JPH07287736A - 物品識別システム - Google Patents

物品識別システム

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JPH07287736A
JPH07287736A JP6104876A JP10487694A JPH07287736A JP H07287736 A JPH07287736 A JP H07287736A JP 6104876 A JP6104876 A JP 6104876A JP 10487694 A JP10487694 A JP 10487694A JP H07287736 A JPH07287736 A JP H07287736A
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健司 若松
Hiroshi Tomiyasu
寛 冨安
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NTT Data Corp
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N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Communications Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 錠剤の特徴抽出を人間の目視によらずに行え
るようにすることによって、錠剤の銘柄識別を確実に行
うことが可能な錠剤識別システムを提供する。 【構成】 カメラ1により錠剤をカラー撮影し、その画
像をグレイ画像に変換し、更に画像内の錠剤領域を一定
の位置と方向に補正し、その画像から特徴ベクトルを抽
出する。この特徴ベクトルとしては、画像の濃淡値ベク
トルを用いる。この特徴ベクトルと辞書ファイル108
に格納されている各参照ベクトルとの間の距離を夫々計
算し、距離が最も近い参照ベクトルに対応する錠剤の銘
柄を正解として出力する。位置及び方向の補正では、動
的2値化処理法を用いて、錠剤のグレー画像を分割した
各小領域毎にコントラスト評価値に対する閾値を決定
し、この閾値を用いて各小領域を2値化することによ
り、錠剤表面に記された識別コードの領域を抽出し、こ
の識別コード領域を用いて錠剤の方向を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理・識別技術を
用いて、物品の識別を行う物品識別システムに関わり、
特に、入力された医薬品の錠剤やカプセル剤(以下、単
に錠剤という)の銘柄を識別するのに好適な物品識別シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、国内では約6000種類の錠剤が
販売されており、それに伴って多くの錠剤を扱う総合病
院では、上記の錠剤に対する鑑別の依頼が患者から寄せ
られている。それは、「以前通っていた病院でもらった
薬と現在もらっている薬を同時に服用しても大丈夫か
?」という不安から起こるものである。
【0003】この鑑別依頼に対し、現在では薬剤師が鑑
別対象としての錠剤の表面に記載されている識別コード
を読み取り、また錠剤の色や形を参考にしてその銘柄を
識別し、識別した銘柄をもとに薬品集等を検索して、患
者にその薬効や副作用に関する情報を提供している。
【0004】大きな病院になるとこの鑑別業務は1日に
50件も発生し、錠剤の目視による銘柄の識別は、薬剤
師にとって非常に大きな負担となる。錠剤の銘柄識別の
問題点については、例えば、「北澤式文:医薬品の識別
の現状と問題点、月刊薬事vol.31、pp.23ー
25、1989」において論じられている。
【0005】そのため、鑑別業務における薬剤師の負担
の軽減を指向した対話式の簡易なコンピュータシステム
が実験的に運用されてきた。これらは、錠剤の特徴を薬
剤師が目視で抽出し、その特徴をキーワードにして、予
め上記システムに登録されている錠剤の銘柄中から候補
となる錠剤の銘柄を検索し、その検索結果を表示部に表
示するように構成されている。このコンピュータシステ
ムの詳細については、例えば、「石島正之;言語表現に
よる識別選定に関する一考察、第11回医療情報学連合
大会論文集、pp.587ー588、1991」におい
て論じられている。
【0006】これらのコンピュータシステムを用いるこ
とで、鑑別業務における薬剤師の負担は軽減され、医療
の高品質化を図ることが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記鑑別業務のコンピ
ュータシステムにおいては、薬剤師が目視で錠剤の特徴
を抽出する必要がある。しかし最近では人が飲み易い錠
剤を提供するという観点から、円形・白色・識別コード
は刻印という錠剤が圧倒的に多い。また識別コードの記
載のない錠剤もある。
【0008】これらのことから目視による特徴の抽出も
困難になっている。
【0009】従って本発明の目的は、錠剤の特徴抽出を
人間の目視によらずに行えるようにすることによって、
錠剤の銘柄識別を確実に行うことが可能な物品識別シス
テムを提供することにある。
【0010】また、より一般化された本発明の目的は、
物品の識別検査を画像処理・識別技術を用いて自動的且
つ正確に行えるようにすることにある。
【0011】更に、本発明の別の目的は、識別対象物品
が供給された時の姿勢や位置にかかわらず、正確な識別
が行なえるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る物品識別シ
ステムは、物品の画像を入力する画像入力手段と、入力
された画像内の物品領域を一定の位置及び方向に補正す
る位置・向き補正手段と、位置及び方向の補正された画
像から、識別辞書の作成または識別に用いるための特徴
ベクトルを抽出する特徴抽出手段とを備える。
【0013】ここで、物品領域の位置及び方向を補正す
る際には、位置と方向の少なくとも一方の補正におい
て、物品領域内に存在する所定の印の領域が利用され
る。例えば、好適な実施例では、錠剤を撮影した画像内
で錠剤領域の方向を補正するために、錠剤表面に存在す
る識別コードの領域が利用される。即ち、識別コード領
域が一定方向を向くように錠剤領域の方向補正を行う。
【0014】上記所定領域を位置又は方向の補正に利用
する際には、所定印領域を物品領域内から抽出する必要
があるが、その抽出処理では動的2値化処理法を用いる
ことができる。動的2値化処理法とは、対象となる画像
を複数の小領域に分割し、この小領域毎に2値化の閾値
を設定して2値化を行う処理法である。
【0015】上記動的2値化処理法を用いて物品領域内
から所定印領域を抽出する際には、コントラスト評価値
を用いることができる。コントラスト評価値とは、画像
内の各場所のコントラストの程度を表した数値である。
【0016】更に、上記コントラスト評価値を用いて所
定印領域を抽出するための閾値を設定する際には、コン
トラスト評価値の出現頻度に基づくゼロ点法を用いるこ
とができる。ゼロ点法とはこの明細書で独自に用いる用
語であるが、例えば、コントラスト評価値に対する場合
であれば、そのコントラスト評価値の出現頻度を小さい
方からスキャンして、出現頻度が最初にゼロ点となった
点のコントラスト評価値を閾値として設定するような方
法である。
【0017】
【作用】本発明においては、カメラ等で物品(例えば、
錠剤)を撮影した画像がシステムに入力される。する
と、まず、画像内での物品領域が一定の位置と方向とに
補正され、次いで、補正後の画像から、識別辞書作成や
識別に用いる物品の特徴ベクトルが抽出される。
【0018】上記のような処理を行うことにより、物品
の識別検査を人の目視によらず、自動的に行うことが可
能になる。しかも、画像内での物品の位置・向きが常に
一定に補正されるため、画像撮影の際にカメラに対する
錠剤の厳密な位置・向きの調整が不要になる。
【0019】ここで、物品の位置補正又は方向補正にお
いては、物品内の所定の印が利用されるため、物品の外
形形状に様々な種類があっても、その外形形状毎に異な
る補正処理を用意しなくても、1種類の共通の処理アル
ゴリズムで或る程度の物品種類に対して対応できる。
【0020】例えば、好適な実施例では、錠剤の方向補
正を行うために錠剤表面の識別コードを利用している。
錠剤には様々な外形形状が存在するが、一般的には、い
ずれの錠剤もその中央部に識別コードの文字列が記され
ている。従って、その識別コードを頼りに方向を決めれ
ば、大体どのような錠剤も方向補正が可能である。この
ように、錠剤以外の物品でも、画像的な特徴をもつ何ら
かの印を利用することにより、その物品の位置や方向を
共通の処理アルゴリズムで補正することができる。
【0021】上記所定印を物品領域から抽出する際に動
的2値化処理法を用いると、印以外の余計な領域を除去
して印だけを巧く抽出することが容易になる。特に、物
品の表面が平面でなく曲面である場合や、物品表面が異
なる色やトーンで彩色されている場合には、表面自体の
濃淡が場所によって相違するため、そのような表面から
印だけを抽出するには、動的2値化処理法によって場所
の異なる小領域毎に固有の2値化閾値を設定することが
有効となる。
【0022】また、上記所定印を抽出する際にコントラ
スト評価値を用いると、肉眼で識別し易い種類の印を抽
出することが容易となる。即ち、人間が物を見てその形
状や模様を把握する場合、その把握に最も寄与する一つ
の画像的要素はコントラストである。そのため、コント
ラスト評価値を画像処理に用いれば、人間がその物品を
見て把握するであろう物品の構成要素を巧く抽出するこ
とが容易になる。その結果、特に人間が意図的に印を記
すような物品(例えば、識別コードを記した錠剤)から
その印を抽出しようとする場合には、その印は肉眼で把
握し易いように物品表面に対して大きいコントラストを
有している筈であるから、そうした印の抽出が良好に行
えるようになる。
【0023】更に、上記所定印の抽出のための閾値設定
において、コントラスト評価の出現頻度に基づくゼロ点
法を用いた場合には、特に、錠剤のように印以外の表面
領域のコントラストが、印の領域に比較して極めて小さ
い物品については、印の抽出が一層容易となる。錠剤以
外の物品でも、表面の凹凸が格別に激しいとか、トーン
の大きく異なる複数の色彩で細かく塗り分けられている
といった事情がなければ(多くの物品はそうであろ
う)、ゼロ点法の適用により良好な結果が期待できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例に係る錠剤識別
システムの機能構成を示す。
【0026】この錠剤識別システムは、NTSCテレビ
カメラ1を外部機器として備えたコンピュータ100上
で動作する。コンピュータ100は、画像入力部101
を始め、逆γ補正部102、RGBグレイ変換部10
3、位置・向き補正部104、特徴抽出部105、学習
部106、識別部107及び辞書ファイル108を備え
る。
【0027】本システムの動作は大きく学習フェーズと
識別フェーズに分けることができる。
【0028】以下、(A)学習フェーズと(B)識別フ
ェーズとに分けて、各部の機能及び動作を述べる。
【0029】(A)学習フェーズ 本システムは、その運用に入る前の初期化または準備と
して、まず学習フェーズを経てなければならない。学習
フェーズにおいては、識別対象となる錠剤の各銘柄につ
いて、複数個の錠剤サンプル(以下、学習サンプルとい
う)が入力され、これに基づいて各銘柄の参照ベクトル
が計算され、辞書ファイル108として保存される。
【0030】まず、画像入力部101が、NTSCテレ
ビカメラ1で無地の黒い背景に設置した錠剤を撮影した
カラーアナログ画像を入力し、これをRGBディジタル
画像に変換する。
【0031】次に、逆γ補正部102が、上記RGBデ
ィジタル画像について、RGBの各プレーンに施された
γ補正の影響を取り除き、カメラ1の入出力特性が実質
的に線形となるように、逆γ補正を行う。この時、γの
値として例えば2.2を用いる。これは、NTSCテレ
ビカメラ1は通常、γ=2.2のγ補正を撮影画像に施
すよう構成されているからである。この逆γ補正を行う
ことにより画像中の錠剤領域と背景領域とのコントラス
トが大きくなり、以後の処理を有効に行うことができ
る。
【0032】次に、RGBグレイ変換部103が、RG
B成分の中のG成分の濃淡値をそのまま用いて、RGB
画像を濃淡成分のみのグレイ画像に変換する。ここでG
成分を用いる理由は、一般にテレビカメラにおいて、G
成分は他の2つの成分に比べてダイナミックレンジが広
いため、圧倒的に白色の多い錠剤において、微妙な白色
の違いを濃淡に反映することができると考えられるから
である。なお、RGB画像からグレイ画像に変換するこ
とで、以下の処理量を3分の1に削減することができ
る。
【0033】次に、位置・向き補正部104が、画像中
の錠剤の位置と向きを、同一銘柄であれば常に同一の位
置及び方向となるような処理を行う。図2は、この位置
・向き補正の詳細な処理フローを示す。
【0034】図2に示すように、まず、グレイ画像に対
し、所定の閾値を用いて画像全体の2値化処理を行い、
錠剤の領域のみを抽出する(ステップ201)。この
時、2値化の閾値を選択する手法として、例えば、判別
基準に基づく大津氏の方法を用いる。この手法は、背景
領域と錠剤領域の2領域に明確に領域分割できるような
画像に対して非常に有効な手法である。詳細について
は、「大津展之:判別及び最小2乗基準に基づく自動閾
値選定法、電子通信学会論文誌vol.J63ーDN
o.4、pp.349ー356、1980」において論
じられている。
【0035】次に、2値化画像中の錠剤領域の重心を求
め、重心を画像中心に移動する(ステップ202)。続
いて、錠剤領域内において、上記とは別の閾値を用いて
グレイ画像を2値化することにより、錠剤表面に印刷又
は印刻された識別番号コードの領域を抽出する(ステッ
プ203)。この時の2値化の手法には、動的2値化処
理法を用いる。動的2値化処理法とは、2値化の対象と
なる濃淡画像を複数の小さな方形領域(方形でなくても
よい)に分割し、各方形領域毎に2値化閾値を決定する
手法である。この動的2値化処理法は、情景画像中の文
字切出しに有効な手法とされており、濃淡変化のある陰
影を持つ錠剤表面の識別番号コード抽出にも有効である
と考えられる。詳細については、「塩昭夫:情景中文字
の検出のための動的2値化処理法、電子情報通信学会論
文誌vol.J71ーDNo.5、pp.863ー87
3、1988」を参照されたい。
【0036】この動的2値化処理法は、以下のような理
由から、錠剤の識別コード領域の抽出に非常に適してい
る。即ち、錠剤の表面は一般に平面ではなく曲面となっ
ており、識別コードはその曲面に印刷又は印刻されてい
る。このような錠剤表面を撮影した場合、その中央部の
ように高い場所は比較的明るく(階調値が大きく)映
り、周縁部分のような場所は比較的暗く(階調値が小さ
く)映る。このように、錠剤の表面は場所によって異な
る濃淡で映ることになるが、識別コードはこの濃淡の異
なる領域に亘って印刷されていたり、或いは明るい中央
部に印刷されていたりする。このような錠剤表面の画像
に対して、一つの閾値で画像全体を2値化する静的な2
値化処理法を適用すると、識別コードとともに暗い周縁
部も抽出してしまったり、明るい部分にある識別コード
を抽出できなかったりする不具合が生じる。これに対
し、動的2値化処理法によれば、各方形領域毎に適切な
閾値を設定することができるため、識別コード領域だけ
を良好に抽出することが可能となる。
【0037】動的2値化処理法では、各方形領域におい
て、画素毎のコントラスト評価値(コントラストの大小
を示す指標)を求め、コントラスト評価値にする閾値を
2値化の閾値として設定する。この閾値を自動的に設定
するために、この明細書で「ゼロ点法」と呼ぶ手法を用
いる。
【0038】このゼロ点法について説明する。ゼロ点法
では、まず、錠剤領域内の各方形領域において、各画素
のコントラスト評価値を計算し、それらコントラスト評
価値の出現頻度を求める。すると、個々の方形領域につ
いて例えば図3のヒストグラムに示すようなコントラス
ト評価値の出現頻度分布が得られる。
【0039】このような出現頻度分布に基づいて、次
に、識別コードと錠剤表面とを分離するためのコントラ
スト評価値の小さい(コントラストが小さい)方からそ
の出現頻度値をスキャンして行き、出現頻度が最初にゼ
ロとなった点のコントラストの評価値をもって、これを
閾値と決定する。図3の例では、閾値=0.175とな
る。
【0040】このゼロ点法によれば、錠剤領域から識別
コード領域を良好に抽出することができる。その理由は
次の通りである。一般に、錠剤領域の中で、識別コード
領域以外の錠剤の単なる表面の領域(以下、表面領域と
いう)は、識別コード領域に比較して非常に低いコント
ラストをもっている(つまり、コントラスト評価値が非
常に小さい)。そのため、錠剤領域におけるコントラス
ト評価値の出現頻度分布を調べてみると、図3に例示し
たように、コントラスト評価値の非常に小さい範囲に、
表面領域によって形成された一つの大きい分布の山が現
れる。そして、この山から離れたコントラスト評価値の
より大きい範囲に、識別コード領域による比較的間ばら
な分布の凹凸が形成される。従って、ゼロ点法を用いる
と、表面領域による大きな山のエッジが閾値と決定され
るため、この閾値よりコントラスト評価値の大きい範囲
にある識別コード領域だけが良好に抽出できることにな
る。
【0041】以上のようにして識別コード領域を抽出し
た後、次に、抽出した識別コード領域の2次モーメント
を求め(ステップ204)、この2次モーメントが最大
となる方向を画像のX軸と一致するように、アフィン変
換によって画像全体を回転させる(ステップ205)。
【0042】こうして錠剤領域の位置と方向を補正する
ことにより、後述する識別の精度が向上する。錠剤の外
観形状の特徴は、その位置及び方向に依存するからであ
る。
【0043】又、同一の錠剤であれば常に同じ位置及び
方向になるため、撮影する際のテレビカメラ1に対する
錠剤の厳密な位置・向きの調整が不要となる。
【0044】再び図1を参照して、次に、特徴抽出部1
05が、位置・向き補正されたグレイ画像から錠剤の特
徴ベクトルを抽出する処理を行う。図4は、この特徴抽
出の詳細な処理フローを示す。又、図5〜図7は、特徴
抽出の処理を段階を追って説明するための画像例を示
す。
【0045】まず、図5に示すような位置・向き補正さ
れたグレイ画像400から、図6に示すように錠剤領域
の全体又は一部を含む所定サイズの矩形領域500を切
出す(図4、ステップ301)。ここで、矩形領域50
0のサイズは、予め、種々の銘柄の錠剤について特徴抽
出を行ってみた結果に基づき、最も、精度の良い特徴抽
出ができるサイズとして、統計的手法により決定された
ものである。
【0046】次に、図7に示すように、この矩形領域5
00を任意のサイズN×Mの小区画600に分割する
(ステップ302)。ここで、小区画600のサイズN
×Mはコンピュータ100の処理能力に比例して決定さ
れる。
【0047】次に、各小区画600毎に、その全画素の
濃淡値から代表値を算出する(ステプ303)。この代
表値には、例えば中央値を用いる。中央値は、錠剤領域
と背景のように明らかに濃淡値の分布が偏る場合でも、
その分布全体を良く反映することができるからである。
この後、各小区画600の代表値を要素とする濃淡値ベ
クトルを特徴ベクトルとして抽出する(ステップ30
4)。
【0048】学習フェーズでは、識別対象となる錠剤の
種々の銘柄の多数の学習サンプルが本システムに供給さ
れて、各学習サンプルに対して以上の撮影から特徴抽出
までの処理が行われる。
【0049】再び、図1を参照して、学習部106で
は、各銘柄について、その銘柄の多数の学習サンプルか
ら抽出した全濃淡値ベクトルに対して主成分分析を施
し、固有値及び固有ベクトルを得る。そして、固有値に
基づき、寄与率を求め、寄与率の高いほうから数個の主
成分を選択し、上記固有ベクトルを用いて、上記全濃淡
値ベクトルを主成分ベクトルに変換する。このように、
主成分分析の結果に基づき有意な特徴を選択することに
より、特徴ベクトルの次元圧縮が図れ、以後の処理量を
削減することができる。次に、得られた上記主成分ベク
トルを各銘柄毎に平均して参照ベクトルとし、この参照
ベクトルを各銘柄の参照ベクトルとして辞書ファイル1
08に格納する。更に、各銘柄の固有ベクトルも辞書フ
ァイル108に格納される。以下、辞書ファイル108
に格納された全銘柄の参照ベクトルを総称して辞書と呼
ぶ。
【0050】(B)識別フェーズ このフェーズでは、未知の錠剤について、学習フェーズ
で作成された辞書を用いて、いずれの銘柄に近いかの識
別検査が行われる。ここでは、識別対象となる錠剤が本
システムに入力される。
【0051】図1を参照して、まず、入力された錠剤に
ついて、学習フェーズと同様にカメラ撮影が行われ、こ
の画像に対し逆γ補正部102、RGBグレイ変換部1
03、位置・向き補正部104及び特徴抽出部106に
よる一連の画像処理が行われ、濃淡値ベクトルが抽出さ
れる。
【0052】次に、識別部107が、上記学習フェーズ
で得られた固有ベクトルを用いて、濃淡値ベクトルを主
成分ベクトルに変換する。次に、この主成分ベクトルと
各銘柄に対応する参照ベクトルとの間の距離を計算す
る。この時、距離関数にはユークリッド距離、類似度な
どを用いる。一般的な距離関数については、例えば、
「舟久保登:視覚パターンの処理と認識、啓学出版発
行、1990」に記載されている。
【0053】ところで、本実施例では、基本となる特徴
ベクトルとして濃淡値ベクトルを用いるため、距離計算
の処理は、参照画像と識別対象画像とを重ね合わせてそ
の一致の度合いを算出していることに他ならない。この
ような特徴ベクトルは従来のパターン識別システムにお
いてはほとんど用いられることがなかったが、画像情報
を最大限活用できることから、大カテゴリーを処理対象
にする場合には有効である。
【0054】更に、識別部107は、こうして得た距離
の中で最も近い距離を持つ銘柄を正解として出力する。
或いは、距離の近い順から幾つかの銘柄を正解候補とし
て出力し、最終的な正解の選択は薬剤師が行なうように
してもよい。
【0055】以上のように、本実施例の錠剤識別システ
ムでは、人間の目視に頼ることなく錠剤の識別検査を行
うことができる。
【0056】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
異なる態様で実施可能である。例えば、錠剤識別だけで
なく、自動組立てラインにおける選別された部品の識別
などにも本発明は適用できる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、物品の識別を自動的に
行うことが可能である。特に、システムに供給された物
品の姿勢や方向にかかわらず高い識別精度を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る錠剤識別システムの構
成を示すブロック図。
【図2】同実施例における位置・向き補正部の処理を示
すフローチャート。
【図3】錠剤表面領域と識別コード領域とを分離する閾
値の決定に用いるゼロ点法を説明するためのヒストグラ
ム。
【図4】同実施例における特徴抽出部の処理を示すフロ
ーチャート。
【図5】同実施例における位置・向き補正を施した後の
グレイ画像の例を示す図。
【図6】同実施例における図5の画像から切り出された
矩形領域を示す図。
【図7】同実施例における図6の画像を小区画に分けた
状態を示す図。
【符号の説明】
1 NTSCテレビカメラ 100 コンピュータ 101 画像入力部 102 逆γ補正部 103 RGBグレイ変換部 104 位置・向き補正部 105 特徴抽出部 106 学習部 107 識別部 108 辞書ファイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00 7459−5L G06F 15/70 330 P 9061−5L 465

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別対象物品が予め設定された複数のカ
    テゴリーのいずれに属するかを識別する物品識別システ
    ムにおいて、 前記物品の画像を入力する画像入力手段と、 前記入力された画像内の物品領域を一定の位置及び方向
    に補正する位置・向き補正手段と、 前記位置及び方向の補正された画像から、識別辞書の作
    成または識別に用いるための特徴ベクトルを抽出する特
    徴抽出手段と、を備え、 前記位置・向き補正手段が、前記物品領域内に存在する
    所定の印の領域を抽出し、この所定印領域を用いて前記
    物品領域の位置及び方向の少なくとも一方を補正するこ
    とを特徴とする物品識別システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の物品識別システムにおい
    て、 前記位置・向き補正手段が、前記物品領域から前記所定
    印領域を抽出するために、動的2値化処理法を用いるこ
    とを特徴とする物品識別システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の物品識別システムにおい
    て、 前記位置・向き補正手段が、前記動的2値化処理法にお
    いて、前記物品領域内の前記所定印領域と他の領域とを
    分離するために、コントラスト評価値を用いることを特
    徴とする物品識別システム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の物品識別システムにおい
    て、 前記位置・向き補正手段が、前記所定印領域と前記他の
    領域とを分離する閾値を決定するために、前記コントラ
    スト評価値の出現頻度に基づくゼロ点法を用いることを
    特徴とする物品識別システム。
  5. 【請求項5】 識別対象物品が予め設定された複数のカ
    テゴリーのいずれに属するかを識別する物品識別方法に
    おいて、 前記物品の画像を入力する過程と、 前記入力された画像内の物品領域を一定の位置及び方向
    に補正する過程と、 前記位置及び方向の補正された画像から、識別辞書の作
    成または識別に用いるための特徴ベクトルとして抽出す
    る過程と、を備え、 前記位置及び方向を補正する過程が、前記物品領域内に
    存在する所定の印の領域を抽出する過程と、この所定印
    領域を用いて前記物品領域の位置及び方向の少なくとも
    一方を補正する過程とを含むことを特徴とする物品識別
    方法。
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