JPH07323367A - 中空路を有する製品の製造方法 - Google Patents

中空路を有する製品の製造方法

Info

Publication number
JPH07323367A
JPH07323367A JP12107594A JP12107594A JPH07323367A JP H07323367 A JPH07323367 A JP H07323367A JP 12107594 A JP12107594 A JP 12107594A JP 12107594 A JP12107594 A JP 12107594A JP H07323367 A JPH07323367 A JP H07323367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow passage
product
hollow
main body
ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12107594A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Yamazaki
昭夫 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Universal Bio Research Co Ltd
Original Assignee
Unitec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitec Co Ltd filed Critical Unitec Co Ltd
Priority to JP12107594A priority Critical patent/JPH07323367A/ja
Publication of JPH07323367A publication Critical patent/JPH07323367A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品内に形成する中空路が長尺であったり、
複雑な細径の経路であっても、確実かつ高精度に該製品
を製作できるようにする。 【構成】 本体内部に細径の中空路を有する製品を次の
工程で製造する。中空路の一部分を含む製品本体の部分
片10,11,12を形成する工程、これら部分片に形
成した中空路2a,2b,2cから連続すべき製品本体
の残りの中空路部分に、該中空路部分に対応した形状の
セラミックス部材13,14を配設し、これら部分片お
よびセラミックス部材を鋳型15内に配置する工程、鋳
型15内に金属溶湯16を注湯する工程、金属溶湯16
が固まった後、溶剤によりセラミックス部材13,14
を溶解除去する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、細径の中空路、特に
曲線状に湾曲した中空路を本体内部に有する製品の製作
に好適な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカスト成形品やプラスチック成形品
を製作する場合、各金型に粘液状の成形材料を分配して
送り込むマニホールド(分配器)が使用されている。こ
のマニホールドには、本体の内部に分岐点やコーナをも
った複雑な経路の中空路が形成されており、この中空路
を通して成形材料を圧送することができる。
【0003】このマニホールドのように複雑な経路の中
空路を有した製品を鋳造によって製作する技術はあまり
知られていない。そこで、本出願人らは、複雑な経路の
中空路を有した製品を鋳造により容易かつ高精度に製作
できる方法を先に開発し、特許出願を行なっている(特
願平5−320125号、特願平6−24061号)。
これらの特許出願に開示した方法は、製品の中空路に
対応する形状の中子をセラミックス材料で形成し、この
中子を鋳型内に配置して製品本体を鋳造した後、溶剤に
よってセラミックス製の中子を溶解除去することを特徴
としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このセ
ラミックス製の中子を用いた方法は、製品内に形成する
中空路が長尺になったり、複雑な細径の経路であった場
合、鋳造に際して金属溶湯から受ける圧力に、セラミッ
クス製の中子が耐えられないという課題を有していた。
この点、特願平6−24061号に開示した方法では、
中子の内部に補強材を挿入して強度を高めてはいるもの
の、やはりその強度には限界があった。この発明はこの
ような課題を解決するもので、製品内に形成する中空路
が長尺であったり、複雑な細径の経路であっても、確実
かつ高精度に製作できる中空路を有する製品の製造方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第一の発明は、本体内部に細径の中空路を有する製品
の製造方法であって、次の各工程を含んだ構成としてあ
る。 中空路の一部分を含む製品本体の部分片を形成する
工程 部分片に形成した中空路から連続すべき製品本体の
残りの中空路部分に、該中空路部分に対応した形状のセ
ラミックス部材を配設し、これら部分片およびセラミッ
クス部材を、製品本体の残りの部分を形成する鋳型内に
配置する工程 鋳型内に金属溶湯を注湯する工程 金属溶湯が固まった後、溶剤によりセラミックス部
材を溶解除去する工程
【0006】また第二の発明は、本体内部に細径の中空
路を有する製品の製造方法であって、次の各工程を含ん
だ構成としてある。 中空路を適宜の位置で切断するように製品本体を複
数の分割片に分けて形成する工程 各分割片を組み合わせる工程 中空路内に消失または除去可能な中間材を挿入する
とともにセラミックス部材を充填して固める工程 各分割片の隣接面を接着剤により接合する工程 中間材を消失又は除去して中空路内のセラミックス
部材中に空洞を形成する工程 前記セラミックス部材を溶剤によって溶解除去する
工程
【0007】さらに第三の発明は、本体内部に細径の中
空路を有する製品の製造方法であって、次の各工程を含
んだ構成としてある。 中空路を適宜の位置で切断するように製品本体を複
数の分割片に分けて形成する工程 各分割片を組み合わせるとともに、各分割片におけ
る中空路の連通または形成部分にセラミックス製の漏れ
止め部材を配置する工程 各分割片の隣接面を接着剤により接合する工程 セラミックス製の漏れ止め部材を溶剤によって溶解
除去する工程
【0008】
【作用】第一乃至第三の発明は、いずれも中空路の一部
分を含むような製品本体の部分片または分割片を、それ
ぞれ個別に形成するようにしてある。これにより製品全
体の中空路がいかに長尺であったり複雑な経路であって
も、その中空路を部分片または分割片に分けて形成する
ことができるため、短尺で簡単な経路の中空路として製
作することができる。
【0009】そして、第一の発明にあっては、製品本体
の一部となる部分片に形成した中空路から連続すべき本
体の残りの中空路部分にセラミックス部材を配設し、こ
れら部分片とセラミックス部材を鋳込むようにして残り
の本体部分を鋳造する。このとき使用するセラミックス
部材は、製品本体に形成する中空路の一部分に相当し、
したがって金属溶湯から受ける圧力に十分耐え得るよう
な短尺でかつ簡単な形状とすることができる。上記鋳造
によってできた製品本体は、中空路の一部分にセラミッ
クス部材が内在する構造となる。そこで、セラミックス
部材を溶剤によって溶解除去すれば、異物の残存してい
ない中空路を形成することができる。
【0010】また、第二,第三の発明は、個別に形成し
た分割片を組み合わせ、各分割片の隣接面の間にろう材
等の接着剤を充填して接合している。このとき、各分割
片の隣接面の間に充填した接着剤が、各分割片に形成し
た中空路の連通部分から中空路内に侵入し、異物となっ
て残存するおそれがある。この異物(接着剤)が僅かで
あれば内面研磨によって簡単に取り除くことができる
が、例えば1mm以上に盛り上がった突起物となった場
合、内面研磨によって取り除くことは容易でない。
【0011】そこで、第二の発明では、各分割片を組み
合わせて接着剤で接合するに際し、中空路内にセラミッ
クス部材を充填しておくことにより、中空路内への接着
剤の侵入を阻止している。充填したセラミック部材は、
各分割片を接合する接着剤が固まった後、苛性ソーダ等
の溶液を使用して溶解除去することができるので、中空
路内に異物として残存することがない。
【0012】この発明では、セラミックス部材の溶解を
促進するために、セラミックス部材とともに中間材を中
空路内に挿入している。中間材としては、加熱等の操作
により消失したりまたは溶融などして除去可能となる種
々の材料を用いることができる。中間材として好適な材
料に、例えば、綿糸を撚って作った紐材,ろう材,ウレ
タン樹脂材,アルミ合金や鉛合金等の低融点でかつ軟質
の金属材がある。セラミックス部材を溶解する前に、こ
の中間材を加熱等の操作により消失または除去すると、
そこに空洞ができあがる。これにより、セラミックス部
材に対する溶剤の接触面積が大きくなり、溶解が促進さ
れる。
【0013】また、第三の発明では、組み合わせた状態
の各分割片における中空路の連通部分にセラミックス製
の漏れ止め部材を配置することにより、中空路内への接
着剤の侵入を阻止している。セラミックス製の漏れ止め
部材は、第二の発明と同様、溶剤によって溶解除去する
ことができ、中空路内に異物として残存することはな
い。
【0014】上述の各発明で使用するセラミックス部材
およびセラミックス製の漏れ止め部材は、所望の強度を
有するとともに、溶剤によって溶解する特性を備えると
ともに、必要に応じて耐熱性を有するものを使用する。
このような特性を備えたセラミックス材料として、例え
ば、SiO2系のセラミックスがある。このSiO2系の
セラミックスは、苛性ソーダ(溶剤)によって溶解する
ことができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1は以下に説明する第一乃至第
三実施例に係る方法により製造される製品の縦断面図で
ある。これらの実施例では、マニホールドのように、ブ
ロック状の本体に曲線状のコーナおよび分岐点を有する
中空路が形成された製品を製造する。同図に示した製品
本体1は、後述するようにそれぞれ中空路2を分断する
複数の製品部分A,B,C,Dに分けて製作される。第
一実施例では、このうち3つの製品部分A,B,Cをそ
れぞれ部分片10,11,12として別個に製作する
(図6参照)。
【0016】図2乃至図4は、これら部分片10,1
1,12を製作する方法の一例を示している。この方法
は、先に本出願人等が特願平5−320125号におい
て開示した「中空路を有する製品の製造方法」を利用し
ている。すなわち、まずセラミックス部材3を使用し
て、部分片10に形成される中空路2aに対応した形状
の中子4を製作する(図2参照)。ここで、中子4内に
は、加熱等の操作により消失したり、または溶融などし
て除去可能となる材料で形成した中間材5を挿入してお
くことが好ましい。この中間材5として好適な材料に、
例えば、綿糸を撚って作った紐材,ろう材,ウレタン樹
脂材,アルミ合金や鉛合金等の低融点でかつ軟質の金属
材がある。図2に示した中子4は、綿糸を撚って作った
紐材で形成してある。
【0017】次に、部分片10を形成するための鋳型6
を用意し(図3参照)、この鋳型6内に中子4を配置し
た後、金属溶湯7を注湯する。このとき、金属溶湯7の
熱で中子4内の中間材5は焼失し、図4に示すように中
子4内に空洞8ができあがる。
【0018】このようにして製作した部分片10の内部
には、中空路2a部分にセラミックス部材からなる中子
4が残存している。そこで、苛性ソーダ等の溶剤9によ
ってこの中子4を溶解除去し、部分片10の内部に中空
路2aを形成する(図4参照)。部分片11,12も同
様にして別個に製作することができる。なお、部分片内
の中空路が簡単な形状の場合には、上記のような特願平
5−320125号に開示した方法を使用することな
く、従来から知られている種々の加工方法で製作するこ
ともできる。
【0019】部分片10,11,12をそれぞれ別個に
製作した後、これら部分片10,11,12に形成した
中空路2a,2b,2cと連続する残りの中空路2d,
2e部分にセラミックス部材13,14を配設する(図
5参照)。これらセラミックス部材13,14は、中空
路2d,2eに対応した形状となっており、両端部をそ
れぞれ連続する部分片10,,11,12の中空部2
a,2b,2cへ差し込んである。なお、セラミックス
部材13,14は、強度の許す範囲で内部に空洞を形成
しておくことが好ましい。
【0020】このようにして組み合わせた部分片10,
11,12とセラミックス部材13,14を、鋳型15
内に配置する。ここで、鋳型15は、製品本体1の残り
の部分(図1の製品部分D)を形成できる寸法,形状に
なっている。部分片10,11,12は、この鋳型15
内で、図1の製品部分A,B,Cに対応する位置に配置
し、またセラミックス部材13,14は、同図の中空路
2d,2eに対応する位置に配置する。
【0021】続いて、鋳型15内に金属溶湯16を注湯
する(図5参照)。金属溶湯16が固まった後、鋳型1
5から取り出し、中空路2b,2c(2aからでもよ
い)から溶剤17を供給し、セラミックス部材13,1
4を溶解除去する(図6参照)。セラミックス部材1
3,14の溶解除去されたところに、中空路2d,2e
が形成され、かくして図1に示したような中空路2を有
する製品本体1が完成する。
【0022】なお、セラミックス部材の寸法を適宜変更
することにより、中空路の開口位置のみが異なる複数種
類の製品を簡易に製造することができる。例えば、マニ
ホールドにおける材料供給口の開口位置は、それに連結
する金型の寸法によってまちまちとなる。そこで、図1
に示した製品部分A,B,Cのみを量産しておき、セラ
ミックス部材13,14の寸法によって中空路2b,2
cの開口位置(材料供給口の開口位置に相当)を調整す
れば、そのような材料供給口の開口位置が異なる種々の
マニホールドを安価な設備コストで簡易に製造すること
ができる。
【0023】また、各部分片10,11,12の外周面
に凹部または凸部を形成したり、外周面を粗面に形成す
れば、鋳造の際、金属溶湯がそれら凹部や凸部、あるい
は粗面内に入り込むため、各部分片10,11,12の
がたつきや抜けを生じるおそれのない製品を製造でき
る。
【0024】次に、図7および図8を主に参照して、こ
の発明の第二実施例について説明する。この実施例で
は、図1に示した製品本体1の製品部分A,B,C,D
をそれぞれ分割片20,21,22,23とし、これら
分割片20,21,22,23をそれぞれ個別に製作す
る。このうち分割片20,21,22は、前述した第一
実施例の部分片10,11,12と同様の方法(例え
ば、図2乃至図4に示した方法)で製造すればよい。ま
た、分割片23は、例えば鋳造によって製造するか、あ
るいは分割片20,21,22の嵌合部分をボーリング
加工で形成するとともに、中空路2d,2e部分を側面
から穴あけ加工し、その後、不要な穿孔部分(図7の2
f,2g部分)に金属材を埋め込み加工することで製作
することができる。なお、各分割片20〜23の隣接面
の間には、接着剤を充填するための若干の隙間を形成し
ておく。
【0025】このようにして個別に製作した各分割片2
0〜23をそれぞれ組み合わて製品本体1を形作るとと
もに、各分割片20〜23の隣接面の間に設けた隙間
に、接着剤24を配置する(図7参照)。接着剤24
は、各分割片20〜23の材質に応じ、各分割片20〜
23を強固に接合できるものを適宜選択すればよい。こ
の実施例では、接着剤24として1000℃程度で溶解
するろう材を使用する。このろう材(固体)を常温で各
分割片20〜23の隣接する面の間に挟み込んだ状態で
各分割片20〜23を組み合わせる。なお、粘液状の接
着剤を使用する場合には、後述するように中空路内へセ
ラミックス部材26を充填した後、接着剤の供給を行な
う。
【0026】その後、中空路2内に中間材25を挿入配
置し、続いてセラミックス部材26を中空路2内に流し
込む。この第二実施例では、中間材25として綿糸を撚
って作った紐材を使用しており、これを中空路2の開口
端面から挿入し、中空路2の全長に行き渡るようにす
る。セラミックス部材26としては耐熱性を有するSi
2系のものを使用し、中空路2内に充填して固める。
【0027】中空路2内のセラミックス部材26が固ま
った後、接着剤(ろう材)24が溶解する温度まで製品
本体1を加熱する。すると、接着剤24が溶解して各分
割片20〜23の隣接面の間に隙間なく行き渡る。この
とき、中空路2の内部にはセラミックス部材26が充填
してあるので、溶解した接着剤24が中空路2の内面側
に漏れだそうとしてもその隙間がない。また、接着剤
(ろう材)24の溶解する温度(1000℃程度)まで
製品本体1を加熱した場合、中空路2内に挿入した中間
材25はその熱によって焼失し、その中間材25のあっ
た部分が空洞27となる(図8参照)。
【0028】次いで、溶剤28を使用して中空路2内に
固まっているセラミックス部材26を溶解して除去す
る。前述したように、SiO2系のセラミックス部材2
6は苛性ソーダによって溶解することができるので、こ
の実施例では、溶剤28として苛性ソーダを使用してい
る。
【0029】溶剤28は、中空路2の開口端部から流し
込むようにすればよい。中空路2内には中間材25の焼
失した部分が空洞27となっているので、流し込まれた
溶剤28のセラミックス部材26に対する接触面積が広
く、その結果、短時間で迅速にセラミックス部材26を
溶解除去することができる。このようにして中空路2内
のセラミックス部材26を除去すれば、接着剤24の漏
れだしもなく平滑な内面の中空路2を有した製品を形成
することができる。
【0030】次に、図9を主に参照して、この発明の第
三実施例について説明する。上述した第二実施例と同
様、この実施例でも図1に示した製品本体1の製品部分
A,B,C,Dをそれぞれ分割片30,31,32,3
3とし、これら分割片30,31,32,33をそれぞ
れ個別に製作する。各分割片30〜33の製作方法は、
第二実施例と同じである。
【0031】これらの分割片30〜33を組み合わせて
製品本体1を形作るが、このとき互いに隣接する分割片
33と30,31,32の一方に形成された中空路2
b,2c,2d,2e内に、あらかじめ図9の想像線に
示すように、隣接面における開口部から漏れ止め部材3
4を摺動自在に嵌入しておく。漏れ止め部材34は、苛
性ソーダ等の溶剤をもって溶解できるセラミックス材料
で、中空路2の横断面に対応した断面形状に形成してあ
り、中空路2内で軸方向に摺動できる程度の若干のクリ
アランスをもって嵌入する。
【0032】また、互いに隣接する分割片33と30,
31,32の他方に形成された中空路2d,2e,2a
内には、隣接面における開口端部からわずかに入った距
離(漏れ止め部材34の長さより短い距離)の部位に、
漏れ止め部材34を位置決めするための突起35を設け
ておく。
【0033】この位置決め用の突起35は、例えば、セ
ラミックス材料を中空路内面に貼着したり、半田を溶着
することによって形成すればよい。なお、この突起35
は、製品の品質(中空路2の内面精度)に影響のない程
度の微小突起とすることが好ましい。また、この突起3
5が製品の品質に影響を及ぼすような場合は、後に研磨
作業を行なって除去する必要がある。突起35をセラミ
ックス材料で形成した場合には、後述する溶剤による漏
れ止め部材34の溶解除去にともなって溶解除去するこ
とができる。
【0034】各分割片30〜33をそれぞれ組み合わて
製品本体1を形作るに際して、各分割片30〜33の隣
接面の間に設けた隙間に、接着剤24を充填する(図7
参照)。接着剤24は、第二実施例と同様、各分割片3
0〜33の材質に応じ、各分割片30〜33を強固に接
合できるものを適宜選択すればよい。ただし、粘液状の
接着剤を使用するときは、後述する漏れ止め部材34を
中空部2内の所定位置に配置した後に充填する。この実
施例では、接着剤36として1000℃程度で溶解する
ろう材を使用する。
【0035】次いで、中空路2b,2c内に開口部2
h,2iから圧縮空気を供給するとともに、中空路2a
内の空気を開口部2jから吸引して、中空路2内に嵌入
した漏れ止め部材34を、それぞれ突起35と係合する
まで摺動させる。突起35と係合した漏れ止め部材34
は、各分割片30〜33における中空路2a〜2eの連
通部分に配置されることになる。
【0036】この状態で、接着剤(ろう材)36が溶解
する温度まで製品本体1を加熱する。すると、接着剤3
6が溶解して各分割片30〜33の隣接面の間に隙間な
く行き渡る。このとき、各分割片30〜33における中
空路2a〜2eの連通部分には漏れ止め部材34を配置
してあるので、溶解した接着剤36が中空路2の内面側
に漏れだそうとしてもその隙間がない。
【0037】その後、中空路2内に嵌入してある漏れ止
め部材34を、苛性ソーダ等の溶剤を使用して溶解除去
する。溶剤は、中空路2の開口部2h,2i(2jから
でもよい)から流し込むようにすればよい。このように
して中空路2内の漏れ止め部材34を除去すれば、接着
剤36の漏れだしもなく平滑な内面の中空路2を有した
製品を形成することができる。
【0038】なお、この発明は上述した実施例に限定さ
れるものではなく、製造できる製品も図1に示した形態
のものに特定されないことは勿論である。この発明は、
例えば、曲線状のコーナや分岐点のある中空路を有する
製品の製造において特にその効果を発揮するが、必要に
応じて直線状の中空路を有する製品の製造にも使用する
ことができる。また、上述した各実施例方法において、
さらに中空路内の内面精度を向上させるため、セラミッ
クス部材を溶解除去した後、中空路内の仕上げ研磨を実
施してもよい。この仕上げ研磨は、例えば0.1mm程
度の研磨量で十分であり、短時間の作業で終えることが
できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
製品内に形成する中空路が長尺であったり、複雑な細径
の経路であっても、確実かつ高精度に該製品を製作でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例によって製造される製品の縦
断面図である。
【図2】この発明の実施例の過程で製作する部分片また
は分割片の製造方法を示す図で、同方法の第一工程を示
す縦断面図である。
【図3】同じく第二工程を示す縦断面図である。
【図4】同じく第三工程を示す縦断面図である。
【図5】この発明の第一実施例を説明するための縦断面
図である。
【図6】図5に引き続き、この発明の第一実施例を説明
するための縦断面図である。
【図7】この発明の第二実施例を説明するための縦断面
図である。
【図8】図7に引き続き、この発明の第二実施例を説明
するための縦断面図である。
【図9】この発明の第三実施例を説明するための縦断面
図である。
【符号の説明】
1:製品本体 2:中空路 10,11,12:部分片 13,14:セラミックス部材 15:鋳型 16:金属溶湯 17:溶剤 20,21,22,23:分割片 24:接着剤 25:中間材 26:セラミックス部材 27:空洞 28:溶剤 30,31,32,33:分割片 34:漏れ止め部材 35:突起 36:接着剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内部に細径の中空路を有する製品の
    製造方法であって、 前記中空路の一部分を含む前記本体の部分片を形成する
    工程と、 前記部分片に形成した中空路から連続すべき前記本体の
    残りの中空路部分に、該中空路部分に対応した形状のセ
    ラミックス部材を配設し、これら部分片およびセラミッ
    クス部材を前記本体の残りの部分を形成する鋳型内に配
    置する工程と、 前記鋳型内に金属溶湯を注湯する工程と、 前記金属溶湯が固まった後、溶剤により前記セラミック
    ス部材を溶解除去する工程とを含むことを特徴とする中
    空路を有する製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 本体内部に細径の中空路を有する製品の
    製造方法であって、 前記中空路を適宜の位置で切断するように前記製品の本
    体を複数の分割片に分けて形成する工程と、 前記各分割片を組み合わせる工程と、 前記中空路内に消失または除去可能な中間材を挿入する
    とともにセラミックス部材を充填して固める工程と、 前記各分割片の隣接面を接着剤により接合する工程と前
    記中間材を消失又は除去して前記中空路内のセラミック
    ス部材中に空洞を形成する工程と、 前記セラミックス部材を溶剤によって溶解除去する工程
    とを含むことを特徴とする中空路を有する製品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 本体内部に細径の中空路を有する製品の
    製造方法であって、 前記中空路を適宜の位置で切断するように前記製品の本
    体を複数の分割片に分けて形成する工程と、 前記各分割片を組み合わせるとともに、前記各分割片に
    おける中空路の連通部分にセラミックス製の漏れ止め部
    材を配置する工程と、 前記各分割片の隣接面を接着剤により接合する工程と、 前記セラミックス製の漏れ止め部材を溶剤によって溶解
    除去する工程とを含むことを特徴とする中空路を有する
    製品の製造方法。
JP12107594A 1994-06-02 1994-06-02 中空路を有する製品の製造方法 Pending JPH07323367A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12107594A JPH07323367A (ja) 1994-06-02 1994-06-02 中空路を有する製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12107594A JPH07323367A (ja) 1994-06-02 1994-06-02 中空路を有する製品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07323367A true JPH07323367A (ja) 1995-12-12

Family

ID=14802235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12107594A Pending JPH07323367A (ja) 1994-06-02 1994-06-02 中空路を有する製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07323367A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5649874A (en) * 1996-08-05 1997-07-22 Marble Vision Inc. Transparent ball with insert, and process of manufacture thereof

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5649874A (en) * 1996-08-05 1997-07-22 Marble Vision Inc. Transparent ball with insert, and process of manufacture thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4421153A (en) Method of making an aerofoil member for a gas turbine engine
JP4439621B2 (ja) ねじ部割り型インサートの製造方法
JP2002515338A (ja) 金属中空体の製造方法及び装置
JPH10181665A (ja) 自転車用中空クランクとその製造方法
JP2006007325A (ja) 消失性模型アッセンブリ及び方法
US7032648B2 (en) Investment moulding process and apparatus
JP2006320672A (ja) ゴルフクラブヘッドおよびそのワックスパターンの製造方法
JPH09158841A (ja) ポンプハウジング及びその製造方法
JPH0747518A (ja) セラミック中空品の製造方法
JPH07323367A (ja) 中空路を有する製品の製造方法
US5004037A (en) Long span sprue tube for investment casting
JPH05185181A (ja) 接着剤により一体に連結、接着された砂鋳型組立体及びその接着方法
JPH09220658A (ja) マニホールドの製造方法
JPH02178B2 (ja)
JPS603960A (ja) 冷却水路を内蔵した鋳物の製造法
JP3293420B2 (ja) エンジンのシリンダブロックおよびその製造方法
JPH07171658A (ja) 中空路を有する製品の鋳造方法及び中子
JPH07227645A (ja) 中空路を有する製品の鋳造方法
JPH0839227A (ja) 中空路を有する製品の製造方法
KR20240129295A (ko) 주형 손상 방지 예열 방법
JP3674035B2 (ja) 成形用金型装置
KR100541935B1 (ko) 소실모형 주조공정에 사용되는 탕구 및 탕도의 제조방법과그에 사용되는 지그 장치
JPS62124047A (ja) 鋳造用消失型の製造方法
JPH0327298B2 (ja)
JP2002018898A (ja) 中空成形体及び中空成形体の製造方法