JPH07294794A - カメラ - Google Patents

カメラ

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Publication number
JPH07294794A
JPH07294794A JP6110517A JP11051794A JPH07294794A JP H07294794 A JPH07294794 A JP H07294794A JP 6110517 A JP6110517 A JP 6110517A JP 11051794 A JP11051794 A JP 11051794A JP H07294794 A JPH07294794 A JP H07294794A
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JP
Japan
Prior art keywords
correction
lens
speed
lens group
variable power
Prior art date
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JP6110517A
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English (en)
Inventor
Hiroto Okawara
裕人 大川原
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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  • Focusing (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ズーム動作に伴い被写界深度が浅くなるよう
な被写体に対し、合焦を保持しながらズーム動作を行う
ことができるカメラを提供する。 【構成】 カメラは、変倍レンズ102とフォーカスコ
ンペレンズ105とが設けられているズームレンズ10
0を備える。ズーム動作途中で急激に被写界深度が浅く
なることによってフォーカスコンペレンズ105位置が
合焦可能軌跡からかけ離れているとき、ズーム動作時に
被写界深度が浅くなるような被写体に対し、フォーカス
コンペレンズ105の標準移動速度を補正するための補
正速度算出に用いられる補正角度γの変更が禁止され、
被写界深度が浅くった直後の補正動作で真の合焦可能軌
跡が見出だされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ズームレンズを備える
カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、被写体を光学画像に変換し、こ
の光学画像を記録するカメラとして、ズームレンズを備
えるものがる。
【0003】次に、このズームレンズについて図を参照
しながら説明する。図5は従来のカメラに搭載されてい
るズームレンズを示す構成図である。
【0004】ズームレンズ100は、図5に示すよう
に、筐体に固定されている第1のレンズ群101を有す
る。第1のレンズ群101の後方には、変倍を行うため
の第2のレンズ群(以下、変倍レンズという)102が
配置され、変倍レンズ102は第1のレンズ群101の
光軸と一致する光軸を有する。変倍レンズ102は駆動
手段で(図示せず)で変倍レンズ102の光軸と平行に
移動され、この移動によって変倍が行われる。
【0005】変倍レンズ102の後方には、光量を調節
するための絞り103が配置されている。絞り103の
後方には、筐体に固定されている第3のレンズ群104
が配置されている。第3のレンズ群104は、変倍レン
ズ102の光軸に一致する光軸を有する。
【0006】第3のレンズ群104の後方には、第4の
レンズ群(以下、フォーカスコンペレンズという)10
5が配置され、フォーカスコンペレンズ105は、焦点
調節機能と、変倍による焦点面の移動を補正する、いわ
ゆるコンペ機能とを有する。フォーカスコンペレンズ1
05の光軸は、第3のレンズ群104の光軸に一致す
る。フォーカスコンペレンズ105は前記駆動手段でフ
ォーカスコンペレンズ105の光軸に平行に移動され、
この移動によって焦点調節機能およびコンペ機能が実行
される。
【0007】ズームレンズ100の後方、すなわちフォ
ーカスコンペレンズ105の後方には、CCD(固体撮
像素子)106が配置されている。CCD106のフォ
ーカスコンペレンズ105に対向する面には、被写体の
光学画像が結像される撮像面が設けられている。
【0008】このズームレンズ100では、フォーカス
コンペレンズ105がコンペ機能と焦点調節機能とを有
するから、同一の焦点距離において被写体距離が異なる
とき、、被写体の光学像をCCD106の撮像面に合焦
させるためのフォーカスコンペレンズ105の位置は変
化する。
【0009】次に、被写体距離に対する焦点距離(変倍
レンズ102位置)とフォーカスコンペレンズ105位
置との関係について図を参照しながら説明する。図6は
図5のズームレンズにおける被写体距離に対する焦点距
離(変倍レンズ位置)とフォーカスコンペレンズ位置と
の関係を示す図である。
【0010】ズームレンズ100の焦点距離が所定の焦
点距離に設定されているとき、CCD106の撮像面に
光学画像を結像させるフォーカスコンペレンズ105の
位置すなわちフォーカスコンペレンズ105の合焦位置
は、図6に示すように、被写体距離に応じて変化する。
また、被写体距離が一定であるとき、フォーカスコンペ
レンズ105の合焦位置は、焦点距離すなわち変倍レン
ズ102の位置に応じて変化する。よって、フォーカス
コンペレンズ105を設定された焦点距離と被写体距離
とから決定される曲線に沿って移動することによって明
瞭な光学画像が得られる。
【0011】次に、このズームレンズ100におけるボ
ケの発生を無くすための制御方法について図6を参照し
ながら説明する。
【0012】ズームレンズ100におけるボケの発生を
無くすための制御方法として、図6に示す曲線で表され
る複数の軌跡情報を予めメモリなどの記憶手段に記憶
し、フォーカスコンペレンズ105の位置と変倍レンズ
102との位置とから適切な軌跡を選択し、この選択さ
れた軌跡を辿りながらズーム動作を行うものがある。
【0013】この制御方法では、軌跡の選択にフォーカ
スコンペレンズ105位置と変倍レンズ102位置とが
用いられているから、フォーカスコンペレンズ105位
置と変倍レンズ102位置との検出を高い精度で行う必
要がある。
【0014】特に、図6から明らかなように、変倍レン
ズ102が一定速度またはほぼ一定な速度で移動すると
き、焦点距離の変化に伴いフォーカスコンペレンズ10
2位置の軌跡を示す曲線の傾きが変化していることが分
かる。すなわち、フォーカスコンペレンズ105の移動
速度と移動方向とは刻々と変化するから、フォーカスコ
ンペレンズ105の移動を行うアクチュエータには1H
zから数百Hzまでの範囲で高い応答速度性が要求され
る。
【0015】この要求を満たすフォーカスコンペレンズ
105のアクチュエータとして、ステッピングモータが
一般的に用いられている。ステッピングモータは、駆動
手段に設けられているマイクロコンピュータから出力さ
れる歩進パルスに完全に同期しながら回転し、1パルス
当たりの歩進回転角度は一定である。従って、ステッピ
ングモータを用いることによって、高い応答性、停止精
度および位置精度が得られる。また、歩進パルス数に対
する回転角度が一定であるから、歩進パルスをそのまま
インクリメント方のエンコーダ出力として用いることが
でき、新たにエンコーダを設ける必要がない。
【0016】このステッピングモータを用いる制御方法
では、合焦を保持しながらズーム動作を行うとき、図6
に示す複数の軌跡情報を記憶している記憶手段から、変
倍レンズ102の位置またはその移動速度に応じて軌跡
情報を読み出し、この読み出された軌跡情報に基づきフ
ォーカスコンペレンズ105をステッピングモータによ
って移動させる。
【0017】しかし、記憶手段に記憶されている軌跡情
報には全ての変倍レンズ105位置に対応する情報が含
まれていないから、変倍レンズ105の位置が軌跡情報
で表される曲線上にないとき、記憶手段から読み出され
た軌跡情報から変倍レンズ102位置に対するフォーカ
スコンペレンズ位置105を算出する処理が必要にな
る。
【0018】次に、変倍レンズ102の位置が軌跡情報
で表される曲線上にないときに行われる、記憶手段から
読み出された軌跡情報から変倍レンズ102位置に対す
るフォーカスコンペレンズ105位置の算出処理につい
て図7を参照しながら説明する。図7は図6に示す曲線
から抜き出された曲線の一部を示す図である。なお、図
7中の変倍レンズの位置は任意に設定され、変倍レンズ
102位置はz0z1,z2,…,znで表される。記憶
手段に記憶されている代表軌跡位置(変倍レンズ102
位置に対するフォーカスコンペレンズ105位置)は被
写体距離毎のa0,a1,a2,…,anとb0,b1,b
2,…,bnとで表し、p0,p1,p2,…,pnは前記
2つの代表軌跡位置から算出された軌跡位置を示す。
【0019】前記軌跡位置pxは次の(1)式から求め
られる。
【0020】
【数1】 p(n+1)={|p(n)−a(n)|/|b(n)−a(n)|} *{|b(n+1)−a(n+1)|}+a(n+1) …(1) この(1)式によれば、フォーカスコンペレンズ105
がp0の位置にあるとき、p0が線分b0−a0を内分する
比が求められ、この比に従い線分b1−a1を内分するが
点p1となる。このp1−p0の位置差と、変倍レンズ1
02のz0〜z1までの移動に要する時間から、合焦を保
つための移動速度が分かる。
【0021】次に、変倍レンズ102の停止位置が記憶
手段に記憶されている代表軌跡が描く曲線上にないとき
に変倍レンズ102の位置を算出するための内挿方法に
ついて図8を参照しながら説明する。なお、図8中の変
倍レンズの位置は任意に設定され、レンズ制御マイコン
に記憶されている代表軌跡位置(変倍レンズ位置に対す
るフォーカスレンズ位置)は、変倍レンズ位置z0,z
1,…,zk-1,zk,…,znと、被写体距離毎のa0,
a1,a2,…,an,b0,b1,b2,…,bnとで表
す。
【0022】変倍レンズ102位置がズーム境界上でな
いzxにあり、フォーカスコンペレンズ105がpxにあ
るとき、ax,bxは次の式から求められる。
【0023】
【数2】 ax=ak−(zk−zx)*(ak−ak-1)/(zk−zk-1) …(2)
【0024】
【数3】 bx=bk−(zk−zx)*(bk−bk-1)/(zk−zk-1) …(3) 上述の各式から、現在の変倍レンズ102位置とそれを
挟む2つのズーム境界位置(例えば、図8に示すzk,
zk-1)から得られる内分比に従い,記憶されている4
つの代表軌跡データ(図8に示すak,ak-1,bk,bk
-1)の内の同一被写体距離のものを前記内分比で内分す
ることによってax,bxが求められる。
【0025】また、ax,px,bxから得られる内分比
に従い,記憶されている4つの代表データ(図8に示す
ak,ak-1,bk,bk-1)の内の同一焦点距離のものを
(1)式のように前記内分比で内分することによってp
k,pk-1が求められる。
【0026】さらに、ワイド側からテレ側へのズーム
時、追従先フォーカス位置pk-1と現フォーカス位置pk
との位置差と、変倍レンズ102のzxからzk-1までの
移動に要する時間とから、合焦を保つためのフォーカス
コンペレンズ105の移動速度が分かる。
【0027】よって、ズームレンズ100の焦点距離
(変倍レンズ102)とフォーカスコンペレンズ105
位置との関係を示す曲線を追従することができる。
【0028】上述した軌跡追従方法において、変倍レン
ズ102がテレ側からワイド側に向けて移動するとき、
図6から明らかなように、各代表軌跡が互いに所定の収
束点に向けて収束するから、合焦を保持することができ
るが、変倍レンズ102がワイド側からテレ側に向けて
移動するとき、収束点にいたフォーカスコンペレンズ1
05をどの代表軌跡に沿って移動させるべきかを判断す
ることができず、合焦を保持しながらズーム動作を行う
ことは困難である。
【0029】変倍レンズ102がワイド側からテレ側に
向けて移動するときに収束点にいたフォーカスコンペレ
ンズ105を合焦可能な代表軌跡に沿って移動させるた
めに、以下の軌跡追従方法が提案されている。
【0030】この軌跡追従方法について図9を参照しな
がら説明する。図9は変倍レンズがワイド側からテレ側
に向けて移動するときに収束点にいたフォーカスコンペ
レンズを合焦可能な代表軌跡に沿って移動させるための
軌跡追従方法を説明するための図である。なお、図9
(a)中、横軸は変倍レンズ102の位置を示し、縦軸
はAF評価信号である映像信号の高周波成分(鮮鋭度信
号)のレベルを示す。図9(b)中、横軸は変倍レンズ
102の位置を示し、縦軸はフォーカスコンペレンズ1
05の位置を示す。
【0031】図9において、ある被写体の対しズーム動
作を行うときの合焦可能な軌跡を軌跡604(図9
(b)に示す)とし、変倍レンズ102位置(Z14)
よりワイド側での合焦可能な軌跡追従速度を正(フォー
カスコンペレンズ105が至近方向に移動)とし、変倍
レンズ102位置(Z14)よりテレ側での合焦可能な
軌跡追従速度を負(フォーカスコンペレンズ105が無
限方向に移動)とし、合焦を保持しながらフォーカスコ
ンペレンズ105が軌跡604を辿るとき、前記鮮鋭度
信号のレベルは、直線601(図9(a)に示す)で示
される値(最大値)になる。一般に、合焦を保持しなが
ら行われるズーム動作では、鮮鋭度信号のレベルはほぼ
一定の値になることが知られている。
【0032】図9を参照するに、ズーム動作時の軌跡6
04を追従するフォーカスコンペレンズ105の移動速
度をVf0とし、実際のフォーカスコンペレンズ105の
移動速度をVfとし、移動速度Vf0に対し移動速度を大
小に変化させながらズーム動作を行うと、変倍レンズ1
02に対するフォーカスコンペレンズ105の位置はジ
グザクに変化する軌跡605で示され、この軌跡に沿っ
たフォーカスコンペレンズ105に移動に伴い鮮鋭度信
号レベルは、波状に変換する曲線603で示される。
【0033】図9から明らかなように、軌跡604と軌
跡605とが交わる変倍レンズ102位置において、曲
線603は最大値を示し、その変倍レンズ102位置Z
nはZm-2(m=偶数)である。これに対し、軌跡605
の移動方向が変化するとき、変倍レンズ102位置Zn
はZm-1(m=偶数)であり、曲線603は最小値(直
線602で表される値TH1)を示す。
【0034】よって、最小値TH1を予め設定し、曲線
603の値が最小値TH1に等しくなる毎に、軌跡60
5の移動方向を切り換える、すなわちフォーカスコンペ
レンズ105の移動方向を切り換えることによって、軌
跡605を軌跡604に近づけるように設定することが
できる。すなわち、鮮鋭度信号の最大値と最小値TH1
との差分に対応するボケが発生する毎に、ボケを減らす
ように、フォーカスコンペレンズ105の移動方向およ
び移動速度を制御することによって、ボケ量が抑制され
たズーム動作を行うことができる。
【0035】この軌跡追従方法では、変倍レンズ102
をワイド側からテレ側に向けて移動させるズーム動作が
行われるとき、追従速度(上述の(1)から求められる
p(n+1)を用いて算出)に対し、鮮鋭度信号の変化
に従いフォーカスコンペレンズ105の移動速度の補正
およびその方向の切り替えを繰り返し行う制御によっ
て、鮮鋭度信号レベルがTH1より小さくなることを未
然に防止することができる、すなわち、一定以上のボケ
が生じない軌跡を選択することができる。また、TH1
を適当な値に設定することによって、見掛上ボケの発生
がないようなズーム動作を行うことが可能になる。
【0036】フォーカスコンペレンズ105の移動速度
Vfの補正は次の式の基づき行われる。
【0037】
【数4】 Vf=Vf0+Vf+ …(4)
【0038】
【数5】 Vf=Vf0+Vf- …(5) なお、Vf+は正方向の補正速度であり、Vf-は負方向の
補正速度である。この各補正速度Vf+,Vf-は、上述の
軌跡追従方法による、追跡軌跡の選択児に偏りが生じな
いように、(4),(5)式から得られるVfの2つの
方向ベクトルの内角がVf0の方向ベクトルにより2等分
されるように決定される。
【0039】また、被写体、焦点距離、被写界深度など
に応じて補正速度による移動速度の大きさを変化させる
ことにより、鮮鋭度信号レベルの増減周期を変化させ、
追従軌跡の選択精度の向上を図るための方法が提案され
ている。この方法では、例えば、小絞りで被写界深度が
深く、鮮鋭度信号の増減変化量が小さくなるとき、フォ
ーカスコンペレンズの移動速度の変更動作を行う周期が
長くなることによって高速ズーム動作で合焦軌跡追従が
できなくなることを未然の防止することができる。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法では、ズー
ム動作による画各変化に伴い絞りが小絞り状態から開い
てくるとき、例えば、ワイド側で逆光でテレ側で逆光で
なくなるような被写体に対しズーム動作を行うとき、逆
光時に大きな補正速度でジグザグに変動しながら軌跡追
従を行い、逆光状態から抜け出る直後に補正速度が小さ
くなる。
【0041】逆光状態から抜け出る前では被写界深度が
深い状態にあったから、フォーカスコンペレンズ105
位置は真の合焦軌跡から離れていることが多く、逆光状
態から抜け出ると、補正速度が小さくなるから、この小
さい補正速度で真の合焦軌跡に追従することは困難であ
り、大きなボケを生じたい状態でテレ端までのズーム動
作が行われることになる。
【0042】本発明の目的は、ズーム動作に伴い被写界
深度が浅くなるような被写体に対し、合焦を保持しなが
らズーム動作を行うことができるカメラを提供すること
にある。
【0043】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
変倍動作を行う変倍レンズ群および前記変倍レンズ群の
移動に伴い変化する合焦位置を調節する調節レンズ群が
設けられているズームレンズと、前記変倍レンズ群の移
動に対する前記調節レンズ群の標準移動速度を算出する
標準速度演算手段と、前記ズームレンズを介して捕らえ
られた被写体の光学像を映像信号に変換する変換手段
と、前記映像信号から高周波成分を抽出する抽出手段
と、前記変倍レンズ群の移動時に、前記抽出された映像
信号の高周波成分に所定の変化量が得られるように前記
調節レンズ群の標準移動速度を補正するための補正速度
を算出し、この補正速度に基づき前記調節レンズ群の標
準移動速度を変更する速度補正手段と、被写界深度に応
じて前記速度補正手段に前記補正速度の変更を禁止する
ことを指示する補正速度変更禁止手段とを備えることを
特徴とする。
【0044】請求項2記載の発明は、請求項1記載のカ
メラにおいて、前記補正速度更禁止手段は、前記変倍レ
ンズ群の移動による画角変更に伴い前記被写界深度が浅
くなるときに、前記補正速度の変更を禁止することを特
徴とする。
【0045】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載のカメラにおいて、前記速度補正手段は、前
記映像信号の高周波成分の増減に応じて設定されている
補正量を格納する記憶手段を含み、前記変倍レンズ群の
移動時に、前記映像信号の高周波成分が増減するように
前記記憶手段から対応する補正量を読み出し、この補正
量に基づき前記補正速度を算出し、前記補正速度を前記
調節レンズ群の標準移動速度に加算することによって前
記標準移動速度を変更し、前記補正速度変更禁止手段
は、前記補正量の変更禁止を前記補正速度の変更禁止と
して指示することを特徴とする。
【0046】請求項4記載の発明は、変倍動作を行う変
倍レンズ群および前記変倍レンズ群の移動に伴い変化す
る合焦位置を調節する調節レンズ群が設けられているズ
ームレンズと、前記変倍レンズ群の移動に対する前記調
節レンズ群の標準移動速度を算出する標準速度演算手段
と、前記ズームレンズを介して捕らえられた被写体の光
学像の映像信号から焦点状態に応じた信号成分を抽出す
る抽出手段と、前記変倍レンズ群の移動時に、前記抽出
された信号成分レベルが増減するように前記調節レンズ
群の標準移動速度を補正量に基づき補正する第1の補正
手段と、前記抽出された信号成分レベルに所定の変化量
が得られるように前記第1の補正手段による補正量を変
更する第2の補正手段と、前記変倍レンズ群による変倍
動作時に前記第2の補正手段による補正量の変更を制御
する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0047】請求項5記載の発明は、請求項4記載のカ
メラにおいて、前記制御手段は、前記変倍動作による画
角変化に伴い被写界深度が浅い方向に変位したとき、前
記第2の補正手段による前記補正量の変更を禁止するこ
とを特徴とする。
【0048】請求項6記載の発明は、請求項4記載のカ
メラにおいて、前記制御手段は、前記変倍動作による画
角変化に伴い被写界深度が深い方向に変位したとき、前
記第2の補正手段による前記補正量の変更を許可するこ
とを特徴とする。
【0049】請求項7記載の発明は、請求項4記載のカ
メラにおいて、前記補正量は、絞り値に応じて決定され
ていることを特徴とする。
【0050】
【作用】請求項1記載のカメラでは、標準速度演算手段
で変倍レンズ群の移動に対する調節レンズ群の標準移動
速度を算出し、変換手段でズームレンズを介して捕らえ
られた被写体の光学像を映像信号に変換し、抽出手段で
映像信号から高周波成分を抽出し、速度補正手段で変倍
レンズ群の移動時に、抽出された映像信号の高周波成分
に所定の変化量が得られるように調節レンズ群の標準移
動速度を補正するための補正速度を算出し、この補正速
度に基づき調節レンズ群の標準移動速度を変更し、補正
速度変更禁止手段で被写界深度に応じて前記速度補正手
段に前記補正速度の変更を禁止することを指示する。
【0051】請求項2記載のカメラでは、補正速度更禁
止手段で、変倍レンズ群の移動による画角変更に伴い被
写界深度が浅くなるときに、補正速度の変更を禁止する
ことを特徴とする。
【0052】請求項3記載のカメラでは、映像信号の高
周波成分の増減に応じて設定されている補正量を格納す
る記憶手段が設けられている速度補正手段で、変倍レン
ズ群の移動時に、映像信号の高周波成分が増減するよう
に記憶手段から対応する補正量を読み出し、この補正量
に基づき補正速度を算出し、補正速度を前記調節レンズ
群の標準移動速度に加算することによって前記標準移動
速度を変更し、補正速度変更禁止手段で、補正量の変更
禁止を補正速度の変更禁止として指示する。
【0053】請求項4記載のカメラでは、標準速度演算
手段で変倍レンズ群の移動に対する調節レンズ群の標準
移動速度を算出し、抽出手段でズームレンズを介して捕
らえられた被写体の光学像の映像信号から焦点状態に応
じた信号成分を抽出し、第1の補正手段で変倍レンズ群
の移動時に、抽出された信号成分レベルが増減するよう
に調節レンズ群の標準移動速度を補正量に基づき補正
し、第2の補正手段で抽出された信号成分レベルに所定
の変化量が得られるように第1の補正手段による補正量
を変更し、制御手段で変倍レンズ群による変倍動作時に
前記第2の補正手段による補正量の変更を制御する。
【0054】請求項5記載のカメラでは、制御手段で、
変倍動作による画角変化に伴い被写界深度が浅い方向に
変位したとき、第2の補正手段による補正量の変更を禁
止する。
【0055】請求項6記載のカメラでは、制御手段で、
変倍動作による画角変化に伴い被写界深度が深い方向に
変位したとき、第2の補正手段による補正量の変更を許
可する。
【0056】請求項7記載のカメラでは、補正量が絞り
値に応じて決定されている。
【0057】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図を参照し
ながら説明する。
【0058】図1は本発明のカメラの一実施例の構成を
示すブロック図である。
【0059】本実施例におけるカメラは、図1に示すよ
うに、第1の焦点距離範囲内で焦点距離が調節されかつ
倍率が1倍から12倍までに変更されるズームレンズ1
00を備える。ズームレンズ100は、図1に示すよう
に、筐体に固定されている第1のレンズ群101を有す
る。第1のレンズ群101の後方には、変倍を行うため
の第2のレンズ群(以下、変倍レンズという)102が
配置され、変倍レンズ102は第1のレンズ群101の
光軸と一致する光軸を有する。
【0060】変倍レンズ102は変倍レンズモータ11
8で変倍レンズ102の光軸と平行に移動され、この移
動によって変倍が行われる。変倍レンズモータ118は
ステッピングモータからなる。
【0061】変倍レンズ102の後方には、光量を調節
するための絞り103が配置されている。絞り103の
後方には、筐体に固定されている第3のレンズ群104
が配置されている。第3のレンズ群104は、変倍レン
ズ102の光軸に一致する光軸を有する。
【0062】第3のレンズ群104の後方には、第4の
レンズ群(以下、フォーカスコンペレンズという)10
5が配置され、フォーカスコンペレンズ105は、焦点
調節機能と、変倍による焦点面の移動を補正する、いわ
ゆるコンペ機能とを有する。フォーカスコンペレンズ1
05の光軸は、第3のレンズ群104の光軸に一致す
る。
【0063】フォーカスコンペレンズ105はフォーカ
スコンペレンズモータ120でフォーカスコンペレンズ
105の光軸に平行に移動され、この移動によって焦点
調節機能およびコンペ機能が実行される。フォーカスコ
ンペレンズモータ120はステッピングモータからな
る。
【0064】ズームレンズ100の後方、すなわちフォ
ーカスコンペレンズ105の後方には、CCD106が
配置されている。CCD106のフォーカスコンペレン
ズ105に対向する面には、被写体の光学画像が結像さ
れる撮像面が設けられている。
【0065】CCD106は、その撮像面に結像された
光学画像を光電変換によって映像信号に変換し、この映
像信号は増幅器107で増幅された後にカメラ信号処理
回路108、AF評価値処理回路114および絞り制御
回路112に与えられる。
【0066】カメラ信号処理回路108は、入力された
映像信号に対し所定の処理を施した後に出力する。カメ
ラ信号処理回路108からの映像信号は、増幅器109
で所定のレベルまで増幅された後に、LCD表示回路1
10に与えられる。LCD表示回路110は、映像信号
に対し所定の処理を施した後にLCD111に出力す
る。LCD111は液晶表示装置からなり、この液晶表
示装置は、映像信号が示す映像とともにキャラクタジェ
ネレータ123からの撮影情報を示すキャラクタを表示
する。
【0067】絞り制御回路112は、入力された映像信
号のレベルに応じて絞り103の開度を制御するための
制御信号を生成する。絞り制御回路112からの制御信
号はIGドライバ113に与えられ、IGドライバ11
3は制御信号に基づきIGメータ113aを駆動する。
IGメータ113aの駆動によって絞り103の開度が
所定の値になるように調整され、光量調節が行われる。
【0068】AF評価値処理回路114は、枠生成回路
116からのゲート信号に基づき測距枠内の映像信号の
高周波成分を抽出し、この抽出された高周波成分に基づ
き焦点合せの度合を示すAF評価信号を生成する。
【0069】AF評価値処理回路114で生成されたA
F評価信号は、AFマイコン115に与えられる。AF
マイコン115は、AF評価信号に基づき変倍レンズ1
02の移動に対する制御信号、フォーカスコンペレンズ
105の移動に対する制御信号、および測距枠の変更を
指示する指示信号を生成する。
【0070】変倍レンズ102の移動に対する制御信号
は変倍レンズドライバ117に与えられ、フォーカスコ
ンペレンズ105の移動に対する制御信号はフォーカス
コンペレンズドライバ119に与えられ、測距枠の変更
を指示する指示信号は枠生成回路116に与えられる。
【0071】変倍ドライバ117は、AFマイコン11
5からの制御信号に基づき変倍レンズモータ118を駆
動し、変倍レンズモータ118の駆動によって変倍レン
ズ102はその光軸方向に移動される。
【0072】フォーカスレンズコンペドライバ119
は、AFマイコン115からの制御信号に基づきフォー
カスコンペレンズモータ120を駆動し、フォーカスコ
ンペレンズモータ120の駆動によってフォーカスコン
ペレンズ105はその光軸方向に移動される。
【0073】AFマイコン115は、相互に通信可能に
システムコントローラ(以下、シスコン)124に接続
されている。シスコン121は、ズームSWユニット1
22から現在設定されているズームレンズ100の焦点
距離情報、AFマイコン115が生成するズーム時のズ
ーム方向、焦点距離などの変倍動作情報などを取り込む
とともに、キャラクタジェネレータ123を制御するこ
とによって、ズーム情報などの撮影情報を生成する。こ
の撮影情報はLCD111に表示される。
【0074】ズームSWユニット122は、ズームレン
ズ100のズーム操作をする操作部材(図示せず)の回
転角度に応じた電圧を前記焦点距離情報として出力す
る。
【0075】シスコン121とAFマイコン115との
間では、前記焦点距離情報、AFマイコン115が生成
するズーム時のズーム方向、焦点距離などの変倍動作情
報などが相互に通信される。
【0076】次に、変倍レンズ102およびフォーカス
コンペレンズ105の駆動方法について説明する。
【0077】まず、AFマイコン115は、プログラム
処理により変倍レンズ102の移動速度およびその方向
に応じた変倍レンズモータ118の回転周波数信号およ
び回転方向を決定し、この回転周波数信号および回転方
向信号を変倍ドライバ117に出力するとともに、駆動
および停止命令信号を出力する。変倍レンズドライバ1
17は、回転方向信号に基づき4相のモータ励磁相の位
相を順回転および逆回転の位相に設定し、かつ回転周波
数信号に基づき4相のモータ励磁相の印加電圧(または
電流)を変化させながら出力することによって、変倍レ
ンズモータ118の回転方向と回転周波数とを制御す
る。この制御によって、変倍レンズモータ118は回転
し、変倍レンズ102が駆動される。
【0078】なお、本実施例では、変倍レンズ102の
駆動について説明しているが、フォーカスコンペレンズ
105も同様な方法で駆動される。
【0079】次に、本実施例におけるカメラの制御動作
について図を参照しながら説明する。図2は図1のカメ
ラの制御動作を示すフローチャートである。
【0080】まず、図2に示すように、初期設定が行わ
れる(ステップ201)。この初期設定では、AFマイ
コン115内のRAM、各種ポートに対する処理を行
う。
【0081】次いで、シスコン121との通信処理ルー
チンが行われる(ステップ202)。この通信処理ルー
チンでは、AFマイコン115とシスコン121との間
でズームSWユニット125からの焦点距離情報、AF
マイコン115が生成するズーム時のズーム方向、焦点
距離などの変倍動作情報などが相互に通信される。シス
コン121は、各情報に基づきキャラクタジェネレータ
123を制御し、各情報を示すキャラクタはLCD11
1に表示される。
【0082】通信処理ルーチンの実行後、鮮鋭度信号処
理ルーチンが行われる(ステップS203)。鮮鋭度信
号処理ルーチンでは、AF評価信号として映像信号の高
周波成分を抽出した鮮鋭度信号を取り込み、現在の鮮鋭
度信号を鮮鋭度信号0、1垂直期間前の信号を鮮鋭度信
号1、2垂直期間前の信号を鮮鋭度信号2、…としてい
る。また、同時に絞り103の絞り段階値が絞り値とし
て記憶される。なお、絞り値0は開放を示し、絞るに伴
い絞り値が増加し、小絞り状態では、絞り値を10とし
ている。
【0083】次いで、AF処理ルーチンが行われる(ス
テップ204)。このAF処理ルーチンでは、AF評価
信号に対する加工、AF評価信号の変化に基づき自動焦
点調節を行う。
【0084】次いで、ズーム処理ルーチンが行われる
(ステップ205)。このズーム処理ルーチンでは、変
倍動作時において、合焦を維持するためのコンペ動作を
行う。このコンペ動作を実行するためのフォーカスコン
ペレンズ105の駆動方向および駆動速度が算出され
る。これについては後に詳細に述べる。
【0085】ズーム処理ルーチンの実行後、駆動方向、
速度選択ルーチンが行われる(ステップS206)。駆
動方向、速度選択ルーチンでは、AFモード(自動焦点
調節モード)、変倍動作などの各モードに応じて、ステ
ップS204およびステップS205で算出された変倍
レンズ102の駆動方向、駆動速度、フォーカスコンペ
レンズ105の駆動方向、駆動速度の内から使用駆動方
向および駆動速度を選択する。
【0086】次いで、フォーカスコンペレンズモータ1
20および変倍レンズモータ118駆動制御が実行され
る(ステップ207)。この駆動制御では、上述の選択
された変倍レンズ102の駆動方向、駆動速度およびフ
ォーカスコンペレンズ105の駆動方向、駆動速度に応
じて、変倍レンズドライバ117に対する制御信号、フ
ォーカスコンペレンズドライバ119に対する制御信号
をそれぞれ生成し、各変倍レンズ102、フォーカスコ
ンペレンズ105の駆動および停止を制御する。
【0087】モータ駆動制御の終了後、再びステップS
202からの処理が実行される。なお、上述の一連の処
理は垂直同期期間に同期させながら実行される。
【0088】次に、上述したズーム処理ルーチンについ
て図3を参照しながら詳細に説明する。図3は図1のカ
メラにおけるズーム処理ルーチンを示すフローチャート
である。
【0089】各レンズカウンタのリセット動作はAFマ
イコン115で処理される。
【0090】まず、図3に示すように、各種のパラメー
タの初期化が行われる(ステップS301)。この初期
化時、変倍レンズモータ118の駆動速度が設定される
とともに、ワイド側からテレ側へのズーム動作時のジグ
ザクの切換動作を行うことを示す反転フラグが「0」に
設定される。
【0091】初期化後、フォーカスコンペレンズ105
の軌跡追従時における標準速度Vf0が算出される(ステ
ップS302)。この標準速度Vf0の算出処理では、変
倍レンズ102の現在位置と、フォーカスコンペレンズ
105の現在位置と、マイコン115に記憶されている
代表軌跡データとから、(1)式から追従目標位置p
(n+1)を算出し、このp(n+1)を用いて標準速
度Vf0を算出する。変倍レンズ102位置が記憶されて
いる代表軌跡上に位置しないとき、(1),(2),
(3)式により、追従目標位置が算出される。
【0092】次いで、シスコン121との相互通信から
得られたズームSWユニット122の操作状態情報に基
づきズーム動作中であるか否かの判定が行われる(ステ
ップS303)。ズーム動作中でないとき、現在の絞り
値が絞り値「0」として記憶される(ステップS30
4)。
【0093】絞り値の記憶後、鮮鋭度信号処理ルーチン
(図2に示すステップS203)で取り込まれた鮮鋭度
信号レベルの現在値「鮮鋭度信号0」から所定の定数α
を減算した値がTH1として算出され、処理が駆動方
向、速度選択ルーチン(図2に示すステップ206)に
移行する。よって、フォーカスコンペレンズ105の移
動速度変更基準となるTH1(図9に示す直線602が
示す値)はズーム動作開始前に決定されることになる。
【0094】ズーム動作中であるとの判定が行われると
(ステップS303)、ズーム動作中の現在の絞り値が
絞り値「0」より小さいか否かの判定が行われる(ステ
ップS306)。
【0095】現在の絞り値が絞り値「0」より小さいと
き、現在の絞り値に基づきフォーカスコンペレンズ10
5の標準移動速度に対する補正速度で規定される補正量
のパラメタとなる補正角度γが読み込まれ(ステップS
307)、現在の絞り値が絞り値「0」以上であると
き、絞り値「0」に対応する補正角度γが読み込まれる
(ステップS308)。補正角度γの読み込み後、補正
速度Vf+,Vf-が算出される(ステップS309)。
【0096】次いで、ズーム方向がワイド側からテレ側
に向かう方向であるか否かの判定が行われる(ステップ
S310)。ズーム方向がワイド側からテレ側に向かう
方向でないとき、各補正速度はVf+=0、Vf-=0と設
定される(ステップS311)。ズーム方向がワイド側
からテレ側に向かう方向であるとき、現在の鮮鋭度信号
レベル「鮮鋭度信号0」がTH1より小さいか否かの判
定が行われる(ステップS312)。現在の鮮鋭度信号
レベル「鮮鋭度信号0」がTH1より小さいとき、反転
フラグが「1」に設定される(ステップS313)。
【0097】反転フラグを「1」に設定後、各補正速度
を「0」に設定後、または現在の鮮鋭度信号レベル「鮮
鋭度信号0」がTH1以上であるとき(ステップS31
2)、反転フラグが「1」であるか否かの判定が行われ
る(ステップS314)。
【0098】反転フラグが「1」であるとき、補正フラ
グが「1」であるか否かの判定が行われる(ステップS
315)。補正フラグとは、軌跡追従状態が正方向に補
正をかけた状態(補正フラグ=1)、または負方向の補
正状態(補正フラグ=0)を示すフラグである。
【0099】補正フラグが「1」であるとき、補正フラ
グが「0」とされ、(4)式からフォーカスコンペレン
ズ105の移動速度Vf(=Vf0+Vf-(ただし、Vf-
≦0))が求められる(ステップS317)。補正フラ
グが「0」であるとき、補正フラグが「1」とされ、
(5)式からフォーカスコンペレンズ105の移動速度
Vf(=Vf0+Vf+(ただし、Vf+≧0))が求められ
る(ステップS317)。
【0100】反転フラグが「1」でないとき(ステップ
S314)、補正フラグが「1」であるか否かの判定が
行われる(ステップS316)。補正フラグが「1」で
あるとき、ステップS318の処理が実行され、補正フ
ラグが「0」であるとき、ステップS317の処理が実
行される。
【0101】ファーカスコンペレンズ105の移動速度
Vfの算出後、移動速度Vfが正か負かによって、フォー
カスコンペレンズ105の移動方向が至近方向、無限方
向のいずれかに設定される(ステップS319)。
【0102】次に、上述の補正角度、補正速度Vf+,V
f-の算出方法について図4を参照しながら説明する。図
4はフォーカスコンペレンズの移動速度の補正に用いら
れる補正角度に応じて補正速度Vf+,Vf-の算出方法を
説明するための図である。図4(a)において、横軸は
変倍レンズ位置を示し、縦軸はフォーカスコンペレンズ
位置を示し、曲線604は追従軌跡を示す曲線である。
【0103】変倍102位置がxだけ変化するとき、フ
ォーカスコンペレンズ105位置がy変化するフォーカ
スコンペレンズ105の標準移動速度がVf0であり、変
倍レンズ102位置がx変化するとき、フォーカスコン
ペレンズ105位置が変位yを基準としてn,またはm
だけ変化するフォーカスコンペレンズ105の速度が求
めたい補正速度Vf+,Vf-である。
【0104】なお、変位yよりさらに至近側に駆動する
速度(=Vf0+Vf+)の方向ベクトル901と、変位y
より無限側に駆動する速度(=Vf0+Vf-)の方向ベク
トル902とから、標準移動速度Vf0の方向ベクトル9
03に対し、等しい角度γだけ離れた方向ベクトルを持
つように、n,mが決定される。
【0105】まず、n,mの求め方について説明する。
図9(a)を参照するに、次の関係式が得られる。
【0106】
【数6】 tanθ=y/x tan(θ−γ)=(y−m)/x tan(θ+γ)=(y+n)/x …(6)
【0107】
【数7】 tan(θ±γ)=(tanθ+tanγ)/(1±tanθtanγ) …(7) (6),(7)式より、
【0108】
【数8】 m=(x2+y2)/(x/k+y) …(8)
【0109】
【数9】 n=(x2+y2)/(x/k−y) ただし、tanγ=k …(9) となり、n,mが求められる。
【0110】上述の式に用いられているγの大きさは、
図9(b)に示すように、被写界深度の深さを示す絞り
値に応じて変えられ、γはテーブルデータとしてAFマ
イコン115のメモリに格納されている。例えば、絞り
が開放状態であるときにγは1倍に、絞りが3段絞られ
ているときにγは2倍に、小絞りが状態であるときにγ
は20倍に変えられる。
【0111】なお、本実施例では、被写界深度の深さに
より補正角度γの値を変化させているが、これに代え
て、軌跡の傾き、または焦点距離などに応じて変化させ
ることもできる。このようにすることによって、より細
やかで高精度、かつ種々の撮影条件に対し、最適な制御
を行うことができる。
【0112】よって、フォーカスコンペレンズ105の
駆動状態に応じて変化する鮮鋭度信号レベルの増減周期
を、所定のフォーカスコンペレンズ105位置変化量に
対し一定に保つことができ、ズーム動作中に追従対象と
なる軌跡を見逃す可能性を低減することができ、自然で
ボケのないズーム動作を行うことができる。
【0113】次に、n,mが求められると、AFマイコ
ン115のメモリに、γに対応するkがテーブルデータ
として記憶され、このkを必要に応じて読み出すことに
よって、(8),(9)式に基づく演算が実行される。
これらのデータがテーブル形式で記憶されているから、
マイコンによる制御に好適でかつ細部に亘りデータを得
ることができる。
【0114】具体的には、変倍レンズ102位置が単位
時間当りx変化すると仮定すると、変倍レンズ102の
速度をx、フォーカスコンペレンズ105標準移動速度
Vf0をy、補正速度Vf+をn、補正速度Vf-をmとする
ことができ、(8),(9)式から各補正速度Vf+,V
f-が得られる。
【0115】以上により、ズーム動作途中で急激に被写
界深度が浅くなることによってフォーカスコンペレンズ
105位置が合焦可能軌跡からかけ離れているとき、ズ
ーム動作時に被写界深度が浅くなるような被写体に対し
補正角度γの変更が禁止されるから、被写界深度が浅く
った直後の補正動作で真の合焦可能軌跡を追従すること
ができる、すなわち、ズーム動作に伴い被写界深度が浅
くなるような被写体に対し、合焦を保持しながらズーム
動作を行うことができる。
【0116】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3記載のカメラに
よれば、変倍レンズ群の移動時に、抽出された映像信号
の高周波成分に所定の変化量が得られるように調節レン
ズ群の標準移動速度を補正するための補正速度を算出
し、この補正速度に基づき調節レンズ群の標準移動速度
を変更し、被写界深度に応じて補正速度の変更を禁止す
ることを指示するから、ズーム動作に伴い被写界深度が
浅くなるような被写体に対し、合焦を保持しながらズー
ム動作を行うことができる。
【0117】請求項4ないし請求項7記載のカメラによ
れば、変倍レンズ群の移動時に、抽出された信号成分レ
ベルが増減するように調節レンズ群の標準移動速度を補
正量に基づき補正し、抽出された信号成分レベルに所定
の変化量が得られるように補正量を変更し、変倍レンズ
群による変倍動作時に補正量の変更を制御するから、ズ
ーム動作に伴い被写界深度が浅くなるような被写体に対
し、合焦を保持しながらズーム動作を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のカメラの一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1のカメラの制御動作を示すフローチャート
である。
【図3】図1のカメラにおけるズーム処理ルーチンを示
すフローチャートである。
【図4】フォーカスコンペレンズの移動速度の補正に用
いられる補正角度に応じて補正速度Vf+,Vf-の算出方
法を説明するための図である。
【図5】従来のカメラに搭載されているズームレンズを
示す構成図である。
【図6】図5のズームレンズにおける被写体距離に対す
る焦点距離(変倍レンズ位置)とフォーカスコンペレン
ズ位置との関係を示す図である。
【図7】図6に示す曲線から抜き出された曲線の一部を
示す図である。
【図8】変倍レンズの停止位置が記憶手段に記憶されて
いる代表軌跡が描く曲線上にないときに変倍レンズの位
置を算出するための内挿方法を説明するための図であ
る。
【図9】変倍レンズがワイド側からテレ側に向けて移動
するときに収束点にいたフォーカスコンペレンズを合焦
可能な代表軌跡に沿って移動させるための軌跡追従方法
を説明するための図である。
【符号の説明】
100 ズームレンズ 102 変倍レンズ 103 絞り 105 フォーカスコンペレンズ 106 CCD 111 LCD 112 絞り制御回路 115 AFマイコン 117 変倍レンズドライバ 118 変倍レンズモータ 119 フォーカスコンペレンズドライバ 120 フォーカスコンペレンズモータ 121 シスコン 122 ズームSWユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/34 5/00 E H04N 5/232 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変倍動作を行う変倍レンズ群および前記
    変倍レンズ群の移動に伴い変化する合焦位置を調節する
    調節レンズ群が設けられているズームレンズと、前記変
    倍レンズ群の移動に対する前記調節レンズ群の標準移動
    速度を算出する標準速度演算手段と、前記ズームレンズ
    を介して捕らえられた被写体の光学像を映像信号に変換
    する変換手段と、前記映像信号から高周波成分を抽出す
    る抽出手段と、前記変倍レンズ群の移動時に、前記抽出
    された映像信号の高周波成分に所定の変化量が得られる
    ように前記調節レンズ群の標準移動速度を補正するため
    の補正速度を算出し、この補正速度に基づき前記調節レ
    ンズ群の標準移動速度を変更する速度補正手段と、被写
    界深度に応じて前記速度補正手段に前記補正速度の変更
    を禁止することを指示する補正速度変更禁止手段とを備
    えることを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記補正速度更禁止手段は、前記変倍レ
    ンズ群の移動による画角変更に伴い前記被写界深度が浅
    くなるときに、前記補正速度の変更を禁止することを特
    徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記速度補正手段は、前記映像信号の高
    周波成分の増減に応じて設定されている補正量を格納す
    る記憶手段を含み、前記変倍レンズ群の移動時に、前記
    映像信号の高周波成分が増減するように前記記憶手段か
    ら対応する補正量を読み出し、この補正量に基づき前記
    補正速度を算出し、前記補正速度を前記調節レンズ群の
    標準移動速度に加算することによって前記標準移動速度
    を変更し、前記補正速度変更禁止手段は、前記補正量の
    変更禁止を前記補正速度の変更禁止として指示すること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 変倍動作を行う変倍レンズ群および前記
    変倍レンズ群の移動に伴い変化する合焦位置を調節する
    調節レンズ群が設けられているズームレンズと、前記変
    倍レンズ群の移動に対する前記調節レンズ群の標準移動
    速度を算出する標準速度演算手段と、前記ズームレンズ
    を介して捕らえられた被写体の光学像の映像信号から焦
    点状態に応じた信号成分を抽出する抽出手段と、前記変
    倍レンズ群の移動時に、前記抽出された信号成分レベル
    が増減するように前記調節レンズ群の標準移動速度を補
    正量に基づき補正する第1の補正手段と、前記抽出され
    た信号成分レベルに所定の変化量が得られるように前記
    第1の補正手段による補正量を変更する第2の補正手段
    と、前記変倍レンズ群による変倍動作時に前記第2の補
    正手段による補正量の変更を制御する制御手段とを備え
    ることを特徴とするカメラ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記変倍動作による画
    角変化に伴い被写界深度が浅い方向に変位したとき、前
    記第2の補正手段による前記補正量の変更を禁止するこ
    とを特徴とする請求項4記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記変倍動作による画
    角変化に伴い被写界深度が深い方向に変位したとき、前
    記第2の補正手段による前記補正量の変更を許可するこ
    とを特徴とする請求項4記載のカメラ。
  7. 【請求項7】 前記補正量は、絞り値に応じて決定され
    ていることを特徴とする請求項4記載のカメラ。
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