JPH0731413A - 広域温度安定性乳化組成物 - Google Patents

広域温度安定性乳化組成物

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JPH0731413A
JPH0731413A JP5174269A JP17426993A JPH0731413A JP H0731413 A JPH0731413 A JP H0731413A JP 5174269 A JP5174269 A JP 5174269A JP 17426993 A JP17426993 A JP 17426993A JP H0731413 A JPH0731413 A JP H0731413A
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JP
Japan
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oil
stability
emulsion composition
emulsion
heating
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JP5174269A
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Seishiyuu Matsuzaki
成秀 松崎
Yasuko Yoshida
康子 吉田
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本来加熱安定性及び冷凍、解凍安定性の乏し
い酸性水中油型乳化組成物を、ゲル化剤、氷点降下剤な
ど特別な添加物を用いることなく上記欠点を同時に改善
し、かつ風味、物性、食感等食品としての特性を損なわ
ずに冷凍流通、長期冷凍保存、加熱調理を可能にならし
めることを目的とする。 【構成】 連続相である水相に分散する油滴の体積基準
平均粒径が0.1〜1.0ミクロンである酸性水中油型
乳化組成物が上記目的を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱殺菌時及び調理時の
加熱による乳化破壊を著しく防止し、また乳化組成物に
通常おこる冷凍解凍時の乳化破壊現象をも顕著に防止
し、更に加熱後及び冷凍解凍時にも製造時となんら物性
および食感の変化もきたさない、安定性が著しく改善さ
れた酸性水中油型乳化組成物に関するものである。
【0002】さらに詳細に述べると、本発明は(1)冷
凍保存が困難で且つ加熱調理時に乳化安定性が必要とさ
れる酸性水中油型乳化型食品である半固体状ドレッシン
グ、及び(2)同じく冷凍保存が困難な酸性水中油型乳
化型食品である乳化液状ドレッシングなどにおいて、冷
凍温度から加熱調理温度叉は製造時の殺菌温度まで広範
囲に乳化安定性を高めた乳化組成物に関するものであ
る。尚、本発明に於てマヨネーズと記載せず半固体状ド
レッシングとしたのは、本発明で得られる半固体状ドレ
ッシングが厳密な意味でJASで規定されているマヨネ
ーズの規格外だからである。即ち、需要者の品質誤認を
回避する観点からマヨネーズと記載せず半固体状ドレッ
シングと記載する。
【0003】
【従来の技術】従来、酸性で水中油型乳化形態をもつ食
品である半固体状ドレッシングや乳化液状ドレッシング
などにおいては(1)一般的に0℃以下の冷凍条件下で
氷結晶成長のため油滴表面の乳化剤皮膜が損傷を受けた
り、また(2)油脂そのものの結晶成長により、同じく
油滴表面の乳化剤皮膜が損傷をうけるなどの現象がおこ
り、更に(3)解凍時に油滴の合一・油相の分離等乳化
破壊現象が進行するなどの問題があった。
【0004】特に、半固体状ドレッシングにおいてはマ
ヨネーズと同様にトッピング等で加熱調理に用いられる
ことがあるが、電子レンジやオーブン加熱において乳化
破壊が促進され、色調の変化や物性変化による保型性低
下の為トッピングがダレてしまうという現象を引き起こ
す問題があった。
【0005】また、これらドレッシング類においては通
常食酢を用いるため雑菌汚染の問題は大きくないが、ま
れに耐酸性菌による問題が起こることが知られている。
この問題を解決する為には乳化状態での加熱殺菌が効果
的であるが、これも通常は加熱による乳化破壊につなが
る為に実施は困難であり、実際には厳格な製造プロセス
の管理が余儀なくされている。
【0006】これらの問題を改善するために、種々の方
法が開示されている。例えば、冷凍・解凍安定性をもた
せるために特定の乳化剤を用いる方法(特開昭59ー2
5639、特開昭60−118164)、氷点降下剤を
用いる方法(特公平01ー44298、特開平04ー2
87654)、増粘剤を用いる方法(特開昭55ー23
166)、蛋白を用いる方法(特開昭61ー14186
1)などが開示されている。しかしながら、これらの方
法はそれぞれ以下に示すような問題を含んでおり、充分
な効果は依然として得られていない。
【0007】特定の乳化剤を用いる方法においては、特
開昭60−118164で示されているポリグリセリン
脂肪酸エステルを用いる方法がある。この方法は汎用性
があり、冷凍保存後の解凍によっても激しい油層の分離
は抑制されるなど優れた方法であるが、長期間の冷凍保
存後に解凍すると部分的には目視可能な油滴が発生した
り、急速な解凍条件下では油滴が発生するなど実際の使
用に際しては依然として安定性が十分とは言えない。ま
たその記載条件では加熱安定性においては十分なもので
はない。
【0008】添加物を用いて冷凍・解凍安定性を改善す
る方法では、(1)氷点降下剤で氷結晶成長を抑制する
方法と、(2)多糖類などの増粘剤やスターチ・蛋白な
どでゲルし解凍時に油滴の合一を抑制する方法などがあ
るが、風味や物性の点で問題がある。特にゲル化や増粘
効果で安定性の向上をはかる場合、口融け性・口切れ性
が悪くなるなど食感において問題を残している。またそ
の高粘性のため油相の分離までには到らないが、油滴粒
径の増大による色調(白色度)の変化や粘性の変化等に
問題を残している。
【0009】次に加熱安定性を改善するために以下のよ
うな方法が開示されている。冷凍・解凍安定性の改善と
同じように、加熱時においても粘性を確保し油滴の合一
を抑制する考えに基づく方法として特開平04ー126
050、特開平04ー53469、特公平03ー314
29、特開昭59ー14767などがある。これらは基
本的に増粘及びゲル化能をもつ添加物を用いる方法であ
るが、耐冷凍性の項で述べたように口切れ性等食感に大
きな問題を残している。また酸性水中油型乳化組成物の
内、半固体状ドレッシングでは物性的に粘度が高いため
にこれらの方法は適用可能であるが、乳化液状ドレッシ
ングなどにおいては適度の流動性が要求されるために使
用は困難である。
【0010】また特定の乳化剤または乳化安定剤を用い
た加熱安定性改善方法として、特開昭59ー6685
9、特開昭63ー173555、特開平02ー1173
65、特開平03ー27269などがある。これらの方
法は加熱安定性のみに関して言えば優れているものの、
冷凍・解凍安定性に関しては有効な方法ではない。
【0011】以上述べたように、加熱安定性と冷凍・解
凍安定性を同時に改善し、しかも風味・物性・食感等を
満足できるものは現在までのところ得られていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、(1)ゲル化剤、氷点降下剤など特別な添
加物を用いることなく、(2)加熱安定性及び冷凍・解
凍安定性を同時に改善し、かつ(3)風味・物性・食感
等食品としての特性を損なわずに、更に(4)冷凍流
通、長期冷凍保存、加熱調理をも可能である酸性水中油
型乳化組成物の提供である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上の課題を
解決するために鋭意研究した結果、通常のドレッシング
類でみられる3〜10ミクロンの油滴粒径をもつ水中油
型乳化組成物よりも油滴を体積基準平均粒径で0.1〜
1.0ミクロン、好ましくは0.2〜0.7ミクロンと
極度に小さくすることにより、従来困難とされていた加
熱安定性及び冷凍・解凍安定性のいずれにおいて格段優
れた酸性水中油型のエマルションを容易に調製できるこ
とを見いだし本発明を完成した。さらに本発明に係る酸
性水中油型乳化組成物は乳化剤以外の添加物を用いるこ
となしに調製できるため、風味・物性・食感等を損なう
ことがなく食品の特性を維持することができる。即ち、
本発明は連続相である水相に分散する油滴の体積基準平
均粒径が0.1〜1.0ミクロンであることを特徴とす
る乳化安定性にすぐれた酸性水中油型乳化組成物であ
る。以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0014】本発明に用いられる乳化剤の種類としては
HLB7以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる
ことができるが、粒子径を小さく揃えるためにはHLB
9以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いるのが好
ましい。例えばポリグリセリン脂肪酸エステルの内、グ
リセリン重合度4以上のモノエステル、グリセリン重合
度8以上のジエステルおよびグリセリン重合度10以上
のトリエステルは全てHLB9以上となるから、これら
を用いるれば良い。
【0015】上記のポリグリセリン脂肪酸エステルの構
成脂肪酸については、加熱安定性が優れているという観
点から不飽和脂肪酸を用いてもかまわない。例えば二重
結合を1つもつオレイン酸は十分使用できる。しかし、
加熱および冷凍・解凍のいずれにも優れた安定性を有す
るという見地から、飽和脂肪酸がより好ましい。とりわ
け飽和脂肪酸であって炭素数16叉は18のパルミチン
酸、ステアリン酸がさらに好ましい。炭素数14以下の
物も使用可能であるが、保存後の風味の点でやや問題が
ある。
【0016】従って、本発明で使用できる乳化剤として
は(1)構成脂肪酸が炭素数16もしくは18の飽和脂
肪酸でかつ(2)グリセリン重合度4以上のモノエステ
ル、グリセリン重合度8以上のジエステル又はグリセリ
ン重合度10以上のトリエステルであるポリグリセリン
脂肪酸エステルがとりわけ好ましい。また、この範囲で
あるならば、2種以上のポリグリセリン脂肪酸エステル
を混合してもなんら問題のないことはいうまでもない。
【0017】更に、上記ポリグリセリン脂肪酸エステル
以外にもレシチン、モノグリセリン脂肪酸エステル、プ
ロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル等の乳化剤を少量併用してもかまわない。
【0018】乳化剤であるポリグリセリン脂肪酸エステ
ルの添加量については、油脂100重量部あたり2〜2
0重量部、好ましくは3〜15重量部とする。2重量部
未満であると安定な乳化が行われず、油滴の体積基準平
均粒径を0.1〜1.0ミクロンに調整するのが困難で
あり、また20重量部より多いと乳化には問題が無いも
のの、乳化剤の異風味が感じられるようになり好ましく
ない。
【0019】本発明に用いられる油脂としては特に限定
される物ではなく、通常食用に使用される動植物油脂の
ほか、それらをエステル交換、水素添加等加工したもの
を用いることができる。しかしながら極度に水素添加し
たものは解凍時に乳化破壊は起こさないものの凝集現象
を起こし食感と色調の変化をもたらす場合もあり、好ま
しくない。従って、具体的にはヨウ素価が35以上の油
脂を用いるのが好ましい。また極度に水素添加したもの
でも液体油と混合して用いる場合には問題ない。
【0020】上に示した油脂および乳化剤を用いて製造
される水中油型乳化組成物は、以下のようにして得るこ
とができる。まず所定量の上記乳化剤を水に添加溶解さ
せ、この乳化剤含有水溶液に油を攪拌下添加し予備乳化
を行う。予備乳化された乳化組成物は次いで高圧乳化機
で微細乳化し体積基準平均粒径0.1〜1.0ミクロン
の微細乳化物を得る。
【0021】高圧乳化機の種類としては特に型式にはこ
だわらないが、処理圧力については低圧では体積基準平
均粒径0.1〜1.0ミクロンの乳化物を調製するのは
困難であり、350kg/cm2 (34MPa)以上の
処理圧力が必要であり、好ましくは500kg/cm2
(49MPa)以上の圧力で乳化処理する。
【0022】水相と油相の組成割合は適宜変えてよい
が、油相を10〜70%、好ましくは乳化安定性と乳化
のしやすさから20〜50%の範囲が好ましい。また必
要に応じ他の添加物、例えば調味料、フレーバ、保存
料、乳化安定剤、保型剤を水相もしくは油相に添加して
も問題ない。
【0023】かくして得られた油滴の体積基準平均粒径
が0.1〜1.0ミクロンである水中油型エマルション
は、通常の粒子径で調製されたものと比較すると、常温
での乳化安定性はもちろんのこと、加熱処理およびー2
0℃における冷凍解凍安定性において大幅な改善が見ら
れた。粒子径の大きいものでは加熱時に乳化破壊を生
じ、解凍時にはほとんど安定性が得られず乳化破壊現象
が顕著であるのに対し、本発明の方法で調製したもので
はまったく冷凍前の状態と変化なく安定であった。 ま
た、この微細乳化組成物を用いて実際の食品を製造した
ところ、同様に加熱安定性及び冷凍解凍安定性に優れ、
しかも味・食感等の変化もきたさないものである。
【0024】以下、この発明の実施例について説明し、
実施例に示す酸性水中油型乳化組成物が加熱安定性及び
冷凍解凍安定性を顕著に改善し、乳化物として従来にな
い広範囲の温度において安定なものであることを明らか
にする。もちろん、本発明は実施例に限定されるもので
はない。
【0025】
【実施例】
【0026】実施例1 酸性水中油型乳化組成物における油滴粒径の加熱安定性
に及ぼす影響について実施例をもとに説明する。乳化組
成物は表1に示す配合組成に従って調製された。詳細に
説明すると、水60重量部に対し所定量の乳化剤を50
℃で溶解させ、その後これに食塩1.0重量部、酢酸
2.4重量部を添加し溶解させ均一な水溶液を調製し
た。一方油脂は菜種油を用い、50℃加熱下の水相に油
脂40部を滴下しながら水中油型に予備乳化し、続いて
これを高圧乳化機であるマイクロフルイダイザーで本乳
化を行ない、所定の粒子径になるよう調製した。乳化の
際の処理圧力はサンプルAについては1000Kg/c
2、サンプルBについては560Kg/cm2、サンプ
ルCについては150Kg/cm2及びサンプルDにつ
いては1000Kg/cm2であった。サンプルA〜D
についての粒子径は表2の無加熱の項に示した。加熱安
定性テストは、それぞれのサンプルをステンレス密閉容
器に入れ所定の温度に加熱したオイルバスに所定時間浸
した後、ただちに冷水で室温に戻し、目視とレーザー粒
度分布計(大塚電子製:LPA3000)で粒径を測定
することで行なった。
【0027】得られた乳化組成物の粒子径と加熱安定性
については100℃、120℃、135℃の加熱温度に
対し、それぞれ表2〜4にその結果を示すが、粒子径が
小さくなるに従い加熱安定性が顕著に改善された。な
お、加熱安定性についてはその構成脂肪酸がオレイン酸
である乳化剤デカグリセリンモノオレートを用いて得ら
れたサンプルDについても、構成脂肪酸が飽和脂肪酸で
あるステアリン酸のデカグリセリンモノステアレートと
同様に高い加熱安定性を示した。尚、粒子径0.62ミ
クロンのサンプルBについては120℃および135℃
の長時間加熱において若干の粒子径の増大が認められた
が、通常のレトルト加熱殺菌時間内では十分な安定性を
維持しており実際上は全く問題とならない。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】実施例2 つぎに、酸性水中油型乳化組成物の乳化油滴の粒径と乳
化剤種類の冷凍解凍安定性におよぼす影響について実施
例を示し、本発明における乳化組成物の効果を説明す
る。乳化方法は実施例1と同様に行ない、配合組成は表
5に示す。尚、乳化の際の処理圧力はサンプルEについ
ては1000Kg/cm2、サンプルFについては10
00Kg/cm2、サンプルGについては560Kg/
cm2及びサンプルHについては150Kg/cm2であ
った。冷凍・解凍安定性テストは、乳化調製後のサンプ
ルをー20℃で24時間冷凍保存したのち、25℃の恒
温槽で解凍し、実施例1と同様に粒度分布と目視観察で
安定性をみた。乳化剤にはデカグリセリンモノステアリ
ン酸エステル及びデカグリセリンオレイン酸エステルを
用いておこなった。結果を表6に示すが、デカグリセリ
ンモノステアリン酸エステルを用いると粒子径が小さく
なるに従って解凍時の平均粒径の変化が小さくなり、安
定性が向上することを示している。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】実施例3 次に、本発明の方法を用いて得られる酸性水中油型乳化
組成物の1つであるマヨネーズタイプの半固体状ドレッ
シングを調製し安定性をテストした。配合組成は表7に
示す。調製方法は、水に所定量の乳化剤を50℃で溶解
させ、これに大豆油を滴下しながら水中油型に予備乳化
し、続いてこれを高圧乳化機で本乳化を行なった。尚、
乳化の際の処理圧力はサンプルJが1000kg/cm
2、サンプルKが560kg/cm2及びサンプルLが1
50kg/cm2であった。次に、高圧乳化で得られた
乳化組成物に卵黄、スピリッツビネガー、食塩、砂糖、
グルタミン酸ソーダを攪拌下添加し、完全に溶解したの
ちキサンタンガムとスターチを添加し均一になるまで攪
拌を続け、最後にコロイドミルを通しマヨネーズタイプ
の乳化組成物を得た。冷凍・解凍安定性テストは乳化調
製後のサンプルを、ー20℃で72時間冷凍保存したの
ち、24℃恒温槽3時間、90℃恒温槽15分、電子レ
ンジ加熱40秒、200℃オーブン加熱6分の解凍・加
熱条件で行なった。尚、比較として市販マヨネーズを用
いた。
【0036】結果を表8に示すが、サンプルJ、K、L
の油滴粒径はそれぞれ0.22、0.65、2.1ミク
ロンであり、市販品は5.4ミクロンであった。解凍・
加熱の結果、市販マヨネーズはすべての条件で油水分離
をおこしたが、油滴粒径の0.22ミクロンであるサン
プルJはいずれの条件においても冷凍前と何の変化も認
められなかった。尚、サンプルJについてはー20℃で
72時間冷凍保存後24℃恒温槽3時間解凍のテストを
リサイクル3回行なったが、全く変化は認められなかっ
た。またサンプルJをー20℃で1ヶ月保存後、24℃
恒温槽3時間で解凍したがこれも変化はなかった。
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】実施例4 次に酸性水中油型乳化組成物の1つである乳化液状ドレ
ッシングで安定性を確認した。配合組成は表9に示す。
調製方法は、2.6重量部の乳化剤を50℃で水36.
6部に溶解させ、これに菜種油35部を滴下しながら水
中油型に予備乳化し、続いてこれに攪拌下20.3部の
醸造酢、2.8部の砂糖、2.5部の食塩、0.1部の
キサンタンガム、0.1部のグルタミン酸ソーダを添加
し完全に溶解させる。この予備乳化混合物を高圧乳化機
で本乳化を行なった。乳化の際の処理圧力は850kg
/cm2であった。また、高圧乳化で得られた乳化組成
物の油滴粒径は0.32ミクロンであった。このものの
加熱安定性テストは実施例1と同様にステンレス耐圧管
で120℃加熱でおこなった。比較として同程度油分
(35.2%)の市販品乳化型フレンチドレッシングで
も同様な加熱テストをおこなった。結果を表10に示す
が、市販の乳化型フレンチドレッシングの粒径測定は粒
子径が大きく光散乱レーザー粒度分布計では測定できな
いのでレーザー回析粒度分布計(堀場製LA700型)
で測定した。
【0040】加熱テストでは、市販品においても若干の
目視可能な油滴が表面に浮上する程度で大きな変化は認
められなかった。次に冷凍安定性のテストを行なった。
上記2サンプルをー20℃で3日間冷凍保存し、25℃
恒温槽で解凍した。その結果、市販品のドレッシングは
分相はしなかったものの、表11に示すように粒子径の
増大が認められ目視でも均一性が失われ、白色度の低
下、粘性の低下が明らかであった。これに対し本発明の
方法で得られた微細乳化ドレッシングには何の変化も認
められなかった。
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明は(1)ゲル
化剤、氷点降下剤など特別な添加物を用いることなく、
(2)加熱安定性及び冷凍・解凍安定性を同時に改善
し、かつ(3)風味・物性・食感等食品としての特性を
損なわずに冷凍流通、長期冷凍保存、加熱調理を可能に
できるという利点がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続相である水相に分散する油滴の体積
    基準平均粒径が0.1〜1.0ミクロンである乳化安定
    性にすぐれた酸性水中油型乳化組成物。
  2. 【請求項2】 ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる
    ことにより得られる、連続相である水相に分散する油滴
    の体積基準平均粒径が0.1〜1.0ミクロンである乳
    化安定性にすぐれた酸性水中油型乳化組成物。
  3. 【請求項3】 ポリグリセリン脂肪酸エステルが、
    (1)それらの構成脂肪酸が炭素数16もしくは18の
    飽和脂肪酸でかつ(2)グリセリン重合度4以上のモノ
    エステル、グリセリン重合度8以上のジエステル又はグ
    リセリン重合度10以上のトリエステルである請求項2
    記載の酸性水中油型乳化組成物。
  4. 【請求項4】 酸性水中油型乳化組成物が半固体状ドレ
    ッシング叉は液状ドレッシングである請求項1、2叉は
    3記載の酸性水中油型乳化組成物。
JP5174269A 1993-07-14 1993-07-14 広域温度安定性乳化組成物 Pending JPH0731413A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997002002A3 (de) * 1995-07-03 1997-02-13 Henkel Kgaa Verwendung von polyolpoly-12-hydroxystearaten
US6746808B2 (en) 2001-08-29 2004-06-08 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming color toner, color image forming method and color image forming apparatus
US8771727B2 (en) 2003-04-04 2014-07-08 Zoetis Llc Microfluidized oil-in-water emulsions and vaccine compositions
JP2016015957A (ja) * 2014-07-11 2016-02-01 ヤマサ醤油株式会社 鍋物用調味料

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