JPH0731034U - 携帯針抜器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】治療用などに使用した注射針に手を触れること
なく、使用直後に安全かつ簡便に注射筒から注射針を廻
して取外し、院内感染の危険を回避する。 【構成】廃却針容器にネジなどで連結できるキャップ
に、注射針の針もと端部の鍔部分が通過する挿入口と、
同鍔部分は通過しないが注射筒の筒先は通過する長穴状
のストッパー部を連設し、キャップの内側にストッパー
部を囲むように、針もと鍔部よりやや大きい長円状又は
楕円状などのボックススパナ部を設ける。又、キャップ
上面の挿入口の周囲に流出防止壁とその囲み内の１部に
液回収口を設け、さらに蓋を流出防止壁に嵌合できるよ
うに設けるとよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、治療用などに使用した注射針を安全かつ簡便に処理するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

一般に使用済み注射針を注射筒から取外す場合には、手あるいは挟み具などで 引抜いていたが、注射液や血液が手に付着したり、針先が手指に触れて怪我をす る危険があった。

【０００３】 注射針の針もとは、注射筒のテーパ状の筒先に強く嵌め込まれており、取外す 際には強い力で引き抜くか、楕円ないし長円状の鍔部を廻す必要があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

使用済み注射針には全く手を触れることなく、携帯容易な小型器具で安全かつ 簡便に注射筒から使用済み注射針を使用直後に取外すことにより、院内感染の危 険を回避することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案を図によって説明すると、例えば抜き取った針を収容する廃却針容器 （５）にネジなどで連結できるキャップ（１）に、注射針の針もと端部の鍔部分 が通過する挿入口（２）と、同鍔部分は通過しないが注射筒の筒先は通過する長 穴状のストッパー部（３）を連設させ、キャップ（１）の内側にはストッパー部 （３）を囲むように、やや大きい長円状又は楕円状などのボックススパナ部（４ ）を設ける。

【０００６】

【実施例】

キャップ（１）の材料にプラスチックを使用した具体例について説明すると、 注射針の挿入口（２）は針もと端部の鍔部分が容易に通過できる約１０ｍｍの円 形状、又は針もと端部の鍔部分よりやや大きい楕円状とし、これに連設する長穴 状のストッパー部（３）の幅は、注射筒の筒先よりやや大きい４．５ｍｍ程度と し、連設部分は面取りして鈍角又はなだらかな曲線にする。

【０００７】 長穴状のストッパー部（３）を囲むボックススパナ部（４）の幅は、針もと鍔 部の短径よりやや大きい７ｍｍ程度がよい。ボックススパナ部（４）の高さは、 多種の注射筒に対応できるよう、その筒先の長さの違いをカバーするには８ｍｍ 程度とする。

【０００８】 キャップ（１）の上面の挿入口（２）の周囲に、流出防止壁（６）を設けると 注射液や血液の流出を防止でき、囲み内の１部に、液回収口（７）を設けると注 射液や血液が廃却針容器（５）に流下し、安全に収容できる。

【０００９】 プラスチックでキャップ（１）と１体成形するなどで、蓋（８）を流出防止壁 （６）に嵌合できるように設けると、流出防止壁（６）内の注射液や血液が手な どに付着するのを防止できる。

【００１０】

【作用】

注射筒に装着した状態の使用済み注射針の針もと以上に、つまり注射筒の端面 がキャップ（１）に接触するまで、筒先を挿入口（２）に挿し込んでから、注射 筒をゆっくり回転させながらストッパー部（３）に向かって水平方向に移動させ ると、針もと鍔部の短径がボックススパナ部（４）の幅に瞬時に合致し、注射針 は長穴にそって移動する。 なお、挿入口（２）が楕円状の場合は、挿入時に針もと端部の鍔部分の長径と 短径を合せる必要はあるが、挿入後はそのまま水平移動させればボックススパナ 部（４）に合致する。

【００１１】 注射筒を廻し続けると、注射針はボックススパナ部（４）によって回転せず、 筒先と針もとの嵌合部が滑り運動により瞬時にゆるみ、注射筒を軽く引き上げる と注射針はストッパー部（３）に遮られ、注射筒の筒先から抜けて自重で落ち、 廃却針容器（５）内に収容される。

【００１２】

【効果】

この考案によって、使用済み注射針には全く手を触れることなく、注射筒を手 で軽く操作するだけで瞬時に、安全かつ簡便に注射筒から使用済み注射針を取外 すことができる。

【００１３】 携帯容易な小型器具であり、廃却針容器（５）にクリップ状やいわゆるマジッ クテープなどの簡易保持具を備えると手で持たなくもよく、回診その他注射が行 なわれる医療の現場にも携行でき、使用直後の処理を完全に徹底できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のキャップで、（１）は平面図、
（２）は側面断面図。

【図２】キャップに組み合せる廃却針容器の側面断面図
である。

【符号の説明】

１ キャップ ２ 挿入口 ３ ストッパー部 ４ ボックススパナ部 ５ 廃却針容器 ６ 流出防止壁 ７ 液回収口 ８ 蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】キャップ（１）に、注射針の針もと端部の
   鍔部分が通過する挿入口（２）と、同鍔部分は通過しな
   いが注射筒の筒先は通過する長穴状のストッパー部
   （３）を連設させ、キャップ（１）の内側にストッパー
   部（３）を囲むようにボックススパナ部（４）を設けた
   携帯針抜器。