JPH07317200A - 軽量化粧板とその製造方法 - Google Patents

軽量化粧板とその製造方法

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JPH07317200A
JPH07317200A JP11132994A JP11132994A JPH07317200A JP H07317200 A JPH07317200 A JP H07317200A JP 11132994 A JP11132994 A JP 11132994A JP 11132994 A JP11132994 A JP 11132994A JP H07317200 A JPH07317200 A JP H07317200A
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JP
Japan
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layer
decorative
resin
decorative layer
resin film
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Application number
JP11132994A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Toyohara
大之 豊原
Toshiyuki Yoshioka
利幸 吉岡
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ESLEN CHEMICAL
ESUREN KAKO KK
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
ESLEN CHEMICAL
ESUREN KAKO KK
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に化粧層を持ちかつ断熱性を持つ軽量な
建築用化粧板を得る。 【構成】樹脂製フィルム1上にバインダを2塗布し、塗
布したバインダが硬化する前に無機物骨材3を散布し、
さらにその上に裏打ち層4、5を塗工し、その上から接
着剤6を塗布することにより樹脂製フィルム1付き化粧
層Aを構成する。該化粧層Aを樹脂製フィルム1を外側
にして成形型C内に配置した後、粒状発泡粒子10を充
填し、該粒状発泡粒子10を発泡と同時に該化粧層Aに
一体成形することを特徴とする。 【効果】 化粧層Aと発泡樹脂層Bとは強固に一体化さ
れかつ軽量な化粧材が得られ、施工の容易な外壁材、内
壁材として有効に用い得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化粧板とその製造
方法に関し、特に、床材、壁材などの内装材あるいは外
装材として有効に用いることのできる軽量化粧板および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の外観を美装しまた防水性を高め
るために、その内壁、外壁または床面等に種々の美装を
施すのが一般的である。従来、建築現場での内壁、外壁
や床面の施工に当たって、現場でコンクリートやモルタ
ル等を塗った後、その表面に仕上げ加工、塗料での塗
装、あるいはタイル張りなどを行っている。この美装作
業は熟練した作業者を必要とし、また作業の性質上雨天
の日は作業ができず、天候により左右される問題もあっ
た。
【0003】大規模な建築物の場合には、予め工場で内
外装の仕上げをした大型のプレキャストコンクリートパ
ネルを作成し、それを建築現場に持ち込んで内外壁に施
工することも行われている。この場合には上述した問題
は一応回避できるものの、工場から現場へ運搬する際や
現場での施工の際、仕上げた外表面に傷やよごれが付き
易い問題があった。
【0004】上記の問題点を解決する手段として、樹脂
製のフィルムあるいはシートと、このフィルムあるいは
シート上に形成した無機質骨材とバインダよりなる表面
層と、この表面層上に設けた裏打ち層とからなる化粧シ
ートを用い、工場においてその裏打ち層上からコンクリ
ート、モルタル等を打設して化粧シートを表面に持つプ
レキャストコンクリートパネルを形成する技術が知られ
ている(特開平2−299833号公報、特願平5−1
61555号参照)。このプレキャストコンクリートパ
ネルは建築現場において所定の箇所に設置された後、表
面の樹脂製のフィルムあるいはシートを剥離することに
より、表面に御影石模様などの美装を持つ壁面を得るこ
とができる。
【0005】さらに他の例として、木質系基板上に防水
層を形成した下層と、無機結合材と発泡合成樹脂粒とを
混練してなる中層と、および無機結合材と細骨材とを混
練してなる表層とを順次積層した外装材の前記表層の外
面に型板によって凹凸模様を施した外装材も知られてい
る(特開平3−232777号公報参照)。このような
外装材を用いることにより、建築現場での内壁、外壁や
床面の美装が容易となりかつ天候により左右されずに作
業を行うことが可能となった。さらに、表面が樹脂製の
フィルムあるいはシートで被覆されていることにより、
製造したプレキャストコンクリートパネルを工場から現
場へ運搬する際や現場での施工の際に、その化粧面に傷
やよごれが付く問題も回避された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような化粧層あ
るいは化粧シートを表面に持つ外装材あるいは内装材は
いずれも基体部分はコンクリートあるいはモルタルであ
り重量物であることから、工場から施工現場への搬送時
あるいは施工現場での取り扱いは困難である。また、比
較的小規模の建造物においては、壁部材としてコンクリ
ートを用いずに、柱と柱の間などの躯体間に発泡樹脂材
料からなる断熱材を挿入し、その上から適宜の表層材を
取り付けて、外壁や床面の美装を終えることが行われる
が、発泡樹脂材料である断熱材と化粧板である表層材と
の密着一体化が困難であり、施工後に断熱材と表層材と
の間に間隙が発生することが生じて。そのような間隙に
は結露水などが滞留しがちであり、壁部の損傷を早めて
いる。
【0007】本発明の目的は、従来の外装材または内装
材そのものの持つ上記のような不都合、および従来の外
装または内装施工方法に伴う上記のような不都合を解消
した外装材あるいは内装材を得ることにあり、より具体
的には、発泡樹脂層の表面に化粧層を確実に密着一体化
することにより、軽量で取り扱いが容易であり、かつ施
工後に発泡層と化粧層との間に間隙の生じることのない
軽量化粧板およびその製造方法を得ることにある。さら
に本発明の目的は、化粧層の表面を保護するための表面
材を剥離可能な状態で積層している軽量化粧板の製造方
法を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成するために、本発明は、無機質骨材とバイン
ダよりなる表面層と、該表面層の裏面に積層された裏打
ち層と、該裏打ち層の裏面に塗布された接着剤層とを少
なくとも有する化粧層と、該化粧層の裏面側に粒状発泡
粒子を発泡と同時に一体成形された発泡樹脂層とから構
成された軽量化粧板を開示する。
【0009】さらに、本発明は、樹脂製フィルム上に、
あるいは表面に凹凸模様を持つ樹脂製型枠の裏面側に、
バインダを塗布し、塗布したバインダが硬化する前に無
機物骨材を散布し、さらにその上に裏打ち層を塗工し、
さらにその上から接着剤を塗布することにより樹脂製フ
ィルムあるいは型枠を表面に持つ化粧層を構成し、該樹
脂製フィルムあるいは型枠を持つ化粧層をその樹脂製フ
ィルムあるいは型枠を外側にして成形型内に配置した
後、粒状発泡粒子を充填し、該粒状発泡粒子を発泡と同
時に該樹脂製フィルムあるいは型枠付き化粧層に一体成
形することを特徴とする軽量化粧板の製造方法をも開示
する。
【0010】なお、本発明による軽量化粧板において、
製造直後においては前記化粧層の表面には樹脂製フィル
ムあるいは表面に凹凸模様を持つ樹脂製型枠が剥離可能
な状態で積層されている。そして、その樹脂製フィルム
あるいは型枠は必要時に軽量化粧板から剥離され分離さ
れる。以下、本発明を詳述する。
【0011】本発明において、樹脂製フィルムおよび表
面に凹凸模様を持つ樹脂製型枠は、製造される軽量化粧
板の表面側の化粧層を保護するためのものであり、施工
後に必要に応じて軽量化粧板から剥離される。樹脂製フ
ィルムは、樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドなどが
使用できる。なかでも、オレフィン系樹脂、ポリプロピ
レン、ポリエチレンは、成形後の軽量化粧板表面層から
の剥離性がよく特に好ましい。
【0012】厚みは0.5〜5mmが好ましく、厚みが0.
5mmより薄い場合には、軽量化粧板の運搬時および施
工時などにおいてその化粧層表面の保護が不十分となる
恐れがある。また、5mm程度あれば表面保護性は十分
であり、それ以上の厚みがある場合にはコスト高となる
とともに曲面を持つ建物の表面化粧板として用いる場合
に形状に追従しない不都合が生じる。
【0013】樹脂製フィルムは、発泡、非発泡のいずれ
の場合であってもよい。発泡フィルムは軽量化粧板成の
化粧層表面の保護材として有効であり、非発泡フィルム
は発泡フィルムの場合と比較して化粧層表面に優れた艶
をかもしだすことができる。また、発泡フィルムの密度
が0.01〜0.6程度のものは、特に化粧表面の保護材と
して有効である。
【0014】樹脂製フィルムは、平坦面を持つフィルム
であってもよく凹凸模様あるいはエンボス加工されたフ
ィルムであってもよい。後記するように、平坦面を持つ
フィルムを用いる場合には、化粧層表面が平滑な軽量化
粧板が得られ、凹凸模様あるいはエンボス加工されたフ
ィルムを用いる場合には、化粧層表面に凹凸模様あるい
はエンボス模様を持つ軽量化粧板が得られる。
【0015】また、表面に凹凸模様を持つ樹脂製型枠と
して、前記の樹脂製フィルムと同じ素材の発泡、非発泡
製品を使用して軽量化粧板を製造することができる。凹
凸模様も任意に施すことができる。樹脂製フィルムある
いは樹脂製型枠は軽量化粧板の製造時に繰り返し用いる
ことも可能である。特に、発泡樹脂により樹脂製型枠を
作成する場合に、ポリプロピレン、ポリエチレンを用い
た場合には、繰り返し用いることをさらに容易にできる
ので特に好ましい。
【0016】表面層を構成する無機質骨材は、化粧の目
的で設けられるものであり、材料や大きさに特に制限は
ないが、天然石やセラミックスの粉砕品は良好な化粧模
様を得るのに適しており、その際に異なった粒径のもの
を複数組用意して、粒径に大きいものから順に散布して
いくことはより自然な石目模様などを得るのに好ましい
態様である。
【0017】表面層を構成するバインダは、表面層に剥
離可能な状態で積層される樹脂製フィルムあるいは型枠
の素材や厚み、および裏打ち層の材料や厚みなどにより
適宜選択して用いられるが、アクリル系、ポリエステル
系、エポキシ系、ウレタン系、フッ素樹脂系などのバイ
ンダであってよく、また水溶性のものは樹脂製フィルム
あるいは型枠を変質させないことから好ましい。また、
粘度は高い方が好ましく8000〜15000ポアズ程
度であることが好適である。特に、ソープフリー型水溶
性アクリル樹脂を用いることにより、軽量化粧板の化粧
層表面と前記樹脂製フィルムあるいは型枠との間の良好
な接着性と剥離性とを同時に満足することができる。塗
布量は200〜500g/m2 、好ましくは250〜3
50g/m2 である。本発明者らの実験によれば、塗布
量が200g/m2 未満の場合に、また粘度が5000
ポアズ程度以下の場合、ピンホールができ易くまた石目
模様が出にくいという結果が生じた。
【0018】裏打ち層は、後記するように粒状発泡粒子
の2次発泡により成形される発泡樹脂層を2次発泡と同
時に前記化粧層に一体成形するときの、化粧層と発泡樹
脂層との接着性を向上させるとともに、化粧層の補強の
目的から積層するものであり、材料としては、セメント
混和タイプの樹脂、軟質セメントペースト、弾性タイプ
のモルタルなどを適宜選択して用いることができ、弾性
タイプのモルタルは特に好適である。いずれの場合もそ
の使用量は500〜1500g/m2 程度、好ましくは
1000〜1200g/m2 程度である。
【0019】裏打ち層上に無機質骨材を散布することは
好ましい態様であり、それにより化粧表面をさらに緻密
にかつ綺麗にすることができる。材料としては天然石、
セラミックスなどの粉石が好適であるが、本発明者らの
実験によれば特に天然石の粉砕物であることが好まし
く、また、0.8〜1.2mm程度の粒径であることが好ま
しい。
【0020】裏打ち層に塗布する接着剤は、特に制限は
ないが、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニル/塩化ビニル
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビ
ニル系接着剤を使用した場合、化粧層と発泡粒子層との
接着を強固なものとすることができ、好適に用いられ
る。本発明による軽量化粧板の製造方法において、上記
のように構成した表面側に樹脂製フィルムあるいは型枠
を持つ化粧層を前記樹脂製フィルムあるいは型枠を外側
に向けた状態で型枠内に配置した後、粒状発泡粒子を充
填し、蒸気を供給して2次発泡させ、発泡と同時に、該
2次発泡による発泡樹脂層を該化粧層に一体成形する。
それにより、前記化粧層と発泡樹脂層とは強固に一体化
される。
【0021】発泡同時成形は従来知られた発泡成形機を
適宜用い得るが、縦駆動成形機は特に好ましい。その理
由は、発泡粒子を成形金型内に充填する際に、金型内に
配置した化粧層の樹脂製フィルムあるいは型枠側の面に
は発泡粒子が回り込まないように配慮する必要がある
が、この点からも、縦駆動成形機は特に好ましいことに
よる。化粧層の樹脂製フィルムあるいは型枠が対向する
側の金型の表面は平坦であってもよく凹凸面であっても
よい。凹凸面を持つ金型を用いることにより、軽量化粧
板の化粧層表面に凹凸模様あるいはエンボス模様を持つ
ものを得ることができる。その際に、前記樹脂製フィル
ムにも金型に形成した凹凸模様あるいはエンボスと同じ
凹凸模様あるいはエンボスを予め形成しておくことは、
有効である。
【0022】粒状発泡粒子は、嵩倍率2〜50倍のもの
が好ましく、特に、軽量と強度の点から5〜20倍が最
も好ましい。樹脂としては、ポリスチレン系耐熱性樹脂
も含むポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂などを上記の発泡倍率に発泡させたも
のが好適に用いられる。前記ポリスチレン系樹脂は、ス
チレン系単量体の単独重合体に限らず共重合体をも含
む。スチレン系単量体には、スチレンの他、メチルスチ
レン、エチルスチレンなども含まれる。また、共重合体
にはスチレン系単量体が50モル%以上含まれている共
重合体を含んでいる。共重合体の相手方単量体として
は、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル、
アクリル酸エステル、アクリル酸、メタアクリル酸、ア
クリロニトリル、無水マレイン酸などが挙げられる。前
記ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂は、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、これらの重合体、これらと
共重合可能な他のポリマーとの共重合体、これらの混合
物なども含まれる。これらの樹脂のなかで、発泡層の強
度の点、難燃化しやすさの点からポリスチレン系発泡粒
子が最も好ましく使用できる。また、これらを発泡させ
た粒子には、各種難燃剤、劣化防止剤、着色剤などの添
加剤を必要に応じて使用することができる。
【0023】得られる軽量化粧板の比重は、施工時に必
要とされる強度を満足することを条件に定められるが、
従来のモルタルコンクリート製のプレキャストコンクリ
ート板の比重が約2.3程度であることを考慮すると、軽
量化粧板の平均比重は約半分である1.3以下であること
が好ましく、本発明者らの実験では比重が0.1〜1.5程
度のものが、必要な強度が得られかつ作業性の点から最
も好ましいものであった。例えは、300mm×300
mm×15mmのものを製造する場合、コンクリート板
では約3.1kg程度の重さとなるが、本発明による軽量
化粧板にあっては約50%以上軽量化することが可能と
なり、作業者の作業性は大きく改善される。
【0024】次に、本発明による軽量化粧板の製造方法
の一実施例を図1を用いて工程順に説明する。図1aに
示すように、所定の厚さの樹脂製フィルム1上に、使用
する無機質骨材との接着性をも考慮して所定のバインダ
2を塗布する。次に、図1bに示すように、塗布したバ
インダ2が硬化する前に無機質骨材を散布する。好まし
くは、粒度の異なる多種類(図では3種類)のものを用
意し、粒度の大きい順に散布する。それにより、粒径の
大きいものが樹脂製フィルム1の裏面に存在しなくなる
不都合を回避することができ、例えは建築用外装壁を構
築したときに、その表面に径の異なった無機質骨材が緻
密に配置したものを得ることができる。
【0025】次に、図1cに示すように、セメント混和
タイプの樹脂、軟質セメントペースト、弾性タイプのモ
ルタルなどのいずれかを裏打ち材として塗布し裏打ち層
4を形成する。裏打ち層4が固化する前に天然石の粉砕
物でる骨材5を散布してもよい。乾燥後に、例えば酢酸
ビニル系接着剤6を塗布することにより、表面に保護層
としての樹脂フィルム1を積層した化粧層Aが得られる
(図1d)。
【0026】得られた樹脂フィルム1を積層した化粧層
Aを成形金型10内に、その樹脂フィルム1側を成形金
型10の内面側として配置した後、粒状発泡粒子7を充
填し(図1e)、蒸気を供給して2次発泡させ、発泡と
同時に、該2次発泡による発泡樹脂層Bを該化粧層に一
体成形する。それにより、化粧層Aと発泡樹脂層Bとが
強固に一体化された軽量化粧板Cが得られる(図1
f)。
【0027】表面に樹脂フィルムを積層した軽量化粧板
Cを施工現場に搬入し必要な組付けを行う。組付け後、
表面層としての樹脂製フィルム1は剥離せずにそのまま
工事全体が終了するまで放置される。前記のように表面
層として樹脂製フィルム1が存在することにより、軽量
化粧板Cの搬送時、施工時、あるいは施工後に軽量化粧
板Cの表面化粧部分に傷がつくことを確実に回避するこ
とができる。そして、必要なときに樹脂製フィルム1を
剥離することにより、石目模様などの綺麗な表面の化粧
模様を持つ外装壁を得ることが可能となる。
【0028】本発明による軽量化粧板は、躯体側にコン
クリートを打設した壁部あるいは床部の表面に接着剤に
よる乾式工法により敷設していくことができ、断熱性を
持つ壁あるいは床の施工を短時間で終了することができ
る。また、軽量性を生かして部屋の間仕切りに用いるこ
とも有効となる。さらに、基体部分が発泡樹脂層である
ことから断熱性と若干のクッション性を有しており、そ
の特性を生かして台所、浴室、ベランダの床材としてあ
るいはオフィスの床材としても用い得る。
【0029】なお、上記の説明では化粧層Aの表面保護
層として樹脂フィルム1を用いた場合について説明した
が、樹脂フィルム1に代えて表面に凹凸模様を持つ樹脂
製型枠を用いることもでき、その場合も、同様な工程で
化粧層Aを得ることができ、さらに同様に成形金型に配
置して同様な工程を取ることにより軽量化粧板Xが得ら
れることは容易に理解されよう。そして、樹脂製型枠は
樹脂フィルムの場合と同じように必要なときに軽量化粧
板Xから剥離される。
【0030】
【実施例】以下、実際の例について説明する。 〔実施例1〕300mm×300mmのポリプロピレン
製発泡シート(厚み1.5mm、密度0.1)(ミクロレ
ン、積水化成品工業(株)製)を用意し、このシート上
に接着剤として粘度を10000ポアズに調整したソー
プフリー型アクリル樹脂(AD−1、カネボー製)を3
00g/m2 の割合で塗布した。
【0031】次に、無機質骨材として、平均粒径5.0m
m(A) 、平均粒径3.0mm(B) および平均粒径1.0mm
(C) の天然石砕石を用意し、前記接着剤が硬化する前に
(A)を900g/m2 、次に(B) を800g/m2 、次
に(C) を420g/m2 散布した。それを60℃の熱風
中で60分間乾燥した。その後、裏打ち層として、白セ
メント50重量部と砕石粉50重量部に顔料を添加した
セメント系パウダーとセメント混和用樹脂エマルジョン
(カチオン性アルカリ硬化型)を重量比で40対17で
混合したものを1200g/m2 塗布し、その裏打ち層
が硬化する前に平均粒径が1.0mmのみかげ砕石400
g/m2を散布した。それを60℃の熱風中で120分
間乾燥した後、酢酸ビニル系の接着剤を50g/m2
プレーにより塗布して、表面にポリプロピレン製発泡シ
ートを積層した化粧層を得た。
【0032】縦駆動型発泡成形機の成形型内に得られた
化粧層を敷き、その後成形型内に嵩倍率約5倍のポリス
チレン発泡粒子を密に充填し、蒸気を使用して発泡と同
時に成形した。この際、縦寸法を300mm、横寸法3
00mm、深さ15mmの成形型を使用した。同時成形
後、ポリプロピレン製発泡シートを剥離したところ、容
易に剥離することができ、表面が緻密な石目模様からな
る傷のない化粧表面を持つ化粧層と発泡樹脂層が一体化
された軽量化粧板を得ることができた。
【0033】この軽量化粧板は、全体厚みが15mm、
縦・横寸法が300mmの板状で、総重量は425gで
あった。従って、軽量化粧板の平均比重は0.319であ
り、従来のプレキャストコンクリートパネルの密度と比
較すると、約1/7と軽量化されている。また、化粧層
は厚み約2mmで重量約360g、発泡樹脂層は厚み約
13mmで重量約65gであった。
【0034】〔実施例2〕ポリプロピレン製発泡シート
に替えて、厚み1.0mmのポリプロピレン製シート(非
発泡)を使用し、接着剤にカラーマイカ(平均粒径3〜
5mm)を混入した以外は実施例1と同様にして化粧層
を得た。得られた化粧層を用いて実施例1と同じ手法に
より軽量化粧板を得た。同時成形後、ポリプロピレン製
シートを剥離したところ、容易に剥離することができ、
表面が緻密な石目模様からなり、かつ表面光沢、優れた
表面艶を有する傷のない化粧表面を持つ化粧層と発泡樹
脂層が一体化された軽量化粧板を得ることができた。
【0035】〔実施例3〕厚み1.5mmの発泡ポリプロ
ピレン製シートを図2のように凹凸模様に形成した以外
は、実施例1と同様にして化粧層を得た。得られた前記
表面に凹凸模様を持つ化粧層を用いて、化粧層の凹凸模
様と同じ形状を有する成形金型を備えた縦駆動型発泡成
形機を使用して実施例1と同じ手法により軽量化粧板を
得た。同時成形後、前記の発泡ポリプロピレン製シート
を剥離したところ、容易に剥離することができ、表面が
緻密な石目模様からなり、かつ表面光沢、優れた表面艶
を有する凹凸模様の優れた美観を有する化粧表面を持つ
化粧層と発泡樹脂層が一体化された軽量化粧板を得るこ
とができた。また、実施例3で使用した凹凸模様を有す
る発泡ポリプロピレン製シートは同時成形後、容易に剥
離することができるため再度使用することができた。
【0036】〔比較例〕天然石を約2mmにスライスし
た縦横寸法300mm×300mmのものに、あにかじ
め発泡成形した厚み13mmの約5倍に発泡成形した発
泡板を酢酸ビニル系の接着材を使用して、プレス接着し
て積層板を得た。この積層板は、天然石と発泡板との接
着強度が弱く、容易に剥離しやすく好ましくなかった。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の軽量化粧板およびその製造方法によれば、表面層とし
て樹脂製フィルムあるいは樹脂性型枠を有していること
から、運搬中または施工中に傷やよごれが付き難い。そ
れにより、施工後に表面に傷のない床面や壁面を得るこ
とができる。また、基体部を発泡樹脂層により構成した
ことから全体として軽量であり、外装あるいは内装材と
しての施工が迅速かつ容易であるとともに施工後の壁あ
るいは床は優れた断熱性を持ち得る。さらに、化粧層と
発泡樹脂層とは発泡成形と同時に一体成形されることか
ら、強固に接合していて施工後に分離することはなく、
壁あるいは床などの結露水による破損あるいは断熱性の
低下なども生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軽量化粧板の製造過程を説明する
図。
【図2】軽量化粧板の化粧層部分の他の例を示す断面
図。
【符号の説明】
A…化粧層、B…発泡樹脂層、C…成形金型、1…樹脂
製フィルム、2…接着剤層、3…無機質骨材、4…裏打
ち層、5…骨材、10…粒状発泡樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質骨材とバインダよりなる表面層
    と、該表面層の裏面に積層された裏打ち層と、該裏打ち
    層の裏面に塗布された接着剤層とを少なくとも有する化
    粧層と、該化粧層の裏面側に粒状発泡粒子を発泡と同時
    に一体成形した発泡樹脂層とから構成された軽量化粧
    板。
  2. 【請求項2】 樹脂製フィルム上にバインダを塗布し、
    塗布したバインダが硬化する前に無機物骨材を散布し、
    さらにその上に裏打ち層を塗工し、さらにその上から接
    着剤を塗布することにより樹脂製フィルム付き化粧層を
    構成し、該樹脂製フィルム付き化粧層を樹脂製フィルム
    を外側にして成形型内に配置した後、粒状発泡粒子を充
    填し、該粒状発泡粒子を発泡と同時に該樹脂製フィルム
    付き化粧層に一体成形することを特徴とする軽量化粧板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 表面に凹凸模様を持つ樹脂製型枠の裏面
    側にバインダを塗布し、塗布したバインダが硬化する前
    に無機物骨材を散布し、さらにその上に裏打ち層を塗工
    し、さらにその上から接着剤を塗布することにより樹脂
    製型枠付き化粧層を構成し、該樹脂製型枠付き化粧層を
    樹脂製型枠を外側にして成形型内に配置した後、粒状発
    泡粒子を充填し、該粒状発泡粒子を発泡と同時に該樹脂
    製型枠付き化粧層に一体成形することを特徴とする軽量
    化粧板の製造方法。
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