JPH07322634A - インバータ制御方法及びインバータ装置 - Google Patents

インバータ制御方法及びインバータ装置

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JPH07322634A
JPH07322634A JP6116309A JP11630994A JPH07322634A JP H07322634 A JPH07322634 A JP H07322634A JP 6116309 A JP6116309 A JP 6116309A JP 11630994 A JP11630994 A JP 11630994A JP H07322634 A JPH07322634 A JP H07322634A
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pulse train
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inverter
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浩史 中田
Hiroichi Kodama
博一 小玉
Tsukasa Takebayashi
司 竹林
Satoru Fujii
哲 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 正弦波信号とキャリア信号とを用いたPWM
制御によるPWM変調されたパルス列の正負の極性をひ
とつ置きに反転し,これにより得られる高周波交流信号
で入出力間の絶縁を行う変圧器の一次側を励磁する。 【効果】 商用トランスの代わりに容量比では約1/3
0,重量比では約1/20である高周波トランスを用い
ることが可能となり,商用トランスを用いる方式に比べ
て,インバータの小型,軽量化が実現できる。簡単な構
成で、従来のPWM制御による波形出力と同様の歪みを
十分小さくした正弦波交流波形を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池等の独立した直
流電源が発生する直流電力を交流電力に変換して,家庭
用,事務用の一般交流負荷,あるいは既存の商用電力系
統等に電力を供給するインバータ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のインバータ装置は、数個のスイッ
チング素子により構成されるインバータブリッジと,直
流電力源と商用電力系統,負荷とを電気的に絶縁するた
めの変圧器,ローパスフィルタ,及び前記インバータブ
リッジを構成する複数個のスイッチング素子をオン/オ
フ制御する制御回路とで構成されており,前記変圧器と
して商用周波トランスや,装置の小型化のための高周波
トランスが用いられている。
【0003】まず、商用トランスを用いたインバータ装
置の従来例を図8に従って説明する。太陽電池2から出
力された直流電力は,インバータ1に入力され,インバ
ータブリッジ32で交流電力に変換され,太陽電池2と
商用系統3とを絶縁するためにインバータ1の出力端に
設けられた商用トランス33を介して,商用電力系統3
に供給される。インバータブリッジ32前段には,イン
バータ1への入力電力の変動を抑える直流コンデンサ1
2,および直流入力電流検出器13が接続されている。
また,インバータブリッジ32後段には,交流電流の高
調波成分を除去するACフィルタ16,およびインバー
タ出力電流検出器14が接続され,さらにACフィルタ
16後段には,連系リレー15が設けられ,商用電力系
統3との連系,切り離しが行なわれる。
【0004】インバータ1の制御回路34は,ゲートド
ライブ回路35,PWM変調制御部36,誤差増幅器3
7,キャリア波信号発生器38,信号演算処理部39,
正弦波信号記憶部40,A/D変換器41,D/A変換
器42から構成される。
【0005】PWM変調制御部36では,前述の商用電
力系統3の電圧波形と同一周波数(50/60Hz)の
正弦波信号とこの正弦波信号に同期した高周波(数10
kHz以上)のキャリア信号との比較により得られる第
1のパルス列信号,第1のパルス列信号を反転した第2
のパルス列信号,及び前記キャリア信号を反転した反転
キャリア信号と前記正弦波信号とを比較した第3のパル
ス列信号,第3のパルス列信号を反転した第4のパルス
列信号が生成される。これらパルス列信号波形を図9に
示す。尚、図では数10kHzの高周波を模式的に示し
ているため低周波となっている。
【0006】これら第1〜第4のパルス列信号はゲート
ドライブ回路35に入力され,これら信号に基づいてイ
ンバータブリッジ32を構成する4つのスイッチング素
子Q1〜Q4に対するキャリア信号と同じ周波数のゲー
トドライブ信号が生成され,これによってキャリア信号
と同じ周波数でQ1〜Q4がオン/オフ制御される。こ
れによって、インバータブリッジ32からは,図9に示
す出力パルス列波形Eiが出力される。さらに出力波形
Eiは次段のACフィルタ16によって高調波成分の除
去,および平滑が行われ,50/60Hzの正弦波交流
出力となる。そして該正弦波交流出力は、商用トランス
33で入出力間を絶縁された後,商用電力系統3と接続
される。この場合、商用トランス33は50/60Hz
の正弦波交流出力の周波数で励磁されることになる。
【0007】尚、A/D変換器41は太陽電池2からの
アナログ信号である直流電圧信号VOUT,直流電流信号
VIN,および商用電力系統電圧信号VOUTをデジタル量
に変換して信号演算処理部39に信号出力する。信号演
算処理部39は,太陽電池2からの出力電力を最大にす
るために,太陽電池動作点を太陽電池出力特性曲線上の
最大点に一致させるようにする最大電力点追尾演算,及
びインバータ1を制御するための電流指令値となる正弦
波信号(50/60Hz)をあらかじめ振幅の異なる複
数個記憶しておいた正弦波信号記憶部40から読み出す
処理を行う。正弦波信号記憶部40はインバータ1の定
格出力電流波形の振幅値に比例した複数の異なる振幅値
を持つ前記正弦波信号を半周期または一周期単位で,か
つある時間間隔ごとに量子化されたデジタル量として格
納している。D/A変換器42は読み出された正弦波信
号をアナログ信号に変換して誤差増幅器37に信号出力
する。誤差増幅器37は,インバータ出力電流検出器1
4からのインバータ出力電流信号 IOUTと,前記正弦
波信号とを入力とし,両者の比較誤差を増幅して得られ
た基準波信号をPWM変調制御部36へ信号出力する。
キャリア信号発生器38は前記正弦波信号に同期したキ
ャリア信号(20kHz)をPWM変調制御部36へ同
じく信号出力する。この結果,インバータ1の出力電流
は電流指令値となる正弦波信号に追従して変化する。こ
こで前記正弦波信号でもってインバータ1の出力電流を
制御する場合,商用電力系統3の電圧と同一位相,同一
周波数(50/60Hz)とすることで,既存の商用電
力系統3に対して力率1の交流電力を供給できる。
【0008】次に、高周波トランスを用いる場合につい
て説明する。商用トランスを用いた装置は、商用トラン
スの重量,容量が大きいため,インバータの小型,軽量
化に対して不利である。これに対して,高周波トランス
を用いるとこのような問題は解決できる。この場合、高
周波トランスを高周波電圧で励磁する必要があり,この
ために考えられた電流瞬時値制御法を用いた例について
図10を用いて以下に説明する。
【0009】インバータ1は太陽電池2と既存の商用電
力系統3の間に挿入され,太陽電池2で発電される直流
電力を50/60Hzの交流電力に変換して,商用電力
系統3に連系して負荷に供給する。インバータ1におい
て,入力された直流電力はQ1〜Q4のスイッチング素
子で構成される高周波インバータブリッジ4における電
流瞬時値制御によって高周波交流に変換されて高周波ト
ランス5の1次側に供給される。この高周波交流は高周
波トランス5の2次側でダイオードブリッジ6で整流さ
れ,DCリアクトル7と並列に接続されたコンデンサと
で構成されるフィルタ回路により高調波の除去,および
平滑が行われる。さらに,S1〜S4のスイッチング素
子で構成される低周波インバータブリッジ8における折
り返し制御によって商用周波の交流電力に変換されて,
連系リレー15,ACフィルタ16を介して商用電力系
統3に電力供給される。
【0010】信号演算処理部43は太陽電池1の電圧信
号VINと直流入力電流検出器3で検出した電流信号II
N,及びインバータ出力電流検出器14で検出した高周
波トランス5の1次側の電流(インバータ出力電流)信
号IT,及び商用電力系統3の電圧信号VOUTを入力
して,電流指令信号と極性判定信号を出力する。ヒステ
リシス比較器44はインバータ出力電流検出器14で検
出した高周波トランス5の1次側電流ITと前記電流指
令信号を入力し,高周波トランス5の1次側電流が電流
指令信号を中心とした上限値と下限値を持つ一定幅の範
囲内で繰り返し往復するように,高周波インバータブリ
ッジ4を構成するスイッチング素子Q1,Q4,及びQ
2,Q3をNOT回路45を介して交互にオン/オフ制
御する。すなわち,図11に示す電流指令信号(IRE
F)に対して,一定幅△Iを持つ上限値I+,と下限値
I−をヒステリシス比較器44に設定値として与えてお
く。そして,制御量の実際値である図10の高周波トラ
ンス5,1次側の電流信号ITをインバータ出力電流検
出器14で検出して,前記電流指令信号とともにヒステ
リシス比較器44に入力する。そして制御量の実際値で
ある前記電流信号ITが図11の上限設定値I+(I+
=IREF+△I)を越えると,図11の高周波インバ
ータブリッジ4のスイッチング素子Q1,Q4をOFF
し,NOT回路45を介することでQ2,Q3をONし
て電流勾配を減少方向とするように,また図11の電流
信号ITが減少し,下限設定値I−(I−=IREF−
△I)を下回る時はQ1,Q4をONし,Q3,Q4を
OFFし,電流信号ITが増加するように制御する。こ
のようなスイッチング制御を行うことで電流信号ITの
実際値はI+とI−の間でスイッチング毎に往復するよ
うに推移する。ここで電流指令信号(IREF)に商用電
力系統3と同じ周波数で任意の振幅値を持った正弦波信
号を用いた場合,非常に高速なスイッチングを行って
も,電流信号ITは前記電流指令信号を中心として±△
Iの幅で繰り返し往復して追従するように変化し,商用
周波数で電流指令信号の振幅値に比例した正弦波電流波
形を得ることができる。以上のように電流指令信号(I
REF)の振幅値によってインバータ1における高周波
トランス5,1次側の電流,すなわちインバータ出力電
流の大きさを制御することができる。
【0011】また折り返し制御回路46は、前記極性判
定信号を入力して,商用電力系統3の電圧信号VOUT
の極性に合わせて低周波インバータブリッジ8を構成す
るスイッチング素子S1,S4,及びS2,S3のオン
/オフを交互に切替える。この制御によってダイオード
ブリッジ6で全波整流状に整流された直流電力が低周波
インバータブリッジ8の後段では正弦波交流出力とな
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】インバータ装置の小
型,軽量化のためには高周波トランスを用いるのが好ま
しい。これは、高周波トランスは商用トランスに比べ
て,容量比では約1/30,重量比では約1/20とな
るためである。
【0013】しかしながら、高周波トランスを高周波電
圧で励磁する方法として用いられる上記電流瞬時値制御
法は優れているものの、制御手法におけるヒステリシス
幅の上限値,及び下限値の設定の最適化が困難であり,
設定値が大きすぎると,歪みが大きくなり,設定値が小
さすぎると,電流指令値とインバータ出力電流との比較
により得られるパルス列信号の幅が小さくなることで,
上記の低周波トランスの場合のPWM制御と比べて制御
系が不安定になる。また,より安定した制御系を求めて
いくと制御回路が煩雑となるという問題がある。
【0014】以上に鑑み、本発明はインバータ装置の小
型,軽量化を図るべく、煩雑な制御を行う必要がなく、
インバータ出力電流の波形歪みも十分小さく制御するこ
とのできるインバータ装置の制御方法とこの方法を用い
たインバータ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のインバータ制御
方法は、直流電源から発生する電力を交流に変換して負
荷あるいは既存の商用電源に供給するインバータ装置の
制御方法であって,正弦波信号とキャリア信号とを用い
たPWM制御によるPWM変調されたパルス列の正負の
極性をひとつ置きに反転し,これにより得られる高周波
交流信号で入出力間の絶縁を行う変圧器の一次側を励磁
することを特徴とする。
【0016】前記PWM制御によるPWM変調されたパ
ルス列の正負の極性をひとつ置きに反転する方法として
は、前記正弦波信号と前記キャリア信号とを比較して第
1のパルス列信号を得、該第1のパルス列信号を反転し
て第2のパルス列信号を得、前記キャリア信号を反転し
た反転キャリア信号を生成し、該反転キャリア信号と前
記正弦波信号とを比較して第3のパルス列信号を得、該
第3のパルス列信号を反転して第4のパルス列信号を
得,前記キャリア信号と同一周波数で,かつ1/4周期
だけ位相をずらした矩形波信号を生成し、該矩形波信号
と前記第1〜第4のパルス列信号のそれぞれをゲート処
理し、該ゲート処理により得られる4つのパルス列信号
でインバータブリッジを構成する4つスイッチング素子
のオン/オフ制御を行う方法を用いるのが良い。そし
て、前記ゲート処理では排他的論理和処理するのが良
く、これにより4種類のパルス列信号が生成され、該4
種類のパルス列信号をインバータブリッジを構成する4
つスイッチング素子にそれぞれ入力してスイッチング素
子のオン/オフ制御を行うことにより前記キャリア周波
数と同じ周波数を有する前記高周波交流信号を得るのが
良い。この場合、正弦波信号としては50/60〜数百Hzの
ものが、キャリア信号としては数十kHz以上のもの
が、好適に用いられ、インバータ装置には4つスイッチ
ング素子からなるインバータブリッジを設ける。
【0017】さらに、前記4つのパルス列信号を得る方
法としては、正弦波信号とキャリア信号とを比較し、正
弦波信号がキャリア信号を上回れば第一レベルを,下回
れば第二レベルを出力することで第1のパルス列信号を
生成し,第1のパルス列信号を反転して第2のパルス列
信号を生成し,前記キャリア信号を反転した反転キャリ
ア信号と前記正弦波信号とを比較して反転キャリア信号
が正弦波信号を上回れば第一レベルを,下回れば第二レ
ベルを出力することで第3のパルス列信号を生成し,第
3のパルス列信号を反転して第4のパルス列信号を生成
する方法を用いるのが良い。尚、第一のレベル及び第二
のレベルとは、いわゆるHighまたはLowのレベル
を意味する。
【0018】また、以上の本発明方法では、好ましくは
前記変圧器の二次側に励磁された高周波交流を整流器
(交流/直流変換器)で整流することにより,一の極性
で連続したPWM変調されたパルス列出力に変換するの
が良い。
【0019】前記本発明のインバータ制御方法を可能と
するインバータ装置としては、直流を交流に変換する第
1の電力変換部と,この交流電圧を一次電圧として変圧
された二次電圧を得るための変圧器と,変圧器二次側の
2線が接続される交流を直流に変換する第2電力変換部
と,前記第2の電力変換部の出力各2線に直列に接続さ
れるリアクトルと,さらに前記リアクトルの出力に接続
され,直流を交流に変換する第3の電力変換部と,前記
第1の電力変換部と第3の電力変換部を構成するスイッ
チング素子をオン/オフ制御する制御回路とで構成さ
れ,該制御回路はインバータの出力目標値である正弦波
信号を生成する手段と,前記正弦波信号を用いたPWM
制御を行うためのキャリア信号を発生する手段と,前記
キャリア信号と同一周波数で,かつ1/4周期だけ位相
をずらした矩形波信号を発生する手段と,請求項2に記
載の方法で前記正弦波信号と前記キャリア信号から第1
から第4のパルス列信号を生成した後これらの信号に前
記矩形波信号をゲート処理する手段と,該ゲート処理し
た後のパルス列信号でもって前記第1の電力変換部を構
成するスイッチング素子のオン/オフ制御を行う手段と
を設けてなるインバータ装置を用いるのが良い。前記第
1の電力変換部は、直流入力を高周波交流(十数kHz
以上)に変換する高周波インバータブリッジで構成する
のが良く、前記変圧器としては高周波インバータブリッ
ジの入力側と出力側を絶縁する高周波トランスを用いる
のが良く、第2電力変換部は高周波トランスの出力端で
高周波交流を整流するためのダイオードブリッジで構成
するのが良い。
【0020】また、前記リアクトルには整流波形を平滑
し,高周波成分を除去させるようにし、第3の電力変換
部は低周波(例えば50/60〜数百Hz)で折返し制
御する低周波インバータブリッジで構成するのが良い。
【0021】さらに前記本発明のインバータ装置に対
し、前記変圧器の二次側にさらに中間タップを設け、そ
の中間タップからの線を低圧単相3線式配電線の中性線
に接続し、前記リアクトルを前記第2の電力変換部の出
力2線に接続し、該2線それぞれと前記中間タップから
の線との間に上下対称にコンデンサを接続し、前記第3
の電力変換部の出力2線が低圧単相3線式配電線の中性
線以外の各線に接続されるようにするとより好ましい。
【0022】
【作用】本発明の制御方法によれば、PWM変調された
パルス列をひとつ置きに反転するだけで必要とする高周
波交流信号が得られる。そして、この反転は例えば、4
種類のパルス列信号でインバータブリッジを構成するス
イッチング素子のゲートを駆動することで得られる。
【0023】さらに請求項2記載の方法によれば、PW
M変調されたパルス列がひとつ置きに正負の反転した高
周波交流はキャリア信号の周波数と同じになる。尚、こ
の場合、前記キャリア信号の反転信号の代りに正弦波信
号の反転信号を用いても良く、同様の結果が得られる。
【0024】また、変圧器の一次側が,PWM変調され
たパルス列がひとつ置きに正負の反転した交流で励磁さ
れるように制御されると,該変圧器の二次側では一次側
電圧を変圧した同様のPWM変調されたパルス列がひと
つ置きに正負の反転した高周波交流が出力される。そこ
でこの高周波交流を整流することにより,一方の側に連
続したPWM変調されたパルス列出力に変換する。
【0025】一方、本発明のインバータ装置によれば、
高周波トランスの一次側をPWM変調されたパルス列が
ひとつ置きに正負の反転した,キャリア周波数と同じ周
波数を有する高周波交流で励磁させるインバータ制御方
式を採用した結果,高周波トランスの二次側出力波形も
PWM変調されたパルス列がひとつ置きに正負の反転し
た高周波交流波形となっているため,高周波トランスの
後段に設けられたダイオードブリッジは,前記PWM変
調され,ひとつ置きに正負が反転したパルス列信号を整
流して,正側に連続したPWMパルス列波形を得る。そ
してダイオードブリッジの後段に設けたDCリアクトル
によって,平滑され,高周波成分が除去され,前記正弦
波信号と同じ周波数の正弦波交流波形を全波整流したの
と同様の直流波形を得ることができる。さらに後段の商
用周波インバータブリッジにおいて,前記正弦波交流波
形を全波整流したのと同様の直流波形をひとつ置きに正
負を反転する折返し制御を行うことによって正弦波交流
波形を得ることができる。
【0026】さらに、高周波トランスの2次側は中間タ
ップを設けることによって,高周波トランスの二次側は
中間タップとそれ以外の2つの出力線で3つの出力線を
得ることができる。さらに中間タップとそれ以外の2つ
の出力線との間にそれぞれ同電位の2つの線間電圧が発
生し,中間タップ以外の2線間には前記線間電圧の2倍
の線間電圧が発生する。すなわち,合計3つの線間電圧
を得ることができる。そして,この3つの線間電圧でも
って,商用電力系統の低圧単相3線式配電線と連系する
が,上記高周波トランスの2次側の3つの線間電圧は商
用電力系統の正弦波波形にはなっておらず,それぞれ上
述したのと同様にPWM変調されたパルス列がひとつ置
きに正負の反転した高周波交流波形となっている。この
ために,該3つの線間電圧は上記構成におけるダイオー
ドブリッジで一旦整流し,DCリアクトル,コンデンサ
で構成されたローパスフィルタで平滑され,高周波成分
が除去された直流電圧波形(商用周波の正弦波を全波整
流した波形)とし,さらに低周波インバータブリッジの
折返し制御によって商用周波の正弦波交流波形を得る。
【0027】以上のような作用により,本発明のインバ
ータ装置では商用トランスに代って高周波トランスを用
いることができ、小型,軽量化が実現できるとともに,
従来のPWM制御に排他的論理和処理に代表されるゲー
ト処理等を加えるだけという至って簡単な制御手法で安
定した正弦波交流波形を得ることができ,さらに3つの
線間電圧(例えば100VAC,100VAC,200
VAC)を有する出力3線でもって商用電力系統の低圧
単相3線式配電線と連系運転を行うこともできる。
【0028】
【実施例】
実施例1 以下に本発明のインバータ装置の一実施例について第1
図を参照して詳細に説明する。図1は本発明のインバー
タを含む系統連系型太陽光発電システムを示す図であ
る。
【0029】太陽電池2(出力3.5kW,開放電圧2
70Vのものを使用)から出力された直流電力はインバ
ータ1により商用電力系統3と同一の位相,及び周波数
50/60Hzをもつ交流電力に変換され,商用電力系
統3に供給される。
【0030】太陽電池2からインバータ1に入力された
直流電力は高周波インバータブリッジ4において高周波
交流に変換され,高周波トランス5の一次側に供給され
る。尚、本実施例では、16から19KHzの高周波ト
ランスを用いたが、簡単のため特に19KHzのものを
用いた場合で以下説明する。高周波トランス5は太陽電
池2側(一次側)と商用電力系統3側(二次側)とを絶
縁する役割をもち,絶縁された高周波交流は高周波トラ
ンス5の二次側に設けられたダイオードブリッジ6によ
り整流される。そしてDCリアクトル7とコンデンサと
で構成されるフィルタ回路により整流波形に含まれる高
周波成分の除去,および平滑が行われ、全波整流波形状
の直流になる。低周波インバータブリッジ8において,
前記全波整流波形状の直流を低周波(50/60Hz)
で折返し制御をすることにより,低周波の正弦波交流が
得られる。前記高周波インバータブリッジ4と低周波イ
ンバータブリッジ8を構成するスイッチング素子は,制
御回路9,およびゲートドライブ回路10,11によ
り,オン/オフ制御が施される。また,高周波インバー
タブリッジ4前段には,インバータ1への入力電力の変
動を抑える直流コンデンサ12,直流入力電流検出器1
3を設け,またインバータ出力電流検出器14は高周波
トランス5の一次側,もしくは二次側で接続され,低周
波インバータブリッジ8後段には,商用電力系統3側と
の連系,及び切り離しを行う連系リレー15,およびA
Cフィルタ16を設ける。尚、図では一次側に接続され
ているが、二次側に接続することもできる。
【0031】制御回路9は図2に示すように,A/D変
換器17,インバータ1の出力目標値である正弦波信号
(50/60Hz)を生成する信号演算処理部18,前
記正弦波信号と合わせてPWM制御を行うためのキャリ
ア信号(19kHz)発生器19,前記キャリア信号と
同一周波数で,かつ1/4周期だけ位相をずらした矩形
波信号発生器20,反転回路21,前記正弦波信号とキ
ャリア信号を比較する比較回路22,NOT回路23,
XOR(排他的論理和)回路24,から構成され,高周
波インバータブリッジ4の4つのスイッチング素子Q1
〜Q4をオン/オフするパルス列信号を図1のゲートド
ライブ回路10に出力する。
【0032】上記構成において,高周波インバータブリ
ッジ4は太陽電池2からの直流電力を高周波交流(19
kHz)に変換し,高周波トランス5を用いて入出力の
絶縁を実現する。高周波インバータブリッジ4における
オン/オフ制御は図2をもとに以下のように行われる。
まず,信号演算処理部18で生成されたインバータ1の
出力目標値である正弦波信号(50/60Hz)とキャ
リア信号(19kHz)とを比較することにより得られ
る第1のパルス列信号,第1のパルス列信号を反転した
第2のパルス列信号,および前記キャリア信号を反転し
た反転キャリア信号と前記正弦波信号とを比較すること
により得られる第3のパルス列信号,第3のパルス列信
号を反転した第4のパルス列信号を得る。次に矩形波信
号発生器20から生成された前記キャリア信号と同一周
波数で,かつ1/4周期だけ位相をずらした矩形波信号
と,前記第1〜第4のパルス列信号のそれぞれをXOR
回路24により排他的論理和処理して第1’〜第4’の
パルス列信号を得る。そして,これら第1’〜第4’の
パルス列信号を図1に示すゲートドライブ回路10へ出
力し,前記高周波インバータブリッジ4を構成する4つ
のスイッチング素子のオン/オフ制御を行う。ここで一
連の前記パルス列信号(第1〜第4,第1’〜第4’)
を図3に示す。図3中の正弦波信号に対するキャリア信
号以下の信号は数十〜数百kHzの高周波で示されるべ
きだが,ここでは,模式的に簡略化している。このオン
/オフ制御の結果,前記高周波トランス5はPWM変調
されたパルス列がひとつ置きに正負の反転したキャリア
信号の周波数と同一の高周波(19kHz)Eiで励磁
される。
【0033】またこの際のパルス列信号のゲートドライ
ブ回路10への出力タイミングに関しては,商用電力系
統3の電圧信号Voutと同期をとることにより行われ
る。その結果,インバータ出力電流は商用電力系統電圧
と同位相に制御される。
【0034】以上説明したように,高周波トランス5の
出力波形は,PWM変調されたパルス列がひとつおきに
正負の反転した高周波交流波形となっているため,高周
波トランス5の後段に設けられたダイオードブリッジ6
はひとつおきに正負が反転した前記パルス列信号を整流
し,図3のE0に示すように,正側に連続したPWMパ
ルス列波形を得る。そして図1に示すダイオードブリッ
ジ6後段に設けられたDCリアクトル7とコンデンサと
で構成されたフィルタ回路により,高周波成分の除去,
平滑が行われ,前記正弦波信号と同一な周波数をもつ正
弦波交流波形を全波整流した波形と同等の直流波形が得
られる。さらに,後段の低周波インバータブリッジ8に
おいて,前記全波整流状の正弦波交流波形をひとつ置き
に正負に反転する折返し制御が行われ,正弦波交流波形
が得られる。
【0035】実施例2 図4に示す実施例では,制御回路9において,図2に示
すキャリア信号発生器19,矩形波信号発生器20,反
転回路21,比較回路22,NOT回路23,XOR回
路24を用いず,これらの手段をすべて信号演算処理部
18において処理する。すなわち,図4に示す制御回路
9はA/D変換器17,信号演算処理部18から構成さ
れる。
【0036】信号演算処理部18内で行われる処理につ
いては,PWM演算に関しては,デジタル回路で構成さ
れているため,シーケンス的に処理されるのではなく,
信号演算処理部18に必要な信号を入力することにより
一括的に処理が行われ,その結果,図1の高周波インバ
ータブリッジ4の4つのスイッチング素子をオン/オフ
制御する図3に示す第1’〜第4’のパルス列信号が得
られる。本実施例では,信号演算処理部18は図4にお
けるCPU25,メモリ(ROM26,RAM27),
I/O28,タイマ29から構成される。この構成をも
とに信号演算処理部18内での動作について図3をもと
に説明する。尚,図3のキャリア信号は実際には高周波
で示されるべきだが,ここでは模式的に簡略化してい
る。
【0037】信号演算処理部18では,正弦波信号(5
0/60〜数百Hz)とキャリア信号(数十〜数百kH
z)(一点鎖線)との比較において,前記正弦波信号が
前記キャリア信号を上回ればHighレベルを,下回れ
ばLowレベルとなる第1のパルス列信号と,第1のパ
ルス列信号の反転した第2のパルス列信号と,前記キャ
リア信号を反転した反転キャリア信号(数十〜数百kH
z)(実線)と前記正弦波信号との比較において反転キ
ャリア信号が正弦波信号を上回ればHighレベルを,
下回ればLowレベルとなる第3のパルス列信号と,第
3のパルス列信号の反転した第4のパルス列信号を生成
する演算が行われる。尚、前記において、上回ればLo
wレベル、下回ればHighレベルとしても良い。
【0038】演算手法について,第1のパルス列信号生
成法に関して説明する。まず,前記正弦波信号とキャリ
ア信号(一点鎖線)との交点を求める。各交点間の時間
はパルス列信号のオン時間,またはオフ時間であるパル
ス幅に相当する。次に,このパルス幅を前記正弦波信号
1周期に対して算出する(尚,半周期に対して算出して
もよい)。図4のCPU25内では,前記パルス幅はタ
イマ29のタイマカウントで置き換えられる。そして,
前記正弦波信号1周期に対して算出されたパルス幅に相
当する一連のタイマカウント列をRAM27に一時保存
する。商用電力系統3の電圧信号Voutから作成した同
期信号がI/O28を通して信号演算処理部18に入力
されると一時保存していた前記タイマカウント列をRA
M27から順に読み出してタイマ29に設定する。タイ
マ割込みが発生すると,タイマ29に設定されたタイマ
カウント分だけダウンカウントが行われる。同時に,パ
ルス信号のHighレベルに相当するビット1を,また
はLowレベル相当するビット0をI/Oに28出力す
る。このようにすることで,ダウンカウントが0になる
まで,つまり次のタイマ割込みが発生するまでのダウン
カウント分だけ,Highレベル,またはLowレベル
が維持され,I/O28を通して図1のゲートドライブ
回路10に出力することで一つのパルス幅をもつパルス
信号が生成される。
【0039】以上の操作はROM26内の命令動作を読
み出してCPU25で実行される。そして,これらをR
AM27に一時保存していた前記タイマカウント全てに
対して行うと,前記正弦波信号1周期に対する第1のパ
ルス列信号が生成され,図1のゲートドライブ回路10
に出力されることになる。第2から第4のパルス列信号
についても同様にして生成され、出力される。そしてゲ
ートドライブ回路10では,前記高周波インバータブリ
ッジ4を構成する4つのスイッチング素子のオン/オフ
制御が行われ,この結果,前記高周波トランスはPWM
変調されたパルス列がひとつおきに正負の反転した,キ
ャリア信号の周波数と同一の高周波(数十〜数百kH
z)Eiで励磁される。制御回路9をこのようにデジタ
ル回路で構成すると,制御回路の簡単化が実現される。
【0040】実施例3 第3の実施例のインバータ装置について図5に従って説
明する。本発明のインバータ1は太陽電池2,と既存の
商用電力系統3の間に挿入され,太陽電池2で発電され
る直流電力を50/60Hzの交流電力に変換して,商
用電力系統3に連系して負荷に供給するとともに商用電
力系統3へも電力の逆潮流を行う。ここで,商用電力系
統3の単相3線式配電線の各線の名称を,図5に示すよ
うにそれぞれ中性線o線,u線,v線とする。
【0041】本発明のインバータ1の構成について説明
すると,入力コンデンサ4は日射変動による太陽電池出
力変動による,インバータ1の入力電圧急変を抑制する
ために設けている。またインバータ1に入力された直流
電力はQ1〜Q4のスイッチング素子で構成される高周
波インバータブリッジ4に導かれ直流から交流に電力変
換される。さらに該高周波インバータブリッジ4の出力
は高周波トランス5の1次側に供給されて,ここで電気
的に絶縁される。高周波トランス5の2次側には中間タ
ップが設けられ,この中間タップからの線は連系リレー
15を介して商用電力系統の単相3線式配電線の中性線
o線に接続される。また高周波トランス5の二次側の他
の2線はダイオードブリッジ6の交流入力端子に入力さ
れ,交流から直流に電力変換される。該ダイオードブリ
ッジ6の直流出力端子からの2線は,それぞれ上下対称
にDCリアクトル7a,7b及び各2線と上記中性線と
の間に挿入されたコンデンサ30a,30bが接続され
る。その後,S1〜S4のスイッチング素子で構成され
る低周波インバータブリッジ8に入力され,再び直流か
ら交流に変換される。該低周波インバータブリッジ8の
出力2線は前記連系リレー15,及び前記中性線との間
に上下対称に配置されたフィルタ回路31a,31bを
介して商用電力系統3の単相3線式配電線の上記中性線
o線以外の各2線,u線,v線に接続される構成として
いる。
【0042】次に本発明のインバータの動作について説
明する。まず,上記高周波インバータブリッジ4におい
て,これを構成する4つのIGBT素子(Q1〜Q4)
のゲート駆動信号を正弦波信号(50/60Hz)と高
周波キャリア信号(19kHz)の比較によって生成す
ることで,前記高周波トランス5の一次側は正弦波PW
M変調を施されたパルス列信号でもって励磁される。こ
の時,前記高周波トランス5の一次側を高周波交流(1
9kHz)で励磁する際に,本実施例では前記PWM変
調が施されたパルス列信号がひとつ置きに正負の反転し
た図6のaに示すようなパルス列でもって励磁する。図
中は分かりやすくするために模式的に書いているが,こ
のパルス列の周波数は前記高周波キャリア信号の周波数
と同じ周波数を有している。以上のように高周波交流で
高周波トランス5を励磁するための制御手法として,前
記高周波インバータブリッジ4を構成するIGBT素子
のゲート駆動信号は第1の実施例,もしくは第2の実施
例と同様にして生成する。
【0043】以上のようにして,高周波交流(19kH
z)は高周波トランス5の1次側に供給され,該トラン
スの巻数比に応じた電圧に変圧された高周波交流が該高
周波トランス5の2次側に出力される。ここで該高周波
トランス5は商用電力系統3と太陽電池2とを電気的に
絶縁するという働きと,入力電圧に対する出力電圧を巻
数比に応じた変圧比で変圧する働きを有している。さら
に高周波トランス5の2次側に設けられた中間タップに
よって,該トランスの2次側からは上記中間タップとト
ランス出力2線との間に,それぞれ中間タップとトラン
ス出力の上側線間,及び中間タップとトランス出力の下
側線間,トランス出力上側線間とトランス出力下側線間
の3つの線間電圧が発生する。これら高周波トランス5
の二次側の3つの線間電圧波形も,図6のaに示した一
次側と同様のPWM変調されたパルス列がひとつ置きに
正負の反転した高周波交流である。
【0044】上記3つの線間電圧は次段のダイオードブ
リッジ6で整流され,それぞれ図6のA,B,Cに示す
ように正側に連続したPWM変調されたパルス列の直流
電圧である第1線間電圧,第2線間電圧,第3線間電圧
になる。さらに,ダイオードブリッジ6の出力2線のそ
れぞれに直列に設けられたDCリアクトル7a,7b
と,前記出力2線と前記高周波トランス5の中間タップ
からの出力線との間に上下対称に設けたコンデンサ30
a,30bとで構成されるローパスフィルタを介するこ
とによって,上記第1線間電圧,第2線間電圧,第3線
間電圧は図7のA’,B’,C’に示すように,上記
A,B,Cの直流電圧波形から高周波リップル成分が除
去、平滑化され,低周波の正弦波を全波整流したのと同
様の直流電圧波形となる。
【0045】上記A’,B’で示したローパスフィルタ
出力の第1線間電圧,第2線間電圧と,前記高周波トラ
ンス5の中間タップに接続された線を除いた他の2線間
の線間電圧である第3線間電圧との間には,図7のC’
に示すように第1線間電圧+第2線間電圧=第3線間電
圧の関係がある。ここで前記トランスの中間タップを2
次側巻線の中点に取れば,第1線間電圧と第2線間電圧
は等しく,第3線間電圧は第1線間電圧もしくは第2線
間電圧の2倍の電圧値を有することになる。また,本実
施例では中間タップに接続された1線以外のローパスフ
ィルタ出力2線に流れる電流波形は図7に示すように電
圧波形と同位相の波形である。
【0046】さらに前記第3線間電圧を構成する2線
(中間タップに接続された1線以外)は次段の低周波イ
ンバータブリッジ8に入力される。ここで該低周波イン
バータブリッジ8を構成する4つのIGBT素子(S1
〜S4)のゲート端子を商用周波数でもってS1,S4
とS2,S3を交互にオン,オフ制御する。すなわち図
7に示した各線間電圧の電圧値の谷(0V点)に同期さ
せて,S1,S4がオンの時はS2,S3はオフという
ようにそれぞれ交互にオン,オフ制御を行う。その結
果,前記図7に示した電圧,電流波形は,全波整流され
た形の各正弦波の山が1つ置き上下方向に対称に反転さ
れることになり,図7に示した電圧波形は商用周波の正
弦波交流波形に変換される。さらに,連系リレー15を
介し,前記中性線と,低周波インバータブリッジ8の出
力2線との間にそれぞれ上下対称に配置されたACフィ
ルタ回路31a,31bによって平滑され,高調波成分
除去により波形整形された商用周波交流電圧波形,電流
波形を得ることができる。
【0047】ここでACフィルタ回路31aからの出力
線と前記中間タップの接続された1線との間の電圧を第
1線間電圧,ACフィルタ回路31bからの出力線と前
記中間タップに接続された1線との間の電圧を第2線間
電圧,ACフィルタ回路31a,31bからの出力2線
間の電圧を第3線間電圧とすると図7のA”,B”,
C”にそれぞれ第1線間電圧波形,第2線間電圧波形,
及び第3線間電圧波形を示す。
【0048】ここで上述と同様に第3線間電圧は第1線
間電圧,もしくは第2線間電圧の2倍の電圧値を有する
こととなり,太陽電池2出力の直流電圧に対して,第1
線間電圧,第2線間電圧を100V,第3線間電圧を2
00Vとなるように高周波トランス5の変圧比(本実施
例では定格入力電圧が200VDCであるので,トラン
ス巻数比は1:2.2〜2.7,トランス中間タップは
2次巻線の中点とした)を設計することによって,本イ
ンバータ1は高周波トランス5を用いて装置の小型,軽
量化を実現するとともに,インバータ1の出力として,
中性線を含むu線,o線,v線の3線を有し,それぞれ
の線間電圧が商用電力系統3の単相3線式配電線との連
系可能な線間電圧を有しているため,商用電力系統3の
単相3線式配電線との系統連系も可能となる。
【0049】高周波トランス5は2次側に中間タップを
設ける方法以外に,2次側巻線を2つ用意し,それぞれ
の巻線の巻初めと巻終りを接続し,上記中間タップの代
りとすることも可能である。
【0050】以上のような高周波トランス5に中間タッ
プを設け,これと商用電力系統3の中性線を接続すると
いったインバータ1主回路構成と,高周波トランス5を
PWM変調されたパルス列がひとつ置きに正負の反転し
た高周波交流で励磁するというインバータ制御方式を併
用することによって,本実施例に示すように,従来実現
不可能であった単相3線式配電線と同一の電気方式での
接続が可能である高周波トランスを有したインバータ装
置を実現できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、商
用トランスの代わりに容量比では約1/30,重量比で
は約1/20である高周波トランスを用いることが可能
となり,商用トランスを用いる方式に比べて,インバー
タの小型,軽量化が実現できる。
【0052】さらに、従来のPWM制御に例えば排他的
論理和処理のゲート処理を加えるだけといういたって簡
単な構成で、従来のPWM制御による波形出力と同様の
歪みを十分小さくした正弦波交流波形を得ることができ
る。
【0053】また,商用電力系統の単相3線式配電線と
同一の電気方式での接続が可能である高周波絶縁型のイ
ンバータ装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のインバータ装置のブロック図であ
る。
【図2】実施例1の制御回路のブロック図である。
【図3】実施例1のパルス列信号と矩形波信号との排他
論理和処理によるパルス列信号の生成を説明する図であ
る。
【図4】実施例2の制御回路のブロック図である。
【図5】実施例3のインバータ装置のブロック図であ
る。
【図6】実施例3の各部の波形を説明する図である。
【図7】実施例3の各部の波形を説明する図である。
【図8】従来のインバータ装置のブロック図である。
【図9】従来の正弦波信号とキャリア信号との比較によ
るパルス列信号の生成を説明する図である。
【図10】従来のインバータ装置のブロック図である。
【図11】従来例の波形を説明する図である。
【符号の説明】
1 インバータ 2 太陽電池 3 商用電力系統 4 高周波インバ
ータブリッジ 5 高周波トランス 6 ダイオードブ
リッジ 7 DCリアクトル 8 低周波インバ
ータブリッジ 9 制御回路 10 ゲートドライ
ブ回路 11 ゲートドライブ回路 12 直流コンデ
ンサ 13 直流入力電流検出器 14 インバータ
出力電流検出器 15 連系リレー 16 ACフィル
タ 17 A/D変換器 18 信号演算処
理部 19 キャリア信号発生器 20 矩形波信号
発生器 21 反転回路 22 比較回路 23 NOT回路 24 XOR回路 25 CPU 26 ROM 27 RAM 28 I/O 29 タイマ 30 コンデンサ 31 フィルタ回路 32 インバータ
ブリッジ 33 商用トランス 34 制御回路 35 ゲートドライブ回路 36 PWM変調
発生器 37 誤差増幅器 38 キャリア信
号発生器 39 信号演算処理部 40 正弦波信号
記憶部 41 A/D変換器 42 D/A変換
器 43 信号演算処理部 44 ヒステリシ
ス比較器 45 NOT回路 46 折返し制御
回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から発生する電力を交流に変換
    して負荷あるいは既存の商用電源に供給するインバータ
    装置の制御方法であって,正弦波信号とキャリア信号と
    を用いたPWM制御によるPWM変調されたパルス列の
    正負の極性をひとつ置きに反転し,これにより得られる
    高周波交流信号で入出力間の絶縁を行う変圧器の一次側
    を励磁することを特徴とするインバータ制御方法。
  2. 【請求項2】 前記PWM制御において、正弦波信号と
    キャリア信号とを比較し、正弦波信号がキャリア信号を
    上回れば第一レベルを,下回れば第二レベルを出力する
    ことで第1のパルス列信号を生成し,第1のパルス列信
    号を反転して第2のパルス列信号を生成し,前記キャリ
    ア信号を反転した反転キャリア信号と前記正弦波信号と
    を比較して反転キャリア信号が正弦波信号を上回れば第
    一レベルを,下回れば第二レベルを出力することで第3
    のパルス列信号を生成し,第3のパルス列信号を反転し
    て第4のパルス列信号を生成し、 一方で前記キャリア信号と同一周波数で,かつ1/4周
    期だけ位相をずらした矩形波信号を生成し,該矩形波信
    号と前記第1から第4のパルス列信号のそれぞれとを排
    他的論理和処理することで4種類のパルス列信号を生成
    し、 該4種類のパルス列信号をインバータブリッジを構成す
    る4つスイッチング素子にそれぞれ入力してスイッチン
    グ素子のオン/オフ制御を行うことにより前記キャリア
    周波数と同じ周波数を有する前記高周波交流信号を得る
    ことを特徴とする請求項1のインバータ制御方法。
  3. 【請求項3】 直流を交流に変換する第1の電力変換部
    と,この交流電圧を一次電圧として変圧された二次電圧
    を得るための変圧器と,変圧器二次側の2線が接続され
    る交流を直流に変換する第2電力変換部と,前記第2の
    電力変換部の出力各2線に直列に接続されるリアクトル
    と,さらに前記リアクトルの出力に接続され,直流を交
    流に変換する第3の電力変換部と,前記第1の電力変換
    部と第3の電力変換部を構成するスイッチング素子をオ
    ン/オフ制御する制御回路とで構成され,該制御回路は
    インバータの出力目標値である正弦波信号を生成する手
    段と,前記正弦波信号を用いたPWM制御を行うための
    キャリア信号を発生する手段と,前記キャリア信号と同
    一周波数で,かつ1/4周期だけ位相をずらした矩形波
    信号を発生する手段と,請求項2に記載の方法で前記正
    弦波信号と前記キャリア信号から第1から第4のパルス
    列信号を生成した後これらの信号に前記矩形波信号をゲ
    ート処理する手段と,該ゲート処理した後のパルス列信
    号でもって前記第1の電力変換部を構成するスイッチン
    グ素子のオン/オフ制御を行う手段とを設けたことを特
    徴とするインバータ装置。
  4. 【請求項4】 前記変圧器の二次側にさらに中間タップ
    が設けられ、その中間タップからの線が低圧単相3線式
    配電線の中性線に接続されており,前記リアクトルは前
    記第2の電力変換部の出力2線に接続されており、該2
    線それぞれと前記中間タップからの線との間に上下対称
    にコンデンサが接続されており、前記第3の電力変換部
    の出力2線が低圧単相3線式配電線の中性線以外の各線
    に接続されていることを特徴とする請求項3のインバー
    タ装置。
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