JPH07328334A - 複合濾過体 - Google Patents

複合濾過体

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JPH07328334A
JPH07328334A JP6150477A JP15047794A JPH07328334A JP H07328334 A JPH07328334 A JP H07328334A JP 6150477 A JP6150477 A JP 6150477A JP 15047794 A JP15047794 A JP 15047794A JP H07328334 A JPH07328334 A JP H07328334A
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JP
Japan
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filter
filtering body
cylindrical
filtration
cylindrical filtering
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JP6150477A
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Inventor
Akio Kimura
明夫 木村
Katsuhiro Shishikura
勝博 宍倉
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濾過寿命の延長効果が著しく向上する複合濾
過体を提供することを目的とする。 【構成】 流入口と流出口を有するハウジング内に筒状
濾過体A、筒状濾過体Aの内側に筒状濾過体Bを配し、
筒状濾過体A内側と筒状濾過体B外側との間に空間部が
あることを特徴とする複合濾過体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0010】
【産業上の利用分野】 本発明は、複合濾過体に関する
に関する。さらに詳しくは、濾過寿命の延長効果が著し
く向上する複合濾過体に関する。本発明の複合濾過体
は、下水、工場排水などの汚水浄化、プ−ル等の水処
理、自動車、食品、電子、電気化学工業等の一般産業の
各種溶液の清浄濾過として好適に使用される。
【0011】
【従来の技術】 清浄濾過体としては、円筒状多孔体の
芯に濾材としてローブヤーンを巻回した糸巻フィルター
カートリッジ、不織布を多層に巻回した不織布巻フィル
ターカートリッジ等の深層濾過型フィルターカートリッ
ジ、及び濾材として不織布、濾紙をひだ折り加工して、
次いで円筒状多孔体の芯に管状になるように配し、その
両端がエンドキャップと接合してなるプリーツフィルタ
ーカートリッジのような表面濾過型フィルターカートリ
ッジが知られている。一般にフィルターカートリッジ
は、高濃度の懸濁液を粒状層濾過、珪藻土濾過、遠心力
濾過等を用いて固液分離濾過した後、0〜300μmと
広い粒径分布を持つ低濃度懸濁液の清澄濾過体として利
用されており、濾過方法は流体に一定圧力を加えて濾過
する定圧濾過である。このフィルタ−カ−トリッジの使
用は、いわゆる濾過寿命と称し、フィルタ−カ−トリッ
ジが流体中のきょう雑物を捕捉するにつれて生じるフィ
ルタ−カ−トリッジの入り口側圧力と出口側圧力との圧
力差、すなわち限界圧力損失で管理されている。
【0012】 従ってフィルタ−カ−トリッジの経済性
は、限界圧力損失に至るまでの期間が長い程優れてい
る。このようなことから濾過寿命を配慮したフィルタ−
カ−トリッジとして、外層と内層が連続層で形成された
実開昭40−70563号及び特開平1−297113
号が開示されている。実開昭40−70563号には、
円筒状繊維集合体の外側層には平均繊度が大で充填密度
が粗い物を配し、内側層には平均繊度小で充填密度が密
な物を配したフィルタ−カ−トリッジが開示されてい
る。また特開平1−297113号には、複合メルトブ
ロ−不織布を順次数層ずつ巻取りながら積層し、フィル
タ−層の方向に充填密度勾配を形成させた物が開示され
ている。
【0013】 これら公知例の深層濾過型フィルタ−カ
−トリッジは、繊維径大小、密度粗密、密度勾配を変化
させ、またそれらを組み合わせた構造で、粗粒子を外
層、中小粒子を内層で捕集する分別濾過で濾過寿命の延
長を配慮している。表面濾過型フィルタ−カ−トリッジ
については繊維径の大小、密度の粗密等を変化させるか
またはそれらを組み合わせた後、更にひだ折り加工によ
り濾過面積を増大させた構造で濾過寿命の延長を配慮し
ている。一方、フィルタ−カ−トリッジの濾過精度は、
90%あるいは95%除去できる懸濁液中のきょう雑物
粒子径相当としてマイクロメ−タ(μm)で表示されて
いる。通常懸濁液中のきょう雑物粒子径は、0〜300
μmと広範囲に分布しており、これらを効率よく濾過す
るため1、3、5、10・・・、200μmのような特
定の濾過精度を有する何段階もの種類のフィルタ−カ−
トリッジが用意されている。この理由として、たとえば
要求される特定の濾過精度のフィルタ−カ−トリッジで
きょう雑物の粒子径分布が広い懸濁液を濾過する場合、
濾過初期においては要求される濾過精度未満のきょう雑
物粒子は透過してしまうが、濾過精度より大きなきょう
雑物粒子は濾過していく過程で捕捉され、その蓄積によ
り流体通路が狭められる。それが進行する過程で濾過精
度未満の粒子も捕捉蓄積されるようになり、この結果圧
力損失の上昇が更に加速し、濾過寿命が短くなってしま
うという欠点を補うことにある。
【0014】 この濾過寿命を向上させるには濾過精度
を段階的に向上させる必要があり、そのためにはフィル
タ−カ−トリッジを濾過精度の低いものから高いものへ
段階的に直列配置して分別濾過を行い、濾過精度と濾過
寿命の同時確保を配慮する方法が提案されているが、設
置場所を広く要し、かつ設備が複雑になりフィルタ−カ
−トリッジ交換時のハンドリング性が悪化する等の問題
があった。また深層濾過型フィルタ−カ−トリッジで粒
径分布が広い懸濁液中のきょう雑物を濾過する場合、ま
ず外層側の大きな多孔質層内の三次限的に曲折した流体
通路中で、遮り、付着等の濾過作用で粗粒子が除去さ
れ、中小粒子は透過されて外層部と連続層を形成する内
層部に向かう。このとき中小粒子は外層部を透過する過
程で凝集作用を受け、そのうちの一部は見掛け上粗粒子
化する。このため、個々の中小粒子は内層部に進入して
捕捉濾過されるが、中小粒子が凝集した粗粒子は、内層
内部に進入することなく内層部の外層面近傍で捕捉され
る。従って粗粒子を外層部で、中小粒子を内層部に透過
させながら捕集する分別濾過作用が弱くなり、実質的に
濾過寿命の延命効果が低下するという欠点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、上記
課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記複合濾過
体を利用することで本発明を完成するに至った。本発明
は次の構成を有する。流入口と流出口を有するハウジン
グ内に筒状濾過体A、筒状濾過体Aの内側に筒状濾過体
Bを配し、筒状濾過体A内側と筒状濾過体B外側との間
に空間部があることを特徴とする複合濾過体。空間部の
底部に溝を付設した上記に記載の複合濾過体。筒状濾過
体A及び/または筒状濾過体Bが熱可塑性繊維である上
記の複合濾過体。筒状濾過体Bを2個以上配設した上記
のいずれかに記載の複合濾過体。筒状濾過体A及びBの
濾過精度が、下記の関係にある上記のいずれかに記載の
複合濾過体。 筒状濾過体A<筒状濾過体B 筒状濾過体A及びBの繊維径が、下記の関係にある上記
のいずれかに記載の複合濾過体。 筒状濾過体A>筒状濾過体B 筒状濾過体A及び/またはBが、下記の密度勾配を有す
る上記のいずれかに記載の複合濾過体。 濾過体外層<濾過体内装 筒状濾過体A及び/またはBが、表面に凸凹またはひだ
を有する上記のいずれかに記載の複合濾過体。筒状濾過
体A及び/またはBがロ−タリ方式である上記のいずれ
かに記載の複合濾過体。熱可塑性繊維が異形断面である
上記に記載の複合濾過体。
【0016】 以下本発明を詳細に説明する。図1は本
発明例を示す横断面図であり、1−aは、本発明に係わ
る複合濾過体の一実施態様を示す縦断図面であり、1−
bは、1−aのX−X´線横断面図である。1−a及び
1−bにおいて、流入口1及び下部流出口2を有するハ
ウジング3内に、筒状濾過体A及び筒状濾過体Bが配設
されている。筒状濾過体A及び筒状濾過体Bの関係は、
筒状濾過体Bが筒状濾過体Aより小径であり、筒状濾過
体Aの内側と筒状濾過体Bとの間に空間部12が存在し
た状態で配設された構造になっている。筒状濾過体Aの
上端面4及び筒状濾過体Bの上端面5は、上部キャップ
6によって隔壁7内に接合されている。一方筒状濾過体
Aの下端面8及び筒状濾過体Bの下端面9は、下部キャ
ップ10によって下部隔壁11内に接合され、ブリッジ
14とセンタ−ボルト15によりハウジング内に水密的
に付設される。下部キャップ10とハウジング底部17
間はパッキンで水密化され、流入口1及び流出口2以外
の濾液流出を防止するようになっている。ハウジング3
は、筒状濾過体A及び筒状濾過体Bの使用後の交換を容
易にするため、ハウジング上部を脱着自在にしてもよ
い。
【0017】 次に本発明に係わる複合濾過体の濾過作
動に付いて説明する。複合濾過体で濾過される低濃度、
多分散粒子を含む懸濁液の流体は、ハウジング3の上部
に設けた流入口1に導入される。導入された流体は矢印
方向に流入し、上部キャップ6を迂回しながら筒状濾過
体Aの外周面から該濾過層内に形成された多孔質構造の
三次元的に曲折した間隙を透過する。この間、粗粒子は
遮り、付着等の濾過作用で、多孔質構造の濾過層内で除
去される。中小粒子は、個々のほとんどは筒状濾過体A
を透過するが、一部は外層部を透過する過程で凝集作用
を受け、見掛け上粗粒子化して空間部12に流出する。
この時、空間部12の流体流速は筒状濾過体A内の流体
流速に比べ低くなるので、中小粒子が凝集した粗粒子は
重力沈降作用で空間部12の下部に降下沈澱する。空間
部の底部に溝13を付設したときは、この溝13に粒子
が降下沈澱し、振動、衝撃などがあっても舞い上がるこ
とがなく、濾過寿命が長くなる。従って、筒状濾過体B
に到達する中小粒子の濃度は低下し、かつ中小粒子はも
とのままの粒径分布で筒状濾過体Bを透過するので、筒
状濾過体Bの捕捉濾過作用は有効に働く。このため、筒
状濾過体Bの圧力損失は緩やかに進行し濾過寿命の延長
が達せられる。
【0018】 このようにして筒状濾過体Bを透過した
濾過液は、矢印方向に進行し流出口2から排出される。
一方、筒状濾過体Aの層内は、濾過の進行につれて順次
捕捉された粗粒子により、多孔質構造が閉塞され圧力損
失が上昇し、それにより筒状濾過体Aには外側から内側
に向かう圧縮作用が増し、それにつれて捕捉された粗粒
子の一部は筒状濾過体流出口である内側空間部12に押
し出され、筒状濾過体Aの圧力損失は低下するといった
圧力損失の上昇と下降の反復作用が働く。押し出された
粗粒子は、内側空間部12の流体流速が低いので重力沈
降作用で、筒状濾過体Bに到達する前に内側空間部12
の下部隔壁溝13に降下沈降する。降下沈降した粗粒子
は下部隔壁溝13に蓄積されるので、内側空間部12の
流体通路を阻害することはない。
【0019】 以上のように、筒状濾過体A及び筒状濾
過体Bとの間に空間部を設けることによって、筒状濾過
体Aでは圧力損失の上昇と下降の反復作用が働くこと
と、筒状濾過体Bでは、凝集した粗粒子は含まずもとの
ままの粒径分布をもつ中小粒子のみを捕捉濾過できるこ
との相互作用により、本複合濾過体の濾過寿命は著しく
向上する。なお、筒状濾過体A及び/または筒状濾過体
Bを液漏れのない密閉式ロ−タリ方式にすると、筒状濾
過体Aと筒状濾過体Bの空間部の流体中の粒子に遠心力
が作用し、固液分離が促進されるので更に濾過寿命の延
長効果がある。また、筒状濾過体を接合する隔壁を有す
る下部キャップを付設することにより、筒状濾過体A及
びBを交換する際に、筒状濾過体A及びBの外表面に付
着した粒子をハウジング内部に残すことなく下部キャッ
プ上に捕集出来るので、ハウジング内部の汚染を防止で
きる。
【0020】 本発明の複合濾過体は、図1に示す同芯
二重構造以外にも、例えば図2に示す同芯三重構造、図
3に示す偏芯複数構造型や、図4に示すような図1の同
芯二重構造型と図3の偏芯複数構造型の混在した実施態
様を示す事が出来る。2−a及びbにおいては、さらに
筒状濾過体Bの内側空間部に筒状濾過体B’を内在させ
た構造になっている。筒状濾過体B’を設けることで一
層多段階分別濾過精度が向上する。3−a及びbにおい
ては、筒状濾過体Aの内側空間部に偏芯した筒状濾過体
B1、B2、B3、B4を内在させた構造になってい
る。図3の場合、筒状濾過体B1、B2、B3、B4
の内側空間部下方にそれぞれ流出口2、2’、2”・・
・が設けられている。
【0021】 図4の4−a及び4−bについては、前
記図1及び図3の混在型で、筒状濾過体Aと筒状濾過体
Aの空間部に偏芯した筒状濾過体B1、B2、B3、B
4を内在させた構造になっていて、筒状濾過体A及び筒
状濾過体B1、B2、B3、B4の内側空間部下方にそ
れぞれ流出口2、2’、2”・・・が設けられている。
このように筒状濾過体Bを複数個内在させたものは、濾
過面積及び濾過寿命を一層向上させるのでより好ましい
態様である。つまり、複数の筒状濾過体Bを配設した図
2〜図4に示す複合濾過体は、多段階分別濾過構造に基
づく筒状濾過体Aと複数の筒状濾過体Bの間の空間部が
増加し、前記図1の複合濾過体の作動状況以上に複合濾
過体の空間部効果が向上するので、濾過能力が向上し目
詰まりによる圧力損失が少なく、濾過寿命の延長効果が
著しく向上する。
【0022】 筒状濾過体A及びBの濾過層は、多孔質
構造となっている。多孔質構造を形成する素材として
は、合成繊維、無機繊維、粒状金属焼結体、粒状樹脂焼
結体、粒状無機焼結体、天然繊維、有機・無機質からな
る多孔薄膜等フィルタ−カ−トリッジとしての公知に用
いられている濾材を単独もしくは組み合わせて適用でき
るが、好ましくは熱可塑性繊維、特に熱融着性複合繊維
が濾過層の強度保持を含めた構造安定化のために好まし
い。熱可塑性繊維の好ましい形態としては、捲縮(2次
元,三次元を含む)が付与されたものである。またより
好ましくは、三次元方向に拡散かつ絡合した繊維集合体
による連続多孔質構造を形成していることである。
【0023】 さらに濾過層の繊維径、繊維充填密度及
び気孔径を下記の関係にする事は、濾過性能向上,濾過
ライフの延命効果の面からも好ましい。 繊維径 :筒状濾過体A > 筒状濾過体B 繊維充填密度:筒状濾過体A < 筒状濾過体B 気孔径 :筒状濾過体A > 筒状濾過体B さらに濾過層内の密度勾配についても、筒状濾過体A及
びBが下記の関係にあることが、前記繊維径及び繊維充
填密度に対する効果と併せて相乗効果を発揮するので好
ましい。 密度勾配 :濾過層外層 < 濾過層内層 さらに筒状濾過体の濾過精度についても下記の関係にあ
ることが、段階的分別濾過効果を発揮するので好まし
い。 濾過精度 :筒状濾過体A(粗い)< 筒状濾過体B(細かい)
【0024】 本発明の複合濾過体に用いられる熱可塑
性繊維としては、ポリアミド,ポリエステル,低融点共
重合ポリエステル,ポリビニリデンクロライド,ポリビ
ニルアセテ−ト,ポリスチレン,ポリプロピレン,ポリ
エチレン,二元系及び三元系共重合ポリオレフィン等か
らなる熱可塑性樹脂が例示できる。二元系共重合ポリオ
レフィンとしては、プロピレンを主体とするエチレンま
たはブテン−1のポリプロピレン二元共重合体、三元系
共重合ポリオレフィンとしては、プロピレンを主体とし
これにエチレン,ブテン−1,4メチルペンテンから選
ばれる少なくとも2種のポリプロピレン三元共重合体で
ある。
【0025】 本発明の複合濾過体は、これら樹脂の単
一繊維または混繊の状態で使用できる。捲縮付与の場合
は、長繊維束をスタフィングボックス法またはギャ−式
クリンパ−等により機械捲縮を施したものが用いられ
る。さらには上記熱可塑性樹脂群から樹脂成分の融点差
が10℃以上、より好ましくは20℃以上の高融点成分
と低融点成分を用いて並列構造の複合繊維、または前記
高融点成分を芯成分とし、低融点成分を鞘成分とした鞘
新型偏芯構造の複合繊維を用いると潜在捲縮を有し、こ
れが紡糸延伸後に顕在化し、発現した捲縮は顕著な三次
元方向に拡散,絡合した顕在捲縮が得られる。つまり、
各成分に存在する内部歪の解消に伴って収縮差を発生す
る。この結果、繊維全体として三次元方向に拡散,絡合
した顕在捲縮が発生するのである。この顕在捲縮発現後
更に機械捲縮を施す事は、より複雑に拡散,絡合した三
次元構造の捲縮が得られ好ましい態様である。また捲縮
の形態もスパイラル,U字形等三次元的なものをはじめ
として、二次元的なもの、また粗いもの、密なものの混
在したもの等特に限定されない。複合の好ましい組み合
わせとしては、ポリエチレン/ポリプロピレン,低融点
共重合ポリエステル/ポリエステル,二元または三元系
共重合ポリプロピレン/ポリプロピレン等が例示できる
がこれらに限定されるものではない。また低融点成分と
高融点成分の比率は、捲縮の発現を阻害しない程度で8
0/20〜20/80の範囲で適宜変えても良い。本発
明の複合濾過体の繊維系は、繊度にして通常0.5d〜
100dが使用されるが特に限定されるものではない。
また本発明の繊維成形物に付与される捲縮数について
は、5〜40山/25mm程度が用いられるが、これに限
定されるものでなく、目的とする作用効果を妨げない範
囲で自由に変更しても良い。
【0026】 そのほか、筒状濾過体A及び/または筒
状濾過体Bの濾過層表面に凸凹及び/または襞等を付与
して濾過面積を一層拡大させると良い効果が得られる。
さらに繊維表面を曲折や湾曲の多い異形断面に構成する
と、捲縮付与と併せて濾過層内の多孔質構造がより複雑
化した微多孔質構造となり、濾過性能を一層向上させる
ので好ましい。
【0027】
【実施例】 実施例により本発明をさらに具体的に説明
する。なお、実施例中にで用いた濾過性能試験は以下の
方法によった。 [濾過精度] 30リットルの水槽から毎分30リット
ルの流量でフィルタ−に循環通水する。水槽にケ−キ
(JIS Z8901 試験用ダスト 7種:関東ロ−
ム、平均粒径29μm)を0.5g投入し、1分後の濾液
を採取する。濾液中に流出した粒子の粒径を粒度分布測
定機で測定し、最大粒径を濾過精度とする。 [濾過ライフ]30リットルの水槽から毎分30リット
ルの流量でフィルタ−に循環通水する。水槽にケ−キ
(JIS Z8901 試験用ダスト 7種:関東ロ−
ム、平均粒径29μm)を0.5g投入し、フィルタ−の
入り口と出口の差圧が3kg/cm2になるまでの時間を濾過
ライフとする。
【0028】 実施例 ポリエチレンを鞘成分としポリプロピレンを芯成分とす
る、繊維径50μmの複合繊維ウェブを約140℃に加
熱しながら巻き取った後、直径110mm、内径95mm、
厚さ1mmのポリエチレン製ガスケットを両側に熱溶着
し、外径110mm、内径95mm、長さ250mmの円筒状
の筒状濾過体Aを得た。ポリエチレンを鞘成分としポリ
プロピレンを芯成分とする、繊維径20μmの複合繊維
ウェブを約140℃に加熱しながら巻き取った後、直径
66mm、内径30mm、厚さ1mmのポリエチレン製ガスケ
ットを両側に熱溶着し、外径66mm、内径30mm、長さ
250mmの円筒状の筒状濾過体Bを得た。
【0029】 図1に示す筒状濾過体はめ込み用隔壁を
有する上キャップ、下キャップ及びハウジング底板に接
合するブリッジとセンタ−ボルトで構成されたフィルタ
−収納具に、フィルタ−エレメントAを外側に、フィル
タ−エレメントBを内側にはめ込み、センタ−ボルトで
ハウジング内に水密的に取り付けた。上蓋のセンタ−ボ
ルト貫通部はゴム製O−リングを用い、下蓋と底板間は
パッキンを装着し液漏れを防止した。ハウジングの上蓋
及び下蓋の中央には外径21mm、長さ20mmの流入口及
び流出口が設けられている。このように組み立てられた
フィルタ−の濾過精度は20μm、濾過ライフは110
分であった。ハウジングを開いてフィルタ−収納下部キ
ャップの筒状濾過体Aと筒状濾過体Bの空間部には、粗
粒子の蓄積が確認された。また、フィルタ−を交換する
際に捕集されたケ−キによるハウジング内汚染がなく、
交換が容易であった。
【0030】 比較例 ポリエチレンを鞘成分としポリプロピレンを芯成分とす
る、繊維径20μmの複合繊維ウェブを約140℃に加
熱しながら直径66mm、内径30mmに巻き取った後、続
いてその上にポリエチレンを鞘成分としポリプロピレン
を芯成分とする、繊維径50μmの複合繊維ウェブを約
140℃に加熱しながら直径86.5mmに巻き取った
後、外径86.5mm、内径30mm、厚さ1mmのポリエチ
レイ製ガスケットを両側に熱溶着し、外径86.5mm、
内径30mm、長さ250mmの円筒状の、実質的に実施例
で使用した筒状濾過体A及びBの濾過容積と同じである
フィルタ−エレメントを得た。このフィルタ−エレメン
トを、フィルタ−エレメント1本を収納できる実施例で
使用したものと同様な構造のフィルタ−収納具にはめ込
み、センタ−ボルトでハウジング内に水密的に取り付け
た。このように組み立てられたフィルタ−の櫨過精度は
20μmであったが、濾過ライフは90分であり本発明
の複合濾過体よりも劣るものであった。
【0031】
【発明の効果】 本発明の複合濾過体は、筒状濾過体A
内側と筒状濾過体B外側の間に空間部があるので、筒状
濾過体Aから筒状濾過体Bを濾過するとき、空間部の流
体流速が筒状濾過体内の流体流速に比べ低くなり、中小
粒子が凝集した粗粒子は重力沈降作用で空間部に降下沈
澱し、このため濾過寿命が長くなった。空間部の下部に
隔壁溝を有する複合濾過体は、この部分に粒子が降下沈
澱し、振動、衝撃などがあっても舞い上がることがな
く、このためより濾過寿命が長くなった。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明例を示す断面図
【図2】 本発明例を示す断面図
【図3】 本発明例を示す断面図
【図4】 本発明例を示す断面図
【符号の説明】
1−a:本発明に係わる複合濾過体の一実施態様を示す
縦断面図 1−b:1−aのX−X’線横断面図 2−a:本発明に係わる複合濾過体の他の実施態様を示
す縦断面図 2−b:2−aのX−X’線横断面図 3−a:本発明に係わる複合濾過体の他の実施態様を示
す縦断面図 3−b:3−aのX−X’線横断面図 4−a:本発明に係わる複合濾過体の他の実施態様を示
す縦断面図 4−b:4−aのX−X’線横断面図である。 A:筒状濾過体A B、B’、B1、B2、B3、B4:筒状濾過体B 1:流入口 2、2’、2”、2 、2 :流出口 6:上部キャップ 10:下部キャップ 12,12’:筒状濾過体Aの内側空間部 13:溝 14:ブリッジ 15:センタ−ボルト 16:O−リング 17:ハウジング底部 18:ハウジング胴部 19:ハウジング上蓋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口と流出口を有するハウジング内に
    筒状濾過体A、筒状濾過体Aの内側に筒状濾過体Bを配
    し、筒状濾過体A内側と筒状濾過体B外側との間に空間
    部があることを特徴とする複合濾過体。
  2. 【請求項2】 空間部の底部に溝を付設した請求項
    (1)に記載の複合濾過体。
JP6150477A 1994-06-07 1994-06-07 複合濾過体 Pending JPH07328334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6150477A JPH07328334A (ja) 1994-06-07 1994-06-07 複合濾過体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6150477A JPH07328334A (ja) 1994-06-07 1994-06-07 複合濾過体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07328334A true JPH07328334A (ja) 1995-12-19

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