JPH0731871A - 膜構造物 - Google Patents

膜構造物

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JPH0731871A
JPH0731871A JP6063082A JP6308294A JPH0731871A JP H0731871 A JPH0731871 A JP H0731871A JP 6063082 A JP6063082 A JP 6063082A JP 6308294 A JP6308294 A JP 6308294A JP H0731871 A JPH0731871 A JP H0731871A
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layer
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hydrophilic polymer
membrane structure
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JP6063082A
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Takeshi Nomoto
毅 野本
Junji Oyama
淳史 大山
Yasuko Tomita
康子 富田
Tomoko Maruyama
朋子 丸山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂質膜を用いた膜構造物に各種の機構を付与
するのに好適な構成を提供すること。 【構成】 脂質層を水相を包含した親水性高分子層で挟
持した構成の1以上を基本構造とし、かつ脂質層の少な
くとも1つにより球面を構成して膜構造物を形成し、所
望の層に機能性分子を担持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物理的あるいは化学的
な作用を行う反応素子、各種分離操作に適用する分離
剤、充填剤、あるいは徐放性剤等として応用する膜構造
物に関する。
【0002】
【従来の技術】脂質は、生体の構成成分として利用され
ており、なかでもリン脂質は生体を構成する細胞の種々
の膜系、例えば原形質膜、核膜、ミトコンドリア膜、ゴ
ルジ体膜、リソソーム膜などの主要構成成分の一つであ
る。このリン脂質は、分子内に親水性基と疎水性基を併
せ持つ両親媒性分子であるため、水溶液に懸濁するとそ
の親水性基に水分子が水和し、疎水性基は水の環境から
排除されるため疎水性基どうしで集合する。集合の仕方
は、水和した水分子を含む親水性基の容積と疎水性基の
占める容積のバランスにより異なり、集合形態に応じ
て、ミセル、二分子膜構造の脂質二重膜、あるいはヘキ
サゴナルII構造等が形成される。このうち、二分子構
造の脂質二重膜、すなわち脂質単分子膜が二層に重層さ
れた形の二分子膜が生体膜の基本的な構造であり、人工
的にもリン脂質の二分子膜で内部に水相を有する閉鎖小
胞(リポソーム)を形成することができ、二分子膜に酵
素や膜蛋白質等も構成成分として加えることができるた
め物質透過や情報伝達などの生体膜解析モデルとして広
く用いられており、さらに各種機能素子への応用が期待
されている。例えば、生体膜から抽出精製した一連の酵
素等をリポソームの膜に組み込み、その機能を膜面に対
する配向性も含めた上で評価すること(再構成)は、多
数の細胞内小器官を含む複雑な膜系である細胞生命活動
(例えば、情報受容、エネルギー変換、能動輸送、生合
成等)を解析する上で有力な手段である。実際に、ミト
コンドリア内膜におけるエネルギー変換メカニズムが、
化学浸透圧説(Mitchell,P.:Nature
(Lond.)191,144−148(1961))
に従うものであることが、バクテリオロドプシンとAT
P合成酵素の共役再構成のモデルを用いた実験によって
証明された(Racker,E. and Stoec
kenius,W.:J. Biol. Chem.,
249,662−663(1974))。
【0003】更に、このような再構成系を工学的に利用
したものとして、特開昭61−12438号公報に記載
のバクテリオロドプシンを利用したものを挙げることが
できる。すなわち、この系は、リポソームの膜に高度好
塩菌から抽出精製したバクテリオロドプシンとATP合
成酵素を担持させた構成を有するもので、リポソーム内
外の条件を適宜設定し可視光を照射すれば、膜に担持さ
せたバクテリオロドプシンの機能によってリポソーム外
の水相からリポソーム内の水相へプロトンが輸送され、
その結果リポソームの膜を隔ててプロトンの電気化学ポ
テンシャル(膜電位)が形成される。そこで、リポソー
ムの外側の水相にADPと無機リン酸を供給しておけ
ば、膜に共存させたATP合成酵素がこの電気化学ポテ
ンシャルを利用してADPと無機リン酸からATPを合
成することができる。さらに、リポソームの外側の水相
にルシフェラーゼを配置しておけば、合成されたATP
を利用したルシフェリンの分解による発光を起すことも
可能である。
【0004】また、リポソームが水溶性物質を内部の水
相に保持できることからマイクロカプセル等の薬剤カプ
セルとしての応用も期待されている。
【0005】更に、脂質の自己組織性を工学的に利用し
て生体膜を模倣した脂質膜を開発しようとする試みもあ
る。このような試みとしては、例えば、気液界面に展開
した脂質単分子膜(ラングミュアー膜、L膜)を基板上
に平面膜として移し取り積層したもの(LB膜)や、水
溶液中に配置した仕切り板上の小孔に脂質二分子膜を形
成させたもの(黒膜、BLM)、あるいはキャスト膜な
どを挙げることができる。また、LB法において高分子
ゲルと脂質二分子膜の複合化による平面構造をもつ安定
な脂質膜に関する提案もある(特開平5−7770号公
報)。
【0006】これらの脂質膜に所望の物理化学的機能を
付与する方法としては、膜の構成要素に機能性脂質分子
を用いたり、所望の物理化学的機能を得るために必要な
機能性分子を脂質膜内あるいは脂質膜上に担持させる方
法がある。例えば、有機金属錯体(フェロセン、ルテニ
ウム錯体、フタロシアニン誘導体等)や会合体形成能を
もつ機能性色素(スクアリリウム誘導体)を膜中に担持
させたものや、膜材料として複数の機能性原子団を有す
る両親媒性化合物や高分子化合物を用いたものなどを挙
げることができる。
【0007】また、蛋白質を原料とした生物機能性素子
の研究開発例としては、蛋白質LB膜や蛋白質2次元結
晶、脂質単分子膜に蛋白質と特異的に結合するリガンド
を導入することによって3次元的に機能性分子を積層す
る試みもある(Uzgiris,E.E.,Krong
rg,R.D.:Nature,301,125−12
9(1983)参照)。
【0008】あるいは更に、担体上に脂質膜層を設けた
粒子を、生体物質の分離に使用した例もある(特表平3
−502836)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】生物の高度な機能は、
複数種類の酵素の連携により達成されている。従来の脂
質膜は、生物の有する多数の酵素の内、疎水性で膜に担
持可能な酵素を再構成する場としてのみ活用されてき
た。すなわち、その機能は生体膜の果たす機能のみに限
定されていた。生物の高度な機能を工学的に応用するに
は、生体膜の機能と、水溶性分子の機能を連携させる構
造物が必要である。さらに、生体膜は様々な系(原形質
膜、核膜、ミトコンドリア膜、小胞体膜など)で機能分
化しており、またこれらの膜系によって内包されている
水溶性分子にも種類や濃度に差がある。このことは多段
階酵素反応におけるフィードバック阻害を回避し、望ま
しい方向に反応を進める上で重要な役割を果たしてい
る。したがって、生物機能の模倣系においても、それぞ
れの機能分子が、別個の場所に、適正な濃度で区画分け
される構造でなければならない。このような観点から、
従来提案されてきた構造物の問題点を指摘するなら次の
様になる。
【0010】リポソームは、異なる成分の膜を積層する
ことはできない。また、膜の機械的強度に劣っており、
大面積化が困難であった。
【0011】また、特開平5−7770号公報に開示さ
れているようなLB法等により作製される平面膜は、大
面積である反面、膜の流動性に劣り、膜面内での分子種
同士の拡散衝突による相互作用が阻害されていた。ま
た、固定された膜であるために異なる膜面に担持された
分子種同士の相互作用が阻害されていた。さらに、脂質
二分子膜は平面状であり、1つの水溶液相に対峙しうる
脂質膜の種類は最大2に限られていた。
【0012】本発明の目的は、以上述べた従来の膜構造
物の問題点に鑑みなされたものであり、脂質膜を利用し
た構造物の応用範囲の拡大に有用な膜構造物を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の膜構造物は、脂
質層を水相を包含する親水性高分子層で挟持した構成の
1以上を有し、かつ該脂質層の少なくとも1つが球面を
構成することを特徴とする。
【0014】本発明の膜構造物の構成及び形状は目的に
応じて選択される。例えば、球体とした場合の構造の一
例を図1に球心をとおる断面で示す。図1(a)のもの
は水相を包含する親水性高分子層(以下単に親水性高分
子層という)1a、1bが、脂質層2を挟持する構成を
有するものであり、図1(b)の構成は、親水性高分子
層3、4で脂質層6を挟持し、さらに最外層を脂質層7
で被覆した構造の例である。これらの構成における各層
は球面を構成する球面層であり、各層によって同心の球
面が形成されている。更に、図2に示すように、一つの
球体の中に複数の球体を封入した構成を取ることもでき
る。
【0015】また、基体を用いて本発明の膜構造物を形
成することにより、基体に合せた形状の膜構造物を得る
ことができる。図3の構成は、円柱状基体9の外周壁に
親水性高分子層11、13と脂質層10、12を交互に
積層したものである。
【0016】一方、図4(a)、(b)に示すように、
平面層(親水性高分子層1)中に球体膜構造物41の多
数を分散させた構成を取ることもできる。この球体構造
物としては図1、2に示す構成のものなど種々の構成の
ものが利用できる。
【0017】以上の本発明の膜構造物における複数の親
水性高分子層は、層厚や組成に関して同一であっても、
異なる組合せが存在していても良く、脂質層を複数設け
る場合も同様である。また、図1(b)、図2に示され
たように、最外層に脂質層などを設けても良い。
【0018】本発明の膜構造物における親水性高分子層
と脂質層との間は所望に応じて架橋されていてもよく、
どの層とその層を架橋するかは目的や層の組成等に応じ
て選択される。このように親水性高分子層と脂質層との
間を架橋することで、膜構造の安定化を図ることができ
る。
【0019】本発明の膜構造物の有する脂質層として
は、用途に応じた構成のものが用いられるが、両親媒性
脂質分子を基本構成要素とする脂質膜を好ましいものと
して挙げることができる。この両親媒性脂質分子の膜と
しては、目的に応じて、単分子膜や二分子膜を用いるこ
とができる。このような脂質膜を形成するための脂質と
しては、両親媒性物質として知られている各種物質、例
えばホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホ
スファチジルエタノールアミン、N−メチルホスファチ
ジルエタノールアミン、N,N−ジメチルホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジン酸、ホスファチジ
ルイノシトール、ホスファチジルグリセロール等のリン
脂質およびそれらの対応するリゾリン脂質、並びに各種
脂肪酸等を挙げることができる。
【0020】脂質二分子膜内における脂質分子の運動
性、すなわち脂質二分子膜の流動性は、その相状態によ
って規定され、液晶相で脂質膜は流動的であるが、ゲル
相で流動性は失われる。したがって、脂質二分子膜に機
能性分子を含有させる場合で、それらの膜内での拡散運
動性を利用してその機能を効率良く引き出すことを意図
する際には、脂質二分子膜は使用温度付近で液晶相にあ
ることが必要である。脂質の相転移現象に関する熱力学
については、「生体膜−分子構造と機能」(ロバート
B ゲニス著、シュプリンガー・フェアラーク東京
(株)出版、59〜69項)、あるいは「リポソーム」
(野島庄七、砂本順三、井上圭三編、南江堂出版、第4
章)に詳しく述べられている。混合脂質系のゲル/液晶
相転移温度に関しても、ここに述べられている熱力学的
パラメータの組合せを考慮しながら、DSC(示差熱分
析)等により経験的に決めることができる。
【0021】脂質層と親水性高分子層との間に架橋構造
を導入することは、前述のように脂質層の安定性を増大
させる反面、脂質膜の流動性を減少させるので使用目的
に応じて架橋構造の導入率を変化させることが好まし
い。また、親水性高分子が脂質の相転移温度及び使用温
度付近で相転移を起こすとその体積変化により脂質層を
破壊するので、使用する脂質種と親水性高分子の組合せ
を、それらの相転移温度によって選択することが必要で
ある。
【0022】本発明の膜構造物の親水性高分子層は、脂
質層に隣接して設けられるもので、水相中で、親水性高
分子形成用の単量体を重合させ、更に必要に応じて架橋
する方法や、水溶性の親水性重合体を架橋する方法等に
より形成することができ、得られる高分子層は水相を包
含したものとなる。親水性高分子形成用の単量体として
は、例えば、スチレンスルホン酸、アクリル酸、メタク
リル酸等の酸性単量体、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−メチルオキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド等の塩基性単量体、更
にはアルギン酸、プルラン等の多糖類、フィブリン、コ
ラーゲン等のポリペプチドなどの水溶性高分子、更には
これらの高分子の一種以上を用いることができる。
【0023】単量体の重合にラジカル重合を利用する場
合の重合開始剤は、用いる単量体の種類に応じて選択さ
れるが、例えば過酸化ベンゾイル、アゾビスブチルニト
リル、過酸化ニトリル、過酸化アセチル、過硫酸塩等を
用いることができる。また、例えばリボフラビン等の光
増感剤を用いて光ラジカル重合を行うこともできる。更
にアルギン酸などの脂肪酸をカルシウムイオンやマグネ
シウムイオンの存在下で架橋してゲル化して親水性高分
子層を得ることも可能である。
【0024】親水性高分子層においても、そこに包含さ
せる水相の割合や、重合度あるいは架橋度を調整するこ
とで、該層に含有させた物質に層内における移動性を付
与でき、より効率良い反応を得ることができる。
【0025】親水性高分子層が包含する水相の割合は重
合の際のモノマー濃度等を選択することにより調節で
き、またその層厚や該層を構成する高分子の重合度等
は、高分子化反応の遅延剤、禁止剤の添加、光重合の際
には光照射の停止などによって調節することができる。
用いる単量体の種類によっても異なるが、ラジカル重合
の禁止剤としては、ヒドロキノンスルホン酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸ナトリウム、2,2,5,5−テト
ラメチルピロリジン−1−オキシル−3−カルボン酸ナ
トリウム、2,2,5,5−テトラメチルピロリン−1
−オキシル−3−カルボン酸ナトリウム、2,2,5,
5−テトラメチルピロリン−N−オキシド−3−カルボ
ン酸ナトリウム、チオニン、塩化鉄、塩化銅、塩化亜
鉛、フェロシアン化カリウム等のラジカル重合禁止剤を
挙げることができる。
【0026】脂質層と親水性高分子層との間に架橋構造
を付与する場合には、例えば蛋白質の化学修飾の分野で
用いられている公知の架橋方法が利用できる。例えば、
カルボキシル基と、アミノ基または水酸基との間に架橋
反応を得るには、例えばカルボジイミド等のこれらの基
の間で脱水縮合反応による架橋構造を形成し得る試薬が
利用できる。このような試薬を用いれば、例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体
から得られる部分とホスファチジルエタノールアミン等
のアミノ基を有する両親媒性化合物との間を架橋するこ
とができ、同様にアクリルアミドから得られる部分と脂
肪酸との間、アクリルアミドから得られる部分とホスフ
ァチジルセリンとの間を架橋することができる。アミノ
基とチオールとの間での架橋反応は、例えばN−スクシ
ンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネー
ト等の試薬を用いて行うことができ、このような試薬に
よって例えばチオール基を有するペプチド性高分子とア
ミノ基を有する両親媒性化合物の間を架橋することがで
きる。
【0027】次に、本発明の膜構造物の製造方法の一例
について説明する。例えば、図1の球体膜構造物の製造
においては、先ず、親水性高分子層形成用の水溶性単量
体、脂質膜形成用の両親媒性化合物、水及び有機溶媒か
ら油中水型のエマルジョンを形成する。このエマルジョ
ンにおいては、水溶性単量体を含む水小粒の表面に両親
媒性化合物の単分子膜が、その親水性部分を小粒内部の
水相に、疎水性部分を小粒外部の有機溶媒相(油相)に
向けて配向する。必要に応じて両親媒性化合物に水溶性
単量体を架橋したものを用いておけば、両親媒性化合物
に架橋された単量体及び水相に含まれる単量体の重合反
応によって、小粒内に形成される親水性重合体層と両親
媒性化合物から形成される膜層との間に架橋構造を形成
することができる。すなわち、両親媒性化合物の単分子
膜は、小粒内部の水溶性単量体の重合に伴って部分的に
親水性高分子層に架橋により固定される。その結果、架
橋度に反比例して流動性を保った両親媒性化合物単分子
膜で親水性高分子層が覆われた球体膜粒子が得られる。
なお、粒子内部における水溶性単量体の重合方法は、用
いた単量体の種類によって選択される。
【0028】なお、油相を形成する有機溶媒としては、
水に難溶性のもので、例えば脂肪族炭化水素系溶剤(n
−ヘキサン、ベンジン等)、芳香族系溶剤(ベンゼン、
キシレン、トルエン等)、クロロホルム、四塩化炭素等
が利用でき、水との液液界面に脂質層形成用の両親媒性
化合物の単分子膜が形成できるものであれば特に限定さ
れない。
【0029】こうして得られた球体膜粒子は、表面に両
親媒性化合物の疎水性部分が突き出しているために、水
中では安定に分散しないが、例えばジエチレングリコー
ル、ホルムアミド、アセトニトリル、シクロヘキサン等
の極性の低い溶媒または例えばコール酸ナトリウム、β
−D−オクチルグルコシド、CHAPS(商品名:3−
[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1
−プロパンスルホネート、Cal Biochem
製)、Tween(商品名:ポリオキシエチレンソルビ
タンの脂肪酸エステル、Atlas Powder C
o.製)、Triton X100(商品名:ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、Rohm &
Haas Co.製)等の界面活性剤を含む水溶液には
安定分散可能である。低極性溶媒や界面活性剤の濃度
は、球体膜粒子の構成や両親媒性化合物の単分子膜と親
水性高分子層との間の架橋度等に応じて設定される。こ
の球体膜粒子を低極性溶媒や界面活性剤を含む水溶液に
分散させ、そこに両親媒性化合物を加え、溶媒の極性を
高くするか、または界面活性剤の濃度を下げていくと、
後から加えた両親媒性化合物の分子が球体膜粒子表面側
にその疎水性部分を配向して付着し、脂質二分子膜から
なる脂質層がその表層表面に形成される。この球体膜粒
子を分散する水相に後から加える両親媒性化合物の形態
は、低極性溶媒を用いた際には逆ミセルとして、また界
面活性剤を用いた場合には同じ界面活性剤のミセルとし
て加える。溶媒の極性を高くしていく手段としては逆相
蒸発法等が、また界面活性剤の濃度を下げていく手段と
しては、希釈法、透析法、ゲル濾過法等を用いることが
できる。後から加える両親媒性化合物の量は、脂質二分
子膜の形成に十分な量とされ、過剰量の使用は目的とし
ないリポソームの形成や脂質膜の3分子層以上の多層化
を招くので好ましくない。目的としないリポソームが形
成された場合の除去は、例えば密度勾配遠心分画法やゲ
ル濾過法によって達成することができる。脂質膜の二分
子膜層目の形成の際に所望の膜結合性の機能性分子を共
存させることで、機能性分子を脂質層に担持させること
ができる。また、脂質層を構成する二分子膜の内層と外
層とで組成を変化させることができる。また、後で加え
る両親媒性化合物にも脂質層の上に積層される親水性高
分子層形成用の単量体と架橋できるものを加えても良
い。
【0030】次に、この脂質二分子膜からなる脂質層を
表層とする球体膜粒子の表層上に親水性高分子層を更に
積層する。この第2の親水性高分子層の積層には、例え
ば、重合開始剤や光重合開始のための増感剤等を球体膜
粒子内部に封入した後、これを親水性高分子層形成用の
水溶性単量体を含む媒体中に分散させ、球体膜粒子内に
封入した重合開始剤や光重合開始のための増感剤等を球
体膜粒子外に漏出させ、必要に応じて光照射して球体膜
粒子周壁での等方的重合を行う方法が利用できる。
【0031】重合開始剤等の球体膜粒子内への封入や球
体膜粒子内からの漏出には、温度条件による脂質層の相
転移を利用することができる。すなわち、脂質二分子膜
の低分子物質に対する透過性は膜の相転移温度付近で最
大になるので、球体膜粒子を重合反応開始用の試薬を含
む溶液中に分散させた状態で相転移温度に置くことによ
って、球体膜粒子内に試薬を浸透させることができる。
試薬の浸透が完了したところで、球体膜粒子の置かれて
いる温度条件を膜透過性の低いあるいは失われる状態に
変化させることで、球体膜粒子内に試薬を封入すること
ができる。更に、この球体膜粒子の置かれている温度条
件を、再び相転移温度付近にすると、封入した試薬の膜
透過性が得られ、球体膜粒子内から試薬を漏出させるこ
とができるので、この時外水層を水溶性単量体を含む水
溶液に置換しておくことによって、球体膜粒子周壁に等
方的な高分子層を構築することができる。
【0032】適当な時点で重合反応を止めることで脂質
層上の親水性高分子層に所望の層厚を付与することがで
きる。重合反応の停止は、光照射の停止、重合禁止剤の
添加などによっておこなうことができる。親水性高分子
層への機能性分子の担持は、水溶性単量体の水溶液中に
機能性分子を混在させることにより達成できる。また、
先に形成された脂質層の外層の構成成分として親水性高
分子層形成用の水溶性単量体が架橋されたものを用いた
場合には、脂質層と親水性高分子層との間に架橋構造を
得ることができる。
【0033】こうして得られた球体膜粒子の表層上に更
に脂質層、親水性高分子層を交互に積層するには、上述
の操作を繰り返せばよく、各積層段階で層の組成を変化
させることもできる。
【0034】次に、基体表面に本発明の膜構造物を形成
する場合について説明する。ここで用いられる基体は、
得られる膜構造物の用途に応じて選択される。例えば、
膜構造物に物理的強度を付与する目的であれば、ガラ
ス、雲母、ポリ塩化ホスホニトリル等各種プラスチッ
ク、シリコーン等の無機及び高分子材料からなる基板、
中空糸など各種繊維、あるいは電気的な機能を利用する
場合には、金属、グラファイト、半導体等の導電体から
なる基板、化学修飾電極、高分子被覆電極などを用いる
ことができる。
【0035】基体表面の親水性(疎水性)が積層構成に
影響を与えるので、基体表面の性質を目的に応じて調節
しておくと良い。例えば、基体表面が親水性を有する場
合には、基体表面には親水性高分子層、あるいは親水性
部分が基体表面側に配向した脂質層が形成される。ま
た、基体表面が疎水性であると、基体表面には疎水性部
分が基体表面側に配向した脂質層が形成される。
【0036】基体上に本発明の膜構造物を形成する手順
は、先に述べた球体膜構造物を形成する場合と基本的に
同じである。例えば、基体上で親水性高分子層形成用の
単量体の重合を行って、親水性高分子層を形成し、次
に、これを脂質層形成用の両親媒性化合物を含む有機溶
媒中に浸漬すると、基体上の親水性高分子層の上面に両
親媒性化合物がその親水性部分を親水性高分子層表面に
配向された単分子膜層が形成される。その際、両親媒性
化合物として、先に形成された親水性高分子層との架橋
が可能な構成を有するものを加えておけば、親水性高分
子層と脂質層との間に架橋構造を得ることができる。以
下、上述した方法と同様にして、脂質層の二分子膜化、
親水性高分子層及び脂質層の形成を行って所望の層数の
膜構造物を得ることができる。
【0037】本発明の膜構造物は、薬剤、あるいは目的
に応じた機能性分子、更には機能性分子が関与する反応
に用いる各種反応要素等を所定の層に担持させることに
よって、物理化学的作用等を行う反応素子や各種表示素
子、あるいは分離剤、充填剤、DDS(ドラッグ デリ
バリー システム)に応用される徐放性剤、形質転換
剤、バイオリアクター等に応用できる。機能性分子とし
ては、例えば、生化学的触媒反応、光学的応答、立体化
学的分子認識反応、電子伝達反応、膜融合反応等に関与
する酵素、核酸、色素、機能性有機化合物等を挙げるこ
とができる。
【0038】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、以下の実施例で用いたA液〜E液は次の組成
からなる。また、脂質としては不飽和型ホスファチジル
コリンを主成分とし、ホスファチジルエタノールアミ
ン、ホスファチジルセリン、コレステロール等からなる
混合系でゲル/液晶相転移温度(Tc)が5℃のものを
用いた。また、以下の実施例で形成される親水性高分子
層は、水相を包含したゲル状の層として形成されたもの
である。
【0039】A液:7重量%アクリルアミド、1.75
重量%N,N’−メチレンビスアクリルアミド及びN,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TE
MED)を1.25μl/mlの割合で含む水溶液。
【0040】B液:脂質を、トルエンとクロロホルムの
混合溶媒(体積比、7:3)に25mg/1.5mlの
割合で溶解して得た溶液。
【0041】C液:B液に、アクリルアミドを1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド(EDC、PIERCE社製)により架橋結合させた
ホスファチジルセリンを10重量%の割合で加えたも
の。
【0042】D液:B液に、アクリルアミドモノマーを
EDCで架橋結合させたミリスチン酸を約20重量%加
えたもの。
【0043】E液:脂質を水:ジエチルエーテル=1:
3(容量比)の混合溶媒に25mg/1.5mlの濃度
で均一に分散させた液。
【0044】また、光照射は、白色蛍光灯(6W×4
本)を約10cmの距離に置き、均一に照射することに
よって行った。
【0045】実施例1 A液に0.35mg/mlの割合でリボフラビンを加え
た溶液にC液を混合し、油中水型(W/O)エマルジョ
ンを得た。これに白色蛍光灯(6W×4本)を約10c
mの距離に置き、均一に光照射することによって、粒状
の水相内のアクリルアミドを重合させてゲル化するとと
もに、ゲル層の周囲を脂質単分子膜層で覆った球状粒子
(ゲルスフェアー)を得た。重合反応は約20分間で完
了した。このゲルスフェアーの分散液をトルエンで希釈
して遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、さらにト
ルエンへの分散及び遠心分離による回収の操作を繰り返
すことにより、水/有機溶媒界面に配向しなかった余分
の脂質を除いた。続いて、E液に、このゲルスフェアー
を分散させ、室温に放置することによりジエチルエーテ
ルをゆっくりと留去し、ゲルスフェアーの表面の脂質単
分子膜を二分子膜化した。ショ糖の密度勾配遠心分画法
により表層が脂質二分子膜となったゲルスフェアーを回
収した。これを純水に分散して光散乱法により粒径を測
定したところその平均粒径は830nmであった。
【0046】続いて、このゲルスフェアーを0.7mg
/mlリボフラビン水溶液に加え、相転移温度としての
5℃の条件下で暗所に放置した。3時間放置後、温度を
25℃に戻すことでゲルスファアーの内部にリボフラビ
ンを封入した。このゲルスフェアーの分散液を水で希釈
して遠心分離でゲルスフェアーを回収し、更に水への分
散及び遠心分離により回収の操作を繰り返すことによっ
て、不要なリボフラビンを除いた。
【0047】次に、回収したゲルスフェアーをA液に分
散させ、光照射(白色蛍光灯、6W×4本)しながら系
を相転移温度に移行させた、相転移温度条件下に15分
間維持した後、水で希釈し、遠心分離にかけることによ
ってゲルスフェアーを回収した。これを純水に分散して
光散乱法によりその粒径を測定したところその平均粒径
は1.56μmであった。
【0048】回収したゲルスフェアーを水に懸濁させて
C液と混合し、エマルジョンとして表層に脂質単分子膜
を形成した。このエマルジョンをトルエンで希釈してか
ら遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、さらにトル
エンへの分散及び遠心分離による回収の操作を繰り返す
ことによって、ゲルスフェアー表面に配向しなかった余
分の脂質を除去した。更に、これをE液に分散させ、室
温に放置することによりジエチルエーテルをゆっくり留
去してゲルスフェアー表層を脂質二分子膜とした。この
ゲルスフェアーをショ糖密度勾配遠心分画法により回収
した。これを純水に分散して光散乱法によりその粒径を
測定したところ、1.76μmであった。こうして得ら
れたゲルスフェアーは中心から表層に向けて第1の親水
性高分子層、第1の脂質層、第2の親水性高分子層及び
第2の脂質層がこの順に積層された図1(b)に示す型
の球状膜構造物であった。
【0049】実施例2 A液に0.35mg/mlの割合でリボフラビンを加え
た溶液とD液とを混合し、W/O型エマルジョンを得
た。これに光照射(白色蛍光灯、6W×4本)して、水
相内のアクリルアミドを重合してゲル化し、ゲル層の周
囲を脂質単分子膜層で覆った球状粒子(ゲルスフェア
ー)を得た。このゲルスフェアーの分散液をトルエンで
希釈してから遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、
さらにトルエンへの分散及び遠心分離による回収の操作
を繰り返すことにより、水/有機溶媒界面に配向しなか
った余分の脂質を除いた。続いて、脂質を0.8%(重
量/容量)のオクチルグルコシド水溶液中でミセルとし
た溶液にこのゲルスフェアーを加えて分散させた後、透
析チューブに移して、室温で水に対して12時間透析す
ることによりゲルスフェアーの表層を脂質二分子膜とし
た。ショ糖の密度勾配遠心分画法により表層が脂質二分
子膜となったゲルスフェアーを回収した。これを純水に
分散して光散乱法により粒径を測定したところ平均粒径
が830nmであった。
【0050】続いて、このゲルスフェアーを0.7mg
/mlリボフラビン水溶液に分散させ、相転移温度とし
ての5℃の条件下で暗所に放置した。3時間放置後、温
度を25℃に戻すことでゲルスファアーの内部にリボフ
ラビンを封入した後、水で希釈してから遠心分離により
ゲルスフェアーを回収し、さらに水への分散及び遠心分
離による回収の操作を繰り返すことによって、不要なリ
ボフラビンを除いた。
【0051】このゲルスフェアーを更に、A液に分散さ
せ、光照射(白色蛍光灯、6W×4本)しながら系を氷
水中に放置した。水で希釈し、遠心分離にかけることに
よってゲルスフェアーを回収した。これを純水に分散し
て光散乱法によりその粒径を測定したところその平均粒
径は1.56μmであった。
【0052】次に、このゲルスフェアーの水懸濁液を、
C液と混合し、エマルジョンとして表層に脂質単分子膜
を形成した。次に、このエマルジョンをトルエンで希釈
してから遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、さら
にトルエンへの分散及び遠心分離による回収の操作を繰
り返すことによって、ゲルスフェアー表面に配向しなか
った余分の脂質を除去した後、これを脂質を0.8%
(重量/容量)オクチルグルコシド水溶液中でミセルと
した溶液に加えて分散させ、これを透析チューブに移
し、室温で水に対して12時間透析することによりゲル
スフェアー表層の脂質膜を二分子膜化した。ゲル濾過に
より表層が脂質二分子膜であるゲルスフェアーを回収し
た。これを純水に分散して光散乱法により粒径を測定し
たところ平均粒径1.82μmであった。こうして得ら
れたゲルスフェアーは中心から外側に向けて第1の親水
性高分子層、第1の脂質層、第2の親水性高分子層及び
第2の脂質層がこの順に積層された図1(b)に示す型
の球状膜構造物であった。
【0053】実施例3 A液に0.37mg/mlの割合でリボフラビンを加え
た溶液とC液とを混合し、W/O型エマルジョンを得
た。これに光照射(白色蛍光灯、6W×4本、距離10
cm、20分間)して、水相内のアクリルアミドを重合
してゲル化し、ゲル層の周囲を脂質単分子膜層で覆った
球状粒子(ゲルスフェアー)を得た。このゲルスフェア
ーの分散液をトルエンで希釈してから遠心分離によりゲ
ルスフェアーを回収し、さらにトルエンへの分散及び遠
心分離による回収の操作を繰り返すことにより、水/有
機溶媒界面に配向しなかった余分の脂質を除いた。続い
て、脂質を0.8%(重量/容量)のオクチルグルコシ
ド水溶液中でミセルとした溶液(脂質含量1mg/m
l)にこのゲルスフェアー(湿重量1.0g)を加えて
分散させ、更にオクチルグルコシドで可溶化したバクテ
リオロドプシン8.5mgをこれに加えた後、透析チュ
ーブに移して、室温で水に対して12時間透析すること
によりゲルスフェアーの表層を脂質二分子膜とするとと
もにバクテリオロドプシンをこの膜中に再構成した。シ
ョ糖の密度勾配遠心分画法により表層が脂質二分子膜と
なったゲルスフェアーを回収し、膜電位感受性の蛍光色
素であるオキソノールV(bis−[3−phenyl
−5−oxoisoxazol−4−yl]penta
methineoxonol;Molecular P
robes.社製、エタノール溶液)の適量添加により
表層の脂質層を蛍光標識した。これを純水に分散して光
散乱法により粒径を測定したところ平均粒径が1.25
μmであった。
【0054】続いて、このゲルスフェアーを0.4M塩
化カルシウム水溶液に加え、相転移温度5℃で暗所に3
時間放置した。放置後、温度を25℃に戻し、水で希釈
後遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、さらに水へ
の分散及び遠心分離での回収の操作を繰り返して、余分
の塩化カルシウムを除去した。次に、このゲルスフェア
ーを10%アルギン酸ナトリウム(紀文フードケミファ
製)水溶液を加え、相転移温度で攪拌しながら15分間
放置した。続いて、水で希釈し、遠心分離により表層に
アルギン酸ナトリウムゲル層が形成されたゲルスフェア
ーを回収した。純水にこれを分散してその粒径を光散乱
法により測定したところ、平均粒径は2.56μmであ
った。
【0055】ここで、A液に0.37mg/mlの割合
でリボフラビンを溶解させた溶液を水で3倍に希釈した
溶液を用意し、これに上記の表層がアルギン酸ナトリウ
ムゲル層であるゲルスフェアーを分散させ、暗所で2時
間放置することによってゲルスフェアーの外側の溶液を
アルギン酸ナトリウムゲル層内に浸透させた。遠心分離
によってゲルスフェアーを回収し、すぐにこれをB液と
混合し、エマルジョンとした後、光照射(白色蛍光灯、
6W×4本)を行った。トルエンで希釈して遠心分離を
行いゲルスフェアーを回収し、さらにトルエンへの分散
及び遠心分離による回収の操作を繰り返して、配向しな
い余分な脂質を除いた。次に、このゲルスフェアーを、
脂質を0.8%(重量/容量)のオクチルグルコシド水
溶液中でミセルとした溶液に分散させ、透析チューブに
移して、室温で水に対して12時間透析することにより
ゲルスフェアーの表層を脂質二分子膜とした。ゲル濾過
法により表層が脂質二分子膜であるゲルスフェアーを回
収した。これを純水に分散して光散乱法により粒径を測
定したところ平均粒径が2.82μmであった。表層の
脂質二分子膜は膜電位感受性の蛍光色素であるCC
6(1,1’−dihexyl−2,2’−oxaca
rbocyanide;Molecular Prob
es.社製、エタノール溶液)で蛍光標識した。
【0056】このようにして得られたゲルスフェアー
は、その中心からアクリルアミドゲルからなる第1の親
水性高分子層、バクテリオロドプシンが担持されオキソ
ノールVで標識された脂質二分子膜からなる第1の脂質
層、アルギン酸ナトリウムゲルとアクリルアミドゲルの
混合層からなる第2の親水性高分子層及びCC6で標識
された脂質二分子膜からなる第2の脂質層がこの順に積
層された図1(b)に示す型の球状膜構造物である。
【0057】この膜構造物に担持された物質の特性は次
の通りである。 第1の脂質層:バクテリオロドプシン:560nmの
光で励起されプロトンポンプ能を発揮する。オキソノー
ルV:580nmの光で励起され、630nmにピーク
を持つ蛍光を発し、その強度は膜電位に応じて変化す
る。 第2の脂質層:CC6:460nmの光で励起され、
505nmにピークを持つ蛍光を発し、その強度は膜電
位に応じて変化する。
【0058】この構成の膜構造物に可視光を照射すると
第1の脂質層に担持されたバクテリオロドプシンが励起
されて、その外側の第2の親水性高分子層に包含された
水相からプロトンをその内側の第1の親水性高分子層に
包含された水相に輸送する。その結果、第1の親水性高
分子層は酸性となり、第2の親水性高分子層はアルカリ
性となる。すなわち、これらの層間に第1の脂質層を隔
てた膜電位が発生する。更に、表層を構成する第2の脂
質膜の内側の第2の親水性高分子層がアルカリ性となる
ので、第2の脂質膜にも膜電位を生じさせることができ
る。ここで、膜電位に応じて蛍光強度が変化する蛍光色
素であるオキソノールVとCC6が第1及び第2の脂質
膜にそれぞれ担持されているので、上記のバクテリオロ
ドプシンへの光照射下でのプロトンポンプの作用による
膜電位の発生を、これらの蛍光色素からの蛍光強度の変
化として観察することで、得られたゲルスフェアーに所
望の構成が得られているかどうかを確認することができ
る。
【0059】この確認を、図5に示す測定系により行っ
た。この測定系は、光学顕微鏡(オリンパス光学社製:
BH−2型)を利用して構成されたものである。図5に
示した測定系の試料31として、上記のゲルスフェアー
の湿重量1mgを純水0.1mlに懸濁したものをセッ
トした。オキソノールV励起用の光(580nm)を、
光源20からモノクロメータ21、ダイクロイックミラ
ー24(日本真空光学社製:波長490nm以下の光を
入射角45度で反射し、波長490nm以上の光を最大
透過率89%で透過するもの)、全反射ミラー26、収
束レンズ27を通して試料31に入射させた。この励起
光によって励起した色素からの蛍光(630nm)はダ
イクロイックミラー32(日本真空光学社製:波長52
0nm以下の光を入射角45度で反射し、波長520n
m以上の光を最大透過率89%で透過するもの)を経
て、短波長カットオフフィルター33(朝日分光社製、
最大透過率88%、カットオフ波長590nm)を装着
したSITカメラ34(浜松ホトニクス社製、C240
0−08)に入射させて検知させた。
【0060】一方、色素CC6励起用の光(460n
m)を光源22からモノクロメーター23及び上記の光
学系を通して試料に照射し、それによって発光する蛍光
(505nm)を上記の光学系からバンドパスフィルタ
ー35(朝日分光社製:最大透過率88%、透過波長4
90nm〜520nm)を装着したSITカメラ36
(浜松ホトニクス社製、C2400−08)に入射させ
て検知させた。
【0061】この状態で、光源28からモノクロメータ
29及び光ガイド30を介して、試料31にバクテリオ
ロドプシン励起用の560nmの光を2分間照射した。
その際の試料内の蛍光色素からの蛍光の強度の変化を異
なる二種のSITカメラに入力した異なる二種の波長の
蛍光発光信号として、イメージプロセッサ38(浜松ホ
トニクス社製:ARGUS−50)で処理し、処理され
た情報をコンピュータ39(IBM/PC)で解析し、
適宜プリンタ40等に出力した。
【0062】なお、試料31の位置及び焦点合せ等は、
光源25からの光を適宜位相差コンデンサを収束レンズ
27に組合せた系で照射して、双眼鏡筒37を通してこ
れを検知することで行った。
【0063】図6に示す通り、560nmの光照射開始
(ON)から各色素の蛍光強度が変化し、560nmの
光照射をOFFにすると、それらがONの前の状態に戻
った。すなわち、本実施例で得られたゲルスフェアーが
所望の構成を有しており、かつ膜結合物質を各脂質層に
選択的に配置できることが確認された。
【0064】実施例4 まず、A液に、0.35mg/mlの濃度でリボフラビ
ンを加え、更に第1のpH蛍光指示薬として8−hyd
roxipyrene−1,3,6−trisulfo
nic acid trisodium salt(フ
ナコシ薬品株式会社製)を適量加えた溶液を用意した。
次に、この溶液にC液を混合し、O/W型エマルジョン
を得た。これに光照射(白色蛍光灯、6W×4本)し、
水相内のアクリルアミドをゲル化し、ゲル層を脂質単分
子膜層で覆ったゲルスフェアーを得た。混合液をトルエ
ンで希釈して遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、
さらにトルエンへの分散及び遠心分離による回収の操作
を繰り返して、水/有機溶媒界面に配向しなかった余分
な脂質を除去した。次に、このゲルスフェアー(湿重量
1.0g)を、脂質を0.8%(重量/容量)オクチル
グルコシド水溶液でミセルとした水溶液(脂質含量1m
g/ml)に分散させ、更にこれにバクテリオロドプシ
ン(8.5mg)を加えた。これを透析チューブに移
し、室温で水に対して12時間透析することにより表層
の脂質単分子膜を二分子膜化するとともに、バクテリオ
ロドプンを膜に再構成した。ショ糖密度勾配遠心分画法
により表層が脂質二分子膜であるゲルスフェアーを回収
した。純水に分散して光散乱法により粒径を測定したと
ころ、平均粒径は1.25μmであった。
【0065】続いて、このゲルスフェアーを0.4M塩
化カルシウム水溶液に加え、相転移転移温度5℃で暗所
に3時間放置した後、温度を25℃に戻して脂質二分子
膜層下のゲル層内に塩化カルシウムを封入した。水で希
釈後、遠心分離でゲルスフェアーを回収し、更に水への
分散及び遠心分離による回収の操作を繰り返し行い、余
分の塩化カルシウムを除去した。
【0066】回収されたゲルスフェアーに、10%アル
ギン酸ナトリウム水溶液と第2のpH蛍光指示薬として
CARBOXY SNARF−X(フナコシ薬品株式会
社)の適量を加えて混合し、混合液の温度を相転移温度
の5℃に保ち、攪拌しながら15分間反応させた後、混
合液を水で希釈し、遠心分離によりゲルスフェアーを回
収した。回収されたゲルスフェアーを純水に分散させて
その粒径を光散乱法により測定したところ、平均粒径は
2.56μmであった。
【0067】このゲルスフェアーを、A液に0.35m
g/mlの割合でリボフラビンを加え、更にここにCA
RBOXY SNARF−Xを適量加えた溶液を水で3
倍に希釈した希釈溶液に分散させて、暗所に2時間放置
して、表層のゲル層にこの希釈溶液の成分を浸透させ
た。遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、すぐにB
液に分散させ、エマルジョンとした後光照射(白色蛍光
灯、6W×4本)を行った。分散液をトルエンで希釈し
て遠心分離によりゲルスフェアーを回収し、さらにトル
エンへの分散、遠心分離による回収の操作を繰り返し行
い、配向しない余分な脂質を除去した。回収されたゲル
スフェアーを、脂質を0.8%(重量/容量)オクチル
グルコシド水溶液中でミセルとした水溶液に分散させ、
これを透析チューブに移し、室温で水に対して12時間
透析を行うことにより、表層の脂質単分子膜を二分子化
した。ゲル濾過法(Bio−Gel、バイオ・ラッド社
製)により表層が脂質二分子膜であるゲルスフェアーを
回収した。純水に分散して光散乱法により粒径を測定し
たところ、その平均粒径は2.82μmであった。
【0068】以上の操作で得られたゲルスフェアーは、
その中心からアクリルアミドゲルからなり、第1のpH
蛍光指示薬で標識された第1の親水性高分子層、バクテ
リオロドプシンが担持された脂質二分子膜からなる第1
の脂質層、アルギン酸ナトリウムゲルとアクリルアミド
ゲルの混合層からなり、第2のpH蛍光指示薬で標識さ
れた第2の親水性高分子層及び脂質二分子膜からなる第
2の脂質層がこの順に積層された図1(b)に示す型の
球状膜構造物である。
【0069】この膜構造物に担持された物質の特性は次
の通りである。 第1の親水性高分子層:第1のpH蛍光指示薬:pK
aが7.8〜7.9で、酸性での励起波長が400n
m、塩基性での励起波長が450nmで、蛍光波長が酸
性及び塩基性ともに515nmである。 第1の脂質層:バクテリオロドプシン:560nmの
光で励起されプロトンポンプ能を発揮する。 第2の親水性高分子層:第2のpH蛍光指示薬:pK
aが7.8〜7.9で、酸性での励起波長が529nm
及び569nm、蛍光波長が599nm、塩基性での励
起波長が587nmで、蛍光波長が630nmである。
【0070】この膜構造物に可視光を照射すると第1の
脂質層に担持されたバクテリオロドプシンが励起され
て、その外側の第2の親水性高分子層に包含された水相
からプロトンをその内側の第1の親水性高分子層に包含
された水相に輸送する。その結果、第1の親水性高分子
層は酸性となり、第2の親水性高分子層はアルカリ性と
なる。従って、これら層間に第1の脂質層を隔てたpH
変化が発生する。第1及び第2の親水性高分子層にはそ
れぞれ励起波長及び蛍光波長の異なるpH蛍光指示薬が
含まれているので、これらのpH蛍光指示薬への光照射
によって生じる2種の蛍光を測定することで、この膜構
造物が所望の構成を取っていることを確認できる。
【0071】そこで、励起波長及び検知する蛍光波長を
上記の構成に応じて変更する以外は実施例3における図
5の装置を利用した方法と同様にして、本実施例で得ら
れた膜構造物への励起光の照射と蛍光の検出を行ったと
ころ、図7の結果を得た。すなわち、各pH蛍光指示薬
の励起光を照射しながら、バクテリオロドプシンの励起
光の照射をONにすると、pH変化を示す各pH蛍光指
示薬に特有な蛍光の発光が起き、OFFにすると蛍光強
度はON以前の強さに戻った。これにより、本実施例で
得られた膜構造物が所望の構成を有し、かつ本発明の構
成において各層への所望の物質の選択的配置が可能であ
ることがわかった。
【0072】
【発明の効果】本発明の膜構造物では、脂質層を水相を
包含する親水性高分子層で挟持した構成を用いることに
よって、所望の機能性分子等を各層に分離して選択的に
配置することが可能となり、しかもこれらの機能性分子
等の濃度等も所望に応じて制御できる。また、該脂質層
の少なくとも1つを球面とすることによって、1つの水
溶液相に対峙しうる脂質層の種類を2以上とすることが
可能となる。従って、本発明の膜構造物の構成を用いる
ことで、例えば生体内の多段階反応の各段階をそれぞれ
分離して膜構造物の各領域内に効率良く再構成すること
が可能となる。
【0073】更に、脂質層に隣接する層に脂質層に担持
した機能性分子と反応する物質を含有させるような場合
に、脂質層に水相を隣接して設ける場合と比較して親水
性高分子層を設けることで脂質層に隣接する層内の反応
物質の濃度を高めることができ、また親水性高分子層の
重合度等を調節することで該層内での反応物質の分散性
や流動性を確保でき、より効率良い反応を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の球体膜構造物の構
成の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の球体膜構造物の他の構成を示す断面図
である。
【図3】円柱状基体の周壁に形成された本発明の膜構造
物の構成を示す図であり、(a)は一端を断面で表わし
た斜視図、(b)は中心軸を通り、軸に垂直な方向での
断面図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明の膜構造物における
平面膜と球体膜構造物を組合せた構成例を示す断面図で
ある。
【図5】膜構造物の検査装置の構成の概略を示す図であ
る。
【図6】実施例3で得られた蛍光強度変化を示す図であ
る。
【図7】実施例4で得られた蛍光強度変化を示す図であ
る。
【符号の説明】
1、1a、1b、3、4、11、13 水相を包含する
親水性高分子層 2、6、7、10、12 脂質層 9、14 基体 20、22、25、28 光源 21、23、29 モノクロメータ 24、32 ダイクロイックミラー 26 全反射ミラー 27 収束レンズ 30 光ガイド 31 試料 33 短波長カットオフフィルタ 34、36 STIカメラ 35 バンドパスフィルタ 37 双眼鏡筒 38 イメージプロセッサ 39 コンピュータ 40 プリンタ 41 球体膜構造物
フロントページの続き (72)発明者 丸山 朋子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂質層を水相を包含する親水性高分子層
    で挟持した構成の1以上を有し、かつ該脂質層の少なく
    とも1つが球面を構成することを特徴とする膜構造物。
  2. 【請求項2】 脂質層の2以上と親水性高分子層の2以
    上が交互に積層された請求項1に記載の膜構造物。
  3. 【請求項3】 各層が球面層からなる球状形状を有する
    請求項1に記載の膜構造物。
  4. 【請求項4】 親水性高分子層内に、球状の親水性高分
    子層の周壁を脂質層で覆った粒子を分散した構成を有す
    る請求項1に記載の膜構造物。
  5. 【請求項5】 粒子が、脂質層の2以上と親水性高分子
    層の2以上が交互に積層された構成を有する請求項4に
    記載の膜構造物。
  6. 【請求項6】 脂質層の少なくとも1つが脂質二分子膜
    からなる請求項1〜5のいずれかに記載の膜構造物。
  7. 【請求項7】 親水性高分子層と脂質層の間を架橋化し
    た構造を少なくとも1つ有する請求項1〜6のいずれか
    に記載の膜構造物。
  8. 【請求項8】 親水性高分子層を構成する親水性高分子
    が、脂質二分子膜の相転移温度およびその付近において
    相転移を起さないものである請求項1〜7のいずれかに
    記載の膜構造物。
  9. 【請求項9】 親水性高分子層が、親水性高分子形成用
    材料のラジカル重合反応によって形成されたものである
    請求項1〜8のいずれかに記載の膜構造物。
  10. 【請求項10】 親水性高分子層が、水溶性高分子のイ
    オン架橋によるゲル化によって形成されたものである請
    求項1〜8のいずれかに記載の膜構造物。
  11. 【請求項11】 親水性高分子層及び/または脂質層が
    機能性分子を含む請求項1〜10のいずれかに記載の膜
    構造物。
  12. 【請求項12】 機能性分子が、酵素、核酸、色素、機
    能性有機化合物からなる群から選択された1以上である
    請求項11に記載の膜構造物。
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