JPH07302543A - 画像形成装置の製造方法、および画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置の製造方法、および画像形成装置

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JPH07302543A
JPH07302543A JP9326994A JP9326994A JPH07302543A JP H07302543 A JPH07302543 A JP H07302543A JP 9326994 A JP9326994 A JP 9326994A JP 9326994 A JP9326994 A JP 9326994A JP H07302543 A JPH07302543 A JP H07302543A
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Japan
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image forming
temperature
back plate
plate
forming apparatus
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Application number
JP9326994A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Mitsumichi
和宏 三道
Masahiro Tagawa
昌宏 多川
Toshihiko Miyazaki
俊彦 宮▲崎▼
Tadashi Kaneko
正 金子
Tomokazu Ando
友和 安藤
Naohito Nakamura
尚人 中村
Hideaki Mitsutake
英明 光武
Yoshiyuki Osada
芳幸 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接合時の加熱温度に分布がある場合に、必要
最小限の温度で、容器全体にわたって良好な接合を行な
う。 【構成】 支持枠4の、前面板2および背面板3に接す
る部分には、第1のフリットガラス7aが塗布され、ス
ペーサー1の、前面板2および背面板3に接する部分に
は、第2のフリットガラス7bが塗布されている。第1
のフリットガラス7aと第2のフリットガラス7bは軟
化温度が異なっており、図1および図2に示した容器構
造の場合、接合のための加熱時には外周部の方が内部の
温度よりも高くなるので、外周部には軟化温度の高い第
1のフリットガラス7aが、内部には軟化温度の低い第
2のフリットガラス7bが塗布されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子源を応用して画像
を形成する薄型の画像形成装置の製造方法、および画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。このうち冷陰極電
子源には電界放出型(以下、「FE型」と略す)、金属
/絶縁層/金属型(以下、「MIM型」と略す)や表面
伝導型電子放出素子などがある。
【0003】FE型の例としては、W.P.Dyke & W.W.Dol
an,"Field emission",Advance in Electron Physics,8,
89(1956)やC.A.Spindt,"Physical properties of thin-
film field emission cathodes with molybdenum cone
s",J.Appl.Phys.,47,5248(1976)等が知られている。
【0004】MIM型の例としては、C.A.Mead,"The tu
nnel-emission amplifier",J.Appl.Phys.,32,646(1961)
等が知られている。
【0005】表面伝導型電子放出素子の例としては、E.
I.Elinson,Radio Eng.Electron Phys.,10,1290(1965)等
がある。
【0006】表面伝導型電子放出素子は基板上に形成さ
れた小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことによ
り、電子放出が生じる現象を利用するものである。
【0007】この表面伝導型電子放出素子としては、前
記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いたもの、Au
薄膜によるもの[G.Dittmer:"Thin Solid Films",9,31
7,(1972)]、In23/SnO2薄膜によるもの[M.Ha
rtwell and C.G.Fonstad:"IEEE Trans. ED Conf.",519,
(1975)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:”真
空”,第26巻,第1号,22頁(1983年)]等が
報告されている。
【0008】ここで、上述の電子放出素子を応用して画
像を形成する、従来の画像形成装置を図6および図7に
基づいて説明する。
【0009】図6は、従来の画像形成装置の構成を説明
するための分解斜視図、図7は、図6に示した画像形成
装置の縦断面図である。
【0010】画像形成装置は一般に、図6および図7に
示すように、電子放出素子群を搭載した背面板103
と、背面板103と対向配置され、電子放出素子群から
の電子線の照射により画像が形成される画像形成部材を
搭載した前面板102と、前面板102と背面板103
との間にあって、前面板102および背面板103の周
縁を前記電子放出素子群を囲むように支持する支持枠1
04とから構成され、前面板102、背面板103およ
び支持枠104の接合部は、フリットガラスにより固着
されている。
【0011】さらに画像形成装置は、内部を10-6To
rr程度以上の真空にして電子放出素子を動作させるの
で、このときの大気圧に耐えるような構造を持つ必要が
ある。
【0012】特に、大面積の背面板および前面板を用い
た平面型画像形成装置にて、この前面板および背面板の
面に対して垂直に加わる大気圧の支持を行なう場合、各
板を厚くして対応させると、重量やコストなどの点で実
現性が乏しくなる。このため、支持枠104の内側にお
いて前面板102と背面板103との間に支柱としてス
ペーサー101を配置して、耐大気圧構造にすると共に
軽量化している。
【0013】前記スペーサー101は、他の接合部と同
様にフリットガラスを用いて固定されている。また、背
面板103に形成された電子放出素子群とこれと対向位
置にある前面板102の画像形成部材との間隔を、精度
良く保つという機能も持っている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図6および図7に示さ
れる従来例では、同じ軟化温度を持つフリットガラス
を、スペーサーおよび支持枠、あるいは前面板および背
面板に塗布し、これらを互いに接合したうえで加熱する
ことにより、画像形成装置を気密構造にしている。
【0015】このような接合時には、容器全体にわたっ
て均一に加熱されることが望ましいが、実際には前面
板、背面板が大きくなるにつれ、均一に加熱することが
難しくなり、加熱した際の温度分布にムラが生じる場合
がある。そのため、接合を行なうときには、最も温度の
低い接合部分がフリットガラスの軟化温度に到達するよ
うに加熱するため、他の接合部分はフリットガラスの軟
化温度以上に加熱されることになる。
【0016】ところで、接合時の加熱温度については、
素子への影響、基板や枠への影響などを考えるとより低
温である方が好ましい。しかしながら、上述したような
従来の方法は、最も低い温度の接合部分以外が必要以上
に加熱されるので、好ましくない。
【0017】そこで、単純に加熱温度を下げるという点
では、従来使用していたフリットガラスよりも低い軟化
温度を有するフリットガラスを使用することが考えられ
るが、このような従来のものよりも低い軟化温度を有す
るフリットガラスに関しては、軟化温度より高温側での
結晶化が起こりやすく、結晶化が起こった場合、接合時
のフリットガラスの流動性の不良が発生したり物性値が
変化したりして、接合不良につながる為、実際に使用で
きる温度範囲である軟化温度から結晶化が開始する温度
までの範囲が狭いという事実がある。
【0018】このため、接合時の温度分布が大きい為に
温度の低い接合部分が軟化温度になるようにすると、温
度の高い接合部分でフリットガラスの結晶化が起こり、
良好な接合が行なえず、また逆に、温度の高い接合部分
が軟化温度になるようにすると、温度の低い接合部分が
軟化温度に到達せず、良好な接合が行なえない、という
ことになり、いずれにしても容器全体での良好な接合は
実現できない。
【0019】本発明は、上記従来技術の実情に鑑み、接
合時の加熱温度に分布がある場合に、必要最小限の温度
で、容器全体にわたって良好な接合を行なうことができ
る画像形成装置の製造方法および画像形成装置を提供す
ることを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、複数の電子放出素子を搭載した背面板と、
前記背面板と対向して配置されると共に前記電子放出素
子から放出される電子線の照射により画像が形成される
画像形成部材を搭載した前面板と、前記背面板と前記前
面板の間にあって前記背面板および前面板の周縁を支持
する支持枠と、前記前面板と前記背面板の間に配置され
たスペーサーとを少なくとも有し、これらをフリットガ
ラスを用いて互いに接合したうえで加熱することにより
気密構造にする画像形成装置の製造方法において、軟化
温度の異なる複数のフリットガラスを用意し、前記前面
板、前記背面板、前記支持枠、前記スペーサー間の各接
合部位における加熱時の到達温度のばらつきに対応し
て、相対的に高温になる接合部位には、軟化温度の高い
フリットガラスを塗布し、相対的に低温になる接合部位
には、軟化温度の低いフリットガラスを塗布することを
特徴とする。
【0021】この画像形成装置の製造方法において、前
記背面板に補強板を、該補強板と前記背面板の間の接合
部位における加熱時の到達温度に合わせて前記背面板ま
たは前記補強板に軟化温度の異なる複数のフリットガラ
スを塗布して、固定してもよい。
【0022】このとき前記補強板は、前記背面板と熱膨
張率の同じものであることが好ましい。
【0023】また、このような製造方法により製造され
た画像形成装置も本発明に属する。
【0024】そして、この画像形成装置は、接合してで
きた装置内部が真空になっていることを特徴とし、前記
電子放出素子は表面伝導型電子放出素子であることを特
徴とする。
【0025】
【作用】上述したとおりの本発明では、複数の電子放出
素子を搭載した背面板と、前記背面板と対向して配置さ
れると共に前記電子放出素子から放出される電子線の照
射により画像が形成される画像形成部材を搭載した前面
板と、前記背面板と前記前面板の間にあって前記背面板
および前面板の周縁を支持する支持枠と、前記前面板と
前記背面板の間に配置されたスペーサーとを、フリット
ガラスを用いて互いに接合する際、軟化温度の異なる複
数のフリットガラスを用意し、前記前面板、前記背面、
前記支持枠、前記スペーサー間の各接合部位における加
熱時の到達温度のばらつきに対応して、相対的に高温に
なる接合部位には、軟化温度の高いフリットガラスを塗
布し、相対的に低温になる接合部位には、軟化温度の低
いフリットガラスを塗布する。
【0026】このことにより、接合時の加熱温度分布に
差がある場合でも必要最小限の温度で容器全体にわたっ
て良好な接合が可能となり、さらに、電子放出素子およ
び各部品への熱の影響も抑えることが可能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0028】(第1の実施例)図1は、本発明の画像形
成装置の製造方法を好適に実施する、画像形成装置の第
1の実施例を示した縦断面図、図2は、図1に示した画
像形成装置の一部を切り欠いて見た平面図である。
【0029】本実施例の画像形成装置は、図1および図
2に示すように、電子放出素子群6を搭載した背面板3
と、背面板3と対向して配置されると共に電子放出素子
群6から放出される電子線の照射により画像が形成され
る画像形成部材5を搭載した前面板2と、背面板3と前
面板2の間にあって背面板3および前面板2の周縁を支
持する支持枠4と、前面板2と背面板3の間に大気圧支
持部材または間隔設定用部材として配置されたスペーサ
ー1とを少なくとも有し、これらをフリットガラスを用
いて気密接合することにより構成されている。
【0030】特に、支持枠4の、前面板2および背面板
3に接する部分には、第1のフリットガラス7aが塗布
され、スペーサー1の、前面板2および背面板3に接す
る部分には、第2のフリットガラス7bが塗布されてい
る。第1のフリットガラス7aと第2のフリットガラス
7bは軟化温度が異なっており、図1および図2に示し
た容器構造の場合、接合のための加熱時には外周部の方
が内部の温度よりも高くなるので、外周部には軟化温度
の高い第1のフリットガラス7aが、内部には軟化温度
の低い第2のフリットガラス7bが塗布されている。
【0031】次に、本実施例における、画像形成装置の
製造方法を説明する。
【0032】本実施例では、スペーサー1は感光性ガラ
スをエッチングして薄板状に作製し、前面板2、背面板
3および支持枠4は青板ガラスを切削加工して作製し
た。
【0033】また、複数の電子放出素子を背面板3上に
作製した。
【0034】前面板2としては、ガラス基板に画像形成
部材として蛍光体を塗布したものを用い、第1のフリッ
トガラス7aとしては軟化温度が410℃のものを用
い、第2のフリットガラス7bとしては軟化温度が38
0℃のものを用いた。
【0035】次に、上記の、軟化温度の異なる2種類の
フリットガラス7a,7bを図1および図2に示した接
合部分に塗布し、上記背面板3、前面板2、支持枠4、
スペーサー1を組み立て、治具を用いて固定し、炉の中
で焼成した。焼成時には、支持枠4の、前面板2および
背面板3との接合部では410℃以上に保持されている
時間が約10分間、スペーサー1の、前面板2および背
面板3との接合部では380℃以上に保持されている時
間が約10分であって、この条件のもとで良好な接合を
行なうことができた。
【0036】最後に、上記工程で組み立てられた容器の
内部を真空状態にするために支持枠4などに設けられた
排気管(不図示)により真空に引き、その後、排気管を
封止して、画像形成装置とした。
【0037】本実施例では、フリットガラスは図1およ
び図2に示したように、支持枠4の、前面板2および背
面板3に接する部分と、スペーサー1の、前面板2およ
び背面板3に接する部分とに塗り分けられる。これらの
図に示される容器構造の場合、接合のための加熱時に容
器の外周部の方が温度が高くなり、内部の方が低くなる
ので、外周部に軟化温度の高いフリット、内部に軟化温
度の低いフリットを用いている。ところが、実際に接合
を行なう場合の加熱時の温度分布は、加熱方式に影響さ
れたり、接合用治具を用いる場合では治具の材質や形状
などにも大きく影響されたりするので、各接合部の温度
に合わせて軟化温度の異なる複数のフリットガラスを用
いるのが良い。このときの選択方法は、加熱時の各部分
の温度を予め熱電対などを用いて計測しておき、この計
測結果に合わせて対応することが考えられる。
【0038】(第2の実施例)図3は、本発明の画像形
成装置の製造方法を好適に実施する、画像形成装置の第
2の実施例を示した縦断面図、図4は、図3に示した画
像形成装置の一部を切り欠いて見た平面図である。
【0039】一般に、真空容器が大型化するとともに、
前面板と背面板の耐大気圧支持部材であるスペーサーの
数も増加する。しかしながら、スペーサーの数の増加
は、真空容器内の表面積の増加につながり、排気効率が
悪くなり好ましくない。
【0040】そのため本実施例の画像形成装置は、図3
および図4に示すように、背面板23に補強板28を固
定することにより、スペーサー1の数を極力減らした構
成となっている。また、補強板28は、焼成時の加熱温
度を考えると補強板28と背面板23との接合面で剥離
が生じる恐れがあるので、背面板23の熱膨張率と同じ
ものが好ましい。
【0041】本実施例において、スペーサー21、支持
枠24、背面板23、前面板22は、第1の実施例と同
様の方法で作製した。また、補強板28は、青板ガラス
を切削加工して作製した。
【0042】次に、軟化温度の異なる3種類のフリット
ガラスとして、第1のフリットガラス27a(軟化温度
410℃)、第2のフリットガラス27b(軟化温度3
80℃)、第3のフリットガラス27c(軟化温度35
0℃)を、図3および図4に示す接合部分に塗布し、上
記背面板23、前面板22、支持枠24、スペーサー2
1、補強板28を組み合わせて、治具を用いて固定し、
炉の中で焼成することにより、良好な接合ができた。
【0043】最後に、上記工程で接合を行なった容器内
を真空にするために支持枠24などに設けられた排気管
(不図示)により真空に引き、その後、排気管を封止し
て、画像形成装置とした。
【0044】本実施例では、フリットガラスは図3およ
び図4に示したように、支持枠24の、前面板22およ
び背面板23に接する部分と、支持枠24側のスペーサ
ー21の、前面板22および背面板23に接する部分
と、内部中央のスペーサー21の、前面板22および背
面板23に接する部分とに塗り分けられる。これらの図
に示される容器構造の場合、加熱時の温度分布は外周部
の方が温度が高く、内部中央になるにつれて低くなるの
で、外周部に軟化温度の高いフリットを用い、内部中央
になるにつれて軟化温度の低いフリットに替えている。
ところが、実際に接合を行なう場合の加熱時の温度分布
は、加熱方式に影響されたり、接合用治具を用いる場合
では治具の材質や形状などにも大きく影響されたりする
ので、各接合部の温度に合わせて軟化温度の異なる複数
のフリットガラスを用いるのが良い。このときの選択方
法は、加熱時の各部分の温度を予め熱電対などを用いて
計測しておき、この計測結果に合わせて対応することが
考えられる。
【0045】上述の各実施例を用いて説明した本発明で
は、スペーサーの形状、個数、配置などは特に限定され
るものではない。このようなスペーサーは前面板と背面
板の耐大気圧支持部材および/またはこれらの間隔設定
用部材として用いられるものである。また、フリットガ
ラスは画像形成装置を構成する各部材よりも十分に融点
の低いものを使用している。
【0046】本発明でいう軟化温度とは、フリットガラ
スの粘度が107.65dPa・s{poise}に相当す
る温度であり、軟化温度より高い温度(焼成温度)で加
熱することにより接合することができる。
【0047】加えて、背面板上に搭載される複数の電子
放出素子としては、従来技術の説明で述べた冷陰極電子
源を用いることができる。冷陰極電子源のうち例として
表面伝導型電子放出素子(SCE)を挙げてその構成を
簡単に説明する。図5は、表面伝導型電子放出素子の基
本的な構成の一例を示すものであり、(a)はその平面
図、(b)は縦断面図である。
【0048】表面伝導型電子放出素子は図5に示すよう
に、絶縁性基板11を備えており、絶縁性基板11上に
は、素子電極15,16が一定間隔L1でそれぞれ配置
されている。この絶縁性基板上11の各素子電極15,
16の間には、薄膜導電体14が形成されている。薄膜
導電体14には、電子を放出する電子放出部13が薄膜
導電体14に通電加熱を施すことにより形成されている
(特開平2−56822号公報、特開平4−28139
号公報参照)。
【0049】電子放出部13としては粒径が数十オング
ストローム程度の導電性微粒子からなり、電子放出部1
3以外の薄膜導電体14は微粒子膜からなる。
【0050】なおここで述べる微粒子膜とは、複数の微
粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微粒子
が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに
隣接、あるいは重なり合った状態(島状も含む)の膜を
さす。
【0051】またこれとは別に薄膜導電体14には、導
電性微粒子が分散されたカーボン薄膜等の場合がある。
【0052】薄膜導電体14の具体例を挙げるならば、
Pb、Ru、Ag、Ti、In、Cu、Cr、Fe、Z
n、Sn、Ta、W、Pbなどの金属、PbO、SnO
2、In23、PbO、Sb23などの酸化物、HfB
2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、GdB4などの
硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、SiC、W
Cなどの炭化物、TiN、ZrN、HfNなどの窒化
物、Si、Geなどの半導体、カーボン、AgMg、N
iCuなどである。
【0053】そして、薄膜導電体14は、真空蒸着法、
スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布法、ディッピ
ング法、スピナー法などによって形成される。
【0054】この表面伝導型電子放出素子の製造方法の
一例について説明すると、図5において、まず、絶縁性
基板11として青板ガラスを用い、絶縁性基板11上に
Niを用いて素子電極15,16を形成した。この時、
素子電極間隔L1を3μm、素子電極幅W1を500μ
m、素子電極の厚さdを1000Åとした。
【0055】次に、素子電極上を含む所望の位置に有機
パラジウム(ccp−4230:奥野製薬株式会社製)
含有溶液を塗布した後、300℃で10分間の加熱処理
をして、酸化パラジウム(PdO)微粒子(平均粒径:
70Å)からなる薄膜導電体14を形成した。この時、
薄膜導電体14の幅W2は300μmとした。
【0056】なお本発明は、このような表面伝導型電子
放出素子(SCE)に限られず、従来技術の説明で述べ
たようなFE型、MIM型等を用いても良い。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、前面板、
背面板、支持枠、スペーサーを互いに接合する際、軟化
温度の異なる複数のフリットガラスを用意し、前記前面
板、前記背面、前記支持枠、前記スペーサー間の各接合
部位における加熱時の到達温度のばらつきに対応して、
相対的に高温になる接合部位には、軟化温度の高いフリ
ットガラスを塗布し、相対的に低温になる接合部位に
は、軟化温度の低いフリットガラスを塗布したことによ
り、結合時の加熱温度に分布がある場合でも、必要最小
限の温度で容器全体にわたって良好に結合することがで
きる。これにより、画像形成装置の製造が容易になると
共に、歩留りが向上する。
【0058】また、背面板に補強板を固定することによ
り、スペーサーの数を極力減らすことができ、容器内を
真空にするときの排気効率を向上させることができる。
【0059】そして補強板は、背面板の熱膨張率と同じ
であるので、結合時の加熱において補強板と背面板との
接合面で剥離が生じる恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の製造方法を好適に実施
する、画像形成装置の第1の実施例を示した縦断面図で
ある。
【図2】図1に示した画像形成装置の平面図である。
【図3】本発明の画像形成装置の製造方法を好適に実施
する、画像形成装置の第2の実施例を示した縦断面図で
ある。
【図4】図3に示した画像形成装置の一部を切り欠いて
見た平面図である。
【図5】表面伝導型電子放出素子の基本的な構成の一例
を示すものであり、(a)はその平面図、(b)は縦断
面図である。
【図6】従来の画像形成装置の構成を説明するための分
解斜視図である。
【図7】図6に示した画像形成装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1,21 スペーサー 2,22 前面板 3,23 背面板 4,24 支持枠 5,25 画像形成部材 6,26 電子放出素子群 7a,27a 第1のフリットガラス 7b,27b 第2のフリットガラス 27c 第3のフリットガラス 28 補強板 11 絶縁性基板 13 電子放出部 14 薄膜導電体 15,16 素子電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 安藤 友和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 尚人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 光武 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長田 芳幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子放出素子を搭載した背面板
    と、前記背面板と対向して配置されると共に前記電子放
    出素子から放出される電子線の照射により画像が形成さ
    れる画像形成部材を搭載した前面板と、前記背面板と前
    記前面板の間にあって前記背面板および前面板の周縁を
    支持する支持枠と、前記前面板と前記背面板の間に配置
    されたスペーサーとを少なくとも有し、これらをフリッ
    トガラスを用いて互いに接合したうえで加熱することに
    より気密構造にする画像形成装置の製造方法において、 軟化温度の異なる複数のフリットガラスを用意し、 前記前面板、前記背面板、前記支持枠、前記スペーサー
    間の各接合部位における加熱時の到達温度のばらつきに
    対応して、相対的に高温になる接合部位には、軟化温度
    の高いフリットガラスを塗布し、相対的に低温になる接
    合部位には、軟化温度の低いフリットガラスを塗布する
    ことを特徴とする、画像形成装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記背面板に補強板を、該補強板と前記
    背面板の間の接合部位における加熱時の到達温度に合わ
    せて前記背面板または前記補強板に軟化温度の異なる複
    数のフリットガラスを塗布して、固定することを特徴と
    する、請求項1に記載の画像形成装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記補強板は、前記背面板と熱膨張率の
    同じものであることを特徴とする、請求項2に記載の画
    像形成装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    製造方法により製造された画像形成装置。
  5. 【請求項5】 接合してできた装置内部が真空になって
    いることを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記電子放出素子は表面伝導型電子放出
    素子であることを特徴とする、請求項4に記載の画像形
    成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002061792A1 (fr) * 2001-01-29 2002-08-08 Technology Trade And Transfer Corporation Dispositif d'affichage a decharge plat

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