JPH07309834A - 鏡像体的に純粋なジアリールプロリノールの製造方法 - Google Patents

鏡像体的に純粋なジアリールプロリノールの製造方法

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JPH07309834A
JPH07309834A JP7136168A JP13616895A JPH07309834A JP H07309834 A JPH07309834 A JP H07309834A JP 7136168 A JP7136168 A JP 7136168A JP 13616895 A JP13616895 A JP 13616895A JP H07309834 A JPH07309834 A JP H07309834A
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acid
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JP7136168A
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Dietrich Franz
フランツ、ディートリッヒ
Rainer Sobotta
ライナー、ゾボッタ
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Boehringer Ingelheim GmbH
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】産業的規模の経済的且つ安全な、鏡像体的に純
粋なジアリールプロリノールの製造方法を提供する。 【構成】(a)D−又はL−プロリンを不活性溶媒に溶
解させ、塩化ベンジルと高温で反応させ、冷後水と混合
し抽出溶媒で抽出して単離し、(b)不活性気体雰囲気
下に不活性溶媒に溶解させ、アリールグリニアール化合
物と高温で反応させ、冷後酸の薄い溶液と混合しpHを
調節し、有機溶媒で抽出してジアリールプロリノール誘
導体を単離し、(c)アルコールに溶解し、触媒存在下
に加圧下で水素と反応させ、反応媒質の除去後、保護基
の脱離したプロリノール誘導体を溶媒に溶解させ、濾過
し濾液を酸の水溶液と混合し、生じる塩を単離し、
(d)不活性溶媒に懸濁させ、相分離が起こるまで水と
混合し、塩基溶液によりpHを調節し、遊離したプロリ
ノール誘導体を抽出する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロリンから出発して
鏡像体的に純粋なジアリールプロリノール特に(R)−
(+)−又は(S)−(−)−2−(ジフェニルヒドロ
キシメチル)−ピロリジン〔すなわち、(R)−(+)
−又は(S)−(−)−α,α−ジフェニル−(2−ピ
ロリジニル)−メタノール〕を製造するための方法に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ジアリ
ールプロリノール、特にジフェニルプロリノール、そし
て特にジ−2−ナフチルプロリノール〔Tetrahedron Le
tt. 31, 601 (1990)〕は、プロキラルなケトンの鏡像体
選択的な還元のためのキラルな触媒として用いられる。
それらは産業的規模の還元において使用することができ
る。
【0003】実際の還元剤は、対応するオキサザボラリ
ジン(oxazaboralidine)であるが、それらは、ジアリー
ルプロリノールを適当なボランと反応させることによっ
て得られる。
【0004】プロキラルなケトンの鏡像体選択的な還元
においてオキサザボラリジンを使用することの可能性の
発見は、この群の化合物に相当な利益をもたらした〔G.
J. Quallich and T.M. Woodall, Synlett. 929 (1993)
〕。
【0005】特に過去20年間において、これらの化合物
を合成する多数の方法が発表されている。主要な中間生
成物は、ジアリールプロリノールである。上述のように
最終のステップのみが該所望のボランとの反応を含む。
【0006】こうして、例えば(S)−1,1−ジフェ
ニルプロリノールを製造するための非常に多くの異なっ
た方法が知られている。例えば、フランス特許第976435
号は、1−プロリンのエチルエステルを臭化フェニルマ
グネシウムと反応させて対応するα−ピロリジニルジフ
ェニルカルビノールを形成するものである方法を開示し
ている。この方法による生成物の収率は、しかしなが
ら、かなり低い。
【0007】加えて、D. Enders 等は、最初にピロリジ
ンが亜硝酸エチルによって対応するN−ニトロサミンへ
と変換され、それが、ジイソプロピルアミドによる脱プ
ロトン化及びベンゾフェノンとの反応に続いてニトロソ
保護基の還元的切断の後、所望の2−(ジフェニルヒド
ロキシメチル)ピロリジンをラセミ混合物の形で与える
ものである方法を記述している〔D. Enders, R. Piete
r, B. Renger and D. Seebach, Org. Syn. 58: 113 (19
78)〕。ラセミ混合物が生成されるという欠点は別にし
ても、N−ニトロソピロリジンがこの工程の中間体であ
りこの化合物は動物試験で癌を発生させることが知られ
ている。
【0008】他の方法が特にCorey 等〔J. Am. Chem. S
oc. 109:7926 (1987).〕、Kapfhammer等〔Hoppe-Seyler
s Zeit. Physiol. Chem. 223: 43 (1933).〕及びドイツ
出願公開第3609152 号に記述されている。
【0009】加えて、E. J. Corey 〔J. Am. Chem. So
c. 109: 5551 (1987). 〕は、(S)−1,1−ジフェ
ニルプロリノールが総収率30〜40%で得られる多段階合
成を記述している。しかしながら、この方法は、N−
(ベンジルオキシカルボニル)−S−プロリン及びN−
(ベンジルオキシカルボニル)−S−プロリンメチルエ
ステルのような全ての中間体の単離を必要とする。比較
的高価な保護基を用いることに加えて、この方法は、N
−(ベンジルオキシカルボニル)−S−プロリンメチル
エステルのグリニアール反応を実施するために過剰量
(7当量)の塩化フェニルマグネシウムを必要とする、
という欠点を有する。更には、ジフェニルプロリノール
の単離は、このグリニアール反応によって大量に生成し
たマグネシウム化合物の存在下においては、技術的な問
題をもたらす。これを達成するためには水酸化マグネシ
ウムのゲルを数回にわたって抽出しなければならない。
【0010】より簡単な製造方法が欧州特許出願EP-A-0
453298に開示されている。S−プロリンから出発して、
最初に(S)−テトラヒドロ〔1H,3H〕ピロロ−
〔1,2−c〕−オキサゾール−1,3−ジオンを製造
する。これを行うためには、S−プロリンを先ずホスゲ
ンと反応させ、次いで次の反応ステップにおいてトリエ
チルアミンと反応させなければならない〔Fuller et a
l., Biopolymers 15, 1869 (1976). 〕(実施例と比
較)。得られたカルボン酸無水物を、所望の(S)−
α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノールを得る
ために、対応するハロゲン化アリールマグネシウム(こ
の場合には、塩化フェニルマグネシウム)と反応させる
が、この方法では該目的物が理論量の73%の収率で得ら
れる。しかしながら、この方法の欠点は、ホスゲンの使
用のために、反応装置が一層厳重な安全性要件を満たさ
なければならないということである。
【0011】産業的規模における経済的且つ安全な生産
という観点からは、先行技術の方法は不適当である。
【0012】本発明の目的は、従って、先行技術より知
られているこれら現行の方法の欠点を克服することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は、塩化ベンジルとの最初の反応ステップにおいて、
プロリン中のピロリジン窒素が対応するベンジル保護基
で保護され且つ同時に遊離のカルボキシル基が対応する
ベンジルエステルへ変換されるということによって達成
される。
【0014】第2の反応ステップにおいて、対応するグ
リニアール生成物〔この場合にはN−ベンジル−2−
(ジフェニルヒドロキシメチル)−ピロリジン〕が、ハ
ロゲン化アリールマグネシウムとの反応(例えば塩化フ
ェニルマグネシウムとの反応)によって得られる。
【0015】最後の反応ステップにおいて、このベンジ
ル保護基は接触水素添加によって切り離される。
【0016】反応経路において危険な材料を用いないと
いう利点を別にしても、本発明の方法は、個々の反応ス
テップにおいて得られる反応生成物を単離も精製もする
必要がないという更なる利点を有する。
【0017】該方法の個々のステップは、次の通りに行
われる。
【0018】最初の反応ステップを行うためには、所望
量のD−又はL−プロリンを不活性な溶媒中に入れる。
この保護を行うに適した反応媒質は、先行技術において
知られる全ての不活性な溶媒、特にベンジル化のための
溶媒を包含する〔T.W. Greene, Protective Groups in
Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York 198
1 を参照〕。好ましくは、ジメチルスルホキシドのよう
な有機スルホキシド又は酸アミド(そのうちジメチルホ
ルムアミドが特に好ましい)が用いられる。カルボキシ
ル基及びアミノ基の(たとえばハロゲン化アラルキルに
よる)保護は、好ましくは、適当なアルカリ金属化合物
又はアルカリ土類金属化合物(これらのうちアルカリ金
属塩が特に好ましい)のような塩基性化合物の存在下に
行われる。炭酸水素ナトリウムを使用するのが特に好ま
しい。所望の保護のために用いるべき保護基はまた、先
行技術において知られている〔T.W. Greene 上記〕。こ
の目的のためには、ハロゲン化アラルキルが好ましく用
いられ、塩化ベンジルの使用が特に好ましい。反応物
は、好ましくは、高めた温度において反応させる。より
好ましくは、該反応は、60乃至140 ℃の温度範囲にて行
われ、80乃至100 ℃の温度範囲が特に好ましい。勿論、
適切な反応温度の選択は、使用される反応体の性質又は
反応性に依存する。
【0019】反応終了後、反応混合物を約20乃至40℃の
範囲内の温度にまで好ましくは冷却し、そして水を加え
る。
【0020】次いで、こうして得られた反応混合物を適
当な抽出溶媒で抽出する。炭化水素、特に石油エーテル
画分のようなアルカン又は芳香族炭化水素がこの目的に
は適しており、そのうちトルエンは抽出溶媒として特に
好ましい。
【0021】抽出液を合わせ、好ましくは緩和な温度に
てそして適切には30〜100 ℃の範囲の温度において、減
圧下に蒸発させた後、残渣を精製することなく第2ステ
ップの反応に用いる。
【0022】合成の次のステップにおいて、先に保護さ
れていたプロリン誘導体(保護剤としてハロゲン化ベン
ジルが用いられている場合には対応するベンジルプロリ
ン)を、所望のプロリノール誘導体を得るために、対応
させて選ばれたグリニアール化合物を反応させる。対応
する反応及び適当なグリニアール化合物は、それ自身先
行技術において知られている〔J. March, Advanced Org
anic Chemistry, 3rdEditiion, p.434, John Wiley and
Sons, New York, 1985及び引用された文献〕。
【0023】好ましくは、グリニアール化合物としてハ
ロゲン化アリールマグネシウムが使用される。こうし
て、例えば、ジフェニルプロリンを製造するためには塩
化フェニルマグネシウムを使用するのが特に好ましい。
ハロゲン化β−ナフチルマグネシウムもまたグリニアー
ル化合物として使用してよい。グリニアール反応を行う
ためには、例えば第1のステップにおいて保護された該
プロリン誘導体に、グリニアール試薬を溶液中で反応さ
せる。この溶媒は、該反応条件において不活性であり且
つこの反応経路に悪影響を及ぼすことのない如何なる溶
媒であってもよい。このために用いられ得る溶媒は、先
行技術において知られている。エーテル類、そのうち特
にテトラヒドロフランのような環状エーテルを使用する
ことが特に好ましい。該反応は未反応物の反応性に応じ
て、高めた温度にて行われる。50乃至90℃の範囲内の反
応温度、及び約70℃の反応温度が特に好ましい。更に
は、該反応は、好ましくは不活性ガス雰囲気中において
行われる。
【0024】反応終了後、反応混合物を室温、すなわち
15乃至35℃の範囲内の温度まで冷却し、そして生成物を
加水分解する。加水分解は、好ましくは酸の水溶液によ
って行われるが、それには硫酸のような無機酸の希薄水
溶液が特に好ましい。この加水分解反応の発熱性に応じ
て、加水分解に際して反応混合物を冷却することが必要
である。
【0025】加水分解が完了すると、もし必要なら、更
に酸を加えてpHを中性範囲に、好ましくはpH7付近
に調節する。水相を有機溶媒、好ましくは最初に使用し
たエーテルと、そして最も好ましくはテトラヒドロフラ
ンと共に再度攪拌する。有機相を所望によりウォーター
ジェット真空にて、高めた温度、好ましくは50乃至60℃
にて蒸発させ、そして更なる精製を行うことなく残渣を
単離する。
【0026】最後のステップにおいては、保護基がアミ
ノ基から切り離される。該保護基を除去する方法はま
た、それ自身先行技術において知られている。こうし
て、例えば、ベンジル保護基は、還元性条件下にて容易
に切り離すことができる。これを行うためには、対応す
るN−ベンジル−プロリノール誘導体を適当な溶媒、好
ましくはアルコールそして特に好ましくはエタノールに
溶解させ、そして触媒(好ましくはパラジウム−活性
炭。10%のパラジウム含量が最も好ましい)の存在下に
加圧下で、好ましくは2乃至20バールの範囲の圧力下、
より好ましくは3乃至7バールの圧力下、水素と反応さ
せる。N−ベンジル結合の加水素分解が完了した後、触
媒を濾去し、濾液を減圧下、好ましくはウォータージェ
ット真空下に、そして使用した反応媒質に応じて70℃ま
での範囲の温度に高めて、蒸発させる。こうして製造さ
れたプロリノール誘導体を精製又は単離するためには、
残渣を適当な溶媒、好ましくは脂肪族又は芳香族炭化水
素、最も好ましくはトルエンに溶解させる。濾液を酸、
好ましくは無機酸、最も好ましくは15%の硫酸の水溶液
と混合する。該水溶液を7より下のpH、より好ましく
は1乃至4の範囲のpH、そして最も好ましくは2乃至
3のpHに調節し、それにより、激しく攪拌した後α,
α−ジアリールプロリノールの対応する塩が析出する。
得られた懸濁液を吸引濾過し、次いでフィルターケーキ
を洗浄する。
【0027】塩基を遊離させるためには、ジアリールプ
ロリノールの塩を、可能ならば濾過後まだ濡れていると
きに、不活性な溶媒、より好ましくはハロゲン化炭化水
素、最も好ましくはジクロロメタンに、激しく攪拌して
懸濁させる。この懸濁液を、次いで、分離が起こるまで
水と、次いで塩基の溶液、より好ましくはアルカリ金属
化合物又はアルカリ土類金属化合物の希釈水溶液、最も
好ましくは25%水酸化ナトリウム水溶液と、pHが7よ
り高く、より好ましくは8乃至12の範囲、最も好ましく
は9となるまで、混合する。有機及び水溶液を激しく混
合し、そしてその後の相分離及び水相の徹底した抽出の
後、有機抽出液を合わせて、好ましくは減圧下に、最も
好ましくはウォータージェット真空下に蒸発させ、そし
て所望のプロリノール誘導体を単離する。
【0028】以下の実施例は、本発明の例示であって本
発明の限定を意図するものではない。
【0029】
【実施例】
〔ベンジル化〕230 g(2 mol)のL−プロリンを6L
のフラスコ中の2.4 Lのジメチルホルムアミドに加え、
そして420 g(5 mol)の炭酸水素ナトリウム及び633
g(5mol)の塩化ベンジルをこれに加える。反応混合
物を100 ℃にて約4時間攪拌する。次いで得られた懸濁
液を室温まで冷却し、攪拌しつつ8.7 Lの水を加える。
この水溶液をトルエンで3回抽出し、合わせた抽出液
(約1.3 L)を40乃至50トルの真空中で溜去する。
【0030】約80℃の温度及び25〜30トルの圧力下にお
いて、ジメチルホルムアミド及び未反応の塩化ベンジル
を蒸留により分離除去することにより、667 gの蒸留残
渣が褐色油状物の形で後に残る。80〜120 ℃の範囲の温
度における2乃至10トルの圧力下での更なる3時間にわ
たる蒸留により、639 gの褐色油状物(N−ベンジル−
L−プロリンベンジルエステル)が得られる。
【0031】〔グリニアール反応〕657.5 mL(1.25 m
ol)の25重量%の塩化フェニルマグネシウム溶液を、不
活性ガスを流した4.5 Lのフラスコ中に入れ、還流温度
まで加熱する。500 mLのテトラヒドロフラン中の147.
7 g(0.5 mol)のN−ベンジル−L−プロリンベンジ
ルエステルを、攪拌しつつ30分間かけて滴下して加え
る。次いで、薄層クロマトグラフィー上N−ベンジル−
L−プロリンベンジルエステルが実質的に検出されなく
なるまで反応混合物を再度還流温度まで加熱する。反応
混合物を室温まで冷却し、10乃至20℃の範囲の温度にて
1500mLの希硫酸(15重量%の硫酸300mL+1200mL
の水)と混合する。次いで15重量の硫酸の26mLによっ
て加水分解混合物を中性(pH7)にする。水相をテト
ラヒドロフランと攪拌する。相分離及び抽出の後、合わ
せた有機抽出液55℃においてウォータージェット真空下
に濃縮して、221.6 gのN−ベンジル−α,α−ジフェ
ニルプロリノールが蒸留残渣として得られる。
【0032】〔脱ベンジル化〕上記第2ステップにおい
て製造し110.25gのN−ベンジル−α,α−ジフェニル
プロリノールを、1700mLのエタノール中に加え、18g
の触媒〔パラジウム(10%)−活性炭〕の存在下に水素
圧5バールにて70℃で約5.5 時間水素添加する。次いで
触媒を濾去する。濾液を約60℃の温度にてウォータージ
ェット真空下に蒸発させ、α,α−ジフェニル−L−プ
ロリノールを蒸留残渣として得る(約167 g)。
【0033】〔精製〕上記第3ステップにおいて得られ
た蒸留残渣を2.5 Lの温トルエンに溶解させ、得られる
濁った溶液をSeitz フィルター(O=10cm)Supra 50
0 を通して濾過する。この濾過残渣を500 mLのトルエ
ンで洗浄し濾液を更なる500 mLのトルエンで希釈す
る。激しく攪拌しつつ142 mLの15重量%硫酸を加える
とエマルジョンにおいて2〜3の範囲のpHが得られ、
そしてα,α−ジフェニル−L−プロリノールが析出す
る。得られる粘稠な懸濁液を更に約1時間攪拌し、約12
時間室温にて放置して結晶化させる。次いで該懸濁液を
吸引濾過し、フィルターケーキを700 mLのトルエンで
洗浄する。濾過後まだ濡れているこの硫酸塩を、激しく
攪拌しつつ3Lのジクロロメタンに懸濁させる。この懸
濁液を1Lの水及び53mLの25%水酸化ナトリウム溶液
と合わせると、pHが約9となる。約1時間の攪拌の
後、各相を分離し水相を再度500 mL及び300 mLのジ
クロロメタンで抽出する。合わせた有機抽出液をウォー
タージェット真空下に蒸発させそして50℃にて真空乾燥
させて、96.6g(理論量の76.2%)のジフェニル−L−
プロリノールが褐色の結晶の形で得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライナー、ゾボッタ ドイツ連邦共和国 55218 インゲルハイ ム アム ライン、ルードヴィッヒ・リヒ ター・シュトラーセ 6

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鏡像体的に純粋なジアリールプロリノール
    を製造するための方法であって、(a)D−又はL−プ
    ロリンを、スルホキシド又は酸アミドであってよい不活
    性な溶媒に溶解させ、塩化ベンジルであってよいハロゲ
    ン化アラルキルと、60〜140 ℃であってよい高めた温度
    において反応させ、冷えた後水と混合し反応混合物を炭
    化水素であってよい抽出溶媒で抽出して単離し、(b)
    該保護されたD−又はL−プロリン誘導体を不活性気体
    雰囲気下に、エーテル類であってよい不活性な溶媒に溶
    解させ、そしてアリールグリニアール化合物と、50〜90
    ℃であってよい高めた温度にて反応させ、反応混合物が
    冷えた後、無機酸であってよい酸の薄い溶液と混合しp
    Hを中性範囲に調節し、水相をエーテル類であってよい
    有機溶媒で抽出してジアリールプロリノール誘導体を単
    離し、(c)このN−アラルキルプロリン誘導体をアル
    コールに溶解させ、該アラルキル保護基の還元的脱離を
    触媒する物質の存在下に、2〜20バールの範囲であって
    よい加圧下で水素と反応させ、反応媒質の除去の後、保
    護基の脱離したプロリノール誘導体を脂肪族又は芳香族
    炭化水素であってよい溶媒に溶解させ、該溶液を濾過
    し、濾液を無機酸であってよい酸の水溶液と水相のpH
    が7より下になるまで混合し、この反応により生じる塩
    を単離し、そして(d)この塩をハロゲン化炭化水素で
    あってよい不活性溶媒に懸濁させ、そして相の分離が起
    こるまで水と混合し、次いで、アルカリ金属化合物又は
    アルカリ土類金属化合物であってよい塩基の溶液により
    pH8〜12であってよい塩基性範囲のpHへと調節し、
    そして塩から遊離された該プロリノール誘導体を抽出し
    て単離することを特徴とするものである方法。
  2. 【請求項2】段階(a)における反応が塩であってよい
    アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物の存在
    下に行われるものである、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】段階(a)における該不活性な溶媒がジメ
    チルホルムアミドである、請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】段階(a)における該反応が60〜100 ℃に
    おいて行われるものである、請求項1乃至3の何れかの
    方法。
  5. 【請求項5】段階(a)における該水との混合が、20〜
    40℃の範囲の温度に冷えた後に行われるものである、請
    求項1乃至4の何れかの方法。
  6. 【請求項6】段階(a)における抽出溶媒がトルエンで
    ある、請求項1乃至5の何れかの方法。
  7. 【請求項7】段階(b)における該エーテル類であって
    よい不活性な溶媒がテトラヒドロフランである、請求項
    1乃至6の何れかの方法。
  8. 【請求項8】段階(b)における該アリールグリニアー
    ル化合物がハロゲン化フェニルマグネシウム又はハロゲ
    ン化β−ナフチルマグネシウムである、請求項1乃至7
    の何れかの方法。
  9. 【請求項9】段階(b)における該酸の薄い溶液との混
    合が、該反応混合物が15〜35℃の範囲の温度まで冷えた
    後に行われるものである、請求項1乃至8の何れかの方
    法。
  10. 【請求項10】段階(b)における該エーテル類であっ
    てよい有機溶媒がテトラヒドロフランである、請求項1
    乃至9の何れかの方法。
  11. 【請求項11】段階(c)における該アルコールがエタ
    ノールである請求項1乃至10の何れかの方法。
  12. 【請求項12】段階(c)の該保護基の還元的脱離を触
    媒する物質がパラジウム−活性炭である、請求項1乃至
    11の何れかの方法。
  13. 【請求項13】段階(c)における該加圧が3〜7バー
    ルの範囲である、請求項1乃至12の何れかの方法。
  14. 【請求項14】段階(c)おける溶媒がトルエンであ
    る、請求項1乃至13の何れかの方法。
  15. 【請求項15】段階(c)における該酸の水溶液が15%
    硫酸である、請求項1乃至14の何れかの方法。
  16. 【請求項16】段階(c)における該7より下のpHが
    2〜3である、請求項1乃至15の何れかの方法。
  17. 【請求項17】段階(d)における該ハロゲン化炭化水
    素がジクロロメタンである、請求項1乃至16の何れか
    の方法。
  18. 【請求項18】段階(d)における該塩基の溶液が25%
    水酸化ナトリウム溶液である、請求項1乃至17の何れ
    かの方法。
  19. 【請求項19】段階(d)における該抽出がジクロロメ
    タンによって行われるものである、請求項1乃至18の
    何れかの方法。
  20. 【請求項20】段階(a)における酸の薄い溶液との混
    合が冷却しつつ行われるものである、請求項1乃至19
    の何れかの方法。
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