JPH07300002A - 車輪組立体 - Google Patents
車輪組立体Info
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- JPH07300002A JPH07300002A JP7040845A JP4084595A JPH07300002A JP H07300002 A JPH07300002 A JP H07300002A JP 7040845 A JP7040845 A JP 7040845A JP 4084595 A JP4084595 A JP 4084595A JP H07300002 A JPH07300002 A JP H07300002A
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- tire
- wheel assembly
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 車輪組立体において、リムのフランジ部と障
害物との間にチューブおよびタイヤが挟まれて起こるリ
ム打ちパンクを防止し、かつ軽量であり操作操縦性の良
い車輪組立体を実現することを目的とする。 【構成】 トレッド部33、サイドウォール部34、ビ
ード部35より成るタイヤ本体31と、フランジ部37
を有するリム32とにより構成され、フランジ部37
は、少なくともタイヤ本体31が接する部所の全部ある
いは一部に弾性体39をフランジ基部40上に配設した
構成である。
害物との間にチューブおよびタイヤが挟まれて起こるリ
ム打ちパンクを防止し、かつ軽量であり操作操縦性の良
い車輪組立体を実現することを目的とする。 【構成】 トレッド部33、サイドウォール部34、ビ
ード部35より成るタイヤ本体31と、フランジ部37
を有するリム32とにより構成され、フランジ部37
は、少なくともタイヤ本体31が接する部所の全部ある
いは一部に弾性体39をフランジ基部40上に配設した
構成である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪組立体に関するも
のである。
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば自転車、自動車に代表されるよう
に、空気入りタイヤを備えた輸送機器は、世界中で数多
く使用されている。しかし空気入りタイヤの大きな欠点
として、タイヤが損傷することにより内部の空気が抜け
てしまう、いわゆるパンクという事故が発生することが
挙げられる。従って空気入りタイヤのパンク防止対策が
過去からの大きな課題であった。パンクの発生要因は様
々だが、その中で最も多いのは、異物貫通とリム打ちに
よるものである。ここで従来の車輪によく見られるリム
打ちによって発生するパンク(以下リム打ちパンクと呼
ぶ)について、従来の車輪構造と合わせて説明する。
に、空気入りタイヤを備えた輸送機器は、世界中で数多
く使用されている。しかし空気入りタイヤの大きな欠点
として、タイヤが損傷することにより内部の空気が抜け
てしまう、いわゆるパンクという事故が発生することが
挙げられる。従って空気入りタイヤのパンク防止対策が
過去からの大きな課題であった。パンクの発生要因は様
々だが、その中で最も多いのは、異物貫通とリム打ちに
よるものである。ここで従来の車輪によく見られるリム
打ちによって発生するパンク(以下リム打ちパンクと呼
ぶ)について、従来の車輪構造と合わせて説明する。
【0003】図9は従来の自転車用車輪の断面図であ
り、通常車輪はタイヤ本体1とリム2とタイヤ本体1に
内包しているチューブ3で構成されている。タイヤ本体
1は、地面と接するトレッド部4、左右のサイドウォー
ル部5、左右のビード部6よりなる。リム2はタイヤ本
体1を支持する輪状体で、リム底部7と、その両側から
車輪半径方向外側にせり出した左右一対のフランジ部8
を有する。上記ビード部6はフランジ部8に車軸方向外
側より挟み込まれるようにして配置され、タイヤ本体1
内のチューブ3に空気を入れることにより、チューブ3
内の空気の圧力が高まり、ビード部6がフランジ部8の
内側に圧着され、その結果タイヤ本体1はリム2の車輪
半径方向外側にせり出した形で安定する。
り、通常車輪はタイヤ本体1とリム2とタイヤ本体1に
内包しているチューブ3で構成されている。タイヤ本体
1は、地面と接するトレッド部4、左右のサイドウォー
ル部5、左右のビード部6よりなる。リム2はタイヤ本
体1を支持する輪状体で、リム底部7と、その両側から
車輪半径方向外側にせり出した左右一対のフランジ部8
を有する。上記ビード部6はフランジ部8に車軸方向外
側より挟み込まれるようにして配置され、タイヤ本体1
内のチューブ3に空気を入れることにより、チューブ3
内の空気の圧力が高まり、ビード部6がフランジ部8の
内側に圧着され、その結果タイヤ本体1はリム2の車輪
半径方向外側にせり出した形で安定する。
【0004】さて走行中に路面の石などの障害物等に乗
り上げた際、図10に示すようにタイヤ本体1が変形
し、路面の障害物(図示せず)とリム2のフランジ部8
間に、ビード部6とチューブ3が挟まれた状態となり、
その結果チューブ3に穴が開き、時にはビード部6やト
レッド部4まで破損してしまう場合もある。これがリム
打ちパンクである。
り上げた際、図10に示すようにタイヤ本体1が変形
し、路面の障害物(図示せず)とリム2のフランジ部8
間に、ビード部6とチューブ3が挟まれた状態となり、
その結果チューブ3に穴が開き、時にはビード部6やト
レッド部4まで破損してしまう場合もある。これがリム
打ちパンクである。
【0005】リム打ちパンクはチューブ内の空気圧が低
い際に起こりやすいだけでなく、近年マウンテンバイク
に代表される悪路走行用車体にも頻繁に発生している。
また高速走行時にリム打ちパンクが起こり、急激にチュ
ーブ内の空気が抜けると、タイヤがリムからはずれ、時
には転倒などの事故につながる。
い際に起こりやすいだけでなく、近年マウンテンバイク
に代表される悪路走行用車体にも頻繁に発生している。
また高速走行時にリム打ちパンクが起こり、急激にチュ
ーブ内の空気が抜けると、タイヤがリムからはずれ、時
には転倒などの事故につながる。
【0006】このリム打ちパンクを防止する従来例とし
て、実開昭63−9003号に示される考案について説
明する。
て、実開昭63−9003号に示される考案について説
明する。
【0007】図11に示すように、タイヤ本体21はビ
ード部22を介して、フランジ部23を有するリム24
に挟み込まれている。サイドウォール部25には車軸方
向外側に漸次肉厚となって、車軸半径方向からの衝撃荷
重を受けた時にはフランジ部23に当接可能な膨出部2
6が形成されている。この膨出部26が衝撃荷重時にク
ッションの役目を果たし、リム打ちパンクを防止できる
構造を有している。
ード部22を介して、フランジ部23を有するリム24
に挟み込まれている。サイドウォール部25には車軸方
向外側に漸次肉厚となって、車軸半径方向からの衝撃荷
重を受けた時にはフランジ部23に当接可能な膨出部2
6が形成されている。この膨出部26が衝撃荷重時にク
ッションの役目を果たし、リム打ちパンクを防止できる
構造を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のリム
打ちパンク防止例では、サイドウォール部25の肉厚が
増すため重量は増加し、またタイヤの肉が厚くなるほど
乗り心地は低下するという問題点があった。近年車体の
軽量化は燃料消費、あるいは操作操縦性に関わる大きな
課題であり、特に自転車など元々軽い車体であれば少し
の軽量化でも効果は顕著に現れる。
打ちパンク防止例では、サイドウォール部25の肉厚が
増すため重量は増加し、またタイヤの肉が厚くなるほど
乗り心地は低下するという問題点があった。近年車体の
軽量化は燃料消費、あるいは操作操縦性に関わる大きな
課題であり、特に自転車など元々軽い車体であれば少し
の軽量化でも効果は顕著に現れる。
【0009】また、ビード部22をリム24に装着する
際、膨出部26が邪魔となり装着しづらく、また装着後
の膨出部26とフランジ部23との相対位置合わせは容
易でない。さらに膨出部26は、リム形状に応じて位置
や膨出量などを設計し直さなくてはいけないという問題
点があった。
際、膨出部26が邪魔となり装着しづらく、また装着後
の膨出部26とフランジ部23との相対位置合わせは容
易でない。さらに膨出部26は、リム形状に応じて位置
や膨出量などを設計し直さなくてはいけないという問題
点があった。
【0010】本発明の目的は、リム打ちパンクを防止
し、さらに上記課題を解決する車輪の組立体を実現、提
供することにある。
し、さらに上記課題を解決する車輪の組立体を実現、提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、停止中あるいは走行中に地面と接するトレ
ッド部、上記トレッド部に連続して側面を形成する左右
のサイドウォール部、および上記サイドウォール部に連
続した左右のビード部とを有するタイヤ本体と、前記ビ
ード部を車軸方向外側より挟むように配置したフランジ
部を有するリムとからなり、フランジ部は、少なくとも
タイヤ本体が接する部所の全部または一部に弾性体をフ
ランジ基部上に配設したものである。
するために、停止中あるいは走行中に地面と接するトレ
ッド部、上記トレッド部に連続して側面を形成する左右
のサイドウォール部、および上記サイドウォール部に連
続した左右のビード部とを有するタイヤ本体と、前記ビ
ード部を車軸方向外側より挟むように配置したフランジ
部を有するリムとからなり、フランジ部は、少なくとも
タイヤ本体が接する部所の全部または一部に弾性体をフ
ランジ基部上に配設したものである。
【0012】
【作用】本発明は上記構成により、フランジ部におい
て、少なくともビード部に接する部所の全部または一部
を弾性体としているため、走行中に障害物等に乗り上げ
た際、フランジ部と障害物間にタイヤおよびチューブが
挟まれることに起因するリム打ちパンクを、フランジ部
の弾性体がクッションの役目を果たすことにより防止で
きるものであり、しかも金属製の従来のフランジ部8の
全部あるいは一部を弾性体で置き換えてフランジ部をフ
ランジ基部と弾性体で構成する構造をとれば、一般に用
いられている車両よりも軽量化が図れるものである。
て、少なくともビード部に接する部所の全部または一部
を弾性体としているため、走行中に障害物等に乗り上げ
た際、フランジ部と障害物間にタイヤおよびチューブが
挟まれることに起因するリム打ちパンクを、フランジ部
の弾性体がクッションの役目を果たすことにより防止で
きるものであり、しかも金属製の従来のフランジ部8の
全部あるいは一部を弾性体で置き換えてフランジ部をフ
ランジ基部と弾性体で構成する構造をとれば、一般に用
いられている車両よりも軽量化が図れるものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
て説明する。
【0014】(実施例1)実施例1について、図1を参
照しながら説明する。
照しながら説明する。
【0015】図1において、31はタイヤ本体、32は
リムで、これらにより車輪組立体が構成されている。タ
イヤ本体31は、移動する車体および積載物を支える働
きを担い、地面と接する表面においてトレッドパターン
を有するトレッド部33と、それに続きタイヤ形状を保
持するための側面を形成する左右のサイドウォール部3
4と、それに続く左右のビード部35とから構成されて
いる。
リムで、これらにより車輪組立体が構成されている。タ
イヤ本体31は、移動する車体および積載物を支える働
きを担い、地面と接する表面においてトレッドパターン
を有するトレッド部33と、それに続きタイヤ形状を保
持するための側面を形成する左右のサイドウォール部3
4と、それに続く左右のビード部35とから構成されて
いる。
【0016】リム32は、タイヤ本体31を支持する輪
状体で、リム底部36と、その両端から車輪半径方向外
側にせり出すように左右一対のフランジ部37とを有す
る。ビード部35はフランジ部37に車軸方向外側から
挟み込まれるように配置されて、タイヤ本体31内に内
包されているチューブ38内の空気圧を上げることによ
り、ビード部35がフランジ部37に内側から圧着さ
れ、その結果タイヤ本体31はリム32の車輪半径方向
外側にせり出した形で安定する。
状体で、リム底部36と、その両端から車輪半径方向外
側にせり出すように左右一対のフランジ部37とを有す
る。ビード部35はフランジ部37に車軸方向外側から
挟み込まれるように配置されて、タイヤ本体31内に内
包されているチューブ38内の空気圧を上げることによ
り、ビード部35がフランジ部37に内側から圧着さ
れ、その結果タイヤ本体31はリム32の車輪半径方向
外側にせり出した形で安定する。
【0017】フランジ部37の形状は、ビード部35と
接する側に突出部をもつ形状であり、本実施例ではフラ
ンジ基部40の上部にゴムからなる弾性体39が配設さ
れている。フランジ部37の実施例を図2に示す。
接する側に突出部をもつ形状であり、本実施例ではフラ
ンジ基部40の上部にゴムからなる弾性体39が配設さ
れている。フランジ部37の実施例を図2に示す。
【0018】図2の(a)はフランジ基部40上に弾性
体39を配設したものである。このときのフランジ部3
7の形状は従来のフランジ部8とほぼ同じ形状であり、
ちょうどフランジ部8の頭部が弾性体39と置換された
形をとっているため、従来のフランジ部8に比べて軽量
化されている。
体39を配設したものである。このときのフランジ部3
7の形状は従来のフランジ部8とほぼ同じ形状であり、
ちょうどフランジ部8の頭部が弾性体39と置換された
形をとっているため、従来のフランジ部8に比べて軽量
化されている。
【0019】この場合、フランジ基部40と弾性体39
とは何らかの方法で接合されている。また図2の(b)
は、フランジ部37の外側よりも内側により多く弾性体
39を配しており、ビード部35とフランジ部37の摩
擦によるビード部35の摩耗、劣化をより効果的に防止
する機能がある。
とは何らかの方法で接合されている。また図2の(b)
は、フランジ部37の外側よりも内側により多く弾性体
39を配しており、ビード部35とフランジ部37の摩
擦によるビード部35の摩耗、劣化をより効果的に防止
する機能がある。
【0020】図2の(c)から(f)までは、フランジ
基部40に車輪周方向の溝をつけ、それと嵌合する断面
を有する弾性体39を配設した形状であり、フランジ基
部40と弾性体39の正確な位置合わせが容易に行え
る。また車軸方向からの応力に対して耐久性が高くな
る。
基部40に車輪周方向の溝をつけ、それと嵌合する断面
を有する弾性体39を配設した形状であり、フランジ基
部40と弾性体39の正確な位置合わせが容易に行え
る。また車軸方向からの応力に対して耐久性が高くな
る。
【0021】図2の(g)から(i)までは、フランジ
基部40に溝をつけ、その溝に弾性体39をはめ込む形
状を有している。この例の場合、車軸方向の応力だけで
なく、車輪半径方向の外側方向の力に対しても耐久性が
高くなる。またこの場合、フランジ基部40と弾性体3
9の接着は必ずしも必要でない。つまり弾性体39は脱
着可能となる。この結果弾性体39をはずした状態であ
れば、従来のフランジ部8よりフランジの高さは低くな
るので、この状態でのリム32へのタイヤ本体31の装
着は容易になる。
基部40に溝をつけ、その溝に弾性体39をはめ込む形
状を有している。この例の場合、車軸方向の応力だけで
なく、車輪半径方向の外側方向の力に対しても耐久性が
高くなる。またこの場合、フランジ基部40と弾性体3
9の接着は必ずしも必要でない。つまり弾性体39は脱
着可能となる。この結果弾性体39をはずした状態であ
れば、従来のフランジ部8よりフランジの高さは低くな
るので、この状態でのリム32へのタイヤ本体31の装
着は容易になる。
【0022】これ以外にも弾性体39とフランジ基部4
0との接面形状、あるいは弾性体39とフランジ基部4
0の構成比は、車輪の用途に応じて設計すれば良い。も
ちろんフランジ部37全体を弾性体39で構成しても良
いし、あるいは従来のフランジ部8と同じ形状のフラン
ジ基部40に弾性体を塗布、配設しても良い。また弾性
体39は固体の状態で接合するだけでなく、高粘性液状
の弾性体39を塗り重ねても良い。あるいは従来のフラ
ンジ部8にかぶせるよう馬蹄形に形成しても良いが、こ
の場合必ずしも接着は必要ない。一般に弾性体39の材
料は加硫ゴムを用いるが、弾性効果を有する物質であれ
ば自由に選択できる。なお、図1において、41はリム
フラップ、42はビードワイヤーである。
0との接面形状、あるいは弾性体39とフランジ基部4
0の構成比は、車輪の用途に応じて設計すれば良い。も
ちろんフランジ部37全体を弾性体39で構成しても良
いし、あるいは従来のフランジ部8と同じ形状のフラン
ジ基部40に弾性体を塗布、配設しても良い。また弾性
体39は固体の状態で接合するだけでなく、高粘性液状
の弾性体39を塗り重ねても良い。あるいは従来のフラ
ンジ部8にかぶせるよう馬蹄形に形成しても良いが、こ
の場合必ずしも接着は必要ない。一般に弾性体39の材
料は加硫ゴムを用いるが、弾性効果を有する物質であれ
ば自由に選択できる。なお、図1において、41はリム
フラップ、42はビードワイヤーである。
【0023】上記構成において図3を参照しながらリム
打ちパンク発生がいかに回避できるかを説明する。
打ちパンク発生がいかに回避できるかを説明する。
【0024】図3は車輪が石などの障害物に乗り上げた
ときのタイヤ本体31の形状を表している。このときビ
ード部35とトレッド部33とチューブ38とが、障害
物(図示しない)とフランジ部37に一瞬挟まれた状態
となる。このとき従来の金属製のフランジ部8であれ
ば、図10のように硬い障害物と硬いフランジ部8との
間に柔らかいゴム製のチューブ3およびタイヤ本体1が
挟まれるため、タイヤ本体1のビード部6およびチュー
ブ3に穴が開く可能性が高い。
ときのタイヤ本体31の形状を表している。このときビ
ード部35とトレッド部33とチューブ38とが、障害
物(図示しない)とフランジ部37に一瞬挟まれた状態
となる。このとき従来の金属製のフランジ部8であれ
ば、図10のように硬い障害物と硬いフランジ部8との
間に柔らかいゴム製のチューブ3およびタイヤ本体1が
挟まれるため、タイヤ本体1のビード部6およびチュー
ブ3に穴が開く可能性が高い。
【0025】一方、本発明においては、フランジ部37
の頭部に弾性体39を用いることで弾性体39が緩衝材
の役目を果たすことにより、チューブ38およびビード
部35は保護され、リム打ちパンクは大幅に減少する。
の頭部に弾性体39を用いることで弾性体39が緩衝材
の役目を果たすことにより、チューブ38およびビード
部35は保護され、リム打ちパンクは大幅に減少する。
【0026】また、万一リム打ちパンクが起こっても、
従来のフランジ部8であれば車体が停止するまでの間
に、タイヤ本体1およびチューブ3の上を車体の重量が
集中したフランジ部8が押しつけられ、タイヤ本体1お
よびチューブ3にダメージを与えるが、本発明によれば
この時タイヤ本体31およびチューブ38に与えるダメ
ージは最小限に抑えることができる。
従来のフランジ部8であれば車体が停止するまでの間
に、タイヤ本体1およびチューブ3の上を車体の重量が
集中したフランジ部8が押しつけられ、タイヤ本体1お
よびチューブ3にダメージを与えるが、本発明によれば
この時タイヤ本体31およびチューブ38に与えるダメ
ージは最小限に抑えることができる。
【0027】なお本実施例のリムはHEタイプと呼ばれ
るリム形状であるが、その他JIS規格で規定されてい
るBEタイプ、WOタイプ、チューブラータイプのよう
な様々なタイプのリムに対しても、本発明を実施するこ
とは可能である。
るリム形状であるが、その他JIS規格で規定されてい
るBEタイプ、WOタイプ、チューブラータイプのよう
な様々なタイプのリムに対しても、本発明を実施するこ
とは可能である。
【0028】(実施例2)チューブラータイプと呼ばれ
るリムを有する車輪は、おもに自転車においては競技
用、ロードレース用、そして一部車いすなどにも採用さ
れている。チューブラータイプのリムには、タイヤ支持
面に、断面形状が円形、または楕円形のタイヤ本体を組
み合わせて使われる。このタイプのリムにも実施例1と
同様、リム打ちパンク防止用の弾性体を配設することが
できる。その一例を図4に示す。
るリムを有する車輪は、おもに自転車においては競技
用、ロードレース用、そして一部車いすなどにも採用さ
れている。チューブラータイプのリムには、タイヤ支持
面に、断面形状が円形、または楕円形のタイヤ本体を組
み合わせて使われる。このタイプのリムにも実施例1と
同様、リム打ちパンク防止用の弾性体を配設することが
できる。その一例を図4に示す。
【0029】図において、51はタイヤ本体、52はリ
ムであり、チューブラータイプのリム52には、明確な
フランジ部は存在しない。しかしタイヤ支持面53は、
車輪の半径方向の外側に曲率中心を持つため、このタイ
ヤ支持面53の両端は鋭角をなし、車輪半径方向の衝撃
荷重時には、従来のフランジ部同様、タイヤ本体51お
よびチューブ54にダメージを与える。そこで従来のタ
イヤ支持面53の両端を弾性体55で置き換えることに
より、リム打ちパンクを防いでいる。本実施例も実施例
1同様、弾性体55とリム52の接面の形状は、車輪の
用途に応じて設計すればよく、また弾性体55はタイヤ
支持面53全体を覆っても良い。
ムであり、チューブラータイプのリム52には、明確な
フランジ部は存在しない。しかしタイヤ支持面53は、
車輪の半径方向の外側に曲率中心を持つため、このタイ
ヤ支持面53の両端は鋭角をなし、車輪半径方向の衝撃
荷重時には、従来のフランジ部同様、タイヤ本体51お
よびチューブ54にダメージを与える。そこで従来のタ
イヤ支持面53の両端を弾性体55で置き換えることに
より、リム打ちパンクを防いでいる。本実施例も実施例
1同様、弾性体55とリム52の接面の形状は、車輪の
用途に応じて設計すればよく、また弾性体55はタイヤ
支持面53全体を覆っても良い。
【0030】(実施例3)従来の車輪においてリム2と
車輪とは、スポークなどの構成材を介して連結されてい
る。図9においてリム底部7とスポーク(図示せず)は
ナット等により連結、固定されている。このためスポー
ク端やナット等がリム底部7の車輪半径方向外側に突出
しており、この突出部がチューブ3に損傷を与える場合
がある。ゆえにリム底部7とチューブ3の間に、チュー
ブ保護のためのリムフラップ9を装着していた。
車輪とは、スポークなどの構成材を介して連結されてい
る。図9においてリム底部7とスポーク(図示せず)は
ナット等により連結、固定されている。このためスポー
ク端やナット等がリム底部7の車輪半径方向外側に突出
しており、この突出部がチューブ3に損傷を与える場合
がある。ゆえにリム底部7とチューブ3の間に、チュー
ブ保護のためのリムフラップ9を装着していた。
【0031】本実施例においては図5に示すとおり、タ
イヤ本体31およびリム32の構成は実施例1の発明と
同じである。実施例1の発明との相違点は、図1に示す
所の弾性体39とリムフラップ41とをリムフラップ4
1から弾性体39に至る領域も覆うよう同一材料で連続
的に一体に形成することで、図5に示すようにリムフラ
ップ部61と弾性体部62とを有し、リムの内面を覆う
一体型のプロテクター63を配設していることにある。
イヤ本体31およびリム32の構成は実施例1の発明と
同じである。実施例1の発明との相違点は、図1に示す
所の弾性体39とリムフラップ41とをリムフラップ4
1から弾性体39に至る領域も覆うよう同一材料で連続
的に一体に形成することで、図5に示すようにリムフラ
ップ部61と弾性体部62とを有し、リムの内面を覆う
一体型のプロテクター63を配設していることにある。
【0032】図6はマウンテンバイクに実際に使用され
るリム32の形状及び配設されるプロテクター63を示
すものである。マウンテンバイクにおいては使用条件を
考えれば弾性体部62にかかる応力が大きいため、リム
32とプロテクター63のフィット性を高めるため、フ
ランジ基部40の車軸方向外側の面を覆うように延設部
64を弾性体部62に連続して設けている。本実施例に
よればプロテクター63は延設部64を有するため、プ
ロテクター63とリム32とは接着する必要がない。プ
ロテクター63は熱加塑性ゴムを使用し、押出し成形に
より得ることができる。また弾性体部の高さhは本実施
例によれば1mm以上2mm以下が、耐リム打ちパンク性能
に優れ、かつ従来の車輪組立体に比べ重量増加もほとん
ど0に近い範囲であるが、これはリムの設計、車両の用
途に応じ適宜設計変更しうるものである。
るリム32の形状及び配設されるプロテクター63を示
すものである。マウンテンバイクにおいては使用条件を
考えれば弾性体部62にかかる応力が大きいため、リム
32とプロテクター63のフィット性を高めるため、フ
ランジ基部40の車軸方向外側の面を覆うように延設部
64を弾性体部62に連続して設けている。本実施例に
よればプロテクター63は延設部64を有するため、プ
ロテクター63とリム32とは接着する必要がない。プ
ロテクター63は熱加塑性ゴムを使用し、押出し成形に
より得ることができる。また弾性体部の高さhは本実施
例によれば1mm以上2mm以下が、耐リム打ちパンク性能
に優れ、かつ従来の車輪組立体に比べ重量増加もほとん
ど0に近い範囲であるが、これはリムの設計、車両の用
途に応じ適宜設計変更しうるものである。
【0033】(実施例4)図7のように本実施例におい
ては、実施例3のものをさらに改良したもので、弾性体
部71とリムフラップ部72の他に、チューブの機能を
有するチューブ部73も一体成形したプロテクター74
を用いたものである。なお、その他の部分は実施例3と
同様の構成としている。
ては、実施例3のものをさらに改良したもので、弾性体
部71とリムフラップ部72の他に、チューブの機能を
有するチューブ部73も一体成形したプロテクター74
を用いたものである。なお、その他の部分は実施例3と
同様の構成としている。
【0034】(実施例5)本実施例においては、図8に
示すように、タイヤ本体31の内面に密着し、タイヤ本
体31内を気密状態とする気密性保持部81をもつプロ
テクター82を使用して、チューブレス構造の車輪とし
たものである。プロテクター82は、気密性保持部81
とタイヤ本体31の内面との間で、気密性を十分保持す
る必要があり、また実施例3と同様、弾性体部83とリ
ムフラップ部84とを備えた一体成形品により構成され
ている。その他の部分は実施例3と同様な構成としてい
る。
示すように、タイヤ本体31の内面に密着し、タイヤ本
体31内を気密状態とする気密性保持部81をもつプロ
テクター82を使用して、チューブレス構造の車輪とし
たものである。プロテクター82は、気密性保持部81
とタイヤ本体31の内面との間で、気密性を十分保持す
る必要があり、また実施例3と同様、弾性体部83とリ
ムフラップ部84とを備えた一体成形品により構成され
ている。その他の部分は実施例3と同様な構成としてい
る。
【0035】ここで、実施例2から実施例5について
も、実施例1とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
また実施例5を除いてタイヤ本体1は新たに設計する必
要がなく、従来品をそのまま用いることができる。
も、実施例1とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
また実施例5を除いてタイヤ本体1は新たに設計する必
要がなく、従来品をそのまま用いることができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、フランジ
部の頭部の弾性体により、地面から受ける車輪半径方向
からの衝撃荷重に対して緩衝効果が得られ、リム打ちパ
ンクを防止できるとともに、ビード部との摩擦によるビ
ード部のコード切れ、摩耗、劣化を防ぐことができる。
また、万一リム打ちパンク発生後においても、タイヤ本
体とチューブに過剰荷重がかかり、タイヤ本体およびチ
ューブが損傷するのを防止でき、しかも従来の金属製の
リムの一部を弾性体で置換している構造を持ったもの
は、軽量化を同時に実現することができる。そしてその
結果、タイヤ本体の一部を肉厚にするのに比べ、乗り心
地はよく、操縦操作性が高いという効果が得られる。
部の頭部の弾性体により、地面から受ける車輪半径方向
からの衝撃荷重に対して緩衝効果が得られ、リム打ちパ
ンクを防止できるとともに、ビード部との摩擦によるビ
ード部のコード切れ、摩耗、劣化を防ぐことができる。
また、万一リム打ちパンク発生後においても、タイヤ本
体とチューブに過剰荷重がかかり、タイヤ本体およびチ
ューブが損傷するのを防止でき、しかも従来の金属製の
リムの一部を弾性体で置換している構造を持ったもの
は、軽量化を同時に実現することができる。そしてその
結果、タイヤ本体の一部を肉厚にするのに比べ、乗り心
地はよく、操縦操作性が高いという効果が得られる。
【図1】本発明の実施例1における車輪組立体の構成を
示す車輪半径方向の断面図
示す車輪半径方向の断面図
【図2】同車輪組立体のフランジ部の構成例を示す車輪
半径方向の断面図
半径方向の断面図
【図3】同車輪組立体の衝撃荷重時における車輪形状を
示す車輪半径方向の断面図
示す車輪半径方向の断面図
【図4】本発明の実施例2における車輪組立体の構成を
示す車輪半径方向の断面図
示す車輪半径方向の断面図
【図5】本発明の実施例3における車輪組立体の構成を
示す車輪半径方向の断面図
示す車輪半径方向の断面図
【図6】本発明の実施例3における車輪組立体の部分構
成を示す車輪半径方向の断面図
成を示す車輪半径方向の断面図
【図7】本発明の実施例4における車輪組立体の構成を
示す車輪半径方向の断面図
示す車輪半径方向の断面図
【図8】本発明の実施例5における車輪組立体の構成を
示す車輪半径方向の断面図
示す車輪半径方向の断面図
【図9】従来の車輪組立体の構成を示す車輪半径方向の
断面図
断面図
【図10】同車輪組立体の衝撃荷重時における車輪形状
を示す車輪半径方向の断面図
を示す車輪半径方向の断面図
【図11】リム打ちパンク防止策を施した従来の車輪組
立体の構成を示す車輪半径方向の断面図
立体の構成を示す車輪半径方向の断面図
31,51 タイヤ本体 32,52 リム 33 トレッド部 34 サイドウォール部 35 ビード部 37 フランジ部 38,54 チューブ 39,55 弾性体 40 フランジ基部 53 タイヤ支持面 61,72,84 リムフラップ部 62,71,83 弾性体部 63,74,82 プロテクター 64 延設部 81 気密性保持部
Claims (8)
- 【請求項1】 停止中あるいは走行中に地面と接するト
レッド部、前記トレッド部に連続して側面を形成する左
右のサイドウォール部、および前記サイドウォール部に
連続した左右のビード部とを有するタイヤ本体と、前記
ビード部を車軸方向外側より挟むように配置したフラン
ジ部を有するリムとからなり、前記フランジ部は、少な
くとも前記タイヤ本体が接する部所の全部または一部に
弾性体をフランジ基部上に配設した構成の車輪組立体。 - 【請求項2】 断面形状が円形または楕円形のタイヤ本
体と、車輪の半径方向の外側に曲率中心を持つタイヤ支
持面で上記タイヤ本体を支持するリムとからなり、前記
タイヤ支持面の少なくとも車軸方向両端に弾性体を配設
した車輪組立体。 - 【請求項3】 チューブを保護するためにリム底部のタ
イヤ本体側に装着されているリムフラップと、弾性体と
を前記リムフラップから前記弾性体に至る領域も覆うよ
う同一材料で一体に形成することで、リムの内面を覆う
プロテクターを形成した請求項1記載の車輪組立体。 - 【請求項4】 フランジ基部あるいはタイヤ支持面両端
に車輪周方向の溝を設け、その溝と嵌合する形状を有す
る弾性体を配設した請求項1,2,3のいずれかに記載
の車輪組立体。 - 【請求項5】 弾性体はフランジ基部からの脱着が可能
である請求項4記載の車輪組立体。 - 【請求項6】 フランジ基部の車軸方向外側の面を覆う
ように弾性体と連続する延設部を設けた請求項1,2,
3,4,5のいずれかに記載の車輪組立体。 - 【請求項7】 プロテクターとチューブとが一体に形成
された請求項3,4,5,6のいずれかに記載の車輪組
立体。 - 【請求項8】 プロテクターに、チューブの一部を形成
するようにタイヤ本体内面と密着する気密性保持部を設
けた請求項3,4,5,6のいずれかに記載の車輪組立
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7040845A JP2641711B2 (ja) | 1994-03-11 | 1995-02-28 | 車輪組立体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-41265 | 1994-03-11 | ||
JP4126594 | 1994-03-11 | ||
JP7040845A JP2641711B2 (ja) | 1994-03-11 | 1995-02-28 | 車輪組立体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07300002A true JPH07300002A (ja) | 1995-11-14 |
JP2641711B2 JP2641711B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=26380364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7040845A Expired - Lifetime JP2641711B2 (ja) | 1994-03-11 | 1995-02-28 | 車輪組立体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2641711B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20130043717A1 (en) * | 2011-08-18 | 2013-02-21 | Sram, Llc | Bicycle rim with integral impact resistant structure and methods of making |
EP3653400B1 (de) * | 2018-11-16 | 2024-01-03 | RTI Sports GmbH | Reifenschutzelement |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP7040845A patent/JP2641711B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20130043717A1 (en) * | 2011-08-18 | 2013-02-21 | Sram, Llc | Bicycle rim with integral impact resistant structure and methods of making |
EP3653400B1 (de) * | 2018-11-16 | 2024-01-03 | RTI Sports GmbH | Reifenschutzelement |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2641711B2 (ja) | 1997-08-20 |
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