JPH07330342A - 溶融ガラスの液面検知方法およびその装置 - Google Patents

溶融ガラスの液面検知方法およびその装置

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JPH07330342A
JPH07330342A JP12114894A JP12114894A JPH07330342A JP H07330342 A JPH07330342 A JP H07330342A JP 12114894 A JP12114894 A JP 12114894A JP 12114894 A JP12114894 A JP 12114894A JP H07330342 A JPH07330342 A JP H07330342A
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molten glass
glass
liquid level
needle
sensor
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JP12114894A
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Isamu Shigyo
勇 執行
Hiroyuki Kubo
裕之 久保
Tamakazu Yogo
瑞和 余語
Kohei Nakada
耕平 中田
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Canon Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/24Automatically regulating the melting process
    • C03B5/245Regulating the melt or batch level, depth or thickness

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非常に高温な溶融ガラスの液面を、何等の危
険も伴うことなく、しかも、溶融ガラスを無駄にするこ
となく、比較的簡単な手段で、連続的に精度良く検知
し、それから得られた情報をもとに溶融ガラスの液面の
レベルを調整することができる無人制御の溶融ガラスの
液面管理装置を提供する。 【構成】 溶融ガラスの液面をチェックして、液面調整
を行うようにした溶融ガラスの液面管理装置において、
溶融ガラスの液面を検知する検知手段と、この検知手段
からの検知信号によって制御信号を出力する制御手段
と、この制御手段の制御信号に基づいて、溶融ガラスの
液面を所定レベルに調整する調整手段とを具備し、前記
検知手段には、溶融ガラスを介して電気的に導通された
とき、所要の検知信号を出力するように、少なくとも1
個の第1の接針センサーが装備されており、その接針セ
ンサーが前記溶融ガラスに対して接触することで、溶融
ガラス液面のレベルを検知するように構成したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、ガラス溶融
槽、特に連続的にガラスを溶融するタンク窯形式のガラ
ス溶融槽の溶融ガラスの液面検知方法およびその装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大型のタンク窯を用いたガラス溶
融槽でのガラス液面の計測方法として、ガンマ線などの
放射線を、溶融ガラスに当て、その吸収量を計ること
で、溶融ガラスの液面の高さを知る方法が広く用いられ
ている。また、比較的小規模な窯や、特に、液面のレベ
ル管理に重点を置く窯では、ガラス溶融槽の一部に開口
部を設け、そこから溶融ガラスを、常時、オーバーフロ
ーすることにより、ガラス液面を、そのオーバーフロー
のレベルで、一定に保つ方法も用いられている。
【0003】なお、溶融ガラスの引き上げ量(吐出量)
が比較的に安定している窯では、引き上げ量に相当する
ガラス原料を、ガラス溶融槽に対して、常に供給し、一
定時間おきに、人手によって、液面レベルを確認し、ガ
ラス原料の供給量を微調整する作業がなされており、こ
れによって、溶融ガラスの液面の変動を抑えている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
述のように、放射線の吸収によるレベル測定は、人体に
有害な放射線を用いる点で、取り扱いが不利、困難であ
り、また、測定装置が高価である割りに、測定精度が余
り良くないという問題がある。
【0005】また、オーバーフローによる溶融ガラスの
液面レベル調整も、常に、溶融ガラスを垂れ流しにする
ので、無駄が多く、溶融ガラスの引き上げ量の変動が多
い場合には、その変動に追従するだけの余分なガラス
を、オーバーフローが切れないように、供給しなければ
ならないから、更に無駄が多くなる。特に、光学素子成
形などに用いるガラスには、高度な品質が要求されるか
ら、一旦溶融した後に固化したガラスを、再度、原料と
して用いることが困難であり、この垂れ流し分のコスト
に占める割合も、過大で、とても無視できる程度ではな
いという問題がある。加えるに、垂れ流した大量の高温
の溶融ガラスの始末を、常に、迅速に行わなければなら
ないという問題もある。
【0006】また、引き上げ量に相当するガラス原料
を、常に窯に供給して行く方法では、ガラス原料中に含
まれる水分や、溶融の際のガラス成分の揮発などによ
り、引き上げ量と供給量とを完全に一致させることが不
可能であるから、そのために、少なくとも数時間おき
に、作業者による溶融ガラスの液面の目視が必要とな
り、あるいは、レベルゲージを溶融ガラス内に挿入し、
液面のレベルを確認したりする必要が生じる。しかし、
溶融炉の温度は1,000℃をはるかに超える場合が殆
どで、この人手による計測作業は、危険かつ困難なもの
であり、精度的にも信頼性が薄いという問題がある。
【0007】更に、上述の方法以外にも、通常の常温で
の液面検知の方法として、超音波やレーザーなどを用い
た方法の採用も考えられるが、溶融ガラスが非常な高温
であり、また、そのために、非常に強い光線を発してい
るから、その条件では、レーザーなどの使用は難しく、
また、測定用の発信器や受信器を、窯の熱から保護する
必要が生じ、装置が大きくなる虞があり、場合によって
は、熱からの保護装置が、逆に、測定の邪魔になり、液
面レベルの測定という所期の目的が達成できなくなるこ
とも想定される。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記事情に基づいてなされた
もので、非常に高温な溶融ガラスの液面を、何等の危険
も伴うことなく、しかも、溶融ガラスを無駄にすること
なく、比較的簡単な手段で、連続的に精度良く検知し、
例えば、それから得られた情報をもとに溶融ガラスの液
面のレベルを調整することができる無人制御も可能とす
るための、溶融ガラスの液面検知方法およびその装置を
提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
通常、ガラスの比抵抗が、溶融温度付近で、数〜数十オ
ーム・センチメートル程度であり、通電性があり、しか
も、この温度付近ではガラスの粘度も非常に低く、通
常、軟化ガラスの成形の時のような、物に粘り着き、長
く糸を引くような性格がない点に着目してなされたもの
で、溶融ガラスを介して各々が電気的に導通される検知
手段として、複数の接針センサーを具備し、各々が互い
に絶縁された状態にある前記接針センサーの少なくとも
1つが溶融ガラス液面に接触することで、前記接針セン
サー相互が導通状態となり、溶融ガラス液面のレベルを
検知することを特徴とする。
【0010】この場合、前記接針センサーには、ガラス
の溶融温度付近でも安定な白金や白金合金を使用するこ
とが好ましい。
【0011】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明の実施例を、図面を参照して
具体的に説明する。図1には、本発明の一実施例が概略
的に示されており、その要部は以下の通りである。即
ち、本発明に採用されているタンク形式の窯は、その主
要部を、符号1で示すガラスの溶解・清澄のためのガラ
ス溶融槽と、前記ガラス溶融槽1から連結パイプ3を介
して溶融ガラスを受け入れて、溶融ガラスの自重によ
り、所要の流速で、前記溶融ガラスを流出するためのガ
ラス流出槽2と、その下部に設けた流出ノズル4と、こ
れらを包囲して覆う耐火レンガなどの断熱部材5とで構
成している。
【0012】なお、要すれば、ガラス溶融槽1〜流出ノ
ズル4は、全て、耐熱性に優れた白金または白金合金で
作られており、また、断熱部材5は、ガラス溶融時の高
熱が窯の外部に漏れないように機能している。更に、ガ
ラス溶融槽1、ガラス流出槽2、接続パイプ3などは、
断熱部材の内側に設けたヒーター(図示せず)で、ま
た、流出ノズル4はその外周に設けられたヒーター(図
示せず)で、それぞれの機能に適した温度に加熱される
ようになっている。
【0013】また、ガラス流出槽2には、溶融ガラスの
均質化のために、攪拌翼6が設けられており、これは、
適当な駆動機構(図示せず)により、例えば、矢印に示
す方向に回転されるように構成されている。また、図
中、符号7は、ガラス原料をストックして置くホッパー
であり、ホッパー7の下部には、ガラス原料を秤量し
て、ガラス溶融槽1に供給するためのチャージャー8が
設けられている。
【0014】溶融ガラスの液面レベル、例えば、この実
施例では、ガラス溶融槽1内の溶融ガラスの液面レベル
を検知するための検知手段は、少なくとも一個の接針セ
ンサーを備えており、この実施例では、その第1の接針
センサー12は上下調整可能である。また、前記検知手
段の接針センサーには、溶融ガラスを介して第1の接針
センサーに電気的に導通するように、溶融ガラス中に浸
漬されている固定式の第2の接針センサー11を含んで
いる。第1の接針センサー12は、クランプホルダー1
3を介して、モーター駆動式の上下駆動機構14の駆動
シャフト15に取り付けられており、この駆動機構14
は、断熱部材5の上部に設けられた架台16に取り付け
られている。また、要すれば、両接針センサー11、1
2は、共に白金または白金合金で作られており、また、
少なくとも接針センサー12の先端は、接触した溶融ガ
ラス31に対する液切れを良くするために、先細りの形
状にしてある。なお、この実施例では、接針センサー1
1、12の断面形状を円形にしたが、特に、その形状は
限定されるものではない。また、接針センサー11、1
2は、絶縁性のある断熱部材5に取り付けられることに
より、溶融ガラス31に接触しない状態では、互いに電
気的に絶縁されている。
【0015】前記検知手段は、リニアスケール19によ
って、駆動シャフト15の変位を測定し、接針センサー
12の位置を検出している。そして、導通検出器を内蔵
したガラス液面レベル制御器17で、リード線1、22
を介して接針センサー11、12の導通の有無を検出す
ると共に、信号線23を介してリニアスケール19から
与えられた位置情報を解析し、動力線24を介して、駆
動機構14に電力を供給して、接針センサー12を上下
に移動調整し、また、制御線25を介して、チャージャ
ー8に制御指示を与え、適切なガラス原料33の供給を
行うのである。
【0016】次に、前述のシステムを使用して、光学素
子用のガラスを溶融流出させた時の、溶融ガラス液面の
検出、調整の仕方を具体的に説明する。なお、溶融ガラ
スの原料には、比重が3.05であり、温度が1200
℃の時に101.6 dPa・s、1100℃の時に10
1.8 dPa・s、1000℃の時に102.2 dPa・
s、890℃の時に102.9 dPa・s、610℃の時
に107.6 dPa・s、更に498℃の時に1013dP
a・sとなるようなガラス粘度を示す粘性特性を持っ
た、B2 3−SiO2 −BaO系のガラスを一旦ラフ
メルトしたものが用いた。
【0017】まず、ここでは、ガラス温度を、溶融槽1
の一番高い所で1300℃に、また、溶融槽1の、接針
センサー11、12のある流出槽2に近い所で1200
℃に、流出槽2を1100℃に温度制御し、更に、流出
パイプ4の先端部のみを1100℃とし、流出パイプ4
の全体を、950〜1100℃の間で温度制御して、そ
の後の工程で必要となるガラス量が所定量、流出できる
ように任意に変化させる。この場合、流出槽2の中で攪
拌翼6を回転させ、溶融ガラス31の攪拌を行うことに
より、その均質化を図りながら、溶融ガラスを流出させ
るのである。この時の流出ガラス34の流量は、60〜
150gf/分であり、ガラス原料33を供給しない
と、ガラス液面32のレベルが0.2〜0.5mm/分
の速度で降下し、同時に、レベルの降下につれて流出パ
イプ4からの流量も減少する状態となる。
【0018】次に駆動機構14を駆動し、リニアスケー
ル19の測定データを読みとることにより、接針センサ
ー12の下端が所定の液面レベルの位置に来るようにす
る。その後、その位置を中心に、接針センサー12の先
端が一分間に5回の振幅、例えば、上下幅20mmの振
幅を描くように、駆動機構14を駆動する。しかして、
接針センサー12が振幅の最下端に来た時、接針センサ
ー12の先端が液面32に触れることにより発生すると
ころの、接針センサー11、12間の導通があるまで、
炉の溶融能力に近い程度の供給量でガラス原料33をチ
ャージャー8から供給する。
【0019】その後、接針センサー12は、その動作の
ままとし、その先端が液面32に触れて、接針センサー
11、12の間が導通状態となる位置を、リニアスケー
ル19の計測データーの読み込みを制御器17で行い、
導通位置が所定の液面レベルより上であった場合、原料
33の供給量を0とし、その位置が液面レベルより下で
あった場合には、ガラス原料の供給量を、その位置と導
通位置との距離に応じて増減するような制御を行う。
【0020】なお、このような原料33の供給制御は、
所定の液面レベルの基準位置や、リニアスケール19の
データーを制御器17に読み込んだり、接針センサーの
導通位置、非導通位置による供給量の演算、制御値設定
を行うプログラムを、予め、制御器17にインプットし
て置くことで、全て自動的に達成できる。
【0021】また、このプログラムにおいて、特に、液
面レベルの降下の際のリニアスケール19のデーターの
読み込みのタイミングは、接針センサー12が上昇し
て、接針センサー11、12の導通がなくなる位置では
なく、接針センサー12が下降して接針センサー11、
12の導通が始まる位置とすることが好ましい。これ
は、溶融ガラスの温度が1200℃でも、ガラスに若干
の粘性があるために、接針センサー12が液面から離れ
るように上昇する時点では、接針センサー12の先端に
着いた溶融ガラスの切れるタイミングが微妙にずれ、導
通がなくなる位置に多少なりの誤差が出やすく、また、
逆に、接針センサー12の上昇時は、その先端が基準液
面レベルより約10mm上に上がるように振幅の最上端
を設定していることで、また、振幅が1分間に5回とい
うゆっくりとしたサイクルであるために、接針センサー
12が降下し、その先端が液面32に接触する前に、既
に、接針センサー12の先端に付着した余分な溶融ガラ
スのほとんどが取れてしまい、その先端には、ほぼ一定
の厚さのガラス膜が毎回、残されるだけなので、接針セ
ンサー12の下降により導通、あるいは、非導通を検知
する位置の方が、その測定誤差が出にくい点を考慮した
ものである。
【0022】実際に、以上のような操作を行い、炉の溶
融ガラスの液面32のレベル変動を調べたところ、流出
ガラス34の流出量を、前述の60gf/分から150
gf/分に急激に増加させても、また、逆に急激に減少
させても、溶融ガラスの液面は±1mm以下のレベル変
動に収まり、更に、流出ガラス34の流量を数gf/分
程度、変化させる、通常の範囲での流量の調整操作にお
いては、そのレベル変動も±0.5mmに収まるという
非常に良好な結果が得られた。また、この時の液面の変
動による流出量の変化も非常に少なく、測定誤差範囲も
含めて±0.2〜0.3%であった。
【0023】なお、本実施例では、溶融炉が二槽から成
り立っていて、接針センサーがガラス溶融槽1に設けら
れているが、本発明は、このような構成に限定されるも
のではなく、溶融炉を単槽にしたり、三槽以上の構造に
したり、接針センサーを他の槽の攪拌などによる液面変
動の影響の少ない所へ設けたりしても、前述同様の効果
を得ることができるのは、言うまでもない。
【0024】更に、ここでは、接針センサー12の振幅
や、振幅の周期を、それぞれ、20mmと5回/分に設
定しているが、特に、この数値に限定されるものではな
く、炉の形状や、必要とされる精度に応じて、設計上、
任意に選ぶことで、同様の効果を得ることができる。ま
た、制御器17にインプットしてある基準の液面レベル
の位置を変更することで、いつでも任意のレベルに液面
を制御できる。
【0025】また、この実施例では、炉を構成する各槽
を、白金または白金合金で作っているが、各槽を耐火煉
瓦などの他の材料で作り、接針センサーだけを白金また
は白金合金で作ることで、同様の効果を得ることができ
る。なお、ここでは、レベルを検知し、原料のチャージ
を行ったが、検知したレベルに合わせて、流出パイプ4
の温度を変化させ、一定量の流量を得ることも可能であ
る。 〔実施例2〕以下、本発明の他の実施例を、図2を参照
して具体的に説明する。図2には、本発明の他の一実施
例が概略的に示してあり、炉の構成は、ガラス液面の検
出部分を除いて、実施例1で示した炉と全く同じであ
る。即ち、この実施例において、ガラス液面の検出部
は、実施例1と同じように、断熱部材5の天井部に固定
されている固定接針センサー11と、先端が接触した溶
融ガラスの切れを良くするために、先細りの形状となっ
てる接針センサー12a、12b、12cとで構成され
ており、接針センサー12a、12b、12cは、それ
ぞれ、少しずつ高さを変えて前記天井部に固定されてい
る。接針センサー11と各接針センサー12a、12
b、12cは、実施例1と同様に、共に白金または白金
合金で作られていて、断面形状を円形にしてある。
【0026】符号17aはガラス液面レベル制御器であ
り、この液面レベル制御器17aと接針センサー11
と、また、レベル制御器17aと接針センサー12a、
12b、12cとの間は、それぞれ、リード線21、2
2a、22b、22cとで繋がれており、更に、制御器
17aとチャージャー8は、実施例1と同様に制御線2
5を介して連結され、接針センサー11と接針センサー
12a、12b、12cの導通のチェックと、チャージ
ャー8への原料33の供給の制御が行えるようになって
いる。
【0027】次に、この実施例のシステムを使用して、
光学素子用のガラスを溶融し、流出させた時の、溶融ガ
ラス液面の検出、調整の仕方を具体的に説明する。な
お、溶融ガラスの原料には実施例1と同じ物を用いてい
る。また、接針センサー12a、12b、12cは、基
準の液面高さに対して、それぞれの先端が−1、0、+
1mmとなるような高さに設置した。また、接針センサ
ー12a、12b、12cが液面32から離れ、接針セ
ンサー11との導通がない時には、接針センサー12a
と接針センサー11とが導通するように、チャージャー
8に対する原料33の供給量を150gf/分とする制
御がなされ、接針センサー12a、11に導通があり、
接針センサー12b、12cと接針センサー11とに導
通がない時は、供給量を100gf/分、接針センサー
12a、12bと接針センサー11とに導通があり、接
針センサー12cと接針センサー11との導通がない時
は、供給量を80gf/分、接針センサー12a、12
b、12cと接針センサー11とに導通がすべてある時
は、チャージャー8への供給を停止するような制御がな
されるように、自動制御プログラムを制御器17aにイ
ンプットしている。
【0028】この状態で、炉の温度を、実施例1と同じ
く、ガラス溶融槽1の一番高い所で1300℃、接針セ
ンサー11や接針センサー12a、12b、12cのあ
る流出槽2に近い所を1200℃、流出槽2を全体とし
て1100℃、流出パイプ4の先端部を1100℃、流
出パイプ4の全体を1000℃としている。そして、流
出槽2の中で攪拌翼6を回転させ、攪拌を行うことによ
り、溶融ガラス31の均質化を図りながらガラスを流出
させることができる。この時、流出ガラス34の流量は
約90g/分であり、この流量は、もし仮に、ガラス原
料33を供給しない時は、ガラス液面32のレベルが、
およそ0.3mm/分の速度で減少するような流量であ
るが、前述の様なシステムと自動制御プログラムが働
き、溶融ガラスの液面レベルの変動は、流出ガラス34
の流量が90±5gf/分の時には±1mm以内に収ま
り、流量を2割程増減しても±2mmの範囲に収まると
いう良好な結果が得られた。また、流量を変える時に、
同時に、自動制御プログラムの供給量を適正な値に変更
することにより、レベル変動を±1mm以下にすること
も可能であった。
【0029】また、本実施例では、液面32を検知する
接針センサーが3本設けられているが、流出ガラス34
の流量変化が少ない炉では、接針センサー2本で制御す
ることも可能であり、また逆に、接針センサーの本数を
増やし、より細かい制御をしたり、必要に応じて制御す
べき基準液面レベルの位置を変えるようなシステムを組
むことが可能である。
【0030】また、実施例1と同様に、溶融炉を、単槽
にしたり、三槽以上にしたり、攪拌の影響の少ない炉の
任意の位置に、接針センサーを取りつけても、同様の効
果が得られることも言う迄もない。なお、この実施例
で、接針センサーを板状のものとし、本実施例に使用さ
れている接針センサー11の様に、溶融ガラス31の中
に十分に浸る様な物を2枚、用意し、それらと溶融ガラ
ス31との接触面積の変化をそれらの間の導通量の変化
として、より高精度の検出器で測定することで、液面レ
ベルを検出することも可能である。 〔実施例3〕次に、本発明のさらに他の実施例を、図面
を参照して具体的に説明する。図3には、本発明の他の
一実施例が概略的に示されており、符号51はガラス溶
解・清澄槽、52は均質槽、53は流出槽、54は流出
パイプ、55と56はそれぞれガラス溶解・清澄槽51
と均質槽52、および、均質槽52と流出槽53を結ぶ
連結パイプであり、これらの構成は、全て、白金または
白金合金で作られている。また、各槽51〜53、連結
パイプ55、56のまわりは、耐火煉瓦などの断熱部材
57で覆われており、ガラス溶融時の高熱が外部に漏れ
ないようにしてある。また、各槽51〜53と断熱部材
57との間には、適宜、所要のヒーター(図示せず)が
設置されており、流出パイプ54のまわりにも、同様の
加熱手段が設けられている。そして、それぞれの箇所で
の機能に適した温度に制御されるようになっている。更
に、均質槽52には、均質化のために、攪拌ペラ58が
設けられており、適宜な駆動機構(図示せず)により、
矢印に示す方向に回転できるようになっている。
【0031】なお、符号59は、ガラス原料83をスト
ックしておくホッパーであり、ホッパー59の下部に
は、ガラス原料83を秤量してガラス溶解・清澄槽51
に供給するためのチャージャー60が設けられている。
71は液面レベルを検出するための接針センサーであ
り、図示のように、断熱部材57に、炉の他の構成部材
と電気的に絶縁された状態で、固定されていて、その先
端は、接触したガラスの切れを良くするために、先細り
の形状となっていて、更に、溶融ガラスとの濡れ性をわ
るくするために、金−白金合金などで作られる(参考:
金ー白金合金はガラスと濡れ性が悪いため、ノズル先端
などには用いられるが、ガラスへの溶け込み、耐熱性が
あまり良くないために、炉の構成部材としては多くは用
いない)。
【0032】また、接針センサー71は、その先端が、
所定のガラス液面のレベルと同じ高さの位置になるよう
にセットされており接針センサー71の先端と溶融ガラ
ス81のガラス液面82との接触の有無を検出すること
ができる。即ち、導通の有無を、それぞれ、流出パイプ
54と接針センサー71に接続されている導通検出用の
リード線91、92を介して導通検出器77により検出
し、更に、その導通の有無の信号を、信号線93を介し
て、原料供給制御器78に伝えている。なお、原料供給
制御器78には、計量器79から出た信号線94がつな
ぎ込まれていて、受け型76で受けられたガラス塊85
の重量の測定結果が、計量器79から原料供給制御器7
8に送られるようになっている。
【0033】更に、原料供給制御器78には、計量器7
9で得られた一個当たりの重量を、単位時間当たりの流
出量に概算しなおし、その流出量より1〜10%程多い
量の原料83を、導通検出器77から非導通の信号が来
ている時だけ、ガラス溶解・清澄槽51に供給するよう
なプログラムが組み込まれている。また、原料供給制御
器78には、決定された量の原料83をチャージャー6
0によりガラス溶解・清澄槽51に供給するための制御
線95が繋がれている。
【0034】次に、この実施例のシステムを使用して、
光学素子用のガラスを溶融流出させ、ガラス塊85を作
る時の、溶融ガラス液面の検出と調整の仕方を具体的に
説明する。なお、溶融ガラスの原料には、前述の実施例
1と同じものを用いた。初めに、計量されるガラス塊8
5が成形される迄の手順を説明する。まず、炉の各部の
温度を、それぞれ、ガラス溶融槽(溶解・清澄槽)51
を1300℃、均質槽52を1200℃、流出槽53を
1100℃、流出パイプ54の先端部を1100℃、更
に、流出パイプ54の全体を900℃とする。この温度
に設定する事により、チャージャー60によりガラス溶
融槽51に供給された原料83は、ガラス溶融槽51の
中で、溶解、脱泡され、内部にみじん泡、脈理を含んだ
溶融ガラス81となる。更に、溶融ガラス81は均質槽
52内で回転する攪拌翼58により、攪拌・均質化され
る。また、同時に、温度が下げられることにより、溶融
ガラス内部に残っていたみじん泡もガラス中に吸収さ
れ、泡や脈理を含まない均質な溶融ガラス81となる。
その後、均質化された溶融ガラス81は、流出槽53で
流出に適した温度に調整された後、流出パイプ54の先
端から、流出パイプ54の温度に応じた流量で流出す
る。
【0035】更に、流出パイプ54から流出した溶融ガ
ラス81は、受け型76で受け止められて、流出パイプ
54の先端から切り離した後、そのまま受け型76の上
で冷却され、ガラス塊85に成形される。この流出パイ
プ54の先端から溶融ガラス81を切り離す方法として
は、通常のガラス製造で広く一般的に行われているシャ
ー(切断刃)を用いて切り離す方法や、流出パイプ54
の先端の近くで、流出する溶融ガラス81を受け型76
上に一定量、受けた後、受け型76を流出パイプ54か
ら引き離して、切断するシャーレス切断方法があるが、
今回の実施例では後者の方法を用いている。
【0036】このようにして成形されたガラス塊85
を、一分間に、平均15個を得る速度で、連続的に成形
し、ガラス塊85を1分間に1個、すなわち、15個に
1個の割合で計量器79で測定した。その結果、ガラス
塊85の平均重量は、一個当たり約2gfであり、流出
パイプからの溶融ガラス81の流出量は、約30gf/
分であることが解る。因みに、この流出量は、ガラス原
料83を供給しないと、溶融ガラス液面82のレベルが
0.4mm/分の速度で減少し、同時に、レベルの減少
につれてガラス塊85の重量も同様に減少する相関関係
にあった。更に、このまま、ガラス塊85の成形を続け
ると、液面82が下がり、接針センサー71と液面82
が離れ、リード線91、92の間が導通しなくなる。
【0037】そこで、この情報に基づいて、制御器78
が働き、流出量の約3%増しである31gf/分に相当
する原料83がチャージャー60よりガラス溶融槽51
に連続的に供給され、溶融ガラスは、その液面82のレ
ベルが上がることで、接針センサー71と接触し、リー
ド線91、92の間が導通する。その状態が30秒以上
続いた時に、制御器78が働いて、原料83の供給を停
止するのである。なお、ガラス塊85の重量測定を含
め、これらの動作は、前述の制御器78に組み込まれた
プログラムで自動的に行われる。また、ここで、導通の
開始直後に原料83の供給を停止せず、導通が30秒以
上続いた時に、原料83の供給を停止するようにプログ
ラムしたのは、ガラス液面82の揺れによる測定誤作
や、頻繁なオン−オフ制御による制御系の誤動作を防ぐ
ためのものである。
【0038】以上のような状態で、液面82のレベル変
動を調べたところ、基準のガラス液面のレベルに対し、
常に+0.3mmから−0.7mmの範囲に納まるとい
う非常に良好な結果が得られ、また、成形されたガラス
塊85の重量変動も、その重量=2.0gfに対して±
0.014gfとなり、非常に良好な結果が得られた。
【0039】また、この実施例では、ガラス塊85の重
量を、連続して成形した15個に1個の割合で測定した
が、全数測定でも、また、逆に、もっと粗い間隔での測
定でも、同様の結果を得ることは十分予測されるところ
であり、また、成形中に重量測定を行うのでなく、流出
パイプ54の温度に対応するガラス流出量のデーターを
予め測定しておき、温度により流出量を演算し、流出量
よりやや多めの供給量を決めて置いて、前述同様の制御
を行うことも可能である。 〔実施例4〕次に、本発明の更に他の実施例を、図4を
参照しながら説明する。ここでの実施例では、溶融ガラ
スについて、より均質度に優れ、更に接針センサーによ
る汚れや、泡の巻き込みのないガラスを溶融することが
できる。その全体の構成は、実施例3に用いられた炉の
構成とほぼ似たもので、特にその相違点を挙げれば、流
出槽53における溶融ガラスの均質を保持するための攪
拌翼64と、オーバーフロー用のフロー槽61と、オー
バーフローのための溢流口62と、オーバーフローした
溶融ガラスを炉外へ排出するためのシューター63が設
けられている点、および、接針センサー72が、溢流口
62の直下に横向きに取り付けられて、リード線92a
で導通検出器77と結ばれている点である。
【0040】ここで、符号84は溢流口62よりオーバ
ーフローした溶融ガラスであり、これが溢流口62より
流出する時に、溢流口62と接針センサー72をブリッ
ジし、リード線91、92aの間の導通ができるような
構成になっている。また、実施例3と同様に、接針セン
サー72は、炉の他の構成部材と電気的に絶縁された状
態で固定されていて、溶融ガラスとの濡れ性の悪い、金
−白金合金などで作られており、更に、フロー槽61、
溢流口62も白金で作られていて、これらフロー槽6
1、溢流口62、接針センサー72のまわりには、温度
低下を防ぐためのヒーター(図示せず)が配置されてい
る。
【0041】また、原料制御器78には、実施例3と同
様に、計量器79で得られた1個当たりの重量を、時間
当たりの流出量に演算し直し、その流出量より1〜10
%程多い量の原料83を、導通検出器77からリード線
91、92aの間の導通がないという信号が来ている時
に限り、ガラス溶融槽(溶解・清澄槽)51に供給する
ように、所要のプログラムが組み込まれている。
【0042】次に、前述のシステムを使用して、光学素
子用のガラスを溶融し、流出させ、ガラス塊85aを作
る時の、溶融ガラス液面の検出と調整の仕方を、図4を
用いてより具体的に説明する。なお、溶融ガラスの原料
には、前述の実施例1と同じものが用いられる。
【0043】ガラス塊85aが成形される迄の手順と、
炉の各槽51、52、53、流出パイプ54の先端の温
度は、実施例3のガラス塊85を成形する時と全く同じ
であり、流出パイプ54の全体の温度を850℃、フロ
ー槽61と溢流口62、および、接針センサー72の近
傍の温度は、流出槽53と同じ1100℃にした。
【0044】実施例3と同様にして、ここで作られたガ
ラス塊85aを、一分間に平均12個を得る速度で連続
的に成形し、そのガラス塊85aを、1分間に1個、す
なわち12個に1個の割合で、計量器79で測定した。
その結果、ガラス塊85aの平均重量は、一個当たり約
1.5gfであり、溶融ガラス81の流出量は約18g
f/分であった。因みに、この流出量は、ガラス原料8
3を供給しないと、溶融ガラス液面のレベルが、およそ
0.24mm/分の速度で低下し、同時にレベルの低下
につれてガラス塊85aの重量も、同様に減少する。
【0045】しかして、ガラス液面のレベルが下がり、
溢流口62から溶融ガラス84が出ず、リード線91、
92aの間に導通がない状態がもたらされる。この状態
が1分間以上続くと、流出量の約5.6%増しである、
19gf/分に相当する原料83が、チャージャー60
よりガラス溶融槽51に連続的に供給され、これによっ
て、液面のレベルが上がり、溢流口62から溶融ガラス
84がオーバーフローし、接針センサー72と接触し、
リード線91と92aとの間に導通が始まった時に、ガ
ラス原料83の供給を停止する。以後、このような動作
を繰り返し行うのである。
【0046】なお、実施例3と同様に、ガラス塊85a
の重量測定を含め、これらの動作は、前述の制御器78
に組み込まれたプログラムで自動的に行われる。また、
ここでは、非導通の状態が一分間以上続いた時に、ガラ
ス原料83の供給を開始するようにプログラムされてい
る。これは、溶融ガラス84の流出により、無駄となる
ガラスが増えるのを極力減らす目的と、頻繁なオン−オ
フ制御により、制御系の誤動作を防ぐ目的とを達成する
ためである。
【0047】以上のような状態で、溶融ガラスの液面8
2のレベル変動を調べたところ、基準のガラス液面のレ
ベルに対し、常に+0.8mmから−0.5mmの範囲
に納まるという非常に良好な結果が得られ、また、成形
されたガラス塊85aの重量変動も、その重量=1.5
gfに対して±0.012gfとなり、また、その内容
も、接針センサーによる汚れである白金のフシや、金に
よる着色や、泡の巻き込みがない状態で、非常に良質の
ガラス塊が得られた。また、オーバーフローによるガラ
スの損失も、生産量の0.5%である、約6gf/時間
と非常に少なく、製造コスト的にも、非常に良好な結果
が得られた。
【0048】なお、この実施例では、溢流口62が、流
出槽53の脇に設けられているフロー槽に取り付けられ
ているが、溢流口の設置は、この位置に限定される必要
はなく、攪拌などによるガラス液面の変動の影響がある
箇所を避ければ、どこに位置しても良く、更に、ガラス
の粘度を低く保てるように、溢流口の周辺の温度を所要
温度に保持し、または、加熱できるような構造とするこ
とで、前述と同様の効果が得られることは言う迄もな
い。
【0049】また、この実施例では、炉の各槽の素材
に、白金や白金合金などの材質のものを用いたが、炉の
各槽を耐火煉瓦などの非導電性の材料で作り、フロー槽
61の中に、実施例1や実施例2で用いた固定接針セン
サー11のような、ガラス中に十分に浸るセンサーを入
れ、それをリード線91に接続する構成にして、前記実
施例と同様な効果を上げることも十分に可能である。 〔実施例5〕次に、溶融流出温度が高いガラスや、粘性
曲線がなだらかで、温度が高くないと粘度が下がらない
ようなガラスを溶融した時の実施例を、図5を用いて具
体的に説明する。図5に示す本発明の実施例の全体の構
成は、実施例3に用いられた炉の構成とほぼ似た構成で
あり、実施例3との相違点は、流出槽53に、ガラスの
均質を保持するための攪拌翼64が設けられている点
と、連通管66を介して、流出槽53に連通するレベル
検出槽65を備える点と、このレベル検出槽65がアル
ミナなどの緻密な材料から作られた煉瓦67で覆われて
いて、この煉瓦67の内側に気密室69が設けられ、煉
瓦67を貫通してガス供給口68を設け、不活性ガスで
あるN2 ガスを気密室69に導入するように構成した点
と、更に、導通検出器77とリード線92bで結ばれて
いて、炉の他の構成部材と電気的に絶縁されている接針
センサー73がレベル検出槽65内のガラス液面82に
接するように取り付けられている点である。
【0050】なお、実施例3と同様に、各構成要素であ
る、符号51〜56、58、64〜66のものは、白金
または白金合金で作られており、接針センサー73も白
金で作られていて、レベル検出槽65と接針センサー7
3を除いた白金製の部材の、溶融ガラスとの接触面を除
いた部分は、高温での白金の揮発を防ぐために、全て、
アルミナを溶射し、その皮膜を形成してある。また、炉
を構成する各槽のまわりには、ヒーター(図示せず)が
設けられていて、それぞれに必要な温度が得られるよう
に制御される。
【0051】また、制御器78には、実施例3と同様
に、計量器79で得られたガラス塊の一個当たりの重量
を時間当たりの流出量に演算し直し、その流出量より1
〜10%程多い量の原料83を、導通検出器77からの
信号(リード線91、92bの間の非導通を示す信号)
が来ている時だけ、ガラス溶融槽51に供給するよう
な、所要のプログラムが組み込まれている。
【0052】次に、前述のシステムを使用して、光学素
子用のガラスを溶融し、流出させ、ガラス塊85bを作
る時の、溶融ガラス液面の検出と調整の仕方を図5を用
いて、具体的に説明する。なお、溶融ガラスの原料に
は、比重が4.22であり、温度が1300℃の時に1
2.0 dPa・s、1200℃の時に102.3 dPa・
s、1150℃の時に102.5 dPa・s、1000℃
の時に103.2 dPa・s、565℃の時に107.6
Pa・s、更に、440℃の時に1013dPa・sとな
るようなガラス粘度を示す、粘性特性を持ったSiO2
−PbO系のガラスを一旦ラフメルトしたものを用い
る。
【0053】まず、炉の各部の温度を、それぞれ、ガラ
ス溶融槽51を1350℃、攪拌槽52を1250℃、
流出槽53を1100℃、更に、流出パイプ54の先端
部を1150℃、流出パイプ54全体を1100℃とし
た。この温度に設定することで、実施例3と同様のプロ
セスで、溶融ガラス81は、流出パイプ54から流出す
る。ここでは、受け型76で受け止められる溶融ガラス
81は粘度が高く、前述の実施例のような、シャーレス
切断で分離するのには不向きである。そこで、流出パイ
プ54の先端から適当なシャー(図示せず)を用いて、
溶融ガラスを切断し、ガラス塊85bを得るのである。
このようにして作られたガラス塊85bを、一分間に平
均20個を得る速度で、連続的に成形し、ガラス塊85
bを1分間に1個、すなわち、20個に1個の割合で、
計量器79で測定した。その結果、ガラス塊85bの平
均重量は、一個当たり約2gfであり、溶融ガラス81
の流出量は、約40gf/分であった。因みに、この流
出量は、ガラス原料83を供給しないと、溶融ガラス液
面のレベルが、およそ0.4mm/分の速度で低下し、
同時にレベルの低下につれて、ガラス塊85bの重量も
同様に減少する状態となる。
【0054】また、接針センサー73を構成している白
金の、高温の酸化雰囲気中での揮発を抑えるために、ガ
ス供給口68からN2 が供給され、これにより、気密室
69内を非酸化性の雰囲気にしているので、接針センサ
ー73と液面82が離れる際に、接針センサー73の先
端からガラスの切れを良くする目的で気密室69の温度
を1200℃とすることが可能になる。
【0055】このような状態のもとで、液面82のレベ
ルが下がり、接針センサー73が液面82から離れ、リ
ード線91、92bの間が非導通になると、流出量の1
0%増しである22gf/分に相当する原料83が、チ
ャージャー60より、ガラス溶融槽51に連続的に供給
される。このようにして、液面82のレベルが上がり、
液面82と接針センサー73が接触し、リード線91、
92aの間が導通されると、その状態が一分間以上続い
た時点で、制御器78の働きで、原料83の供給を停止
する。そして、このような動作を繰り返し行うのであ
る。なお、前述の実施例と同様に、ガラス塊85bの重
量測定を含め、これらの動作は、制御器78に組み込ま
れた、所要のプログラムで自動的に行うのである。
【0056】以上のよう様な状態で、液面82のレベル
変動を調べたところ、基準のガラス液面のレベルに対
し、常に+0.4mmから−0.8mmの範囲に納まる
という非常に良好な結果が得られ、また、成形されたガ
ラス塊85bの重量変動も、その重量=2gfに対して
±0.015gfとなり、また、接針センサー73の白
金の揮発もほとんど観察されず、非常に安定した結果が
得られた。
【0057】なお、本来的には白金の揮発を防ぐのに、
還元性の雰囲気を採用するのがより好ましいが、本実施
例では、安全性を考慮して、非酸化性の雰囲気を採用す
るにとどめた。また、ガラスの粘度が102.5 dPa・
s以下であれば、接針センサー73の先端に付着したガ
ラスは、すぐに液切れして、液面の測定に影響を与える
ことはなく、粘度が103 dPa・sでも、誤差が多少
大きくなる程度で、実用上の問題とはならなかった。
【0058】また、本実施例では、レベル検出槽65、
気密室69が流出槽53の脇に設けられているが、実施
例4と同様に、その設置場所は、特に限定されるもので
はなく、更に、ここでは、炉が全て白金または白金合金
で構成されているが、接針センサー以外は、これに限定
されるものではない。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、白金な
どで作られた複数個の接針センサーを高温な溶融ガラス
に接触させ、それらのセンサー間の導通の有無を検出す
ることにより、溶融ガラスの液面のレベルを、安全にか
つ簡単に、mm単位以下の高精度で測ることができ、更
に、それをもとにガラス原料を供給することで、ガラス
液面のレベルを高精度に管理することが可能となり、流
量変化のない溶融ガラス流を得て、その結果、重量変動
のほとんどないガラス塊を連続的に得ることができると
いう優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】本発明の他の一実施例を示す概略図である。
【図3】本発明の他の一実施例を示す概略図である。
【図4】本発明の他の一実施例を示す概略図である。
【図5】本発明の他の一実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ガラス溶融槽(ガラス溶解・清澄槽) 2 流出槽 3 連結パイプ 4 流出パイプ 5 断熱部材 6 攪拌ペラ 7 ホッパー 8 チャージャー 11 固定接針センサー 12 可動接針センサー 12a,12b,12c 接針センサー 13 クランプホルダー 14 上下駆動機構 15 駆動シャフト 16 架台 17,17a ガラス液面レベル制御器 19 リニアスケール 21,22,22a,22b,22c リード線 23 信号線 24 動力線 25 制御線 31 溶融ガラス 32 ガラス液面 33 ガラス原料 51 ガラス溶融槽(ガラス溶解・清澄槽) 52 均質槽 53 流出槽 54 流出パイプ 55,56 連結パイプ 57 断熱部材 58 攪拌翼 59 ホッパー 60 チャージャー 61 フロー槽 62 溢流口 63 シューター 64 攪拌翼 65 レベル検出槽 66 連通管 67 煉瓦 68 N2 ガス供給口 69 気密室 71,72,73 接針センサー 76 受け型 77 導通検出器 78 制御器 79 計量器 81 溶融ガラス 82 ガラス液面 83 ガラス原料 84 溶融ガラス 85,85a,85b ガラス塊 91,92,92a,92b リード線 93,94 信号線 95 制御線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 耕平 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラスを介して各々が電気的に導通
    される検知手段として、複数の接針センサーを具備し、
    各々が互いに絶縁された状態にある前記接針センサーの
    少なくとも1つが溶融ガラス液面に接触することで、前
    記接針センサー相互が導通状態となり、溶融ガラス液面
    のレベルを検知することを特徴とする溶融ガラスの液面
    検知方法。
  2. 【請求項2】 接針センサーの1つを溶融ガラス液面に
    対し垂直に動かし、その導通の開始や遮断の位置を検出
    することで、溶融ガラス液面のレベルを検出することを
    特徴とする請求項1に記載の溶融ガラスの液面検知方
    法。
  3. 【請求項3】 ガラス溶融槽からオーバーフローする溶
    融ガラスを接針センサーで検知することにより、溶融ガ
    ラス液面のレベルを検出することを特徴とする請求項1
    に記載の溶融ガラスの液面検知方法。
  4. 【請求項4】 接針センサーおよびその先端が接触する
    溶融ガラス液面の温度が、それぞれ、ガラスの粘度で1
    3dPa・s以下に相当する温度であることを特徴と
    する請求項1に記載の溶融ガラスの液面検知方法。
  5. 【請求項5】 溶融ガラスを介して各々が電気的に導通
    される検知手段として、複数の接針センサーを具備し、
    各々が互いに絶縁された状態にある前記接針センサーの
    少なくとも1つが溶融ガラス液面に接触することで、前
    記接針センサー相互が導通状態となり、溶融ガラス液面
    のレベルを検知するように構成したことを特徴とする溶
    融ガラスの液面検知装置。
  6. 【請求項6】 前記検知手段の検知により得られた溶融
    ガラスの液面レベルの情報に基づいてガラス原料の供給
    を調整する調整手段を有することを特徴とする請求項5
    に記載の溶融ガラスの液面検知装置。
  7. 【請求項7】 接針センサーの少なくとも1つは、ガラ
    スを溶融する溶融槽の一部を構成する部材であることを
    特徴とする請求項5に記載の溶融ガラスの液面検知装
    置。
  8. 【請求項8】 前記接針センサーは白金もしくは白金合
    金で構成されていることを特徴とする請求項5に記載の
    溶融ガラスの液面検知装置。
  9. 【請求項9】 接針センサーが非酸化性雰囲気に保持さ
    れた炉内に取り付けられていることを特徴とする請求項
    5に記載の溶融ガラスの液面検知装置。
  10. 【請求項10】 前記検知手段は、その第1の接針セン
    サーを複数本、その先端が、それぞれ、溶融ガラスの液
    面に対して垂直方向に異なる所定の位置に並ぶように、
    装備しており、これら第1の接針センサーと第2の接針
    センサーとの間で、溶融ガラスを介しての導通や遮断に
    ついて各別の検知信号を出力するように構成したことを
    特徴とする請求項5に記載の溶融ガラスの液面検知装
    置。
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