JPH07324090A - シクロトリシロキサン及びその製造方法 - Google Patents
シクロトリシロキサン及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH07324090A JPH07324090A JP14075794A JP14075794A JPH07324090A JP H07324090 A JPH07324090 A JP H07324090A JP 14075794 A JP14075794 A JP 14075794A JP 14075794 A JP14075794 A JP 14075794A JP H07324090 A JPH07324090 A JP H07324090A
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- Japan
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- formula
- cyclotrisiloxane
- group
- general formula
- compound
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式:
【化1】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、同一でも
異なっていてもよく、置換又は非置換の炭素原子数 1〜
3 のアルキル基であり、Yはm−ビニルフェニル基又は
p−ビニルフェニル基である)で表されるシクロトリシ
ロキサン。 【効果】本発明のシクロトリシロキサンは、各種の用途
が公知であるシリコーンオイルやシリコーンエラストマ
ーの中間原料として有用な新規化合物である。
異なっていてもよく、置換又は非置換の炭素原子数 1〜
3 のアルキル基であり、Yはm−ビニルフェニル基又は
p−ビニルフェニル基である)で表されるシクロトリシ
ロキサン。 【効果】本発明のシクロトリシロキサンは、各種の用途
が公知であるシリコーンオイルやシリコーンエラストマ
ーの中間原料として有用な新規化合物である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーティング材、シー
リング材、塗料、各種ゴム材等に用いられるシリコーン
オイル及びエラストマーを製造する際の中間体として有
用な新規なシクロトリシロキサン及びその製造方法に関
する。
リング材、塗料、各種ゴム材等に用いられるシリコーン
オイル及びエラストマーを製造する際の中間体として有
用な新規なシクロトリシロキサン及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,898,958 号には、一般式:
【化4】 〔式中、R6 、R7 、R8 、R9 及び R10は、同一で
も異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数1〜4のア
ルキル基を表し、Rfは、−Ca F2a+1(ここで、aは
3〜10の整数を表す)、
も異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数1〜4のア
ルキル基を表し、Rfは、−Ca F2a+1(ここで、aは
3〜10の整数を表す)、
【化5】 (ここで、qは1〜5の整数を表す)、又は
【化6】 (ここで、qは前記の通りである)を表し、Xは−O−
又は−CH2 −を表し、但し、Xが−O−のときnは3
でmは0〜2の整数であり、Xが−CH2 −のときnは
0でmは1である〕で表される有機ケイ素化合物が開示
されている。この化合物は、耐熱性、耐薬品性及び耐候
性に優れたシリコンポリマーの製造に好適であり、かつ
表面エネルギーが小さい、と記載されている。しかし、
本発明により提供される後述のシクロトリシロキサン
は、従来知られていていない。
又は−CH2 −を表し、但し、Xが−O−のときnは3
でmは0〜2の整数であり、Xが−CH2 −のときnは
0でmは1である〕で表される有機ケイ素化合物が開示
されている。この化合物は、耐熱性、耐薬品性及び耐候
性に優れたシリコンポリマーの製造に好適であり、かつ
表面エネルギーが小さい、と記載されている。しかし、
本発明により提供される後述のシクロトリシロキサン
は、従来知られていていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規
なシクロトリシロキサン、より詳しくは分子中にビニル
フェネチル基を有するシクロトリシロキサンを提供する
ことにある。
なシクロトリシロキサン、より詳しくは分子中にビニル
フェネチル基を有するシクロトリシロキサンを提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1) :
【0005】
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及び R5 は、同一で
も異なっていてもよく、置換又は非置換の炭素原子数1
〜3のアルキル基であり、Yはm−ビニルフェニル基又
はp−ビニルフェニル基である)で表されるシクロトリ
シロキサンを提供する。
も異なっていてもよく、置換又は非置換の炭素原子数1
〜3のアルキル基であり、Yはm−ビニルフェニル基又
はp−ビニルフェニル基である)で表されるシクロトリ
シロキサンを提供する。
【0006】一般式(1) において、R1 、R2 、R3 、
R4 及びR5 により表される炭素原子数1 〜3 のアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイ
ソプロピル基があげられ、特に好ましくはメチル基であ
る。これらのアルキル基はフッ素、塩素等のハロゲン原
子で置換されている置換アルキル基、例えば、クロロメ
チル基、クロロプロピル基、トリフロロメチル基、トリ
フロロプロピル基等であってもよい。
R4 及びR5 により表される炭素原子数1 〜3 のアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイ
ソプロピル基があげられ、特に好ましくはメチル基であ
る。これらのアルキル基はフッ素、塩素等のハロゲン原
子で置換されている置換アルキル基、例えば、クロロメ
チル基、クロロプロピル基、トリフロロメチル基、トリ
フロロプロピル基等であってもよい。
【0007】製造法 本発明のシクロトリシロキサンは、例えば、一般式(2)
:
:
【0008】
【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、前記の通りであ
る。)で表されるジシロキサンジオールと、一般式(3)
:
る。)で表されるジシロキサンジオールと、一般式(3)
:
【0009】
【化9】 (式中、R5 及びYは、前記の通りである)で表される
ジクロロシランとを、触媒の存在下で反応させることに
より得られる。
ジクロロシランとを、触媒の存在下で反応させることに
より得られる。
【0010】上記の反応に用いられる触媒としては、塩
基性含窒素有機化合物が好適である。該塩基性含窒素有
機化合物としては、例えば、トリエチルアミン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン等の脂肪族アミン化合物;ジ
メチルアニリン等の芳香族アミン化合物;ピリジン等が
あげられる。
基性含窒素有機化合物が好適である。該塩基性含窒素有
機化合物としては、例えば、トリエチルアミン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン等の脂肪族アミン化合物;ジ
メチルアニリン等の芳香族アミン化合物;ピリジン等が
あげられる。
【0011】これら触媒の添加量は、好ましくは、一般
式(3) のジクロロシラン1モル当たり1〜6モル、より
好ましくは、2〜3モルである。また、反応温度は、好
ましくは、0 〜100 ℃、より好ましくは、30〜70℃であ
る。
式(3) のジクロロシラン1モル当たり1〜6モル、より
好ましくは、2〜3モルである。また、反応温度は、好
ましくは、0 〜100 ℃、より好ましくは、30〜70℃であ
る。
【0012】上記の製法は、例えば、上記2種の化合物
の溶液を別々に調製した後、これら溶液を、触媒を含む
溶液中に加えて反応させることにより行うことができ
る。このとき、一般式(2) のジシロキサンジオールを溶
解する溶媒は、極性の有機溶媒が好ましく、好ましい例
としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、アセトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類等があげられる。また、一般式
(3) のジクロロシランの溶媒は、有機溶媒が適し、好ま
しくは、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳
香族炭化水素類、メチルイソブチルケトン等のケトン類
等があげられる。一般に、一般式(2) のジシロキサンジ
オール1モル当たり、一般式(3) のジクロロシランを
0.5〜1.2モル、好ましくは0.8〜1モル反応さ
せればよい。
の溶液を別々に調製した後、これら溶液を、触媒を含む
溶液中に加えて反応させることにより行うことができ
る。このとき、一般式(2) のジシロキサンジオールを溶
解する溶媒は、極性の有機溶媒が好ましく、好ましい例
としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、アセトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類等があげられる。また、一般式
(3) のジクロロシランの溶媒は、有機溶媒が適し、好ま
しくは、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳
香族炭化水素類、メチルイソブチルケトン等のケトン類
等があげられる。一般に、一般式(2) のジシロキサンジ
オール1モル当たり、一般式(3) のジクロロシランを
0.5〜1.2モル、好ましくは0.8〜1モル反応さ
せればよい。
【0013】用途 本発明のシクロトリシロキサンは、アルカリ触媒又は酸
触媒の存在下で容易に開環重合するので、コーティング
材、シーリング材、塗料、各種ゴム材等の各種の公知の
用途に用いられるシリコーンオイルやシリコーンエラス
トマーの原料として有用である。このシクロトリシロキ
サンが分子内に有しているケイ素原子に結合しているビ
ニルフェネチル基は、該シクロトリシロキサンの単独重
合又は該シクロトリシロキサンと他のシクロトリシロキ
サンとの共重合により得られるシロキサンポリマー中に
そのまま導入され、架橋点又はグラフト点となり得る。
そのため、特に、コーティング材や各種ゴム材等の中間
原料として有用である。
触媒の存在下で容易に開環重合するので、コーティング
材、シーリング材、塗料、各種ゴム材等の各種の公知の
用途に用いられるシリコーンオイルやシリコーンエラス
トマーの原料として有用である。このシクロトリシロキ
サンが分子内に有しているケイ素原子に結合しているビ
ニルフェネチル基は、該シクロトリシロキサンの単独重
合又は該シクロトリシロキサンと他のシクロトリシロキ
サンとの共重合により得られるシロキサンポリマー中に
そのまま導入され、架橋点又はグラフト点となり得る。
そのため、特に、コーティング材や各種ゴム材等の中間
原料として有用である。
【0014】
【実施例】実施例1 メチルイソブチルケトン(1,000g)及びトリエチルアミン
(178g)の混合溶液を調製した( 以下、A液という) 。別
に、メチル(ビニルフェネチル)ジクロロシラン(ビニ
ルフェネチル基中のビニルがp−位及びm−位のものの
混合物)(179g)のメチルイソブチルケトン(200g)溶液(
以下、B液という) 及び1,1,3,3-テトラメチルジシロキ
サン-1,3- ジオール(146g)のメチルイソブチルケトン(2
30g)溶液を調製した( 以下、C液という) 。50℃に加熱
したA液に対して、B液とC液を同じ滴下速度(1ml/
分) で攪拌下で加え、上記ジクロロシランと上記シロキ
サンジオールとを反応させた。滴下終了後、この反応液
をさらに30分間攪拌した。反応液を水洗した後、有機層
と水性層に分離した。有機層を分離後、これに重合禁止
剤として、下記式:
(178g)の混合溶液を調製した( 以下、A液という) 。別
に、メチル(ビニルフェネチル)ジクロロシラン(ビニ
ルフェネチル基中のビニルがp−位及びm−位のものの
混合物)(179g)のメチルイソブチルケトン(200g)溶液(
以下、B液という) 及び1,1,3,3-テトラメチルジシロキ
サン-1,3- ジオール(146g)のメチルイソブチルケトン(2
30g)溶液を調製した( 以下、C液という) 。50℃に加熱
したA液に対して、B液とC液を同じ滴下速度(1ml/
分) で攪拌下で加え、上記ジクロロシランと上記シロキ
サンジオールとを反応させた。滴下終了後、この反応液
をさらに30分間攪拌した。反応液を水洗した後、有機層
と水性層に分離した。有機層を分離後、これに重合禁止
剤として、下記式:
【化10】 で表されるN−ニトロソフェニルヒドロキシアミン・ア
ンモニウム塩(商品名:Q−1300、和光純薬工業社
製)及び下記式:
ンモニウム塩(商品名:Q−1300、和光純薬工業社
製)及び下記式:
【化11】 で表されるジメチルジチオカルバメート銅(商品名:サ
ンセラ−TT−Cu、三新化学工業社製)をそれぞれ 2
000ppmの濃度となるように加え減圧下で蒸留して140℃/
1mmHgの留分 47gを得た。
ンセラ−TT−Cu、三新化学工業社製)をそれぞれ 2
000ppmの濃度となるように加え減圧下で蒸留して140℃/
1mmHgの留分 47gを得た。
【0015】なお、この生成物について、元素分析、赤
外線吸収スペクトル及びNMRスペクトル分析を行った
ところ、結果は、下記に示す通りであった。この結果か
ら、生成化合物は、1,1,3,3,5-ペンタメチル-5- ビニル
フェネチルシクロトリシロキサン(ビニルフェネチル基
中のビニルがp−位及びm−位のものの混合物)である
ことが確認された。収率は19%であった。
外線吸収スペクトル及びNMRスペクトル分析を行った
ところ、結果は、下記に示す通りであった。この結果か
ら、生成化合物は、1,1,3,3,5-ペンタメチル-5- ビニル
フェネチルシクロトリシロキサン(ビニルフェネチル基
中のビニルがp−位及びm−位のものの混合物)である
ことが確認された。収率は19%であった。
【0016】 ( ただし、計算値は、 C15 H26 O3 Si3 として)
【0017】赤外線吸収スペクトル 図1に示す。 特性吸収: 1020cm-1 : Si - O 結合 1625cm-1 : -CH=CH2 810cm-1 : ベンゼン環
【0018】 1H−NMRスペクトル(四塩化炭素溶
媒、TMS標準) δ値(ppm) 0.13 〜0.45 (m, Si-CH3 , 15H) 1.42 〜1.84 (m, Si-CH2 , 2H) 2.72 〜3.23 (m, Si-C-CH2 , 2H) 5.23 〜6.03 (m, C=CH2 , 2H) 6.56 〜6.92 (m, C=CH- , 1H)
媒、TMS標準) δ値(ppm) 0.13 〜0.45 (m, Si-CH3 , 15H) 1.42 〜1.84 (m, Si-CH2 , 2H) 2.72 〜3.23 (m, Si-C-CH2 , 2H) 5.23 〜6.03 (m, C=CH2 , 2H) 6.56 〜6.92 (m, C=CH- , 1H)
【化12】
【0019】
【発明の効果】本発明のシクロトリシロキサンは、各種
の用途が公知であるシリコーンオイルやシリコーンエラ
ストマーの中間原料として有用な新規化合物である。
の用途が公知であるシリコーンオイルやシリコーンエラ
ストマーの中間原料として有用な新規化合物である。
【図1】実施例1で得られたシクロトリシロキサンの赤
外線吸収スペクトルのチャートである。
外線吸収スペクトルのチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、同一でも
異なっていてもよく、置換又は非置換の炭素原子数 1〜
3 のアルキル基であり、Yはm−ビニルフェニル基又は
p−ビニルフェニル基である)で表されるシクロトリシ
ロキサン。 - 【請求項2】一般式(2) : 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、前記の通りであ
る)で表されるジシロキサンジオールと、一般式(3) : 【化3】 (式中、R5 及びYは、前記の通りである)で表される
ジクロロシランとを触媒の存在下で反応させることから
なる請求項1に記載のシクロトリシロキサンの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14075794A JPH07324090A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | シクロトリシロキサン及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14075794A JPH07324090A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | シクロトリシロキサン及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07324090A true JPH07324090A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=15276034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14075794A Pending JPH07324090A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | シクロトリシロキサン及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07324090A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010153649A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Tosoh Corp | 環状シロキサン組成物および薄膜 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP14075794A patent/JPH07324090A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010153649A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Tosoh Corp | 環状シロキサン組成物および薄膜 |
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