JPH07330446A - 焼結方法及びその装置 - Google Patents

焼結方法及びその装置

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JPH07330446A
JPH07330446A JP6141089A JP14108994A JPH07330446A JP H07330446 A JPH07330446 A JP H07330446A JP 6141089 A JP6141089 A JP 6141089A JP 14108994 A JP14108994 A JP 14108994A JP H07330446 A JPH07330446 A JP H07330446A
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sintering
powder material
mold
punch
die
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JP6141089A
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Kenichi Sunamoto
健市 砂本
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Akane Co Ltd
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Akane Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉体材料を加圧しつつ通電して焼結する場合
において、型等における酸化消耗を抑えると共に焼結処
理のサイクルタイムを短縮する。 【構成】 型25に該型25の側面から電流を供給して
粉体材料28に熱を供給することとする一方、型25内
の粉体材料28を上下方向からセラミックス製上下パン
チ26、27により加圧して該粉体材料28に大きな加
圧力を加えることができるようにし、これにより、焼結
温度を下げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結方法及びその装置
に関する。
【0002】
【従来技術】焼結方法には、粉体材料を加圧しつつ通電
して焼結(通電焼結)するものがある。この焼結方法
は、具体的には、図11に示すように、粉体材料101
を収納する筒状の型102(例えばカ−ボン(黒鉛)ダ
イ)と、該型102に対して変位動可能に設けられ該型
102内の粉体材料101を加圧する導電性パンチ10
3(例えばカ−ボン製)と、該導電性パンチ103に電
流を供給して前記粉体材料にジュ−ル熱を付与する電流
供給手段(電源)104とを備える焼結装置105によ
り実施されることになっており、これにより、粉体材料
101は焼結体に形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記焼結装置
においては、上記のように、パンチ103を介して粉体
材料101に電流を供給する必要上、パンチ103を導
体としなければならないことから、パンチ103に強度
的に強いものを用いることができず、粉体材料101に
対する加圧力を充分に高めることはできないでおり、こ
れに伴って、粉体材料101に対する加圧力が高められ
ない分だけ、焼結温度が高められている。このため、パ
ンチ103、型102等の酸化消耗抑制の観点から、こ
のような焼結装置による焼結処理は、真空装置内で行わ
れるものの、完全な真空状態が得られないことから、上
記焼結温度が型102等の酸化消耗に大きな影響を及ぼ
している。しかも、上記装置において、焼結後、直ちに
真空装置を開放すれば、残存熱量により型等の酸化消耗
が著しく促進されることになることから、真空装置は、
焼結後、酸化消耗速度が問題にならない程度まで型等を
冷却しなければ、開放することができず、これに伴っ
て、サイクルタイム(一回の焼結工程が要する時間)は
長くならざる得ない。本発明は上記実情を鑑みてなされ
たもので、その目的は、粉体材料を加圧しつつ通電して
焼結する場合において、型等における酸化消耗を抑える
と共に焼結処理のサイクルタイムを短縮することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段、作用】上記目的を達成す
るために請求項1の発明にあっては、粉体材料を加圧し
つつ通電して焼結する焼結方法において、前記加圧を、
高強度材料を用いたパンチにより行い、前記通電を、前
記パンチの加圧方向の側方から、該パンチを介さずに行
う、構成としてある。上述の構成により、いままで通
り、通電により熱を粉体材料に供給できる一方、パンチ
による通電(導体としなければならないこと)を考慮す
ることなく、粉体材料に対する加圧を、高強度材料を用
いたパンチにより行うことから、いままで以上に、粉体
材料に対する加圧力を高めることができることになり、
これに伴って、焼結温度を低下させることができること
になる。このため、酸化消耗速度に対する焼結温度の影
響を低めることができると共に、焼結後、酸化消耗速度
が問題にならない程度まで型等を冷却する時間を短縮で
きることになる。この結果、型等における酸化消耗を抑
えると共に焼結処理のサイクルタイムを短縮することが
できることになる。
【0005】前述の目的を達成するために請求項2の発
明にあっては、請求項1において、前記高強度材料が絶
縁体である、構成としてある。上述の構成により、絶縁
体の性質としての強い強度を利用して、前記請求項1と
同様の作用を生じることになる。
【0006】前述の目的を達成するために請求項3の発
明にあっては、請求項1又は2において、前記高強度材
料がセラミックスである、構成としてある。上述の構成
により、粉体材料に対する加圧力を高めることにより焼
結温度が下がることと、低温側から一定温度範囲で高い
強度を示すセラミックスの性質とが相俟って、セラミッ
クスを有効に利用することにより、前記請求項1又は2
と同様の作用を生じることになる。
【0007】前述の目的を達成するために請求項4の発
明にあっては、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
粉体材料と前記パンチを複数組用意して、該各粉体材料
を加圧しつつ、該各組に対して通電を行って焼結を行
う、構成としてある。上述の構成により、前述の請求項
1〜3のいずれかと同様の作用を生じる他に、パンチを
介して粉体材料に電流を供給しなくてもよいことから、
共通の導伝性の押圧手段により各パンチが押圧される場
合に、一部のパンチに多少のがた等を生じても、電流が
流れないことに基づいて温度分布が不均一になることを
抑制できることになる。このため、径方向における温度
分布に関し、均一性のとれた複数の焼結体を得ることが
できることになる。
【0008】前述の目的を達成するために請求項5の発
明にあっては、粉体材料を収納する筒状の型と、該型に
対して変位動可能に設けられ該型内の粉体材料を加圧す
るパンチと、前記粉体材料にジュ−ル熱を付与する電流
供給手段とを備える焼結装置において、前記型が導体と
され、前記電流供給手段が前記型に電流を供給するよう
に設定され、前記パンチが高強度材料で形成されてい
る、構成としてある。上述の構成により、型を介して電
流が供給されることから、いままで通り、粉体材料に熱
が供給できる一方、パンチによる通電(導体としなけれ
ばならないこと)を考慮する必要がなくなり、粉体材料
に対する加圧を、絶縁体等の高強度材料を用いたパンチ
により行うことができ、前述の請求項1の発明と同様、
いままで以上に、粉体材料に対する加圧力を高めて、焼
結温度を低下させることができることになる。このた
め、酸化消耗速度に対する焼結温度の影響を低めること
ができると共に、焼結後、酸化消耗速度が問題にならな
い程度まで型等を冷却する時間を短縮できることにな
り、型等における酸化消耗を抑えると共に焼結処理のサ
イクルタイムを短縮することができることになる。
【0009】前述の目的を達成するために請求項6の発
明にあっては、請求項5において、前記パンチがセラミ
ックスとされている、構成としてある。上述の構成によ
り、パンチに、セラミックスの性質としての強い強度を
利用して、前述の請求項2の発明と同様の作用を生じる
ことになる。
【0010】前述の目的を達成するために請求項7の発
明にあっては、請求項5又は6において、前記型の内周
面が絶縁被覆されている、構成としてある。上述の構成
により、請求項5又は6と同様の作用を生じる他に、型
から熱だけが該型内部の粉体材料に供給されることにな
り、これにより、粉体材料が導電、非導電材料にかかわ
りなく、粉体材料の径方向中央部より熱を該粉体材料の
径方向外方に供給する場合(従来の場合)のように、該
粉体材料の径方向外方側部分が外部へ放熱し易い状態と
なることが避けられ、粉体材料に関し、放熱現象を生じ
にくくすることができることになる。このため、焼結体
(粉体材料)の径方向における温度分布が不均一になる
ことを抑制できることになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、本発明に係る焼結方法を説明する前に、そ
の焼結方法を使用する焼結装置について説明する。図1
において、1は枠体で、該枠体1の下部には下部受台2
が設けられており、該下部受台2にはシリンダ装置3が
固定されている。このシリンダ装置3には、下部受台2
の上方側において型リフト棒4が連結されており、型リ
フト棒4は、シリンダ装置3の伸縮動に基づき上下方向
に変位動することになっている。この型リフト棒4の外
周には、図1に示すように、筒状のストッパ5が嵌合さ
れている。このストッパ5の外周には支持板6が取付け
られており、その支持板6は枠体1の側方フレ−ム1a
に嵌合保持(固定)されている。
【0012】前記ストッパ5上には、図1〜図3に示す
ように、真空チャンバ7が載置されている。この真空チ
ャンバ7は、チャンバ本体8と、蓋体9とからなってお
り、該真空チャンバ7内は、図外の真空ポンプにより真
空引きされることになっている。この真空チャンバ7の
チャンバ本体8内には前記型リフト棒4が該チャンバ本
体8の下部から変位動可能に進入されており、この型リ
フト棒4とチャンバ本体8との間は気密性が保持されて
いる。
【0013】前記枠体1の上部には上部受台10が設け
られており、該上部受台10の下面にはシリンダ装置1
1が固定されている。このシリンダ装置11には、該シ
リンダ装置11の下方側において型加圧棒12が連結さ
れており、型加圧棒12は、シリンダ装置11の伸縮動
に基づき上下方向に変位動することになっている。この
型加圧棒12の外周には、図1、図2に示すように、筒
状の摺動筒13が摺動可能に嵌合されている。この摺動
筒13の下部には、前記真空チャンバ7の蓋体9が固定
されており、この蓋体9内には前記型加圧棒12が気密
性を担保しつつ変位動可能に進入されている。上記摺動
筒13の外周には上記蓋体9よりも上方側において支持
板14が取付けられており、その支持板14は枠体1の
側方フレ−ム1aに摺動可能に嵌合されている。この支
持板14の上面には、複数のガイドロッド15が、その
各一端部において固定されており、その各他端側は、前
記上部受台10を貫通して上方に延び、その各他端部は
連結板16により連結されている。この連結板16に
は、上部受台10に固定されているシリンダ装置17が
連結されており、これにより、そのシリンダ装置17の
伸縮動により、ガイドロッド15、支持板14を介し
て、蓋体9がチャンバ本体8に対して接近離間動(開閉
動)することになっている。
【0014】前記真空チャンバ7の側部には、図1〜図
3に示すように、該真空チャンバ7内に連通する挿入口
18が対向するようにして2つ設けられており、その各
挿入口18には、電極19と冷却棒20とが気密性を担
保しつつ変位動可能に挿入されている。上記各電極19
は、先端部(図3中、左端部)に黒鉛部21が設けら
れ、その各基端部(図3中、右端部)には、本実施例に
おいては直流電源22が接続されていて、その電極19
は、図外の固定手段に固定されたシリンダ装置23によ
り変位動されることになっている。一方、上記冷却棒2
0は、その内部が中空とされ、その内部には冷却水が供
給されることになっており、この冷却棒20は、前記電
極用シリンダ装置23と同様、図外の固定手段に固定さ
れたシリンダ装置24により変位動されることになって
いる。
【0015】前記真空チャンバ7内には、図1〜図3に
示すように、型25および上下パンチ26、27が収納
されることになっている(図1〜図3においては、上下
パンチ26、27は省略)。上記型25は、焼結体の材
料として粉体材料(例えば、銅、アルミニウム、超硬用
粉末(WC−10CO))28を収納する機能を有して
おり、このため、該型25は、図5、図6に示すよう
に、筒状(例えば円筒状)とされている。そして、この
型25は、本実施例においては、その外周部が黒鉛によ
り形成される黒鉛部29とされ、その内周部がセラミッ
クスにより形成されるセラミックス部30とされてい
て、真空チャンバ7内においては、型25は、その軸心
が上下方向を向くように配設されることになっている。
このため、前記電極19の先端部が接触されて、電流が
型25に供給されたときには、該電流は、図3、図6に
おいて点線で示すように、黒鉛部29を通って、一方の
電極19から他方の電極19に流れることになってい
る。一方、上記上パンチ26は、上記型25の内周に上
方側から液密性を担保しつつ変位動可能に嵌合され、上
記下パンチ27は、上記型25の内周に下方側から液密
性を担保しつつ変位動可能に嵌合されることになってい
る(図5参照)。そして、真空チャンバ7内において
は、上記型25は、下パンチ27を介して前記型リフト
棒4上にセットされ、上パンチ26に対しては前記型加
圧棒12が加圧力を付与することになっている。この上
下両パンチ26、27は、本実施例においては、絶縁体
としてのセラミックスにより形成されている。このセラ
ミックスとしては、主成分がそれぞれアルミナ(Al3
2 )、ジルコニア(ZrO)、窒化珪素(Si3
4 )、炭化珪素(SiC)等であるものが用いられ、耐
熱衝撃性の観点から、窒化珪素を主成分としたものが好
ましい。このセラミックス(主成分が窒化珪素であるも
のを例にとる)の強度は、曲げ強度に関しては、図8に
示すように、1000℃位までの温度において、黒鉛が
2〜4(Kgf/mm2 )であるのに対して、60〜8
0(Kgf/mm2 )であり、圧縮強度に関しては、黒
鉛が3〜9(Kgf/mm2 )であるのに対して、セラ
ミックスが200(Kgf/mm2 )以上である。この
場合、圧縮強度の他に曲げ強度を重視するのは、現実問
題として、パンチ26(27)による加圧動に伴って、
型25内周とパンチ26(27)外周との摩擦に基づ
き、パンチ26(27)の径方向中央部とパンチ26
(27)の外周部との間で撓みを生じさせようとする力
が生じ、それが無視できないからである。
【0016】次に、本発明に係る方法について、上記焼
結装置の作用と共に説明する。先ず、図5に示すよう
に、型25内に粉体材料28(本実施例においては、銅
粉末を用いた)を充填し、該粉体材料28を型25内に
おいて上下パンチ26、27間に収納されるようにす
る。次に、図3に示すように、真空チャンバ7内におい
て、型リフト棒4と型加圧棒12とにより上述の型25
を上下パンチ26、27を介して挟持すると共に該型2
5側面に電極19を当接させ、これにより、焼結処理の
セットを終了する。
【0017】この後、本実施例においては、図7に示す
タイムチャ−トに基づいて焼結処理がなされる。すなわ
ち、先ず、真空チャンバ7内の真空引きが開始され、そ
の後、型加圧棒12がシリンダ装置11により下降さ
れ、セラミックス製上下パンチ26、27は粉体材料2
8を大きな加圧力をもって加圧し始める。次に、焼結処
理開始から所定時間経過(本実施例においては30秒)
すると、電源22がONとされ、電極19を介して型2
5に対して電流が供給される。これにより、ジュ−ル熱
が型25に付与され、その熱が加圧状態の粉体材料28
に供給されることになる。これにより、型温度(粉体材
料温度)は、図7に示すように、上昇し、該温度が所定
温度(本実施例においては800℃)にまで至ると、そ
の所定温度が一定時間保持されて、加圧粉体材料が溶け
る前で加熱され、焼結体を得ることになる。
【0018】型温度が一定時間経過すると、電源22が
OFFされると共に電極19が型25から離間され、そ
れに代わって、冷却棒20が、図4に示すように、型2
5側面に当接され、該型25の強制冷却が行われる。そ
して、型温度が所定の取り出し温度(本実施例において
は200℃)まで冷却されると、上下パンチ26、27
による加圧が停止されると共に、シリンダ装置17によ
り真空チャンバ7の蓋体9が開けられ、型25が、図2
に示すように、型リフト棒4によりに真空チャンバ7外
へ取り出される。そしてこの後、製品としての焼結体が
型25外に取り出され、該型25は次の焼結処理のため
に待機される。
【0019】したがって、上記内容によれば、上下パン
チ26、27がセラミックス製とされ、その強度が、図
8に示すように、従来の人造黒鉛製パンチの強度よりも
大きいことから、その場合の粉体材料の加圧力を、従来
の人造黒鉛製パンチを用いた加圧力よりも大きくするこ
とができることになり、セラミックス製パンチを用いた
場合の焼結温度を、従来の人造黒鉛製パンチを用いた場
合の焼結温度よりも低くすることができることになる。
【0020】このことを裏付けるために、セラミックス
製ではない人造黒鉛製パンチを用いて、粉体材料の加圧
力をP1 (=0.91Kgf/mm2 )、P2 (=4.
55Kgf/mm2 )とした場合について、焼結温度が
どのようになるかを実験したところ、図9に示すよう
に、加圧力P1 の場合には、ある密度d1 における温度
がT1 、焼結終了点がT2 (=845℃)となる一方、
加圧力P2 の場合には、ある密度d1 における温度がT
3 、焼結終了点がT4 (=680℃)となり、加圧力P
2 の場合の方が、加圧力P1 の場合よりも165℃低く
することができた。したがって、人造黒鉛製パンチでは
なくセラミックス製パンチを用いて加圧力をより一層大
きくすることにすれば、それに伴って、焼結温度を低く
することが理解できる。
【0021】このように、真空チャンバ7内で真空下
(完全真空ではなく、例えば0.01Torr)で焼結
がおこなわれるものの、焼結温度を下げることが可能と
なったことから、図10の黒鉛の酸化速度と温度との関
係からも明らかなように、電極19の黒鉛部21はもと
より、型25の黒鉛部29の酸化速度が、より低減され
ることになり、その黒鉛の酸化消耗を従来の場合に比し
て抑制できることになる。本実施例においては、型25
内周面がセラミックス部30とされ、上下パンチ26、
27がセラミックス製とされ、これらについては黒鉛の
酸化消耗が問題とならず、液相焼結が問題なく行える
が、型25内周面にセラミックスによる被覆を行わない
場合においても、上述のように、焼結温度の低下に基づ
き、その型内周面の黒鉛の酸化消耗が抑制されることに
なるため、パンチ26(27)と型25内周面との間に
早期に隙間は生ぜず、液相焼結が行えることになる。
【0022】また、焼結温度を下げることが可能となっ
たことに基づき、冷却棒20に基づく冷却により型25
を所定の取り出し温度まで下げる時間が短縮されること
になり、従来10分程度必要であったサイクルタイム
が、2分程度のサイクルタイムに短縮されることにな
る。
【0023】さらに、本実施例においては、型25内周
面がセラミックスにより被覆されて熱のみが粉体材料2
8の外周面側から供給されることから、従来の粉体材料
の径方向中央部より熱を該粉体材料の径方向外方に向け
て供給する場合のように、該粉体材料の径方向外方側部
分が外部へ放熱し易い状態となることが避けられ、粉体
材料28に関し、放熱現象を生じにくくすることができ
ることになる。これにより、粉体材料28の径方向にお
いて温度分布が不均一になることが抑制されることにな
る。
【0024】以上実施例について説明したが本発明にあ
っては、次のようなものを包含する。 粉体材料28が、導電性、非導電性材料のいずれであ
ってもよいこと。 粉体材料28として導電性材料を用い、該粉体材料2
8にも電流を流す場合には、型25内周面のセラミック
スによる被覆を省くこと。 型25に粉体材料28の充填孔を複数形成し、各充填
孔にパンチをそれぞれ嵌合し、その全てのパンチを型加
圧棒12により同時に押圧して、各充填孔内の粉体材料
28を加圧すること。 これにより、従来のようにパンチを介して粉体材料に電
流を流すことが行われないことから、各パンチと型加圧
棒との接触状態が異なることに基づいて、各焼結体(粉
体材料)毎に、温度分布が異なるものが形成されること
が抑制されることになる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1〜4の発明
にあっては、粉体材料を加圧しつつ通電して焼結する場
合において、型等における酸化消耗を抑えると共に焼結
処理のサイクルタイムを短縮する焼結方法を提供でき
る。請求項4の発明にあっては、径方向における温度分
布に関し、均一性のとれた複数の焼結体を得ることがで
きる。請求項5〜7の発明にあっては、型等における酸
化消耗を抑えると共に焼結処理のサイクルタイムを短縮
する焼結装置を提供できる。請求項7の発明にあって
は、焼結体(粉体材料)の径方向における温度分布が不
均一になることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る焼結装置を示す説明図。
【図2】図1の焼結装置において、型等の挿入、取り出
しを説明する図。
【図3】図1の焼結装置の部分拡大説明図。
【図4】図1の焼結装置における型の強制冷却を説明す
る図。
【図5】図1の焼結装置における型と上下パンチの関係
を示す図。
【図6】図5の横断面図。
【図7】図1の焼結装置の作動を説明するタイムチャ−
ト。
【図8】セラミックスの強度と人造黒鉛の強度とを比較
する図。
【図9】粉体材料に対する加圧力が焼結温度に与える影
響を説明する図。
【図10】黒鉛の酸化消耗と温度との関係を示す図。
【図11】従来に係る焼結装置を示す説明図。
【符号の説明】
19 電極 22 直流電源 25 型 26 上パンチ 27 下パンチ 28 粉体材料 29 黒鉛部 30 セラミックス部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体材料を加圧しつつ通電して焼結する
    焼結方法において、 前記加圧を、高強度材料を用いたパンチにより行い、 前記通電を、前記パンチの加圧方向の側方から、該パン
    チを介さずに行う、ことを特徴とする焼結方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記高強度材料が絶縁体である、ことを特徴とする焼結
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記高強度材料がセラミックスである、ことを特徴とす
    る焼結方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記粉体材料と前記パンチを複数組用意して、該各粉体
    材料を加圧しつつ、該各組に対して通電を行って焼結を
    行う、ことを特徴とする焼結方法。
  5. 【請求項5】 粉体材料を収納する筒状の型と、該型に
    対して変位動可能に設けられ該型内の粉体材料を加圧す
    るパンチと、前記粉体材料にジュ−ル熱を付与する電流
    供給手段とを備える焼結装置において、 前記型が導体とされ、 前記電流供給手段が前記型に電流を供給するように設定
    され、 前記パンチが高強度材料で形成されている、ことを特徴
    とする焼結装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記パンチがセラミックスとされている、ことを特徴と
    する焼結装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、 前記型の内周面が絶縁被覆されている、ことを特徴とす
    る焼結装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000158422A (ja) * 1998-11-25 2000-06-13 Akane:Kk 複合材料の製造方法及び複合材料の製造装置
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