JPH07287131A - 光ファイバ用ガラス母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ用ガラス母材の製造方法

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JPH07287131A
JPH07287131A JP8045494A JP8045494A JPH07287131A JP H07287131 A JPH07287131 A JP H07287131A JP 8045494 A JP8045494 A JP 8045494A JP 8045494 A JP8045494 A JP 8045494A JP H07287131 A JPH07287131 A JP H07287131A
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光▲廣▼ 立田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導ブリルアン散乱抑制効果を持つ光フアイ
バ用ガラス母材の提供。 【構成】 酸化又は火炎加水分解反応により気相合成し
たガラス微粒子を出発ロッド先端又は外周に堆積させて
ガラス微粒子堆積体を合成し、該堆積体をフッ素雰囲気
中で熱処理して母材長手方向にフッ素濃度の異なる光フ
ァイバ用ガラス母材を製造する方法であって、該堆積体
の長さに比べて短いヒータを有する焼結炉において該堆
積体の一部を一箇所以上予め透明化処理する第一の熱処
理、次いでフッ素含有雰囲気中で加熱してフッ素を添加
する第二の熱処理、最後に焼結して全体を透明化する第
三の熱処理を行なうことを特徴とする。 【効果】 ガラス微粒子堆積体の軸方向に嵩密度分布を
形成できて、軸方向にフッ素濃度を変化させることがで
きるので、得られたガラス母材は誘導ブリルアン散乱を
抑制できる光フアイバ製造用中間製品等に好適に用いる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低損失な光ファイバを製
造するための中間製品であるガラス母材を製造する方法
に関し、特に誘導ブリルアン散乱を抑制する効果を持つ
光ファイバの製造に好適に用いることのできるガラス母
材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ通信は光ファイバの伝
送損失の低減、あるいは光ファイバアンプの実用化によ
り、大陸間の長距離通信が可能になってきた。しかしな
がら、通信に用いる光のパワーは光ファイバ中の誘導ブ
リルアン散乱のために制限があり、高パワーの光源を用
いることができないという問題が生じている。この問題
を解決する方法として、従来光ファイバの長手方向に歪
の分布をつけることにより、誘導ブリルアン散乱を抑制
する方法が提案されてきた。例えば、Electronics Lett
ers Vol.27, No.12, p1100〜1101(19 )には、ケーブル
化時にファイバに応力を加えることにより、誘導ブリル
アン散乱を抑制する方法が提案されている。また、19
91年電子情報通信学会秋期大会講演論文集分冊4,4
〜6頁,講演番号B−546では、線引中に張力を変え
ることによりファイバの軸方向の応力を変え、誘導ブリ
ルアン散乱を抑制する方法が提案されている。しかしな
がら、ファイバに応力を加えた場合には、伝送特性また
は強度特性等に影響を及ぼすため必ずしも好ましい方法
とは言えない。
【0003】これに対し、Conference on Optical Fibe
r Communication '93 Techinical Digest, 115〜118 に
は、ファイバに応力を加えずに、ファイバ長手方向の組
成を変えることにより誘導ブリルアン散乱を抑制する方
法が提案されている。この方法では、ファイバ長手方向
においてクラッドのフッ素濃度を変えることにより組成
を変えるので、ファイバの強度特性、伝送特性には影響
を与えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のファイバ長手方
向の組成を変えて誘導ブリルアン散乱を抑制する方法を
実用化するためには、ファイバ長手方向にフッ素濃度を
制御性よく変化させる方法の開発が必要である。フッ素
をガラス中に添加する方法としては、従来純シリカコア
シングルモードファイバの製造などにおけるように、フ
ァイバ長手方向に均一に添加する方法が検討され報告さ
れている。例えば特開昭60−90842号公報では、
ガラス微粒子集合体を気相合成法で合成し、透明化時に
フッ素雰囲気で加熱処理する方法が開示されている。こ
の方法を応用すると、ガラス母材長手方向に加熱処理時
の雰囲気のフッ素濃度あるいは加熱温度を変えることに
よりガラス母材中のフッ素濃度を変えることができると
考えられる。しかしながら、加熱処理時のフッ素濃度を
変える、あるいは加熱処理温度を変える場合には、ガラ
ス微粒子堆積体中に濃度分布あいは温度分布を所望の形
で制御する方法が必要であるが、母材外径、母材嵩密度
によりこれらの分布は変化してしまうため、制御は難し
く、特に短い距離で大きなフッ素濃度分布をつけるのは
きわめて困難であった。本発明はこのような誘導ブリル
アン散乱を抑制するためフッ素濃度をファイバ長手方向
に制御性よく変化させたガラス母材を製造できる技術を
課題としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の構成は、気体状ガラス原料をバーナにより形
成した火炎中で酸化反応あるいは火炎加水分解反応し、
生成したガラス微粒子を出発ロッドの先端あるいは外周
に堆積させることによりガラス微粒子堆積体を合成し、
該ガラス微粒子堆積体をフッ素雰囲気中で熱処理して母
材長手方向にフッ素濃度の異なる光ファイバ用ガラス母
材を製造する方法において、上記ガラス微粒子堆積体の
長さに比べて短いヒータを有する焼結炉において該ガラ
ス微粒子堆積体の一部を一箇所以上予め透明化処理する
第一の熱処理、次いでフッ素含有雰囲気中で加熱してフ
ッ素を添加する第二の熱処理、最後に焼結して全体を透
明化する第三の熱処理を行なうことを特徴とする。ま
た、外径の大きなガラス微粒子堆積体の場合には、半径
方向に母材合成時にすでに嵩密度分布が形成されている
ことが多く、第一の熱処理を行なう前に上記ガラス微粒
子堆積体を透明化しない程度の比較的低温で仮収縮させ
ておくことにより、嵩密度の均一化を図ることが有効で
ある。本発明の方法においては、光ファイバの信号光が
通るコアあるいはコア近傍の屈折率部は伝送特性を良好
にするめ脱水処理が必要であり、第一の熱処理あるいは
嵩密度分布の調整を行なう仮収縮の前に、ガラス微粒子
堆積体を予めハロゲンあるいはハロゲン化合物の存在下
で脱水のための熱処理を行なうことが有効である。本発
明においてコア母材としては長距離通信を考慮して、ガ
ラス微粒子堆積体の中心部がGeO2 をドープした比較
的高屈折率な第一のコア、その外周にGeO2 をドープ
した中心部より屈折率の低い第二のコア、及びその外周
の純シリカの屈折率の一部からなる、いわゆる分散シフ
トファイバ用母材が好適に用いられる。ただし、本発明
は上記ファイバ構造に限られることなく、GeO2 クラ
ツドからなる単一コアファイバ、あるいはこれらにB2
2 、TiO2 、P2 5 などをドープし、屈折率ある
いはガラス粘度を調整したもの、あるいは純シリカ(純
SiO2 )母材にも好適に用いることができる。
【0006】
【作用】本発明の構成を実施例に基づいて説明する。図
1に製造過程を示す。まず気相合成法で図1(a) に示す
ようにガラス微粒子合成用バーナ1を用いてガラス微粒
子堆積体2を合成する。図1(a) は1本のバーナを示し
ているが、複数本のバーナでも勿論同様の効果が期待で
きる。ガラス原料としては、SiCl4 、SiHCl3
等が用いられ、屈折率を制御するドーパントとしてはG
eCl4 、POCl3 、BCl3 、TiCl4 等が用い
られる。ドーパントは屈折率の制御のために好適なもの
を適宜使用でき、純シリカのガラス微粒子堆積体の合成
の場合には供給しなくてよい。
【0007】このようにして合成されたガラス微粒子堆
積体は必要に応じてガラス微粒子堆積体が収縮しない温
度、例えば1000〜1100℃の温度範囲でハロゲ
ン、あるいはハロゲン化合物を含む不活性ガス雰囲気中
で加熱処理され、脱水処理される。脱水処理は光ファイ
バの信号光の通るコア近傍のガラス母材について特に必
要である。脱水ガスとしては一般的には塩素、SOCl
3 、CCl4 などのハロゲンガス、あるいはハロゲン化
合物が用いられる。
【0008】ついで、ガラス微粒子堆積体の長さより短
いヒータ3を有する焼結炉(ゾーン炉)でガラス微粒子
堆積体の一部を図1(b) に示すように透明化する第一の
熱処理を行なう。(b) は先端の一部5を透明化した状態
を示した図であるが、中央部あるいは上部を一部透明化
してもよいし、複数箇所を同様に透明化してもよい。こ
の第一の熱処理によりガラス微粒子堆積体の軸方向に透
明ガラス部とガラス微粒子堆積体部が隣接して形成され
ることになり、その隣接部には透明化部からガラス微粒
子堆積体部にかけて嵩密度が連続的に変化する境界部が
図2に示されるように形成される。
【0009】このように部分的に透明化された母材をフ
ッ素含有雰囲気中で加熱処理し、フッ素原料をガラス微
粒子堆積体内部に拡散、反応させてフッ素をドープする
ための第二の加熱処理を図1(c) に示すように行なう。
このとき、フッ素のドープ量はガラス微粒子の表面積に
比例して決まる。嵩密度が小さいほど表面積は大きい。
従って嵩密度が軸方向に図2に示すように変化した境界
部では、その嵩密度に比例してフッ素濃度の分布が形成
されることになる。予め透明化した部分ではフッ素はド
ープされず、ガラス微粒子堆積体の部分では最もフッ素
濃度が高くなるので、フッ素の濃度差を大きくとれる利
点も考えられる。軸方向のフッ素濃度勾配を変えるに
は、透明化部とガラス微粒子堆積体部の嵩密度が変化し
ている境界の大きさを変えることにより制御することが
できる。例えばヒータの長さを変える、あるいはヒータ
中をガラス微粒子堆積体が移動する速度を変えるなどの
手段で制御できる。このように本発明の構成によれば、
ガラス母材の軸方向にフッ素の濃度分布を形成すること
が容易にできる。フッ素原料としてはSF6 、CF4
SiF4 などが用いられる。フッ素添加の熱処理温度は
1200〜1450ドープの範囲が好ましく、特に13
00〜1450℃が望ましい。1200℃未満ではフッ
素ドープ反応の進行が遅く、1450℃を越えると母材
のガラス化が急激に進行するため、フッ素原料の拡散、
反応が阻害され、フッ素をドープしずらくなるからであ
る。フッ素添加の際のガス濃度は、フッ素の添加量設定
値により任意に決定する。一般的には〔フッ素の添加量
∝(フッ素原料濃度)1/4 〕の関係があるので、これに
従いフッ素原料濃度が決められる。実際にはフッ素添加
量が比屈折率差で−0.1%〜−0.7%に対して、フ
ッ素原料の濃度はおよそ3容量%〜100容量%程度で
ある。
【0010】最後にフッ素が添加された母材の全体を透
明化する第三の熱処理を図1(d) に示すように行なう。
ドープしたフッ素が揮散しないようにフッ素原料を含む
不活性ガス雰囲気中で透明化温度1450〜1600℃
の温度範囲で加熱処理されることが好ましい。1450
℃未満ではガラス化が進行しにくく、一方1600℃を
越えるとフッ素をドープしたガラスは軟化し、自重によ
る引き伸びが発生するため透明化条件としては好ましく
ない。また該不活性ガスとしては例えばヘリウム、アル
ゴン、窒素あるいはこれらの混合ガス例えばヘリウムと
アルゴンとの混合ガス等が挙げられるが、特にヘリウム
はガラス中の拡散係数が高く、気泡を生じにくい点で好
ましい。
【0011】また、ガラス微粒子堆積体の外径が大きい
場合には、第一の熱処理の際に半径方向にも密度分布が
できてしまい、軸方向だけでなく半径方向にもフッ素濃
度分布が形成されることがある。半径方向の嵩密度分布
はガラス微粒子堆積体を合成する際にも形成されること
もあり、このような問題を解消するには第一の加熱処理
を行なう前に一旦ガラス化しない温度、例えば1250
℃〜1450℃程度の温度、より好ましくは1300℃
〜1400℃で仮収縮し、嵩密度の均一化を図っておく
ことが有効である。仮収縮時の好ましい嵩密度範囲は
0.25〜1.0g/cm3 、より好ましくは0.3〜
0.6g/cm3 である。この範囲より高すぎるとフッ
素原料が拡散しなくなりフッ素添加ができなくなる。ま
た、低すぎると母材内の嵩密度分布の変化が大きく、フ
ッ素の添加量に差が生じてしまう。この際の雰囲気は不
活性ガス、例えばヘリウム、アルゴン、窒素など純度管
理のできる雰囲気であることが望ましい。特にヘリウム
はガラス中の拡散が他のガスに比べ速いため、この後工
程において気泡などの発生を防止するために好ましい。
【0012】なお、母材の加熱雰囲気を保つために、石
英あるいは高純度カーボン等の炉心管内部で熱処理する
ことが望ましい。高純度カーボンの炉心管としては、気
密性を保つためにSiCコーティングを施したものを用
いることも考えられる。
【0013】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが本発明はこれに限定されるものではない。また、
以下の実施例ではゾーン炉を使用して、一定の温度を保
った状態で母材を下降して熱処理するため、加熱条件は
温度とトラバース速度で規定されている。 〔実施例1〕図1に示す構成でフッ素の添加を行った。
まず、図3に示すような3本のバーナを用いてガラス微
粒子堆積体を合成した。ガラス原料はSiCl4 を用い
中心のバーナ31と第2のバーナ32にはドーパントと
してGeCl4 を導入し、図4に示す屈折率分布を有す
る母材4の合成を行った。合成された長さ約500mm
の母材を1050℃で10mm/分の速度で長さ200
mmのヒータと石英炉心管を持つゾーン炉に挿入し、脱
水処理を行った。雰囲気ガスは塩素(Cl2 )とヘリウ
ム(He )の混合ガスを用いた。この時点では母材の収
縮はみられなかった。次いで、炉の温度を1400℃に
昇温した後、脱水した母材を5mm/分の速度で下降
し、先端の一部を図1(b)に示すように透明化した(第一
の熱処理)。この母材を1350℃でSiF4 とHe の
混合ガス(流量比率SiF4 :He=1:1)中に速度
6mm/分で下降してフッ素添加の第二の熱処理を行っ
た。ついで透明化する第三の熱処理を行った。第三の熱
処理は炉温を1600℃に昇温し第二の熱処理と同様の
雰囲気ガスで5mm/分で母材を下降することにより行
った。以上の処理に要した時間は炉温を上げるための待
機時間をも含めて計6.6時間であった。得られたガラ
ス母材の軸方向のフッ素濃度を測定したところ、純石英
との比屈折率差は図5に示すように軸方向に濃度の分布
が形成されていることが確認された。半径方向のフッ素
濃度は図6に示すように若干分布がついた。
【0014】〔実施例2〕実施例1と同様の構成で、第
一の熱処理の前に仮収縮過程を入れて、ガラス母材の製
造を行った。仮収縮過程は1400℃で10mm/分で
母材を下降し、全体を収縮させた。母材の外径はガラス
微粒子堆積体の約80パイプに収縮した。雰囲気ガスは
He を用いた。以上の処理に要した時間は炉温を上げる
ための待機時間をも含めて計7.3時間であった。ガラ
ス化した母材を評価したところ、軸方向のフッ素分布は
実施例と同様であったが、半径方向のフッ素濃度は図7
に示すように比較的均一になっていることが確認され
た。
【0015】〔実施例3〕図8に示すようにガラス微粒
子合成用バーナ1を用いてコア用ガラス6の外周にガラ
ス微粒子堆積体3を合成した。ガラス原料としてはSi
Cl4 を用いた。この母材を炉温1400℃で7mm/
分の速度で下降し、先端の一部を図1(b)に示すように
透明化し第一の熱処理を行った。この母材を1300℃
でSiF4とHe との混合ガス中に速度5mm/分で下
降してフッ素添加の第二の熱処理を行った。ついで、透
明化する第3の熱処理を行った。第3の熱処理は炉温を
1600℃に昇温し、第二の熱処理と同様の雰囲気ガス
で6mm/分で母材を下降することにより行った。以上
の処理に要した時間は炉温を上げるための待機時間をも
含めて計4.9時間であった。得られたガラス母材の軸
方向のフッ素濃度を測定したところ、純石英との比屈折
率差は図9に示すように、軸方向に濃度の分布が形成さ
れていることが確認された。
【0016】〔実施例4〕図1の(a)に示す構成で、
純シリカのガラス微粒子堆積体の合成を行った。ガラス
原料としてはSiCl4 を用いた。この母材をCl2
含むHe 雰囲気中に保った石英炉心管で炉温を1050
℃に保ちつつ、6mm/分の速度で下降して脱水処理を
した。次いでHe 雰囲気で1450℃に炉温を上げ、母
材を速度8mm/分で途中まで下降させ、先端部の透明
化を行なう第1の熱処理を行った。この母材を炉温13
50℃でSiF4 とHe との混合ガス中に速度4mm/
分で下降し、フッ素ドープのための第2の熱処理を実行
した。次いでSiF4 とHeとの混合ガス(1:1、流
量比)雰囲気で炉温を1500℃に上げ速度4mm/分
で下降して、全体を透明化する第3の熱処理を行った。
以上の処理に要した時間は炉温を上げるための待機時間
をも含めて計4.9時間であった。以上により得られた
母材の長手方向の屈折率を評価したところ、実施例3の
ものと同様に長手方向に屈折率の勾配をつけることがで
きていた。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればガ
ラス微粒子堆積体に軸方向に嵩密度の分布を容易に形成
することができ、この嵩密度の分布を利用することによ
り、軸方向にフッ素濃度を変化させたガラス母材を容易
に製造することができる。本発明により製造された母材
は、誘導ブリルアン散乱を抑制できる光ファイバの製造
に好適に用いられる中間製品として非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明を工程の順に概略説明する図である。
【図2】は本発明において第一の熱処理により形成され
る軸方向の嵩密度分布を示した図である。
【図3】は本発明の実施例1におけるガラス微粒子堆積
体の合成を示す図である。
【図4】は本発明の実施例1で合成したガラス微粒子堆
積体の屈折率分布を示す図である。
【図5】は本発明の実施例1で製造されたガラス母材の
軸方向の屈折率分布を示す図である。
【図6】は本発明の実施例1で製造されたガラス母材の
半径方向の屈折率分布を示す図である。
【図7】は本発明の実施例2で製造されたガラス母材の
半径方向の屈折率分布を示す図である。
【図8】は本発明の実施例3におけるガラス微粒子堆積
体の合成を説明する概略図である。
【図9】は本発明の実施例3で製造されたガラス母材の
軸方向の屈折率分布を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス微粒子合成用バーナ 2 ガラス微粒子堆積体 3 ヒータ 4 炉心管 5 透明化された先端の一部 6 コア用ガラス 31 中心のバーナ 32 第二のバーナ 33 第三のバーナ 34 母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 寿美夫 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 立田 光▲廣▼ 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 大橋 正治 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体状ガラス原料をバーナにより形成し
    た火炎中で酸化反応あるいは火炎加水分解反応し、生成
    したガラス微粒子を出発ロッドの先端あるいは外周に堆
    積させることによりガラス微粒子堆積体を合成し、該ガ
    ラス微粒子堆積体をフッ素雰囲気中で熱処理して母材長
    手方向にフッ素濃度の異なる光ファイバ用ガラス母材を
    製造する方法において、上記ガラス微粒子堆積体の長さ
    に比べて短いヒータを有する焼結炉において該ガラス微
    粒子堆積体の一部を一箇所以上予め透明化処理する第一
    の熱処理、次いでフッ素含有雰囲気中で加熱してフッ素
    を添加する第二の熱処理、最後に焼結して全体を透明化
    する第三の熱処理を行なうことを特徴とする光ファイバ
    用ガラス母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第一の熱処理を行なう前に、上記ガ
    ラス微粒子堆積体を透明化しない比較的低温下で仮収縮
    させておくことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ
    用ガラス母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記ガラス微粒子堆積体を第一の熱処理
    あるいは上記仮収縮の前に、予めハロゲンあるいはハロ
    ゲン化合物の存在下で脱水のための熱処理を行なうこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の光ファイバ
    用ガラス母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記ガラス微粒子堆積体が、中心部がG
    eO2 をドープされた比較的高屈折率な第一のコア、そ
    の外周にGeO2 をドープされた中心部より屈折率の低
    い第二のコア、及び第二のコアの外周の純シリカの屈折
    率の一部からなることを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載の光ファイバ用ガラス母材の製造
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104118986A (zh) * 2013-04-26 2014-10-29 住友电气工业株式会社 玻璃母材的制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104118986A (zh) * 2013-04-26 2014-10-29 住友电气工业株式会社 玻璃母材的制造方法

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