JPH07312896A - 3相リラクタンス型電動機 - Google Patents

3相リラクタンス型電動機

Info

Publication number
JPH07312896A
JPH07312896A JP6134797A JP13479794A JPH07312896A JP H07312896 A JPH07312896 A JP H07312896A JP 6134797 A JP6134797 A JP 6134797A JP 13479794 A JP13479794 A JP 13479794A JP H07312896 A JPH07312896 A JP H07312896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
armature
phase
armature coil
position detection
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6134797A
Other languages
English (en)
Inventor
Itsuki Ban
五紀 伴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Secoh Giken Co Ltd
Original Assignee
Secoh Giken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Secoh Giken Co Ltd filed Critical Secoh Giken Co Ltd
Priority to JP6134797A priority Critical patent/JPH07312896A/ja
Publication of JPH07312896A publication Critical patent/JPH07312896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流に対するトルク特性が直線的で、高速回
転でしかも大きい出力トルクの3相リラクタンス型電動
機を得ることが目的である。 【構成】 n個(nは2以上の正整数)の等しい巾と等
しい離間角で配設された突極を有する回転子と、その外
周に3相の電機子コイルの装着された磁極が対向して設
けられた固定電機子と、すべての突極が休止することな
く出力トルクに寄与し、突極と磁極の空隙長が1/10
ミリメートル以下に構成された3相リラクタンス型の電
動機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】大きい出力で、しかも耐用時間の
長い動力源として広い用途がある。例えば電気自動車、
電気自転車、クレーン、電気掃除機等に利用できる。
【従来の技術】リラクタンス型電動機は、出力トルクの
大きい特性があるが、回転速度がおそいこと、振動が発
生すること等の欠点の為に実用化された例はない。上述
したように出力トルクは大きいが、通電電流と出力トル
クとの間に直線的な比例関係が得られない問題点があ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】第1の課題 通電電流
と出力トルクとの間に直線的な比例関係がない。マグネ
ット電動機のような電流とトルクとの関係に構成する必
要がある。第2の課題 リラクタンス型の電動機の場合
には、電機子コイルの磁路が、突極と磁極の磁路が殆ん
ど閉じられているのでインダクタンスが大きく従って磁
極と突極に蓄積され若しくは放出される磁気エネルギの
量が大きく、又1回転毎の蓄積と放出の回数が多い。従
って、出力トルクは大きい長所がある反面に低速となる
問題点がある。大出力の電動機となると上述した問題は
解決することが更に困難となる。第3の課題 図1は周
知の3相片波通電のリラクタンス型電動機の平面図であ
る。記号16は固定電機子で、珪素鋼板積層体で作ら
れ、磁極16a,16b,…には電機子コイル17a−
1,17b−1,…が装着される。回転子1は矢印A方
向に回転する。記号5は回転軸である。電機子コイル1
7b−1,17e−1が通電されると、回転子1は矢印
A方向に回転し、電気角で120度回転すると通電が停
止され、次に電機子コイル17c−1,17f−1が通
電され、電気角で120度通電すると同じ角度回転す
る。上述したように、電機子コイル17a−1,17d
−1→17b−1,17e−1→17c−1,17f−
1の順の通電により矢印A方向に回転する。上述した回
転のトルクは、突極が2個づつ関与し、他の4個は関与
しない。6個の突極が同時にトルクを発生すればトルク
は3倍となるが、これが達成できない問題点がある。第
4の課題 電機子コイル17a−1,17d−1が通電
されると、磁極16a,16dは突極1a,1eに径方
向に吸引されるので、固定電機子16は吸引力により変
形歪曲する。回転して磁極16b,16eと磁極16
c,16fと対向突極との吸引により固定電機子16は
変形する。かかる変形により振動が発生する問題点があ
る。又突極と磁極間の空隙を一定とすることが技術的に
困難なので回転子1の受ける吸引力は回転とともに変化
して回転子1が径方向に振動する。従って振動音を発生
し、又回転子1の回転軸の軸受の耐用時間を少なくする
問題点がある。大型で大出力のものとなると上述した問
題点は解決が困難となる。
【0003】
【課題を解決するための手段】3相のリラクタンス型電
動機において、磁性体回転子の外周面に等しい巾と等し
い離間角で配設されたn個(nは2以上の正整数)の突
極と、円筒状の固定電機子の内周部に等しい離間角で配
設された3n個のスロットと、隣接する2個のスロット
のそれぞれに装着された3n個の第1,第2,第3の相
の電機子コイルと、1/10ミリメートル以内の空隙を
介して前記した突極と固定電機子内周面とを対向して支
持する装置と、前記した突極の回転位置を検出して、電
気角で120度の巾で互いに240度離間した第1の相
の位置検知信号ならびにこれ等より位相が電気角で12
0度おくれた第2の相の位置検知信号ならびにこれ等よ
り位相が電気角で120度おくれた第3の相の位置検知
信号が得られる位置検知装置と、第1,第2,第3の相
の電機子コイルのそれぞれに直列接続された半導体スイ
ッチング素子と、電機子コイルのそれぞれと半導体スイ
ッチング素子の直列接続体に供電する直流電源と、第
1,第2,第3の相の位置検知信号を介してそれぞれ第
1,第2,第3の相の電機子コイルに直列接続した半導
体スイッチング素子を位置検知信号の巾だけ導通して電
機子コイルを通電する通電制御回路と、半導体スイッチ
ング素子が位置検知信号の末端で不導通に転化したとき
に、該半導体スイッチング素子と電機子コイルとの接続
点より、ダイオードを介して電機子コイルにより蓄積さ
れた磁気エネルギを小容量のコンデンサに流入充電して
保持することにより電機子コイルの通電電流の降下を急
速とする電気回路と、設定された角度だけ磁性体回転子
が回転して次に通電される電機子コイルが位置検知信号
によりその巾だけ通電されるときに、その通電の開始さ
れると同時に前記した小容量のコンデンサに蓄積された
静電エネルギを、該電機子コイルに流入せしめて、通電
電流の立上がりを急速とする電気回路とより構成された
ものである。
【0004】
【作用】第1の作用 電機子磁極と回転子突極との間の
空隙が1/10ミリメートル以内なので、電流と出力ト
ルクの関係が直線的に比例し、飽和することがないので
大きい出力トルクが得られる。第2の作用 本発明装置
では、電機子コイルの通電が断たれたときに、電機子コ
イルの磁気エネルギを小容量のコンデンサに充電して電
流降下を急速とし、該コンデンサの高電圧を利用して次
に通電される電機子コイルの通電の立上りを急速として
いる。従って大きい出力の電動機即ち径が大きく、突極
数の多い電動機でも高速回転とすることができる。
【0005】第3の作用 回転子の突極のすべてが出力
トルクに休止することなく寄与しているので、大きい出
力トルクが得られる作用がある。第4の作用 回転子の
突極のすべてが径方向に外側方向に磁気的に吸引されて
いるので振動の発生が防止される。
【0006】
【実施例】次に実施例につき本発明装置の詳細を説明す
る。各図面の同一記号の部材は同じ部材なので重複した
説明は省略する。図2において、外筺9の内側には、円
筒状の固定電機子16が固着されている。固定電機子1
6は、珪素鋼板を積層した周知の手段により作られてい
る。この内周面にはスロット6個が等しい離間角で配設
され、各スロットに電機子コイルが捲回して装着され
る。スロット17a,17bには電機子コイルが捲回さ
れ、電気角で120度離間した2個のスロットに装着さ
れる。角度表示はすべて電気角とする。スロット17
b,17c及びスロット17c,17dにもそれぞれ電
機子コイルが捲回される。他の電機子コイルも同様な構
成となり、隣接するスロットに捲回装着される。外筺9
の両側の軸受には回転軸5が回動自在に支持され、これ
に磁性体回転子1が固定される。回転子1は固定電機子
16と同じく珪素鋼板積層体で作られている。回転子1
の外周には180度の巾で180度離間した突極1a,
1bが突出して設けられ、この外周は7/100ミリメ
ートル位の空隙を介して磁極16a,16b,…と対向
する。
【0007】図2の展開図を図4に示す。点線Bの左側
が図2の展開図である。回転子は記号1として固定電機
子は記号16として示される。図4において、スロット
17a,17bに捲回される電機子コイルは最下段の電
機子コイル9aとして表示できる。スロット17b,1
7cに捲回される電機子コイルは、電機子コイル9cと
して表示できる。同様に他の電機子コイルも記号9e,
9b,9d,9fとして表示できる。電機子コイル9
a,9bは直列に接続され端子8a,8dより供電され
る。電機子コイル9c,9d及び電機子コイル9e,9
fもそれぞれ直列に接続され、端子8b,8eと端子8
c,8fより供電される。各電機子コイルは120度離
間し、電機子コイル9a,9b,電機子コイル9c,9
d,電機子コイル9e,9fはそれぞれ第1,第2,第
3の相の電機子コイルとなる。回転子1が120度左方
に移動して停止しているときに、第1の相の電機子コイ
ル9a,9bに通電すると、突極1a,1bは磁極16
a,16dにより磁気的に吸引されて矢印A方向に回転
する。120度回転したときに通電を停止し、電機子コ
イル9c,9d(第2の相の電機子コイル)を通電する
と更に右方に回転し、120度回転したときに通電を停
止し、第3の相の電機子コイル9e,9fに通電すると
更に右方に回転する。上述した説明より判るように第
1,第2,第3の相の電機子コイルに120度の区間だ
け順次に通電すると、回転子1は矢印A方向に回転して
3相片波通電のリラクタンス型電動機となる。
【0008】突極1cを付加して3突極とすることがで
きる。この場合には点線Bは右方に360度移動する。
突極数は2個以上複数個の突極とすることができ、比例
して出力トルクが増大する。図1の電動機の場合には、
突極1a,1b,…は6個あるが出力トルクに有効なも
のは2個である。本発明の手段によると、6個の突極よ
り出力トルクが得られるように構成できるので3倍の出
力トルクとなる効果がある。従来の図1に示す電動機の
場合には、突極1a,1eにより固定電機子16は磁気
吸引力を矢印4−1,4−4の方向に受けて変形し、1
20度回転すると、突極1b,1fにより矢印4−2,
4−5の方向の吸引力により変形し、次に120度回転
すると、矢印4−3,4−6の方向の吸引力により変形
する。従って固定電機子16は回転とともに変形の方向
が変化して振動を発生する欠点がある。本発明装置で
は、突極を3個以上とすることによりすべてに同時に吸
引力が発生するので固定電機子16は同周方向の圧縮力
が発生するのみで変形がなく、従って振動の発生が抑止
される作用効果がある。電機子コイルにより磁化される
磁極の極性は、図2において軸対称の位置にある磁極が
異極となるように磁化される。
【0009】回転子1の突極が4個の場合の平面図が図
3に示される。図3において、スロット17a,17
b,…,171には図2のスロットと同じく電機子コイ
ルが装着され3相の電機子コイルの通電が行なわれて、
回転子1の突極1a,1b,…1dを吸引して矢印A方
向に回転する。このときに電機子16を吸引する力の方
向は矢印9a,9b,9c,9dの方向となるので、電
機子16を歪曲する力はバランスして消滅する。従って
図2の実施例のように突極1a,1bに電機子16が吸
引されて歪曲する欠点が除去される。従って図2の実施
例は出力が小さく吸引力も小さい小出力の電動機の場合
にのみ実施することができるものである。
【0010】次に図2,図3の回転子1が対向する固定
電機子16により駆動される電機子コイルの通電制御手
段を説明する。図4の電機子コイル9a,9bを電機子
コイル39a,電機子コイル9c,9d,電機子コイル
9e,9fをそれぞれ電機子コイル39b,39cと呼
称する。図4の回転子3は回転子1と同軸で同期回転す
るように構成され、アルミニユームのような導体で作ら
れる。突極3a,3b,3c…は180度の巾となり、
図示の相対位相で回転する。コイル10a,10b,1
0cは、突極3a,3b,…の位置を検出する為の位置
検知素子で、図示の位置で電機子16の側に固定され、
コイル面は、突極3a,3b,…の側面に空隙を介して
対向している。コイル10a,10b,10cは120
度離間している。コイルは5ミリメートル径で30ター
ン位の空心のものである。図6に、コイル10a,10
b,10cより、位置検知信号を得る為の装置が示され
ている。図6において、コイル10a,抵抗15a,1
5b,15cはブリッジ回路となり、コイル10aか突
極3a,3b,…に対向していないときには平衡するよ
うに調整されている。従って、ダイオード11a,コン
デンサ12aならびにダイオード11b,コンデンサ1
2bよりなるローパスフイルタの出力は等しく、オペア
ンプ13の出力はローレベルとなる。記号10は発振器
で2メガサイクル位の発振が行なわれている。コイル1
0aが突極3a,3b,…に対向すると、銅損によりイ
ンピーダンスが減少するので、抵抗15aの電圧降下が
大きくなり、オペアンプ13の出力はハイレベルとな
る。
【0011】ブロック回路18の入力は、図11のタイ
ムチヤートの曲線45a,45b,…となり、反転回路
13aを介する入力は、曲線45a,45b,…を反転
したものとなる。図6のブロック回路14a,14b
は、それぞれコイル10b,10cを含む上述したブロ
ック回路と同じ構成のものを示すものである。発振器1
0は共通に利用することができる。ブロック回路14a
の出力及び反転回路13bの出力は、ブロック回路18
に入力され、それらの出力信号は、図11において、曲
線46a,46b,…,及び曲線46a,46b,…を
反転したものとなる。ブロック回路14bの出力及び反
転回路13cの出力は、ブロック回路18に入力され、
それらの出力信号は、図11において、曲線47a,4
7b,…及びこれを反転したものとなる。曲線45a,
45b,…に対して、曲線46a,46b,…は位相が
120度おくれ、曲線46a,46b,…に対して、曲
線47a,47b,…は位相が120度おくれている。
ブロック回路18は、3相Y型の半導体電動機の制御回
路に慣用されている回路で、上述した位置検知信号の入
力により端子18a,18b,18cより120度の巾
の矩形波の電気信号が得られる論理回路である。端子1
8a,18b,18cの出力は、図11において、それ
ぞれ曲線48a,48b,…49a,49b,…,曲線
50a,50b,…として示されている。端子18a,
18b,18cの出力信号は、120度の巾で順次に1
20度おくれている。
【0012】電機子コイルの通電手段を図8につき次に
説明する。電機子コイル39a,39b,39cの両端
には、それぞれトランジスタ20a,20b及び20
c,20d及び20e,20fが挿入されている。トラ
ンジスタ20a,20b,20c,…は、スイッチング
素子となるもので、同じ効果のある他の半導体素子でも
よい。直流電源正負端子2a,2bより供電が行なわれ
ている。アンド回路41aの下側の入力がハイレベルの
ときに、端子42aよりハイレベルの電気信号が入力さ
れると、トランジスタ20a,20bが導通して、電機
子コイル39aが通電される。同様に端子42b,42
cよりハイレベルの電気信号が入力されると、トランジ
スタ20c,20d及びトランジスタ20e,20fが
導通して、電機子コイル39b,39cが通電される。
端子40は励磁電流を指定する為の基準電圧である。端
子40の電圧を変更することにより、出力トルクを変更
することができる。電源スイッチ(図示せず)を投入す
ると、オペアンプ40bの−端子の入力は+端子のそれ
より低いので、オペアンプ40bの出力はハイレベルと
なり、トランジスタ20a,20bが導通して、電圧が
電機子コイル39aの通電制御回路に印加される。抵抗
22aは、電機子コイル39aの励磁電流を検出する為
の抵抗である。記号30aは絶対値回路である。
【0013】端子42aの入力信号は、図11の位置検
知信号48a,48b…又端子42b,42cの入力信
号は、位置検知信号49a,49b,…及び50a,5
0b,…となっている。上述した位置検知信号曲線の1
つが図7のタイムチヤートの1段目に曲線48aとして
示されている。この曲線48aの巾だけ電機子コイル3
9aが通電される。矢印23aは通電角120度を示し
ている。通電の初期では、電機子コイルのインダクタン
スの為に立上がりがおくれ、通電が断たれると、蓄積さ
れた磁気エネルギが、図8のダイオード49a−1が除
去されていると、ダイオード21a,21bを介して電
源に還流放電されるので、点線K−1の右側の曲線25
の後半部のように降下する。正トルクの発生する区間
は、矢印23で示す180度の区間なので、反トルクの
発生があり、出力トルクと効率を減少する。高速回転と
なるとこの現象は著しく大きくなり使用に耐えられぬも
のとなる。反トルク発生の時間巾は、高速となっても変
化しないが、正トルク発生の区間23の時間巾は回転速
度に比例して小さくなるからである。他の位置検知信号
49a,50aによる電機子コイル39b,39cの通
電についても上述した事情は同様である。曲線25の立
上がりもおくれるので、出力トルクが減少する。即ち減
トルクが発生する。これは、磁極と突極により磁路が閉
じられているので大きいインダクタンスを有しているか
らである。リラクタンス型の電動機は大きい出力トルク
を発生する利点がある反面に回転速度を上昇せしめるこ
とができない欠点があるのは、上述した反トルクと減ト
ルクの発生の為である。かかる欠点を除去する為の周知
の手段は、突極が磁極に侵入する以前に進相して、電機
子コイルの通電を始めることである。
【0014】進相通電をすると、磁極のインダクタンス
が著しく小さいので、急速に立上がるが、出力トルクの
発生する点即ち突極が磁極に侵入し始めると、インダク
タンスが急速に大きくなり、電流も急速に降下する。従
って出力トルクが減少する欠点がある。正逆転の運転を
する場合には、位置検知素子の数が2倍必要となる欠点
がある。本発明装置は、図8の逆流防止用のダイオード
49a−1,49b−1,49c−1とコンデンサ47
a,47b,47cを付設することにより、上述した欠
点を除去したことに特徴を有するものである。曲線48
aの末端で通電が断たれると、電機子コイル39aに蓄
積された磁気エネルギは、逆流防止用ダイオード49a
−1により、直流電源側に還流しないでダイオード21
b,21aを介して、コンデンサ47aを図示の極性に
充電して、これを高電圧とする。従って、磁気エネルギ
は急速に消滅して電流が急速に降下する。
【0015】図7のタイムチヤートの曲線26a,26
b,26cは、電機子コイル39aを流れる電流曲線で
その両側の点線26−1,26−2間が120度となっ
ている。通電電流は曲線26bのように急速に降下して
反トルクの発生が防止され、コンデンサ47aは高電圧
に充電して保持される。次に位置信号曲線48bによ
り、トランジスタ20a,20bが導通して再び電機子
コイル39aが通電されるが、このときの印加電圧は、
コンデンサ47aの充電電圧と電源電圧(端子2a,2
bの電圧)が加算されるので、電機子コイル39aの電
流の立上がりが急速となる。この現象により、曲線26
aのように急速に立上がる。以上の説明のように、減ト
ルクと反トルクの発生が除去され、又矩形波に近い通電
となるので、出力トルクが増大する。
【0016】次にチョッパ回路について説明する。電機
子コイル39aの電流が増大して、その検出の為の抵抗
22aの電圧降下が増大し、基準電圧端子40の電圧を
越えると、アンド回路41aの下側の入力がローレベル
となるので、トランジスタ20a,20bは不導通に転
化し、励磁電流が減少する。オペアンプ40bのヒステ
リシス特性により、所定値の減少により、オペアンプ4
0bの出力はハイレベルに復帰して、トランジスタ20
a,20bを導通して励磁電流が増大する。かかるサイ
クルを繰返して、励磁電流は設定値に保持される。図7
の点線26cで示す区間がチョッパ制御の行なわれてい
る区間である。点線26cの高さは基準電圧端子40の
電圧により規制される。図8の電機子コイル39bは、
端子42bより入力される位置検知信号曲線49a,4
9b,…により、その巾だけトランジスタ20c,20
dの導通により通電され、オペアンプ40c,抵抗22
b,絶対値回路30b,アンド回路41bによりチョッ
パ制御が行なわれる。ダイオード49b−1,コンデン
サ47bの作用効果も電機子コイル39aの場合と同様
である。電機子コイル39cについても上述した事情は
全く同様で、端子42cに図11の位置検知信号曲線5
0a,50b,…が入力されて電機子コイル39cの通
電制御が行なわれる。トランジスタ20e,20f,ア
ンド回路41c,オペアンプ40d,抵抗22c,絶対
値回路30c,ダイオード49c−1,コンデンサ47
cの作用効果も前述した場合と全く同様である。
【0017】各電機子コイルの通電は、突極が磁極に侵
入する点若しくは少し前の点のいずれでもよい。回転速
度、効率、出力トルクを考慮して調整し、位置検知素子
となるコイル10a,10b,10cの固定電機子側に
固定する位置を変更する。以上の説明より理解されるよ
うに3相片波通電の電動機として効率良く、大きい出力
と高速回転を行なうことができるので本発明の1つの目
的が達成される。3相片波通電なので出力トルクにリプ
ルが発生する。この欠点を除去するには3相両波通電と
することがよい。次にその説明をする。
【0018】図9は、3相片波通電の場合のトルク曲線
で、よこ軸は回転子の回転角度たて軸は出力トルクを示
している。曲線27a,27b,27cは電機子電流が
それぞれ1アンペア、1.5アンペア、2アンペアの場
合を示している。回転子の径が22ミリメートル、固定
電機子の外径が50ミリメートル、その長さも同じく5
0ミリメートルの場合である。よこ軸は回転する角度で
示してある。リプルトルクは70%位となる。トルク曲
線の凹部は突極の端部がスロットに侵入した点となって
いる。曲線27cの左端即ち零度の点では出力トルクが
小さい。従って電源投入時に突極が上記した位置にある
と起動困難となる。図10につき後述するように大きい
出力トルクが得られる反面に上述した欠点がある。従っ
て3相全波通電若しくは他の手段により点線曲線33で
示す出力トルクが得られる装置を付加することにより、
上述した欠点が除去される。図9の点線33で示すトル
クを付加するには突極若しくはスロットの位相が60度
の奇数倍ずれた3相片波通電の電動機を回転軸を共通と
して付設することにより目的が達成される。
【0019】図10はトルク曲線のグラフである。よこ
軸は電機子電流、たて軸はトルクである。この電動機は
前述した構成のものである。曲線43の初期は2乗曲線
となり、その後は1乗曲線となる。一般の電動機の場合
には、点線43aの点で磁束が飽和して点線43a以下
の出力トルクとなる。本発明装置ではその後もリニヤに
トルクが増大するので、同型の他の電動機の7倍位の出
力トルクが得られる特徴がある。曲線43の始点は直線
でなく曲線となっているので、出力トルクを通電電流に
比例した制御をして使用する場合に不都合がある。これ
を除去する手段を次に説明する。
【0020】図5は、図2の磁極16aと突極1aとの
間で発生するトルクを説明するものである。図5におい
て、磁極16aはN極,突極1aはS極に磁化され、そ
れぞれの対向面6a,6b間には矢印で示す磁力線25
a,25b,25cが存在するので、突極1aは矢印2
9の方向に吸引されて回転する。主磁束25b(磁極と
突極との対向面間にある磁束)の方向は、空隙長が大き
いと時計方向に傾くのでトルクを発生し、このトルクが
図10の点線43aの下部で次乗曲線となる。上部のト
ルクは洩れ磁束25a,25bによるトルクとなり直線
状となる。端面6a,6b間の空隙を1/10ミリメー
トル以下とすると、主磁束25bは端面に垂直となりト
ルクに寄与しなくなる。空隙を1/10ミリメートル以
下とすると、洩れ磁束25a,25cによるトルクのみ
となり、図10の曲線43bとなり、磁気回路の磁気抵
抗も小さくなるので、出力トルクが増大する特徴があ
る。即ち曲線43bに示す直線状のトルク曲線となる作
用効果がある。
【0021】
【発明の効果】第1の効果 同形の誘導電動機と比較し
て出力トルクが10倍位となり、必要により毎分2万回
転位までの回転速度が得られる。図1に示す周知のリラ
クタンス型の電動機と比較して振動が減少し回転が円滑
となる。第2の効果 出力トルクと通電電流との関係が
直線的に比例する特性となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のリラクタンス型電動機の固定電機子と回
転子の断面図
【図2】本発明による3相リラクタンス型電動機の固定
電機子と回転子の断面図
【図3】本発明による3相リラクタンス型電動機の他の
実施例の回転子、固定電機子の断面図
【図4】本発明による3相リラクタンス型電動機の他の
実施例の回転子、固定電機子、電機子コイルの展開図
【図5】回転トルク発生の説明図
【図6】3相リラクタンス型電動機の位置検知信号を得
る電気回路図
【図7】位置検知信号と対応するトルクのグラフ
【図8】3相リラクタンス型電動機の通電制御回路図
【図9】3相リラクタンス型電動機の回転角と出力トル
クのグラフ
【図10】電流と出力トルクのグラフ
【図11】3相リラクタンス型電動機の位置検知信号曲
線のタイムチヤート
【符号の説明】
1,1a,1b,… 回転子と突極 5 回転軸 9 外筺 16 固定電機子 16a,16b,… 磁極 17a−1,17a−2,…,9a,9b,…,39
a,39b,… 電機子コイル 17a,17b,… スロット 10a,10b,10c 位置検知コイル 10 発振器 18,14a,14b ブロック回路 30a,30b,30c,30d 絶対値回路 40 基準電圧端子 27a,27b,27c,33,43,43b トルク
曲線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3相のリラクタンス型電動機において、磁
    性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角で配設さ
    れたn個(nは2以上の正整数)の突極と、円筒状の固
    定電機子の内周部に等しい離間角で配設された3n個の
    スロットと、隣接する2個のスロットのそれぞれに装着
    された3n個の第1,第2,第3の相の電機子コイル
    と、1/10ミリメートル以内の空隙を介して前記した
    突極と固定電機子内周面とを対向して支持する装置と、
    前記した突極の回転位置を検出して、電気角で120度
    の巾で互いに240度離間した第1の相の位置検知信号
    ならびにこれ等より位相が電気角で120度おくれた第
    2の相の位置検知信号ならびにこれ等より位相が電気角
    で120度おくれた第3の相の位置検知信号が得られる
    位置検知装置と、第1,第2,第3の相の電機子コイル
    のそれぞれに直列接続された半導体スイッチング素子
    と、電機子コイルのそれぞれと半導体スイッチング素子
    の直列接続体に供電する直流電源と、第1,第2,第3
    の相の位置検知信号を介してそれぞれ第1,第2,第3
    の相の電機子コイルに直列接続した半導体スイッチング
    素子を位置検知信号の巾だけ導通して電機子コイルを通
    電する通電制御回路と、半導体スイッチング素子が位置
    検知信号の末端で不導通に転化したときに、該半導体ス
    イッチング素子と電機子コイルとの接続点より、ダイオ
    ードを介して電機子コイルにより蓄積された磁気エネル
    ギを小容量のコンデンサに流入充電して保持することに
    より電機子コイルの通電電流の降下を急速とする電気回
    路と、設定された角度だけ磁性体回転子が回転して次に
    通電される電機子コイルが位置検知信号によりその巾だ
    け通電されるときに、その通電の開始されると同時に前
    記した小容量のコンデンサに蓄積された静電エネルギ
    を、該電機子コイルに流入せしめて、通電電流の立上が
    りを急速とする電気回路とより構成されたことを特徴と
    する3相リラクタンス型電動機。
JP6134797A 1994-05-13 1994-05-13 3相リラクタンス型電動機 Pending JPH07312896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6134797A JPH07312896A (ja) 1994-05-13 1994-05-13 3相リラクタンス型電動機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6134797A JPH07312896A (ja) 1994-05-13 1994-05-13 3相リラクタンス型電動機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07312896A true JPH07312896A (ja) 1995-11-28

Family

ID=15136763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6134797A Pending JPH07312896A (ja) 1994-05-13 1994-05-13 3相リラクタンス型電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07312896A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997004520A1 (fr) * 1995-07-18 1997-02-06 Kabushikigaisya Sekogiken Moteur a reluctance polyphase
WO1997005692A1 (fr) * 1995-08-01 1997-02-13 Kabushikigaisya Sekogiken Moteur electrique a reluctance
JP5128709B1 (ja) * 2012-02-02 2013-01-23 武雄 岩井 非正弦波駆動電動機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997004520A1 (fr) * 1995-07-18 1997-02-06 Kabushikigaisya Sekogiken Moteur a reluctance polyphase
US6369481B1 (en) 1995-07-18 2002-04-09 Kabushikigaisha Sekogiken Polyphase reluctance motor
WO1997005692A1 (fr) * 1995-08-01 1997-02-13 Kabushikigaisya Sekogiken Moteur electrique a reluctance
US5828154A (en) * 1995-08-01 1998-10-27 Kabushikigaisha Sekogiken Reluctance motor
JP5128709B1 (ja) * 2012-02-02 2013-01-23 武雄 岩井 非正弦波駆動電動機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4704567A (en) Brushless D.C. motor having alternating wider and narrower pole shoes
US4644233A (en) D.C. brushless motor having wider and narrower pole parts
WO1992016046A1 (en) High-speed motor
JPH0646593A (ja) 高速リラクタンス型電動機
WO1992009139A1 (en) Reluctance type motor
JPH0937591A (ja) 複数相のリラクタンス型電動機
WO1993015550A1 (en) Reluctance motor and rotor of high-speed reluctance motor
JPH03103091A (ja) 3相リラクタンス型電動機
WO1994000909A1 (en) Reluctance motor capable of regenerative braking and direct current motor
JPS6248480B2 (ja)
WO1995002922A1 (fr) Moteur a reluctance
JPH0746808A (ja) 3相リラクタンス型電動機
JP3153287B2 (ja) ブラシレスモータ
JPH07312896A (ja) 3相リラクタンス型電動機
JPH0260494A (ja) リラクタンス型2相電動機
JPH05219788A (ja) 高速電動機
JPH0947079A (ja) リラクタンス電動機
JPH0739191A (ja) リラクタンス型電動機
JPH0837791A (ja) リラクタンス型3相電動機の制御回路
JPH06165577A (ja) 3相リラクタンス型電動機
JP2745411B2 (ja) 高速電動機
JPH0662551A (ja) リラクタンス型高速電動機の回転子
JPH05308795A (ja) リラクタンス型3相電動機
JPH06296392A (ja) 高速電動機
JPH05207784A (ja) リラクタンス型3相高速電動機