JPH07330673A - パーフルオロアルキル基を有するベンザルマロネート誘導体、及びその製造法、並びにこれを含有する紫外線吸収剤及び化粧料 - Google Patents

パーフルオロアルキル基を有するベンザルマロネート誘導体、及びその製造法、並びにこれを含有する紫外線吸収剤及び化粧料

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JPH07330673A
JPH07330673A JP12874494A JP12874494A JPH07330673A JP H07330673 A JPH07330673 A JP H07330673A JP 12874494 A JP12874494 A JP 12874494A JP 12874494 A JP12874494 A JP 12874494A JP H07330673 A JPH07330673 A JP H07330673A
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Tadahide Hoshino
匡秀 星野
Mitsuru Sugiyama
充 杉山
Joji Okada
譲二 岡田
Akira Kawamata
章 川俣
Hiroko Jokura
博子 城倉
Genji Imokawa
玄爾 芋川
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rfはパーフルオロアルキル基又はω−H−パ
ーフルオロアルキル基を示し、Rは同一又は異なってい
てもよい水素原子又は炭化水素基を示し、pは0〜3の
数を示し、nは0〜6の数を示す〕で表わされるベンザ
ルマロネート誘導体及びその製造法、並びにこれを含有
する紫外線吸収剤及び化粧料。 【効果】 優れた紫外線吸収作用と良好な光安定性を有
し、かつフッ素系油剤の親和性及び耐水・耐油性に優れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた紫外線吸収作用
と良好な光安定性を有し、かつフッ素系油剤との親和性
及び耐水・耐油性に優れた、化粧料原料として有用な新
規なパーフルオロアルキル基を有するベンザルマロネー
ト誘導体、その製造方法及び製造中間体、これを含有す
る紫外線吸収剤及び化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層の破壊による紫外線強化
及び皮膚科学の発達により、紫外線の皮膚への影響が危
惧されている。
【0003】紫外線は、皮膚科学的には作用波長によ
り、400〜320nmの長波長紫外線(UV−A)、3
20〜290nmの中波長紫外線(UV−B)及び290
nm以下の短波長紫外線(UV−C)に分けることができ
る。これらのうち、オゾン層において吸収され、地上に
はほとんど到達しないUV−Cを除くUV−A及びUV
−Bは、種々の皮膚障害を引き起こすことが知られてい
る。例えば、UV−Aを浴びると直ちに皮膚が黒化され
(即時黒化作用)、そのエネルギーが真皮にまで到達す
ることにより、血管壁や結合組織中の弾性繊維にも変化
を及ぼす。一方、UV−Bを過度に浴びると紅斑や水疱
が生じ、またメラニン形成が亢進され、色素沈着などの
障害をもたらす。更に、UV−A及びUV−Bともに過
度に浴びると、皮膚の老化が促進され、しみ、しわ、そ
ばかすなどの発生原因になり、長期的には皮膚癌の原因
にもなると考えられている。
【0004】また、紫外線は毛髪に対しても褪色、きめ
の変化、水の吸収の減少、弾力の喪失及びケラチン構造
の変化などのダメージを与えることが知られている。
【0005】このように紫外線がヒトの皮膚・毛髪に及
ぼす影響が明らかになるにともない、これを防ぐために
UV−A及びUV−Bを吸収する化合物(紫外線吸収
剤)の開発が行われるようになってきている。例えば、
UV−Aの吸収剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾイ
ルメタンなどの誘導体を含むものが知られており、UV
−Bの吸収剤としては、桂皮酸、ベンゾフェノン、4−
アミノ安息香酸、サリチル酸などの誘導体を含むものが
知られている。
【0006】しかし、これらは、(a)UV−A及びU
V−Bを可能な限り吸収すること、(b)光や熱に対し
て安定であること、(c)皮膚に対する毒性、刺激性、
その他の有害作用がないこと、(d)効果が持続するこ
と、(e)化粧品基剤との相溶性に優れていることなど
の皮膚及び毛髪を保護する紫外線吸収剤として要求され
る各性質をすべて満足するものはない。従来の紫外線吸
収剤はこれらの性質の中でも特に光(紫外線)に対する
安定性が不十分であり、紫外線による分解や反応が起こ
ることが知られている〔例えば、Int.J.Cosm
etic Science,10,53(1988)参
照〕。このような紫外線吸収剤の分解は、効果の持続の
低下を招くのみならず、分解物自体又は分解物と配合物
との反応による生成物が皮膚に与える影響も無視できな
い〔フレグランス ジャーナル,84,32(198
7)〕。
【0007】また、紫外線吸収剤を配合した化粧料は、
暑い夏に使用される頻度が高いため、汗や皮脂による流
れ落ちを防ぎ、持続性を高めることへのニーズが高まっ
てきている。そのため、近年、化粧料の耐水性(撥水
性)を高めるために、種々のシリコーン油基剤が使用さ
れるようになってきた。これにともない、シリコーン油
基剤との相溶性向上あるいは紫外線吸収剤自身の耐水性
を高める目的で、紫外線吸収基をシリコーンあるいは有
機ケイ素基に結合させる試みが、特公昭63−1641
6号公報、特開平1−299210号公報、特開平2−
167291号公報、特開平2−217622号公報、
特開平2−270816号公報、特開平2−27081
7号公報、特開平3−287588号公報、特開平3−
287589号公報、特開平4−182421号公報、
特開平4−368392号公報、特開平5−43585
号公報、特開平5−59069号公報、特開平5−17
8865号公報等に提案されている。
【0008】しかしながら、シリコーン油基剤及びシリ
コーンを有する紫外線吸収剤は、耐水性は優れるが、耐
油性(撥油性)は十分ではなく、対皮脂性が不十分であ
るという問題があった。これに対し、最近、耐水性及び
耐油性を同時に満足する油剤として、FOMBLIN
(モンテフロス社製)やデムナムS(ダイキン工業
(株)製)等のパーフルオロポリエーテル、FSL−3
00(旭硝子(株)製)や特開平2−295912号公
報及び特開平5−247214号公報等に記載のフッ素
変性シリコーンなどのフッ素系油剤が見出されている。
【0009】しかし、従来の紫外線吸収剤は、上記のフ
ッ素系油剤に対して溶解し難く、耐油性も不十分である
という欠点があった。これらの欠点を克服した紫外線吸
収剤として本出願人により特開平5−246949号公
報にパーフルオロアルキル基を有する桂皮酸誘導体が提
案されている。しかし、桂皮酸誘導体は、紫外線吸収後
に光異性化反応を起こし、紫外線吸収能の低い幾何異性
体に変化してしまうという欠点があった〔例えば、Ph
otochem.Phetobiol.,36,395
(1982)参照〕。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、紫外線吸収剤に要求される上記(a)〜(e)の条
件、特に従来不十分であったフッ素系油剤との親和性及
び光安定性に優れている新規物質を提供し、紫外線吸収
剤、化粧料に供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、斯かる実
情に鑑み鋭意研究を行った結果、後記一般式(1)で表
わされる新規なパーフルオロアルキル基を有するベンザ
ルマロネート誘導体が、優れた紫外線吸収作用及び光安
定性を有するのみならず、フッ素系油剤に対する溶解性
も良好であるため化粧料に好適に使用でき、これを含有
する紫外線吸収剤及び化粧料は優れた紫外線防御効果を
長時間維持し、耐水・耐油性に優れていることを見出し
本発明を完成した。
【0012】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0013】
【化6】
【0014】〔式中、Rfはパーフルオロアルキル基又
はω−H−パーフルオロアルキル基を示し、Rは同一又
は異なっていてもよい水素原子又は炭化水素基を示し、
pは0〜3の数を示し、nは0〜6の数を示す〕で表わ
されるベンザルマロネート誘導体及びその製造法、並び
にこれを含有する紫外線吸収剤及び化粧料を提供するも
のである。
【0015】本発明のベンザルマロネート誘導体は前記
一般式(1)で表わされるものであるが、式中Rfで示
されるパーフルオロアルキル基又はω−H−パーフルオ
ロアルキル基は、直鎖のものでも分岐のものでも用いる
ことができるが、炭素数1〜20のものが好ましく、例
えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、
n−ヘプタフルオロプロピル基、n−ナノフルオロブチ
ル基、n−ウンデカフルオロペンチル基、n−トリデカ
フルオロヘキシル基、n−ペンタデカフルオロヘプチル
基、n−ヘプタデカフルオロオクチル基、n−ノナデカ
フルオロノニル基、n−ヘンエイコサフルオロデシル
基、n−ノナコサフルオロテトラデシル基、n−ペンタ
コサフルオロドデシル基、n−トリトリアコンタフルオ
ロヘキサデシル基、n−ペンタトリアコンタフルオロオ
クタデシル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)ヘ
プタフルオロブチル基、5−トリフルオロメチルドデカ
フルオロヘキシル基、2H−テトラフルオロエチル基
(H(CF2)2-)、4H−オクタフルオロブチル基(H(CF2)
4-)、6H−ドデカフルオロヘキシル基(H(CF2)6-)な
どを挙げることができる。
【0016】一般式(1)中のRで示される炭化水素基
は、直鎖のものでも分岐鎖のものでも用いることがで
き、また飽和であっても不飽和結合を有していてもよい
が、フッ素系油剤との親和性の面から、炭素数1〜10
のものが好ましく、これには例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−デシル基などの直鎖アルキル基;イソプロピル基、イ
ソブチル基、t−ブチル基、2,2−ジメチルプロピル
基、2−メチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、2
−メチルペンチル基、シクロヘキシルエチル基、2−エ
チルヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基な
どの分岐鎖アルキル基;シクロヘキシル基などの環状ア
ルキル基;アリル基、3−ブテニル基、10−ウンデセ
ニル基などの直鎖アルケニル基;1−メチル−2−プロ
ペニル基、3−メチル−3−ブテニル基などの分岐アル
ケニル基;ベンジル基などのアルアルキル基;フェニル
基などのアリール基などを挙げることができるが、入手
の容易さから直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好
ましく、特にメチル基が好ましい。
【0017】また、一般式(1)中、nは、0〜6の数
を示すが、入手の容易さから1、2及び6が好ましく、
安定性とフッ素系油剤との親和性の面から特に2が好ま
しい。pは、0〜3の数を示すが1が好ましく、ORの芳
香族環への置換位置については制限はないが、特にp=
1で、パラ位即ち4位に置換した化合物が310〜33
0nmに極大吸収(λmax)を示して極めて強い紫外線吸
収作用を有することから好ましい。更に、p=2で、3
位と4位に置換した化合物は325〜345nmに極大吸
収を示して強い紫外線吸収作用を有し、p=3で、3
位、4位と5位に置換した化合物は310〜330nmに
極大吸収を示して強い紫外線吸収作用を有し、これらの
化合物も好ましい例として挙げることができる。
【0018】本発明のベンザルマロネート誘導体は、例
えば次の反応式に従って製造することができる。
【0019】
【化7】
【0020】〔式中、Rf、R、p及びnは前記と同じ
ものを示す〕
【0021】すなわち、パーフルオロアルキル基又はω
−H−パーフルオロアルキル基を有するアルコール
(4)によりマロン酸をエステル化し、マロネート誘導
体(2)とし、これとベンズアルデヒド誘導体(3)と
を反応させれば、目的とするベンザルマロネート誘導体
(1)を得ることができる。
【0022】上記一般式(2)で表わされるマロネート
誘導体は、本発明者により初めて合成された新規な物質
である。この化合物(2)は、例えば上記式に従いパー
フルオロアルキル基又はω−H−パーフルオロアルキル
基を有するアルコール(4)とマロン酸を無溶媒又は溶
媒中反応させることにより得ることができる。この反応
に用いる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば
特に限定されず、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキ
サンなどを挙げることができる。この反応は、酸触媒を
用いることが好ましく、係る酸触媒としては通常のエス
テル化に用いられるもの、例えば硫酸、塩酸等の鉱酸、
p−トルエンスルホン酸等の有機酸、あるいは三フッ化
ホウ素等のルイス酸などを挙げることができる。この反
応は、加熱し、かつ反応により生じた水を反応系外に除
去しながら行うことが好ましい。
【0023】このようにして得られたマロネート誘導体
(2)とベンズアルデヒド誘導体(3)とを無溶媒又は
溶媒中、触媒の存在下でKnoevenagel縮合す
れば目的とするベンザルマロネート誘導体を得ることが
できる。この反応で用いる溶媒としては、反応を阻害し
ないものであれば特に限定されず、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、アルコール類などを挙げることができる。触媒とし
ては、ピペリジン、ピリジンなどのアミン、酢酸、安息
香酸、塩化亜鉛、四塩化チタンなどの酸、酢酸ナトリウ
ム、酢酸アンモニウムなどのカルボン酸塩、無水酢酸な
どの酸無水物などを挙げることができ、これらは適宜組
み合わせて用いることができる。この反応は加熱し、か
つ反応により生じた水を反応系外に除去しながら行うこ
とが好ましい。
【0024】本発明の紫外線吸収剤は、上記の如くして
得られたベンザルマロネート誘導体(1)をそのまま用
いたものであってもよいが、これを適当な担体に担持さ
せたものが好ましい。ここで用いる担体は、ベンザルマ
ロネート誘導体(1)に対し不活性なものであれば特に
制限されず、固体、液体、乳状体、ゲル等いずれの形態
のものでもよい。具体的には、水、アルコール、油脂
(炭化水素オイル、フッ素系油剤、脂肪酸エステル、高
級アルコール、シリコーンオイルなど)、澱粉、タルク
などの微粉末、エアゾール噴射剤として使用される低沸
点炭化水素又はハロゲン化炭化水素などを挙げることが
できる。
【0025】また、本発明の紫外線吸収剤には、他の紫
外線吸収剤を配合することもできる。この他の紫外線吸
収剤としては、p−メチルベンジリデン−D,L−ショ
ウノウ又はそのスルホン酸ナトリウム塩、2−フェニル
ベンズイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩、
3,4−ジメチルフェニルグリオキシル酸ナトリウム
塩、4−フェニルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾ
フェノン−2′−カルボン酸イソオクチルエステル、4
−メトキシ桂皮酸エステル、2−フェニル−5−メチル
ベンズオキサゾール、4−ジメチルアミノ安息香酸エス
テル、4−メトキシ−2′−カルボキシジベンゾイルメ
タン、4−メトキシ−4′−t−ブチルジベンゾイルメ
タン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、1−
(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−
1,3−ペンタンジオン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン又はジベンジリデンカンファー類など
を挙げることができる。更に、本発明の紫外線吸収剤に
は、必要に応じて他の成分、例えば防腐剤、香料、着色
料、界面活性剤を配合することができる。
【0026】本発明のベンザルマロネート誘導体(1)
は、皮膚及び毛髪の紫外線防御に用いられるのみなら
ず、プラスチック等の紫外線により影響を受ける物質に
配合する紫外線防御剤として使用することもできる。
【0027】本発明の化粧料は、ベンザルマロネート誘
導体(1)を公知の化粧料基剤、各種配合成分とともに
配合することにより得ることができる。化粧料の剤型は
特に制限されるものではなく、クリーム、化粧水、溶
液、油剤、スプレー、スティック、乳液、ファンデーシ
ョン、軟膏、シャンプー、リンスなどの所望の剤型にす
ることができる。
【0028】公知の化粧料基剤としては、パーフルオロ
ポリエーテル、フッ素変性シリコーンなどのフッ素系油
剤;固体状又は液状パラフィン、クリスタルオイル、セ
レシン、オゾケライト、モンタンロウなどの炭化水素
類;オリーブ、地ロウ、カルナウバロウ、ラノリン、鯨
ロウなどの植物もしくは動物性油脂及びロウ;ステアリ
ン酸、パルミチン酸、オレイン酸、グリセリンモノステ
アリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステ
ル、グリセリンモノオレイン酸エステル、イソプロピル
ミリスチン酸エステル、イソプロピルステアリン酸エス
テル、ブチルステアリン酸エステルなどの脂肪酸及びそ
れらのエステル類;メチルポリシロキサン、メチルポリ
シクロシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、シ
リコーンポリエーテルコポリマーなどのシリコーン類;
エタノール、イソプロピルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ヘ
キシルドデシルアルコールなどのアルコール類;グリコ
ール、グリセリン、ソルビトールなどの保湿作用を有す
る多価アルコール類などを挙げることができる。
【0029】粉体基剤としては、マイカ、タルク、セリ
サイト、カオリン、ナイロンパウダー、ポリメチルシル
セスキオキサン、硫酸バリウムなどの体質顔料;赤色2
02号、226号、黄色4号、アルミニウムレーキなど
の有機顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄などの紫外
線散乱剤などを用いることができる。これらのうち酸化
チタン、酸化亜鉛としては、粒子径が100nm以下の微
粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、特開平1−1759
21号公報の特許請求の範囲の欄に記載の薄片状酸化亜
鉛を用いることができる。また、これらの体質顔料、有
機顔料、紫外線散乱剤は、公知の方法でメチルハイドロ
ジェンポリシロキサンなどのシリコーン、パーフルオロ
アルキルリン酸エステルなどのフッ素化合物、金属石
鹸、N−アシルグルタル酸、シリカ、アルミナ、シリカ
・アルミナなどで表面処理したものを用いることもでき
る。
【0030】更に本発明の化粧料には、上記した公知の
紫外線吸収剤、W/O又はO/W型乳化剤、各種シリコ
ーンオイルを乳化させるためのポリエーテル変性シリコ
ーン、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン、グリセ
リルエーテル変性シリコーン、更にメチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ
アクリル酸、トラガント、寒天、ゼラチンなどの増粘
剤、香料、防腐剤、保湿剤、乳化安定剤、各種薬効成
分、生理的に許容できる着色剤などを配合することもで
きる。
【0031】化粧料中における式(1)で表わされるベ
ンザルマロネート誘導体の含有割合は化粧料の種類に応
じて適宜決定することができるが、一般には0.1〜2
0重量%が好ましく、0.5〜10重量%が特に好まし
い。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらにより制限されるものではな
い。
【0033】実施例1 下記に示す方法により、次式;
【0034】
【化8】
【0035】で表わされる化合物(2a)を製造した。
まず、500ml2口フラスコにCF3(CF2)3(CH2)2OH2
4.48g(92.7mmol)を入れ、これをベンゼン1
50mlに溶解させた。次に、マロン酸4.68g(4
5.0mmol)及び硫酸0.47g(4.79mmol)を加
え、ディーン スターク(Dean Stark)によ
り生成する水を共沸脱水しながら、攪拌下で6時間加熱
還流した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル200mlで
希釈し、これを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和、
更に塩基性にして分層したのち、4回水で洗浄した。有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒及び未反応の
CF3(CF2)3(CH2)2OHを減圧下留去して白濁液体を得た。
この液体を酢酸エチルを展開溶媒として用いてシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的化合物
(2a)24.28g(収率91%)を無色透明液体と
して得た。
【0036】IR(νneat,cm-1):2985、1750、
1465、1415、1350、1220、1130、
1080、875、740、710
【0037】1H-NMR(CDCl3,δppm):2.30−2.7
0(4H,m),3.44(2H,s),4.46(4
H,t,J=6.5Hz)
【0038】実施例2 下記に示す方法により、次式;
【0039】
【化9】
【0040】で表わされる化合物(1a)を製造した。
まず、500ml2口フラスコに4−メトキシベンズアル
デヒド1.36g(10.0mmol)を入れ、これをベン
ゼン250mlに溶解させた。次に、実施例1で製造した
化合物(2a)5.96g(10.0mmol)、ピペリジ
ン0.085g(1.00mmol)及び酢酸0.036g
(0.60mmol)を加え、ディーン スターク(Dea
n Stark)により生成する水を共沸脱水しなが
ら、攪拌下で24時間加熱還流した。冷却後、反応混合
物を水で3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧留去して白色結晶を得た。この結晶
をエタノールを用いて再結晶し、目的化合物(1a)
5.71g(収率80%)を白色結晶として得た。
【0041】融点:62.5℃ IR(νKBr,cm-1):1735、1720、1625、1
605、1575、1520、1460、1430、1
400、1340、1305、1260、1205、1
185、1130、1065、1030、880、83
0、720、520
【0042】1H-NMR(CDCl3,δppm):2.35−2.6
5(4H,m),3.84(3H,s),4.54(2
H,t,J=6.4Hz),4.56(2H,t,J=
6.6Hz),6.90(2H,d,J=8.8H
z),7.41(2H,d,J=8.8Hz),7.7
5(1H,s)
【0043】実施例3 下記に示す方法により、次式;
【0044】
【化10】
【0045】で表わされる化合物(2b)を製造した。
製造方法は、CF3(CF2)5(CH2)2OH10.00g(27.
5mmol)、マロン酸1.43g(13.7mmol)、硫酸
0.077g(0.79mmol)及びベンゼン200mlを
用いたほかは実施例1と同様にした。このようにして、
目的化合物(2b)9.45g(収率87%)を無色透
明液体として得た。
【0046】IR(νneat,cm-1):2990、1745、
1470、1345、1240、1200、1085、
1010、840、810、730、700
【0047】1H-NMR(CDCl3,δppm):2.30−2.6
0(4H,m),3.43(2H,s),4.46(4
H,t,J=6.4Hz)
【0048】実施例4 下記に示す方法により、次式;
【0049】
【化11】
【0050】で表わされる化合物(1b)を製造した。
製造方法は、4−メトキシベンズアルデヒド0.682
g(5.00mmol)、実施例3で製造した化合物(2
b)3.98g(5.00mmol)、ピペリジン0.04
3g(0.50mmol)、酢酸0.018g(0.30mm
ol)及びベンゼン200mlを用いたほかは実施例2と同
様にした。このようにして、目的化合物(1b)3.5
2g(収率77%)を白色結晶として得た。
【0051】融点:62.0℃ IR(νKBr,cm-1):1735、1722、1625、1
605、1575、1520、1460、1340、1
320、1260、1235、1210、1185、1
140、1070、830、720、520
【0052】1H-NMR(CDCl3,δppm):2.35−2.6
5(4H,m),3.84(3H,s),4.54(2
H,t,J=6.4Hz),4.55(2H,t,J=
6.7Hz),6.90(2H,d,J=8.9H
z),7.41(2H,d,J=8.9Hz),7.7
5(1H,s)
【0053】実施例5 下記に示す方法により、次式;
【0054】
【化12】
【0055】で表わされる化合物(2c)を製造した。
製造方法は、CF3(CF2)2C(CF3)2(CH2)2OH21.85g
(60.0mmol)、マロン酸3.12g(30.0mmo
l)、硫酸0.31g(3.17mmol)及びベンゼン1
50mlを用いたほかは実施例1と同様にした。このよう
にして、目的化合物(2c)(21.78g(収率91
%)を無色透明液体として得た。
【0056】IR(νneat,cm-1):3010、1770、
1750、1470、1420、1335、1270、
1155、1100、1095、1050、965、9
50、825、750、735、700
【0057】1H-NMR(CDCl3,δppm):2.55(4H,
t,J=7.7Hz),3.43(2H,s),4.4
4(4H,t,J=7.7Hz)
【0058】実施例6 下記に示す方法により、次式;
【0059】
【化13】
【0060】で表わされる化合物(1c)を製造した。
製造方法は、4−メトキシベンズアルデヒド0.953
g(7.00mmol)、実施例5で製造した化合物(2
c)5.57g(7.00mmol)、ピペリジン0.06
0g(0.70mmol)、酢酸0.025g(0.42mm
ol)及びベンゼン150mlを用いたほかは実施例2と同
様にした。このようにして目的化合物(1c)4.80
g(収率75%)を白色結晶として得た。
【0061】融点:46.5℃ IR(νKBr,cm-1):1740、1725、1620、1
600、1575、1520、1470、1435、1
335、1265、1230、1175、1090、1
060、955、830、735、520
【0062】1H-NMR(CDCl3,δppm):2.45−2.6
5(4H,m),3.85(3H,s),4.45−
4.60(4H,m),6.81(2H,d,J=8.
8Hz),7.40(2H,d,J=8.8Hz),
7.77(1H,s)
【0063】実施例7 下記に示す方法により、次式;
【0064】
【化14】
【0065】で表わされる化合物(2d)を製造した。
まず、500ml2口フラスコにCF3CH2OH24.01g
(240.0mmol)を入れ、これをベンゼン300mlに
より溶解させた。次に、マロン酸8.32g(80.0
mmol)及び硫酸2.49g(25.4mmol)を加え、攪
拌下で80時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を酢
酸エチル200mlで希釈し、これを飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で中和、更に塩基性にし、分層したのち、水
で4回洗浄した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒及び未反応のCF3CH2OHを常圧で留去して無色透明液
体を得た。この液体を酢酸エチルを展開溶媒として用い
てシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
目的化合物(2d)14.12g(収率66%)を無色
透明液体として得た。
【0066】IR(νneat,cm-1):2990、1775、
1420、1350、1285、1260、1170、
1060、980、845
【0067】1H-NMR(CDCl3,δppm):3.62(2H,
s),4.55(4H,q,J=8.2Hz)
【0068】実施例8 下記に示す方法により、次式;
【0069】
【化15】
【0070】で表わされる化合物(1d)を製造した。
製造方法は、4−メトキシベンズアルデヒド2.04g
(15.0mmol)、実施例7で製造した化合物(2d)
4.83g(18.0mmol)、ピペリジン0.128g
(1.50mmol)、酢酸0.054g(0.90mmol)
及びベンゼン100mlを用い、精製にヘキサン−酢酸エ
チル(20:1)を展開溶媒とするシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーを用いたほかは実施例2と同様にし
た。このようにして目的化合物(1d)2.17g(収
率37%)を白色結晶として得た。
【0071】融点:64.5℃ IR(νKBr,cm-1):1740、1625、1605、1
575、1515、1470、1450、1430、1
410、1380、1310、1290、1270、1
195、1165、1075、1025、980、96
0、830、770、665、520
【0072】1H-NMR(CDCl3,δppm):3.86(3H,
s),4.62(2H,q,J=8.3Hz),4.6
7(2H,q,J=8.3Hz),6.92(2H,
d,J=8.8Hz),7.44(2H,d,J=8.
8Hz),7.86(1H,s)
【0073】試験例1 実施例2、4、6及び8で得られた本発明化合物(1
a)〜(1d)からなる紫外線吸収剤と、現在汎用され
ている紫外線吸収剤である2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン(比較例1)及び4−メトキシ桂皮酸
2−エチルヘキシル(比較例2)を用い、下記の方法に
より紫外線吸収効果(吸光度)を測定した。結果を表1
に示す。
【0074】(測定方法)各紫外線吸収剤をエタノール
(99.5%試薬特級)に溶解して、2.5×10-5mo
l/l濃度の溶液を調製し、これを石英セル(1×1c
m)に入れたのち、自記分光光度計(日立社製U−34
10型)により吸光度を測定した。
【0075】
【表1】
【0076】表1から明らかなとおり、本発明の化合物
からなる紫外線吸収剤は、比較例1及び2と比べても同
等又はそれ以上の吸収効果を示した。
【0077】試験例2 実施例2、4及び6で得られた本発明化合物(1a)〜
(1c)からなる紫外線吸収剤と、4−メトキシ桂皮酸
2−エチルヘキシル(比較例2)及び同じく現在汎用さ
れている紫外線吸収剤である4−ジメチルアミノ安息香
酸2−エチルヘキシル(比較例3)を用い、下記の方法
により光に対する安定性を測定した。結果を表2に示
す。
【0078】(測定方法)各紫外線吸収剤をエタノール
(99.5%試薬特級)に溶解して、1.0×10-4mo
l/l濃度の溶液を調製し、これを石英セル(1×1c
m)に入れたのち、自記分光光度計(日立社製U−34
10型)により吸光度を測定した。次に、この石英セル
に入れた各溶液に、キセノン耐光試験機(Heraeu
s社製;SUNTEST CPS型)を用いて2時間又
は6時間、夏期の太陽光に近似した波長及び強度の光を
照射後、再び前記と同様にして吸光度を測定した。これ
らの吸光度の値から、紫外線吸収効果の残存率を求め、
光安定性を評価した。なお、残存率は、光照射後のλ
maxにおける吸光度の値を光照射前のλmaxにおける吸光
度の値で除したものの百分率である。
【0079】
【表2】
【0080】表2から明らかなとおり、本発明の紫外線
吸収剤は比較例の紫外線吸収剤に比べて、2時間又は6
時間の光照射後においても高い紫外線吸収効果を維持し
ており、また時間の経過による吸収効果の低下も非常に
小さかった。
【0081】試験例3 実施例2、4、6及び8で得られた本発明化合物(1
a)〜(1d)の紫外線吸収剤と4−メトキシ桂皮酸2
−エチルヘキシル(比較例2)及びポリマー用紫外線吸
収剤として用いられているジメチル 4−メトキシベン
ザルマロネート(比較例4)のフッ素系油剤への溶解性
を評価した。(評価方法)各紫外線吸収剤を、FOMB
LIN HC−04(パーフルオロポリエーテル、モン
テフロス社製)及びFSL−300(フッ素変性シリコ
ーン、旭硝子(株)製)にそれぞれ別個に5重量%添加
した時の加熱時の溶解性を観察した。結果を表3に示
す。
【0082】
【表3】
【0083】表3から明らかなとおり、本発明化合物は
比較例の紫外線吸収剤に比べて、フッ素系油剤に対する
親和性が良好であり、混合可能であった。
【0084】実施例9 常法により、下記組成のパウダーファンデーションを製
造した。
【0085】
【表4】 (組成) (配合割合;重量%) マイカ 残量 タルク 20 酸化チタン 10 酸化亜鉛 5 フッ素変性シリコーン (旭硝子(株)製、FLS−300) 6 本発明化合物(1a) 3 ラノリン 5 ワセリン 2 イソプロピルミリステート 1 防腐剤 適量香料 微量 計 100
【0086】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でパウダーファンデーションを製造した。
【0087】実施例10 常法により、下記組成のパウダーファンデーションを製
造した。
【0088】
【表5】 (組成) (配合割合;重量%) マイカ 残量 タルク 20 酸化チタン 10 ベンガラ 1 黄酸化鉄 2 黒酸化鉄 1 ポリエチレン粉末 8 パーフルオロポリエーテル (モンテフロス社製、FOMBLIN HC-04) 1 本発明化合物(1a) 5 スクワラン 7 防腐剤 適量香料 微量 計 100
【0089】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でパウダーファンデーションを製造した。
【0090】実施例11 常法により、下記組成のクリーム状ファンデーションを
製造した。
【0091】
【表6】 (組成) (配合割合;重量%) ステアリン酸 5 親油型モノステアリン酸グリセリン 3 セトステアリルアルコール 1 モノラウリン酸プロピレングリコール 3 スクワラン 7 オリーブ油 8 精製水 残量 防腐剤 適量 トリエタノールアミン 1.2 ソルビット 3 酸化チタン 10 タルク 5 着色顔料 適量 本発明化合物(1a) 7香料 適量 計 100
【0092】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でクリーム状ファンデーションを製造し
た。
【0093】実施例12 常法により、下記組成のクリーム状ファンデーションを
製造した。
【0094】
【表7】 (組成) (配合割合;重量%) ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン 共重合体 2 フッ素変性シリコーン(旭硝子(株)製、FSL−300) 10 ジメチルポリシロキサン (信越化学工業(株)製、「KF−96A」、6cs) 5 ステアリン酸アルミニウム 0.2 1−イソステアロイル−3−ミリストイル−グリセロール 2 4−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 2 本発明化合物(1a) 2 フッ素化合物処理顔料 (パーフルオロアルキルリン酸エステルジオキシエチル アミン塩処理) タルク 5 酸化チタン 9 酸化鉄(赤、黄、黒) 1 デカメチルシクロペンタシロキサン 15 パラオキシ安息香酸ブチル 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2 硫酸マグネシウム 0.5 グリセリン 5.5 1,3−ブチレングリコール 2.5 精製水 残量香料 適量 計 100
【0095】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でクリーム状ファンデーションを製造し
た。
【0096】実施例13 常法により、下記組成のクリームを製造した。
【0097】
【表8】 (組成) (配合割合;重量%) ミツロウ 6 セチルアルコール 5 水添ラノリン 7 スクワラン 33 脂肪酸グリセリン 3.5 新油型モノステアリン酸グリセリン 2 ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタン モノラウリン酸エステル 2 本発明化合物(1a) 6 香料 微量 防腐剤 適量 酸化防止剤 適量精製水 残量 計 100
【0098】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でクリームを製造した。
【0099】実施例14 常法により、下記組成のクリームを製造した。
【0100】
【表9】 (組成) (配合割合;重量%) 本発明化合物(1a) 4 シリコーン処理薄片状酸化亜鉛 2 4−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシルジメチル 4 ポリシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン) シロキサン共重合体 3 メチルポリシロキサン 10 メチルポリシクロポリシロキサン 10 スクワラン 4 硫酸マグネシウム 0.5 グリセリン 7 香料 微量 防腐剤 適量 酸化防止剤 適量精製水 残量 計 100
【0101】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でクリームを製造した。
【0102】実施例15 常法により、下記組成のクリームを製造した。
【0103】
【表10】 (組成) (配合割合;重量%) ポリオキシエチレン(EO50)硬化ヒマシ油 0.5 ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタン モノラウリン酸エステル 1 グリセリン 6 1,3−ブチレングリコール 6 精製水 残量 スクワラン 5 ホホバ油 5 オクタメチルシクロテトラシロキサン 18 本発明化合物(1a) 2 フッ素変性シリコーン (信越化学工業(株)製、X−22−819) 30 酸化亜鉛 5.5 酸化チタン 2セリサイト 5 計 100
【0104】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成でクリームを製造した。
【0105】実施例16 常法により、下記組成の乳液を製造した。
【0106】
【表11】 (組成) (配合割合;重量%) オクタメチルシクロテトラシロキサン 25 フッ素変性シリコーン (旭硝子(株)製、FSL−300) 15 ジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレン 共重合体 1 グリセリン 2 エタノール 12 精製水 残量 本発明化合物(1a) 2 酸化亜鉛 5.5 酸化チタン 2 セリサイト 5香料 微量 計 100
【0107】更に、本発明化合物(1a)の代わりに本
発明化合物(1b)〜(1d)をそれぞれ使用する以外
は同様の組成で乳液を製造した。
【0108】
【発明の効果】本発明のパーフルオロアルキル基を有す
るベンザルマロネート誘導体は、優れた紫外線吸収作用
を有しており、光に対しても安定で、ヒトが日常的に浴
びる量の太陽光によってはほとんど分解しない。このた
め、分解生成物等による皮膚への影響もほとんどない。
また、毒性、刺激性などの問題もない。更に、他の化粧
品基剤、特にフッ素系油剤との親和性にも優れている。
よって、本発明のパーフルオロアルキル基を有するベン
ザルマロネート誘導体を含有する紫外線吸収剤及び化粧
料は、いずれも優れた使用感及び優れた紫外線防御作用
の持続性を発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/65 69/734 Z 9546−4H C09K 3/00 104 Z (72)発明者 城倉 博子 栃木県宇都宮市山本3−2−5 (72)発明者 芋川 玄爾 栃木県宇都宮市氷室町1022−89

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rfはパーフルオロアルキル基又はω−H−パ
    ーフルオロアルキル基を示し、Rは同一又は異なってい
    てもよい水素原子又は炭化水素基を示し、pは0〜3の
    数を示し、nは0〜6の数を示す〕で表わされるベンザ
    ルマロネート誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中、pが1であることを特
    徴とする請求項1記載のベンザルマロネート誘導体。
  3. 【請求項3】 次の一般式(2) 【化2】 〔式中、Rfはパーフルオロアルキル基又はω−H−パ
    ーフルオロアルキル基を示し、nは0〜6の数を示す〕
    で表わされるマロネート誘導体と次の一般式(3) 【化3】 〔式中、Rは同一又は異なっていてもよい水素原子又は
    炭化水素基を示し、pは0〜3の数を示す〕で表わされ
    るベンズアルデヒド誘導体を反応させることを特徴とす
    る請求項1記載のベンザルマロネート誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】 次の一般式(2) 【化4】 〔式中、Rfはパーフルオロアルキル基又はω−H−パ
    ーフルオロアルキル基を示し、nは0〜6の数を示す〕
    で表わされるマロネート誘導体。
  5. 【請求項5】 次の一般式(4) 【化5】Rf(CH2)nOH (4) 〔式中、Rfはパーフルオロアルキル基又はω−H−パ
    ーフルオロアルキル基を示し、nは0〜6の数を示す〕
    で表わされるアルコールとマロン酸を反応させることを
    特徴とする請求項4記載のマロネート誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のベンザルマロネー
    ト誘導体を含有する紫外線吸収剤。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載のベンザルマロネー
    ト誘導体を含有する化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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