JPH07319287A - 現像ロール - Google Patents

現像ロール

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JPH07319287A
JPH07319287A JP10560894A JP10560894A JPH07319287A JP H07319287 A JPH07319287 A JP H07319287A JP 10560894 A JP10560894 A JP 10560894A JP 10560894 A JP10560894 A JP 10560894A JP H07319287 A JPH07319287 A JP H07319287A
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JP
Japan
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resin layer
conductive
conductive resin
layer
coating layer
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Application number
JP10560894A
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English (en)
Inventor
Akihiro Maeda
晃宏 前田
Mitsutoshi Tomita
光俊 冨田
Jirou Iwashiro
二朗 岩代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 得られる画像の不具合および画像濃度が生じ
ず、長期にわたり良好な画質が得られる現像ロールを提
供する。 【構成】 軸体12の外周に、上記軸体12の外周に沿
ってその外周面が凹凸粗面に形成された導電性樹脂層1
3が形成され、さらに上記導電性樹脂層13表面の凹凸
粗面に沿わせた状態で上記導電性樹脂層13の外周に導
電性被覆層14が形成されている。しかも、上記導電性
樹脂層13と導電性被覆層14は同一組成材料で構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機,プ
リンター等に用いられる現像ロールに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写機は、図5に示す
ように構成され、つぎのようにして複写が行われる。す
なわち、軸1aを中心に矢印方向に回転する感光ドラム
1がコロトロン2により一様に帯電される。3は露光機
構部でここを介して原稿光像のスリット露光8が感光ド
ラム1表面に到達し、原稿像に対応した静電潜像が感光
ドラム1表面に形成される。4はケース4a内に内蔵さ
れた現像ロールであり、層形成部材23の摺接によって
摩擦帯電され、ケース4a内のトナーが付着される。そ
して、感光ドラム1表面の静電潜像に向かってトナーが
飛翔し、感光ドラム1表面にトナー像が形成される。こ
のトナー像が、給紙ローラ6によって矢印のように移送
された複写紙11上に、転写装置5を介して転写され
る。そして、定着ロール7によって複写紙11上に定着
される。このようにして複写が行われる。なお、図にお
いて9は感光ドラム11表面の転写残像や残存トナーを
除去するクリーナー、10は感光ドラム1を零電化して
つぎの帯電に備えさせるイレーサーランプである。
【0003】上記現像ロール4は、一般に、円筒状もし
くは中実状の軸体(導電性基体)と、その外周面に形成
された導電性樹脂層とを備えた構成をとる。このような
現像ロール4において、初期画像の高画質化のためにト
ナーの搬送力の向上を図ることから、現像ロール表面の
導電性樹脂層面を粗面に形成することが行われている。
上記導電性樹脂層の粗面形成方法としては、例えば、導
電性樹脂層形成後、その表面を機械加工(サンドブラス
ト,研磨加工等)することにより粗面形成する方法があ
げられる。また、導電性樹脂層形成材料中に充填剤粒子
を配合して、導電性樹脂層表面を粒子の突出により凹凸
粗面に形成する方法があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記粗
面形成方法により得られた導電性樹脂層を備えた現像ロ
ールを長期間使用すると、画像の不具合,画像濃度の低
下が生ずる。すなわち、上記導電性樹脂層形成後に機械
加工による粗面形成を行うと、層内に分散している粒子
の欠落が生じ、その欠落部分にトナーが堆積して固着
し、トナーの層形成に支障をきたす場合がある。その結
果、得られる画像上に白すじ等の不具合が発生する。ま
た、充填剤を配合した導電性樹脂層形成材料を用い、こ
の充填剤により導電性樹脂層表面を凹凸粗面に形成した
場合、長期間の使用から充填剤粒子の削れ,摩耗による
球形化が発生し、その結果、トナーの搬送量が低下し
て、画像濃度の低下が生起する。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、得られる画像の不具合および画像濃度が生じ
ず、長期にわたり良好な画質が得られる現像ロールの提
供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の現像ロールは、軸体と、上記軸体の外周
に沿ってその外周面が凹凸粗面に形成された導電性樹脂
層と、上記導電性樹脂層表面の凹凸粗面形状に沿わせた
状態で導電性樹脂層の外周面に形成された導電性被覆層
とを備え、上記導電性樹脂層の形成材料と導電性被覆層
の形成材料が同一組成材料で構成されているという構成
をとる。
【0007】
【作用】すなわち、この発明の現像ロールは、外周面を
凹凸粗面に形成した導電性樹脂層の外周に、この凹凸粗
面形状に沿わせた状態で導電性被覆層を形成したロール
である。このように、ロールの最外層表面の凹凸粗面形
状は、充填材の配合もしくは表面の粗面化加工により形
成されたものではなく、内層(導電性樹脂層)外周面の
凹凸粗面形状により形成されたものであり、長期間の使
用によって、充填材粒子の摩耗によるトナー堆積量の低
下が生じたり、粗面化加工による粒子の欠落により、そ
の欠落部分にトナーの堆積・固化が生じたりすることが
ない。したがって、画像濃度の低下が防止され、良好な
画像が得られる。また、導電性被覆層が摩耗し導電性樹
脂層が露出しても、両層は同一組成材料で形成されてい
るため、帯電の度合いの変化に伴う画質の低下が防止さ
れる。
【0008】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
【0009】この発明の現像ロールは、軸体と、上記軸
体の外周に沿って形成された導電性樹脂層と、上記導電
性樹脂層の外周面に形成された導電性被覆層とを備えた
ものである。
【0010】上記軸体としては、導電性を有するもので
あれば特に限定されるものではなく、金属製の中実体か
らなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体
が用いられる。上記軸体の材料としては、アルミニウ
ム,ステンレス等があげられる。
【0011】上記軸体の外周に形成される導電性樹脂層
は、バインダー樹脂を主成分とし、これに導電材を配合
した形成材料を用いて形成される。
【0012】上記バインダー樹脂としては、アクリル樹
脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹
脂,ポリアミド樹脂,シリコン樹脂等があげられる。
【0013】また、上記導電材としては、金属粉末,導
電性化合物,導電性粉末,有機錯体等があげられる。上
記金属粉末としては、アルミニウム粉末,ステレンス粉
末等があげられる。また、上記導電性化合物としては、
c−ZnO,c−TiO2 ,c−SnO2 等の導電性金
属酸化物があげられる。なお、上記「c−」とは導電性
を有するという意味である。そして、上記導電性粉末と
しては、グラファイト,カーボンブラック等があげられ
る。これら導電材は単独でもしくは2種以上併せて用い
られる。これら導電材のなかでも、環境安定性,高分散
性という点から、導電性粉末を用いることが好ましい。
また、2種以上併せて用いる場合は、環境安定性,耐リ
ーク性という点から、導電性粉末と有機錯体の組み合わ
せを用いることが好ましい。
【0014】そして、上記導電材の配合割合は、バイン
ダー樹脂100重量部(以下「部」と略す)に対して1
0〜100部の範囲に設定することが好ましい。特に好
ましくは30〜80部である。すなわち、導電材が10
部未満では、電気抵抗が高くなり、トナーを感光ドラム
上に飛翔させる現像性が劣り、100部を超えると、分
散不良が起こりやすく、耐リーク性の低下傾向がみられ
るからである。
【0015】上記導電性樹脂層形成材料には、上記バイ
ンダー樹脂,導電材以外に、必要に応じて他の添加剤、
SiO2 ,MoS2 ,ガラス繊維,マイカ等を適宜に配
合することができる。
【0016】上記導電性樹脂層の外周に形成される導電
性被覆層の形成材料としては、上記導電性樹脂層形成材
料と同一組成のものが用いられる。このように、導電性
樹脂層形成材料と同一組成のものを用いて導電性被覆層
を形成することにより、長期間の使用から導電性被覆層
が摩耗して内層の導電性樹脂層が露出しても同一組成材
料からなるため、露出部分の急激な帯電度合いの変化が
生じず、その結果、帯電むらによる画質の低下を防止す
ることが可能となる。
【0017】上記導電性樹脂層および導電性被覆層の形
成材料において、バインダー樹脂および導電材の好まし
い組み合わせとしては、高帯電性と帯電制御という点か
ら、バインダー樹脂としてエポキシ樹脂、導電材として
カーボンブラックを用いる組み合わせである。
【0018】この発明の現像ロールは、例えばつぎのよ
うにして製造される。すなわち、まず、導電性樹脂層形
成材料および導電性被覆層形成材料であるコーティング
液を作製する。上記コーティング液は、バインダー樹
脂,導電材およびその他の添加剤を適宜に配合し、ボー
ルミル等で混練し、この混合物に有機溶媒を加えて混
合,攪拌することにより調製される。そして、このよう
にして調製されたコーティング液の濃度は、形成する各
層の厚みに応じて適宜に設定される。すなわち、各層の
厚みはコーティング液の粘度調整が大きな要因となり、
この粘度調整によって設定され、上記粘度はコーティン
グ液の濃度によって決定される。このような観点から、
上記コーティング液の濃度は、導電性樹脂層形成材料に
関しては、30〜60重量%(以下「%」)の範囲に設
定することが好ましい。特に好ましくは40〜50%で
ある。また、導電性被覆層形成材料に関しては、20〜
50%の範囲に設定することが好ましい。特に好ましく
は30〜40%である。
【0019】上記有機溶媒としては、メチルエチルケト
ン,メタノール,トルエン,イソプロピルアルコール,
メチルセロソルブ,ジメチルホルムアミド等があげられ
る。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。特にメチルエチルケトンを用いるのがバインダー樹
脂の溶解性の点で好ましく、2種以上併せて用いる場合
は、塗膜形成時の厚み調整のし易さの点から、メチルエ
チルケトン,トルエン,イソプロピルアルコールを組み
合わせて用いるのが好ましい。
【0020】ついで、上記コーティング液を図1に示す
ような槽19に収容する。一方、金属製の軸体(芯金)
12を準備し、この軸体12を垂直に立てて上記コーテ
ィング液中に繰り返し浸漬する。そして、所定の回数浸
漬を繰り返した後、コーティング液中から軸体12を引
き上げて乾燥し溶剤を除去した後、加熱処理(例えば1
20〜180℃×30分間)を行うことにより樹脂層を
形成する。上記樹脂層を形成した後、この樹脂層表面を
機械加工を施してその表面を凹凸粗面に形成することに
より導電性樹脂層を作製する。上記凹凸粗面加工方法と
しては、サンドブラスト,ショットブラスト,グリット
ブラスト,ウェットブラスト等のブラスト処理による加
工方法、研削ホイールによるロール軸方向縦目研磨加工
等があげられる。特に好ましい加工方法は、トナー搬送
力の維持向上という点からロール軸方向縦目研磨加工で
ある。つぎに、上記導電性樹脂層表面に上記コーティン
グ液を塗布し、もしくは上記導電性樹脂層の形成方法と
同様コーティング液中に浸漬して引き上げた後、乾燥お
よび加熱処理を行うことにより内層の導電性樹脂層表面
の凹凸粗面形状に沿わせて導電性被覆層を形成する。こ
のコーティング液の塗布方法としては、ディッピング
法,スプレーコーティング法,ロールコート法等があげ
られる。このようにして目的の図2に示すような現像ロ
ール(2層構造)15を作製することができる。図にお
いて、12は軸体(芯金)、13は表面が凹凸粗面化さ
れた導電性樹脂層、14は上記導電性樹脂層13表面の
凹凸粗面形状に沿わせた状態で形成された導電性被覆
層、16は軸体12の両端開口に内嵌されたエンドキャ
ップである。この現像ロール15表面は、図3に示すよ
うに、軸体12の外周に、円周方向に凹凸粗面化された
導電性樹脂層13が形成され、この導電性樹脂層13の
凹凸粗面に沿った状態で導電性被覆層14が形成されて
いる。なお、この発明の現像ロールは、上記2層構造に
限定するものではなく、例えば導電性樹脂層13が2層
以上の複数層に分割・形成されたもの等適宜に設定され
る。
【0021】上記現像ロール15において、導電性樹脂
層13の厚みは、10〜100μmの範囲に設定するこ
とが好ましく、特に好ましくは厚み20〜50μmであ
る。そして、上記導電性樹脂層13表面に形成された凹
凸粗面の円周方向の表面粗さ(Ra)がRa=0.5〜
1.0μmに設定されていることが好ましい。特に好ま
しくは0.8〜1.0μmである。すなわち、上記導電
性樹脂層13表面の表面粗さ(Ra)が0.5μm未満
では、導電性被覆層14を凹凸粗面形状に沿わせて形成
することが困難となり、1.0μmを超えると、導電性
樹脂層13を全面均一に被覆させるために厚み15μm
以上を塗布する必要が生じ、導電性樹脂層13の凹凸効
果が失われる傾向がみられるからである。また、平均山
間隔(Sm)がSm=30〜100μmの範囲に設定さ
れていることが好ましい。特に好ましくは平均山間隔
(Sm)がSm=50〜70μmである。
【0022】また、最外層となる導電性被覆層14の厚
みは、5〜15μmの範囲に設定することが好ましく、
特に好ましくは8〜12μmである。すなわち、厚みが
5μm未満では、充分に導電性樹脂層13を被覆させる
ことができず、15μmを超えると、導電性樹脂層13
の凹凸効果が失われる傾向がみられるからである。そし
て、導電性被覆層14表面の円周方向の表面粗さ(R
a)はRa=0.4〜0.8μmに設定することが好ま
しい。特に好ましくは表面粗さ(Ra)がRa=0.6
〜0.8μmである。すなわち、導電性樹脂層14表面
の表面粗さ(Ra)が0.4μm未満では、初期トナー
搬送量が少なく、使用中に濃度低下を引き起こし、0.
8μmを超えると、初期トナー搬送量が多く、トナー飛
散の不具合が生じる傾向がみられるからである。また、
平均山間隔(Sm)をSm=70μm以上に設定するこ
とが好ましい。特に好ましくは平均山間隔(Sm)がS
m=70〜120μmである。
【0023】上記導電性樹脂層13および導電性被覆層
14の厚みは、前述のように各々コーティング液の粘度
によって適宜に調整される。すなわち、導電性樹脂層1
3の厚みを上記好適範囲内に形成するためには、コーテ
ィング液の粘度を150〜300cp程度の範囲内とな
るよう調製することが好ましい。さらに、上記導電性被
覆層14の場合は、コーティング液の粘度を20〜10
0cpの範囲内となるよう調製することが好ましい。
【0024】なお、上記導電性樹脂層13および導電性
被覆層14表面の凹凸粗面の表面粗さ(Ra)は、JI
S B 0601−1982の表面粗さの定義と表示に
より示されるなかの中心線平均粗さ(Ra)である。そ
して、この表面粗さ(Ra)の測定は、触針電気拡大式
表面粗さ測定器(JIS B 0651−1976)を
用いて測定される。また、上記導電性樹脂層13および
導電性被覆層14表面に形成された凹凸粗面の平均山間
隔(Sm)は、平均線が凹凸を切断する平均間隔であ
る。そして、この平均山間隔(Sm)も、上記触針電気
拡大式表面粗さ測定器により測定される。
【0025】図4はこの発明の現像ロールの他の例であ
る。17は導電性を有する中実体である。そして、この
中実体17の外周面に前記円筒体である軸体12と同
様、表面が凹凸粗面化された導電性樹脂層13および導
電性被覆層14が形成されている。
【0026】さらに、上記導電性樹脂層13および導電
性被覆層14を、各形成材料中に配合する導電材等の種
類,割合を調整することにより半導電性領域を有する半
導電性樹脂層13および半導電性被覆層14に形成して
もよい。この発明において導電性領域とは、105 Ω・
cm以下をいい、上記半導電性領域とは、通常、10 5
〜1010Ω・cmの範囲をいう。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明の現像ロール
は、導電性樹脂層の凹凸粗面形状に沿わせた状態で導電
性樹脂層外周面に導電性被覆層が形成されたものであ
り、しかも上記導電性樹脂層の形成材料と導電性被覆層
の形成材料が同一組成材料で構成されている。すなわ
ち、この発明の現像ロールは、従来のロールのような、
ロール表面の粗面化が粗面化加工および充填材の配合に
よるものではなく内層の導電性樹脂層の凹凸粗面に沿わ
せた状態で形成されたものであり、従来のように、粗面
化加工の際に、充填材粒子が欠落し、その欠落部分にト
ナーの堆積・固着が生ずることがない。また、長期間の
使用から充填材粒子の削れ、摩耗が生じ、粒子の球形化
によるトナー搬送量の低下を抑制することができる。さ
らに、長期間の使用により、導電性被覆層が摩耗し内層
の導電性樹脂層が露出しても、両層は同一組成材料を用
いて形成されているため、帯電度合い等に変化が生じ
ず、その結果、画質の低下を防止することができる。し
かも、導電性樹脂層の凹凸粗面が急峻な形状に形成され
ても、その外周に導電性被覆層を形成するため、最外層
はその急峻形状が抑えられソフトな凹凸面となる。この
ため、凹凸粗面の摩耗による急激なトナー搬送量の低下
が生じない。したがって、この発明の現像ロールを、例
えば電子写真複写機に組み込み使用すると、長期間の使
用による画質の低下が防止され、高画質が得られる。
【0028】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0029】まず、下記の方法に従ってコーティング液
を調製した。 〔コーティング液の調製〕下記の表1に示す各原料を用
い同表に示す割合で配合し、ボールミルを用いて混練し
た。ついで、この混合物に、有機溶媒としてメチルエチ
ルケトンを加え、混合,攪拌してコーティング液を調製
した。
【0030】
【表1】
【0031】
【実施例1〜5、比較例1〜3】アルミニウム製円筒体
(外周直径20mm×厚み0.7mm)を準備し、後記
の表2および表3に示すコーティング液槽内に浸漬して
引き上げ(図1参照)、乾燥させた後加熱処理すること
によりアルミニウム製円筒体の外周に導電性樹脂層を形
成した。ついで、上記導電性樹脂層表面に対して後記の
表4に示す粗面化処理を行うことにより上記導電性樹脂
層表面を粗面に加工した。そして、後記表2および表3
に示すコーティング液を用い、上記粗面化された導電性
樹脂層の形成された円筒体を、再度コーティング液槽内
に浸漬して引き上げることにより導電性樹脂層の外周に
導電性被覆層を形成した。つぎに、被覆層を乾燥させ加
熱処理を行うことにより現像ロール(図2参照)を得
た。なお、上記各コーティング液の粘度を表2および表
3に併せて示した。また、上記導電性樹脂層および導電
性被覆層の各々の厚み、各層の円周方向の表面粗さ(R
a)および平均山間隔(Sm)を測定し下記の表2およ
び表3に併せて示した。なお、上記円周方向の表面粗さ
(Ra)および平均山間隔(Sm)は、それぞれつぎの
ようにして測定した。すなわち、測定ワークを専用回転
治具に設置し、条件として、回転速度0.3mm/sに
て、2.5mm駆動し、触針式電気拡大式表面粗さ計に
て測定した。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【従来例1】下記に示す各原料を用い前記と同様にして
コーティング液を調製した。ついで、前記と同様のアル
ミニウム製円筒体を、上記コーティング液中に浸漬して
引き上げ、乾燥させた後加熱処理することによりアルミ
ニウム製円筒体の外周に導電性樹脂層を形成した。この
導電性樹脂層に対して、研削ホイールによるロール軸方
向縦目研磨加工を施すことにより上記導電性樹脂層表面
を粗面加工した。上記粗面加工は、#600研削ホイー
ルを用い、ホイール2000rpmに対し、ローラー回
転600rpmにてロール縦方向に研削することにより
行った。そして、この導電性樹脂層表面の粗面形状を前
記と同様にして測定した。その結果、円周方向の表面粗
さ(Ra)が0.55μm、平均山間隔(Sm)が60
μmであった。
【0036】〔コーティング液の組成〕 エポキシ樹脂 80部 エチレンジアミン 20部 カーボンブラック 50部
【0037】
【従来例2】下記に示す各原料を用い前記と同様にして
コーティング液を調製した。一方、前記と同様のアルミ
ニウム製円筒体を準備し、この円筒体表面に対して縦目
研磨加工(研削ホイール#320,切削時間10秒)を
行うことにより円筒体表面を粗面化した。この円筒体表
面の円周方向の表面粗さ(Ra)が1.0μm、平均山
間隔(Sm)が55μmであった。ついで、この粗面化
された円筒体を、上記コーティング液中に浸漬して引き
上げ、乾燥させた後加熱処理することによりアルミニウ
ム製円筒体の外周に導電性樹脂層(厚み20μm)を形
成した。この導電性樹脂層表面の円周方向の表面粗さ
(Ra)が0.78μm、平均山間隔(Sm)が70μ
mであった。ちなみに、上記導電性樹脂層表面に形成さ
れた粗面は、コーティング液中に配合した充填剤(Si
2 )により形成されたものである。なお、上記円筒体
および導電性樹脂層表面の表面粗さ(Ra)および平均
山間隔(Sm)は前記と同様の方法により測定した。
【0038】〔コーティング液の組成〕 エポキシ樹脂 80部 エチレンジアミン 20部 カーボンブラック 50部 シリカ 20部
【0039】このようにして得られた各現像ロールを、
図5に示す構成の電子写真複写機に組み込み、初期のト
ナー搬送量および画像濃度、および3万枚プリントした
後のトナー搬送量,画像濃度および現像ロール表面の表
面粗さ(Ra)および平均山間隔(Sm)を下記の方法
に従って測定した。これらの結果を下記の表5〜表7に
示す。
【0040】〔トナー搬送量〕ロール表面上に形成され
たトナーを専用吸引機にて吸引し、吸引トナー重量/吸
引部面積にてトナー搬送量(mg/cm2 )を算出し
た。
【0041】〔画像濃度〕現像ロールを複写機に組み込
み、画像出しを行いベタ黒コピーをとった。そして、そ
のコピーの濃度を反射濃度計(マクベス社製)により測
定した。この測定における測定値が1.3以上となると
画像濃度が良好となる。
【0042】〔現像ロール表面の表面粗さおよび平均山
間隔〕前記方法と同様の方法により測定した。
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】上記表5〜表7の結果から、従来例1品は
ロール表面にトナーが堆積・固着して画像にすじが形成
された。また、従来例2品は、ロール表面の充填材によ
る凹凸が摩耗してトナーの搬送量が低下し、画質濃度の
薄いものが得られた。また、比較例1,2品は被覆層の
摩耗により樹脂層が露出して帯電むらが発生した。ま
た、比較例3品は従来例1品と同様に、ロール表面にト
ナーが堆積・固着して画像にすじが形成された。これに
対して、全実施例品はトナー搬送量に関して、初期の値
に対して3万枚プリント後も急激に低下していない。し
たがって、3万枚プリント後も良好な画質を有する画像
が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の現像ロールの製法を示す説明図であ
る。
【図2】この発明の現像ロールの一例を示す断面図であ
る。
【図3】(a)は上記現像ロールの破線で囲まれたA部
分の拡大断面図であり、(b)は(a)のB−B′断面
矢視図である。
【図4】この発明の現像ロールの他の例を示す断面図で
ある。
【図5】電子写真複写機の複写機構を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
12 軸体 13 導電性樹脂層 14 導電性被覆層 15 現像ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体と、上記軸体の外周に沿ってその外
    周面が凹凸粗面に形成された導電性樹脂層と、上記導電
    性樹脂層表面の凹凸粗面形状に沿わせた状態で導電性樹
    脂層の外周面に形成された導電性被覆層とを備え、上記
    導電性樹脂層の形成材料と導電性被覆層の形成材料が同
    一組成材料で構成されていることを特徴とする現像ロー
    ル。
  2. 【請求項2】 導電性被覆層の厚みが5〜15μmの範
    囲に設定されている請求項1記載の現像ロール。
  3. 【請求項3】 導電性被覆層表面の円周方向の表面粗さ
    (Ra)がRa=0.4〜0.8μmに設定され、かつ
    平均山間隔(Sm)がSm=70μm以上に設定されて
    いる請求項1または2記載の現像ロール。
  4. 【請求項4】 導電性樹脂層表面の円周方向の表面粗さ
    (Ra)がRa=0.5〜1.0μmに設定されている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の現像ロール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6389258B2 (en) * 2000-05-29 2002-05-14 Fujitsu Limited Development roller and blade used in development device, and development device and image-forming device having the development roller and blade
US8068772B2 (en) 2007-09-25 2011-11-29 Oki Data Corporation Development device and image forming apparatus

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