一符
号を付し、その説明を省略する。
【0015】図1に示すように、本実施例の反射ミラー
12は、アルミ基板2上に膜厚が約120nmのSiO2
膜3と膜厚が約84nmのシリコン窒化物(以下、Si3
4という)膜13を交互に積層した4層膜からなる構
成である。
【0016】この反射ミラー12は、図2に示すよう
に、レーザービームプリンターの光源としてよく用いら
れる波長が約780nmの半導体レーザ光の反射率が96
%以上の極めて良好な高反射率であるとともに、入射角
度が0度から60度の広範囲に変化したときの反射率の
変化が0.5%以下と非常に小さく、良好な特性を有し
ている。
【0017】なお、本実施例ではSiO2膜3とSi3
4膜13の4層膜構成を例にとり説明したが、4層膜以
上であっても何等問題が生じない。
【0018】また、SiO2膜3の膜厚が約120nmで
あり、Si34膜13の膜厚が約84nmのものについて
説明したが、この膜厚だけに限定するものではない。
【0019】また、本実施例のアルミ基板2に替えて、
プラスチック製やガラス製の基板の表面にアルミニウム
の薄膜を形設した絶縁体基板を用いてもよい。
【0020】また、上述の反射ミラー12の製造方法
は、図3に示すように、基板ホルダー4に、アルミ基板
2を設置し、電極5にシリコン(以下、Siという)タ
ーゲット14を取り付けた後に、排気ポンプ7によって
真空チャンバー8内を約10-5torrにまで真空引きした
後、Arと酸素の混合ガスボンベ15のArと酸素の混
合ガスを、真空チャンバー8内の圧力が2×10-2torr
になるまで、バリアブルリークバルブ10を調整して導
入する。
【0021】ついで、高周波電源11により、電極5に
高周波を印加すると、真空チャンバー8内にプラズマが
発生するとともに、プラズマ中に生成されたイオンが加
速されて、Siターゲット14に衝突する。この衝突に
よりSiターゲット14からSiが飛翔し、プラズマ中
の酸素と反応して生成したSiO2がアルミ基板2の上
に付着する。
【0022】この方法により、高周波を予め設定された
時間印加することによって、所定のの膜厚(約120n
m)の1層目のSiO2膜3をアルミ基板2上に形成す
る。
【0023】次に、Arと酸素の混合ガスに変わってA
rと窒素の混合ガスボンベ16のArと窒素の混合ガス
を、真空チャンバー8内の圧力が2×10-2torrになる
までバリアブルリークバルブ10を調整して導入する。
【0024】ついで、高周波電源11により、電極5に
高周波を印加すると、真空チャンバー8内にプラズマが
発生するとともに、プラズマ中に生成されたイオンが加
速されて、Siターゲット14に衝突する。この衝突に
よりSiターゲット14からSiが飛翔し、プラズマ中
の窒素と反応して生成したSi34がアルミ基板2に形
成されたSiO2膜3の上に付着する。
【0025】この方法により、高周波を予め設定された
時間印加することによって、所定の膜厚(約84nm)の
2層目のSi34膜13をSiO2膜3上に形成する。
【0026】上述のような操作を交互に行うことによっ
て前述図1で説明したアルミ基板2上にSiO2膜3と
Si34膜13からなる4層膜の反射ミラー12を製造
できる。
【0027】以上のように本実施例によれば、大幅に成
膜装置を改造することなく、従来の成膜装置に2種類の
混合ガスを導入する手段を付加するだけで、SiO2
3とSi34膜13からなる多層膜を容易に形成できる
ので、実用上極めて有用である。
【0028】なお、Arと酸素もしくはArと窒素の混
合ガスとしてArを用いたが、Arに限るものでなくH
e等の他の不活性ガスを用いても良い。
【0029】以上のように本実施例によれば、アルミ基
板2の上に交互に積層した4層以上のSiO2膜3とS
34膜13を設けることにより、高反射率で、かつ、
入射角度による反射率変化が少ない有用な反射ミラー1
2とすることができる。
【0030】また、その反射ミラー12の製造方法も、
従来の成膜装置を大幅に改造せずに、2種類の混合ガス
を導入する手段を付加するだけで、容易に実現でき実用
上極めて有用である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
は、金属基板もしくは金属薄膜を表面に形設した絶縁体
基板の上にシリコン酸化物膜と、シリコン窒化物膜を交
互に積層した構成、及び、上述の金属基板もしくは絶縁
体基板の上に、交互にシリコンを酸素ガスもしくは不活
性ガスと酸素ガスの混合ガスによりスパッタリングして
シリコン酸化物膜を形成させ、シリコンを窒素ガスもし
くは不活性ガスと窒素ガスの混合ガスによりスパッタリ
ングしてシリコン窒化物膜を形成させる方法により、反
射率が高くて、入射角度による反射率変化が小さい優れ
た反射ミラー及び膜厚分布が悪化せず、使用性も変ら
ず、コストアップも伴わない優れた反射ミラーの製造方
法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の反射ミラーの要部断面図
【図2】同反射ミラーの光学特性図
【図3】同反射ミラーの製造方法に用いる成膜装置の概
略構成図
【図4】従来の反射ミラーの要部断面図
【図5】同反射ミラーの光学特性図
【図6】同反射ミラーの製造方法に用いる成膜装置の概
略構成図
【符号の説明】
2 アルミニウム基板(金属基板) 3 SiO2膜(シリコン酸化物膜) 13 Si34膜(シリコン窒化物膜)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基板もしくは金属薄膜を表面に形設
    した絶縁体基板の上に交互に積層した、複数のシリコン
    酸化物膜と、シリコン窒化物膜を設けたことを特徴とす
    る反射ミラー。
  2. 【請求項2】 金属基板もしくは金属薄膜を表面に形設
    した絶縁体基板の上にシリコンを酸素ガスもしくは不活
    性ガスと酸素ガスの混合ガスによりスパッタリングして
    薄膜のシリコン酸化物膜を形成させ、シリコンを窒素ガ
    スもしくは不活性ガスと窒素ガスの混合ガスによりスパ
    ッタリングして薄膜のシリコン窒化物膜を形成する操作
    を所定回数だけ繰返して、前記金属基板もしくは前記絶
    縁体基板の上に、前記シリコン酸化物膜と前記シリコン
    窒化物膜を交互に積層させることを特徴とする反射ミラ
    ーの製造方法。
JP12666894A 1994-06-09 1994-06-09 反射ミラー及びその製造方法 Pending JPH07333542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000225489A (ja) * 1998-12-31 2000-08-15 General Electric Co <Ge> 溶接作業用加熱装置並びに方法
JP2016035485A (ja) * 2014-08-01 2016-03-17 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器

Cited By (3)

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