JPH07308335A - いびきを抑える装置および方法 - Google Patents

いびきを抑える装置および方法

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JPH07308335A
JPH07308335A JP12332794A JP12332794A JPH07308335A JP H07308335 A JPH07308335 A JP H07308335A JP 12332794 A JP12332794 A JP 12332794A JP 12332794 A JP12332794 A JP 12332794A JP H07308335 A JPH07308335 A JP H07308335A
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teeth
tongue
framework
wearer
floor
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Thomas E Meade
トーマス・イー・ミード
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、口を普通の位置で閉じることがで
きるようにし、下顎を無理に前方に押し出して一時的な
関節障害や不快感を与えることのない、いびき防止装置
を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の装置は、口腔内で使用されるもの
で、フロアから延び、またフロアによって分け隔てられ
た二つの壁によってかたどられる上部湾曲型枠と下部湾
曲型枠を有するフレームワークと、これら上部湾曲型枠
と下部湾曲型枠に接合し、装着者が口を閉じたときに装
着者の上歯はぴったりした状態で収め、他方下歯は比較
的ゆるく収められるような形状に成形することができる
材料と、装着者の舌を収めるよう上歯と下歯の間に形成
される空隙を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いびき処置のための口
腔用装置、特にいびきを抑えるため睡眠中に使用される
歯の補形具に関する。
【0002】
【従来の技術】言うまでもないことであるが、人が睡眠
中にいびきをかくことは珍しいことではない。いびきは
穏やかなものであれば、単に滑稽なものに過ぎず、不都
合もごくわずかしかない。しかし、いびきは、ひどくな
ると、睡眠を破ることもあり、閉塞性睡眠無呼吸(OS
A)症候群のような重大な事態の表れともなる。この場
合、患者は必ず覚醒する。
【0003】閉塞性呼吸障害の患者に対する治療方法の
主なものは、Friedrick von Esmarch によって開発され
た。彼は19世紀の中央ヨーロッパにおける多くの戦争
において軍医を勤めたが、この際戦死者の多くは出血と
窒息によるものであることを発見した。彼が開発した気
道を確保するための原理は、今日でも主要なものとなっ
ている。
【0004】やや大ざっぱな言い方ではあるが、彼の用
いた「簡単な」方法は、舌を前方に引き出し、露出した
箇所にへらを通してこの舌の位置を保持するというもの
である。この方法は、彼が記録に残した諸原理を形成す
る三つの変化を引き起こす。すなわち、(1)まず舌が
前方に突出して喉を大きく開放すること、(2)両顎が
開放すること、(3)そして、下顎が前方に移動するこ
とである。これらの変化は、咽頭の気道をかなり広げる
効果を与える。
【0005】Von Esmarck は、上顎の歯と下顎の歯にぴ
ったり合う他の口腔用装置も開発した。この装置は、彼
の先に開発した原理を用い、痛みを引き起こしたり、や
舌に傷を負わせることなく、より広い気道を形成するこ
とができた。
【0006】20世紀を通じてこの目的のために開発さ
れ使用されたほとんどすべての装置は、このVon Esmarc
k の装置と基本的には同じ形・機能を有するものであっ
た。そして、近代歯科学の出現により、これらの装置
は、装着感の点でより優れたものになった。いびきやO
SAの制御を補助する装置については多くの特許が付与
されているが、それらのほとんどは、Von Esmarck の原
理に従ったものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】例えばKingの米国特許
第1,674,336 号は、上顎と下顎をそれぞれ支える上方チ
ャネルと下方チャネルを備えた呼吸用マスクを開示して
いる。この装置は中央に、空気を排出するチャネルに通
ずる気道を備える。この装置は、装置本体の上部と一体
に形成される複数の突起も有し、これら突起の間に気道
が画成される。これらの突起は、理論上は気道を遮断し
ないよう舌を支えるものであるが、実際にはこの装置
は、舌の位置が気道を遮断するようなものであるため、
効力がない。
【0008】口の前部に舌用の室を設けた装置もある。
下はこの前方の室に真空を形成することによって、この
室内に支持される。この装置は、上顎の歯に固定するこ
とによって、定位置に保持される。Samelsonの米国特許
第4,304,227 号にも、類似の装置が開示されている。こ
の装置は、上歯と下歯を挿入するためのチャネルと舌を
挿入するためのソケットを有する。舌はソケット内にお
いて定位置に保持される。Samelsonの装置は、挿入され
たとき患者の唇の外側に密着する前方板によって。空気
が患者の口から逃げるのを防止する。この装置は、使用
中両顎がロック状態に置かれ、舌はその通常の位置で休
止することができない。このため、この種の装置は、鼻
の気道が詰まったり、患者が睡眠中に咳込んだり嘔吐す
ると、様々な問題を引き起こすおそれがある。
【0009】Georgeの米国特許第4,715,368 号は、歯を
収める凹部を含む、上方チャネルと下方チャネルを有す
る装置を開示している。空気が通れるよう両唇を分け離
す役割をするマウスピースの中央部には、前方端にオリ
フィスを有する突出部が設けられる。舌は、下方チャネ
ルから内側に延びるフランジによって定位置に保持され
る。しかし、この装置は、両顎を一緒にロック状態に置
きながら下顎を前方に押し進めるため下顎の整復を引き
起こすという欠点がある。このため下顎の一時的な関節
障害を引き起こし、装着者に不快感をもよおさせるおそ
れがある。
【0010】Toone の米国特許第4,901,737 号は、異な
るタイプの装置を開示している。この装置はvon Esmarc
k 装置と同様の形状をしているが、顎の楔形の開きを大
きく目立たせている。このタイプの装置は、前方には完
全に開放しており、好ましくはアーチ状の口蓋に渡って
上方にも開くが、口呼吸が必要で、過剰の唾液や口内の
乾燥など多くの厄介な問題を引き起こす。このため、こ
のような装置は、中程度もしくはかなり重症のOSAの
治療には敬遠される。この装置は、両顎を一緒にロック
状態に置き、下顎を通常の閉止位置と比べて開放した突
出位置に整復する。このような顎の変位は、装着者に不
快感を生じさせ、下顎に一時的な関節障害を引き起こ
す。
【0011】Cookの米国特許第5,003,994 号は、いびき
を抑え、OSAを防止する口内装置を開示している。こ
の装置は、上方にトレーを備えた剛性のフレームワーク
と、下顎を上顎より前方に押し進めるための下方に設け
られたカム機構、そして口を一部開けた状態に保つ止め
具と、トレーの内側に可撓性のソケットを有する。この
装置は、下顎が上顎より前方に進められるように装着さ
れる。このため、この装置は、先のToone の装置と同じ
ように、患者に不快感を与え、下顎の一時的な関節障害
を引き起こすおそれがある。
【0012】Haysらの米国特許第5,092,346 号は、上歯
を受け入れるチャネルと、下顎をカムで前方に押し出す
ための底部に設けられた反りを有する口腔装置を開示し
ている。反りの表面は、下顎が普通よりも前方に移動す
るよう下歯の前部に係合する。この装置は、通常の位置
よりも前方に下顎を変位させるため、一時的な下顎の関
節障害、痛みおよび不快感を与えるおそれがある。
【0013】これらCookとHaysらの装置は、上方チャネ
ルと下方チャネルの間に呼吸穴を備えている。しかし、
これらの呼吸穴は、装置の使用中舌が自然な動きをする
と閉止される。
【0014】Shapiro らの米国特許第5,117,816 号は、
ほぼすべての上歯を覆う上面部とほぼすべての下歯に接
する下面部を有するいびき防止装置を開示したものであ
る。マウスピースの中央には、呼吸を可能にするための
気道が設けられる。この装置は、下顎の前方に進んだ位
置を維持するため、舌側前庭の方向に延びるように企図
された下方に向かうフランジを具備する。しかし、この
装置も、下顎を前方に進めるため、痛みや不快感を与え
るおそれがある。
【0015】ところで、いびきの防止用に設計されたも
のではないが、運動の選手がしばしば使用するマウスガ
ード(mouthguard)は、歯を挿入するための上方チャネル
と下方チャネルを具備する。このマウスガードを形成す
るための可撓性材料は、熱して柔らかくした後、使用者
の口に挿入することによって、各人の口の形に合わせら
れる。しかし、このマウスガードは、食道の閉鎖を防ぐ
ため舌を前方の位置に保持する手段を備えていないた
め、いびきの防止装置には不向きである。しかも、舌を
上方チャネルと下方チャネルの間に収めるのに十分な空
隙が設けられていない。そして、このマウスガードは、
両顎をロック状態において、顎の自然な動きを抑えるよ
うに働く。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の目的
は、上述の欠点を克服できるいびきの抑制方法および装
置を提供することである。
【0017】本発明の一つの態様によれば、口腔内で使
用される装置であって、装着者の前部上顎歯にぴったり
と嵌る上方手段と、この上方手段と一体に形成され、通
常の歯列弓閉止時には下顎歯が上顎歯に接近して休止位
置に来るようにし、また下顎について後方への移動は阻
止しながら、前方および側方には自由に移動できるよ
う、装着者の前部下顎歯にゆるく嵌る下方手段と、装着
者の舌を収め、前記上方手段および下方手段とともに形
成され、またこれら両手段の間に位置する手段を備える
装置が提供される。
【0018】また本発明の他の態様によれば、口腔内で
使用される装置であって、フロアから延びフロアによっ
て分け隔てられる二つの壁を有する上方および下方型枠
を備えるフレームワークと、装置使用者が通常の歯列弓
閉止位置において口を閉じた時に、上顎歯はぴったりと
収め、また舌顎歯は比較的ゆるく収めるのに適した形状
に成形される、前記上方型枠および下方型枠の両方に接
合される材料と、装着者の舌を収めるよう、前記上方型
枠と下方型枠の間に形成される空隙を備える装置が提供
される。
【0019】本発明のさらに他の態様によれば、装置装
着者のいびきを抑制する方法であって、装置装着者の口
腔内における歯列弓が通常の閉止位置にあるとき、上歯
と下歯を収める上方および下方のチャネルを有して、装
着者の口腔内に挿入されるフレームワークを用意する工
程と、前記フレームワークの下方にフランジを設けるこ
とによって、下顎の後方への移動を防止する工程と、食
道の気道を開放するため、舌の根が下方および前方に回
転するよう、舌を収める空隙を設ける工程を含む方法が
提供される。
【0020】本発明の他の目的、特徴、付随的な利点
は、以下の本発明の態様についての詳細な記述を、添付
の図面と合わせて読めば、当業者には自明のことであろ
う。
【0021】
【実施例】本発明は、いびきを抑える口腔用装置、特に
睡眠中に使用する、大きないびきを防止ないし大幅に抑
えるための歯の補形具に関する。本発明に係るいびき防
止装置は、柔らかい成形可能な熱可塑性材料を保持す
る、実質的に半円形の固いフレームワークを備える。成
形される材料は、上歯の前部にぴったりと合わさり、装
置が外れるのを防ぐ。一方、下顎の歯は、下顎が開閉し
また側方に移動できるよう、この材料にゆるく合わさ
る。
【0022】成形可能な材料の薄い層を備えた固いフレ
ームワークは、小臼歯・大臼歯の前方への萠出を防止す
るよう、これらの歯に向かって後方に延びる。本発明の
いびき防止装置は、口を普通の位置で閉じることができ
るように設計したもので、下顎を無理に前方に押し出し
て一時的な関節障害や不快感を与えることはない。この
新しい装置はまた、下顎の側方への動きは完全に自由に
し、後方への移動だけを制限する。本発明の装置は、下
顎の自然発生的な前方への動きは保証するが、無理矢理
前方へ押し出すことは決してない。
【0023】本発明装置の固いフレームワークは、前方
の上歯と下歯の間に、舌を突き出すことができる領域を
有する。よって、両顎をわずかに、しかし舌を口外に出
すには十分なだけ開くことによって、舌の根は下方およ
び前方に回転し、気道を開ける。気道の開放は、舌の、
前方の間にできる腔部へ滑り込む自然な反射によってさ
らに促進され、この結果いびきが大幅に抑制ないし防止
される。
【0024】本発明の装置は、両顎をロック状態に置く
ことがなく、気音を発しないようにはするが、装着者が
装置の周囲にくしゃみ、咳あるいは嘔吐をすることも自
由であるため、従来の口腔に装着されるいびき防止装置
より安全である。好ましい態様において装置の外側に沿
って設けられるチャネルは、もし鼻気道が塞がったとき
は、口呼吸も可能にする。しかし、通常の鼻気道が開放
している状態においては、装置は口呼吸を抑制し、好ま
しい鼻呼吸だけを行うように働く。
【0025】図1は、本発明の好ましい態様に係る装置
のフレームワーク10の斜視図である。半円形のフレー
ムワーク10は、所望の形状をかたちづくるため射出成
形される剛性または半剛性の材料からつくられる。フレ
ームワークは単一のプラスチック片からつくることもで
きる。このための材料としては、義歯の製造に使用され
るプラスチックであるメチルメタクリレートがある。フ
レームワークは装置を口に合わせた後硬化される。この
硬化によって、口内液や洗浄液の吸収が防止され、口の
軟組織を刺激しない滑らかな表面が得られるようにな
る。
【0026】ところで、この態様においては、装置は、
弾性の半剛性ポリカーボネート熱可塑性樹脂からつくる
こともできる。この樹脂は、好ましくは、比重が約1.
20、引張り強度(降伏点)が約9000、そして軟化
温度が約310°Fである。このような材料は、例えば
General Electric CompanyからLexan の商標で販売され
ているが、他の適当な材料も使用することができる。
【0027】本明細書では、説明を容易にするため、
「上方(上部・上面)」、「下方(下部・下面)」、
「前方(前部・前面)」および「後方(後部・後面)」
という用語を用いる。これら相対的な位置を示す語は、
装置の通常の使用位置について用いられる。すなわち、
「上方(上部)」および「下方(下部)」は、それぞれ
上顎の歯と下顎の歯を収める装置の部位を指し、また
「前方」および「後方」は、それぞれ装置の***側と舌
側に向いた部位を指す。
【0028】図1と図2において、フレームワーク10
は、上部型枠12と下部型枠14を備える。上部型枠1
2は、フロア(floor) 16から上方に延び出る(前壁)
18と(後壁)20によって画成される。また下部型枠
14は、フロア22から下方に延び出る前部フランジ2
4と後部フランジ26によって画成される。後部フラン
ジ26は、下部型枠14のフロア22から実質的に垂直
に延びる。上部型枠の18と下部型枠の前部フランジ2
4の両前面交叉部には、装置の外周に沿って形成される
外部チャネル28が設けられる。フレームワーク10の
前面は固く、空気を通さない。特に、装置を口内に装着
したときに装置を透過しての呼吸を可能にする開口は設
けない。もし装着者が口から呼吸しようとする場合は、
後述のように装置の外周囲を通じて空気を引き入れるこ
とが必要になる。
【0029】二つの層40と42がそれぞれ型枠12と
14に接合される(図3)。これらの層40,42は、
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂から形成することが
できるが、好ましくは軟化・成形温度が約150°Fの
樹脂から形成する。このような材料としてはDu Pont 社
のElvax (商品名)がある。
【0030】本発明の好ましい態様においては、樹脂層
は、装着者の口内で容易に成形することができ、装着者
の上歯の配置と通常の閉止時の歯列弓に適合する材料か
ら形成される。この結果、装置の製造、型合わせ、調整
にかかる時間が短縮され、大幅なコストの削減を図るこ
とができる。さらに、通常の閉止位置における歯列弓を
保持することを念頭において装置の型合わせを行うた
め、これまでの装置に比べて、一時的な関節障害を引き
起こすおそれがなく、不快感・違和感も大幅に減らすこ
とができるという大きな利点を有する。
【0031】この装置を装着者の通常の閉止時における
歯列弓に適合するよう型合わせする操作は、装置のフレ
ームワークをポリカーボネート熱可塑性樹脂から形成
し、またこれに接合する層を酢酸共重合体樹脂から形成
することで簡略化される。好ましい態様においては、型
枠における酢酸共重合体樹脂層は、厚さが約3〜4mmで
ある。酢酸共重合体樹脂は、好ましくはフレームワーク
を形成するポリカーボネート熱可塑性樹脂より軟化・成
形温度がかなり低い方がよい。こうすると、各装着者の
口の形に合わせた型取りが容易になる。
【0032】装置の形を個々の使用者に適合させるた
め、装置は、酢酸共重合体樹脂層に降伏性を付与するよ
う熱い液体、好ましくはお湯に浸す。こうして、樹脂層
はその型取り工程中、使用者の歯形と閉止時の歯列弓に
形状を合わせられる。
【0033】酢酸共重合体樹脂が成形可能な状態になっ
たら、装置を装着者の上顎と上歯に押しつける。そして
装着者は、普通に自分の口を閉じる。こうすると、下歯
は、下部型枠の樹脂層に押しつけられる。室温に冷却す
ると、酢酸共重合体樹脂は、装着者の歯の配列を写し取
り、繰り返し使用する上での便宜が得られる。過剰の樹
脂は、装置をより快適に使用できるようにするため、装
置から切り取られる。
【0034】装置がぴったりと合わせられるようにする
ためには、装着した装置が舌を不自然に前方に移動させ
ないよう、型取り時に、装着者に自然に口を閉じるよう
に支持することが重要である。このため、本発明の装置
は、装着した時、下顎は、上顎との関係において普通の
閉止時における歯列弓が維持されるよう、装置を装着し
ない時と変わらない位置におかれる。型取りした装置
は、使用者の口内にあっては、下顎の側方への自然な動
きは完全に保証するが、後方にだけは移動しないように
する。そして、下顎は、上述のように前方へも移動でき
るが、前方への不自然な移動を強いられることはない。
【0035】本発明の装置が正確に型取りされたとき
は、上顎の歯の前方は、上部型枠12の成形可能材料に
しっかりと係合する。装置の左右の第一大臼歯に向かう
上顎部分の残りは、成形可能材料をへこませて形成した
咬合面を有する。下歯の前部は、下部型枠14に形成さ
れた領域に収まる。この領域は、下顎がいつも普通の閉
止位置になくてもよいよう、下歯の休止用領域の役割を
果たす。本発明に従って型取りされた装置は、下顎の自
然な動きを可能にし、歯を押圧することはほとんどな
い。下部型枠14は、歯の前方への萠出を抑え、両顎を
支え、かつ痛みを防止するため、第一大臼歯に向けて延
びる。
【0036】図4は、フレームワーク10の背面図であ
る。上述のように、チャネル28は、装置の前面におけ
る、上部型枠の18と下部型枠の前部フランジ24の交
叉地点に形成される。チャネル28は、装置使用のため
装着したとき、装置の内側に気道を形成する。一方、装
置の外側においては、空隙32が上部型枠の20と下部
型枠の後部フランジ26の交叉地点に形成される。舌
は、装置が食道の気道を開放するため使用されるとき
は、自然な反射運動によって空隙32の中に収まる。
【0037】図5は、使用者の口内に装着された装置5
0を示す。上述のように、装置が上顎と上歯に対して装
着されたときは、歯の跡52が形成される。下歯も同様
にして装置に跡を形成するが、これは図示されていな
い。
【0038】図6は、口内で実際に使用中の装置を示す
ものである。装置の働きをより分りやすくするため、樹
脂層は省略してある。上歯100は、上部型枠12の歯
跡(図示せず)にぴったりと挿入されている。下歯10
2は下部型枠14の歯跡(図示せず)に収まり、下部型
枠14の後部フランジ26によって後方への移動を抑え
られている。装置を挿入した時は、両顎は装置によって
互いに分け隔てられ、下歯は上歯に接近し、通常の閉止
位置に置かれる。使用者の舌(図示せず)は、上部型枠
12を形成する20の後部と下部型枠14を形成する後
部フランジ26の後部によって形成される空隙32の中
に滑り込む。特に両顎を、舌が前方の空隙32の中に移
動するだけの分、わずかに開くことにより、舌の根は、
歯の間にある空隙32に向けて下方および前方に回転
し、食道の気道110が開放する。
【0039】装置は、両顎がロック状態に置かれないよ
う、口内においてはゆるく嵌るように形成される。こう
して、使用者は、気音を発することがはできないが、装
置の周囲を通して、くしゃみや咳または嘔吐もすること
ができる。装置の外側に上部型枠と下部型枠のフランジ
18,前部フランジ24によって形成されるチャネル2
8は、もし鼻の気道が閉止したときでも、口呼吸の便宜
を図る。しかし、通常鼻の気道が開いているときは、図
6に矢印で示したように、装置は口呼吸を抑えて、本来
の鼻呼吸を促進する。
【0040】上述の本発明の各態様の記載は本発明の性
質を十分に開示している。このため、当業者は今日の知
識を用い、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変
形例を容易に考え出すことができるであろう。しかし、
そのような変形例は、本発明の等価物に相当する。さら
に、本明細書で使用した用語は、単に記述のためのもの
であって、本発明を制限する趣旨のものではない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のいびき防
止装置は、口を普通の位置で閉じることができるように
したため、下顎を無理に前方に押し出して一時的な関節
障害や不快感を与えるおそれはなくなる。また、装置の
周囲を通して、くしゃみや咳または嘔吐もすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置のフレームワークの斜視図。
【図2】図1のフレームワークの断面図。
【図3】モールド可能な材料を装填した図1のフレーム
ワークの断面図。
【図4】図1のフレームワークの背面図。
【図5】口腔内に装着した図3の装置の斜視図。
【図6】本発明に係る装置の装着者における空気の通路
を示す断層図。
【符号の説明】
12 上部型枠 14 下部型枠 16,22 フロア 18,24 前部フランジ 20,26 後部フランジ 32 空隙 40,42 樹脂層

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔内で使用される装置であって、 装着者の前部上顎歯にぴったりと嵌る上方手段と、 この上方手段と一体に形成され、通常の歯列弓閉止時に
    は下顎歯が上顎歯に接近して休止位置に来るようにし、
    また下顎について後方への移動は阻止しながら、前方お
    よび側方には自由に移動できるよう、使用者の前部下顎
    歯にゆるく嵌る下方手段と、 装着者の舌を収め、前記上方手段および下方手段ととも
    に形成され、またこれら両手段の間に位置する手段を備
    える装置。
  2. 【請求項2】 前記上方および下方手段は、使用者の口
    腔内に装着されたときに、上顎と舌顎を、互いにわずか
    に開きながら、しかしロック状態にはない位置にとどめ
    る、実質的に半円形のフレームワークを形成する請求項
    1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記上方および下方手段はそれぞれ、弾
    性・半剛性の熱可塑性樹脂に接合した成形可能な樹脂を
    含む請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記下方手段はフロアから延びる二つの
    壁を備え、これらの壁のうち一つは実質的にフロアと垂
    直に延びる請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記上方および下方手段はそれぞれ、フ
    ロアから延びフロアによって分け隔てられる二つの壁を
    有する上方および下方型枠を備え、下方型枠の壁のうち
    後方の壁は実質的にフロアと垂直に延びる請求項1記載
    の装置。
  6. 【請求項6】 前記舌を収める手段は、上方および下方
    手段の間に形成され、装置使用時の自然な反射行動に基
    づいて舌を受け入れる空隙を区画する請求項1記載の装
    置。
  7. 【請求項7】 前記上方手段と下方手段の間における装
    置の前面は、空気を通さない剛性壁である請求項1記載
    の装置。
  8. 【請求項8】 口腔内で使用される装置であって、 装着者の前部上顎歯にぴったりと嵌る上方手段と、 この上方手段と一体に形成され、通常の歯列弓閉止時に
    は下顎歯が上顎歯に接近して休止位置に来るようにし、
    また下顎について後方への移動は阻止しながら、前方お
    よび側方には自由に移動できるよう、使用者の前部下顎
    歯にゆるく嵌る下方手段と、 装着者の舌を収め、前記上方手段および下方手段ととも
    に形成され、またこれら両手段の間に位置する手段と、 装置の外郭に形成され、装置使用中に装置の周りに空気
    の通路を与えるチャネル手段を備える装置。
  9. 【請求項9】 前記上方手段および下方手段は、使用者
    の口腔内に装着されたときに、上顎と舌顎を、互いにわ
    ずかに開きながら、しかしロック状態にはない位置にと
    どめる、実質的に半円形のフレームワークを形成する請
    求項8記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記上方手段および下方手段はそれぞ
    れ、弾性・半剛性の熱可塑性樹脂に接合した成形可能な
    樹脂を含む請求項8記載の装置。
  11. 【請求項11】 口腔内で使用される装置であって、 フロアから延びフロアによって分け隔てられる二つの壁
    を有する上方および下方型枠を備えるフレームワーク
    と、 装置の使用者が通常の歯列弓閉止位置において口を閉じ
    た時に、上顎歯はぴったりと収め、また舌顎歯は比較的
    ゆるく収めるのに適した形状に成形される、前記上方型
    枠および下方型枠の両方に接合される材料と、 装着者の舌を収めるよう、前記上方型枠と下方型枠の間
    に形成される空隙を備える装置。
  12. 【請求項12】 前記装置は、フレームワークの外郭に
    沿って配置されるチャネルであって、前記上方および下
    方型枠のそれぞれの前方壁外側の交叉地点に形成され、
    装置使用中の空気通路を与えるチャネルを備える請求項
    11記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記フレームワークは一片のプラスチ
    ックから形成される請求項11記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記フレームワークは弾性・半剛性の
    ポリカーボネート熱可塑性樹脂から形成される請求項1
    1記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記熱可塑性樹脂はLexan(商標)であ
    る請求項11記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記上方および下方型枠に接合される
    材料はエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂である請求項
    11記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記材料はElvax(商標)である請求項
    16記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記下方型枠を区画する二つの壁の内
    の前方の壁は後方の壁よりも短い請求項11記載の装
    置。
  19. 【請求項19】 前記下方型枠を区画する二つの壁の内
    の後方の壁は実質的に下方型枠を区画するフロアと垂直
    に延びる請求項11記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記下方型枠を区画する二つの壁の内
    の後方の壁は、下顎歯が使用中に後方に移動するのを防
    止する止めを形成する請求項11記載の装置。
  21. 【請求項21】 装置装着者のいびきを抑制する方法で
    あって、 装置装着者の口腔内における歯列弓が通常の閉止位置に
    あるとき、上歯と下歯を収める上方および下方のチャネ
    ルを有して、装着者の口腔内に挿入されるフレームワー
    クを用意する工程と、 前記フレームワークの下方にフランジを設けることによ
    って、下顎の後方への移動を防止する工程と、 食道の気道を開放するため、舌の根が下方および前方に
    回転するよう、舌を収める空隙を設ける工程を含む方
    法。
  22. 【請求項22】 前記方法はさらに、弾性・半剛性のポ
    リカーボネート熱可塑性樹脂とこの樹脂に接合する成形
    可能な樹脂層からつくられる実質的に半円形の外枠から
    フレームワークを形成する工程を含む請求項21記載の
    方法。
  23. 【請求項23】 前記フレームワークが装着者の口腔内
    に挿入される際、気道を形成するようフレームワークの
    前面に沿ってチャネルを与える工程を含む請求項21記
    載の方法。
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