JPH0728117U - パイプコンベヤのシュート部の防塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプコンベヤのヘッド部及び／またはテー
ル部における運搬物の排出部の周囲を、シュートカバー
で覆うことにより、運搬物の集塵効果を高めることが出
来ると共に、粉塵がシュートカバーの外部に漏れるのを
有効に防止でき、作業現場の環境等を改善することが出
来るパイプコンベヤのシュート部の防塵装置を提供する
ことを目的とするものである。 【構成】 １は粉体，粉状体等の運搬物Ｗを輸送するパ
イプコンベヤ、２はヘッド部、３はヘッド部２のヘッド
プーリを示し、前記パイプコンベヤ１のヘッド部２の周
囲は、シュートカバー４により覆ったシューター７が設
置されている。前記シューター７の下部には、運搬物Ｗ
の排出部８が設けられ、また上部には吸引ファン６が設
けられている。前記シューター７のシュートカバー４
は、図１，図２及び図３に示すように、コンベヤベルト
１ａを支持する第１のローラ支持板１０の位置まで延長
し、パイプコンベヤ１のシュート部１１とローラ支持板
１０との間の空間Ｘを覆うように構成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、パイプコンベヤのシュート部の防塵装置に係わり、更に詳しくは シュート部において発生する運搬物の粉塵を、シュート部とローラ支持板との間 の空間から外部に漏れるのを有効に防止させたパイプコンベヤのシュート部の防 塵装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、粉体，粉状体等の運搬物を輸送する場合、輸送作業の効率化，作業現場 の環境等を改善する目的からパイプコンベヤが多用されて来ている。 ところで、上記のようなパイプコンベヤは、粉体，粉状体等の運搬物を輸送す るため、パイプコンベヤのヘッド部及び／またはテール部のシュート部において 粉体，粉状体等の運搬物を排出させる際、粉塵等が発生し、廻りの環境を悪化さ せると言う問題があった。

【０００３】 このため、従来のパイプコンベヤ１のヘッド部２には、図４及び図５に示すよ うにヘッドプーリ３を覆うシュートカバー４を設け、このシュートカバー４のパ イプコンベヤ１側には、パイプコンベヤ１の上面と摺接するようなスダレ状のゴ ム板５を吊設し、またシュートカバー４の上端部には、コンプレッサー等に接続 する吸引口６を設け、排出の際に運搬物Ｗが飛び散るのを防止すると共に、粉塵 となった運搬物Ｗは、吸引口６から速やかに外部に排出させるように構成してい た。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題点】

然しながら、上記のようなシュートカバー４に吸引口６を設けたり、ゴム板５ を吊設する程度では、図５に示すようにパイプコンベヤ１との間に隙間が大きく 、またパイプコンベヤ１のヘッド部２を完全に密閉することは困難で、集塵効果 が悪かったり、粉塵となった運搬物Ｗが隙間から外部に流出し、パイプコンベヤ の廻りを汚して環境を悪化を改善することは出来なかった。

【０００５】 この考案は、かかる従来の課題に着目して案出されたもので、パイプコンベヤ のヘッド部及び／またはテール部における運搬物の排出部及び／または投入部の 周囲を、シュートカバーで覆うことにより、運搬物の集塵効果を高めることが出 来ると共に、粉塵がシュートカバーの外部に漏れるのを有効に防止でき、作業現 場の環境等を改善することが出来るパイプコンベヤのシュート部の防塵装置を提 供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するため、シュート部に設けたシュートカバーを、 前記コンベヤベルトを支持するローラ支持板の位置まで延長し、シュート部とロ ーラ支持板との間の空間を覆うように構成したことを要旨とするものである。

【０００７】

【考案の作用】

この考案は上記のように構成され、パイプコンベヤのヘッド部及び／またはテ ール部に設けたシュートカバーを、コンベヤベルトを支持するローラ支持板の位 置まで延長し、シュート部とローラ支持板との間の空間を覆うように構成したこ とにより、排出される運搬物の粉塵がシュートカバーの外部に漏れるのを有効に 防止でき、集塵効果を高めることが出来ると共に、パイプコンベヤのヘッド部及 び／またはテール部，及びシュート部は気密性が高いため、従来のような大型容 量のコンプレッサーを使用しなくても良く、また粉塵がパイプコンベヤの外部に 漏れないので作業現場の環境等を改善することが出来るものである。

【０００８】

【考案の実施例】

以下、添付図面に基づき、この考案の実施例を説明する。 なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説明は省略する。 図１は、この考案を実施したパイプコンベヤのシュート部における防塵装置の概 略断面図を示し、１は粉体，粉状体等の運搬物Ｗを輸送するパイプコンベヤ、２ はヘッド部、３はヘッド部２のヘッドプーリを示し、前記パイプコンベヤ１のヘ ッド部２の周囲は、シュートカバー４により覆ったシューター７が設置されてい る。

【０００９】 前記シューター７の下部には、運搬物Ｗの排出部８が設けられ、また上部には コンプレッサー９に接続された吸引口６が設けられている。前記シューター７の シュートカバー４は、図１，図２及び図３に示すように、コンベヤベルト１ａを 支持する第１のローラ支持板１０の位置まで延長し、パイプコンベヤ１のシュー ト部１１とローラ支持板１０との間の空間Ｘを覆うように構成してある。

【００１０】 前記ローラ支持板１０には、図２及び図３に示すように、キャリア側のコンベ ヤベルト１ｘと、リターン側のコンベヤベルト１ｙをパイプ状に丸めて支持する 複数のガイドローラ１２ａ，１２ｂが配設され、ローラ支持板１０は支持パイプ １３を介して支持脚１４に支持されている。 前記シューター７に設けられた吸引口６とコンプレッサー９とを結ぶ配管１５ には、コンベヤベルト１ａの表裏面及びヘッドプーリ３の表面に付着した運搬物 ＷをクリーニングするクリーニングエアＱの噴出口１７が設けられ、また吸引口 ６には粉塵となった運搬物Ｗのバックフィルター１６が配設されている。

【００１１】 次に、この考案の作用について説明する。 まず、運搬物Ｗを包み込んだパイプ状のコンベヤベルト１ａが、ヘッド部２にお いて平ベルトとなり、反転する際に運搬物Ｗをシューター７の排出部８に向かっ て順次排出させる。この際、殆どの運搬物Ｗは排出部８内に落下するが、その一 部は粉塵となって舞い上がり、またコンベヤベルト１ａに付着した運搬物Ｗはリ ターン側に移動する。また、運搬物Ｗの排出の際には、コンベヤベルト１ａの表 裏面に向かってクリーニングエアＱの噴出口１７からクリーニングエアＱが吹き 付けられるので、コンベヤベルト１ａの表面やヘッドプーリ３に付着していた運 搬物Ｗは吹き飛ばされ、クリーニングされる。

【００１２】 前記パイプコンベヤ１のシュート部１１とローラ支持板１０との間の空間Ｘは 、シューター７のシュートカバー４により略密閉された状態で覆われているので シューター７内で舞い上がった運搬物Ｗが、シュートカバー４から外部に漏れる ことが無く、またシューター７内で舞い上がった運搬物Ｗの粉塵は、吸引口６か らバックフィルター１６を介してコンプレッサー９により吸引され、効率良く集 塵されることになる。

【００１３】 以上のように、パイプコンベヤ１のヘッド部２に設けたシュートカバー４を、 コンベヤベルト１ａを支持するローラ支持板１０の位置まで延長し、シュート部 １１とローラ支持板１０との間の空間Ｘを密閉状態で覆うように構成したことに より、排出される運搬物Ｗの粉塵がシュートカバー４の外部に漏れるのを有効に 防止でき、またシュートカバー４によりパイプコンベヤ１のヘッド部２を覆って 吸引口６からバックフィルター１６を介してコンプレッサー９により吸引するの で、集塵効果を高めることが出来る。また、パイプコンベヤ１のヘッド部２及び シュート部１１は気密性が高いため、従来のような大型容量のコンプレッサーを 使用しなくても良く、また粉塵がパイプコンベヤ１の外部に漏れないので作業現 場の環境等を改善することが出来るものである。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は、上記のようにシュート部に設けたシュートカバーを、前記コンベ ヤベルトを支持するローラ支持板の位置まで延長し、シュート部とローラ支持板 との間の空間を覆うように構成したので、以下のような優れた効果を奏するもの である。 （ａ）．パイプコンベヤヘッド部における運搬物の排出部の周囲を、シュートカ バーで覆うことにより、運搬物の集塵効果を高めることが出来る。 （ｂ）．粉塵がシュートカバーの外部に漏れるのを有効に防止でき、作業現場の 環境等を改善することが出来る。 （ｃ）．パイプコンベヤのヘッド部及び／またはテール部，及びシュート部は気 密性が高いため、従来のような大型容量のコンプレッサーを使用しなくても良く 経済的である。

【提出日】平成４年９月１８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００３】 このため、従来のパイプコンベヤ１のヘッド部２には、 図４及び図５に示すようにヘッドプーリ３を覆うシュートカバー４を設け、この シュートカバー４のパイプコンベヤ１側には、パイプコンベヤ１の上面と摺接す るようなスダレ状のゴム板５を吊設し、またシュートカバー４の上端部には、吸 引ファン６を設け、排出の際に運搬物Ｗが飛び散るのを防止すると共に、粉塵と なった運搬物Ｗは、吸引ファン６から速やかに外部に排出させるように構成して いた。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】 然しながら、上記のようなシュートカバー４に吸引ファ ン ６を設けたり、ゴム板５を吊設する程度では、図５に示すようにパイプコンベ ヤ１との間に隙間が大きく、またパイプコンベヤ１のヘッド部２を完全に密閉す ることは困難で、集塵効果が悪かったり、粉塵となった運搬物Ｗが隙間から外部 に流出し、パイプコンベヤの廻りを汚して環境の悪化を改善することは出来なか った。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００７

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００７】

【考案の作用】

この考案は上記のように構成され、パイプコンベヤのヘッド部及び／またはテ ール部に設けたシュートカバーを、コンベヤベルトを支持するローラ支持板の位 置まで延長し、シュート部とローラ支持板との間の空間を覆うように構成したこ とにより、排出される運搬物の粉塵がシュートカバーの外部に漏れるのを有効に 防止でき、集塵効果を高めることが出来ると共に、パイプコンベヤのヘッド部及 び／またはテール部，及びシュート部は気密性が高いため、従来のような大型容 量の吸引ファンを使用しなくても良く、また粉塵がパイプコンベヤの外部に漏れ ないので作業現場の環境等を改善することが出来るものである。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 前記シューター７の下部には、運搬物Ｗの排出部８が設 けられ、また上部には吸引ファン６が設けられている。前記シューター７のシュ ートカバー４は、図１，図２及び図３に示すように、コンベヤベルト１ａを支持 する第１のローラ支持板１０の位置まで延長し、パイプコンベヤ１のシュート部 １１とローラ支持板１０との間の空間Ｘを覆うように構成してある。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】 前記ローラ支持板１０には、図２及び図３に示すように 、キャリア側のコンベヤベルト１ｘと、リターン側のコンベヤベルト１ｙをパイ プ状に丸めて支持する複数のガイドローラ１２ａ，１２ｂが配設され、ローラ支 持板１０は支持パイプ１３を介して支持脚１４に支持されている。 コンプレーサー９から来る配管１５により、コンベヤベルト１ａの表裏面及び ヘッドプーリ３の表面に付着した運搬物Ｗをクリーニングするクリーニングエア Ｑの噴出口１７が設けられ、また吸引ファン６の前段には粉塵となった運搬物Ｗを集塵する バックフィルター１６が配設されている。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１２】 前記パイプコンベヤ１のシュート部１１とローラ支持板 １０との間の空間Ｘは、シューター７のシュートカバー４により略密閉された状 態で覆われているのでシューター７内で舞い上がった運搬物Ｗが、シュートカバ ー４から外部に漏れることが無く、またシューター７内で舞い上がった運搬物Ｗ の粉塵は、バックフィルター１６で、効率良く集塵することになる。

【手続補正７】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】 以上のように、パイプコンベヤ１のヘッド部２に設けた シュートカバー４を、コンベヤベルト１ａを支持するローラ支持板１０の位置ま で延長し、シュート部１１とローラ支持板１０との間の空間Ｘを密閉状態で覆う ように構成したことにより、排出される運搬物Ｗの粉塵がシュートカバー４の外 部に漏れるのを有効に防止でき、またシュートカバー４によりパイプコンベヤ１ のヘッド部２を覆って吸引ファン６からバックフィルター１６を介して吸引する ので、集塵効果を高めることが出来る。また、パイプコンベヤ１のヘッド部２及 びシュート部１１は気密性が高いため、従来のような大型容量の吸引ファンを使 用しなくても良く、また粉塵がパイプコンベヤ１の外部に漏れないので作業現場 の環境等を改善することが出来るものである。

【手続補正８】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１４

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１４】

【考案の効果】

この考案は、上記のようにシュート部に設けたシュートカバーを、前記コンベ ヤベルトを支持するローラ支持板の位置まで延長し、シュート部とローラ支持板 との間の空間を覆うように構成したので、以下のような優れた効果を奏するもの である。 （ａ）．パイプコンベヤヘッド部における運搬物の排出部の周囲を、シュートカ バーで覆うことにより、運搬物の集塵効果を高めることが出来る。 （ｂ）．粉塵がシュートカバーの外部に漏れるのを有効に防止でき、作業現場の 環境等を改善することが出来る。 （ｃ）．パイプコンベヤのヘッド部及び／またはテール部，及びシュート部は気 密性が高いため、従来のような大型容量の吸引ファンを使用しなくても良く経済 的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を実施したパイプコンベヤのシュート
部における防塵装置の概略断面図である。

【図２】コンベヤベルトを支持するローラ支持板の正面
図である。

【図３】図２のＡーＡ矢視側面図である。

【図４】従来のパイプコンベヤのシュート部における防
塵装置の概略断面図である。

【図５】図４のＢーＢ矢視断面図である。

【符号の説明】

１ パイプコンベヤ １ａ コンベヤ
ベルト ２ ヘッド部 ３ ヘッドプー
リ ４ シュートカバー ６ 吸引口 ７ シューター ８ 排出部 ９ コンプレッサー １０ ローラ支
持板 １１ シュート部 Ｗ 運搬物 Ｘ 空間

【手続補正書】

【提出日】平成４年９月１８日

【手続補正９】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】符号の説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【符号の説明】 １ パイプコンベヤ １ａ コンベヤベル
ト ２ ヘッド部 ３ ヘッドプーリ ４ シュートカバー ６ 吸引ファン ７ シューター ８ 排出部 ９ コンプレッサー １０ ローラ支持板 １１ シュート部 Ｗ 運搬物 Ｘ 空間

【手続補正１１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正１２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図４

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

フロントページの続き (72)考案者 平瀬 幸一 神奈川県平塚市追分２番１号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)考案者 天野 成彦 神奈川県平塚市追分２番１号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)考案者 高田 繁樹 埼玉県秩父市中宮地７−11 (72)考案者 大野 孝男 埼玉県大宮市染谷２−87

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 粉状，粒状の運搬物をパイプ状に丸めた
   コンベヤベルトにより包み込み、コンベヤベルトのヘッ
   ド部及び／またはテール部の少なくとも一方に設けたシ
   ュート部に、運搬物を排出及び／または投入させるパイ
   プコンベヤのシュート部において、前記シュート部に設
   けたシュートカバーを、前記コンベヤベルトを支持する
   ローラ支持板の位置まで延長し、シュート部とローラ支
   持板との間の空間を覆うように構成したことを特徴とす
   るパイプコンベヤのシュート部の防塵装置。