JPH07317055A - 地盤改良工法 - Google Patents

地盤改良工法

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JPH07317055A
JPH07317055A JP11285994A JP11285994A JPH07317055A JP H07317055 A JPH07317055 A JP H07317055A JP 11285994 A JP11285994 A JP 11285994A JP 11285994 A JP11285994 A JP 11285994A JP H07317055 A JPH07317055 A JP H07317055A
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JP
Japan
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soil
excavated
solidifying material
void
slurry
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JP11285994A
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Toru Nakajima
徹 中島
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Original Assignee
Elf Inc
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Publication date
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Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 掘削土3と固化材4とを均一に混合させるこ
とによって高強度で且つ信頼性の高い地盤改良を行うこ
とができ、又掘削土を埋戻し土として有効利用できるよ
うにする。 【構成】 空所2の掘削現場において、ミキサー16内
に掘削土3とセメント等の固化材4と水5とを所定割合
づつ投入して、それらの材料を該ミキサー16により混
合・撹拌して固化材・土壌混合スラリー6を形成するこ
とにより、掘削土と固化材とを均一に混合させることが
できるようにする。又、該固化材・土壌混合スラリー6
を空所2内に充填することによって掘削土を埋戻し土と
して有効利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建造物の基礎が構築さ
れる地盤中の土壌を高強度に改良するための地盤改良工
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の地盤改良工法の一例として、従
来から図3に示すようなソイルセメントコラム工法や、
図4に示すラップル工法等がある。尚、図3に示すソイ
ルセメントコラム工法は、比較的地盤が弱く、大深度ま
で地盤改良をする場合に適しており、他方、図4に示す
ラップル工法は、比較的浅い部分に支持基盤があったり
あるいは比較的軽量の荷重しかかからない場合等に適し
ている。
【0003】図3に示すソイルセメントコラム工法で
は、図3(A)に示すように縦長の掘削装置(図示例では
2連式)31を使用して行われるが、この掘削装置31
は、縦長の回転軸32の下端外周部に掘削翼33を設
け、且つ回転軸32の下端ヘッドに固化材混入スラリー
を吐出させるスラリー吐出口34を設けるとともに、回
転軸32の下端寄り外周部に適数段の撹拌翼35を設け
て構成されている。そして、このソイルセメントコラム
工法では、建造物の基礎が構築される位置に、まず図3
(A)に示すように掘削装置31を回転させながら地盤中
に掘進させて所定深さの縦孔22を形成する。このと
き、縦孔22内の土壌は掘削翼33及び撹拌翼35でほ
ぐされるが、粘土質の土壌ではかなり大きい塊状のまま
となることがある。次に、掘削装置31を所定深さまで
掘進させた後、回転軸下端ヘッドのスラリー吐出口34
から固化材混入スラリーを吐出させながら該回転軸32
を逆回転させて掘削装置31を順次引き上げる。する
と、掘削翼33及び撹拌翼35で該固化材混入スラリー
と土壌とが撹拌されて、図3(B)に示すように泥漿状の
固化材混入改良部36が形成される。このような固化材
混入改良部36は、図3(D)に示すように構築される基
礎1の基部底面1aの大きさに応じて複数個隣接して形
成される。そして、該固化材混入改良部36が充分に固
化すれば、図3(C)に示すように複数本の円柱杭37,
37が形成され、該各円柱杭37,37の上部に建造物
の基礎1を構築することができる。尚、該基礎1の基部
底面1aは、例えば図3(D)に示すように複数個(4
個)の円柱杭37,37・・上に跨がって載置される。
【0004】他方、図4に示すラップル工法では、建造
物の基礎が構築される位置に、図4(A)に示すように、
かなり大開口面積(開口幅L1で必要奥行き長さ)で且
つ所定小深さH1の範囲の土壌43を掘削機(バックホ
ウ)で掘削・排土して空所42を形成する。この掘削さ
れた土壌(掘削土)43はダンプカーで作業所外に搬出
される。次に図4(B)に示すように、該空所42内に型
枠49,49を組立ててその内部に生コンクリートを充
填する。尚、上記掘削される空所42は、該空所42内
で型枠49,49を組立てる際の作業スペース42a,
42aが必要となることから、実際に構築されるラップ
ルコンクリート47の幅N1よりかなり大きい幅(底幅
2)が必要となる。そして、型枠49,49内の生コ
ンクリートが固化した後(ラップルコンクリート47が
形成される)、該型枠49,49を解体し、続いて図4
(C)に示すように該ラップルコンクリート47上に基礎
1を構築する。その後、空所42内の余剰空間内に埋戻
し土48を充填して締め固める。この埋戻し土48は、
締め固めが必要なために、空所42を掘削したときの掘
削土43は使用できず、埋戻し用の土(単価、1m3
たり1,500円程度)を購入する必要がある。
【0005】ところで、図4のラップル工法において、
基礎1の底面幅Mを例えば0.7mとする場合には、構築
されるラップルコンクリート47は幅N1が1mで高さ
2が1.8m程度の大きさに形成される。又、掘削すべき
空所42は上端開口幅L1が3.7mで底幅L2が2.2mで深
さH1が2.5m程度とされる。従って、このラップル工法
においては、空所42内の掘削土43の排出量は、空所
42の奥行き長さ1m当たり、(L1+L2)×H1÷2×
1=(3.7+2.2)×2.5÷2×1=7.375(m3)となり、又、
空所42内の余剰空間への埋戻し土48の埋戻し量は、
空所42の奥行き長さ1m当たり、(1m当たりの空所
容積−1m当たりのラップルコンクリート体積−1m当
たりの埋設基礎体積)7.375−1×1.8×1−0.267=5.3
08(m3)となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記図3に
示す従来工法(ソイルセメントコラム工法)では、形成
される各杭37が円柱形となるので、図3(D)に示すよ
うに合計4つの円柱杭37,37・・の中心部に固化材
が混入していない非改良部39ができるようになって、
基礎1を載せる地盤改良部に強度の強い部分(円柱杭3
7部分)と強度の弱いままの部分(非改良部39)とが
できるようになる。そして、基礎1の基部底面1aにか
かる荷重は、主として円柱杭37,37・・部分で受け
るようになり、該円柱杭37,37・・部分での荷重負
担が大きくなって、その分、円柱杭37の平面面積当た
りの強度を大きくする必要があるという問題がある。さ
らに、このようなソイルセメントコラム工法では、掘削
装置31の地中掘進中あるいは引き抜き中において、掘
削翼33又は撹拌翼35によって縦孔22内の土壌がほ
ぐされるようになるが、該土壌が粘土質である場合に
は、掘削翼33及び撹拌翼35が回転するものの、土壌
が小さくほぐされずに塊状のままとなることがある。こ
のように、縦孔22内の土壌が塊状のままであると、回
転軸32の下端ヘッド(スラリー吐出口34)から吐出
させた固化材混入スラリーが塊状の土壌内まで侵入しな
くなり、該スラリーが土壌と均一に混合しないという問
題があった。又、このソイルセメントコラム工法では、
該スラリーと土壌との混合が地中の外部から見えない場
所で行われるので、該土壌とスラリーとの混合が正常
(均一)に行われているかどうかを確認する手段がな
く、構築された円柱杭の強度の信頼性に疑問が残るとい
う問題もあった。
【0007】他方、上記図4に示す従来工法(ラップル
工法)では、図4(B)に示すように、空所42内にラッ
プルコンクリート47を構築するための型枠49,49
を組立てる必要があることから該空所42の容積を大き
くする必要がある。又、図4(C)に示すように、ラップ
ルコンクリート47を構築した後に、空所42内の余剰
空間内に土48を埋戻す際の埋戻し土量も多くなる。従
って、このラップル工法では、空所42を形成するため
の掘削土43の排出量が多くなるとともに、上記余剰空
間に土48を埋戻すための埋戻し土量が多くなってそれ
ぞれコストアップになる。因に、平成6年1月の建設物
価によると、空所42形成のためのコストは掘削土1m
3当たり4,620円(掘削費が760円、土搬出費用が3,860
円)で、埋戻しのためのコストは埋戻し土1m3当たり
2,110円(土購入費1,500円、工費610円)となってい
る。従って、図4の従来例では、空所42の奥行き長さ
1m当たり、掘削・排土費用と埋戻し費用の合計で45,2
72円(7.375×4620+5.308×2110)かかることになる。
又、このラップル工法では、上記掘削・排土、及び埋戻
しのための費用のほかに、ラップルコンクリート47を
構築するための型枠関連の費用(1m2当たり4,350
円)、及び生コンクリートの材料費や打設工費(1m3
当たり13,000円)等が必要となり、工事費全体のコスト
がさらに高価となるという問題があった。
【0008】本発明は、上記した従来の地盤改良工法の
問題点に鑑み、従来のソイルセメントコラム工法に比較
して、掘削した土壌と固化材とを均一に混合させること
ができるようにすることによって高強度で且つ信頼性の
高い地盤改良を行うことができるようにし、他方、従来
のラップル工法に比して、掘削土を埋戻し土として有効
利用できるようにすることにより、掘削・排土、埋戻し
等のためのコストを低下させ、且つ生コンクリート費用
を不要にする等によって全体の地盤改良コストを低下さ
せることができるようにした地盤改良工法を提案するこ
とを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の地盤改良工法
は、上記課題を解決するための手段として、まず建造物
の基礎を構築すべき位置の地盤の土壌を掘削・排土し
て、所定開口面積で且つ所定深さの大きさの空所を形成
し(空所形成作業)、次に、その掘削現場において、ミ
キサー内に前記掘削された掘削土とセメント等の固化材
と水とを所定割合づつ投入して、それらの材料を該ミキ
サーにより混合・撹拌して固化材・土壌混合スラリーを
形成し(スラリー生成作業)、続いて、その固化材・土
壌混合スラリーを前記空所内に充填する(スラリー充填
作業)、という各工程を順次行うようにしている。
【0010】本発明の地盤改良工法では、比較的浅い部
分の地盤改良に適した工法であり、例えば改良部分の有
効幅が1mで深さが1.8m程度である場合には、掘削す
べき空所は、幅が1.2m程度、深さが2.5m程度の大きさ
でよい。従って、該空所は、バックホウのような掘削機
で容易に掘削できる。尚、この場合、空所の容積は、奥
行き長さ1m当たり、3.0〜3.5m3程度でよい。
【0011】掘削された土の中には、大きな塊状物やシ
ート状等の不適物が混入していることがあり、又、特に
粘土質の土では大きな塊状のままで掘削される場合が多
い。従って、該掘削土をミキサー内に投入する前に、予
め掘削土を土粉砕選別機にかけて、大きな塊状物あるい
はシート状等の不適物を選別・排除しておくとともに、
土を小さく粉砕しておくとよい。
【0012】ミキサー内には、掘削土と、セメントのよ
うな固化材と、水とをそれぞれ計量して所定量づつ投入
し、それらの材料を該ミキサー内で混合・撹拌して固化
材・土壌混合スラリーを生成する。尚、固化材と水と
は、予め所定割合で混合して固化材スラリーとした状態
でミキサー内に投入するようにしてもよい。又、掘削土
と固化材と水との混合割合は、体積比で掘削土が70
%、固化材が17%、水が13%程度が適当である。
尚、水は、掘削現場に発生する泥水を使用することもで
きる。
【0013】ミキサー内で生成させた固化材・土壌混合
スラリーは、泥漿の状態でミキサーからスラリー投入装
置を使用して、先に掘削した空所内に投入するとよい。
【0014】そして、該空所内に投入した固化材・土壌
混合スラリーが固化した後、その改良土壌の上に型枠を
組立てて建造物の基礎(コンクリート製)を構築し、該
基礎が固化した後に空所内の余剰空間内に掘削した残土
を充填すれば、地盤改良工事及び基礎構築工事は完了す
る。尚、空所形成用に掘削した掘削土のうち、地盤改良
部分に使用された固化材量に相当する量と、基礎におけ
る埋設部分に相当する量の合計土量は埋戻されずに残る
が、その残土(少量である)は作業所外に搬出すればよ
い。
【0015】
【作用】このように、本発明の地盤改良工法では、地盤
の土壌を掘削・排土して形成した空所中に、従来のラッ
プル工法のようにラップルコンクリート形成用の型枠を
組立てる必要がないので、掘削すべき空所の容積を小さ
くできる(掘削土量を少なくできる)。又、空所形成用
に掘削した掘削土のかなりの量を改良土壌として埋戻し
て利用できるので、作業所外への残土搬出量を少なくで
きる。さらに、掘削土と固化材と水とを、地上において
ミキサー内で混合・撹拌できるので、該掘削土と固化材
との混合状態を地上で確認することができ、信頼性の高
い(均一混合状態の)固化材・土壌混合スラリーを空所
内に埋戻すことができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の地盤改良工法によれば、空所形
成用として掘削した掘削土に固化材を混入させて固化材
・土壌混合スラリーとし、その固化材・土壌混合スラリ
ーを改良土壌として空所内に埋戻すようにしているの
で、該掘削土を埋戻し土として有効利用できる。又、従
来のラップル工法に比して、掘削・排土量、埋戻し土量
等をそれぞれ減少させてそれら(掘削・排土、埋戻し
等)のコストを低下させることができるとともに、ラッ
プルコンクリート用の生コンクリート費用及び型枠関連
費用等を不要にできるので全体の地盤改良コストを大幅
に低下させることができるという効果がある。
【0017】又、本発明の地盤改良工法では、掘削土と
固化材と水とをミキサー内で混合・撹拌するようにして
いるので、その固化材・土壌混合スラリーの混合状態を
地上で確認することができる。従って、信頼性の高い
(均一混合状態の)固化材・土壌混合スラリーを空所内
に埋戻すことができるので、従来のソイルセメントコラ
ム工法に比較して、高強度で且つ信頼性の高い地盤改良
を行うことができるという効果がある。
【0018】
【実施例】図1及び図2を参照して本発明の実施例を説
明すると、この実施例の地盤改良工法は、例えば地表か
ら2〜3m程度の比較的浅い範囲の地盤改良に適したも
のである。そして、この地盤改良工法では、建造物の基
礎1を構築すべき位置に所定開口面積で且つ所定深さの
大きさの空所2を形成する空所形成作業と、その掘削現
場において、ミキサー16内に掘削された掘削土3とセ
メント等の固化材4と水5とを所定割合づつ投入して、
それらの材料を該ミキサー16により混合・撹拌して固
化材・土壌混合スラリー6を形成するスラリー生成作業
と、その固化材・土壌混合スラリー6を空所2内に充填
するスラリー充填作業とを順次行うものである。
【0019】この実施例の地盤改良工法においては、土
壌を掘削する掘削機11と、掘削された掘削土3とセメ
ント等の固化材4と水5とを混合・撹拌するためのミキ
サー16と、掘削機11で掘削された掘削土3を粉砕・
選別するための土粉砕選別機12と、その粉砕・選別済
みの掘削土3を計量してミキサー16内に投入する土計
量投入装置13と、固化材4を計量してミキサー16内
に投入する固化材計量投入装置14と、水5をミキサー
16内に供給する給水装置15と、ミキサー16内で混
合された固化材・土壌混合スラリー6を空所2内に投入
するスラリー投入装置17、等の機器を使用して行われ
る。
【0020】空所形成作業では、図2(A)に示すよう
に、建造物の基礎が構築される位置の土壌3を掘削機1
1を使用して掘削する。尚、形成される空所2は、地表
から比較的浅い範囲に形成されるために、掘削機11と
してバックホウのような比較的簡易な掘削機が使用可能
であり、その作業はバケット11aで土壌を掬って土粉
砕選別機12内に移すようにすればよい。
【0021】又、この実施例においては、図2(B)に示
すように地盤改良部として、有効幅N3が1m程度で深
さh2が1.8m程度のものを構築するようにしているが、
この場合には、掘削すべき空所2は、下層側の幅N2
1.2m程度、全体深さh1が2.5m程度の大きさにすると
よい。尚、後述するように、空所2内には固化材・土壌
混合スラリー6が投入されるが、該空所2の内側面付近
では、土砂とスラリー6とが混ざって固化材濃度が低下
するようになり、この実施例では地盤改良部としての有
効幅N3を確保するために、空所2の幅N2を有効幅N3
よりやや大きくしている。
【0022】又、空所2には、地盤改良部(図2(C)の
符号7部分)が形成される部分の上面高さ位置に段部2
aが形成されている。この段部2a部分より上側の空所
の幅(D1,D2)は、基礎1の型枠を組立てる際の作業
スペースを確保する必要があることから、その下部空所
の幅N2よりやや大きくしている。例えば、空所2にお
ける段部2a部分より上部側の各寸法は、上端開口幅D
1が1.92m、段部2a部分の幅D2が1.5m、深さh3が0.
7m程度に設定されている。
【0023】従って、図2(B)の空所2における、奥行
き長さ1m当たりの掘削土量は、 {N2×h2+(D1+D2)×h3÷2}×1={1.2×1.
8+(1.92+1.5)×0.7÷2}×1=3.357m3 となる。これを従来工法の一例である図4のラップル工
法の場合と比較すると、該図4の場合の掘削土量が、上
記したように空所42の奥行き長さ1m当たり7.375m3
であるから、空所42の奥行き長さ1m当たり、本願実
施例の掘削土量が図4の場合の掘削土量より4.018m3
少なくてよい。この掘削土量差の原因としては、図4の
場合には、ラップルコンクリート47の型枠49を組立
てるための作業スペース42a,42aを必要としてい
るのに対して、本願実施例の場合には、後述するように
固化材・土壌混合スラリー6を直接空所2内に投入し得
るようにしたことによるものである。
【0024】掘削された掘削土3の中には、大きな塊状
物やシート状等の不適物が混入していることがあり、
又、特に粘土質の土では大きな塊状のままで掘削される
場合が多い。従って、該掘削土3をミキサー16内に投
入する前に、予め掘削土3を土粉砕選別機12にかけ
て、大きな塊状物あるいはシート状等の不適物を選別・
排除しておくとともに、土を小さく粉砕しておくとよ
い。
【0025】スラリー生成作業では、ミキサー16内
に、土粉砕選別機12で小さく粉砕した所定量(土計量
投入装置13で計量される)の掘削土3と、固化材計量
投入装置14により計量した所定量の固化材(セメン
ト)4と、給水装置15からの所定量の水5とを投入し
て、それらの材料(掘削土3、固化材4、水5)をミキ
サー16内で充分に混合・撹拌して固化材・土壌混合ス
ラリー6を生成する。掘削土3と固化材4と水5との混
合割合は、体積比で掘削土3が70%、固化材4が17
%、水5が13%程度が適当である。尚、水5は、掘削
現場に発生する泥水を使用することもできる。
【0026】このように、掘削土3、固化材4、水5を
ミキサー16内で混合するようにすると、その混合状態
を外部(地上)から確認することができ、信頼性の高い
(均一混合された)固化材・土壌混合スラリー6を生成
することができる。尚、固化材4と水5とは、予め所定
割合で混合して固化材スラリーとした状態でミキサー1
6内に投入するようにしてもよい。
【0027】スラリー充填作業では、図2(B)に示すよ
うに、ミキサー16内で生成した固化材・土壌混合スラ
リー6を、泥漿の状態で該ミキサー16からスラリー投
入装置17を使用して、先に掘削した空所2内に投入す
る。尚、空所2の底部地盤が比較的軟弱な場合には、該
空所2の底部に所定小厚さだけフーチング(捨てコンク
リート)を打設しておくとよい。
【0028】そして、該空所2内に投入した固化材・土
壌混合スラリー6が固化した後、図2(C)に示すよう
に、その改良地盤7の上に型枠を組立てて建造物の基礎
(コンクリート製)1を構築し、該基礎1が固化した後
に空所2内の余剰空間内に掘削した残土8を充填すれ
ば、地盤改良工事及び基礎構築工事は完了する。尚、基
礎1の基部底面1aの幅Mは、0.7m程度であり、該基
礎1の基部底面1a全体が改良地盤7上に構築される。
【0029】尚、空所形成用に掘削した掘削土3のう
ち、改良地盤7部分に使用された固化材量に相当する量
と、基礎1における埋設部分に相当する量の合計土量は
空所2内に埋戻されずに残り、その残土は作業所外に搬
出する必要があるが、該残土は少量となるために残土搬
出費用は少なくてよい。この実施例の場合は、残土搬出
量として、空所2の奥行き長さ1m当たり1.16m3程度
であり、図4のラップル工法の場合の掘削土搬出量が奥
行き長さ1m当たり7.375m3であるのに対して、該残土
搬出量を極めて少なくすることができる。
【0030】このように、この実施例の地盤改良工法で
は、空所形成用として掘削した掘削土3に固化材4と水
5を混入させて固化材・土壌混合スラリー6とし、その
固化材・土壌混合スラリー6を改良土壌として空所2内
に埋戻すようにしているので、該掘削土3を有効利用で
き、図4に示す従来のラップル工法に比して、掘削・排
土、埋戻し等のためのコストを低下させ、且つ生コンク
リート費用及び型枠関連費用を不要にする等によって全
体の地盤改良コストを低下させることができる。又、掘
削土3と固化材4と水5とをミキサー16内で混合・撹
拌するようにしているので、その固化材・土壌混合スラ
リー6の混合状態を地上で確認することができる。従っ
て、信頼性の高い(均一混合状態の)固化材・土壌混合
スラリー6を空所2内に埋戻すことができるので、従来
のソイルセメントコラム工法に比較して、高強度で且つ
信頼性の高い地盤改良を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の地盤改良工法を行うための各装
置のブロック図である。
【図2】本発明実施例にかかる地盤改良工法の作業順序
説明図である。
【図3】従来から行われているソイルセメントコラム工
法の作業順序説明図である。
【図4】従来から行われているラップル工法の作業順序
説明図である。
【符号の説明】
1は基礎、2は空所、3は掘削土、4は固化材、5は
水、6は固化材・土壌混合スラリー、7は改良地盤(又
は改良土壌)、8は埋戻し土、11は掘削機、14は固
化材計量投入装置、15は給水装置、16はミキサーで
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物の基礎(1)を構築すべき位置の
    地盤の土壌を掘削・排土して、所定開口面積で且つ所定
    深さの大きさの空所(2)を形成する空所形成作業と、 その掘削現場において、ミキサー(16)内に前記掘削
    された掘削土(3)とセメント等の固化材(4)と水
    (5)とを所定割合づつ投入して、それらの材料を該ミ
    キサー(16)により混合・撹拌して固化材・土壌混合
    スラリー(6)を生成するスラリー生成作業と、 前記固化材・土壌混合スラリー(6)を前記空所(2)
    内に充填するスラリー充填作業、 とを順次行うことを特徴とする地盤改良工法。
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