JPH07300482A - ヘキサヒドロピラノ[3,2−b[1,4ベンゾチアジン誘導体 - Google Patents

ヘキサヒドロピラノ[3,2−b[1,4ベンゾチアジン誘導体

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JPH07300482A
JPH07300482A JP7045053A JP4505395A JPH07300482A JP H07300482 A JPH07300482 A JP H07300482A JP 7045053 A JP7045053 A JP 7045053A JP 4505395 A JP4505395 A JP 4505395A JP H07300482 A JPH07300482 A JP H07300482A
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JP
Japan
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hexahydropyrano
benzothiazine
chloro
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Application number
JP7045053A
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English (en)
Inventor
Shun Ishiguro
駿 石黒
Shinichi Shimada
信一 島田
Motohide Seya
元秀 瀬谷
Yuzo Yagi
勇三 八木
Naomi Kito
直美 鬼頭
Noboru Kawaguchi
昇 川口
Masamichi Nakakoshi
雅道 中越
Hidemori Tomizuka
英衛 富塚
Makoto Nomoto
信 野本
Masayuki Okue
雅之 奥江
Nobuo Okane
信夫 大金
Yasunari Saito
康成 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Publication date
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式(1) 〔式中、R及びRは水素原子、低級アシル基、アリ
ールカルボニル基など、Rはアジド基又はYR、R
は低級アルキル基、アラルキル基など、Xは水素原子
又はハロゲン原子、Rは水素原子、低級アルキル基、
低級アシル基など、Yは酸素原子、硫黄原子又は−NR
14、R14は水素原子又はアラルキル基を示す〕で示
される特定のヘキサヒドロピラノ〔3,2−b〕〔1,
4〕ベンゾチアジン誘導体又はその酸付加塩。 【効果】 上記化合物は、新規な化合物であり、記憶に
重要な役割を果たす海馬でイノシトールリン脂質代謝回
転を促進して、記憶を中心とする知的機能を改善し、脳
神経賦活剤及び脳機能改善剤に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なヘキサヒドロピ
ラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン誘導体又はその
薬理学的に許容できる酸付加塩に関する。また、本発明
は、この新規なヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]
ベンゾチアジン誘導体又はその薬理学的に許容できる酸
付加塩を有効成分として含有する脳神経賦活剤及び脳機
能改善剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】老人性痴呆症の患者数は、年々増加し社
会問題化している。老人性痴呆症患者の臨床症状は、記
憶障害、失見当識、理解力・判断力障害などの中核症状
と抑うつ、夜間せん妄、妄想・幻覚、感情失禁等の随伴
精神症状からなる。従来の脳代謝促進剤・脳機能改善剤
は、老人性痴呆の随伴症状の改善に関しては効果を示し
ているが、中核症状の改善には至っていない。記憶のシ
ナプスレベルの研究により、カルシウムシグナルやプロ
テインキナ−ゼCが記憶の基礎過程に非常に重要な役割
を果たしていることが示唆されている〔Lynch and Baud
ry, Science, vol.224, pp.1057-1063 (1984); Akers e
t al., Science, vol.231, pp.587-589 (1986); Alkon,
Scientific American, vol.261, pp.42-50 (1989); Ol
ds et al.,Science, vol.245, pp.866-869 (1989)〕。
細胞内でのカルシウム放出やプロテインキナーゼCの活
性化はイノシトールリン脂質の一種ホスファチジルイノ
シトール 4, 5-二リン酸の加水分解により産生するイノ
シトール 1, 4, 5-三リン酸とジアシルグリセロールに
よって引き起こされることも明らかとなっている。〔Be
rridge and Irvine, Nature, vol.312, pp.315-321 (19
84); Nishizuka, Science, vol.233, pp.305-312 (198
6) 〕。従って、脳の記憶に関与する海馬のイノシトー
ルリン脂質代謝回転を促進する物質が、痴呆の中核症状
である知的機能低下を改善する薬剤として期待され、そ
の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記憶
に重要な役割を果たす海馬でイノシトールリン脂質代謝
回転を促進して記憶を中心とする知的機能を改善する作
用を有する化合物を見出し、その化合物を有効成分とし
て含有する脳神経賦活剤及び脳機能改善剤を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の事
情を鑑み、鋭意研究した結果、ラット海馬スライス標品
でのイノシトールリン脂質代謝回転に対して優れた活性
を有する化合物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の一般式(I)で示される新規
なヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジ
ン誘導体又はその薬理学的に許容できる酸付加塩に関す
るものである。
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、R1、R2は同一又は異なり、それぞ
れ水素原子、低級アシル基、アリールカルボニル基、低
級アルコキシアルキル基、-SiR8R9R10、又はR1、R2、R5
のうち2つを架橋した低級アルキル基を1〜4個有する
ジシロキサンジイル基を示し、R3はアジド基、又はYR5
を示し、R4は低級アルキル基、アラルキル基、アリール
カルボニル基、又は-A-NR6R7を示し、Xは、水素原子又
はハロゲン原子を示し、R5は、水素原子、低級アルキル
基、低級アシル基、アリール基、アリールカルボニル
基、低級アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、-SiR8R9R10、-(CH2)nCR11R12R13、又はR1、R2、R5
のうち2つを架橋した低級アルキル基を1〜4個有する
ジシロキサンジイル基を示し、R6、R7は、同一又は異な
り、それぞれ水素原子又は低級アルキル基を示し、R8
R9、R10 は、同一又は異なり、それぞれ低級アルキル
基又はアリール基を示し、Yは、酸素原子、硫黄原子、
又は-NR14 を示し、R14 は、水素原子又はアラルキ
ル基を示し、Aは、低級アルキレン基を示し、nは、0、
1又は2を示し、R11、 R12、 R13は、同一又は異な
り、水素原子又はアリール基で、アリール基は、環上に
1〜3個のハロゲン原子又は低級アルコキシ基を有して
いても良く、又2つ以上のアリール基が低級アルキレン
基によって架橋されていても良い。但し、低級とは、特
に断らない限り、炭素数が1〜6個の直鎖状又は分岐状
の炭素鎖を意味する。〕 以下、特記しない限り、R1〜R14、A、X、Y、nは前述と
同意義を表す。
【0007】本発明化合物の合成は広範囲の方法で達成
することができる。以下の合成法の説明は単に一例を示
すことを目的とするものであって、本発明化合物が他の
方法で合成されたとしても、本発明が何ら限定されるも
のではない。
【0008】
【化3】
【0009】反応式Iに示すように、一般式(II)の化
合物を有機溶媒中、塩基の存在下で閉環反応を行うこと
により、一般式(I)の化合物が得られる。この反応に
用いる溶媒としては、反応を阻害しない限りいかなるも
のでも良く、例えば、メタノール、エタノール、2-プロ
パノール、ブタノール、ジメチルホルムアミド、クロロ
ホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリ
ル、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、水等が挙げら
れ、また、これらの溶媒を混合して反応を行うこともで
きる。また、塩基としては、例えば、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、水素化ナトリウム、
水素化カルシウム、n-ブチルリチウム等が挙げられる。
【0010】
【化4】
【0011】反応式IIに示すように、反応式Iに示した
方法に準じて得られた一般式(Ia)の化合物を塩基の存
在下で、R15Z(式中、 R15は例えば、低級アシル基、ア
リールカルボニル基又は-SiR8R9R10を表し、Zはハロゲ
ン原子を表す。) 又はR15OR15 (式中、 R15は例え
ば、低級アシル基、アリールカルボニル基を表す。)と
処理し、一般式 (III)の化合物が得られる。次いで、R4
Z (式中、R4は例えば、低級アルキル基、アラルキル
基、アリールカルボニル基又は-ANR6R7を表し、Zはハロ
ゲン原子を表す。) またはR4OR4 (式中、R4は例えば、
低級アシル基、アリールカルボニル基を表す。)と処理
し、一般式(Ib)の化合物が得られる。このとき用いら
れる溶媒としては、反応を阻害しない限りいかなるもの
でも良く、例えば、ジメチルホルムアミド、クロロホル
ム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジエチルエーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢
酸エチル、ピリジン、ジメチルスルホキシド等が挙げら
れ、また、これらの溶媒を混合して反応を行うこともで
きる。また、塩基としては、例えば、アンモニア、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチル
アミン、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、n-ブチ
ルリチウム等が挙げられる。
【0012】
【化5】
【0013】反応式III に示すように、一般式(IV)の
化合物をR16Z(式中、 R16は例えば、-SiR8R9R10、-(CH
2)nCR11R12R13 のような、典型的な1級水酸基の保護
基を表し、Zはハロゲン原子を表す。) と処理し、一般
式 (V)の化合物が得られる。この反応は、例えばピリジ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエー
テル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリ
ル、酢酸エチル等、またそれらの混合溶媒など、反応を
阻害しない限りいかなる溶媒中でも良い。R17Z (式中、
R17は例えば、低級アシル基、アリールカルボニル基、
低級アルコキシアルキル基、-SiR8R9R10のような、一般
的な水酸基保護基を表し、Zはハロゲン原子を表す。)
と処理し、一般式(VI)の化合物が得られる。R16の脱
保護を行い、一般式 (VII)の化合物が得られる。塩基性
条件下、R18Z(式中、R18は例えば、低級アルキル基、
低級アシル基、アリールカルボニル基、低級アルキルス
ルホニル基、アリールスルホニル基、-SiR8R9R10、-(CH
2)nCR11R12R13 を表し、Zはハロゲン原子を表す。)
またはR18OR18(式中、R18 は例えば、低級アシル
基、アリールカルボニル基を表す。)と処理し、一般式
(VIII)の化合物が得られる。このとき、塩基として
は、例えば、アンモニア、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水
素ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、ナトリ
ウムメチラート、ナトリウムエチラート等が挙げられ
る。この反応は、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、アセトニトリル、酢酸エチル等、またそれらの
混合溶媒など、反応を阻害しない限りいかなる溶媒中で
も良い。常法に従って、R17を脱保護することにより、
一般式 (Ic) の化合物が得られる。
【0014】
【化6】
【0015】反応式IVに示すように、一般式 (IV) の化
合物をR19S02Z (式中、R19 は例えば、メチル基、エ
チル基、フェニル基、トルイル基等の低級アルキル基又
はアリール基を、 Zは、水素原子又はハロゲン原子を表
わす。)と処理し、次いで R20Z (式中、R20は例え
ば、低級アシル基、アリールカルボニル基、低級アルコ
キシアルキル基、-SiR8R9R10を表し、Zはハロゲン原子
を表す。) 又はR20OR20(式中、R20は例えば、低級アシ
ル基、アリールカルボニル基を表す。)と処理し、一般
式 (IX) の化合物が得られる。この化合物をNaN3と処理
して、一般式 (X)の化合物が得られる。この反応は、例
えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエ
ーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニト
リル、酢酸エチル等、またそれらの混合溶媒など、反応
を阻害しない限りいかなる溶媒中でも良い。一般式 (X)
の化合物を接触還元することにより、一般式(XI)の化
合物が得られる。触媒は、例えば、リンドラー、白金、
パラジウム−炭素、パラジウム−硫酸バリウム等が挙げ
られる。この反応は、例えば、メタノール、エタノー
ル、水、酢酸等、またそれらの混合溶媒など、反応を阻
害しない限りいかなる溶媒中でも良い。塩基性条件下、
一般式(XI)の化合物を R18Z(式中、R18は例えば、
低級アルキル基、低級アシル基、アリールカルボニル
基、低級アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、-SiR8R9R10、-(CH2)nCR11R12R13 を表し、Zはハ
ロゲン原子を表す。) またはR18OR18(式中、R18は例
えば、低級アシル基、アリールカルボニル基を表す。)
と処理し、一般式(XII) の化合物が得られる。このと
き、塩基としては、例えば、アンモニア、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、
ピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナト
リウム等が挙げられる。この反応は、例えば、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル等、あるいはこれらの混合溶媒など、反応を阻害しな
い限りいかなる溶媒中でも良い。一般式 (XII) の化合
物について、常法に従いR20を脱保護することにより、
一般式(Id) の化合物が得られる。
【0016】
【化7】
【0017】反応式V に示すように、一般式 (IX) の化
合物をR19C(=O)SM(式中、 R19は例えば、メチル基、エ
チル基、フェニル基、トルイル基等の低級アルキル基又
はアリール基を、Mはアルカリ金属を表わす。)と処理
して、一般式 (XIII) の化合物が得られる。この反応
は、例えば、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、アセトニトリル、酢酸エチル等、またそれらの混
合溶媒など、反応を阻害しない限りいかなる溶媒中でも
良い。続いて、塩基性条件下で処理して、メルカプト基
の保護基である R19C(=O)-を脱離させ、一般式 (XIV)
の化合物が得られる。このとき、塩基としては、例え
ば、アンモニア、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、酢
酸ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチ
ラート等が挙げられる。この反応は、例えば、メタノー
ル、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、水、ジ
メチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、
四塩化炭素、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルス
ルホキシド等、またそれらの混合溶媒など、反応を阻害
しない限りいかなる溶媒中でも良い。常法に従いR20
脱保護することにより、一般式 (XV) の化合物が得られ
る。塩基性条件下、R18Z(式中、R18は例えば、低級ア
ルキル基、低級アシル基、アリールカルボニル基、低級
アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、-SiR8R
9R10、-(CH2)nCR11R12R13 を表し、Zはハロゲン原子
を表す。) またはR18OR18(式中、R18は例えば、低級
アシル基、アリールカルボニル基を表す。)と処理し
て、一般式 (Ie) の化合物が得られる。このとき、塩基
としては、例えば、アンモニア、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウ
ム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等が
挙げられる。この反応は、例えば、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル等、また
それらの混合溶媒など、反応を阻害しない限りいかなる
溶媒中でも良い。
【0018】なお、本製造方法において出発原料として
用いられた一般式 (III)で示される化合物は、 M.Sekiy
a and S.Ishiguroらの方法〔Carbohydrate Research, v
ol.22, pp.325-336 (1972)〕に準じて製造した。反応
は、氷冷下から溶媒の還流温度までの範囲で行われる。
また、反応液から本発明化合物(I)を単離精製するに
は、抽出、濃縮、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマト
グラフィー等、通常の単離精製に用いられる化学操作を
適用して行うことができる。
【0019】以上のごとくして得られる本発明化合物
(I)は、必要に応じ、常法により酸付加塩とすること
ができる。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、臭
化水素酸、炭酸等の無機酸、あるいは、酢酸、乳酸、コ
ハク酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、メタンスルホン
酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機
酸が利用できる。
【0020】治療又は予防のための投与には、通常全身
的あるいは局所的に、経口又は非経口で投与される。投
与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理
時間等により異なるが、通常、成人ひとり当たり、1回
につき1mg〜1000mg、好ましくは50mg〜500mg の範囲
で、1日1回から数回経口投与されるか、あるいは、成
人ひとり当たり、1回につき 0.1mg〜100mg の範囲で、
1日1回から数回静脈内投与されるか又は1日1時間〜
24時間の範囲で静脈内持続投与される。もちろん前記し
たように、投与量は種々の条件で変動するので、上記投
与量範囲より少ない量で充分な場合もあるし、また、投
与量範囲を越えて必要な場合もある。
【0021】本発明による経口投与のための固体組成物
としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このよう
な固体組成物においては、ひとつ又はそれ以上の活性物
質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えば、乳
糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセル
ロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロ
リドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合さ
れる。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の
添加剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムのような潤
滑剤や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、
ラクトースのような安定化剤、グルタミン酸又はアスパ
ラギン酸のような溶解補助剤等を含有していても良い。
錠剤又は丸剤は、必要に応じて、白糖、ゼラチン、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質
のフィルムで被膜しても良いし、また、2以上の層で被
膜しても良い。さらに、ゼラチンのような吸収され得る
物質のカプセルとしても良い。経口投与のための液体組
成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、
シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられ
る不活性な希釈剤、例えば、精製水、エタノール等を含
む。この組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁
剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を
含有していても良い。経口投与のためのその他の組成物
としては、ひとつ又はそれ以上の活性物質を含み、それ
自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれ
る。
【0022】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁
剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例え
ば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコ
ール類、ポリソルベート80等がある。このような組成物
は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤
(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)のような補
助剤を含んでも良い。これらは例えばバクテリア保留フ
ィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無
菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、
使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用す
ることもできる。
【0023】以下、本発明を実施例により、さらに詳細
に説明するが、実施例によって本発明が何ら限定される
ものではない。
【0024】
【実施例】
実施例1 (2R, 3R 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-8-クロ
ロ-3, 4-ジアセトキシ-10-メチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10
a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジ
ン(1) 4'-クロロ-2'-メチルアミノフェニル 3,4,6-トリ-O-ア
セチル-2-O-メシル-1-チオ-β-D-グルコピラノシド 6.0
0gに塩化水素飽和のメタノール80mlを加え、室温で2時
間攪拌した。減圧濃縮し、得られた残渣にエタノール40
ml、飽和重曹水40mlを加え20分間加熱還流した。溶媒を
減圧留去して得られた残渣にピリジン30mlと無水酢酸30
mlを加え室温で20時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、
析出物を濾取し、水洗した。次いで一夜風乾後、エタノ
ールから再結晶して標題化合物 3.70g(収率75.0%)を得
た。 融点: 217-218℃ FAB MS: 443〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 1750, 1730, 1580, 1490, 1235, 10
45 比旋光度:〔α〕25 D -1.9°(c 5, CHCl3)
【0025】実施例2 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-10-ベンジル-8-クロロ-3, 4-
ジヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 1
0a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチア
ジン(2) 2'-ベンジルアミノ-4'-クロロフェニル 3,4,6-トリ-O-
アセチル-2-O-メシル-1-チオ-β-D-グルコピラノシド3.
50gに塩酸飽和メタノールを加え、4℃で15時間放置し
た。溶媒を減圧留去し、得られた残渣にエタノール40m
l、飽和重曹水40mlを加え20分間加熱還流した。溶媒を
減圧留去して得られた残渣を水洗後、2-プロパノールで
再結晶し、標題化合物 680mg(収率 30.4%)を得た。 融点: 176-177℃ FAB MS: 394〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3450, 1580, 1490, 1045 比旋光度:〔α〕25 D -56.8° (c 1, CH3OH)
【0026】実施例3 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-10-ベン
ジル-8-クロロ-3, 4-ジアセトキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 1
0a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチア
ジン(3) 実施例2で得られた化合物(2)460mg をピリジン4ml
と無水酢酸4mlの混合液に溶解し、室温で20時間攪拌し
た。反応液を氷水にあけ、クロロホルムで抽出し、有機
層を希塩酸、水、飽和重曹水、水の順に洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。得られ
た残渣を2-プロパノールで結晶化して標題化合物 140mg
(収率 25.2%)を得た。 融点: 158-159℃ FAB MS: 520〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 1750, 1580, 1490, 1365, 1220, 10
60 比旋光度:〔α〕25 D +14.2° (c 1, CHCl3)
【0027】実施例4 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-8-クロ
ロ-3, 4-ジアセトキシ-10-(2-ジエチルアミノエチル)-
2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3,2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(4) 原料として4'-クロロ-2'-ジエチルアミノエチルアミノ
フェニル 3,4,6-トリ-O-アセチル-2-O-メシル-1-チオ-
β-D-グルコピラノシド 5.00gを使用した以外は実施例
1と同様にして、標題化合物 1.34g(収率 31.7%)を得
た。 融点: 152℃ FAB MS: 529〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 1740, 1240, 1060, 1040 比旋光度:〔α〕25 D +14.3°(c 1, CHCl3)
【0028】実施例5 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-8-クロ
ロ-3, 4-ジアセトキシ-10-(3-ジメチルアミノプロピル)
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(5) 原料として4'-クロロ-2'-ジメチルアミノプロピルアミ
ノフェニル 3,4,6-トリ-O-アセチル-2-O-メシル-1-チ
オ-β-D-グルコピラノシド12.30gを使用した以外は実施
例1と同様にして、標題化合物 1.86g(収率 17.9%)を
得た。 融点: 149-151℃ FAB MS: 515〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 1735, 1240, 1040 比旋光度:〔α〕25 D +2.8°(c 5, CHCl3)
【0029】実施例6 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-8-クロ
ロ-3, 4-ジアセトキシ-10-(2-ジエチルアミノプロピル)
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(6) 原料として4'-クロロ-2'-(2-ジエチルアミノプロピ
ル)フェニル 3,4,6-トリ-O-アセチル-2-O-メシル-1-
チオ-β-D-グルコピラノシド7.76gを使用した以外は実
施例1と同様にして、標題化合物 940mg(収率 14.3%)
を得た。 FAB MS: 543〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2980, 2940, 1750, 1585, 1495, 13
70, 1230, 1060
【0030】実施例7 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-3, 4-ジヒドロキシ
-2-ヒドロキシメチル-10-メチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a
-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジ
ン(7) 実施例1で得られた化合物(1)1.50gをアンモニア飽
和のメタノール50mlに溶解し、4℃で24時間放置した。
反応液を減圧留去し、得られた残渣に水を加えて沈殿物
を濾取し、水、エーテルの順で洗浄した。得られた粗物
質を2-プロパノールで再結晶して標題化合物 600mg(収
率 55.9%)を得た。 融点: 187-188℃ FAB MS: 318〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3450, 1580, 1490, 1170 比旋光度:〔α〕25 D -37.4° (c 1, CH3OH)
【0031】実施例8 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4-ジヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-
2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3,ア2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(8) 実施例4で得られた化合物(4) 800mgを、実施例7と
同様に処理して、標題化合物 370mg(収率 61.4%)を得
た。 融点: 134-137℃ FAB MS: 403〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3400, 1580, 1060 比旋光度:〔α〕25 D -31.2° (c 1, CH3OH)
【0032】実施例9 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-10-(3-ジメチルア
ミノプロピル)-3, 4-ジヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(9) 実施例5で得られた化合物(5) 800mgを、実施例7と
同様に処理して、標題化合物 370mg(収率 61.4%)を得
た。 融点: 160-162℃ FAB MS: 389〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3380, 1580, 1060 比旋光度:〔α〕25 D -70.6° (c 1, CH3OH)
【0033】実施例10 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-10-(2-ジエチルア
ミノプロピル)-3, 4-ジヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(10) 実施例6で得られた化合物(6) 240mgを、実施例7と
同様に処理して、標題化合物60mg(収率 32.7%) を得
た。 融点: 185-188℃ FAB MS: 417〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3400, 3300, 2975, 1585, 1490, 13
90, 1070
【0034】実施例11 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4-ジプロピオニルオキシ-2-プロピオニ
ルオキシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピ
ラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(11) 実施例8で得られた化合物(8)2.07gを原料として使
用し、無水酢酸に代えて無水プロピオン酸を使用した以
外は、実施例3と同様に処理して、標題化合物1.07g
(収率 36.7%)を得た。 融点: 125-127℃ FAB MS: 571〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2970, 1740, 1580, 1485, 1180, 10
80 比旋光度:〔α〕25 D +13.8° (c 1,CHCl3)
【0035】実施例12 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-2-ブチリルオキシメチル-3,4-ジブチリル
オキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3,
2-b][1, 4]ベンゾチアジン(12) 実施例8で得られた化合物(8)2.07gを原料として使
用し、無水酢酸に代えて無水酪酸を使用した以外は、実
施例3と同様に処理して、標題化合物 1.51g(収率48.7
%) を得た。 融点: 92-94℃ FAB MS: 613〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2970, 1740, 1730, 1580, 1485, 11
80 比旋光度:〔α〕25 D +14.6° (c 1, CHCl3)
【0036】実施例13 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-3,4-ジベンゾイル
オキシ-10-(2-ジエチルアミノエチル)-2-ベンゾイルオ
キシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(13) 実施例8で得られた化合物(8)2.04gをピリジン30ml
に溶解し、氷冷下ベンゾイルクロリド4mlを滴下した後
1時間攪拌し、更に室温で1時間攪拌した。反応液を氷
水 100mlにあけ、クロロホルムで抽出し、有機層を希塩
酸、水、飽和重曹水、水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をエ
タノールで結晶化して標題化合物 1.54g(収率 42.2%)
を得た。 融点: 124-126℃ FAB MS: 715〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2970, 1720, 1580, 1490, 1270, 11
10, 710 比旋光度:〔α〕25 D +82.2° (c 1, CHCl3)
【0037】実施例14 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-tert-ブチルジメチルシリ
ルオキシメチル-8-クロロ-10-(2-ジエチルアミノエチ
ル)-3,4-ジヒドロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒ
ドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(14) 実施例8で得られた化合物(8)1.03gとイミダゾール
0.42gをジメチルホルムアミド 2.5mlに溶解し、tert-ブ
チルジメチルシリルクロリド0.47gを少量ずつ加え、室
温で2時間攪拌した。反応液にクロロホルム15mlを加
え、飽和重曹水、水の順に洗浄し、有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル−メタノール(19:1)の流分から標題化合物
1.03g (収率 80.3%)を得た。 FAB MS: 517〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2950, 2930, 2850, 1580, 1485, 12
50, 1060, 835 比旋光度:〔α〕25 D -16.7° (c 1, CHCl3)
【0038】実施例15 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-tert-ブチルジメチルシリ
ルオキシメチル-8-クロロ-3,4-ジアセトキシ-10-(2-ジ
エチルアミノエチル)-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒ
ドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(15) 実施例14で得られた化合物(14)2.20gを原料とし
て使用し、実施例3と同様に処理して、標題化合物 2.5
4g(収率 99.4%)を得た。 FAB MS: 601〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2970, 2930, 1750, 1580, 1490, 12
30, 1050, 830 比旋光度:〔α〕25 D +13.8° (c 1, CHCl3)
【0039】実施例16 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-4-アセトキシ-2-アセトキシ
メチル-8-クロロ-10-(2-ジエチルアミノエチル)-3-ヒド
ロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3,
2-b][1, 4]ベンゾチアジン(16)および(2R, 3S,
4S, 4aS, 10aR)-3-アセトキシ-2-アセトキシメチル-8-
クロロ-10-(2-ジエチルアミノエチル)-4-ヒドロキシ-2,
3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(17) 実施例15で得られた化合物(15)2.54gをテトラヒ
ドロフラン6mlに溶解し、1Mのテトラブチルアンモニ
ウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液6mlを滴下し
た。室温で1時間攪拌した。反応液に水を加えてクロロ
ホルムで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
して、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサ
ン(4:1)の流分から標題化合物(16)580mg(収
率 28.3%)および標題化合物(17)510mg (収率 24.9
%)を得た。 標題化合物(16) 融点: 136-140℃ FAB MS: 487〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3450, 2980, 1750, 1585, 1490, 12
40, 1070, 1050 比旋光度:〔α〕25 D -8.0° (c 3, CHCl3) 標題化合物(17) 融点: 158-161℃ FAB MS: 487〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3450, 2980, 1740, 1580, 1485, 12
50, 1070 比旋光度:〔α〕25 D -15.4° (c 5, CHCl3)
【0040】実施例17 (6aR, 7aR, 13aS, 14S, 14aR)-10-クロロ-8-(2-ジエチ
ルアミノエチル)-14-ヒドロキシ-2, 2, 4, 4-テトライ
ソプロピル-6H-6a, 7a, 8, 13a, 14, 14a-ヘキサヒドロ
[1, 3, 5, 2, 4]トリオキサジシロシノ[6', 7':5,
6]ピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(18) 実施例8で得られた化合物(8)19.28gをピリジン25ml
に溶解し、1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトライソプロピル
ジシロキサン15mlを滴下した。室温で30分間攪拌した
後、ジメチルホルムアミド0.25mlを加え、更に室温で15
時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に酢酸
エチルを加え、飽和重曹水、水の順に洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。得られ
た粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1)の流分から得られ
た結晶を2−プロパノールから再結晶して、標題化合物
10.75g(収率 34.8%)を得た。 融点: 147-148℃ FAB MS: 645〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3450, 2950, 2860, 1580, 1490, 14
70, 1100, 1030 比旋光度:〔α〕25 D -36.4°(c 1, CHCl3)
【0041】実施例18 (6aR, 7aR, 13aS, 14S, 14aR)-14-アセトキシ-10-クロ
ロ-8-(2-ジエチルアミノエチル)-2, 2, 4, 4- テトライ
ソプロピル-6H-6a, 7a, 8, 13a, 14, 14a-ヘキサヒドロ
[1, 3, 5, 2, 4]トリオキサジシロシノ[6', 7':5,
6]ピラノ[3,2-b][1, 4]ベンゾチアジン(19) 実施例17で得られた化合物(18)8.97gを原料とし
て使用し、実施例3と同様に処理して、標題化合物 6.1
7g(収率 64.7%)を得た。 FAB MS: 687〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 2950, 2860, 1750, 1580, 1490, 12
30, 1100, 1030 比旋光度:〔α〕25 D -30.8°(c 1, CHCl3)
【0042】実施例19 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-8-クロ
ロ-10-(2-ジエチルアミノエチル)-3,4-ジヒドロキシ-2,
3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(20) 実施例18で得られた化合物(19) 1.39gをテトラヒ
ドロフラン6mlに溶解し、1Mのテトラブチルアンモニ
ウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液6mlを滴下
し、室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧留去して得られ
た残渣に水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層をあ
わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧留
去した。得られた粗物質 (1.85g) をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−メタノール
(4:1)の流分から得られた結晶を2-プロパノールか
ら再結晶して、標題化合物 200mg (収率 22.3%)を得
た。 融点: 180℃ FAB MS: 445〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3440, 2970, 1715, 1580, 1485, 12
75, 1250, 1070 比旋光度:〔α〕25 D -22.4° (c 1, CH3OH)
【0043】実施例20 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-tert-ブチルジメチルシリ
ルオキシメチル-8-クロロ-10-(2-ジエチルアミノプロピ
ル)-3,4-ジヒドロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒ
ドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(21) 実施例10で得られた化合物(10)1.51gとイミダゾ
ール0.48gをジメチルホルムアミド3.5mlに溶解し、tert
-ブチルジメチルシリルクロリド0.55gを少量ずつ加え、
室温で23時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加えて
水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し
て、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−メタノー
ル(19:1)の流分から標題化合物 180mg (収率9.4%)
を得た。 FAB MS: 531〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 3450, 2970, 2930, 1585, 1490, 10
50, 840
【0044】実施例21 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-10-ベン
ゾイル-3, 4-ジアセトキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキ
サヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(2
2) (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-3, 4-ジヒドロキシ-2-ヒドロ
キシメチル-2, 3, 4,4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン5.0gをジオキサン10
0mlに溶解し、トリエチルアミン7.5ml、ベンゾイルクロ
リド7.0mlを加え、28時間加熱還流した。反応液に水を
加えてジクロルメタンで抽出し、有機層をあわせて、希
塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル−ヘキサン(2:1)の流分から得られた粗物
質をエーテルから再結晶して、標題化合物 3.92g(収率
62.3%)を得た。 融点: 154-155℃ FAB MS: 500〔M+H〕+ IR:νKBr cm-1: 1750, 1660, 1480, 1235, 1060 比旋光度:〔α〕25 D -265.4° (c 1, CHCl3)
【0045】実施例22 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセトキシメチル-10-ベン
ジル-3, 4-ジアセトキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサ
ヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(2
3) 2'−ベンジルアミノフェニル 3,4,6-トリ-O-アセチル-
2-O-メシル-1-チオ-β-D-グルコピラノシド610mg、酢酸
カリウム600mg及び酢酸ナトリウム・3水和物600mgを90
%エタノール15mlに懸濁し、2時間加熱還流した。反応
液を減圧留去して得られた残渣に水を加えてジクロルメ
タンで抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。
得られた粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1)の流分から標
題化合物 190mg(収率 35.3%)を得た。 融点: 141-144℃ EI MS : 485〔M〕+ IR:νKBr cm-1: 1750, 1730, 1590, 1490, 1240, 10
50 比旋光度:〔α〕25 D =+15.2°(c 1, CHCl3)
【0046】実施例23 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4-ジヒドロキシ-2-tert-ブチルジフェ
ニルシリルオキシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサ
ヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(2
4) 実施例8で得られた化合物(8) 2.02gをジメチルホル
ムアミド 20ml に溶解し、イミダゾール 0.68g、tert-
ブチルジフェニルシリルクロリド 1mlを加え、室温で一
夜攪拌した。反応液にメタノールを加え、酢酸エチルで
抽出し、有機層を、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して標題化
合物を得た。 NMR(CDCl3): δ 0.97-1.04(15H,m), 2.49-2.64(6H,m),
3.35-3.71(4H,m),3.95-4.25(6H,m), 4.90(1H,s), 6.61
(1H,m), 6.74(1H,d), 6.96(1H,d), 7.26-7.58(6H,m),
7.65(4H,m) FAB MS: 641〔M+H〕+
【0047】実施例24 (2R, 3R, 4S, 4aS,10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジメトキシメチルオキシ−2-ヒドロ
キシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(25) 実施例23で得られた化合物(24)3.00gをテトラヒ
ドロフラン−ジメチルホルムアミド(4:1) の混合溶媒50
mlに溶解し、60%油性水素化ナトリウム 600mg、クロロ
メチルメチルエーテル 1.17mlを加えて室温で2時間攪
拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、水、
飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去した。得られた粗物質を、テトラヒ
ドロフラン75mlに溶解し、1Mテトラブチルアンモニウム
フルオリド−テトラヒドロフラン溶液 9mlを加えて、室
温で一夜攪拌した。反応液を濃縮し、残渣を酢酸エチル
に溶解し、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して、標題化合物を
得た。 NMR(CDCl3): δ 1.03(6H,t), 2.5-2.7(6H,m), 3.37-3.4
5(7H,m), 3.65(1H,m),3.77-3.83(2H,m), 3.89(1H,m),
3.98(1H,m), 4.06(1H,m), 4.68(1H,d),4.74(1H,d), 4.7
9(1H,d), 4.87(1H,d), 4.91(1H,d), 6.64(1H,m), 6.73
(1H,d),6.98(1H,d)
【0048】実施例25 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジメトキシメチルオキシ−2-メトキ
シメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(26) 実施例24で得られた化合物(25)92mgをテトラヒド
ロフラン−ジメチルホルムアミド(2:1) の混合溶液 4.5
mlに溶解し、水素化ナトリウム30mg、メチルp-トルエン
スルホネート80μlを加えて、5時間攪拌した。反応液
にメタノールを加えて水にあけ、酢酸エチルで抽出し、
有機層を、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロ
ホルム−メタノール(19:1)の流分より、標題化合物を得
た。 NMR(CDCl3): δ 1.07(6H,t), 2.60(5H,m), 2.71(1H,m),
3.37(3H,s), 3.42-3.44(7H,m), 3.54(1H,m), 3.64(1H,
m), 3.70-3.75(2H,m), 3.91(1H,d),4.03(1H,m), 4.70-
4.88(5H,m), 6.62(1H,m), 6.74(1H,d), 6.98(1H,d)
【0049】実施例26 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-メトキシメチル-
2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3,2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(27) 塩酸飽和メタノール 1mlをメタノール 3mlで希釈した溶
液に、実施例25で得られた化合物(26)63mgを溶解
し、室温で 2.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、0.
5N水酸化ナトリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出
し、有機層を、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた
残渣を NH-シリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士
シリシア社製)に付し、クロロホルム−メタノール(19:
1)の流分より、標題化合物 47.2mg(収率78.5%)を得
た。 NMR(CDCl3): δ 1.05(6H,t), 2.59(5H,m), 2.69(1H,m),
3.39-3.42(4H,m),3.54(1H,m), 3.62(1H,m), 3.69-3.89
(5H,m), 4.01(1H,m), 4.90(1H,s),6.62(1H,m), 6.73(1
H,d), 6.98(1H,d) FAB MS: 417〔M+H〕+ 〔α〕25 D -6.6°(c 0.9, CHCl3)
【0050】実施例27 実施例25と同様にして、メチルp-トルエンスルホネー
トの代わりにベンジルブロミドを用いて以下の化合物を
得た。 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンジルオキシメチル−8-
クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジメトキ
シメチルオキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピ
ラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(28) NMR(CDCl3): δ 1.04(6H,t), 2.57(4H,m), 2.59(2H,m),
3.29(3H,s),3.44(4H,m), 3.60(1H,m), 3.70-3.83(4H,
m), 3.89(1H,t), 4.02(1H,m),4.57(2H,s), 4.66(1H,d),
4.74-4.80(3H,m), 4.87(1H,s), 6.63(1H,m),6.77(1H,
d), 6.99(1H,d), 7.26-7.30(5H,m) FAB MS: 581〔M+H〕+
【0051】実施例28 実施例26と同様にして、原料として化合物(26)の
代わりに実施例27で得られた化合物(28)を用いて
以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンジルオキシメチル−8-
クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジヒドロ
キシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン(29) NMR(CDCl3): δ 1.07(6H,t), 2.07(4H,m), 2.86(2H,m),
3.58(1H,m),3.70(2H,m), 3.80(2H,m), 3.89(2H,m), 4.
08(1H,m), 4.50(1H,d), 4.58(1H,d),5.00(1H,s), 6.65
(1H,m), 6.72(1H,d), 7.00(1H,d), 7.30(5H,m) FAB MS: 493〔M+H〕+ 〔α〕25 D -24.1°(c 1.5, CHCl3)
【0052】実施例29 実施例25と同様にして、メチルp-トルエンスルホネー
トの代わりにベンズヒドリルブロミドを用いて以下の化
合物を得た。 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンズヒドリルオキシメチ
ル−8-クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジ
メトキシメチルオキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒ
ドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(30) NMR(CDCl3): δ 1.00(6H,t), 2.52(6H,m), 2.71(1H,m),
3.14(3H,s),3.60-4.00(6H,m), 4.62(1H,d), 4.73-4.79
(3H,m), 4.86(1H,s), 5.48(1H,s),6.66(1H,m), 6.80(1
H,d), 7.00(1H,d), 7.17-7.43(10H,m) FAB MS: 657〔M+H〕+
【0053】実施例30 実施例26と同様にして、原料として化合物(26)の
代わりに実施例29で得られた化合物(30)を用いて
以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンズヒドリルオキシメチ
ル−8-クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジ
ヒドロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(31) NMR(CDCl3): δ 0.99(6H,t), 2.50(5H,m), 2.64(1H,m),
3.20-3.40(3H,m),3.56-3.80(5H,m), 3.93-3.97(2H,m),
4.86(1H,s), 5.47(1H,s), 6.63(1H,m),6.73(1H,d), 6.
99(1H,d), 7.21-7.30(10H,m) FAB MS: 569〔M+H〕+ 〔α〕25 D -30.1°(c 0.8, CHCl3)
【0054】実施例31 実施例25と同様にして、メチルp-トルエンスルホネー
トの代わりに4-フルオロベンジルブロミドを用いて以下
の化合物を得た。 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジメトキシメチルオキシ-2-(4-フル
オロベンジル)オキシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘ
キサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン
(32) NMR(CDCl3): δ 1.04(3H,t), 2.56(6H,m), 2.71(1H,m),
3.31(3H,s),3.44(4H,m), 3.58(1H,m), 3.70-3.80(4H,
m), 3.91(1H,t), 4.02(1H,m),4.53(2H,s), 4.66-4.87(5
H,m), 6.65(1H,m), 6.76(1H,d), 6.95-7.00(3H,m),7.26
(2H,m)
【0055】実施例32 実施例26と同様にして、原料として化合物(26)の
代わりに実施例31で得られた化合物(32)を用いて
以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ-2-(4-フルオロベンジ
ル)オキシメチル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロ
ピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(33) NMR(CDCl3): δ 1.02(6H,t), 2.55(5H,m), 2.66(1H,m),
3.40(1H,m),3.54(1H,m),3.60(1H,m), 3.70-3.79(5H,
m), 3.89(1H,t), 3.98(1H,m),4.48(1H,d), 4.54(1H.d),
4.87(1H,s), 6.63(1H,m), 6.73(1H,d), 6.98(3H,m),7.
26(2H,m) FAB MS: 511〔M+H〕+ 〔α〕25 D -20.1°(c 0.9, CHCl3)
【0056】実施例33 実施例23と同様にして、tert-ブチルジフェニルシリ
ルクロリドの代わりにトリチルブロミドを用いて以下の
化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-トリチルオキシメ
チル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン(34) NMR(CDCl3): δ 1.00(6H,t), 2.50-2.70(6H.m), 3.30-
3.40(2H,m),3.51(2H,m), 3.65(2H,m), 3.93(1H,t), 4.0
1(1H,m), 4.90(1H,s), 6.61(1H,m),6.73(1H,d), 6.78(1
H,d), 7.21-7.29(10H,m), 7.41(6H,m) 〔α〕25 D -44.0°(c 1.4, CHCl3)
【0057】実施例34 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ-2-[トリス (4-メト
キシフェニル) メチルオキシメチル]-2, 3, 4,4a, 10,
10a−ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチ
アジン(35) 実施例8で得られた化合物(8) 202mgをピリジン 2ml
に溶解し、トリス (4-メトキシフェニル) メチルクロリ
ド 200mgを加えて、室温で一夜攪拌した。反応液を氷水
にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を、水、2N塩酸、
飽和重曹水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
して、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、標題化合物 46.6mg
(収率12.6%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.02(6H,t), 2.56-2.80(8H,m), 3.36-
3.52(4H,m),3.69-3.79(11H,m), 3.94-4.06(2H,m), 4.93
(1H,s), 6.64(1H,m), 6.73(1H,d),6.78(6H,d), 7.99(1
H,d), 7.27(6H,d) FAB MS: 735〔M+H〕+ 〔α〕25 D -36.7°(c 0.8, CHCl3)
【0058】実施例35 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ-3, 4-ジアセトキシ
−10-(2-ジエチルアミノエチル)-2-(4−メチルフェニル
スルフォニルオキシ)-2, 3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒ
ドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(化合物
36) 実施例8で得られた化合物(8)1.0gをピリジン 10ml
に溶解し、p-トルエンスルホニルクロリド 780mgを加え
て4℃で一夜攪拌した。この溶液に、無水酢酸5mlを加
えて0℃で3時間攪拌した。反応液を氷水にあけ、酢酸
エチルで抽出し、有機層を、希塩酸、飽和重曹水の順に
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去して、標題化合物 1.47g (収率92.7%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.05(3H,t), 2.04(3H,s), 2.09(3H,s),
2.36(3H,s),2.48-2.62(7H,m), 3.30-3.40(1H,m), 3.60
(1H,m), 3.81(2H,m),4.04-4.10(3H,m), 4.97(1H,d), 5.
21-5.28(2H,m), 6.65(1H,m), 6.72(1H,d),6.94(1H,d),
7.19(2H,d), 7.70(2H,d)
【0059】実施例36 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アジドメチル−8-クロロ-
3, 4-ジアセトキシ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-2,
3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(37) 実施例35で得られた化合物(36)14.0g をジメチル
スルフォキシド 140mlに溶解し、アジ化ナトリウム 14.
0gを加えて 100℃で45分間加熱攪拌した。反応液を氷水
にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
に付し、クロロホルム−アセトン(1:1) の流分から標題
化合物 10.1g (収率90.2%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.08(6H,t), 2.02(3H,s), 2.07(3H,s),
2.58-2.80(6H,m),3.25(1H,m), 3.41(1H,m), 3.55(1H,
m), 3.75(2H,m), 3.84(1H,m), 5.15(1H,d),5.25(1H,m),
5.31(1H,m), 6.65(1H,m), 6.74(1H,d), 6.97(1H,d) FAB MS: 511〔M+H〕+
【0060】実施例37 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-アジドメチル−8-クロロ−
10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ-2,
3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1,
4]ベンゾチアジン(38) 実施例36で得られた化合物(37)をアンモニア飽和
メタノール 250mlに溶解し、室温で6時間攪拌した。反
応液を減圧留去して、定量的に標題化合物を得た。 NMR(DMSO-d6): δ 0.98(6H,t), 2.50-2.60(6H,m), 3.30
-3.60(6H,m),3.64(1H,m), 3.86(1H,m), 5.06(2H,m), 5.
41(1H,d), 6.63(1H,m), 6.74(1H,d),6.97(1H,d) FAB MS: 428〔M+H〕+
【0061】実施例38 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アジドメチル−8-クロロ−
10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4-(1, 1, 3, 3−テト
ライソプロピルジシロキサン-1, 3-ジイルジオキシ)-2,
3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(39) 実施例37で得られた化合物(38)3.7gをジメチルホ
ルムアミド 75ml に溶解し、イミダゾール 2.89g、1, 3
−ジクロロ-1, 1, 3, 3-テトライソプロピルジシロキサ
ン 5.45gを加え、60℃で4時間加熱攪拌した。反応液を
氷水にあけ、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を、希
塩酸、飽和重曹水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥して、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチ
ル(3:2) の流分から標題化合物 5.26g (収率90.7%)を
得た。 NMR(CDCl3): δ 0.90-1.50(34H,m), 2.54-2.63(4H,m),
2.70-2.73(2H,m),3.44-3.48(2H,m), 3.44-3.48(2H,m),
3.65-3.75(1H,m), 3.75(1H,m),4.00(1H,m), 4.09(1H,
m), 4.97(1H,d), 6.64(1H.m), 6.74(1H,d), 7.00(1H,d) FAB MS: 669〔M+H〕+
【0062】実施例39 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アミノメチル−8-クロロ−
10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4-(1, 1, 3, 3−テト
ライソプロピルジシロキサン-1, 3-ジイルジオキシ)-2,
3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(40) 実施例38で得られた化合物(39) 3.29gをエタノー
ル 70ml に溶解し、リンドラー触媒 700mgを加えて水素
雰囲気下室温で一夜加熱攪拌した。触媒を濾別し、溶媒
を減圧濃縮して定量的に標題化合物を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.01-1.10(34H,m), 2.53-2.75(6H,m),
2.86-2.90(1H,m),3.12-3.15(1H,m), 3.33(1H,m), 3.40-
3.50(1H,m), 3.65-3.75(2H,m),3.90-3.94(1H,m), 4.08-
4.10(1H,m), 4.91(1H,d), 6.63(1H,m), 6.64(1H,d),7.0
0(1H,d) FAB MS: 643〔M+H〕+
【0063】実施例40 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンジルアミノメチル−8-
クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4-(1, 1, 3,
3−テトライソプロピルジシロキサン-1, 3-ジイルジオ
キシ)-2, 3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラノ[3,
2-b][1, 4]ベンゾチアジン(41) 実施例39で得られた化合物(40)418mg をクロロホ
ルム 10ml に溶解し、トリエチルアミン 1.8ml、ベンジ
ルブロミド 0.77ml を加えて室温で一夜攪拌した。反応
液を氷水にあけ、塩化メチレンで抽出し、有機層を、希
塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。得られ
た残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、クロロ
ホルム−メタノール(19:1)の流分から標題化合物 0.19m
g(収率39.4%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 0.98-1.10(34H,m), 2.40-2.60(5H,m),
2.63-2.73(1H,m),2.80-2.86(1H,m), 3.06(1H,m), 3.40
(1H,m), 3.55(1H,m), 3.66(1H,m),3.71(1H,m), 3.77(2
H,m), 3.95(1H,m), 4.07(1H,m), 4.88(1H,m), 6.62(1H,
m),6.73(1H,d), 7.00(1H,d), 7.20-7.30(5H,m) FAB MS: 733〔M+H〕+
【0064】実施例41 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンジルアミノメチル−8-
クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジヒドロ
キシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン(42) 実施例40で得られた化合物(41)100mg をテトラヒ
ドロフラン 2mlに溶解し、1Mテトラブチルアンモニウム
フルオリド−テトラヒドロフラン溶液 100μlを加え
て、5分間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥して、溶媒を留去した。得られた残渣を N
H-シリカゲルに付し、クロロホルム−メタノール(19:1)
の流分から標題化合物 65mg(収率97.1%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 0.99(6H,t), 2.45-2.70(6H,m), 2.94-
3.0(2H,m),3.36-3.40(1H,m), 3.47-3.52(1H,m), 3.56(1
H,m), 3.67-3.81(4H,m),3.97(1H,m), 4.88(1H,bs), 6.6
1(1H,m), 6.70(1H,d), 6.96(1H,d),7.22-7.30(5H,m) FAB MS: 491〔M+H〕+ 〔α〕25 D -20.9°(c 1.3, CHCl3)
【0065】実施例42 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンズヒドリルアミノメチ
ル−8-クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4-(1,
1, 3, 3−テトライソプロピルジシロキサン-1, 3-ジイ
ルジオキシ)-2, 3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラ
ノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(43) 実施例39で得られた化合物(40)280mg をアセトニ
トリル 3mlに溶解し、トリエチルアミン 0.6ml、ベンズ
ヒドリルブロミド 536mgを加えて、室温で一夜攪拌し
た。反応液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層
を、希塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水の順で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧留去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、
ヘキサン−酢酸エチル(2:1) の流分から標題化合物 0.2
0mg(収率55.4%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 0.85-1.10(34H,m), 2.40(2H,m), 2.48
(2H,m), 2.53(1H,m),2.63-2.78(2H,m), 2.99(1H,m), 3.
35-3.41(1H,m), 3.55-3.59(1H,m),3.65-3.72(2H,m), 3.
86(1H,m), 4.06(1H,m), 4.79(1H,s), 4.89(1H,d),6.63
(1H,m), 6.72(1H,d), 6.99(1H,d), 7.15(2H,m), 7.25(4
H,m),7.30-7.40(4H,m) FAB MS: 809〔M+H〕+
【0066】実施例43 実施例42で得られた化合物(43)を用いた以外は、
実施例41と同様に処理して、以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンズヒドリルアミノメチ
ル−8-クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジ
ヒドロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(44) NMR(CDCl3): δ 0.96(6H,t), 2.40-2.60(5H,m), 2.62(1
H,m), 2.91(2H,m),3.34(1H,m), 3.44(1H,m), 3.55(1H,
m), 3.65(1H,m), 3.83(1H,m), 3.95(1H,m),4.78(1H,s),
4.83(1H,d), 6.61(1H,m), 6.70(1H,d), 6.95(1H,d),7.
17-7.33(10H,m) FAB MS: 567〔M+H〕+ 〔α〕25 D -28.7°(c 1.24, CHCl3)
【0067】実施例44 実施例40と同様にして、ベンジルブロミドの代わりに
トリチルブロミドを用いて以下の化合物を得た。 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4-(1,1, 3, 3−テトライソプロピルジ
シロキサン-1, 3-ジイルジオキシ)-2-トリチルアミノメ
チル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン(45) NMR(CDCl3): δ 0.74-1.08(34H,m), 2.18(1H,m), 2.53-
2.82(7H,m),3.50(1H,m), 3.59(1H,m), 3.67-3.80(3H,
m), 4.08(1H,m), 4.97(1H,d),6.60(1H,m), 6.74(1H,d),
6.95(1H,d), 7.12-7.23(9H,m), 7.42(6H,m)
【0068】実施例45 実施例44で得られた化合物(45)を用いた以外は、
実施例41と同様にして、以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-トリチルアミノメ
チル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン(46) NMR(CDCl3): δ 0.97(6H,t), 2.50(6H,m), 2.65(1H,m),
2.73(1H,m),3.30-3.38(2H,m), 3.59(1H,m), 3.67(1H,
m), 4.01(2H,m), 4.84(1H,d),6.59(1H,m), 6.70(1H,d),
6.95(1H,d), 7.16(3H,m), 7.24(6H,m), 7.38(6H,m) FAB MS: 643〔M+H〕+ 〔α〕25 D -4.7°(c 1.2,CHCl3)
【0069】実施例46 実施例39で得られた化合物(40)を用い、ベンズヒ
ドリルブロミドの代わりにベンジルブロミドを用いた以
外は、実施例42と同様にして、以下の化合物を得た。 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−2-ジベンジルアミ
ノメチル−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4-(1, 1,
3, 3−テトライソプロピルジシロキサン-1, 3-ジイルジ
オキシ)-2, 3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(47) NMR(CDCl3): δ 0.79-1.1(34H,m), 2.2-2.55(4H,m), 2.
60-2.70(3H,m),3.08(1H,m), 3.42(1H,m), 3.52-3.62(4
H,m), 3.70-3.78(2H,m), 3.92(2H,m),4.02(1H,m), 4.94
(1H,d), 6.62(1H,m), 6.70(1H,d), 7.16-7.26(6H,m),7.
34(4H,m) FAB MS: 823〔M+H〕+
【0070】実施例47 実施例46で得られた化合物(47)を用いた以外は、
実施例41と同様にして、以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−2-ジベンジルアミ
ノメチル−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジヒド
ロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3,
2-b][1, 4]ベンゾチアジン(48) NMR(CDCl3): δ 1.05(6H,t), 2.50-2.70(6H,m), 2.76(1
H,m), 2.98(1H,m),3.37(2H,m), 3.45(1H,m), 3.57(1H,
m), 3.61-3.70(2H,m), 3.87(2H,m),4.01(1H,m), 4.87(1
H,bs), 6.59(1H,m), 6.70(1H,d), 6.95(1H,d),7.25-7.3
4(10H,m) FAB MS: 581〔M+H〕+ 〔α〕25 D -86.8°(c 1.3, CHCl3)
【0071】実施例48 ベンズヒドリルブロミドの代わりに、5-クロロジベンゾ
スベランを用いた以外は実施例42と同様にして、以下
の化合物を得た。 (2R, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-2-[ (10, 11−ジヒドロ-5H-ジベンゾ[a,
d]シクロヘプテン−5-イル) アミノメチル]-3, 4-
(1, 1, 3, 3-テトライソプロピルジシロキサン-1, 3-ジ
イルジオキシ)-2,3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピ
ラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(49) NMR(CDCl3): δ 0.79-1.1(34H,m), 2.30-2.50(5H,m),
2.60-2.75(2H,m),2.75-2.95(3H,m), 3.32(1H,m), 3.45
(1H,m), 3.60-3.70(3H,m), 3.83(1H,m),3.95-4.04(2H,
m), 4.70(1H,bs), 4.83(1H,d), 6.62(1H,m), 6.71(1H,
d),6.99(1H,d), 7.03-7.20(8H,m) FAB MS: 835〔M+H〕+
【0072】実施例49 実施例48で得られた化合物(49)を用いた以外は、
実施例41と同様にして、以下の化合物を得た。 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-2-[(10,11 −ジヒドロ-5H-ジベンゾ[a,
d]シクロヘプテン−5-イル) アミノメチル]-3, 4-ジ
ヒドロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1,4]ベンゾチアジン(50) NMR(CDCl3): δ 0.96(6H,t), 2.40-2.54(5H,m), 2.62(1
H,m),2.86-3.00(4H,m), 3.30-3.46(4H,m), 3.56(1H,m),
3.65(1H,m), 3.72(1H,m),3.82(1H,m), 4.74(2H,bs),
6.60(1H,m), 6.70(1H,d), 6.94(1H,d),7.05-7.22(8H,m) FAB MS: 593〔M+H〕+ 〔α〕25 D -19.4°(c 2.0, CHCl3)
【0073】実施例50 (2S, 3R, 4S, 4aS, 10aR)-2-アセチルチオ−8-クロロ-
3, 4-ジアセトキシ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-2,
3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(51) 実施例35で得られた化合物(36)2.0gをアセトン 1
00mlに溶解し、チオ酢酸カリ 1.0g を加えて 6.5時間加
熱還流した。溶媒を減圧留去して、残渣を酢酸エチルに
溶解し、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を減圧留去して、標題化合物 1.65g(収率96.8%)
を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.06(6H,t), 2.08(3H,s), 2.10(3H,s),
2.30(3H,s),2.62(4H,m), 2.72(2H,m), 2.91(1H,m), 3.
32(1H,m), 3.41(1H,m), 3.58(1H,m),3.70(1H,m), 3.81
(1H,m), 4.98(1H,d), 5.22(1H,m), 5.30(1H,m), 6.64(1
H,m),6.73(1H,d), 6.97(1H,d) FAB MS: 545〔M+H〕+
【0074】実施例51 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-メルカプトメチル
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(52) 実施例50で得られた化合物(51)1.20g をアンモニ
ア飽和メタノール60mlに溶解し、室温で 2.5時間攪拌し
た。溶媒を減圧留去して、標題化合物を定量的に得た。 NMR(CDCl3): δ 1.04(6H,t), 2.61(4H,m), 2.73(3H,m),
2.98(1H,m),3.43(2H,m), 3.62(1H,m), 3.76(2H,m), 4.
01(1H,m), 4.89(1H,d), 6.58(1H,m),6.69(1H,d), 6.89
(1H,d) FAB MS: 419〔M+H〕+ 〔α〕25 D -8.4°(c 2.0, MeOH)
【0075】実施例52 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-メチルチオメチル
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン(53) 実施例50で得られた化合物(51)1.0gをメタノール
50ml に溶解し、ナトリウムメチラート 300mgを加えて
15分間室温で攪拌した。次いでヨウ化メチル 1mlを加
え、室温で45分間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を
酢酸エチルに溶解し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロ
ロホルム−メタノール(9:1) の流分から、標題化合物
0.33g (収率41.6%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.07(6H,t), 2.13(3H,s), 2.60-2.82(7
H,m), 2.98(1H,m),3.41(1H,m), 3.56(1H,m), 3.65(1H,
m), 3.77(1H,m), 3.84(1H,m), 4.03(1H,m),4.89(1H,b
s), 6.61(1H,m), 6.72(1H,d), 6.94(1H,d) FAB MS: 432〔M+H〕+ 〔α〕25 D +23.6°(c 1.0, CHCl3)
【0076】実施例53 ヨウ化メチルの代わりにベンジルブロミドを用いた以外
は、実施例52と同様にして、以下の化合物を得た。 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンジルチオメチル−8-ク
ロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジヒドロキ
シ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-
b][1, 4]ベンゾチアジン(54) NMR(CDCl3): δ 1.04(6H,t), 2.50-2.70(6H,m), 2.77(1
H,m), 2.91(1H,m),3.40(1H,m), 3.54(1H,m), 3.65-3.80
(4H,m), 3.88(1H,m), 4.00(1H,m),4.84(1H,d), 6.60(1
H,m), 6.72(1H,d), 6.92(1H,d), 7.18(5H,m) FAB MS: 509〔M+H〕+ 〔α〕25 D +14.4°(c 1.0, CHCl3)
【0077】実施例54 ヨウ化メチルの代わりにベンズヒドリルブロミドを用い
た以外は、実施例52と同様にして、以下の化合物を得
た。 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-2-ベンズヒドリルチオメチル
−8-クロロ−10-(2-ジエチルアミノエチル)-3, 4−ジヒ
ドロキシ-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(55) NMR(CDCl3): δ 0.98(6H,t), 2.50-2.70(7H,m), 2.81(1
H,m), 3.38(1H,m),3.56(1H,m), 3.66(1H,m), 3.76(1H,
m), 4.00(1H,m), 4.08(1H,m), 4.81(1H,d),5.36(1H,s),
6.65(1H,m), 6.73(1H,d), 6.98(1H,d), 7.11-7.26(10
H,m) FAB MS: 585〔M+H〕+ 〔α〕25 D -9.3°(c 1.0, CHCl3)
【0078】実施例55 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-トリチルチオメチ
ル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-
b][1, 4]ベンゾチアジン(56) (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-ヒドロキシメチル
-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b]
[1, 4]ベンゾチアジン 4.03gをピリジン 80ml に溶解
し、トリチルブロミド 3.9g を加えて、室温で一夜攪拌
した。反応液を水にあけ、クロロホルムで抽出し、希塩
酸、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロ
ロホルム−メタノール(19:1)の流分から標題化合物 1.1
9g(収率18.4%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 0.97(6H,t), 2.50-2.70(7H,m), 2.82(1
H,m), 3.04(1H,m),3.32(1H,m), 3.45-3.50(2H,m), 3.71
-3.80(2H,m), 4.66(1H,bs), 6.59(1H,m),6.73(1H,d),
6.92(1H,d), 7.16-7.25(9H,m), 7.39(6H,m) FAB MS: 661〔M+H〕+ 〔α〕25 D -19.1°(c 1.0, CHCl3)
【0079】実施例56 ヨウ化メチルの代わりにフェネチルブロミドを用いた以
外は、実施例52と同様にして、以下の化合物を得た。 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-フェネチルチオメ
チル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン(57) NMR(CDCl3): δ 1.02(6H,t), 2.55(4H,m), 2.64(1H,m),
2.73(1H,m),2.82(5H,m), 3.04(1H,m), 3.37(1H,m), 3.
57(1H,m), 3.66(1H,m), 3.72(1H,m),3.95(1H,m), 4.02
(1H,m), 4.86(1H,d), 6.60(1H,m), 6.71(1H,d), 6.93(1
H,d),7.01(2H,m), 7.16(3H,m) FAB MS: 523〔M+H〕+ 〔α〕25 D +28.6°(c 1.0, CHCl3)
【0080】実施例57 ヨウ化メチルの代わりに4-フルオロベンジルブロミドを
用いた以外は、実施例52と同様にして、以下の化合物
を得た。 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ-2-(4-フルオロベンジ
ルチオメチル)-2, 3, 4, 4a, 10, 10a−ヘキサヒドロピ
ラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン(58) NMR(CDCl3): δ 1.06(6H,t), 2.55-2.80(7H,m), 2.87(1
H,m), 3.45(1H,m),3.55(1H,m), 3.70-3.80(4H,m), 3.94
(1H,m), 4.03(1H,m), 4.91(1H,d),6.64(1H,m), 6.74(1
H,d), 6.91(2H,m), 6.98(1H,d), 7.16(2H,m) FAB MS: 526〔M+H〕+ 〔α〕25 D +20.0°(c 1.0, CHCl3)
【0081】実施例58 (2S, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-フェニルチオメチ
ル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2-
b][1, 4]ベンゾチアジン(59) 実施例8で得られた化合物(8) 105mgをピリジン 2ml
に溶解し、ジフェニルジスルフィド 120mg、トリ-n-ブ
チルホスフィン 0.15ml を加えて、90℃で1時間加熱攪
拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、40%水酸化カリ
ウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残
渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、クロロホル
ム−メタノール(9:1)の流分から標題化合物 113mg (収
率87.4%)を得た。 NMR(CDCl3): δ 1.05(6H,t), 2.63(5H,m), 2.80(1H,m),
3.11(1H,m),3.36(1H,m), 3.49(1H,m), 3.56(1H,m), 3.
65(1H,m), 3.77(1H,m), 3.85(1H,m),3.97(1H,m), 4.83
(1H,d), 6.60(1H,m), 6.71(1H,d), 6.93(1H,d), 7.16(2
H,m),7.30(2H,m) FAB MS: 495〔M+H〕+ 〔α〕25 D +58.9°(c 2.2, CHCl3)
【0082】実施例59 (2R, 3S, 4S, 4aS, 10aR)-8-クロロ−10-(2-ジエチルア
ミノエチル)-3, 4−ジヒドロキシ−2-トリチルオキシメ
チル-2, 3, 4, 4a, 10, 10a-ヘキサヒドロピラノ[3, 2
-b][1, 4]ベンゾチアジン塩酸塩1/2水和物(60) 実施例33で得られた化合物(34)500mg をアセトン
3ml に溶解し、氷冷下塩化水素飽和ジエチルエーテル1.
5ml を加え、10分間攪拌した。析出物を濾取して、標題
化合物 440mg(収率 82.2%)を得た。 融点: 180-182℃ 元素分析値: C37H41ClO4N2S・HCl・1/2H2Oとして計算 C (%) H (%) N (%) 理論値 64.34 6.27 4.06 実測値 64.61 6.39 4.11 NMR(CDCl3): δ 1.05-1.12(6H,m), 3.00-3.15(8H.m),
3.57-3.65(2H,m),3.82-3.86(3H,m), 4.07(1H,m), 4.81
(1H,m), 5.15(1H,bs), 5.39(1H,m), 6.70(1H,m), 7.03
(2H,d), 7.22(9H,m), 7.36(6H,m), 10.44(1H,bs) 実施例1〜59で得られた本発明のヘキサヒドロピラノ
[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン誘導体(I)の代表
的化合物についてイン・ヴィトロ(in vitro)でのイノ
シトールリン脂質代謝回転に対する促進活性を、以下の
方法に従って測定した。
【0083】ラット海馬スライスの調製及びイノシトー
ルリン脂質代謝回転実験は、 Y.Nakagawa and M.Baudry
の方法[Neuroscience, vol.32, pp.363-369(1989)]に
準じて行った。Mcllwain tissue chopper を用いてtran
sverse slice (400 μm)を得た。海馬スライスを 3H-my
o-inositol (15μCi/ml)を含む Krebs-bicarbonate med
ium (114mM NaCl, 5.5mM KCl, 0.75mM CaCl2, 1.2mM
Na2HPO4, 1.2mM MgCl2, 20mM NaHCO3, 10mM glucose)で
37℃、100 分間 O2/CO2(95:5) 通気下でインキュベーシ
ョンを行った後、標識されたスライスと上記の被験物質
(300 μM)を 10mM LiCl存在下で60分間反応させた。6%
TCAによる反応停止後、Berridgeらの方法[Biochem.
J., vol.206, pp.587-595(1982)]に従ってイノシトー
ル−リン酸(IP1)画分を分離し、その放射活性を測定し
た。値は basal値を 100として表した。結果を表1に示
す。
【0084】
【表1】化合物(300μM) response(%) 化合物31 230 化合物44 330 化合物48 200 化合物54 280 化合物55 320化合物57 200
【0085】
【発明の効果】一般式(I)で示されるヘキサヒドロピ
ラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン誘導体は、記憶
に重要な役割を果たす海馬でイノシトールリン脂質代謝
回転を促進して、記憶を中心とする知的機能を改善し、
脳神経賦活剤及び脳機能改善剤に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 勇三 栃木県宇都宮市陽東2−4−1 イースト パレス107号 (72)発明者 鬼頭 直美 栃木県下都賀郡石橋町石橋58−2 松原マ ンション1A (72)発明者 川口 昇 栃木県河内郡南河内町緑4丁目8−10 (72)発明者 中越 雅道 栃木県宇都宮市雀の宮7−8−9 (72)発明者 富塚 英衛 埼玉県加須市中央1−12−27 (72)発明者 野本 信 栃木県河内郡南河内町祇園4丁目11 アト リエ5−102 (72)発明者 奥江 雅之 栃木県下都賀郡石橋町石橋405 (72)発明者 大金 信夫 栃木県宇都宮市若松原2−2−24 サワダ ハイツC−101 (72)発明者 斉藤 康成 栃木県小山市羽川519−6 サンステージ 羽川202

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I)で示されるヘキサヒド
    ロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン誘導体又は
    その薬理学的に許容できる酸付加塩。 【化1】 〔式中、R1、R2は同一又は異なり、それぞれ水素原子、
    低級アシル基、アリールカルボニル基、低級アルコキシ
    アルキル基、-SiR8R9R10、又はR1、R2、R5のうち2つを
    架橋した低級アルキル基を1〜4個有するジシロキサン
    ジイル基を示し、R3はアジド基またはYR5を示し、R4
    低級アルキル基、アラルキル基、アリールカルボニル
    基、又は-A-NR6R7を示し、Xは、水素原子又はハロゲン
    原子を示し、R5は、水素原子、低級アルキル基、低級ア
    シル基、アリール基、アリールカルボニル基、低級アル
    キルスルホニル基、アリールスルホニル基、-SiR8R
    9R10、-(CH2)nCR11R12R13、又はR1、R2、R5のうち2つ
    を架橋した低級アルキル基を1〜4個有するジシロキサ
    ンジイル基を示し、R6、R7は、同一又は異なり、それぞ
    れ水素原子又は低級アルキル基を示し、R8、R9、R10
    は、同一又は異なり、それぞれ低級アルキル基又はアリ
    ール基を示し、Yは、酸素原子、硫黄原子、又は-NR
    14 を示し、R14 は、水素原子又はアラルキル基を
    示し、Aは、低級アルキレン基を示し、nは、0、1又は
    2を示し、R11、 R12、 R13は、同一又は異なり、水素
    原子又はアリール基で、アリール基は、環上に1〜3個
    のハロゲン原子又は低級アルコキシ基を有していても良
    く、又2つ以上のアリール基が低級アルキレン基によっ
    て架橋されていても良い。但し、低級とは、炭素数が1
    〜6個の直鎖状又は分岐状の炭素鎖を意味する。〕
  2. 【請求項2】 R3が、基OR5、基SR5又は基NR5R14(R5
    R14 は前述と同意義を表す) である請求項1記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】 R5が、基-(CH2)nCR11R12R13(n、R11
    R12、R13は前述と同意義を表す) である請求項1記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の一般式(I)で示される
    ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン
    誘導体又はその薬理学的に許容できる酸付加塩を有効成
    分として含有する脳神経賦活剤。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の一般式(I)で示される
    ヘキサヒドロピラノ[3, 2-b][1, 4]ベンゾチアジン
    誘導体又はその薬理学的に許容できる酸付加塩を有効成
    分として含有する脳機能改善剤。
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